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Monday, 03 April 2006

The Masque of the Red Death by Edgar Allan Poe エドガー・アラン・ポー 「赤き死の仮面」「赤死病の仮面」

        目次 Table of Contents

  Video   クロアチア(旧ユーゴスラビア)のアニメ映画 『赤き死の仮面』 (1969)
■中国語訳(簡体字) Translation into simplified Chinese
■中國語譯(繁體字) Translation into traditional Chinese
■日本語訳 Translations into Japanese
  (J1) 金原 2014
  (J2) 巽 2009
  (J3) 西崎 2007
  (J4) 八木 2006
  (J5) 金原 2002
  (J6) 富士川 1992
  (J7) 岡上 1984
  (J8) 各務 1979
  (J9) 永川 1978
  (J10) 八木 1974
  (J11) 小川 1973
  (J12) 吉田 1970, 1971
  (J13) 大橋 1966
  (J14) 刈田 1966
  (J15) 田桐 1964
  (J16) 松村 1962, 1974
  (J17) 谷崎 1962, 1969, etc.
  (J18) ダイジエスト・シリーズ刊行會 1950
  (J19) 深澤 1933
  (J20) 江戸川 1929
  (J21) 谷崎 1929
  (J22) 西村 1907, 1996
  (J23) 廚川 1903, 1996
  Image   オーディオカセットのジャケット Audio cassette cover
 Audio 1  ロシア語版オーディオブック(朗読) Audiobook in Russian
■ロシア語訳 Translation into Russian
■ウクライナ語訳 Translation into Ukrainian
■ポーランド語訳 Translation into Polish
■チェコ語訳 Translation into Czech
 Audio 2  ドイツ語版オーディオブック(朗読) Audiobook in German
■ドイツ語訳 Translation into German
■イタリア語訳 Translations into Italian
  (It1) Bluewillow, 2009
  (It2) Sartini, 1911
  (It3)
■ポルトガル語訳 Translation into Portuguese
 Audio 3  スペイン語版のドラマ風朗読 Dramatic reading in Spanish
■スペイン語訳 Translation into Spanish
 Audio 4  フランス語版オーディオブック(朗読) Audiobook in French
■フランス語訳 Translation into French
 Audio 5  朗読: ウィリアム・デュフリス Audiobook read by William Dufris
 Audio 6  朗読: ニック・ギズバーン Audiobook read by Nick Gisburne
 Audio 7  朗読: グラント・レイモンド・バレット Narrated by Grant Raymond Barrett
 Audio 8  ドラマ風朗読 Directed by Scott Strosahl. Read by Michael Helgens
■英語原文 The original text in English
■邦題の異同 Variations of the title translated into Japanese
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■更新履歴 Change log


  Video  
クロアチア(旧ユーゴスラビア)のアニメ映画 『赤き死の仮面』 (1969)
Maska crvene smrti (1969) / The Masque of the Red Death (1969),
a Croatian (former Yugoslavian) animation

制作: ザグレブ・フィルム 監督: ブランコ・ラニトヴィチ、パヴィオ・シュタルテル 詳細はつぎの各サイト: ザグレブ・フィルム作品集ニュー・アニメーション・アニメーション シリーズ その後…武蔵野美術大学 美術館・図書館 イメージライブラリー。9分42秒。 Published by DeadGirlDontSayNo on Sep 26, 2012. Production: Zagreb Film. Directors: Branko Ranitović, Pavao Štalter. Duration: 09'42.''


■中国語訳(簡体字) Translation into simplified Chinese

话说“红死”在国内肆虐已久,象这般致命,这般可怕的瘟疫委实未曾有过。这病的具体表现和特征就是出血——一片殷红,令人发指。患者初时感到剧痛,突然一阵头昏眼花,于是全身毛孔大量出血丧命。

   《红死魔的面具》 作者:爱伦·坡
   E-text at 天涯在线书库 (www.tianyabook.com)


■中國語譯(繁體字) Translation into traditional Chinese

話説“紅死”在國内肆虐已久,象這般致命,這般可怕的瘟疫委實未曾有過。這病的具体表現和特征就是出血——一片殷紅,令人發指。患者初時感到劇痛,突然一陣頭昏眼花,于是全身毛孔大量出血喪命。

