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August 2006

Tuesday, 29 August 2006

Il pleure dans mon coeur par Paul Verlaine ヴェルレーヌ / ヴェルレエヌ / ヹルレエヌ / ヴエルレエン / ベルレーン 「忘れられた小歌」「忘れた小曲」「都に雨の降るごとく」「われの心に淚ふる」「街上零雨」

       目次 Table of Contents

■はじめに Introduction
 Video 1  ドビュッシー作曲 バーバラ・ヘンドリックス歌 「わたしの心に涙がふる」
■中國語譯(繁體字) Translation into traditional Chinese
■韓国語訳 Translation into Korean
■日本語訳 Translations into Japanese
  (J1) 井上 2006
  (J2) 渋沢 1998
  (J3) 窪田 1995
  (J4) 金子 1995
  (J5) 竹友 1951, 1982
  (J6) 日夏 1951, 1977, etc.
  (J7) 堀口 1950, 1973
  (J8) 矢野 1933, 2007
  (J9) 堀口 1925, 1928, etc.
  (J10) 鈴木 1924, 1952, etc.
  (J11) 蒲原 1922
  (J12) 永井 1908, 1919, etc.
  Image   G・カイユボットによる絵画 Painting by Gustave Caillebotte
 Video 2  L&C・ロブソンが歌うヴェルレーヌ L. and C. Robson sing Verlaine
■ロシア語訳 Translation into Russian
■ウクライナ語訳 Translation into Ukrainian
■ブルガリア語訳 Translation into Bulgarian
■ポーランド語訳 Translation into Polish
■チェコ語訳 Translation into Czech
■ドイツ語訳 Translation into German
 Video 3 
レオ・フェレが歌うヴェルレーヌ Léo Ferré sings Paul Verlaine
■英訳 Translations into English
  (E1) Low, 2000
  (E2) Cole
  (E3) Dale
  (E4) Kirkup
  (E5) Kline
  (E6) Hall
■イタリア語訳 Translation into Italian
■ポルトガル語訳 Translation into Portuguese
■カタルーニャ語訳(カタロニア語訳) Translation into Catalan
■スペイン語訳 Translations into Spanish
  (Sp1)
  (Sp2)
 Video 4  フランス語原詩朗読 「わたしの心に涙がふる」
■フランス語原文 The original text in French
■外部リンク External links
■更新履歴 Change log


■はじめに Introduction

ヴェルレーヌの詩のうち、日本人にもっとも親しまれている作品を一篇とりあげます。日本語をはじめさまざまな言語への翻訳と、フランス語の原詩、それに歌や朗読のビデオも添えます。


 Video 1 
ヴェルレーヌ原詩 ドビュッシー作曲 「わたしの心に涙がふる」
Il Pleure Dans Mon Coeur. Paul Verlaine (poet), Claude Debussy (composer)

ポール・ヴェルレーヌ(原詩) クロード・ドビュッシー(作曲) バーバラ・ヘンドリックス(ソプラノ) ミシェル・ベロフ(ピアノ) Paul Verlaine (lyrics), Claude Achille Debussy (composer), Barbara Hendricks (soprano), Michel Beroff (piano)


■中國語譯(繁體字) Translation into traditional Chinese

         雨溫柔地落在城市上。
         藍波

淚落在我心中
彷彿雨落在城市上,
是什麼樣的鬱悶
穿透我的心中?

噢,溫柔的雨聲,
落在土地也落在屋頂!
為了一顆倦怠的心,
噢,雨的歌聲!

淚落沒有緣由
在這顆厭煩的心中。
怎麼!並沒有背信?
這哀愁沒有緣由。

那確是最沈重的痛苦
不知道悲從何來,
沒有愛也沒有恨,
我的心有這麼多痛苦!

   《無言歌》 「被遺忘的小詠歎調」
   〈淚落在我心中〉
   E-text at music543.com


■韓国語訳 Translation into Korean

               (거리에 조용히 비가 내린다 - 아르튀르 랭보)

거리에 비 내리듯
내 맘 속에 눈물 내린다.
가슴 속에 스며드는
이 외로움은 무엇이런가?

속삭이는 비 소리는
땅 위에, 지붕 위에!
울적한 이 가슴에는
아, 비의 노래 소리여!

역겨운 내 맘 속에
까닭 없는 눈물 흐른다.
무엇! 배반은 없었다고?
이 슬픔은 까닭 없는 것.

사랑도 미움도 없이
내 마음 왜 이다지 아픈지,
이유조차 모르는 일이
가장 괴로운 아픔인 것을!

   거리에 비 내리듯...... 폴 베를렌느
   E-text at 베를렌 - Daum 카페


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 井上 2006
         雨が静かに巷に降る。
           ——アルチュール・ランボー——

心のなかでぼくの何かが泣いている、
巷(ちまた)に雨が降るように。
この物憂さはなんだろう?
心にじっくり浸みてくる。

おお、雨の、静かな音よ、
地面にも、屋根の上にも!
厭き果てた人の心に、
おお、雨の、この歌よ!

理由(わけ)もなく泣けてくる
心のなかの、この嫌悪。
なんだろう? 裏切りじゃない……
この悲哀には、理由(わけ)はない。

なぜと分らぬ苦しみは、
たしかに一番質(たち)がよくない。
恋もない、憎しみもない、
ぼくの心は苦しいばかり!

   ポール・ヴェルレーヌ=作 井上究一郎=訳
   「忘れられた小歌曲(アリエッタ)三」
   『フランス名詩集』 ちくま文庫 2006/06 所収


(J2) 渋沢 1998
         街に静かに雨が降る(アルチュール・ランボー)

街に雨が降るように
わたしの心には涙が降る。
心のうちにしのび入る
このわびしさは何だろう。

地にも屋根の上にも軒並に
降りしきる雨の静かな音よ。
やるせない心にとっての
おお なんという雨の歌!

いわれもなしに涙降る
くじけふさいだこの心。
なに、裏切りの一つもないと?……
ああ この哀しみにはいわれがない。

なぜかと理由も知れぬとは
悩みのうちでも最悪のもの、
愛も憎しみもないままに
わたしの心は痛みに痛む!

   ポール・ヴェルレーヌ=作 渋沢孝輔(しぶさわ・たかすけ)=訳
   〔街に雨が降るように〕
   『フランス名詩選』 岩波文庫 1998/04 所収


(J3) 窪田 1995
         町に静かに雨がふる (アルチュール・ランボー)

町に雨がふるように
わたしの心に涙がふる。
心のなかにしみとおる
このわびしさはなんだろう?

おお、やさしい雨の音
地面にも屋根の上にも。
退屈しきった心には
おお、なんという雨の歌!

このあじきない心のなかに
涙の雨は理由もなしにふりしきる。
ああ! 背いたひとさえいないのに……
この悲しみには理由がない。

なぜかわからぬこのことが
最も大きなわたしの悩み、
愛もなく、憎しみもないのに
わたしの心はこんなにいたむ。

   ポール・ヴェルレーヌ=作 窪田般彌(くぼた・はんや)=訳
   「忘れられた小唄 III」
   野村喜和夫(のむら・きわお)=訳編
   『ヴェルレーヌ詩集』 海外詩文庫6 思潮社 1995/07 所収


(J4) 金子 1995
         ——しとしとと街にふる雨
                   (アルチュール・ランボオ)

しとしとと街(まち)にふる雨は、
涙となって僕の心をつたう。
このにじみ入るけだるさは
いったいどうしたことなんだ?

舗道にそそぎ、屋根をうつ
おお、やさしい雨の音よ!
うらぶれたおもいできく
おお、雨の歌のふしよ!

ゆきどころのない僕の心は
理由(わけ)もしらずに涙ぐむ
楯をついたりいたしません。
それだのになぜこんな応報が……。

なぜということがわからないので
一(ひと)しお、たえがたいこの苦しみ。
愛も、憎しみも棄てているのに
つらさばかりでいっぱいなこの胸。

   ポール・ヴェルレーヌ=作 金子光晴=訳 「過ぎし日の短歌 III」
   野村喜和夫(のむら・きわお)=訳編
   『ヴェルレーヌ詩集』 海外詩文庫6 思潮社 1995/07 所収


(J5) 竹友 1951, 1982
       都には雨しめやかに降れり。
               (アルテュル・ラムボー)

都に雨の降るごとく、
わが心には涙落つ。
われの心をつらぬける
このたゆたさや何ならむ。

ああ、なつかしき雨の音、
地にも屋根にも降りしきる。
思ひわびたる心へと
ああ、降(ふ)りしきる雨の歌。

おとろへなやむ心こそ
いはれもなくて涙すれ。
さても、憂目(うきめ)に逢はずして、
この悲しみはいはれなし。

いかなるゆゑと知らぬこそ
なほ苦しさはまさりけれ。
愛も憎もあらずして
かくもなやむか、わが心。

   ポール・ヴェルレーヌ=作 竹友藻風(たけとも・そうふう)=訳
   「都に雨の降るごとく」
   a. 藤井治彦=編 『竹友藻風選集2』(全2巻) 南雲堂 1982/10 所収
   b.法苑林—訳詩集』 潮人社 1951 所収
   引用は a. に拠りました。


(J6) 日夏 1951, 1977, etc.
巷に雨の時雨るるは
こころに(なんだ)下垂(したた)るにや
その心とうにそみ入りし
ものの侘びとはなにやらむ

屋宇(やのへ)に土にふり濺ぐ
あめの淅瀝(おとなひ)しとしとと
思ひ倦(うん)じて音(ね)にきけば
しぐれのあめの侘びのうた

由なく雨の降頻(ふりし)くは
こころのそらの悒(うれひ)かな
よしなく惋きかこつとも
修羅の不すぢのあるまじを

怨も戀もさめはてて
やみのうつつの惆悵(うらぶれ)を
なじかはしらぬむら肝や
これぞあく趣のきはみかも

   ポオル・ヹルレエヌ=作 日夏耿之介(ひなつ・こうのすけ)=訳 「街上零雨」
   a.巴里幻想譯詩集 2』 国書刊行会 2008/07/25 所収
   b.日夏耿之介全集 2』 河出書房新社 1977/06 所収
   c.巴里幻想集』 東京限定本倶樂部 1951/02 所収
   a. の底本は b.。引用は a. に拠りました。倦・頻の旧字は
   それぞれ新字で置き換えました。


(J7) 堀口 1950, 1973
         雨はしとしと市(まち)にふる。
                    アルチュール・ランボー

巷(ちまた)に雨の降るごとく
わが心にも涙ふる。
かくも心ににじみ入る
このかなしみは何やらん?

やるせなき心のために
おお、雨の歌よ!
やさしき雨の響きは
地上にも屋上にも!

消えも入(い)りなん心の奥に
ゆえなきに雨は涙す。
何事ぞ! 裏切りもなきにあらずや?
この喪(も)そのゆえの知られず。

ゆえしれぬかなしみぞ
げにこよなくも堪えがたし。
恋もなく恨みもなきに
わが心かくもかなし。

   ポール・ヴェルレーヌ=作 堀口大學=訳 「忘れた小曲 その三」
   a.ヴェルレーヌ詩集』 新潮文庫 改版 1973/11 所収
   b.ヴェルレーヌ詩集』 新潮文庫 初版 1950/11 所収
   引用は a. に拠りました。


(J8) 矢野 1933, 2007
都(みやこ)に雨の降るさまに
涙、雨降るわがこころ、
わが胸にかく沁みてゆく
この倦怠(けだるさ)は何ならむ。

ああ地の上(うへ)に屋根の上(へ)に
やさしき雨のひびきかな、
つかれあぐみしこころにと
あはれひびくか雨のうた。

いはれもなきに涙する、
このいとはしき胸のうち、
背(そむ)きし人もあらざるに
この哀傷(かなしみ)はなにごとぞ。

愛も憎も無きものを
なぞ、かく、なげくわがこころ、
そのことわりのわかぬこそ
げにこよなくもかなしけれ。

   ポール・ヴェルレーヌ=作 矢野峰人=訳 「雨の歌」
   a. 矢野峰人=著 『矢野峰人選集 1 エッセイ・詩・訳詩
     国書刊行会 2007/06/15 所収
   b. 矢野峰人=訳 『しるえっと』 学芸社 1933/09(昭和8) 所収
   引用は a. に拠りました。


(J9) 堀口 1925, 1928, etc.
巷(ちまた)に雨の降る如く
わが心に淚ふる。
かくも心に滲(にじ)み入る
この悲みは何ならん?

やるせなき心の爲には
おお、雨の歌よ!
やさしき雨の響は
地上にも屋上にも!

消えも入(い)りなん心のうちに
故もなく雨は淚す。
何事ぞ! 裏切もなきにあらずや?
この喪(も)その故を知らず。

故(ゆゑ)しれぬかなしみぞ
實(げ)にこよなくも堪へがたし、
戀もなく恨もなきに
わが心かくもかなし!

   ヴエルレエン=作 堀口大學=訳 「われの心に淚ふる」
   a.日本近代文学大系 52 明治大正譯詩集』 角川書店 1971/08/10 所収
   b.月下の一群』 白水社 1952 所収
   c.近代詩人集』 世界文學全集 37 新潮社 1930/05/20(昭和5) 所収
   d.新篇 月下の一群 訳詩集』 第一書房 1928(昭和3) 所収
   e.月下の一群 訳詩集』 第一書房 初版 1925/09/17(大正14) 所収
   引用は a. に拠りました。消の旧字は新字で置き換えました。


(J10) 鈴木 1924, 1952, etc.
         都には肅(しめ)やかに雨が降る。
            (アルチュウル ランボオ)

都(みやこ)に雨の降るごとく
わが心にも涙ふる。
心の底ににじみいる
この侘(わび)しさは何ならむ。

大地(たいち)に屋根に降りしきる
雨のひびきのしめやかさ。
うらさびわたる心には
おお 雨の音 雨の歌。

かなしみうれふるこの心
いはれもなくて涙ふる。
うらみの思(おもひ)あらばこそ。
ゆゑだもあらぬこのなげき。

戀も憎(にくみ)もあらずして
いかなるゆゑにわが心
かくも惱(なや)むか知らぬこそ
惱(なやみ)のうちのなやみなれ。

   ポオル・ヴェルレエヌ=作 鈴木信太郎=訳 「都に雨の降るごとく」
   a.名訳詩集』 青春の詩集/外国篇11 白凰社 新装版 2003/10 所収
   b.名訳詩集』 青春の詩集/外国篇11 白凰社 1967/10 所収
   c.ヴェルレエヌ詩集』 岩波文庫 1952/01 所収
   d.近代佛蘭西象徴詩抄』 春陽堂 1924/09/15(大正13) 所収
   引用は c. に拠りました。


(J11) 蒲原 1922
こころのうちに泣(な)く淚(なみだ)、
町(まち)に降(ふ)り來る雨のごと、
しのぶおもひのたゆげにも、
など泣きわぶるわがこころ。

ああ、やはらかき雨の音(おと)、
屋根(やね)にも、はたや小路(こみち)にも、
あはれ、すずろにわづらひて
惱(なや)むこころに雨の歌。

なにゆゑとしもおもほえず、
あやめもわかず泣く淚、
誰(た)がためにともあらなくに、
ただわけもなき憂(う)き嘆(なげ)き。

これにうはこす悲しみの
いづこにかある、戀ゆゑに、
憎(にく)しみゆゑに、かくありと
知(し)らでかなしむこのこころ。

   ポオル・ヹルレエヌ=作 蒲原有明=訳 「こころのうちに泣く淚」
   蒲原有明(かんばら・ありあけ)=著 『有明詩集
   定價參圓五十錢 アルス 1922/06/15(大正11) 所収


(J12) 永井 1908, 1919, etc.
都(みやこ)に雨(あめ)の濺(そゝ)ぐが如(ごと)く
わが心(こゝろ)には涙(なみだ)の雨(あめ)が降(ふ)る。
如何(いか)なれば、かゝる悲(かなし)みの、
わが心(こゝろ)の中(うち)に進入(すゝみい)りし。

地(ち)に響(ひゞ)き、屋根(やね)に響(ひゞ)く、
あゝ粛条(しめやか)なる
雨(あめ)の音(おと)よ、雨(あめ)の調(しらべ)よ。

然(しか)し、わが心(こゝろ)は
何(なに)が為(た)めに憂(うれ)うるとも知(し)らず、
単(た)だ訳(わけ)もなく潤(うるほ)ふ。

訳(わけ)もなく悲(かな)しむ悲(かな)しみこそ、
悲(かな)しみの極(きわ)みと云(い)ふのであらう。
憎(にく)むでもなく、愛(あい)するでもなくて、
わが心(こゝろ)には無量(むれう)の悲(かな)しみが宿(やど)る……

   ベルレーン=作 永井荷風(ながい・かふう)=訳 [無題]
   秋のちまた 「フランスより」 〔『あめりか物語』附録〕 文中
   a. 永井壮吉(ながい・そうきち)=著 『荷風全集 5 ふらんす物語
     岩波書店 1992/05/08 所収
   b.荷風全集 3』 岩波書店 1963/08/12 所収
   c.荷風全集 4』 中央公論社 1948/12/20 所収
   d.荷風全集 2』 春陽堂 重印 1926/12/20(大正15)所収
   e.荷風全集 2』 春陽堂 元版 1919/06/25(大正8)所収
   f.あめりか物語』 博文館 1908/08/04(明治41) 所収
   初出は f.。引用は a. に拠りました。a. では改行も行空きもなし。
   改行と行空きは tomoki y. が挿入しました。


  Image  
ギュスターヴ・カイユボットによる絵画 Painting by Gustave Caillebotte
Ariet3
Rue de Paris; temps de pluie par Gustave Caillebotte
Image source: Poetes.com


 Video 3 
ルシー&キャスリン・ロブソンが歌う「わたしの心に涙がふる」
Lucie and Cathryn Robson sing Il pleure dans mon coeur

Composed by Billy Cowie. This song was used in the soundtrack to the film Don't go breaking my heart (1999)


■ロシア語訳 Translation into Russian

Сердце исходит слезами,
Словно холодная туча…
Сковано тяжкими снами,
Сердце исходит слезами.

Льются мелодией ноты
Шелеста, шума, журчанья,
В сердце под игом дремоты
Льются дождливые ноты…

Только не горем томимо
Плачет, а жизнью наскуча,
Ядом измен не язвимо,
Мерным биеньем томимо.

Разве не хуже мучений
Эта тоска без названья?
Жить без борьбы и влечений
Разве не хуже мучений?

   Поль Верлен - Песня без слов
   Translated by Innocent Ann F.
   E-text at Wikisource


■ウクライナ語訳 Translation into Ukrainian

Так тихо серце плаче,
Як дощ шумить над містом.
Нема причин неначе,
А серце ревно плаче!

О, ніжно як шумить
Дощ по дахах, по листю!
У цю тужливу мить
Як солодко шумить!

Відкіль цей плач, не знати
В осиротілім серці!
Ні зради, ні утрати –
Відкіль журба, не знати!

Найтяжчий, певне, сум –
Без гніву, без любові,
Без ревнощів, без дум –
Такий нестерпний сум.

   Поль Верлен
   E-text at:
   * I.UA - твоя почта
   * Soch.org.ua


■ブルガリア語訳 Translation into Bulgarian

               Тихо вали над града...
               Артюр Рембо

Сърцето ми сълзи лее,
тъй както навън вали;
защо ли то все по-зле е
и сълзи ранено лее?

О, сладък дъждовен ромон
по стрехи и по листа.
В сърцето – товар огромен
и тоя дъждовен ромон!

Това е плач без причина
в едно ранено сърце.
Измяна?... Уви – проклина
и страда то без причина.

О, най-ужасната мъка,
да страдаш просто така...
Ни обич, ни зла разлъка,
а ти се топиш от мъка!

   Пол Верлен. Песни без думи
   Translated by Кирил Кадийски
   E-text at Кирил Кадийски (Kiril Kadiiski)


■ポーランド語訳 Translated into Polish

Łzy padają w serce moje,
Jak deszcz pada ponad miastem.
Jakież dziwne niepokoje
Przenikają serce moje?

O łagodny szmerze słoty;
Na ulicach i na szybach!
Dla tych serc, co mrą z tęsknoty,
O harmonio śpiewnej słoty.

Łzy padają bez przyczyny
W serce, które stygnie w męce.
Jak to! nie ma żadnej winy,
Smutek przyszedł bez przyczyny.

W tym ból największy gości,
Że już nie wie się, dlaczego
Bez niechęci, bez miłości
Tyle smutku w sercu gości.

   Paul Verlaine - Pieśni bez słów
   E-text at Serwis literatury pięknej


■チェコ語訳 Translation into Czech

               "Lehounce prší na město."
               (Arthur Rimbaud)

Pláče to v srdci mém
a malátnost je schvacuje,
jako když prší nad městem,
pláč ozývá se v srdci mém.

Těch kapek sladké šumění
zní na dlažbě i na střechách,
mé nudící se srdce sní
o melodickém šumění.

A pláče bez příčin
to unavené srdce mé.
Jak? A zradit smím?
Ten žal je bez příčin.

Nejvíc však trýzní srdce mé,
že teskníc, neví proč.
Bez lásky, záští žijeme,
to nejvíc trápí srdce mé.

   Zapomenutý popěvek (ze sbírky Písně beze slov) by Paul Verlaine
   E-text at Destiny´s little world


■ドイツ語訳 Translation into German

Es weint in meinem Herzen
wie Regen auf die Stadt.
Woher der matte Schmerz,
der es durchdrungen hat?

O sanfter Ton des Regens
auf Erde und auf Dächer!
Für ein sehnendes Herz
singt der Regen!

Grundlos weint es in meinem Herzen,
das immer mehr den Mut verliert.
Wie! Keine Treulosigkeit!
Meine Trauer ist unbegründet.

Das ist gewiss der schlimmste Schmerz,
nicht zu wissen, warum
mein Herz ohne Liebe
und ohne Hass so leidet.

   Es weint in meinem Herzen
   Translation from French to German
   copyright 2005 by Bertram Kottmann
   E-text at recmusic.org 


 Video 3 
レオ・フェレが歌う「わたしの心に涙がふる」 Léo Ferré sings Il pleure dans mon coeur


■英訳 Translations into English

(E1) Low, 2000
There is weeping in my heart
like the rain falling on the town.
What is this languor
that pervades my heart?

Oh the patter of the rain
on the ground and the roofs!
For a heart growing weary
oh the song of the rain!

There is weeping without cause
in this disheartened heart.
What!  No betrayal?
There's no reason for this grief.

Truly the worst pain
is not knowing why,
without love or hatred,
my heart feels so much pain.

   Translation from French to English
   copyright 2000 by Peter Low
   E-text at recmusic.org


(E2) Cole
There are tears in my heart
like the rain on the town.
What weariness starts
to pierce my heart?

O gentle sound of rain
O the earth and the roofs!
For a heart so in pain
O the song of the rain.

The tears have no reason
in this disheartened heart.
What! Is there no treason?...
This grief has no reason.

It must be the worst fate
not to know the reason,
without love without hate,
my heart suffers its fate!

   There are tears ...
   Translated by Brian Cole
   E-text at brindin.com


(E3) Dale
It weeps in my heart
As it rains on the town.
What's this languid dart
That enters my heart?

Oh, soft sound of rain
On earth and on roofs!
For a heart dulled inane,
Oh, the song of the rain.

It weeps without reason
In this self-loathed heart.
No betrayal, nor treason? ...
This grief has no reason.

It is the worst pain,
Not knowing why,
Not hate, nor love; in vain
My heart has all this pain.

   It weeps in my heart ...
   Translated by Peter Dale
   E-text at brindin.com


(E4) Kirkup
In my heart, it rains
tears, like the rain
on the town -
what is this languor

invading my heart?
O gentle sounds of
the rain
on earth, on the
roofs!

A song of the rain
for a heart that is
smarting
with pain, with its
hurt ...

What! so it was not
a love betrayed! ...
This grieving
weeps without meaning.

   A Song of the rain
   Translated by James Kirkup (haiku)
   E-text at brindin.com


(E5) Kline
It rains in my heart
as it rains on the town,
what is this art
that soaks to my heart?

Oh sweet sound of the rain
on the earth and the roofs!
For a heart dulled again,
oh the song of the rain!

It rains for no reason
in this heart without heart.
What? And no treason?
A grief without reason?

It's pain's darkest state
not to know why,
my heart feels such weight
without love, without hate.

   It rains ...
   Translated by A. S. Kline
   * E-text at brindin.com
   * E-text at Poetry in Translation - A. S. Kline's Free Archive


(E6) Hall
It weeps in my heart
As it rains on the town.
What is this dull smart
Possessing my heart?

Soft sound of the rain
On the ground and the roofs!
To a heart in pain,
O the song of the rain!

It weeps without cause
In my heart-sick heart.
In her faith, what? no flaws?
This grief has no cause.

'Tis sure the worst woe
To know not wherefore
My heart suffers so
Without joy or woe.

   Romances sans Paroles
   Ariettes Oubliees - III
   Poems by Paul Verlaine. Translated by Gertrude Hall Brownell
   Published by Duffield, 1906
   Snippet view at Google Books
   E-text at Project Gutenberg


■イタリア語訳 Translation into Italian

Piange nel mio cuore
Come piove sulla città;
Cos’è questo languore
Che mi penetra il cuore?

O dolce brusìo della pioggia
Per terra e sopra i tetti!
Per un cuor che si annoia,
Oh il canto della pioggia!

Piange senza ragione
Nel cuore che si accora.
Come! Nessun tradimento!…
Dolore senza ragione.

È la pena maggiore
Il non saper perché
Senz’odio e senza amore
Ha tanta pena il cuore

   Piange nel mio cuore by Paul Verlaine
   Translated by Giuseppe Cirigliano
   E-text at:
   * Giuseppe Cirigliano
   * Letteratu


■ポルトガル語訳 Translation into Portuguese

               “Chove docemente sobre a cidade”.
               (Arthur Rimbaud)

Chove em meu coração
Como lá na cidade;
Qual langor este então
Que entra em meu coração?

Doce brado da chuva
Pela terra e nos tetos!
Coração que se turva
Ó, ó canto da chuva!

Chove sim sem razão
No coração que enjoa.
Qual! Nenhuma traição?
Luto mais sem razão.

E é bem pior a pena
Não saber nem por que
Sem amor, ódio, cena
Coração ser só pena!

   Árias esquecidas III by Paul Verlaine
   E-text at Substantivo Plural


■カタルーニャ語訳(カタロニア語訳) Translation into Catalan

Avui plora el meu cor
com plou a la ciutat.
Què és aquesta llangor
que penetra en mon cor?

O bruit dolç de la pluja
per terra i els teulats!
Per a un cor que s`enuja,
o el dolç cant de la pluja!

Plora sense raó
mon cor que es fastigueja.
Qué! Cap tráïció?
El dol és sens raó.

Causa una pena immensa
no saber-ne el perquè;
sense odi ni volença,
ma pena és tan immensa!

   Romans Sense Paraules by Paul Verlaine
   E-text at Els Cognoms [PDF]


■スペイン語訳 Translations into Spanish

(Sp1)
               Llueve suavemente sobre la ciudad
               Arthur Rimbaud

Llora en mi corazón
como llueve en la ciudad.
¿Cuál es esta languidez
que penetra mi corazón?

¡Oh ruido suave de la lluvia
en la tierra y sobre los tejados!
Para un corazón que se aburre,
¡oh, el canto de la lluvia!

Llora sin razón
en este corazón que se descorazona.
¡Cómo! ¿Ninguna traición?
Este duelo es sin razón.

¡Bien sea la peor pena
de no saber por qué
sin amor y sin odio
mi corazón tanto pena!

   Pequeñas Árias Olvidadas by Paul Verlaine
   E-text at Escuela de Poesía Grupo Cero


(Sp2)
               Llueve suavemente sobre la ciudad
               Arthur Rimbaud

Llora en mi corazón
Como llueve sobre la ciudad
¿Qué es esta desazón
Que penetra mi corazón?

Ay, ruido dulce de la lluvia
Por la tierra y sobre los techos
Para un corazón que es abulia
Ay, el canto de la lluvia

Llora y no hay razón
En este corazón que siente asco
¡Qué! ¿Ninguna traición?
Este duelo se da sin razón

Y es así de todos el peor dolor
De no saber por qué
Sin amor y sin rencor
Mi corazón tiene tanto dolor

   Llora en mi corazón... by Paul Verlaine
   E-text at Poemas en francés


 Video 4 
フランス語原詩朗読 Il pleure dans mon coeur dit par Alain Jahan


■フランス語原文 The original text in French

Il pleut doucement sur la ville.
(Arthur Rimbaud.)

Il pleure dans mon coeur
Comme il pleut sur la ville,
Quelle est cette langueur
Qui pénètre mon coeur?

O bruit doux de la pluie
Par terre et sur les toits!
Pour un coeur qui s'ennuie,
O le chant de la pluie!

Il pleure sans raison
Dans ce coeur qui s'écoeure.
Quoi! nulle trahison?
Ce deuil est sans raison.

C'est bien la pire peine
De ne savoir pourquoi,
Sans amour et sans haine,
Mon coeur a tant de peine!

   Romances sans paroles, Ariettes oubliées, III
   Oeuvres complètes de Paul Verlaine, Vol. 1, by Paul Verlaine
   E-text at:
   * VerlaineExplique.free.fr
   * TouteLaPoesie.com
   * Project Gutenberg
   * Poetes.com


■外部リンク External links


■更新履歴 Change log

  • 2013/02/26 永井荷風(壮吉)=著 1992/05/08 を追加しました。
  • 2013/02/24 矢野峰人=訳 2007/06/15、堀口大學=訳 1971/08/10、および蒲原有明=訳 1922/06/15 を追加しました。また、鈴木信太郎=訳の書誌情報を補足しました。
  • 2013/02/17 韓国語訳を追加しました。
  • 2013/02/16 外部リンクの項を新設し、ウクライナ語訳、ポーランド語訳、チェコ語訳、イタリア語訳、およびカタルーニャ語訳を追加しました。また、ルシー&キャスリン・ロブソンによる歌とレオ・フェレによる歌の2本の YouTube 動画も追加しました。
  • 2013/02/07 目次を新設しました。また、ブルガリア語訳を追加しました。
  • 2013/02/06 ポルトガル語訳を追加しました。
  • 2012/06/19 ロシア語訳を追加しました。
  • 2012/05/06 日夏耿之介=訳 2008/07/25 を追加しました。
  • 2011/02/11 ドビュッシー作曲「わたしの心に涙がふる」の YouTube 動画、中國語譯(繁體字)、および2種類のスペイン語訳を追加しました。
  • 2010/09/14 Alain Jahan によるフランス語原詩朗読の YouTube 動画を追加しました。
  • 2008/08/20 竹友藻風=訳 1982/10 を追加しました。
  • 2006/09/02 渋沢孝輔=訳 1998/04 を追加しました。
  • 2006/08/30 井上究一郎=訳 2006/06 を追加しました。

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(1)「ヴェルレーヌ」という表記のもの

(2)「ヴェルレエヌ」という表記のもの

  

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Monday, 28 August 2006

Chanson d'automne by Paul Verlaine ヴェルレーヌ / ヴェルレエヌ / ヹルレエヌ 「秋のうた」「秋のシャンソン」「秋の唄」「秋の歌」「落葉」

        目次 Table of Contents

 Video 1  セルジュ・マルタンが朗読する「秋のうた」 Serge Martin recites Verlaine
 Video 2  ストアが演奏する「秋のうた」  sTtoa performs Verlaine
■中国語訳(簡体字) Translation into simplified Chinese
■中國語譯(繁體字) Translation into traditional Chinese
■日本語訳 Translations into Japanese
  (J1) 長坂 2015
  (J2) 井上 2006
  (J3) 三澤 2004
  (J4) 渋沢 1998
  (J5) 金子 1995
  (J6) 窪田 1995
  (J7) 橋本 1969
  (J8) 竹友 1951, 1982
  (J9) 堀口 1950, etc.
  (J10) 上田 1905, 1971
 Video 3  レオ・フェレが歌う「秋のうた」 Léo Ferré sings Verlaine
  Image   詩人の肖像 Portrait of the poet
■ロシア語訳 Translation into Russian
■ブルガリア語訳 Translation into Bulgarian
 Video 4  エスペラント語訳「秋のうた」の朗読 Verlaine in Esperanto
■エスペラント語訳 Translation into Esperanto
■ドイツ語訳 Translation into German
 Video 5  シャルル・トレネが歌う「秋のうた」 Charles Trenet sings Verlaine
■英訳 Translations into English
  (E1) Kellock 2005
  (E2) Low 2000
  (E3) Solomons
  (E4) Lomas
  (E5) Dale
  (E6) Kirkup
  (E7) Hall
 Video 6  M・ディートリッヒが朗読する「秋のうた」  Marlene Dietrich recites Verlaine
■イタリア語訳 Translation into Italian
■ポルトガル語訳 Translations into Portuguese
  (Pt1) Barbosa
  (Pt2) Santana Pereira
■スペイン語訳 Translation into Spanish
 Video 7  アントニオ・フラゴソ作曲「秋のうた」  António Fragoso composes Verlaine
■フランス語原文 The original text in French
■邦題の異同 Variations of the title translated into Japanese
■更新履歴 Change log


 Video 1 
セルジュ・マルタンが朗読する「秋のうた」 Serge Martin recites Chanson d'Automne


 Video 2 
ストアが演奏する「秋のうた」——スペイン語とフランス語の字幕つき
sTtoa performs Verlaine (subtitles in Spanish and French)

sToa は Olaf Parusel を中心として1991年に結成された音楽者集団。Chanson d'automn は2002年に発表された3枚目のアルバム Zal の6曲目に収録されている。この曲が1999年のWGTで演奏された際のライブ映像を観るには ここをクリック  なお、WGTはドイツのライプツィヒで毎年行われる芸術祭。 From sToa's third album Zal released in 2002. To view their live performance at Wave-Gotik-Treffen (WGT) 1999 in Leipzig,  CLICK HERE 


■中国語訳(簡体字) Translation into simplified Chinese

秋天的小提琴
长长的哭泣

摇晃着我那颗
倦怠而颓丧的心。

一切都令人窒息苍白无力,
当钟声响起,
我忆起往昔岁月不禁潸然泪下

我在这凄风中离去
任它把我吹东吹西犹如飘零的落叶。

   《秋之歌 /  秋天的小提琴》 保罗·魏尔伦
   E-text at:
   * 远播教育 - 法语美文诵读
   * 网易摄影
   * 开心网


■中國語譯(繁體字) Translation into traditional Chinese

秋天的
小提琴
那長長的嗚咽
用單調的
憂郁
刺傷我心。

窒息難忍,
臉色蒼白,
當鍾聲敲響,
我回想起
舊日的時光
不禁悲泣;

我走向
這惡風
風吹得我
或東或西
就象是
一片枯葉。

   《秋天頌》 魏爾倫
   E-text at 王朝網路 (wangchao.net.cn)


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 長坂 2015
秋に聴く
ヴァイオリンの
長い嗚咽に
私の心は痛くなる
私の心、無彩色の、けだるい心

教会の鐘が時刻を告げるとき
過ぎ去った日々を思って
泣いてしまう
そのときの私は
息苦しくて、青白い顔をしている

じゃあね、さよなら
意地悪な風に吹かれ
ここに散り、あそこに散る
枯れ葉と
そっくりな私

   ポール・ヴェルレーヌ=作 長坂道子(ながさか・みちこ)=訳 「秋の歌」
   秋の日のヴィオロン : 長坂道子「ときどき日記」 2015/09/17


(J2) 井上 2006
秋の日、ながく
すすり泣く
ヴァイオリン
ぼくのこころは、
とりとめもなく
物憂くて。

時の鐘にも
胸せまり、
あおざめて、
むかしの日々を
思いうかべて、
ぼくは、泣く。

そして、出て行く、
こがらしに
運ばれて。
あちらこちらと
枯葉が道に
舞うように。

   ポール・ヴェルレーヌ=作 井上究一郎=訳
   「秋のシャンソン」 (「悲しい風景」五)
   『フランス名詩集』 ちくま文庫 2006/06 所収


(J3) 三澤 2004
秋の
ヴァイオリンの
長いすすり泣きは
モノトーンにけだるい
僕の心を
傷つける。

鐘が時を告げると
僕は息詰まり
青白くなりながら
思い出す
過ぎた日を
そして泣く。

そして僕は旅立つ
僕を連れて行く
性悪な風に吹かれて
こっち、またあっちと
さながら
死んだ葉。

   ヴェルレーヌ=作 三澤洋史(みさわ・ひろふみ)=訳 「秋のうた
   三澤洋史氏の公式ホームページ「Café MDR」 2004/11/28 に収載。
   原詩をより深く読解し、翻訳の妙を味わうために、フランス語原文および
   上田敏による日本語訳と併置して掲載された、三澤氏による「直訳」。


(J4) 渋沢 1998
秋の日の
ヴァイオリンの
  ながいすすり泣きに
こころ痛み
単調な
  もの悲しさを誘われる。

時の鐘
鳴りわたるとき
  息つまり、青ざめて
むかしの日々を
思い出し
  涙ぐむ。

まことわたしは
吹きあれる
  風のまにまに
ここ かしこ
飛び散らう
  落葉の身の上。

   ポール・ヴェルレーヌ=作 渋沢孝輔(しぶさわ・たかすけ)=訳 「秋の歌」
   『フランス名詩選』 岩波文庫 1998/04 所収


(J5) 金子 1995
秋のヴィオロンが
いつまでも
 すすりあげてる
身のおきどころのない
さびしい僕には、
 ひしひしこたえるよ。

鐘が鳴っている
息も止まる程はっとして、
顔蒼ざめて、
 僕は、おもいだす
むかしの日のこと。
 すると、止途(とめど)もない涙だ。

つらい風が
僕をさらって、
 落葉を追っかけるように、
あっちへ、
こっちへ、
 翻弄するがままなのだ。

   ポール・ヴェルレーヌ=作 金子光晴=訳 「秋の唄」
   野村喜和夫(のむら・きわお)=訳編
   『ヴェルレーヌ詩集』 海外詩文庫6 思潮社 1995/07 所収


(J6) 窪田 1995
秋風の
ヴァイオリンの
  ながいすすり泣き
単調な
もの悲しさで、
  わたしの心を傷つける。

時の鐘鳴りひびけば
息つまり
  青ざめながら
すぎた日々を
思い出す
  そして、眼には涙。

いじわるな
風に吹かれて
  わたしは飛び舞う
あちらこちらに
枯れはてた
  落葉のように。

   ポール・ヴェルレーヌ=作 窪田般彌(くぼた・はんや)=訳 「秋の歌」
   野村喜和夫(のむら・きわお)=訳編
   『ヴェルレーヌ詩集』 海外詩文庫6 思潮社 1995/07 所収


(J7) 橋本 1969
忍び泣き
ながくひく
秋の ヴィオロン
ものうくも
単調に
ぼくの心を いたませる

時つげる
鐘の音に
胸つまり あおざめて
過ぎた日を
思い出し
ぼくは泣く

性悪(しょうわる)の
風に吹かれて
ぼくは行く
ここ かしこ
吹き散らう
落葉さながら

   P・ヴェルレーヌ=作 橋本一明(はしもと・いちめい)=訳 「秋の歌」
   『カラー版 世界文学全集 別巻1 世界名詩集
   河出書房新社 1969/05 所収


(J8) 竹友 1951, 1982
秋の日の
ヴィオロンの
 長きためいき、
ひといろの
なやみにて
 こころを傷(やぶ)る。

鐘鳴れば、
息づまり、
 色もあをざめ、
すぎし日を
おもひいで、
 われは泣くなり。

さて、われは
まがつびの
 風に逐はれて、
ここかしこ
舞い散らふ
 落葉のごとし。

   ポール・ヴェルレーヌ=作 竹友藻風=訳 「秋のうた」
   a. 藤井治彦=編 『竹友藻風選集2』(全2巻) 南雲堂 1982/10 所収
   b. 『法苑林—訳詩集』 潮人社 1951 所収
   引用は a. に拠りました。


(J9) 堀口 1950, 1973, etc.
秋風の
ヴィオロンの
 節ながき啜(すす)り泣き
もの憂きかなしみに
わがこころ
 傷つくる。

時の鐘
鳴りも出(い)づれば、
 せつなくも胸せまり、
思いぞ出づる
来(こ)し方(かた)に
 涙は涌(わ)く。

落葉ならね
身をばやる
 われも、
かなたこなた
吹きまくれ
 逆風(さかかぜ)よ。

   ポール・ヴェルレーヌ=作 堀口大學=訳 「秋の歌」
   a. 『堀口大學全集3』 小澤書店 1982/04 所収
   b. 『ヴェルレーヌ詩集』 新潮文庫(改版) 1973/11 所収
   c. 『ヴェルレエヌ詩集』 新潮文庫(初版) 1950/11 所収


(J10) 上田 1905, 1971
秋の日の
ヸオロンの
ためいきの
身にしみて
ひたぶるに
うら悲(かな)し。

鐘のおとに
胸ふたぎ
色かへて
涙ぐむ
過ぎし日の
おもひでや。

げにわれは
うらぶれて
こゝかしこ
さだめなく
とび散らふ
落葉(おちば)かな。

   ヹルレエヌ=作 上田敏=訳 「落葉(らくえふ)」
   a. 『日本近代文学大系52 明治大正譯詩集』(全60巻)
     角川書店 1971/08 所収
   b. 上田敏=著 『海潮音』 本郷書院 1905/10(明治38) 所収
   c. 「明星」 1905/06(明治38) 「象徴詩」と題された7篇のうちの1篇
   初出誌は c.。初出単行本はb.。引用は a. に拠りました。
   ルビの一部を略しました。


 Video 3 
レオ・フェレ (1916-1993) が歌う「秋のうた」 Léo Ferré (1916-1993) sings Verlaine

From the DVD Léo Ferré chante les poètes (Théâtre libertaire de Paris, 1986)


 Image 
詩人の肖像 Portrait of the poet
Paul_verlaine
ポール・ヴェルレーヌ全集第1巻(1902)の口絵に描かれたポール・ヴェルレーヌの肖像。 Paul Verlaine illustrated in the frontispiece of Oeuvres completes de Paul Verlaine, Vol. 1, 1902. Image source: Paul Verlaine - Wikipedia


■ロシア語訳 Translation into Russian

Долгие рыдания
осенних
скрипок
ранят моё сердце
печальной
монотонностью.

Всё сжимается
и бледнеет, когда
пробивает его час,
я вспоминаю
прежние дни
и плачу.

И я ухожу
с осенним ветром,
который меня
носит туда-сюда,
подобно мёртвому
листу.

   Поль Верлен - Осенняя песня
   Подстрочный перевод
   E-text at Верлен, Поль — Википедия


■ブルガリア語訳 Translation into Bulgarian

Виола със стон
под гол небосклон
  през октомври ридае
и вяла печал
невидим кинжал
  в гръдта е.

И блед, като в сън
чул тежкия звън
  на часовника в здрача,
за всичко сега
си спомням с тъга
  и плача.

Къде съм дошъл...
А вятърът зъл
   като лист по земята
не ме ли и мен
унил и сломен
  подмята.

   Пол Верлен. Есенната песен
   Translated by Кирил Кадийски
   E-text at Кирил Кадийски (Kiril Kadiiski)


 Video 4 
エスペラント語訳「秋のうた」の朗読
Blandine Lhote recites Verlaine translated into Esperanto by Gaston Waringhien


■エスペラント語訳 Translation into Esperanto

Pro l' plora son'
De l' violon'
  Aŭtuntona,
Min en la kor'
Lezas langvor'
  Monotona.

Sufoksentum'
Kaj palo, dum
  Hor' sonoras,
Memoras mi
Tagojn kun ŝi,
  Kaj mi ploras;

Kaj vagas plu
Laŭ ventosku'
  Sen alia
Malbona cel'
Ol tiu de l'
  Mort' folia.

   Aŭtuna Kanto
   Translated by Gaston Waringhien
   E-text at La Ondo de Esperanto (LOdE-80)


■ドイツ語訳 Translation into German

Die langen Seufzer
der Violinen
des Herbstes
versehren mein Herz
mit ihrer monotonen
Schläfrigkeit.

Ganz atemlos
und fahl, beim
Stundenschlag,
kommen mir
alte Zeiten in den Sinn
und ich weine ...

Und ich mache mich auf den Weg
im stürmischen Wind,
der mich
hin und her treibt
wie ein
totes Blatt.

   Herbstlied
   Translation copyright © 2006 by Bertram Kottmann
   E-text at The REC Music Foundation website


 Video 5 
シャルル・トレネ (1913-2001) が歌う「秋のうた」
Charles Trenet (1913-2001) sings Verlaine


■英訳 Translations into English

(E1) Kellock 2005
The sobs
of autumn
violins
Wound my heart
with a languid
monotony.

Wholly breathless
and pale, When
the clock chimes,
I am reminded
of the old days,
And I weep.

And am taken
where ill winds
Carry me
here and there,
Like
a dead leaf.

   Song of autumn
   Translation copyright 2005 by Judith Kellock
   E-text at The REC Music Foundation website


(E2) Low 2000
The long sobs
of autumn's
violins
wound my heart
with a monotonous
languor.