   《紅死魔的面具》 作者:愛倫·坡
   E-text at 龍騰世紀 (millionbook.net)


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 金原 2014
「赤死病」が国で猛威をふるい始めてからもうずいぶんになる。この疫病ほど致命的で無残なものはない。病名の「は血、血の色、血の恐怖を表している。全身の痛み、突然のめまい、毛穴からの出血、そして死。

   E・A・ポー=著 ダビッド・ガルシア・フォレス=イラストレーション
   金原瑞人(かねはら・みずひと)=訳 「赤死病の仮面」
   『ポー怪奇幻想集 1 赤の怪奇』 ヴィジュアル・ストーリー
   原書房 2014/09/30 所収


(J2) 巽 2009
「赤き死」なる疫病(えきびょう)が国中を蝕(むしば)むようになってから、もうずいぶん長い時が経(た)つ。これまでいかなる疫病も、これほどの殺戮(さつりく)、これほどの災厄をもたらしたことはない。鮮血はその化身にして紋章だった——それは真紅にして恐怖の象徴だった。まずきりきりと身体(からだ)が痛み始め、いきなり目眩(めまい)に襲われ、やがて毛穴という毛穴からおびただしい血があふれだし、ついには息絶える。

   エドガー・アラン・ポー=作 巽孝之(たつみ・たかゆき)=訳
   「赤き死の仮面」
   『黒猫・アッシャー家の崩壊—ポー短編集1 ゴシック編
   新潮文庫 2009/04/01 所収


(J3) 西崎 2007
永きにわたって赤き死が国を荒廃させていた。いかなる悪疫もそれほど致命的ではなかったし、それほど忌まわしくもなかった。血がその化身(アヴァタール)であり、証印(しるし)であった——血の紅の鮮やかさが。魅入られた者が際会すべきは、激越な苦痛と不意の眩暈(めまい)、それから毛穴からの夥(おびただ)しい出血、そして死だった。

   エドガー・アラン・ポー=著 西崎憲(にしざき・けん)=訳
   「赤き死の仮面」
   『エドガー・アラン・ポー短篇集』 ちくま文庫 2007/05 所収


(J4) 八木 2006
「赤死病」が国土を荒廃させてからすでに久しかった。かほど致命的、かほど忌まわしい疫病(えきびょう)はためしがなかった。血がその権化、その紋章だった——血の赤さと血の恐怖が。激烈な苦痛、突然の眩暈(めまい)、毛穴からの大量出血、そして死。

   ポオ=作 八木敏雄=訳 「赤死病の仮面」
   『黄金虫・アッシャー家の崩壊 他九篇』 岩波文庫 2006/04 所収


(J5) 金原 2002
「赤死病」がその国を食い荒らし始めて、もうずいぶんになる。これほど望みがなく怖ろしい疫病もないだろう。「赤死病」というのは、まさに血の病で、深紅のおぞましい血がすべてを物語っている。全身に鋭い痛みが走り、いきなりめまいがしたかと思うと、毛穴という毛穴から血がふきだし、やがて死んでいく。

   E・A・ポー=作 金原瑞人=訳 「赤死病の仮面」
   『モルグ街の殺人事件』 岩波少年文庫 2002/08 所収


(J6) 富士川 1992
「赤死病」はすでに久しいあいだその国を荒らしまわっていた。これほど確実に死をもたらす、あるいはこれほど恐ろしい疫病はいまだかつてなかった。血がその〈化身〉であり、その印(しるし)だった——血の赤さと血の恐怖が。激しい痛みに襲われ、不意にめまいがして、やがて毛穴から多量の出血があり、ついには死にいたるのだ。

   エドガー・アラン・ポー=著 富士川義之=訳 「赤死病の仮面」
   『黒猫』 集英社文庫 1992/05 所収


(J7) 岡上 1984
『赤死病(あかしびょう)』というのは、まったくおそろしい疫病で、これにかかったものはだれひとりたすかるものはなかった。
 ある日、とつぜん目まいがして、体じゅうが痛みだしたかと思うと、まもなく、毛穴からぞっとするような濃い血がにじみでてきて、やがて苦しみもがきながら息たえるという、まことにこわい病気である。