Suffocating
and pallid, when
the clock strikes,
I remember
the days long past
and I weep.

And I set off
in the rough wind
that carries me
hither and thither
like a dead
leaf.

   The long sobs
   Translation copyright 2000 by Peter Low
   E-text at The REC Music Foundation website


(E3) Solomons
The sobbing strings
of violins
of Autumn,
languorous,
monotonous,
pierce my heart.

Fighting to breathe,
paler as each
hour creeps,
I still recall
the days of old,
and weep.

Borne by the whim
of the mischief wind
tossed there and here,
with no relief,
crumpled and sere,
like a dead leaf.

   Autumn Song by Paul Verlaine
   Translated by Stan Solomons
   E-text at Brindin Press Online


(E4) Lomas
The long moan
Of the violins
Of autumn
Rends my heart
With a languorous
Monotone.

Suffocating, pale,
As the hour
Grows near
And strikes, I recall
Former days,
With a tear;

And I'm borne off
On the bad wind
Of grief
That tosses me
Here, there, like any
Dead leaf.

   Song of Autumn by Paul Verlaine
   Translated by Herbert Lomas
   E-text at Brindin Press Online


(E5) Dale
The violins of autumn,
Their long sobs brought on,
In their plangor
Wound my heart
As they impart
A humdrum languor

Stifling and wan
When the hour comes on
And strikes deep,
Memories raise
The old days
And I weep.

And I go away,
On an ill wind stray
Carried adrift,
Hither and thither;
Comparing with the
Dead leaf shift.

   Autumn Song by Paul Verlaine
   Translated by Peter Dale
   E-text at Brindin Press Online


(E6) Kirkup
Long moans on
autumn's saxophones - wound my
heart with
languor's monotones

Wan suffocations -
as hours creep -
remembering
days gone by - I weep -

Borne on weary winds,
my grief - hither and
thither -
a withering leaf

   Song of Autumn by Paul Verlaine   
   Translation by James Kirkup
   E-text at Brindin Press Online


(E7) Hall
Leaf-strewing gales
Utter low wails
     Like violins,--
Till on my soul
Their creeping dole
     Stealthily wins....

Days long gone by!
In such hour, I,
     Choking and pale,
Call you to mind,--
Then like the wind
     Weep I and wail.

And, as by wind
Harsh and unkind,
     Driven by grief,
Go I, here, there,
Recking not where,
     Like the dead leaf.

   Chanson d'automne
   Translated by Gertrude Hall
   The Project Gutenberg EBook of Poems of Paul Verlaine


 Video 6 
マレーネ・ディートリッヒ (1901-1992) が朗読するフランス語原詩「秋のうた」
Marlene Dietrich (1901-1992) recites Verlaine in original French

Sur un fond musical Marlène Dietrich dit le poème "Chanson d'automne" de Paul Verlaine. ina.fr 01/01/1954 - 01min42s


■イタリア語訳 Translation into Italian

I lunghi singhiozzi
dei violini
d'autunno
feriscono il mio cuore
con monotono
languore.

Pallido
e ansimante, quando
suona l'ora,
mi ricordo
dei giorni passati
e piango;

e me ne vado
nel vento ostile
che mi trascina
di qua e di là
come
foglia morta.

   Canzone d'autunno by Paul Verlaine
   Translated by Giovanni Soriano
   E-text at Aforismario


■ポルトガル語訳 Translations into Portuguese

(Pt1) Barbosa
As longas vibrações
Das cordas dos violões
De outono
Deixam em langor
Meu coração com dor
A vagar pelo sono.

Todo sufocando
E pálido, quando
Chega a hora,
Eu me lembro triste
Do passado que insiste
E minh’alma chora.

Então me deixo levar
Pelo vento a pairar
Que me transporta
Para todos os cantos,
Como uma folha sem pranto
Sem peso e morta.

   Canção de outono by Paul Verlaine
   Translated by Jefferson Marques Barbosa
   E-text at Tradução da semana


(Pt2) Santana Pereira
Os gemidos compridos
dos violinos
do outono
ferem meu peito
com languidez
enfadonha

Já sufocando
e lívido, quando
soa a hora,
eu me atino
dos dias idos
e eu choro

Então vou assim
co’o vento ruim
que me roja
por lá e cá
tal qual
folha morta

   Canção do outono by Paul Verlaine
   Translated by Paulo Santana Pereira
   E-text at Tradução da semana



■スペイン語訳 Translation into Spanish

Los largos sollozos
de los violines
del otoño
hieren mi corazón
con languidez
monótona

Sofocado
y pálido cuando
suena la hora
Me acuerdo 
de los días pasados
y lloro;

y me voy
al mal viento
Que me lleva
De un lado para otro
Semejante a la
Hoja muerta.

   Canción de otoño by Paul Verlaine
   Quoted in El Simbolismo: el nacimiento de la poesía moderna
   Editorial Montesinos, 1987
   Preview at Google Books


 Video 7 
アントニオ・フラゴソ (1897-1918) が作曲した「秋のうた」
António Fragoso (1897-1918) composes Chanson d'Automne

Tenor: Carlos Guilherme. Piano: Armando Vidal.


■フランス語原文 The original text in French

Les sanglots longs
Des violons
  De l'automne
Blessent mon coeur
D'une langueur
  Monotone.

Tout suffocant
Et blême, quand
  Sonne l'heure,
Je me souviens
Des jours anciens
  Et je pleure;

Et je m'en vais
Au vent mauvais
  Qui m'emporte
Deçà, delà,
Pareil à la
  Feuille morte.

   Chanson d'automne de Paul Verlaine
   The Project Gutenberg EBook of
   Oeuvres completes de Paul Verlaine, Vol. 1


■邦題の異同 Variations of the title translated into Japanese

  「秋のうた」……………三澤 2004
  「秋のうた」……………竹友 1951, 1982
  「秋の唄」………………金子 1995

  「秋の歌」………………長坂 2015

  「秋の歌」………………渋沢 1998
  「秋の歌」………………窪田 1995
  「秋の歌」………………橋本 1969
  「秋の歌」………………堀口 1950, 1973, etc.
  「秋のシャンソン」……井上 2006
  「落葉」…………………上田 1905, 1971


■更新履歴 Change log

  • 2015/10/22 長坂道子=訳 2015/09/17 を追加しました。
  • 2013/11/21 簡体字中国語訳、繁體字中國語譯、およびイタリア語訳を追加しました。
  • 2013/02/16 エスペラント語訳と、もう一種類のポルトガル語訳を追加しました。また、つぎの4本の YouTube 動画も追加しました。
    • ストアが演奏する「秋のうた」
    • レオ・フェレが歌う「秋のうた」
    • エスペラント語訳の朗読
    • マレーネ・ディートリッヒによる朗読
  • 2013/02/07 ブルガリア語訳、ポルトガル語訳、およびスペイン語訳を追加しました。
  • 2011/09/09 ロシア語訳を追加しました。また、リンク先の YouTube サイトで失効していた動画を削除し、べつの動画を追加しました。
  • 2010/04/03 フランス語による朗読の YouTube 動画を追加しました。
  • 2008/08/20 三澤洋史=訳 2004/11、および竹友藻風=訳 1982/10 を追加しました。
  • 2006/09/02 渋沢孝輔=訳 1998/04 を追加しました。
  • 2006/08/30 井上究一郎=訳 2006/06 を追加しました。

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(1)「ヴェルレーヌ」という表記のもの

(2)「ヴェルレエヌ」という表記のもの

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Le Grand Cahier by Agota Kristof アゴタ・クリストフ 『悪童日記』

 Images 
表紙画像 Cover photos
Kristof1Kristof2Kristof3


■日本語訳 Translation into Japanese

ぼくらは、〈大きな町〉からやって来た。一晩中、旅して来た。お母さんは、眼を赤く腫れ上がらせている。彼女は、大きなボール紙の箱を抱(かか)えている。ぼくら二人は、衣類を詰めた小型の旅行カバンを一個ずつ提(さ)げ、さらに、お父さんの大辞典をかわるがわる抱えている。腕がだるくなると交替するのだ。

   アゴタ・クリストフ=著 堀茂樹=訳 『悪童日記』
   早川書房(単行本 1991/01|ハヤカワepi文庫 2001/05)


■ベトナム語訳 Translation into Vietnamese

Chúng tôi đến từ Phố Lớn. Chúng tôi đã đi suốt đêm. Đôi mắt của Mẹ đỏ ngầu. Mẹ mang một hộp các-tông lớn, và hai anh em tôi mỗi đứa mang một va-li nhỏ đựng quần áo, cộng với cuốn từ điển to kềnh của Bố mà anh em tôi thay nhau ôm cho đỡ mỏi tay.

   Cuốn Sổ Lớn by Agota Kristof
   E-text at VietFun.com


■ハンガリー語訳 Translation into Hungarian

A Nagyvárosból jövünk. Egész éjszaka utaztunk. Anyánknak vörös a szeme. Egy nagy  papírdobozt cipel, mi ketten pedig egy-egy kis bőröndöt a ruháinkkal meg Apánk lexikonját, felváltva, mert nehéz, húzza a karunkat.

   Agota Kristof - A nagy füzet. Published by SpGhu
   E-text at Scribd


■英訳 Translation into English

We arrive from the Big Town. We've been traveling all night. Mother's eyes are red. She's carrying a big cardboard box, and the two of us are each carrying a small suitcase containing our clothes, plus Father's big dictionary, which we pass back and forth when our arms get tired.

   The Notebook by Agota Kristof
   * Hardcover: Grove Press 1st edition (1988/10)
   * Paperback: Minerva (1991/05)


 Video 
悪童物語 予告編 Le Grand Cahier Trailer A nagy füzet (2013)

Uploaded to YouTube by TIFF on 13 Aug 2013.


■フランス語原文 The original text in French

Nous arrivons de la Grande Ville. Nous avons voyagé toute la nuit. Notre Mère a les yeux rouges. Elle porte un grand carton et nous deux chacun une petite valise avec ses vêtements, plus le grand dictionnaire de notre Père que nous nous passons quand nous avons les bras fatigués.

  • Le Grand Cahier (1986) de Agota Kristof

■更新履歴 Change log

  • 2014-11-08 ベトナム語訳とハンガリー語訳の訳文、および映画の予告編の YouTube 動画を追加しました。

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Sunday, 27 August 2006

The Talented Mr Ripley by Patricia Highsmith パトリシア・ハイスミス 『リプリー』『太陽がいっぱい』

Ripley1Ripley2Ripley3


■中国語訳(簡体字) Translation into simplified Chinese

  “对了,狄奇现在多大岁数?”汤姆问。
  “二十五。”
  我也是,汤姆想,狄奇八成在那里享受人生。有一份收入、一栋房子、一艘船,他为什么要回来呢?狄奇的面容愈来愈清晰了:嘴巴总是笑得很开、一头卷曲的金发,一张四处逢源的脸庞。狄奇是个幸运儿。反观自己,二十五岁这把年纪在做些什么呢?一周一周地混日子,没有银行户头,生平头一遭在躲警察。他颇有数学天分,为什么就没随随便便什么人花钱请他发挥这项长才?汤姆发觉他全身肌肉紧绷,手中的火柴盒让他压扁了大半边,几近全平。真烦,真他妈的烦死了,烦!烦!烦!他想回到吧台那儿,一个人。

   聪明的瑞普利先生
   作者:派翠西亚·海史密斯
   E-text at 新時代書城 (mypcera.com)


■日本語訳 Translations into Japanese

(1) 佐宗 1993, 2000
「ところで、ディッキーはいまいくつですか?」と、彼は聞いた。
「二十五ですよ」
 ぼくと同じだ、とトムは思った。ディッキーはたぶん、むこうでおおいに楽しんでいるのだろう。金も入ってくるし、家も、ヨットもあるのだ。帰る気が起こるわけがなかった。ディッキーの顔が鮮明に思い出されてきた。屈託のない笑顔、ひどくちぢれているブロンドの髪、のんきな顔をしていた。ディッキーはめぐまれた男だった。だが、二十五歳にもなって、自分は一体なにをしているのか? その日その日をどうにか暮らしていた。貯金もないのだ。生まれてはじめて、警察の目を逃れて生きていた。彼には数学の才能があった。それで金を稼げる場所が、どうしてどこにもないのだろう? トムは全身の筋肉が緊張しているのに気づいた。手にしているマッチ箱がぐしゃりと押しつぶされ、ほとんどぺちゃんこになった。彼はうんざりしていた。ほんとうにもうたくさんだった。たくさんだ、もう! カウンターにもどり、ひとりきりになりたかった。

   パトリシア・ハイスミス=作 佐宗鈴夫(さそう・すずお)=訳
   1a.リプリー』 河出文庫(新装新版) 2000/05
   1b.太陽がいっぱい』 河出文庫(初版) 1993/08
   1a. は映画化作品公開にあわせて 1b. を改版・改題したもの。


(2) 青田 1971, 2000
「ところで、ディッキーは、いまいくつですか?」ときいた。
「二十五歳です」
 おれと同い年だとトムは思った。たぶんディッキーは、イタリアで思う存分勝手な暮らしをしているんだろう。定収入があり、家があり、船まで持ってる。帰国したいなんて思うはずがないではないか。ディッキーの顔が、目の前にまざまざと浮かんできた。屈託のない笑顔、ややちぢれた金髪、いたって楽天的な顔だ。ディッキーって、しあわせなやつだ。それにひきかえて、このおれは、二十五歳にもなってなにをしてるんだ? 毎週毎週、その日暮らしだ。銀行預金もない。いまは生まれてはじめて、警官の目を避けて暮らしている。彼は数学が得意だった。どこかに彼の才能を生かして給料をくれるところがないものかな? トムは身体中の筋肉がきゅっと引きしまって、持っていたマッチ箱が手の中で平ったく握りつぶされるのを感じた。彼はうんざりしてきた。やりきれない。しゃくにさわるほど、やりきれない。やりきれない! 彼はたった一人でバーのカウンターへもどっていきたくなった。

   パトリシア・ハイスミス=作 青田勝(あおた・まさる)=訳
   2a.リプリー』 角川文庫(改版) 2000/06
   2b.太陽がいっぱい』 角川文庫(初版) 1971/03
   2a. は映画化作品公開にあわせて 2b. を改版・改題したもの。


■スペイン語訳 Translations into Spanish

  –Por cierto, ¿qué edad tiene Dickie ahora? –preguntó.
  –Veinticinco.
  «Igual que yo», pensó Tom, «y probablemente se estará dando la gran vida en Italia. Con dinero, una casa y una embarcación, ¡cualquiera no se la daría! ¿Por qué demonios iba a regresar a casa?»
  El rostro de Dickie iba cobrando precisión en su memoria: sonrisa ancha, pelo ondulado, tirando a rubio; en suma, un rostro despreocupado.
  Tom se dijo que Dickie era un tipo afortunado, preguntándose, al mismo tiempo, qué había hecho él hasta entonces, cuando contaba la misma edad que Dickie. La respuesta era que había estado viviendo a salto de mata, sin ahorrar un céntimo y ahora, por primera vez en su vida, se veía obligado a esquivar a la policía. Poseía una especial aptitud para las matemáticas, pero no había logrado hallar ningún sitio donde le pagasen por ella. Tom advirtió que todos sus músculos estaban en tensión, y que con los dedos había arrugado la cajita de cerillas que había sobre la mesa. Se aburría mortalmente y empezó a maldecir para sus adentros, deseando estar solo en la barra.

   El talento de Mr. Ripley
   by Highsmith, Patricia
   E-text at Tom Ripley 1 (El talento de Mr. Ripley) [PDF]


■オランダ語訳 Translation into Dutch

  ‘Hoe oud is Dickie nu eigenlijk?’ vroeg hij ten slotte.
  ‘Hij is vijfentwintig.’
  Ik ook, dacht Tom. Dickie leefde daar waarschijnlijk als God in Frankrijk. Een vast inkomen, een huis, een boot. Waarom zou hij thuis willen komen? Dickies gezicht begon wat duidelijker te worden in zijn herinnering: hij had een brede glimlach, blondachtig haar met kroezige golven, een onbezorgd gezicht. Dickie was een knaap zonder zorgen. Wat deed hijzelf op zijn vijfentwintigste? Hij leefde van de ene week in de andere. Geen bankrekening. Voor het eerst in zijn leven moest hij smerissen uit de weg gaan. Hij had talent voor wiskunde. Waarom verdomme betaalden ze hem daar dan niet voor, ergens? Het drong tot Tom door dat al zijn spieren zich gespannen hadden, dat het allemaal aan het rollen gegaan, want hij had de Schrievers niet meer dan drie of vier keer in zijn leven gezien.

   Ripley, een man van talent by Patricia Highsmith
   E-text at Ripley, een man van talent [PDF]


■英語原文 The original text in English

  'How old is Dickie now, by the way?' he asked.
  'He's twenty-five.'
  So am I, Tom thought, Dickie was probably having the time of his life over there. An income, a house, a boat. Why should he want to come home? Dickie's face was becoming clearer in his memory: he had a big smile, blondish hair with crisp waves in it, a happy-go-lucky face. Dickie was lucky. What was he himself doing at twenty-five? Living from week to week. No bank account. Dodging cops now for the first time in his life. He had a talent for mathematics. Why in hell didn't they pay him for it, somewhere? Tom realized that all his muscles had tensed, that the matchcover in his fingers was mashed sideways, nearly flat. He was bored, God-damned bloody bored, bored, bored! He wanted to be back at the bar, by himself.

   The Talented Mr Ripley (1955) by Patricia Highsmith
   Excerpt at:
   * Vintage Screening Room
   * Barnes & Noble.com


 Image gallery 
ポスターとDVDのジャケット Posters and DVD covers

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es It_o_talentoso_ripley fr Fr_mr_ripley en En_thetalentedmrripley1999moviepost

[ja] リプリー 日本語
[hu] A tehetséges Mr. Ripley ハンガリー語
[ru] Ο Ταλαντούχος Κύριος Ρίπλεϊ ギリシャ語
[pl] Utalentowany pan Ripley ポーランド語
[cs] Talentovaný pan Ripley チェコ語
[de] Der talentierte Mr. Ripley ドイツ語
[it] Il talento di Mr. Ripley イタリア語
[pt] O Talentoso Ripley ポルトガル語(ブラジル)
[es] El talentoso Sr. Ripley スペイン語(ラテンアメリカ)
[es] El Talento de Mr. Ripley スペイン語(スペイン)
[fr] Le talentueux M. Ripley フランス語
[en] The Talented Mr. Ripley  英語


■外部リンク External links

 [en] 英語
   * The Talented Mr. Ripley - Wikipedia
   * The Talented Mr. Ripley (film) - Wikipedia
   * The Talented Mr. Ripley (1999) - IMDb
   * Plein Soleil - Wikipedia
   * Plein soleil (1960) - IMDb
 [ja] 日本語
   * パトリシア・ハイスミス - Wikipedia
   * 太陽がいっぱい(映画)- Wikipedia


■更新履歴 Change log

2013/01/23 イメージギャラリーを新設しました。
2011/11/26 スペイン語訳とオランダ語訳を追加しました。
2008/02/15 書誌情報を加筆修正しました。また、外部リンクの項を新設しました。


■DVD
(1) The Talented Mr Ripley リプリー

(2) Plein Soleil 太陽がいっぱい

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■和書 Books in Japanese                  ■CD
 
  

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Saturday, 26 August 2006

Autobiography of Heinrich Schliemann シュリーマン 『古代への情熱』『シュリーマン自伝』

180pxheinrich_schliemann
Image source: Heinrich Schliemann - Wikipedia


           目次 Table of Contents

   ■凡例 Legend
   ■中國語譯(繁體字) Translation into traditional Chinese
   ■日本語訳 Translations into Japanese
     (1) 池内 1995
     (2) 関 1977
     (3) 永川 1967, 1978
     (4) 佐藤 1967
     (5) 村田 1954, 1976
   ■英訳 Translation into English
   ■ドイツ語原文 The original text in German
   ■シュリーマン:その人物と業績についての毀誉褒貶
     The dark side of Schliemann
   ■シュリーマンの言語学習法——tomoki y.の疑問
     tomoki y's questions on Schliemann's method of learning languages
     疑問1
     疑問2
   ■疑問への解答 A possible answer to the question
   ■更新履歴 Change log


■凡例 Legend

以下の訳例においては、日本語訳、英訳ともに、私 tomoki y.の判断で、原文がひと続きであるところを適宜改行し、a, b, c, ....と符号を割りふって箇条書きに改めました。


■中國語譯(繁體字) Translation into traditional Chinese

我抱著高度的熱誠,專心學習英文,由於那時的情境頗為緊迫,於是我發現了一個可以輕易學會任何語言的方法。這個簡單的方法如下:

  • 不斷地大量朗讀,
  • 絕不做翻譯,
  • 每天要讀一個小時,
  • 經常針對感興趣的事物寫作文,
  • 並根據老師的指導修改作文,
  • 同時要把前一天修改好的東西記起來,到隔天再背誦。

■日本語訳 Translations into Japanese

(1) 池内 1995
そんなわけで一所懸命、英語を学んだ。その際、困窮(こんきゅう)が発見を生んだといっていいような外国語習得法に気がついた。ごく簡単な方法であって——

  • 大きな声を出して原文を読む。
  • 訳をしない。
  • 毎日きっと一時間はあてる。
  • そのことばで自分に関心のあることを書いてみて、
  • 先生に直してもらう。
  • 直してもらったのを暗唱する。
  • つぎのときに前日直されたところを声に出していってみる。
  • 出典: H・シュリーマン=著 池内紀(いけうち・おさむ)=訳 『古代への情熱』 地球人ライブラリー 小学館 1995/11
  • Heinrich Schliemann "Selbstbiographie bis zu seinem Tode vervollstandigt" の新訳。

(2) 関 1977
そういうわけで、私は一心不乱に英語の勉強に打ち込んだ。そしてこの際、必要に迫られて、私はどんな言語でもその習得を著しく容易にする方法を編み出したのである。
その方法は簡単なもので、まず次のようなことをするのだ。

  • 大きな声でたくさん音読すること、
  • ちょっとした翻訳をすること、
  • 毎日一回は授業を受けること、
  • 興味のある対象について常に作文を書くこと、
  • そしてそれを先生の指導で訂正すること、
  • 前の日に直した文章を暗記して、次回の授業で暗誦(あんしょう)すること、

である。

  • 出典: シュリーマン=著 関楠生(せき・くすお)=訳 『古代への情熱—シュリーマン自伝』 新潮文庫 1977/08
  • Heinrich Schliemann, Selbstbiographie bis zu seinem Tode vervollstandigt, 1892 の全訳。第九版に依拠。直訳すれば「死までを補完した自叙伝」ということになろうか——と「訳者のあとがき」にあります。「古代への情熱」という標題は原著にはないもので、村田数之亮氏による命名であろうと思われるため、関氏は避けたかったのだが、すでにこの書名は定着してしまっていて変えがたいという新潮文庫編集部の意見に従うことになったのだそうです。

(3) 永川 1967, 1978
私は異常な勤勉さで英語の勉強にうちこんだ。必要にせまられて私はたいへん能率のいい語学学習法を身につけた。その内容を列挙すれば——

  • たくさん音読すること、
  • 翻訳しないこと、
  • 毎日レッスンをうけること、
  • 興味のもてるテーマをえらんでたえず作文すること、
  • それを先生の指導のもとに訂正すること、
  • それを暗記すること、
  • 次のレッスンのとき訂正部分をもういちどやってみること、

など。

  • 出典: ハインリヒ・シュリーマン=著 永川玲二=訳 「トロイアへの道——シュリーマン自伝」 引用はつぎの a. ヴェリタ版 1978/05 に拠りました。
  • Heinrich Schliemann "Ilios: The City and Country of the Trojans" (英語版1880、ドイツ語版1881)の巻頭につけた序文の全訳。その冒頭部分は訳者・永川氏の「解題」によれば、発掘活動以前のシュリーマンの自伝であり、アルフレート・ブリュックナー編『古代への情熱』の第一章もそのままこの部分を使用している(ただし英語版とくらべるとかなり削られた箇所がある)由。

(4) 佐藤 1967
そんなわけで私はわき目もふらずに英語の勉強に熱中した。私はこのとき必要にせまられて、外国語学習法を一つ見つけたが、この方法を用いると、どんな言語でもひじょうにらくに覚えられる。このかんたんな方法とは、なによりもまずこうである。

  • 声をだして多読すること、
  • 短文を訳すこと、
  • 一日に一時間は勉強すること、
  • 興味あることについていつも作文を書くこと、
  • その作文を先生の指導をうけて訂正し暗記すること、
  • まえの日に直されたものを覚えて、つぎの授業に暗誦(あんしょう)すること。

(5) 村田 1954, 1976
そこで私は異常な熱心をもって英語の学習に専心したが、このときの緊急切迫した境遇から、私はあらゆる言語の習得を容易にする一方法を発見した。このかんたんな方法とはまずつぎのことにある。

  • 非常に多く音読すること、
  • 決して翻訳しないこと、
  • 毎日一時間をあてること、
  • つねに興味ある対象について作文を書くこと、
  • これを教師の指導によって訂正すること、
  • 前日直されたものを暗記して、つぎの時間に暗誦することである。
  • 出典: シュリーマン=著 村田数之亮(むらた・かずのすけ)=訳
    引用はつぎの a. 改訳版 1976/02 に拠りました。
  • Heinrich Schliemann, Selbstbiographie bis zu seinem Tode vervollstandigt(初版1891, 再版1936)の邦訳。訳者・村田氏の「あとがき」によれば、「古代への情熱」は原著の書名ではなく、説明的な仮題である由。

■英訳 Translation into English

I applied myself with extraordinary diligence to the study of English. Necessity taught me a method which greatly facilitates the study of a language. This method consists in

  • reading a great deal aloud,
  • without making a translation,
  • taking a lesson a day,
  • constantly writing essays upon subjects of interest,
  • correcting these under the supervision of a teacher,
  • learning them by heart, and repeating in the next lesson what was corrected on the next day.

■ドイツ語原文 The original text in German

So warf ich mich denn mit besonderem fleiße auf das Studium des Englischen, und hierbei ließ mich die Not eine Methode ausfindig machen, welche die Erlernung jeder Sprache bedeutend erleichtert. Diese einfache Methode besteht zunächst darin,

  • dass man sehr viel laut liest,
  • kleine Übersetzungen macht,
  • täglich eine Stunde nimmt,
  • immer Ausarbeitungen über uns interessierende Gegenstände niederschreibt,
  • diese unter der Aufsicht des Lehrers verbessert,
  • auswendig lernt und in der nächsten Stunde aufsagt, was man am Tage vorher korrigiert hat.

■シュリーマン:その人物と業績についての毀誉褒貶
 The dark side of Schliemann

シュリーマンは、しばしば自分の経歴を偽ったり、自己の業績を誇張する人間であったと指摘されています。つぎの2つのリンク先をご参照ください:


■シュリーマンの言語学習法——tomoki y.の疑問
 tomoki y's questions on Schliemann's method of learning languages

 疑問1

  • 上述 (b) の日本語訳がバラバラなのが気にかかります。翻訳は「決してしない」ほうがよいのか? 「ちょっと」だけ、したほうがよいのか? それとも、「短文」を訳したほうがよいのか?
  • もし英訳が正しいとすると、それに呼応する (1) 池内紀=訳、(2) 永川玲二=訳と (5) 村田数之亮=訳が正しいことになり、あとの (3) 関楠生=訳と (4) 佐藤牧夫=訳は、誤訳だということになります。しかし、私はドイツ語原文を見ていないし(後述の追記を参照)、見ても判断はつかないので、確かなことは分かりません。どなたかお教えいただけたら幸いです。

 疑問2

  • たとえシュリーマンが、かなりうさんくさい人物だったとしても、彼が人並み以上に語学の才能を持っていたことは、まちがいないようです。上述の彼の言語学習法が、どれだけ有効かについて、専門家の方々の意見を聞いてみたいものです。

■疑問への解答 A possible answer to the question

上記疑問 (1) については、その後つぎのページを見つけました。訳にバラツキがあるのは、ドイツ語原書の誤植に端を発するのではないか、という推測です。興味深い指摘であり、たいへん参考になりました。

2010/12/05 追記 ドイツ語原文をようやく目にしました。やはり英訳が正しく、(b) は no translation と理解するのが適切だという結論に達しました。


■更新履歴 Change log

  • 2013/09/03 ドイツ語原文にあったミススペリングを訂正し、抜けていたウムラウトを補充しました。また、目次を新設し、繁體字中國語譯を追加しました。
  • 2010/12/03 ドイツ語原文のテキストを挿入しました。
  • 2008/02/28 「疑問への解答」の項を新設しました。
  • 2006/11/16 池内紀=訳 1995/11 を追加しました。
  • 2006/11/03 永川玲二=訳 1978/05 を追加しました。また、書誌情報を補足しました。

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(1)

■和書 Books in Japanese             ■洋書 (2)
 

  

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Friday, 25 August 2006

村上春樹 『海辺のカフカ』 Kafka on the Shore by Haruki Murakami

        目次 Table of Contents

 Images   表紙画像 Cover photos
■さまざまな言語の版 Editions in various languages
 Audio 1  英語版オーディオブック Audiobook in English
■英訳 Translation into English
■フランス語訳 Translation into French
■スペイン語訳 Translation into Spanish
■ポルトガル語訳 Translation into Portuguese
■イタリア語訳 Translation into Italian
■ドイツ語訳 Translation into German
■デンマーク語訳 Translation into Danish
■チェコ語訳 Translation into Czech
■クロアチア語訳もしくはボスニア語訳? Translation into Croatian or Bosnian?
 Audio 2  ポーランド語版オーディオブック Audiobook in Polish
■ポーランド語訳 Translation into Polish
■ロシア語訳 Translation into Russian
■ギリシア語訳 Translation into Greek
■フィンランド語訳 Translation into Finnish
■トルコ語訳 Translation into Turkish
■ベトナム語訳 Translation into Vietnamese
■中国語訳(簡体字) Translation into simplified Chinese
■日本語原文 The original text in Japanese
■外部リンク External links
■更新履歴 Change log


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表紙画像 Cover photos

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en En_kafkaontheshore fr Fr_murakami_kafka_sur_le_rivage es Es_kafka_en_la_orilla

ca Ca_kafka_a_la_platja pt Pt_kafka_beiramar_9789724616469 br Br_kafkabeiramar

it It_murakami_kafka_sulla_spiaggia ro Ro_kafkapemalulmarii nl Nl_kafka_op_het_strand

de De_murakami_kafka_am_strand da Da_kafkapaastranden sv Sv_kafka_p_stranden

no No_kafka_p_stranden sl Sl_kafkanaobalifront hr Hr_knjiga_kafka_na_zalu

bs Bs_9789958414503_kafka_na_zalu cs Cz_harukimurakamikafkanapobrezi pl Pl_kafka_nad_morzem

lt Lt_9789955232452_kafka_pakranteje lv Lv_9789984406220_kafka_liedaga bg Bg_kafka_on_the_shore

uk Uk_kafka_na_plyaj_kamn__haruki_mura ru Ru_murakami_kafka_00070043 ka Ka_9789941231506_kafka_on_the_shore

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zh Zh_trad_murakami_kafka ko Ko_murakami_kafka_8970128085_1 ja Ja_murakami_umibe_no_kafka_1

 

■『海辺のカフカ』—さまざまな言語の版
 Kafka on the Shore: Editions in various languages

Flag_of_the_united_kingdomsvg [en] Kafka on the Shore Vintage International, 2006 英語
Flag_of_francesvg [fr] Kafka sur le rivage Belfond, 2005 フランス語
Flag_of_spainsvg [es] Kafka en la orilla Tusquets Editores, 2006 スペイン語
Flag_of_cataloniasvg [ca] Kafka a la platja Editorial Empúries, 2006 カタルーニャ語
Flag_of_portugalsvg [pt] Kafka à Beira-Mar Editorial Empúries, 2006 ポルトガル語
Flag_of_brazilsvg [br] Kafka à Beira-Mar Editora Objetiva, 2008 ブラジル・ポルトガル語
Flag_of_italysvg [it] Kafka sulla spiaggia Giulio Einaudi editore, 2008 イタリア語
Flag_of_romaniasvg [ro] Kafka pe malul marii Polirom, 2006 ルーマニア語
Flag_of_the_netherlandssvg [nl] Kafka op het Strand Atlas, 2002 オランダ語
Flag_of_germanysvg [de] Kafka am Strand Dumont Buchverlag, 2005 ドイツ語
Flag_of_denmarksvg [da] Kafka på stranden Klim, 2007 デンマーク語
Flag_of_swedensvg [sv] Kafka på stranden Norstedts, 2006 スウェーデン語
Flag_of_norwaysvg [no] Kafka på stranden Pax, 2007 ノルウェー語
Flag_of_slovenia [sl] Kafka na obali Mladinska knjiga Založba, 2012 スロベニア語
Flag_of_croatiasvg [hr] Kafka na žalu Vuković & Runjić, 2009 クロアチア語
Flag_of_bosnia_and_herzegovinasvg [bs] Kafka na žalu TKD Šahinpašić, 2012 ボスニア語
Flag_of_the_czech_republicsvg [cs] Kafka na pobřeží Odeon, 2009 チェコ語
Flag_of_polandsvg [pl] Kafka nad morzem Muza, 2007 ポーランド語
Flag_of_lithuaniasvg [lt] Kafka pakrantėje baltos lankos, 2007 リトアニア語
Flag_of_latviasvg [lv] Kafka liedagā Zvaigzne ABC, 2012 ラトビア語
Flag_of_bulgariasvg [bg] Кафка на плажа Колибри, 2006 ブルガリア語
Flag_of_ukrainesvg [uk] Кафка на пляжі Publisher unknown, Year unknown ウクライナ語
Flag_of_russiasvg [ru] Кафка на пляже Эксмо, 2005 ロシア語
Flag_of_georgiasvg [ka] კაფკა პლაჟზე ბაკურ სულაკაურის გამომცემლობა, 2014 グルジア語
Flag_of_finlandsvg [fi] Kafka rannalla Tammi, 2009 フィンランド語
Flag_of_estonia [et] Kafka mererannas Varrak, 2008 エストニア語
Flag_of_hungarysvg [hu] Kafka a tengerparton Geopen Könyvkiadó Kft, 2010 ハンガリー語
Flag_of_turkeysvg [tr] Sahilde Kafka Doğan Kitap, 2009 トルコ語
Flag_of_azerbaijansvg [az] Kafka sahildə Qanun Nəşriyyatı, 2012 アゼルバイジャン語
Flag_of_israelsvg [he] 2007 קפקא על החוף כתר ספרים ヘブライ語
Flag_of_jordansvg [ar] كافكا على الشاطئ المركز الثقافي العربي، كلمة 2007 アラビア語
Flag_of_iransvg [fa] کافکا در ساحل انتشارات کتاب کاروان 1386 ペルシア語
Flag_of_indonesiasvg [id] Dunia Kafka Pustaka Alvabet, 2011 インドネシア語
Flag_of_thailandsvg [th] คาฟกา วิฬาร์ นาคาตะ สำนักพิมพ์มติชน 2549 タイ語
Flag_of_vietnam [vi] Kafka bên bờ biển Công ty Văn hóa Truyền thông Nhã Nam, 2007 ベトナム語
Flag_of_the_peoples_republic_of_chi [zh] 海边的卡夫卡 上海译文出版社 2007 中国語(簡体字)
Flag_of_the_republic_of_chinasvg [zh] 海邊的卡夫卡(上) 時報出版 2003 中國語(繁體字)
Flag_of_south_korea [ko] 해변의 카프카 (상) 반양장본 2002 韓国語

日本語原書 The original title in Japanese
Flag_of_japan [ja] 海辺のカフカ(上) 新潮社 2002


 Audio 1  
英語版オーディオブック Audiobook in English

下の引用箇所の朗読は 4:07 から始まります。 Uploaded to YouTube by georgehawai on 2 Dec 2010. Reading of the excerpt below starts at 4:07.


■英訳 Translation into English

Cash isn't the only thing I take from my father's study when I leave home. I take a small, old gold lighter--I like the design and feel of it--and a folding knife with a really sharp blade. Made to skin deer, it has a five-inch blade and a nice heft. Probably something he bought on one of his trips abroad. I also take a sturdy, bright pocket flashlight out of a drawer. Plus sky blue Revo sunglasses to disguise my age.

   Kafka on the Shore by Haruki Murakami
   Translated by Philip Gabriel
   Hardcover: Alfred A. Knopf, January 2005
   Paperback: Vintage International, January 2006
   E-text at ConMotSach.com [PDF]


■フランス語訳 Translation into French

Avant de quitter la maison, je n'ai pas pris que du liquide dans le bureau de mon père.J'ai aussi pris un petit briquet ancien en or (j' aime bien sa forme et son poids dans ma main) et un couteau pliant bien pointu. Le manche est recouvert de peau de daim, et, avec sa lame de douze centimètres de long, il est plutôt lourd. Mon père a dû l'acheter lors d'un de ses voyages à l'étranger. Je récupère aussi dans un tiroir une solide lampe de poche qui éclaire bien. Ainsi que des lunettes de soleil Revo aux verres bleus, pour dissimuler mon âge.

   Kafka sur le rivage by Haruki Murakami
   Translated by Corinne Atlan. Belfond, 2005-12-20
   Excerpt at Evene.fr


■スペイン語訳 Translation into Spanish

Cuando me marché de casa, no sólo me llevé dinero en metálico del estudio de mi padre sin decir nada. También me llevé un pequeño y viejo encendedor de oro (me gustaba su diseño y lo mucho que pesaba) y una navaja plegable de acerado filo. Es para despellejar ciervos, noto un gran peso cuando la sostengo sobre la palma de la mano, la hoja medirá unos doce centímetros. Mi padre debió de comprarla durante algún viaje al extranjero. Y, claro, decido llevarme también una potente linterna que hay en un cajón de la mesa. Y también las gafas de sol, que me hacen falta para ocultar la edad. Unas Revo de un profundo azul celeste.

   Kafka en la orilla by Haruki Murakami
   Translated by Lourdes Porta Fuentes
   Tusquets Editores, 2006-11-02
   Excerpt at elcultural.es


■ポルトガル語訳 Translation into Portuguese

Não é só dinheiro o que pego às escondidas do gabinete do meu pai no momento em que saio de casa. Pego também um pequeno isqueiro de ouro (gosto do seu design e do seu peso) e um canivete de ponta aguçada. Feito para esfolar cervos, tem 12 centímetros de lâmina e pesa consideravelmente na palma da minha mão. Meu pai deve tê-lo comprado numa de suas viagens ao exterior. Resolvo também levar a lanterna de bolso que achei numa gaveta da escrivaninha dele. E preciso dos óculos de sol para disfarçar a idade. Óculos Revo, lente azul-celeste escuro.

   Kafka à Beira-Mar by Haruki Murakami
   Excerpt at VEJA.com


■イタリア語訳 Translation into Italian

I soldi non sono l’unica cosa che, andandomene, ho portato via di nascosto dallo studio di mio padre. Ho preso anche un vecchio accendino d’oro (mi piacciono la forma e il peso) e un coltello pieghevole dalla lama affilata. È un coltello per tagliare la pelle di daino: se lo metto sul palmo della mano è piuttosto pesante, e la lama ha una lunghezza di dodici centimetri. Probabilmente è il souvenir di un viaggio all’estero. Ho deciso di portarmi anche una torcia tascabile dalla luce potente che ho trovato nel cassetto della scrivania. E infine gli occhiali da sole, che mi serviranno a nascondere la mia età. Occhiali Revo dalle lenti Sky-blue.

   Kafka sulla spiaggia by Haruki Murakami
   Translated by Giorgio Amitrano
   Giulio Einaudi editore, 2008. Publisher's page for this book.
   E-text at Scribd


■ドイツ語訳 Translation into German

Als ich fortgehe, nehme ich nicht nur ohne zu fragen Geld aus dem Arbeitszimmer meines Vaters, sondern auch ein kleines goldenes Feuerzeug (dessen Design und Gewicht mir gefallen) und ein Klappmesser mit einer scharfen Schneide. Es dient zum Häuten von Wild und liegt gut und schwer in der Hand. Die Klinge ist zwölf Zentimeter lang. Vielleicht ein Souvenir von einer Auslandsreise. Außerdem nehme ich noch eine starke Taschenlampe aus der Schreibtischschublade. Und seine Sonnenbrille brauche ich, um mein Alter zu kaschieren. Eine dunkelblaue Rebo-Sonnenbrille.

   Kafka am Strand by Haruki Murakami
   Translated by Ursula Gräfe
   Dumont Buchverlag, 2005-10
   Excerpt at Amazon.de


■デンマーク語訳 Translation into Danish

Jeg tager ikke kun penge med fra min fars arbejdsværelse, da jeg løber hjemmefra. Jeg tager også en lille, gammel guldlighter (jeg kan godt lide dens design og tyngde) og en foldekniv med et virkelig skarpt blad. Den er til at flå dådyr med, ligger tungt og godt i hånden, og bladet er tolv centimeter langt sikkert en souvenir fra en af min fars rejser. Så tager jeg en kraftig lommelygte i min fars skrivebordsskuffe, og er også nødt til at have nogle solbriller, som kan skjule min alder. Det bliver et par mørke, himmelblå Revo-solbriller.

   Kafka på stranden by Haruki Murakami
   Translated by Mette Holm. Klim, 2013
   Preview at Google Books


■チェコ語訳 Translation into Czech

Při odchodu z domova jsem si z otcovy pracovny neodnesl jen hotovost. Vzal jsem i malý starý zlatý zapalovač (líbil se mi jeho vzhled i váha) a k tomu zavírák s pořádným ostřím. Vypadá, jako by se s ním měla stahovat kůže z jelenů, ale solidně sedí v ruce a čepel má dobrých dvanáct centimetrů. To není žádný suvenýrový šmejd, jaké se vozívají z ciziny. K tomu jsem si přidal pořádnou baterku, co byla v zásuvce stolu. Sluneční brýle se taky budou hodit, aspoň nikdo nepozná, kolik mi doopravdy je. Jsou tmavomodré, pravé Revo.

   Kafka na pobřeží by Haruki Murakami
   Translated by Tomáš Jurkovič
   Euromedia Group - Odeon, Praha 2006
   E-text at:
   * Либрусек (lib.rus.ec)
   * Scribd
   Excerpt at hn.ihned.cz


■クロアチア語訳もしくはボスニア語訳? Translation into Croatian or Bosnian?

Gotovina nije jedino što uzimam iz očeve radne sobe kad napuštam dom. Uzimam mali stari zlatni upaljač - svidja mi se dizajn i njegov dodir - i sklopiv nož s doista britkom oštricom. Napravljen je za deranje jelenje kože, ima oštricu od dvanaest centimetara i zgodnu težinu. Vjerojatno kupljeno na jednom od njegovih putovanja u inozemstvo. Uzimam i poveliku džepnu lampu iz ladice. Plus plave sunčane naočale Revo da sakrijem svoje godine.

   Kafka na žalu by Haruki Murakami
   E-text at Scribd


 Audio 2  
ポーランド語版オーディオブック Audiobook in Polish

Uploaded to YouTube by Kafka Tamura on 14 Aug 2012.


■ポーランド語訳 Translation into Polish

Odchodząc z domu, zabrałem z gabinetu ojca nie tylko pieniądze. Wziąłem również starą niewielką złotą zapalniczkę (podobał mi się jej kształt i rozmiar) oraz składany ostry nóż służącydo zdzierania skóry z saren. Ciążył mi w dłoni, ostrze miało dwanaście centymetrów. Musiał być jakąś pamiątką z zagranicznej wycieczki. Postanowiłem też wziąć z szuflady biurka mocną kieszonkową latarkę. Przydadzą się również okulary przeciwsłoneczne – postarzą mnie. Ciemnoniebieskie okulary przeciwsłoneczne firmy Revo.

   Kafka nad morzem by Haruki Murakami
   Muza, Warszawa 2011
   E-text at Scribd


■ロシア語訳 Translation into Russian

Уходя из дома, я забрал из отцовского кабинета не только деньги. Прихватил и старую золотую зажигалку (мне нравилось, как она сделана, - приятно ощущать ее тяжесть в руке) и острый складной нож. Такими свежуют оленей. Увесистая штуковина, ладонь оттягивает. Лезвие - двенадцать сантиметров. Откуда он у отца? Может, за границей подарили? Взял из ящика стола мощный карманный фонарь. Еще солнечные очки нужны, чтобы никто не знал, сколько мне лет. Фирменные <Рево> с темно синими стеклами оказались в самый раз.

   Харуки Мураками - Кафка на пляже
   Перевод: Иван Логачев, Сергей Логачев
   (Translation: Ivan Logachev, Sergei Logachev)
   Эксмо; Москва, 2005
   E-text at:
   * Bookz.ru
   * Lib.Ru


■ギリシア語訳 Translation into Greek

Τα λεφτά δεν είναι το μόνο πράγμα που παίρνω απ’το γραφείο τουπατέρα μου όταν φεύγω απ’το σπίτι. Παίρνω και έναν μικρό , παλιόχρυσό αναπτύρα__Μου αρέσει το σχέδιο και η αίσθησή του__ και ένασουγιά με πραγματικά κοφτερή λεπίδα. Φτιαγμένη για να κόβει βαθιά, ηλεπίδα έχει μήκος 13 εκατοστά και ωραίο βάρος. Πιθανώς είναι έναακόμη απ’τα πράγματα που έφερε από κάποιο μακρινό του ταξίδι στοεξωτερικό. Παίρνω επίσης και ένα χοντρό, γυαλιστερό φακό, απ’τοσυρτάρι.Συν ένα ζευγάρι μπλε γυαλιά ηλίου Revo για να κρύψω τηνηλικία μου.