   エドガー・アラン・ポー=作 岡上鈴江(おかのうえ・すずえ)=訳
   「赤死病(あかしびょう)の仮面」
   柴田武彦=編 『モルグ街の殺人』 世界こわい話ふしぎな話傑作集5
   金の星社 1984/03 所収


(J8) 各務 1979
〈赤死病〉が国を荒らしはじめてから、もう長い時が過ぎた。これほどおそろしい病気が、ほかにあっただろうか。血——身の毛もよだつような赤い血が、この病気のしるしだった。この病気に犯された者は、はげしい痛みとめまいに襲われ、やがて毛穴という毛穴から血をふき出して息絶える。

   エドガー・ポー=作 各務三郎=訳 「赤死病の仮面」
   柴田武彦=編 『海外版 怪奇ファンタジー傑作選
   集英社文庫 コバルトシリーズ 1979/08 所収


(J9) 永川 1978
《赤死病》はすでにずいぶん長いあいだ国じゅうで荒れ狂っていた。疫病のうちでもこれほどまでに致命的な、無残な病気はかつて前例すらなかった。血の赤さ——血の恐怖こそがそこでは死神のまがうかたなき烙印(らくいん)であった。まず鋭い痛みがあり、とつぜん目まいがして、やがて全身の毛穴からおびただしい出血、そして息が絶える。

   ポー=作 永川玲二=訳 「赤死病の仮面」
   五木寛之〔ほか〕=編 『世界文学全集1 ポー/ホーソーン
   学習研究社 1978/09 所収


(J10) 八木 1974
「赤死病」が国土を荒廃させてからすでに久しかった。かほど致命的、かほど忌まわしき疫病は類がなかった。血がその権化(ごんげ)、その紋章であった——血の赤さ、血の恐怖が。犠牲者のからだの、ことに顔面の緋色の斑点こそが疫病の烙印で、……

   ポオ=作 八木敏雄=訳 「赤死病の仮面」
   『世界文学全集32 ポオ/ホーソン』 講談社 1974 所収


(J11) 小川 1973
「赤死病」がこの国を荒廃させはじめてから久しい時がたっていた。このように致命的なこのように忌わしい疫病はいまだかつてなかった。血がその顕現であり、その表示であった——血の赤さ、血の恐怖が。鋭い苦痛を感じ、やにわに目まいがする、それから毛穴からおびただしい血が流れ出す、それで死ぬのである。

   ポオ=著 小川和夫=訳「赤死病の仮面」
   『筑摩世界文學大系37 ポオ/ボオドレール』筑摩書房 1973/11 所収


(J12) 吉田 1970, 1971
「赤い死」はすでに長い間前から国を荒らしていた。このように猛烈で悲惨な疫病は未だかつてなく、それは血に具現され、紅斑(こうはん)と血が——その極印だった。この病気にかかると烈しい痛みをおぼえ、にわかに眩(めま)いがして次に毛孔からおびただしく出血して死ぬのだった。

   ポー=著 吉田健一=訳 「赤い死の舞踏会」
   a.新集 世界の文学7 ホーソン/ポー』 中央公論社 1971 所収
   b.世界文学全集18 アシャー館の崩壊/黒猫 他
     綜合社=編集 集英社=発行 1970/07 所収


(J13) 大橋 1966
赤死病が長いあいだこの国をあらしていた。これほどまちがいなく死に到るおそろしい疫病はなかった。血が——赤い、おそろしい血が——その化身であり、刻印であった。まず激痛がおそい、突然、目まいがして、次には毛穴からおびただしく出血し、死ぬのだ。

   E・A・ポー=作 大橋吉之輔(おおはし・きちのすけ)=訳 「赤死病の仮面」
   『黒猫・黄金虫』 角川文庫 1966/12/15 所収


(J14) 刈田 1966
「赤死病」が長年この国に猛威をふるっていた。これほど危険でいまわしい疫病は前の世にもなかった。血が——血の赤さと血の恐怖が、この死神の顕現(けんげん)であり烙印(らくいん)であった。はげしい痛みをおぼえ、不意に目がくらみ、毛穴からとめどなく出血し、そしてこときれるのである。