   "Ο Κάφκα στην Ακτή" του Χαρούκι Μουρακάμι
   E-text at Scribd


■フィンランド語訳 Translation into Finnish

Raha ei ole ainoa asia, minkä lähtiessäni otan isän työhuoneesta. Otan myös vanhan pienen kultaisen savukkeensytyttimen – se on mukavan muotoinen ja tuntuu kädessä hyvältä – sekä erittäin terävän taittoveitsen. Veitsi on tehty hirvien nylkemistä varten, joten se on miellyttävän jyhkeä ja siinä on viiden tuuman terä. Isä on varmaan ostanut sen ulkomailta. Lisäksi otan pöytälaatikosta tukevan ja kirkkaasti palavan taskulampun sekä taivaansiniset Revoaurinko lasit, joilla voin salata ikäni.

   Kafka rannalla by Haruki Murakami
   Tammi, 2014
   Preview at Google Books


■トルコ語訳 Translation into Turkish

Evden ayrılırken, babamın çalışma odasından yalnızca para almadım. Eski, küçük, altın bir çakmak (şekli ve ağır oluşu hoşuma gidiyordu) ile ağzı keskin, katlanabilir çakıyı da aldım. Geyik derisi yüzmek için yapılmış çakıyı avucuma aldığımda tutabilmek için koluma guç vermem gerekiyordu, çünkü çakının ağız uzunluğu on iki santimetreye ulaşıyordu. Herhalde yurtdışı gezilerinden bir hatıraydı. Çekmecedeki, ışığı güçlü cep fenerini de yanıma almaya karar verdim. Yaşımı gizlemek için güneş gözlükleri de gerekli olacaktı. Koyu gök mavisi Revo marka güneş gözlüğü.

   Sahilde Kafka by Haruki Murakami
   Doğan Kitap, 2009
   Excerpt at Birazoku


■ベトナム語訳 Translation into Vietnamese

Tiền mặt không phải là thứ duy nhất tôi lấy từ thư phòng cha tôi khi bỏ nhà đi. Tôi còn lấy một cái bật lửa nhỏ cũ bằng vàng - tôi thích kiểu dáng của nó và cái cảm giác khi mân mê nó - và một con dao nhíp lưỡi rất sắc. Vốn được chế tạo để lột da hươu nai, nó có lưỡi dài hơn hơn mười hai phân và khá nặng. Có lẽ cha tôi đã mua nó trong một chuyến đi ngoại quốc. Tôi cũng lấy một cây đèn pin rất sáng, chắc khỏe, loại bỏ túi, từ một ngăn kéo. Cộng thêm chiếc kính râm nhãn Revo màu xanh ời để che giấu tuổi.

   Kafka bên bờ biển by Haruki Murakami
   E-text at 4phuong.net


■中国語訳(簡体字) Translation into simplified Chinese

离家时从父亲书房里悄悄带走的不仅是现金,还有一个旧的金制小打火机(款式和重量正合我意),一把尖头锋利的折叠刀。刀是用来剥鹿皮的,往手心里一放沉甸甸的,刀身有十二厘米长,大概是在外国旅行时买的纪念品。另外还拿了桌子抽屉里一个袖珍强光手电筒。太阳镜也是需要的,深天蓝色的,要用来遮掩年龄。

   《海边的卡夫卡》 村上春树 (作者), 林少华 (译者)
   上海译文出版社 2007-07-01
   E-text at:
   * 村上春树全集 海边的卡夫卡
   * 绿野仙踪 (greenwoodcn.com)


■日本語原文 The original text in Japanese

家を出るときに父の書斎から黙って持ちだしたのは、現金だけじゃない。古い小さな金のライター(そのデザインと重みが気にいっていた)と、鋭い刃先をもった折り畳(たた)み式のナイフ。鹿(しか)の皮を剥(は)ぐためのもので、手のひらにのせるとずしりと重く、刃渡りは12センチある。外国旅行をしたときのみやげものなんだろうか。やはり机の引き出しの中にあった強力なポケット・ライトももらっていくことにした。サングラスも年齢をかくすためには必要だ。濃いスカイブルーのレヴォのサングラス。

   村上春樹=作『海辺のカフカ(上)』
   新潮社(単行本 2002/09|文庫 2005/02)


■外部リンク External links


■更新履歴 Change log

  • 2015-02-24 グルジア語訳の表紙画像を追加しました。
  • 2014-11-23 デンマーク語訳、クロアチア語訳もしくはボスニア語訳? フィンランド語訳、およびトルコ語訳を追加しました。
  • 2014-10-31 ポーランド語版オーディオブックと英語版オーディオブックの YouTube 画面を追加しました。
  • 2013-11-18 ベトナム語訳を追加しました。
  • 2013-11-10 アゼルバイジャン語訳の表紙画像を追加しました。
  • 2013-10-07 目次を新設しました。
  • 2013-10-06 クロアチア語訳、ボスニア語訳、ラトビア語訳、およびインドネシア語訳の表紙画像を追加しました。また、リトアニア語訳とエストニア語訳のリンクがまちがっていたので訂正しました。
  • 2012-12-01 スロベニア語訳、ブルガリア語訳、およびトルコ語訳の表紙画像を追加しました。
  • 2012-11-09 ギリシア語訳を追加しました。
  • 2012-07-31 ポーランド語訳、チェコ語訳、およびポルトガル語訳を追加しました。
  • 2011-03-29 オランダ語訳、ノルウェー語訳、ポーランド語訳、リトアニア語訳、エストニア語訳、ウクライナ語訳、およびタイ語訳の表紙画像を追加しました。また、外部リンクの項を新設しました。
  • 2011-03-28 ポルトガル語訳とブラジル・ポルトガル語訳の表紙画像を追加しました。
  • 2011-03-27 カタルーニャ語訳、スウェーデン語訳、フィンランド語訳、チェコ語訳、ヘブライ語訳、およびベトナム語訳の表紙画像を追加しました。
  • 2011-03-26 ロシア語訳、ドイツ語訳、イタリア語訳、およびスペイン語訳を追加しました。また、書誌情報を補足しました。さらに表紙画像を差し替え、追加しました。

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■洋書 Books in non-Japanese languages

■和書 Books in Japanese

  

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Thursday, 24 August 2006

The Catcher in the Rye by J. D. Salinger J・D・サリンジャー 『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『ライ麦畑でつかまえて』『危險な年齡』

        目次 Table of Contents

  Photo   英語版原書初版の表紙 First edition cover
 Video 1  J.D. Salinger, Reclusive Literary Icon, Dies at 91 - PBS NewsHour
 Video 2  The Catcher in the Rye: A mock trailer
 Video 3  An English class material made with footage from Igby Goes Down (2002)
■中国語訳(簡体字)Translation into simplified Chinese
■中國語譯(繁體字)Translations into traditional Chinese
  (Zh1) Lian, 2007
  (Zh2)
■日本語訳 Translations into Japanese
  (J1) 村上 2003, 2006
  (J2) 斎藤 1997
  (J3) 野崎 1984
  (J4) 橋本 1952
■日本語訳小史
■ベトナム語訳 Translations into Vietnamese
  (V1) Ðức Dương, Bùi Mỹ Hạnh
  (V2) Phùng Khánh
■アゼルバイジャン語訳 Translation into Azerbaijani
■トルコ語訳 Translation into Turkish
■ギリシア語訳 Translation into Greek
■ハンガリー語訳 Translation into Hungarian
 Audio 1  ロシア語版オーディオブック(朗読) Audiobook in Russian
■ロシア語訳 Translation into Russian
■ウクライナ語訳 Translation into Ukrainian
■ブルガリア語訳 Translation into Bulgarian
■ポーランド語訳 Translation into Polish
 Audio 2  チェコ語版オーディオブック(朗読) Audiobook in Czech
■チェコ語訳 Translation into Czech
■フィンランド語訳 Translation into Finnish
■ノルウェー語訳 Translation into Norwegian
■スウェーデン語訳 Translation into Swedish
■デンマーク語訳 Translation into Danish
■イタリア語訳 Translation into Italian
■ポルトガル語訳 Translation into Portuguese
■カタルーニャ語訳(カタロニア語訳) Translation into Catalan
 Audio 3  スペイン語版オーディオブック(朗読) Audiobook in Spanish
■スペイン語訳 Translations into Spanish
  (Es1) 2007
  (Es2)
■フランス語訳 Translations into French
  (F1) Japrisot, 1996
  (F2) Saumont, 1986, 1994, etc.
  (F3) Rossi, 1953
■ドイツ語訳 Translations into German
  (D1) Schönfeld, 2003
  (D2) Böll, 1962
■オランダ語訳 Translation into Dutch
 Audio 4  英語原文オーディオブック(朗読) Audiobook in English
 Audio 5  The Catcher in the Rye - How Novels Begin
■英語原文 The original text in English
■外部リンク External links
■更新履歴 Change log


  Photo  
英語版原書初版の表紙 First edition cover
Catchcov
First edition cover of J. D. Salinger's The Catcher in the Rye.
Image source: Website of Professor David Willbern, SUNY University at Buffalo


 Video 1 
J.D. Salinger, Reclusive Literary Icon, Dies at 91 - PBS NewsHour

Uploaded by PBSNewsHour on 28 Jan 2010. J. D. Salinger died of natural causes at his home in New Hampshire on January 27, 2010. He was 91.


 Video 2 
The Catcher in the Rye: A mock trailer

Uploaded by Woodsy305 on Jul 29, 2011. A mock trailer made for an Advanced English assignment.


 Video 3 
The Catcher in The Rye. An English class material made with footage from the film Igby Goes Down (2002)

Uploaded by Neo4342 on Feb 9, 2007. これも Video 2 と同様、どこぞのどなたかが英語の授業のために、こしらえなさったビデオ教材。映像は映画『17歳の処方箋』 (2002) から拝借なさったもの。たしかにぱっと見たところ、ザ・キャッチャー・イン・ザ・ライを彷彿とさせる映画のようだ。


■中国語訳(簡体字)Translation into simplified Chinese

你要是真想听我讲,你想要知道的第一件事可能是我在什么地方出生,我倒霉的童年是怎样度过,我父母在生我之前干些什么,以及诸如此类的大卫科·波菲尔式废话,可我老实告诉你,我无意告诉你这一切。

   《麦田里的守望者
   作者:(美)塞林格 (Jerome David Salinger) 译者:施咸荣 (Xianrong Shi)
   大众文艺出版社 2008-10
   Excerpt at 琅琅比价网 (www.langlang.cc)


■中國語譯(繁體字)Translations into traditional Chinese

(Zh1) Lian, 2007
如果你真的想了解這件事的話,你最先想要知道的應該會是一些例如我的出生地,我無聊透頂的童年時光,還有我父母在生我之前做過哪些事...諸如此類的東西.說實在的,我不太想講.

   Catcher in the Rye by J. D. Salinger
   Excerpt translated by Sarah Lian, 2007
   Excerpt at The Catcher in the Rye: Internal Aspects


(Zh2)
你要是真想聽我講,你想要知道的第一件事可能是我在什麼地方出生,我倒楣的童年是怎樣度過,我父母在生我之前幹些什麼,以及諸如此類的大衛科波菲爾式廢話,可我老實告訴你,我無意告訴你這一切。

   塞林格 《麥田里的守望者 / 麥田捕手》
   E-text at:
   * 龍騰世紀 (millionbook.net)
   * Bestory (精品文學網)
   * 翰林院


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 村上 2003, 2006
こうして話を始めるとなると、君はまず最初に、僕がどこで生まれたかとか、どんなみっともない子ども時代を送ったかとか、僕が生まれる前に両親が何をしていたかとか、その手のデイヴィッド・カッパフィールド的なしょうもないあれこれを知りたがるかもしれない。でもはっきり言ってね、その手の話をする気になれないんだよ。

   J・D・サリンジャー=作 村上春樹=訳
   a.キャッチャー・イン・ザ・ライ』 白水社 新書 2006/04
   b.キャッチャー・イン・ザ・ライ』 白水社 単行本 2003/04


(J2) 斎藤 1997
……あんたがまず聞きたがってるのは、おれがどこで生まれたかとか、ガキの頃どうだったとか、おれが生まれる前に親がどんなことをしてたかとか、デイヴィッド・コッパーフィールドみたいなダルい前置きなんだろうけど、そんなの喋る気はないからね。

   J・D・サリンジャー=著 斎藤兆史(さいとう・よしふみ)=抜粋訳
   『ライ麦畑でつかまえて』
   1. 書き出し デイヴィッド・ロッジ=著 柴田元幸+斎藤兆史=訳
   『小説の技巧』 白水社 1997/06/15


(J3) 野崎 1984
もしも君が、ほんとにこの話を聞きたいんならだな、まず、僕がどこで生まれたかとか、チャチな幼年時代はどんなだったのかとか、僕が生まれる前に両親は何をやってたかとか、そういった《デーヴィッド・カパーフィールド》式のくだんないことから聞きたがるかもしれないけどさ、実をいうと僕は、そんなことはしゃべりたくないんだな。

   J・D・サリンジャー=作 野崎孝=訳
   『ライ麦畑でつかまえて』 白水社 白水Uブックス 1984/05


(J4) 橋本 1952
諸君がほんとうに僕の話を聞きたがつているとしても、諸君の知りたがるのは、きまつて、第一に、僕がどこで生まれ、幼年時代はどんなふうだつたとか、両親はどんな職業についていて、僕を生む前はどんな生活をしていたとか、何だとかいつたような、デーヴィッド・カッパーフィールド式の身の上話なんだろうが、正直なはなし、僕はそんなことを喋りたてる気にはなれないんだ。

   J・D・サリンガー=作 橋本福夫(はしもと・ふくお)=訳
   『危險な年齡』 ダヴィッド社 1952/12
   『危險な年齡』は、本に印字されているとおりの表記。
   「險」と「齡」が旧字。新字なら『危険な年齢』ですね。


■日本語訳小史

上のいくつかの日本語訳のうち、1952年の (J4) 福本訳が本邦初訳だったとされます。原書刊行の翌年のことですから、当時としては、かなりすばやく日本に紹介されたわけです。著者名が「サリンガー」、書名が「危險な年齡」となっているのが、時代を感じさせて興味深いです。


■ベトナム語訳 Translations into Vietnamese

(V1) Ðức Dương, Bùi Mỹ Hạnh
Nếu các bạn thực tình muốn nghe câu chuyện tôi sắp kể, chắc hẳn các bạn muốn biết trước nhất tôi sinh ra ở đâu, tuổi nhỏ ngốc nghếch của tôi diễn ra thế nào, cha mẹ tôi trước ngày tôi sinh trưởng làm những gì – tóm lại, là toàn bộ cái mớ lai lịch vớ vẩn kiểu như của David Copperfield, đúng thế không ? Nhưng nói thực, tôi chẳng thích bới những thứ ấy ra.

   Bắt trẻ đồng xanh by J.D. Salinger
   Translator: Ðức Dương - Bùi Mỹ Hạnh.
   E-text at BẮT TRẺ ĐỒNG XANH [PDF]
   Excerpt at dactrung.net


(V2) Phùng Khánh
Nếu bạn thực tình muốn nghe, thì điều đầu tiên bạn muốn biết có lẽ là tôi sinh trưởng ở đâu, cái thời thơ ấu mắc dịch của tôi ra thế nào, cha mẹ tôi làm gì trước khi đẻ tôi ra,.. đại để thứ tiểu sử nhì nhằng lối David Copperfield ấy. Nhưng tôi không muốn đi vào những chuyện ấy, nói thật với bạn.

   Bắt trẻ đồng xanh by J.D. Salinger
   Translated by Phùng Khánh
   NXB, 2010-03
   Excerpt at:
   * Thư Viện Số
   * Vbook.vn


■アゼルバイジャン語訳 Translation into Azerbaijani

Əgər, siz, doğrudan da, mənim başıma gələn bu sarsaq əhvalata qulaq asmaq fikrindəsinizsə, onda, yəqin, birinci bunu bilmək istəyəcəksiniz ki, mən harada və haçan anadan olmuşam, uşaqlığım hansı bəd əməllərlə əlamətdar olub, mən doğulanacan valideynlərim nə işin sahibi olublar və sair və ilaxır, qısası Devid Kopperfild sicilləməsi; ancaq, düzünü bilmək istəsəniz, mənim bu cür köhnə palan içi tökməyə heç həvəsim yoxdur.

   C. D. Selincer “Çovdarlıqda uçurumdan qoruyan”
   Excerpt at KULIS - "Oxumaq niyyətindən vaz keçin"


■トルコ語訳 Translation into Turkish

Anlatacaklarımı gerçekten dinleyecekseniz, herhalde önce nerede doğduğumu, rezil çocukluğumun nasıl geçtiğini, ben doğmadan önce annemle babamın nasıl tanıştıklarını, tüm o David Copperfield zırvalıklarını filan da bilmek istersiniz, ama ben pek anlatmak istemiyorum.

   Çavdar Tarlasında Çocuklar by J.D. Salinger
   Excerpt at Biraz Oku Sonra Al


■ギリシア語訳 Translation into Greek

Αν θέλετε λοιπόν στ' αλήθεια να τ' ακούσετε, τότε πρώτο και κύριο μπορεί να περιμένετε πως θα σας πω πού γεννήθηκα, και τι φρίκη που ήτανε τα παιδικά μου χρόνια, και τι φτιάχνανε οι δικοί μου και τα ρέστα πριν με κάνουνε, κι ένα σωρό αηδίες και ξεράσματα καταπώς στο Δαβίδ Κόπερφιλντ, όμως δεν έχω όρεξη να πιάνω τέτοιες ιστορίες.

   Ο φύλακας στη σίκαλη by J.D. Salinger
   Excerpt at Λέσχη Ανάγνωσης "το σαμιαμίδι"


■ハンガリー語訳 Translation into Hungarian

Hát ha tényleg kíváncsi vagy rá, először biztos azt szeretnéd tudni, hogy hol születtem, meg hogy milyen volt az én egész tetű gyerekkorom, meg hogy mik voltak a szüleim, mielőtt beszereztek engem, meg minden, szóval hogy egy ilyen Copperfield Dávid-féle marhaságot adjak le, de ehhez nincs kedvem.

   Zabhegyező by J. D. Salinger
   E-text at Magyarul Bábelben


 Audio 1 
ロシア語版オーディオブック(朗読) Audiobook in Russian

Uploaded to YouTube by Denis Scatman on 12 Jul 2014


■ロシア語訳 Translation into Russian

Если вам на самом деле хочется услышать  эту историю,  вы,  наверно, прежде всего захотите узнать, где я  родился,  как  провел  свое  дурацкое детство, что делали мои родители до моего  рождения,  -  словом,  всю  эту давид-копперфилдовскую муть. Но, по  правде  говоря,  мне  неохота  в этом копаться.

   Джером Д.Сэлинджер. Над пропастью во ржи
   Translated by Р. Райт-Ковалевой
   E-text at Lib.Ru


■ウクライナ語訳 Translation into Ukrainian

Якщо ви справді надумали читати цю історію, то насамперед вам, мабуть, захочеться довідатись, де я з'явився на світ божий, як минало моє безголове дитинство, що робили мої батько й мати, поки мене ще і в проекті не було,- одне слово, всю оту муру в дусі Девіда Копперфілда. Та як хочете знати правду, я не маю охоти закопуватись у той мотлох.

   Джером Девід Селінджер. Над прірвою у житі
   Translated by Олекси Логвиненка, 1984
   E-text at Український Центр (ukrcenter.com)


■ブルガリア語訳 Translation into Bulgarian

Ако наистина ви се иска да чуете тази история, то сигурно ще поискате да разберете къде съм роден и как съм прекарал глупавото си детство, и с какво са се занимавали родителите ми, преди да ме създадат, и какво ли не още, с една дума — цялата тази плява от сорта на „Давид Коперфилд“, но на мене не ми се ще да се ровя из нея.

   Дж. Д. Селинджър. Спасителят в ръжта
   Translated by Надя Сотирова
   E-text at Моята библиотека (chitanka.info)


■ポーランド語訳 Translation into Polish

Jeżeli rzeczywiście gotowi jesteście posłuchać tej historii, to pewnie najpierw chcielibyście się dowiedzieć, gdzie się urodziłem, jak spędziłem zasmarkane dzieciństwo, czym się zajmowali moi rodzice, co porabiali, zanim przyszedłem na świat, no i wszystkie tym podobne bzdury w guście "Dawida Copperfielda", ale ja wcale nie mam ochoty wdawać się w takie gadki, od razu wolę was szczerze uprzedzić.

   Buszujący w zbożu by Jerome David Salinger
   Translated by Maria Skibniewska
   E-text at Chomikuj.pl


 Audio 2 
チェコ語版オーディオブック(朗読) Audiobook in Czech

下の引用箇所の朗読は 1:14 から始まります。 Uploaded to YouTube by FKTTP on 21 Oct 2013. Reading of the excerpt below starts at 1:14.


■チェコ語訳 Translation into Czech

Jestli to teda chcete vážně poslouchat, tak byste asi ze všeho chtěli vědět, kde jsem se narodil a jaký jsem měl dětství a co dělali moje rodiče, než mě měli, a podobný kecy à la David Copperfield, ale jestli chcete co vědět, mně se do toho nechce.

   Kdo chytá v žitě by J.D. Salinger
   Excerpt at:
   * Jerome David Salinger : Kdo chytá v žitě [DOC]
   * KamPoMaturitě.cz


■フィンランド語訳 Translation into Finnish

Jos teitä tosissaan huvittaa kuulla niin ensimmäinen juttu minkä te varmaan haluatte tietää on, että missä mä synnyin ja millainen oli mun surullinen lapsuuteni, ja mitä mun vanhemmat teki ja sillailla ennen kuin mä synnyin, ja muuta paskaa ala David Copperfield, mut siihen mä en ihan totta rupee.

   Sieppari ruispellossa by J.D. Salinger
   Kustannusosakeyhtiö Tammi, 1980
   Excerpt at Kirjasieppo
   Snippet view at Google Books


■ノルウェー語訳 Translation into Norwegian

Hvis dere virkelig gider å høre på alt sammen, så er dere vel mest interessert i hvor jeg er født og hva slags dritten barndom jeg hadde, og hva foreldrene mine var før og sånn før jeg kom til, og alt det derre David Copperfield-tullet, men jeg er ikke opplagt til å rote i for mye skitt.