   ポー=作 刈田元司(かりた・もとし)=訳 「赤死病の仮面」
   『黒猫・黄金虫 他四編』 旺文社文庫 1966/05 所収


(J15) 田桐 1964
赤死病は、この国をもう長いこと席捲(せっけん)していた。この疫病ぐらいすさまじいものはかつてなかった。なにしろとりつかれたら最後なのだ。血、血のもつあの鮮紅色と恐怖こそ、この病気の姿そのものであり、その極印(ごくいん)であった。まず激痛、次いで突然の目まい。やがて身体じゅうの毛穴という毛穴からどくどくと血が流れ出し、最後にもたらされるのは死、これであった。

   エドガー・アラン・ポオ=作 田桐大澄(たぎり・ひさずみ)=訳 「赤死の仮面」
   『ポオ短篇集』 八潮版・アメリカの文学 八潮出版社 1964/08 所収


(J16) 松村 1962, 1974
「赤死病」が国じゅうを荒らすのも、すでに久しいこととなった。これほど助かるすべもない、おそろしい疫病もこれまでにはないことだった。血——真紅の、ぞっとするような血こそは、この「赤死病」のなによりまごう方ない象徴(しるし)であった。鋭い苦痛がおこり、とつぜん目まいがして、やがて毛孔(けあな)からおびただしい血がにじみ出て、ついに息がたえる。

   a. E・A・ポオ=著 松村達雄=訳 「赤死病の仮面」
     『ポオ小説全集3』 創元推理文庫 1974/06 所収
   b. ポー=作 松村達雄=訳 「赤死病の仮面」
     『世界文学全集11 ポー/ホーソーン』 河出書房新社 1962/08 所収


(J17) 谷崎 1962, 1969, etc.
「赤き死」が長いあいだ国内を荒らした。これほど人を殺す、恐ろしい悪疫は今まで決してなかった。血が、赤い、おそろしい血が、その権化(ごんげ)であり、証券であった。まず激しい苦痛を感じて急にめまいがしだし、それから毛孔からおびただしく出血をして死んでしまう。

   E・A・ポオ=著 谷崎精二=訳 「赤き死の仮面」
   a. ポオ小説全集2 幻怪小説』(全4巻)新装版 春秋社 1998/09 所収       
   b.エドガア・アラン・ポオ全集2』(全6巻) 春秋社 1969 所収 
   c.エドガア・アラン・ポオ小説全集2 幻怪小説』(全4巻・別巻1)
     春秋社 1962 所収


(J18) ダイジエスト・シリーズ刊行會 1950
長い間「赤死病」がある地方に流行した。その症状は、まずはげしい痛みが、全身をおそい、目まいがし、毛孔から多量の出血があって、死んでしまう。

   エドガー・アラン・ポオ=作
   編著者:ダイジエスト・シリーズ刊行會 代表:磯部秀見 「赤死病の假面」
   『怪奇と詩情―ポーの人と作品』 ダイジエスト・シリーズ3
   ジープ社 定價八○圓 1950/06/15 所収


(J19) 深澤 1933
「赤死病」が永い間我邦を荒した。流行病の中で、これ程致命的な、これほどいやな病氣は未だ曾て無かつた。血——血の紅(あか)さ、血の恐ろしさはその權化であり、極印であるのだ。この病氣に罹ると烈しい苦痛が起り、急に眩暈がして、全身の血孔からは血が止め度なく流れ出て、そして死ぬのだ。

   ポオ=作 深澤由次郎(ふかざわ・よしじろう)=訳註 「赤死病の假面」
   『訳註ポオ全集 第4 (黒猫)』 外語研究社 1933/12/20(昭和8)
   国立国会図書館デジタル化資料
   起・急・次・社の旧字はそれぞれ新字で置き換えました。


(J20) 江戸川 1929
[ルビを省いたテキスト]
かの「赤き死」は永い事、國中を貪り食つた。これほど決定的に死ぬ、これほど忌はしい流行病がまたとあつたらうか。血の赤さと恐怖——血こそこの疫の化身でありその印鑑であつた。先づ鋭い苦痛がして、引續いて急激な眩暈を感じ、やがて毛孔から夥しい血を噴き出して死んで仕舞ふのである。

[原文はつぎのとおり総ルビ]
かの「赤(あか)き死(し)」は永(なが)い事(こと)、國中(くにぢう)を貪(むさぼ)り食(く)つた。これほど決定的(けつていてき)に死(し)ぬ、これほど忌(いま)はしい流行病(りうかうびゃう)がまたとあつたらうか。血(ち)の赤(あか)さと恐怖(きようふ)——血(ち)こそこの疫(えやみ)の化身(けしん)でありその印鑑(いんかん)であつた。先(ま)づ鋭(するど)い苦痛(くつう)がして、引續(ひきつゞ)いて急激(きふげき)な眩暈(めまひ)を感(かん)じ、やがて毛孔(けあな)から夥(おびたゞ)しい血(ち)を噴(ふ)き出(だ)して死(し)んで仕舞(しま)ふのである。

   ポ−=作 江戸川亂歩=譯 「赤き死の假面」
   『世界大衆文學全集30 ポー、ホフマン集』 改造社 1929/04(昭和4)所収


(J21) 谷崎 1929
『赤き死』が長い間國内を荒した。これ程人を殺す、恐ろしい惡疫は今まで決してなかつた。血が、赤い、怖ろしい血が、その權化(ごんげ)であり、證券であつた。先づ烈しい苦痛を感じて急に眩暈(めまひ)がし出し、それから毛孔から夥しく出血をして死んでしまふ。

   ポオ=作 谷崎精二=譯 「赤き死の假面」
   『世界文學全集11 ポオ傑作集 緋文字・其他
   新潮社(非賣品)1929/01 所収


(J22) 西村 1907, 1996
[ルビを省いたテキスト]
『紅死病は』長らくの間、國内を騒擾がしてゐた。恁んな不吉な、忌はしい病氣は、又と世の中に有るものでない。血はその化身であり、その印章である——紅色と壊血も亦た此の病氣に罹ると、烈しい苦痛、唐突な眩暈、續いて毛孔から夥だしい出血がして(……)

[原文はつぎのとおり、総ルビ]
『紅死病(こうしびやう)は』長(なが)らくの間(あひだ)、國内(こくない)を騒擾(さわ)がしてゐた。恁(こ)んな不吉(ふきつ)な、忌(いま)はしい病氣(びやうき)は、又(また)と世(よ)の中(なか)に有(あ)るものでない。血(ち)はその化身(けしん)であり、その印章(しるし)である——紅色(こうしよく)と壊血(くわいけつ)も亦(ま)た此(こ)の病氣(びやうき)に罹(かゝ)ると、烈(はげ)しい苦痛(くつう)、唐突(だしぬけ)な眩暈(めまひ)、續(つゞ)いて毛孔(けあな)から夥(おびた)だしい出血(しゆつけつ)がして(……)

   エドガア、ポウ=作 西村醉夢=譯 「紅死病」
   a. 川戸道昭+榊原貴教=編 ナダ出版センター=制作
     『明治翻訳文学全集《新聞雑誌編》19 ポー集』 (全50巻・別巻2)
     大空社 1996/06 所収
   b. 『太陽』 1907/06(明治40)収載
   初出誌は b.a.b. を複製したもの。


(J23) 廚川 1903, 1996
「赤死」の病に國中ながくうらさびれたり。疫病の數は多かれど、かくも猛けく恐ろしきはあらじ、おぞましきくれなゐの血痕はこの病のしるしにしてはじめ鋭き痛みを覺へて俄にまなこくらみ、やがて夥しき血汐皮孔を流れ出でゝ遂に息絶ゆるなり