   Hver tar sin - så får vi andre ingen by J.D. Salinger
   Translated by Åke Fen
   Excerpt at The Catcher in the Rye: Internal Aspects


■スウェーデン語訳 Translation into Swedish

Om ni verkligen vill höra den här historien, så väntar ni er väl att jag ska börja med att tala om var jag föddes, min usla barndom, vad mina föräldrar sysslade med innan jag kom till världen och sånt David Cooperfield-larv, men jag känner inte för det.

   Räddaren i nöden by J.D. Salinger
   Excerpt at bokbloggar.se


■デンマーク語訳 Translation into Danish

Hvis De virkelig gider høre om det, vil De sikkert først have at vide, hvor jeg er født og hvordan min stakkels, elendige barndom var, og hvad mine forældre bestilte, før de fik mig og alt det der sludder à la David Copperfield, men jeg har ærlig talt ikke spor lyst til at ribbe op i det.

   Forbandede ungdom by J. D. Salinger
   Excerpt at Forfatterweb


■イタリア語訳 Translation into Italian

Se davvero avete voglia di sentire questa storia, magari vorrete sapere prima di tutto dove sono nato e com'è stata la mia infanzia schifa e che cosa facevano i miei genitori e compagnia bella prima che arrivassi io, e tutte quelle baggianate alla David Copperfield, ma a me non mi va proprio di parlarne.

   Il giovane Holden by J.D. Salinger
   Excerpt at Aforismi


■ポルトガル語訳 Translation into Portuguese

Se querem mesmo ouvir o que aconteceu, a primeira coisa que vão querer saber é onde eu nasci, como passei a porcaria da minha infância, o que os meus pais faziam antes que eu nascesse, e toda essa lenga-lenga tipo David Copperfield. Mas para falar a verdade não estou com vontade de falar sobre isso.

   O Apanhador em Campo de Centeio by J. D. Salinger
   Excerpt at JC OnLine - Editoria Caderno C


■カタルーニャ語訳(カタロニア語訳) Translation into Catalan

Si debò voleu que us en parli, segurament la primera cosa que voldreu saber serà on vaig néixer, i com va ser la meva fastigosa infantesa, i què feien els meus pares abans detenir-me, i tota aquesta porqueria estil David Copperfield, però no en tinc gens de ganes.

   El vigilant en el camp de sègol by J. D. Salinger
   Excerpt at Què Llegeixes?


 Audio 3 
スペイン語版オーディオブック(朗読) Audiobook in Spanish

Uploaded to YouTube by gocuzero1 on 25 Nov 2012


■スペイン語訳 Translations into Spanish

(Es1) 2007
Si de verdad les interesa lo que voy a contarles, lo primero que querrán saber es dónde nací, cómo fue todo ese rollo de mi infancia, qué hacían mis padres antes de tenerme a mí, y demás puñetas estilo David Copperfield, pero no tengo ganas de contarles nada de eso.

   El guardián entre el centeno by J. D. Salinger
   Edhasa (Barcelona), 2007
   Excerpt at De Libros


(Es2)
Si realmente quisieran saberlo, lo primero que probablemente quieran saber es donde nací, y qué tan mala fue mi infancia, y que mis padres estaban ocupados antes de tenerme, y toda esa basura al estilo David Copperfield, pero si quieren la verdad, realmente no quiero comentarles ese tipo de cosas.

   El guardián entre el centeno by J. D. Salinger
   Excerpt at De Libros


■フランス語訳 Translations into French
Bibliography on French translations can be found at the bottom of this page of 《法语助手》法语在线词典 (www.frdic.com).

(F1) Japrisot, 1996
Si vous avez réellement envie d'entendre cette histoire, la première chose que vous voudrez sans doute savoir c'est où je suis né, ce que fut mon enfance pourrie et ce que faisaient mes parents et tout avant de m'avoir, enfin toute cette salade à la David Copperfield, mais à vous parler franchement, je ne me sens guère disposé à entrer dans tout ça.

   L'Attrape-coeurs by J. D. Salinger
   Translated by Sébastien Japrisot
   Paris, Robert Laffont, 1996, p. 9 (Incipit).
   Excerpt at Evene.fr


(F2) Saumont, 1986, 1994, etc.
Si vous voulez vraiment que je vous dise, alors sûrement la première chose que vous allez demander c'est où je suis né, et à quoi ça a ressemblé, ma saloperie d'enfance, et ce que faisaient mes parents avant de m'avoir, et toutes ces conneries à la David Copperfield, mais j'ai pas envie de raconter tout ça et tout.

   L'Attrape-coeurs by J. D. Salinger
   Translated by Annie Saumont 
   E-text at forum.audiable.com


(F3) Rossi, 1953
Si vous avez réellement envie d'entendre cette histoire, la première chose que vous voudrez sans doute savoir c'est où je suis né, ce que fut mon enfance pourrie, et ce que faisaient mes parents et tout avant de m'avoir, enfin toute cette salade à la David Copperfield, mais à vous parler franchement, je ne me sens guère disposé à entrer dans tout ça.

   L'Attrape-coeurs
   Traduction de Jean-Baptiste Rossi (1953)
   Excerpt at Mohamed Fouad Barrada's blog, 2010-02-05


■ドイツ語訳 Translations into German

(D1) Schönfeld, 2003
Wenn ihr das wirklich hören wollt, dann wollt ihr wahrscheinlich als Erstes wissen, wo ich geboren bin und wie meine miese Kindheit war und was meine Eltern getan haben und so, bevor sie mich kriegten, und den ganzen David-Copperfield-Mist, aber eigentlich ist mir gar nicht danach, wenn ihr’s genau wissen wollt.

   Der Fänger im Roggen by Jerome D. Salinger
   Translated by Eike Schönfeld
   Kiepenheuer & Witsch, 2003/02/20
   Excerpt at:
   * Catcher in the Rye in Translation ALTA Blog, 2010/01/29
   * fluter.de by Jörg Sundermeier, 2003/04/27
   * tagesschau.de


(D2) Böll, 1962
Falls Sie wirklich meine Geschichte hören wollen, so möchten Sie wahrscheinlich vor allem wissen, wo ich geboren wurde und wie ich meine verflixte Kindheit verbrachte und was meine Eltern taten, bevor sie mit mir beschäftigt waren, und was es sonst noch an David-Copperfield-Zeug zu erzählen gäbe, aber ich habe keine Lust, das alles zu erzählen.

   Der Fänger im Roggen by J. D. Salinger
   Translated by Heinrich Böll
   Kiepenheuer & Witsch (Köln), 1962
   Excerpt at:
   * Das Single-Dasein
   * Amazon.de


■オランダ語訳 Translation into Dutch

Als je het echt allemaal wil horen, dan wil je waarschijnlijk eerst weten waar ik geboren ben en wat een waardeloze jeugd ik heb gehad en wat mijn ouders allemaal gedaan hebben voordat ze mij kregen en meer van dat soort sentimentele gelul, maar eerlijk gezegd heb ik geen zin om het daarover te hebben.

   De vanger in het graan by J. D. Salinger
   Translated by Johan Hos, 1989
   Excerpt at J.D. Salinger - Wikipedia


 Audio 4 
英語原文オーディオブック(朗読) Audiobook in English

Uploaded by brandon red on 4 Aug 2013.


 Audio 5 
The Catcher in the Rye - How Novels Begin

下に引用する小説の冒頭部分。 Uploaded by Hans Ostrom on 28 Feb 2012.


■英語原文 The original text in English

If you really want to hear about it, the first thing you'll probably want to know is where I was born and what my lousy childhood was like, and how my parents were occupied and all before they had me, and all that David Copperfield kind of crap, but I don't feel like going into it, if you want to know the truth.

   The Catcher in the Rye by J. D. Salinger
   First published by Little, Brown and Company, 1951.
   Recent paperback editions include Penguin Books, 1994.


■外部リンク External links

 [en] English

 [ja] 日本語


■更新履歴 Change log

  • 2014/11/29 ロシア語版オーディオブック、チェコ語版オーディオブック、スペイン語版オーディオブックの YouTube 画面を追加しました。
  • 2014/02/04 アゼルバイジャン語訳を追加しました。
  • 2013/09/06 目次を新設し、斎藤兆史=抜粋訳 1997/06/15 を追加しました。また、英語原書オーディオブックの YouTube 画面も追加しました。
  • 2013/02/08 ウクライナ語訳を追加しました。
  • 2013/01/25 ブルガリア語訳を追加しました。
  • 2013/01/23 小説冒頭部分の朗読の YouTube 画面を追加しました。
  • 2012/08/23 ギリシア語訳、ハンガリー語訳、ポーランド語訳、フィンランド語訳、および The Catcher in the Rye: A mock trailer の YouTube 動画を追加しました。
  • 2012/08/22 2種類のベトナム語訳を追加しました。
  • 2012/08/21 トルコ語訳、チェコ語訳、デンマーク語訳、およびカタルーニャ語訳を追加しました。
  • 2012/07/26 ロシア語訳とスウェーデン語訳を追加しました。
  • 2012/05/11 サリンジャー死去に関連するテレビ報道番組の YouTube 動画を追加しました。
  • 2010/10/12 Sarah Lian による繁體字中國語の抜粋訳、ノルウェー語訳、ポルトガル語訳、2007年に出た、もう一つのスペイン語訳、Eike Schönfeld による新しいドイツ語訳 (2003)、およびオランダ語訳を追加しました。
  • 2010/08/27 Jean-Baptiste Rossi によるフランス語訳 (1953) の訳文とそのリンクを修正しました。また、英語教材 The Catcher in The Rye の YouTube 動画と「外部リンク」の項を追加しました。
  • 2010/01/30 ブログ記事のタイトルに日本語表記を追加して、つぎのとおり変更しました。
    • 旧題: The Catcher in the Rye by J. D. Salinger
    • 新題: The Catcher in the Rye by J. D. Salinger J・D・サリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『ライ麦畑でつかまえて』『危險な年齡』
  • 2006/10/13 橋本福夫=訳 1952/12 を追加しました。
  • 2006/08/29 中國語譯(繁體字)を追加しました。

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Wednesday, 23 August 2006

Annabel Lee by Edgar Allan Poe エドガー・アラン・ポー 「アナベル・リー」「アナベル・リイ」「アンナベル・リイ」

          目次 Contents

    Video 1  ポエトリー・コミック Poetry Comic performed by Renee LaTulippe
    Video 2  動画 Presented by I'm happy, hope you're happy too...
   ■中国語訳(簡体字)Translations into simplified Chinese
     (C1)
     (C2)
     (C3) 曹明伦
   ■中國語譯(繁體字)Translations into traditional Chinese 
     (Tw1)
     (Tw2)
   ■韓国語訳 Translation into Korean
    Audio 1  ベン・ウィショー朗読 Read by Matthew Ben Whishaw
    Audio 2  ロバート・ニコル・オーディオ制作 Created by Robert Nichol Audio
    Audio 3  マシュー・グレイ・ギュブラー朗読 Read by Matthew Grey Gubler
   ■日本語訳 Translations into Japanese
     (J1) 福田 2014
     (J2) ウィキペディア 2012
     (J3) 加島 2009
     (J4) 巽 2009, 2012
     (J5) 松本 2008
     (J6) サンドラ 2005
     (J7) 齊藤 2002
     (J8) 松浦 2000
     (J9) 渡辺 1997
     (J10) 加島 1997
     (J11) 亀井 1993
     (J12) 尾形 1987
     (J13) 中桐 1978
     (J14) 八木 1972, 1976
     (J15) 沢崎 1969
     (J16) 島田 1965
     (J17) 福永 1963, 1965, etc.
     (J18) 阿部 1956
     (J19) 日夏 1959, 1995
     (J20) 葉河 1946
     (J21) 成田 1936
     (J22) 水谷 1924, 1991
     (J23) 佐藤 1923
     (J24) 若目田 1922
     (J25) 片上 1909, 1936, etc.
     (J26) くれなゐ 1904, 1996
     Image   「アナベル・リー」 ポー自筆原稿 Annabel Lee: Poe's Manuscript
   ■トルコ語訳 Translations into Turkish
     (Tr1) Tuğlu, 2013
     (Tr2) Anday
   ■ハンガリー語訳 Translation into Hungarian
   ■ロシア語訳 Translation into Russian
   ■ブルガリア語訳 Translation into Bulgarian
   ■ポーランド語訳 Translations into Polish
   ■チェコ語訳 Translation into Czech
   ■ドイツ語訳 Translations into German
     (G1)
     (G2)
   ■オランダ語訳 Translation into Dutch
   ■イタリア語訳 Translation into Italian
   ■ポルトガル語訳 Translation into Portuguese
   ■カタルーニャ語訳(カタロニア語訳) Translation into Catalan
   ■スペイン語訳 Translations into Spanish
     (Sp1) Sánchez
     (Sp2) Condor & Falaquera
     (Sp3) Lasplace
   ■フランス語訳 Translations into French
     (F1) Roseau
     (F2) Beauchemin
     (F3) Wronski
     (F4) Evariste
     (F5) Isabelle
     (F6) Bouali
     (F7) Bloch
     (F8) Baudelaire
    Audio 4  ジョーン・バエズ歌 Sung by Joan Baez
    Audio 5  B・ラスボーン朗読 Read by Basil Rathbone
    Audio 6  マリアンヌ・フェイスフル朗読 Read by Marianne Faithfull
   ■英語原詩の全文 The complete original poem in English
   ■アナベル・リーかアナベル・リイか?
   ■そして、ポーか、ポオか、ポウか? エドガーかエドガアか?
   ■tomokilog 関連記事 Related articles from tomokilog
   ■更新履歴 Change log


 Video 1 
ポエトリー・コミック Poetry Comic performed by Renée M. LaTulippe

Uploaded to YouTube by NoWaterRiver on 23 May 2013. Drawings by Julian Peters. More info at julian peters comics.


 Video 2 
動画 Presented by I'm happy, hope you're happy too...

Uploaded to YouTube by I'm happy, hope you're happy too... on 26 Apr 2009


■中国語訳(簡体字)Translations into simplified Chinese

(C1)
很久很久以前,
在一个滨海的国度里,
住着一位少女你或许认得,
她的芳名叫安娜贝尔.李;
这少女活着没有别的愿望,
只为和我俩情相许。 [略]

   爱伦坡 《安娜贝尔.李》
   E-text at:
   * 百度知道
   * 心雨亭


(C2)
很久很久以前,
在大海边的一个王国里,
住着一位少女你或许认得,
她名叫安娜贝尔丽。
少女活着没有别的愿望,
只为了与我相爱。 [略]

   爱伦·坡 《安娜贝尔丽》
   E-text at 谷米1008的空间


(C3) 曹明伦 2012
那是在很多年很多年以前,

在大海边一个王国里,

 住着位你也许认识的姑娘,

她名叫安娜贝尔·李——

那姑娘她活着没别的心愿,

与我相爱是她的心思。[略]

   《安娜贝尔·李》 埃德加·爱伦·坡 译者: 曹明伦 《爱伦·坡诗集
   湖南文艺出版社 2012
   E-text at 豆瓣读书


■中國語譯(繁體字)Translations into traditional Chinese 

(Tw1)
那是在許多年、許多年以前,
  在海邊的一個王國里
住著位姑娘,你可能也知道
  她名叫安娜蓓爾·李:
這姑娘的心里沒別的思念,
  就除了她同我的情意。 [略]

   愛倫·坡 《安娜蓓爾·李》
   E-text at 龍騰世紀 (millionbook.net)


(Tw2)
很久很久以前,
在大海邊一個王國里,
住著一位少女你或許認得,
她名叫安娜貝李;
這少女活著沒有別的願望;
只為了與我相愛。 [略]

   愛倫・坡 《安娜貝李》
   E-text at anopos


■韓国語訳 Translation into Korean

아주 여러 해 전
바닷가 어느 왕국에
당신이 아는지도 모를 한 소녀가 살았지.
그녀의 이름은 애너벨 리─
날 사랑하고 내 사랑을 받는 일밖엔
소녀는 아무 생각도 없이 살았네. [Omission]

   에드거 앨런 포 - 애너벨 리
   E-text at:
   * 세계의 명시 :: 애너벨 리 - 에드거 앨런 포우
   * 애너벨 리 : 네이버캐스트


 Audio 1 
「アナベル・リー」 朗読: ベン・ウィショー
Annabel Lee read by Ben Whishaw

Uploaded to YouTube by Hayley the Elf on 18 Jul 2014


 Audio 2 
「アナベル・リー」 音声制作: ロバート・ニコル・オーディオ・プロダクションズ 2000
Annabel Lee - Audio created by Robert Nichol Audio Productions London 2000

Uploaded to YouTube by Audio Productions on 12 Dec 2012


 Audio 3 
「アナベル・リー」 朗読: マシュー・グレイ・ギュブラー
Annabel Lee read by Matthew Grey Gubler

Uploaded to YouTube by faitherica on 28 Dec 2008


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 福田 2014
むかしむかしのことでした
 海のほとりの王国に
住んでいました女の子
 名はひと呼んでアナベル・リー、
思いはひとつこのぼくと
 愛し愛され暮らすこと。 [以下略]

  • エドガー・アラン・ポー=作 福田昇八(ふくだ・しょうはち)=訳 「アナベル・リー」 福田昇八=著 『英詩のこころ』 岩波ジュニア新書 2014/01/21

(J2) ウィキペディア 2012
昔々のお話です
海のほとりの王国に
一人の娘が住んでいた
その子の名前はアナベル・リー
いつも心に思うのは
僕への愛と僕の愛 [以下略]


(J3) 加島 2009
幾年(いくとし)も幾年も前のこと
海の浜辺の王国に
乙女がひとり暮していた。その名は
アナベル・リー
その乙女、思いはただ
ひたすら、ぼくを愛し、ぼくに愛されることだった [以下略]


(J4) 巽 2009, 2012
むかしむかし
海辺の王国に (In a kingdom by a sea)
ひとりの少女が住んでいて、
アナベル・リーの名で知られていた
そしてこの少女が人生をかけて思い貫いたのは
ただひとつ、このわたしを愛し
このわたしに愛されること [以下略]


(J5) 松本 2008
とおいとおいむかしのこと
  うみのほとりの王国に
ひとりの少女がすんでいて
  なまえをアナベル・リーといいました
少女の心はぼくを愛しぼくに愛される
  そのことだけでいっぱいだった [以下略]


(J6) サンドラ 2005
昔むかしのこと
 海のほとりの王国に
乙女がひとり暮らしていた。そのひとの名は
 アナベル・リー──
乙女の思いはたた一つ
 ただひたすら、ぼくを愛し、ぼくに愛されることだけだった。[以下略]


(J7) 齊藤 2002
それは とおい昔のことだった、
 海のそばの王国に、
アナベル・リーという名で知られた
 乙女がひとり 住んでいた。
そして乙女は ぼくを愛して 愛される
 ただそれだけを願いながら 生きていた。[以下略]

  • エドガー・アラン・ポー=作 齊藤貴子=訳 「アナベル・リー」 出口保夫+齊藤貴子=訳 『音読・暗唱 愛と夢の英詩集』 講談社+α文庫 2002/05

(J8) 松浦 2000
あれは 杳(はる)か とおい むかし
海辺の とある王国の ことだった。
その名も アナベル・リーという
乙女が 住んでいた。
乙女のおもいは ただ ひとつ
わたしを愛し 愛される ことだった。[以下略]


(J9) 渡辺 1997
それはもう ずっと ずっと 昔の話
   海のほとりの王国に
女の子がひとり住んでいた 知ってるかもしれないが
   名前を アナベル・リーっていった
この女の子は ただただ ぼくを愛して
   ぼくに愛される それだけを考え 生きていた [以下略]


(J10) 加島 1997
幾年(いくとし)も幾年も前のこと
 海の浜辺の王国に
乙女がひとり暮していた、そしてそのひとの名は
 アナベル・リー——
そしてこの乙女、その思いはほかになくて
 ただひたすら、ぼくを愛し、ぼくに愛されることだった。[以下略]


(J11) 亀井 1993
昔むかしのことでした、
 海のほとりの王国に、
ひとりの乙女が住んでいました
 アナベル・リーというなつかしい名の——
乙女の思いはただひとつ 
 ぼくと愛し愛されることでした。[以下略]

  • エドガー・アラン・ポー=作 亀井俊介(かめい・しゅんすけ)=訳 「アナベル・リー」 亀井俊介+川本皓嗣(かわもと・こうじ)=編 『アメリカ名詩選』 岩波文庫 1993/03

(J12) 尾形 1987
ああ いくとせも むかしなり
  海のほとりの ある王国に
アナベル・リーと呼ばれたる
  うるわしき乙女ぞ住みたり。
われを愛し 愛される
  ただ これのみをその胸に秘め。[以下略]


(J13) 中桐 1978
とおいとおい昔のこと、
海のほとりの王国に、
一人の乙女が住んでいて、
その名を聞けばアナベル・リイ、
生きる願いはただ一つ、 
私を愛し、愛されて。[以下略]


(J14) 八木 1972, 1976
いくとせ昔、その昔
   海のほとりの王国に
乙女がひとり住んでいて
   アナベル・リイといいました
乙女の思いはただひとつ  
   ぼくを愛し、愛されたいと、そればかり [以下略]


(J15) 沢崎 1969
遠い遠いはるかむかし
  海のほとりのある国でのこと、
アナベル・リーという名で知られる
  ひとりの娘が暮らしていた。
わたしと愛し愛されることのみ
  ひたすら思いつづけていた。[以下略]


(J16) 島田 1965
そのかみの、そのかみの昔がたりよ。
 海のほとりの王領に、
住みにけり、をとめ子ひとり。その御名(みな)の
 アナベル・リーに、君、あるは知り給ふらむ。
そのをとめ、その女人(ひと)は、われを慕いつ、われにまた
思はれむねがひをのぞみねがひつつ、ただ生きにけり。[以下略]

  • ポオ=作 島田謹二=訳 「アナベル・リー」 丸山薫=編 『世界の名作23 世界の名詩』 集英社コンパクト・ブックス 1965/05

(J17) 福永 1963, 1965, etc.
今は多くの多くの年を経た、
  海のほとりの或る王国に、
一人の少女が住んでいてその名を
  アナベル・リイと呼ばれていた。——
そしてこの少女、心の想いはただ私を愛し、  
  愛されること、この私に。[以下略]


(J18) 阿部 1956
幾年か昔のことであつた。
  海沿いの王領に、
アナベル・リイと言う名前で
  人の知る乙女の住んでいたのは、
そしてこの乙女私と愛し合つていることの外は、
  餘念もなかつた。[以下略]