   廚川白村(くりやがわ・はくそん)=譯 「寂滅」
   a. 川戸道昭+榊原貴教=編 ナダ出版センター=制作
     『明治翻訳文学全集《新聞雑誌編》19 ポー集』(全50巻・別巻2)
     大空社 1996/06 所収
   b. 『帝國文學』 1903/02(明治36)収載
   初出誌は b.a.b. を複製したもの。


  Image  
オーディオカセットのジャケット Audio cassette cover
0886468949
The Masque of the Red Death - Generations Radio Theater Presents (NPR) [Audio Cassette]


 Audio 1 
ロシア語版オーディオブック(朗読) Audiobook in Russian

下の引用箇所の朗読は 1:26 から始まります。 Uploaded to YouTube by Зарубежная литература on 6 Jun 2014. Reading of the excerpt below starts at 1:26.


■ロシア語訳 Translation into Russian

Уже давно опустошала страну Красная смерть. Ни одна эпидемия еще не была столь ужасной и губительной. Кровь была ее гербом и печатью - жуткий багрянец крови! Неожиданное головокружение, мучительная судорога, потом из всех пор начинала сочиться кровь - и приходила смерть.

   Эдгар Аллан По. Маска красной смерти
   Translated by Р. Померанцевой (R. Pomerantseva)
   E-text at Lib.Ru


■ウクライナ語訳 Translation into Ukrainian

Давно вже спустошувала країну Червона Смерть. Жодна пошесть не бувала досі така огидна й не сіяла стільки згуби. Кров була її знаком і тавром - жаска багряниця крові. Колючі болі, раптове запаморочення, а далі кров пирсне з усіх пор - і прощавай білий світе.

   Едгар Аллан По. Маска Червоної смерті
   © МАЄВСЬКА Л. Н., переклад з англійської, 1992.
   E-text at Український Центр (ukrcenter.com)


■ポーランド語訳 Translation into Polish

Śmierć, Choroba, Krew Śmierć Szkarłatna od dawna pustoszyła ową krainę. Nigdy dżuma nie bywała tak nieodparta, tak straszliwa. Jej oznaką widomą była — krew — czerwień i szkarada krwi. Towarzyszyły jej bóle ostre, nagły zawrót głowy, a potem — obfity przez wszystkie pory wyciek potów i rozłąka z życiem.

   Edgar Allan Poe Maska śmierci szkarłatnej
   Translated by Bolesław Leśmian
   E-text at Wolne Lektury


■チェコ語訳 Translation into Czech

„Červená smrt“ již dlouho pustošila zemi. Dosud žádná morová rána nebyla tak vražedná a tak obludná. Krev byla jejím zhmotněným znakem a pečetí - červeň a úděsnost krve. Přicházely pronikavé bolesti, pak náhlé mrákoty, pak prudké krvácení z pórů a konec.

   Maska Červené smrti by Edgar Allan Poe
   E-text at V noci jsem snil, že jsem motýlem


 Audio 2 
ドイツ語版オーディオブック(朗読) Audiobook in German

Uploaded by EAPoeProductions on Sep 25, 2010


■ドイツ語訳 Translation into German

Lange schon wütete der Rote Tod im Lande; nie war eine Pest verheerender, nie eine Krankheit grässlicher gewesen. Blut war der Anfang, Blut das Ende - überall das Rot und der Schrecken des Blutes. Mit stechenden Schmerzen und Schwindelanfällen setzte es ein, dann quoll Blut aus allen Poren, und das war der Beginn der Auflösung.

   Die Maske des Roten Todes by Edgar Allan Poe
   Translated by Gisela Etzel
   E-text at Sterneck.net


■イタリア語訳 Translations into Italian

(It1) Bluewillow, 2009
La Morte Rossa aveva devastato a lungo il paese. Nessuna pestilenza era mai stata così fatale o terrificante. Il sangue era il suo emblema e il suo sigillo, il rosso colore e la repulsione per il sangue. C'erano pene atroci, vertigini improvvise, e poi un profuso sanguinamento dai pori, fino alla dissoluzione.

   La maschera della Morte Rossa by Edgar Allan Poe
   Traduzione libera di Bluewillow
   E-text at L'angolo di Jane 2009-02-01


(It2) Sartini, 1911
La Morte rossa aveva per parecchio tempo devastato la regione. Non si vide mai peste così fatale e orribile. Il suo emblema era il sangue — il rossore e l'orridezza del sangue. Cominciava coi dolori acuti, una vertigine improvvisa e poi uno stillazione abbondante attraverso ai pori, la dissoluzione dell'organismo.

   La Maschera della Morte Rossa by Edgar Allan Poe
   Traduzione di G. A. Sartini
   Racconti straordinari R. Bemporad & Figlio, 1911
   E-text at Edgarallanpoe.it


(It3)
La -Morte Rossa- aveva a lungo infierito sul paese. Mai pestilenza era stata più fatale e orribile. Il sangue era il suo avatara e il suo sigillo: il rossore e l'orrore del sangue. Erano acuti dolori, e improvvisi capogiri, e poi un abbondante sudore sanguigno fino alla dissoluzione.

   La Maschera della Morte Rossa by Edgar Allan Poe
   E-text at:
   * La peste in Poe - Istituto Tecnico Economico
   * Visibilmente.com


■ポルトガル語訳 Translation into Portuguese

Durante muito tempo a peste devastara aquele país. O sangue era a sua horrível marca. Dores agudas, vertigens, hemorragia pelos poros. Manchas vermelhas pelo corpo, a morte.

   A máscara da morte rubra by Edgar Allan Poe
   Preview at Google Books


 Audio 3 
スペイン語版のドラマ仕立ての朗読 Dramatization in Spanish translation

Uploaded by DreamWarrior6 on Nov 27, 2011


■スペイン語訳 Translation into Spanish

La "Muerte Roja" había devastado el país durante largo tiempo. Jamás una peste había sido tan fatal y tan espantosa. La sangre era encarnación y su sello: el rojo y el horror de la sangre. Comenzaba con agudos dolores, un vértigo repentino, y luego los poros sangraban y sobrevenía la muerte.

   La máscara de la muerte roja by Edgar Allan Poe
   E-text at Ciudad Seva


 Audio 4 
フランス語版オーディオブック(朗読) Audiobook in French

Uploaded by Audiolude on Aug 30, 2012


■フランス語訳 Translation into French

La Mort Rouge avait pendant longtemps dépeuplé la contrée. Jamais peste ne fut si fatale, si horrible. Son avatar, c’était le sang, la rougeur et la hideur du sang. C’étaient des douleurs aiguës, un vertige soudain, et puis un suintement abondant par les pores, et la dissolution de l’être.

   Le Masque de la mort rouge by Edgar Allan Poe
   Nouvelles histoires extraordinaires, 1857
   Traduction de Charles Baudelaire
   E-text at:
   * Wikisource   
   * Poemi.org


 Audio 5 
英語原文のオーディオブック 朗読: ウィリアム・デュフリス
Audiobook in English read by William Dufris

Uploaded by AudiobooksMP3 on Jan 30, 2013


 Audio 6 
英語原文のオーディオブック 朗読: ニック・ギズバーン
Audiobook in English read by Nick Gisburne

Uploaded by Gisburne2000 on Jul 24, 2012


 Audio 7 
英語原文のオーディオブック 朗読: グラント・レイモンド・バレット
Audiobook in English read by Grant Raymond Barrett

Uploaded by GrantBarrett on Mar 1, 2011


 Audio 8 
英語原文のドラマ仕立ての朗読
Dramatic reading in English. Directed by Scott Strosahl. Read by Michael Helgens

Uploaded by StrobieStudios on Oct 8, 2010


■英語原文 The original text in English

The "Red Death" had long devastated the country. No pestilence had ever been so fatal, or so hideous. Blood was its Avatar and its seal -- the redness and the horror of blood. There were sharp pains, and sudden dizziness, and then profuse bleeding at the pores, with dissolution.