  • エドガー・アラン・ポオ=作 阿部保(あべ・たもつ)=訳 「アナベル・リイ」 『ポー詩集』 (表紙とカバー折返しは「ポー」、扉と奥付は「ポオ」) 新潮文庫 1956/11

(J19) 日夏 1959, 1995
在りし昔のことなれども
わたの水阿(みさき)の里住みの
あさ瀬をとめよそのよび名を
アナベル・リイときこえしか。
をとめひたすらこのわれと
なまめきあひてよねんもなし。[以下略]


(J20) 葉河 1946
遠き昔のことなりき
海のほとりの王國に
ひとりの乙女住みにけり
君知るや アナベル・リーと呼ばれしを
この乙女 われを慕ひつ
われにまたいとほしまれんその他の
思ひもなくて暮しけり[以下略]

  • エドガ・アラン・ポウ=作 葉河憲吉(はがわ・けんきち)=譯 「アナベル・リー」 『あひびき』 出水書園 1946/12/25

(J21) 成田 1936
ずつと昔のことでした、
海沿ひの或る王國(くに)に
アンナベル・リイといふ乙女が住んで居りました。
乙女は私を愛し、
私に愛されるほかに思ひはなく
暮して居りました。[以下略]

  • ポウ・エドガア・アラン=作 成田一夫=譯 「アンナベル・リイ」 『戀愛詩讀本 譯詩集』 日本書荘 1936/09/15(昭和11)
  • 沿の旧字は新字で置き換えました。

(J22) 水谷 1924, 1991
ずっとずっと昔
海のそばの国に
アンナベル・リイという
名前で知られている
娘がありました。
この娘はわたしから愛され
わたしを愛したいと思うほか
なにひとつ考えずに
暮しておりました。[以下略]

  • エドガー・A・ポー=作 水谷まさる=訳 「アンナベル・リイ」
    • 西條八十+水谷まさる=訳 『世界童謡集』 冨山房百科文庫 1991/12
    • 西條八十+水谷まさる=訳 初山滋+武井武雄+角田次郎+岡本帰一=挿画 『新訳 世界童謡集』 冨山房 模範家庭文庫 第1輯第12巻 1924(大正13)
  • a. は b. の再刊。用字・字体・仮名づかい・ルビ・作者名の表記などは改められています。引用は a. 冨山房百科文庫版に拠りました。

(J23) 佐藤 1923
ずつとずつと昔のことに、
海のほとりの王國で、
一人の娘が住んでゐた、呼ぶ名によると、
アナベルリイ、
その娘、その娘にはなんにもなかつた
私と互ひにいとしがる外、


(J24) 若目田 1922
よほど昔のことでした、
海のほとりの王國に
その名をアナベル、リイと云ふ
乙女が住んで居りました。
乙女はわたしを可愛がり、
可愛がられるためだけに
乙女は暮して居りました。


(J25) 片上 1909, 1936, etc.
こゝらの年の昔とぞ、
海のほとりの王領に
ひとりの少女住みにけり、
アンナベル・リイと呼ばれにし、名にこそ君も知るならめ、
われを慕ひつ、われにまた、いとほしまれんそのほかの
思ひもなくて暮しけれ。[以下略]


(J26) くれなゐ 1904, 1996
いくつ歳こそ重ねしか
わだつみ近きこの國に
少女住みしは汝れ知らむ、
やさ名こそあなべる・りい。
戀ふる戀ひらるこのほかに
おもひは無くて過ぎにたり。[以下略]

  • アラン、ポー=作 くれなゐ=譯 「あなべる・りい」
  • 初出誌は b.。a. は b. を複製したもの。引用は a. 大空社版に拠りました。

  Image  
「アナベル・リー」 エドガー・アラン・ポーによる署名入り自筆原稿
"Annabel Lee" Edgar Allan Poe's Manuscript, Page 1 of 2, ca. May 1849

Annabel_lee

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Image source: The Rare Book and Manuscript Library of Columbia University


■トルコ語訳 Translations into Turkish

(Tr1) Tuğlu, 2013
Yıllar, pek çok yıllar öncesiydi,
  Bir kız yaşardı tertemiz,
Denizin kıyısındaki bir krallıkta
  İsmi ANNABEL LEE belki de tanırsınız;
Beni sevmekten, bence sevilmekten gayrı bir şey
  Düşünmeden yaşardı bu kız. [Omission]

   Annabel Lee by Edgar Allan Poe
   Translated by Osman Tuğlu
   E-text at Antoloji.Com


(Tr2) Anday
Seneler,seneler evveldi;
Bir deniz ülkesinde
Yaşayan bir kız vardı,bileceksiniz
İsmi Annabel Lee;
Hiçbir şey düşünmezdi sevilmekten
Sevmekden başka beni. [Omission]

   Annabel Lee by Edgar Allan Poe
   Translated by Melih Cevdet Anday
   E-text at Şiir Ana Sayfa (siir.gen.tr)


■ハンガリー語訳 Translation into Hungarian

Sok-sok év elmúlt azóta,
A tengerpart fövenyén,
Élt egy lány kit ismerhettek,
Annabel Lee, kit így neveztek,
E lányban nem élt más remény,
Csak hogy szeressen, s szeressem én. [Omission]

   Annabel-Lee by Edgar Allan Poe
   E-text at Verhás Péter


■ロシア語訳 Translation into Russian

Это было давно, это было давно,
В королевстве приморской земли:
Там жила и цвела та, что звалась всегда,
Называлася Аннабель-Ли,
Я любил, был любим, мы любили вдвоем,
Только этим мы жить и могли.
[Omission]

   Э́дгар А́ллан По - Аннабель Ли
   Перевод К. Бальмонта (Translated by Balmont)
   E-text at:
   * Американская поэзия (США) в русских переводах (uspoetry.ru)
   * Викитека (Wikisource)


■ブルガリア語訳 Translation into Bulgarian

Отдавна, преди много, тъй много лета,
в едно царство в приморски земи,
девойка живя, нека знаете това,
тя казваше се Анабел Ли.
Живя там тази девойка с мисъл една —
с любов вечна мене да дари.
[Omission]

   Едгар Алън По. Анабел Ли
   Translated by Явор Димитров, 2000
   E-text at Моята библиотека (chitanka.info)


■ポーランド語訳 Translations into Polish

(P1)
To było wiele i wiele lat temu,
W królestwie aa nad morzem,
Ta dziewczyna żyła, których być może wiesz
W imię Annabel Lee;
I ta dziewczyna żyła bez innych myśli
Niż kochać i być kochanym przeze mnie; [Omission]

   Annabel Lee by Edgar Allan Poe
   E-text at Teksty.net


(P2)
Stało się wiele lat temu, żę była
W królestwie nadmorskiej mgły
Dziewczyna, którą, być może poznacie
Pod imieniem Annabel Lee;
Tym jedynie żyjąca, by mnie kochać i być mi
Ukochaną po kres naszych dni.

   Annabel Lee by Edgar Allan Poe
   E-text at:
   * zadane.pl
   * mhkm 


(P3) Przesmycki
Wiele, o wiele już temu lat, 
Nad brzegiem, gdzie ocean grzmi, 
Żyła dziewczyna jak wonny kwiat, 
Imię jej było Annabel Lee. 
Jam w tym dziewczęciu miał cały świat, 
A sam znów światem byłem jej. 

   Annabel Lee by Edgar Allan Poe
   Translated by Zenon Przesmycki
   E-text at Onet Dziecko


■チェコ語訳 Translation into Czech

Je to už mnoho a mnoho let,
co v přímořském království
bydlela dívka, již poznali byste hned
podle jména Annabel-Lee -
ta žila jen jediné myšlence,
že má mne ráda tak jako já ji. [Omission]

   Annabel-Lee by Edgar Allan Poe
   E-text at V noci jsem snil, že jsem motýlem


■ドイツ語訳 Translations into German

(G1)
Es ist lange her, da lebte am Meer,
Ich sag euch nicht wo und wie –
Ein Mägdelein zart, von seltener Art,
Mit Namen Annabel Lee.
Und das Mägdelein lebte für mich allein,
Und ich lebte allein für sie. [Omission]

   Annabel Lee by Edgar Allan Poe
   E-text at Projekt Gutenberg-DE


(G2)
Es ist viele, viele Jahre her,
  Dasz am Meeresufer allhie
Ein Mädchen lebt', o fragt nicht mehr,
  Mit Namen Annabel Lee;
Und das Mädchen es lebte für mich allein
  Und ich lebte allein für sie. [Omission]

   Annabel Lee by Edgar Allan Poe
   Excerpt at The Edgar Allan Poe Society of Baltimore


■オランダ語訳 Translation into Dutch

Het was eenmaal, ver in een koninkrijk
Aan de bruisende zee nabij,
Dat een meisje daar woonde, geen ander gelijk,
In vroeg bloeiend levensgetij;
Niets bestond voor haar op het wereldrond
Dan haar liefde en de liefde van mij. [Omission]

   Annabel-Lee by Edgar Allan Poe
   E-text at Forum. Jaargang 2


■イタリア語訳 Translation into Italian

Or son molti e molti anni
che in un regno in riva al mare
viveva una fanciulla che col nome
chiamerete di Annabel Lee:
e viveva questa fanciulla con non altro pensiero
che d’amarmi e d’essere amata da me.

   Annabel-Lee by Edgar Allan Poe
   E-text at edgarallanpoe.it


■ポルトガル語訳 Translation into Portuguese

Foi há muitos e muitos anos atrás, que viveu
À beira-mar, num reino que há ali,
Uma dama, que talvez conheçam, a quem alguém deu
O nome de Annabel Lee;
E esta dama não pensava em mais nada para além
De amar-me e ser amada por mim.
   In a kingdom by the sea,

   Annabel Lee by Edgar Allan Poe
   E-text at Amendual


■カタルーニャ語訳(カタロニア語訳) Translation into Catalan

Fa molts i molts anys,
En un regne a prop del mar,
Hi vivia una donzella coneguda
Amb el nom d’Annabel Lee,
I aquesta donzella no vivia amb un altre pensament
Que no fos estimar i ser estimada per mi. [Omission]

   Annabel Lee by Edgar Allan Poe
   Translated by Mònica Batet
   E-text at L’habitació grisa


■スペイン語訳 Translations into Spanish

(Sp1) Sánchez
Sucedió hace muchos, muchos años,
en un reino junto al mar.
Allí vivía una doncella conocida
por el nombre de Annabel Lee;
y esa doncella no vivía con otro pensamiento
que el de amarme y que yo la amara. [Omission]

   Annabel Lee by Edgar Allan Poe
   Translated by Arturo Sánchez
   Excerpt at demasiado que leer


(Sp2) Condor & Falaquera
Hace muchos, muchos años,
en un reino junto al mar,
vivía una doncella
cuyo nombre era Annabel Lee;
y vivía esta doncella sin otro pensamiento
que amarme y ser amada por mí. [Omission]

   Annabel Lee by Edgar Allan Poe
   Translated by María Condor y Gustavo Falaquera
   Excerpt at demasiado que leer


(Sp3) Lasplace
Hace ya bastantes años,
en un reino más allá de la mar
vivía una niña que podéis conocer
con el nombre de Annabel Lee.
Esa niña vivía sin ningún otro pensamiento
que amarme y ser amada por mí. [Omission]

   Annabel Lee by Edgar Allan Poe
   Translated by Alberto Lasplace
   Excerpt at demasiado que leer


■フランス語訳 Translations into French

(F1) Roseau
C'était il y a longtemps, très longtemps,
Dans un royaume au bord de l'océan,
y vivait une vierge que vous pourriez connaître
Du nom d'Annabel Lee;
Cette vierge vivait sans autre pensée
Que de m'aimer et d'être mon aimée. [Omission]

   Annabel Lee by Edgar Allan Poe
   Translated by Roseau
   E-text at Club des Poetes


(F2) Beauchemin
Il y a bien longtemps
Dans un royaume près de la mer
Vivait une jeune fille,qui vous le savez peut-être
Avait pour nom Annabel Lee
Et cette jeune fille ne vivait avec d'autre pensée
Que de m'aimer et d'être aimé de moi. [Omission]

   Annabel Lee by Edgar Allan Poe
   Translated by Philippe Beauchemin
   E-text at Club des Poetes


(F3) Wronski
Voici mainte et mainte année
Dans un royaume bordé de mer
Vivait une jeune fille, on la connaît peut-être ici
Son nom était Annabel Lee
Et cette jeune fille vivait sans nulle autre pensée que celle
De son amour pour moi, de mon amour pour elle. [Omission]

   Annabel Lee by Edgar Allan Poe
   Translated by J-L Wronski
   E-text at Club des Poetes


(F4) Evariste
C'était il y a longtemps et plus longtemps encore
Dans un royaume près de la mer
Une jeune fille y vivait que peut-être vous connaissez,
Elle s'appellait Annabel Lee
Et cette jeune fille vivait sans nulle autre pensée
Que de n'aimer que moi et de moi être aimée. [Omission]

   Annabel Lee by Edgar Allan Poe
   Translated by Evariste
   E-text at Club des Poetes


(F5) Isabelle
C'était il y a longtemps, longtemps déjà,
Dans un royaume près de la mer
Vivait une jeune fille, que peut-être vous connaissez
Sous le nom d'Annabel Lee
Et cette jeune fille ne vivait que
Pour m'aimer et pour que je l’aime. [Omission]

   Annabel Lee by Edgar Allan Poe
   Translated by Isabelle
   E-text at Club des Poetes


(F6) Bouali
C'était il y a bien des années,
Dans un royaume au bord la de la mer,
Qu'une jeune fille vivait, connue
Sous le nom d'Annabelle Lee; --
Et cette jeune fille vivait avec la seule idée
De m'aimer et de n'aimer que moi. [Omission]

   Annabel Lee by Edgar Allan Poe
   Translated by Boumediene Bouali
   E-text at Club des Poetes


(F7) Bloch
Il fut un an et un an davantage
Aux rives d'un royaume
Une jeune fille y vivait, connue
Sous le nom d'Annabelle Lee
Et cette amie ne vivait que par la pensée
De m'aimer et d'être aimée par moi. [Omission]

   Annabel Lee by Edgar Allan Poe
   Translated by Alain Bloch
   E-text at Club des Poetes


(F8) Baudelaire
Il y a mainte et mainte année,
dans un royaume près de la mer,
vivait une jeune fille, que vous pouvez connaître
par son nom Annabel Lee,
et cette jeune fille ne vivait avec aucune autre pensée
que d'aimer et d'être aimée de moi. [Omission]

   Annabel Lee by Edgar Allan Poe
   Translated by Charles Baudelaire
   E-text at:
   * The Department of French at the University of Victoria
   * TheHouseOfUsher.net


 Audio 4 
「アナベル・リー」 歌: ジョーン・バエズ
Annabel Lee - Sung by Joan Baez

Uploaded to YouTube by orcid1 on 30 Jan 2009


 Audio 5 
「アナベル・リー」 朗読: ベイジル・ラスボーン
Annabel Lee - Read by Basil Rathbone

Uploaded to YouTube by Avirup Ghosh on 23 Jan 2009


 Audio 6 
「アナベル・リー」 朗読: マリアンヌ・フェイスフル
Annabel Lee - Read by Marianne Faithfull

Published to YouTube by nnekra on 12 Jan 2009. From the CD set: Closed on Account of Rabies: Poems and Tales of Edgar Allan Poe (1997) Disc 2


■英語原詩の全文 The complete original poem in English

 It was many and many a year ago,
   In a kingdom by the sea,
 That a maiden there lived whom you may know
   By the name of ANNABEL LEE;
 And this maiden she lived with no other thought
   Than to love and be loved by me.

 I was a child and she was a child,
   In this kingdom by the sea:
 But we loved with a love that was more than love--
   I and my ANNABEL LEE;
 With a love that the winged seraphs of heaven
   Coveted her and me.

 And this was the reason that, long ago,
   In this kingdom by the sea,
 A wind blew out of a cloud, chilling
   My beautiful ANNABEL LEE;
 So that her highborn kinsmen came
   And bore her away from me,
 To shut her up in a sepulchre
   In this kingdom by the sea.

 The angels, not half so happy in heaven,
   Went envying her and me--
 Yes!--that was the reason (as all men know,
   In this kingdom by the sea)
 That the wind came out of the cloud by night,
   Chilling and killing my ANNABEL LEE.

 But our love it was stronger by far than the love
   Of those who were older than we--
   Of many far wiser than we--
 And neither the angels in heaven above,
   Nor the demons down under the sea,
 Can ever dissever my soul from the soul
   Of the beautiful ANNABEL LEE.

 For the moon never beams without bringing me dreams
   Of the beautiful ANNABEL LEE;
 And the stars never rise but I see the bright eyes
   Of the beautiful ANNABEL LEE;
 And so, all the night-tide, I lie down by the side
 Of my darling, my darling, my life and my bride,
   In her sepulchre there by the sea--
   In her tomb by the side of the sea.

   Annabel Lee (1849) by Edgar Allan Poe
   * The Fall of the House of Usher and Other Writings
    Penguin Classics, 2003
   * The Project Gutenberg EBook of
    Edgar Allan Poe's Complete Poetical Works


■アナベル・リーかアナベル・リイか?

   「アナベル・リー」  福田 2014 巽 2012   齊藤 2002 松浦 2000 渡辺 1997
                加島 1997 亀井 1993 尾形 1987 沢崎 1969 島田 1965

   「アナベル・リイ」  中桐 1978 八木 1972, 1976 福永 1963, 1965, etc. 
                日夏 1959, 1995, etc.  阿部 1956

   「アナベル、リイ」  若目田 1922

   「アナベルリイ」   佐藤 1923

   「あなべる・りい」  くれなゐ 1904, 1996

   「アンナベル・リイ」 片上 1909, 1936, etc. 水谷 1924, 1991

ご覧のとおり、1970年代ごろまでは「アナベル・リイ」、それ以後は「アナベル・リー」と表記する例が多いようです。

ちなみに、大江健三郎氏が最新作のタイトルを『臈たしアナベル・リイ 総毛立ちつ身まかりつ』(新潮社 2007/11)となさったのは、なぜか?

私はこの本を未読なので、正確なことは存じません。が、新潮社のPR誌『波』2007年12月号に収録された 刊行記念インタビュー で、大江氏は日夏耿之介訳に言及しておられました。ですから、きっと日夏訳の表記にしたがったということなのでしょう。

この書名のせいで、世間一般が復古的に「アナベル・リイ」表記に揺り戻すかどうか? さあ、それは私には予想がつきません。


■そして、ポーか、ポオか、ポウか? エドガーかエドガアか?

ついでながら、ポウか、ポオか、ポーか、またエドガーかエドガアか、といった疑問があります。今日では、それぞれ「ポー」「エドガー」が標準でしょう。ためしに Google 検索でヒット数をくらべると、次のとおり(2008年3月12日現在)。

        "アラン・ポー" 約105,000件
        "アラン・ポオ"  約10,900件
        "アラン・ポウ"  約1,320件

   "エドガー・アラン・ポー"  約96,500件
   "エドガー・アラン・ポオ"  約8,270件
   "エドガー・アラン・ポウ"   約825件

   "エドガア・アラン・ポー"   約276件
   "エドガア・アラン・ポオ"  約2,380件
   "エドガア・アラン・ポウ"   約380件

        "E・A・ポー"  約3,400件
        "E・A・ポオ"  約1,400件
        "E・A・ポウ"   約427件

       "エドガー・ポー"  約5,640件
       "エドガー・ポオ"  約1,210件
       "エドガー・ポウ"    約50件

       "エドガア・ポー"    約6件
       "エドガア・ポオ"   約807件
       "エドガア・ポウ"    約6件

     "エドガー・A・ポー"  約1,380件
     "エドガー・A・ポオ"    約88件
     "エドガー・A・ポウ"   約355件

     "エドガア・A・ポー"    No hit
     "エドガア・A・ポオ"    約72件
     "エドガア・A・ポウ"    No hit

      "E・アラン・ポー"   約198件
      "E・アラン・ポオ"    約74件
      "E・アラン・ポウ"    約5件


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■更新履歴 Change log

  • 2015/03/08 ポエトリー・コミックの動画、I'm happy, hope you're happy too... による動画、およびベン・ウィショーによる朗読を追加しました。
  • 2015/01/08 巽孝之=訳の書誌情報を補足しました。
  • 2014/09/05 福田昇八=訳 2014/01/21、ハンガリー語訳、およびカタルーニャ語訳を追加しました。
  • 2014/02/15 片上伸=譯の書誌情報を修正・補足しました。また、これまでこの訳者名に「かたがみ・のびる」とルビを振っていたのは誤りでした。正しくは「かたがみ・のぶる」です。お詫びして訂正します。
  • 2013/09/23 Osman Tuğlu によるトルコ語訳を追加しました。
  • 2013/09/06 片上伸=譯の書誌情報を修正・補足しました。
  • 2013/08/16 佐藤一英=譯 1923/07/10 を追加しました。
  • 2013/08/03 韓国語訳を追加しました。
  • 2013/05/15 若目田武次=譯 1922/12/16 を追加しました。
  • 2013/04/05 成田一夫=譯 1936/09/15 を追加しました。
  • 2013/03/19 ウィキペディア=訳 2012/02/04 とポルトガル語訳を追加しました。
  • 2013/01/25 ブルガリア語訳を追加しました。
  • 2012/09/25 2種類のポーランド語訳とイタリア語訳を追加しました。
  • 2012/08/25 葉河憲吉=譯 1946/12/25 を追加しました。
  • 2012/07/10 ポーランド語訳と、ジョーン・バエズによる歌の YouTube 画面を追加しました。
  • 2012/05/02 マリアンヌ・フェイスフルによる朗読の YouTube 画面を追加しました。
  • 2012/04/21 巽孝之=訳 2012/04/01 を追加しました。
  • 2012/02/05 松本一裕=訳 を追加しました。
  • 2011/09/20 マシュー・グレイ・ギュブラーによる朗読の YouTube 画面を追加しました。
  • 2011/06/20 目次を新設しました。
  • 2011/02/11 トルコ語訳、ロシア語訳、オランダ語訳、および3種類のスペイン語訳を追加しました。
  • 2010/06/13 Robert Nichol  Audio Productions 制作による、もう1本の朗読ビデオの YouTube 画面を追加しました。
  • 2010/04/24 アレクサンドラ・イザベル・デ・ウィンター(ハンドル名: サンドラ)=訳 2005/01/03 を追加しました。また、これまで掲載していた Poem Animation Movie (Uploaded by poetryanimations, 2008-06-26 がユーザーによって削除されたので、代わりに Basil Rathbone による朗読の画面(音声のみ)に差し替えました。
  • 2009/12/18 中国語訳(簡体字)を2種類追加しました。また、加島祥造=訳 2009/06/15 を追加しました。この新訳のあることを教えてくださったK様、ありがとうございました。
  • 2009/11/08 チェコ語訳を追加しました。
  • 2009/08/25 もう一つの中國語譯(繁體字)を追加しました。
  • 2009/08/24 中國語譯(繁體字)、ポーのアニメーション動画、そして2つめのドイツ語訳を追加しました。
  • 2008/09/16 亀井俊介=訳 1993/03 を追加し、八木敏雄=訳 の書誌情報を補足しました。
  • 2008/08/27 片上伸=訳の書誌情報を補足修正し、訳例の配列を変更しました。
  • 2008/08/03 尾形敏彦=訳 1987/04 を追加しました。
  • 2008/07/02 水谷まさる=訳 1991/12 を追加しました。
  • 2008/04/04 島田謹二=訳 1965/05 を追加しました。
  • 2008/03/12 片上伸=訳 1972/08 を追加し、「そして、ポーか、ポオか、ポウか?」の項を加筆修正しました。
  • 2008/02/16 ドイツ語訳を挿入しました。
  • 2007/12/03 「アナベル・リーかアナベル・リイか?」の項、および「そして、ポーか、ポオか、ポウか?」の項を新設しました。
  • 2007/07/16 くれなゐ=譯 1996/06、1904/12 を追加しました。
  • 2007/06/12 福永武彦=訳の書誌情報を大幅に修正・補足しました。
  • 2007/02/06 中桐雅夫=訳 1978/09 を追加しました。
  • 2006/11/16 松浦暢=訳 2000/10 を追加しました。
  • 2006/11/08 tomokilog 関連記事の項を新設しました。
  • 2006/09/19 八木敏雄=訳 1976/10 を追加しました。
  • 2006/08/31 齊藤貴子=訳 2002/05 を追加しました。