   Edgar Allan Poe "The Masque of the Red Death" 1842
   E-text at:
   * Project Gutenberg
   * E. A. Poe.org


■邦題の異同 Variations of the title translated into Japanese

   「紅死病」………………西村 1907, 1996
   「赤い死の舞踏会」……吉田 1970, 1971
   「赤き死の仮面」………巽 2009
   「赤き死の仮面」………西崎 2007
   「赤き死の仮面」………谷崎 1962, 1969, 1998
   「赤き死の假面」………江戸川 1929
   「赤き死の假面」………谷崎 1929
   「赤死の仮面」…………田桐 1964
   「赤死病の仮面」………八木 2006
   「赤死病の仮面」………金原 2002, 2014
   「赤死病の仮面」………富士川 1992
   「赤死病の仮面」………岡上 1984
   「赤死病の仮面」………各務 1979
   「赤死病の仮面」………永川 1978
   「赤死病の仮面」………八木 1974
   「赤死病の仮面」………小川 1973
   「赤死病の仮面」………大橋 1966
   「赤死病の仮面」………刈田 1966
   「赤死病の仮面」………松村 1962, 1974
   「赤死病の假面」………ダイジエスト・シリーズ刊行會 1950
   「赤死病の假面」………深澤 1933


■tomokilog 関連記事
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■更新履歴 Change log

  • 2014/12/24 ロシア語訳の朗読の YouTube 画面を追加しました。
  • 2014/09/29 金原瑞人=訳 2014/09/30 を追加しました。
  • 2013/10/29 ウクライナ語訳を追加しました。
  • 2013/08/15 目次を新設し、深澤由次郎=訳註 1933/12/20 を追加しました。
  • 2013/02/02 つぎの3本の YouTube 画面を追加しました。
       1) ドイツ語訳の朗読
       2) スペイン語版のドラマ仕立ての朗読
       3) フランス語訳の朗読
       4) William Dufris による英語原文の朗読
  • 2012/12/20 Maska crvene smrti の YouTube 動画を追加しました。
  • 2012/07/07 ポーランド語訳を追加しました。また、いくつかの YouTube 画面を追加しました。
  • 2011/01/24 ロシア語訳を追加しました。
  • 2010/12/20 3種類のイタリア語訳を追加しました。
  • 2010/12/11 Gisela Etzel によるドイツ語訳を追加しました。
  • 2010/12/10 巽孝之=訳 2009/04/01 とポルトガル語訳を追加しました。
  • 2010/11/06 大橋吉之輔=訳 1966/12/15 を追加しました。また、中国語(簡体字)訳の訳文とリンクを修正しました。
  • 2010/04/26 スペイン語訳と、Grant R. Barrett による朗読の YouTube 画面(音声のみ)を追加しました。
  • 2009/11/08 チェコ語訳を追加しました。
  • 2009/09/15 ダイジエスト・シリーズ刊行會=編著 1950/06/15 を追加しました。
  • 2009/04/26 田桐大澄=訳 1964/08 を追加し、「邦題の異同」の項を新設しました。
  • 2007/07/17 廚川白村=譯 1996/06、1903/02 を追加しました。
  • 2007/07/16 西村醉夢=譯 1996/06、1907/06 を追加しました。
  • 2007/06/16 谷崎精二=譯 1929/01 を追加しました。
  • 2007/06/05 西崎憲=訳 2007/05、および岡上鈴江=訳 1984/03 を追加しました。また、松村達雄=訳の引用中に誤りがありました。「深紅」とあったのは、正しくは「真紅」です。訂正いたします。
  • 2007/02/06 各務三郎=訳 1979/08、および永川玲二=訳 1978/09 を追加しました。また、読みやすさを考慮して、江戸川亂歩=譯 1929 のルビなしのバージョンを追加しました。
  • 2006/12/21 tomokilog 関連記事の項を新設しました。
  • 2006/11/23 中国語訳(簡体字)を追加し、Amazon.co.jp の関連ページなどへのリンクを張りました。
  • 2006/05/14 八木敏雄=訳 1974 および江戸川亂歩=譯 1929 を追加しました。また、Charles Baudelaire によるフランス語訳 1857 についての書誌情報を修正・補足しました。
  • 2006/04/28 刈田元司=訳 1966 を追加しました。
  • 2006/04/18 吉田健一=訳 1971 と八木敏雄=訳 2006 を追加しました。また、書誌情報を修正・補足しました。

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