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(1) エドガー・アラン・ポー

(2) エドガー・アラン・ポオ

(3) エドガア・アラン・ポオ

(4) アナベル・リイ

  

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Monday, 21 August 2006

The Hollow Men by T. S. Eliot T・S・エリオット 「うつろな人間」「うつろなる人々」「うつろな男たち」

        目次 Table of Contents

 Video 1  朗読: パールズ・オブ・ウィズダム The Hollow Men by Pearls of Wisdom
 Video 2  朗読: Wtchewoode The Hollow Men, read by Wtchewoode
 Video 3  朗読: トム・オベドラム The Hollow Men, read by Tom O'Bedlam
■中国語訳(簡体字) Translation into simplified Chinese
■日本語訳 Translations into Japanese
  (J1) 佐藤 2009
  (J2) 訳者未確認 2005
  (J3) Nya 2006
  (J4) 訳者未確認 2005
  (J5) 上田 1975
  (J6) 井上 1965
  (J7) 深瀬 1960
  (J8) 高松 1959
  Photo   T. S. Eliot
■ベトナム語訳 Translation into Vietnamese
■アラビア語訳Translation into Arabic
 Video 4  マーロン・ブランドが読む詩 Marlon Brando reads the poem
■ハンガリー語訳 Translation into Hungarian
■ギリシャ語訳 Translation into Greek
■ロシア語訳 Translation into Russian
■ウクライナ語訳 Translation into Ukrainian
■ブルガリア語訳 Translation into Bulgarian
■ポーランド語訳 Translation into Polish
■チェコ語訳 Translation into Czech
■ドイツ語訳 Translation into German
■イタリア語訳 Translation into Italian
■ポルトガル語訳 Translation into Portuguese
■カタルーニャ語訳(カタロニア語訳) Translations into Catalan
  (Ca1)
  (Ca2)
■スペイン語訳 Translation into Spanish
■フランス語訳 Translation into Spanish
 Video 5  エリオット本人による朗読 T. S. Eliot reads the poem
■英語原文 The original text in English
■更新履歴 Change log


 Video 1 
パールズ・オブ・ウィズダムによる「うつろな人間」の朗読
The Hollow Men, presented by Pearls of Wisdom

Uploaded to YouTube by PearlsofWisdom on 1 Aug 2012


 Video 2 
Wtchewoode による「うつろな人間」の朗読
The Hollow Men, read by Wtchewoode

Uploaded to YouTube by Punk Gotique on 13 Apr 2010


 Video 3 
トム・オベドラムによる「うつろな人間」の朗読
The Hollow Men, read by Tom O'Bedlam

Uploaded to YouTube by SpokenVerse on 27 Feb 2009


■中国語訳(簡体字) Translation into simplified Chinese

[略]
这就是世界结束的方式
这就是世界结束的方式
这就是世界结束的方式
并非一声巨响,而是一阵呜咽。

   托马斯·斯特恩斯·艾略特 《空心人》
   E-text at 艾略特詩選 (T.S. Eliot)


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 佐藤 2009
[略]
この流れこそ世の涯(は)てへと
この流れこそ世の涯(は)てへと
この流れこそ世の涯(は)てへと
瀑音轟(とどろ)かずただ霧しぶくのみ

   T・S・エリオット
   [下のSF小説に対するエピグラフとして]
   ネヴィル・シュート=作 佐藤龍雄(さとう・たつお)=訳
   『渚にて—人類最後の日』 創元SF文庫 東京創元社 2009/04/30 所収


(J2) 訳者未確認 2005
[略]
これが世界の終わり方だ
これが世界の終わり方だ
これが世界の終わり方だ
バンともいわずにしくしくと

   訳者未確認
   ブログ SC School 2005/10/05 より引用


(J3) Nya 2006
[略]
かくて世の終わり来たりぬ
かくて世の終わり来たりぬ
かくて世の終わり来たりぬ
- 銃声ではなくすすり泣きのうちに

   「嘘訳」 by Nya
   ブログ Nya's Manor 2006/07


(J4) 訳者未確認 2005
[略]
世界はこんなふうに終わる
世界はこんなふうに終わる
世界はこんなふうに終わる
華々しくはなく消え入るように

   訳者未確認
   芦屋エスペラント会 ネビル・シュートの『渚にて』の紹介 および
   ブログ「去りにし日々、今ひとたびの幻」2005/09/20 より引用


(J5) 上田 1975
[略]
これが世界の終わりのすがた
これが世界の終わりのすがた
これが世界の終わりのすがた
ドンともいわないで、すすりなきのひと声で

   上田保=訳 「うつろな人間」
   『エリオット詩集』 思潮社 1975 所収


(J6) 井上 1965
[略]
かくて世の終わり来たりぬ
 かくて世の終わり来たりぬ
 かくて世の終わり来たりぬ
地軸くずれるとどろきもなく ただひそやかに

   T・S・エリオット
   [下のSF小説に対するエピグラフとして]
   ネビル・シュート=作 井上勇(いのうえ・いさむ)=訳
   『渚にて—人類最後の日』 創元SF文庫 東京創元社 1965/09/24 所収


(J7) 深瀬 1960
[略]
これでこの世はお終いだ
これでこの世はお終いだ
これでこの世はお終いだ
バーンと終らぬ めそめそと。

   深瀬基寛=訳 「うつろなる人々」
   『エリオット全集1』 中央公論社 1960/07 所収


(J8) 高松 1959
[略]
コレガコノ世ノ終リカタ
コレガコノ世ノ終リカタ
コレガコノ世ノ終リカタ
音モタテズニススリ泣ク。

   高松雄一=訳 「うつろな男たち」
   『エリオット選集4』 彌生書房 1959/10 所収


 Photo  T. S. Eliot
Eliot
Image source: American Writers Pictorial Index


■ベトナム語訳 Translation into Vietnamese

[Omission]
Và như thế kết thúc cuộc đời
Và như thế kết thúc cuộc đời
Và như thế kết thúc cuộc đời
Bằng tiếng nấc chứ không bằng đập mạnh.

   Những kẻ rỗng tuếch by T. S. Eliot
   Translated by Nguyễn Viết Thắng
   E-text at Những kẻ rỗng tuếch - Wikipedia


■アラビア語訳Translation into Arabic

[Omission]
هكذا ينتهي الكون
هكذا ينتهي الكون
هكذا ينتهي الكون
ليس بالصيحة المدوية
وإنما بالأنين .

لرجال الجوف   
      by T. S. Eliot   
E-text at SudaneseOnline.com

 Video 4 
マーロン・ブランドが読む「うつろな人間」 Marlon Brando reads The Hollow Men

映画『地獄の黙示録 (1979)』より。監督: フランシス・フォード・コッポラ 出演: マーロン・ブランド(カーツ大佐)ほか Uploaded to YouTube by VorthosForum on 2 Oct 2008. From the film Apocalypse Now (1979) directed by Francis Ford Coppola. Marlon Brando as Colonel Walter E. Kurtz.


■ハンガリー語訳 Translation into Hungarian

[Omission]
A világ így ér véget
A világ így ér véget
A világ így ér véget
Nem bumm-mal, csak nyüszítéssel.

   T. S. Eliot. Az üresek
   Quoted in Hogyan hiszünk? Istenkeresés a tudomány korában
   by Michael Shermer. Typotex Kft, 2001
   Preview at Google Books


■ギリシャ語訳 Translation into Greek

[Omission]
Αυτός είναι ο τρόπος που τελειώνει ο κόσμος
Αυτός είναι ο τρόπος που τελειώνει ο κόσμος
Αυτός είναι ο τρόπος που τελειώνει ο κόσμος
Όχι μ' ένα πάταγο αλλά μ' ένα λυγμό

   Томас Стернз Элиот. Полые люди
   Excerpt at T. S. Eliot - Η έρημη χώρα


■ロシア語訳 Translation into Russian

[Omission]
Так пришел конец вселенной,
Так пришел конец вселенной,
Так пришел конец вселенной,
Да не с громом, а со всхлипом!

   Томас Стернз Элиот. Полые люди
   E-text at Lib.Ru


■ウクライナ語訳 Translation into Ukrainian

[Omission]
Світ кінчається саме так
Світ кінчається саме так
Світ кінчається саме так
Не вибухом, а вищанням.

   Томас Стернз Еліот. Порожні люди
   Translated by Віталій Коротич
   E-text at Український Центр (ukrcenter.com)


■ブルガリア語訳 Translation into Bulgarian

[Omission]
По тоя път светът завършва
по тоя път светът завършва
по тоя път светът завършва
не със взрив а с хленч.

   Томас Стърнс Елиът. Кухите хора
   E-text at Моята библиотека (chitanka.info)


■ポーランド語訳 Translation into Polish

[Omission]
I tak się właśnie kończy świat
I tak się właśnie kończy świat
I tak się właśnie kończy świat
Nie hukiem ale skomleniem.

   Wydrążeni ludzie by T. S. Eliot
   E-text at Poema (poema.art.pl)


■チェコ語訳 Translation into Czech

[Omission]
Takhle svět končí
takhle svět končí
takhle svět končí -
ne bouchnutím a zakňouráním

   Thomas Stearns Eliot. Zpustlá země
   E-text at 21.týden


■ドイツ語訳 Translation into German

[Omission]
So endet die Welt,
so endet die Welt,
so endet die Welt:
Nicht mit einem Bang, sondern mit einem Wimmern.

 

   T. S. Eliot. Die hohlen Männer
   E-text at der blogozentriker


■イタリア語訳 Translation into Italian

[Omission]
E' questo il modo in cui finisce il mondo
E' questo il modo in cui finisce il mondo
E' questo il modo in cui finisce il mondo
Non già con uno schianto ma con un lamento.

   Siamo gli uomini vuoti by T. S. Eliot
   E-text at La poesia non è morta


■ポルトガル語訳 Translation into Portuguese

[Omission]
É assim que o mundo termina.
É assim que o mundo termina.
É assim que o mundo termina:
Não com uma explosão, mas com um gemido.

   Os Homens Ocos by T. S. Eliot
   Excerpt at Scribd


■カタルーニャ語訳(カタロニア語訳) Translations into Catalan

(Ca1) Sargatal, 1999
[Omission]
I així acaba el món
I així acaba el món
I així acaba el món
No amb un cop sec sinó amb un gemec.

   Els homes buits by T. S. Eliot
   E-text at Els homes buits / Thomas Stearns Eliot [PDF]


(Ca2)
[Omission]
Aquesta és la forma de la fi del món
Aquesta és la forma de la fi del món
Aquesta és la forma de la fi del món
No amb una explosió sinó amb un gemec.

   Els homes buits by T. S. Eliot
   E-text at La guerra de Vietnam i el cinema [PDF]


■スペイン語訳 Translation into Spanish

[Omission]
Esta es la forma en que el mundo se acaba
Esta es la forma en que el mundo se acaba
Esta es la forma en que el mundo se acaba
No con una explosión sino un gemido.

   Los hombres huecos by T. S. Eliot
   E-text at Wikiquote


■フランス語訳 Translation into Spanish

[Omission]
C’est ainsi que finit le monde
C’est ainsi que finit le monde
C’est ainsi que finit le monde
Pas sur un boum, sur un murmure.

   Les hommes creux  by T. S. Eliot
   Poésie Éditions du Seuil, 1976.
   Translated by Pierre Leyris
   Excerpt at Jakob Gautel


 Video 5 
エリオット本人による朗読 T. S. Eliot reads the poem

Uploaded to YouTube by TheEUProject on 22 Oct 2010. The excerpt below can be heard around 3:46.


■英語原文 The original text in English

[Omission]
This is the way the world ends
This is the way the world ends
This is the way the world ends
Not with a bang but a whimper.

   The Hollow Men (1925) by T. S. Eliot
   The complete poem can be found at:


■更新履歴 Change log

  • 2014/11/09 ギリシャ語訳とカタルーニャ語訳を追加しました。
  • 2013/07/17 目次を新設し、Wtchewoode による朗読の YouTube 画面を追加しました。
  • 2013/02/01 ハンガリー語訳、ウクライナ語訳、ブルガリア語訳、チェコ語訳、およびドイツ語訳を追加しました。
  • 2012/08/29 トム・オベドラムによる朗読の YouTube 画面を追加しました。
  • 2012/08/24 マーロン・ブランドによる朗読の YouTube 画面を追加しました。
  • 2012/08/02 Pearls of Wisdom による朗読の YouTube 画面を追加しました。
  • 2012/07/26 ポーランド語訳、ポルトガル語訳、およびフランス語訳を追加しました。
  • 2012/06/17 エリオット本人による朗読の YouTube 動画を追加しました。また、ロシア語訳とスペイン語訳も追加しました。
  • 2011/12/30 佐藤龍雄=訳 2009/04/30、井上勇=訳 1965/09/24、ベトナム語訳、アラビア語訳、イタリア語訳を追加しました。
  • 2011/12/08 ブログ記事の題に日本語表記を追加しました。
  • 2006/09/18 中国語訳(簡体字)を追加しました。

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A Year in Provence by Peter Mayle ピーター・メイル 『南仏プロヴァンスの12か月』

Petermayle
 
 
■中国語訳(簡体字)Translation into simplified Chinese

刚刚十二点半,用石块砌成的小餐馆已经客满。有些顾客简直全家出动,看起来非常饥饿,从他们丰满的体态判断,每天恐怕要花两三个小时在餐桌上,目不转情.心无旁鹜地努力进食。     餐馆老板体型庞大,却练就了一身绝技,能够在桌与桌间穿梭往来。今天是特别日子,他身穿橄榄天鹅绒上装,打着蝴蝶结,山羊胡子用发腊梳理得油光可鉴,宣读菜单时胡尖抖动不已:肥鹅肝,奶油龙虾,脆饼牛肉,徽榄油沙拉,精选乳酪,还有各式各样的入口即化、美不胜收的甜点。他像是在每张餐桌前表演美食咏叹调,不时亲吻自己的指尖,我想,他的嘴唇怕都要磨出泡来了。

   彼得·梅尔 《山居岁月》
   E-text at 新時代書城 (www.mypcera.com)
 
 
■中國語譯(繁體字)Translation into traditional Chinese

剛剛十二點半,用石塊砌成的小餐館已經客滿。有些顧客簡直全家出動,看起來非常饑餓,從他們丰滿的体態判斷,每天恐怕要花兩三個小時在餐桌上,目不轉情.心無旁鶩地努力進食。餐館老板体型龐大,卻練就了一身絕技,能夠在桌与桌間穿梭往來。今天是特別日子,他身穿橄欖天鵝絨上裝,打著蝴蝶結,山羊胡子用發腊梳理得油光可鑒,宣讀菜單時胡尖抖動不已:肥鵝肝,奶油龍蝦,脆餅牛肉,徽欖油沙拉,精選乳酪,還有各式各樣的入口即化、美不胜收的甜點。他像是在每張餐桌前表演美食詠歎調,不時親吻自己的指尖,我想,他的嘴唇怕都要磨出泡來了。

   《山居歲月》 (副名:普羅旺斯的一年)
   作者:彼得·梅爾 譯者:尹萍
   E-text at 小說博覽 (novelscape.net)
 
 
■日本語訳 Translation into Japanese

十二時半にはもう、こぢんまりとした石造りの店はいっぱいだった。健啖を競うとなればいずれ劣らぬ猛者揃いと見受けられる家族連れの客もいた。毎日二時間ないし三時間は食べる歓びに専心するためでもあろうか、みなおしなべて丸々と肥え太ったその家族は、私語を慎んでテーブルに目を伏せ、店の主人が掌(つかさど)るフランス好みの儀式に神妙に付き合っていた。店の主人がまたかなりの巨漢でありながら、宙を舞うがごとくにテーブルからテーブルへと渡り歩く術を心得た男で、この日はヴェルヴェットのスモーキングジャケットにボウタイという晴れ姿だった。ポマードで塗り固めた口髭をふるわせて、彼は思い入れたっぷり、節をつけてメニューを読み上げた。フォアグラ。ロブスターのムース。ヒレ肉の包み焼き。ヴァージンオイルのドレッシングをかけたサラダ。選り抜きのチーズ。嘘のように腹にたまらない、消化の良いデザート。そして食後酒。メニュー紹介は主人がテーブルごとに歌って聞かせる美味礼賛のアリアだった。そのつど、彼は自分の指先に接吻したが、あれでは店中をまわり終る頃には唇が擦りむけてしまうのではないかと他人事ながら気になった。

   ピーター・メイル=著 池央耿(いけ・ひろあき)=訳
   『南仏プロヴァンスの12か月』
   河出書房新社(単行本 1993/01|文庫 1996/04)
 
 
■英語原文 The original text in English

By 12:30 the little stone-walled restaurant was full. There were some serious stomachs to be seen-entire families with the embonpoint that comes from spending two or three diligent hours every day at the table, eyes down and conversation postponed in the observance of France's favorite ritual. The proprietor of the restaurant, a man who had somehow perfected the art of hovering despite his considerable size, was dressed for the day in a velvet smoking jacket and bow tie. His mustache, sleek with pomade, quivered with enthusiasm as he rhapsodized over the menu: foie gras, lobster mousse, beef en croute, salads dressed in virgin oil, hand-picked cheeses, desserts of a miraculous lightness, digestifs. It was a gastronomic aria which he performed at each table, kissing the tips of his fingers so often that he must have blistered his lips.

   A Year in Provence by Peter Mayle (1989)
   * Hardcover: Alfred A. Knopf 1990/05
   * Paperback: Vintage Books 1991/05
 
 
■更新履歴 Change log

2006/11/27
中国語訳(簡体字)を追加しました。
 
 
■洋書 Books in non-Japanese languages

■和書 Books in Japanese

■VHS

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Sunday, 20 August 2006

The Raven by Edgar Allan Poe エドガー・アラン・ポー 「カラス」「大がらす」「からす」「大烏」「大鴉」「鴉」

         目次 Table of Contents

■はじめに Introduction
  Image   肖像と署名 Portrait and signature
 Video 1  The Raven (2015) directed by Thad Ciechanowski
 Video 2  Ask Lovecraft - The Raven
 Video 3  稀覯本 The Raven. Illustrated by Gustave Doré, 1884. 1st edition.
 Video 4  The Raven. Read by Chris Goringe
 Video 5  The Raven. Read by John De Lancie
 Video 6  The Raven. Directed by Steven Conley & John Dur
 Video 7  The Raven... Nevermore (1999) directed by Tinieblas González
■中国語訳(簡体字)Translation into simplified Chinese
■中國語譯(繁體字)Translation into traditional Chinese
■韓国語訳 Translation into Korean
■日本語訳 Translations into Japanese
  (J1) 小川 2016 「大鴉」
  (J2) Magictrain.biz 2010 「大鴉」
  (J3) 加島 2009 「大鴉」
  (J4) 松本 2008 「カラス」
  (J5) 沢田 1997 「大がらす」
  (J6) 渡辺 1997 「大烏」
  (J7) 加島 1997 「大鴉」
  (J8) 安藤 1991 「大鴉」
  (J9) 尾形 1987 「大鴉」
  (J10) 中桐 1978 「大鴉」
  (J11) 沢崎 1969 「大がらす」
  (J12) 福永 1963, 1965, etc. 「鴉」
  (J13) 島田 1959 「鴉」
  (J14) 阿部 1956, 1967 「大鴉」
  (J15) 齋藤 1948 「からす」
  (J16) 日夏 1930, 1959, etc. 「大鴉」
  (J17) 佐藤 1923 「大鴉」
  (J18) 西條(/西条) 1920, 1967, etc. 「大鴉」
■トルコ語訳 Translations into Turkish
  (Tr1) Tuğlu, 2013
  (Tr2) Tamer
 Video 8  ハンガリー語版朗読 A Holló translated by Tóth Árpád
■ハンガリー語訳 Translations into Hungarian
  (Hu1) Árpád
  (Hu2) Mihály
 Video 9  ロシア語版朗読 Ворон translated by Валерий Яковлевич Брюсов
■ロシア語訳 Translation into Russian
■ウクライナ語訳 Translation into Ukrainian
■ブルガリア語訳 Translation into Bulgarian
■ボスニア語訳 Translation into Bosnian
■スロバキア語訳 Translation into Slovak
■デンマーク語訳 Translation into Danish
 Video 10  ドイツ語版朗読 Der Rabe translated by Hans Wollschläger
 Video 11  ドイツ語版朗読 Der Rabe translated by Theodor Etzel
 Video 12  ドイツ語版朗読 Der Rabe translated by Hedwig Lachmann
■ドイツ語訳 Translations into German
  (D1) Wollschläger
  (D2) Etzel
  (D3) Lachmann
■カタルーニャ語訳(カタロニア語訳) Translation into Ukrainian
 Video 13  フランス語版朗読 Le Corbeau translated by Maurice Rollinat
 Video 14  フランス語版朗読 Le Corbeau translated by Charles Baudelaire
■フランス語訳 Translations into French
  (F1) Hajji, 2004
  (F2) Rollinat, 1894, 1919, etc.
  (F3) Mallarmé, 1875, 1887, etc.
  (F4) Baudelaire, 1853, 1854, etc.
■オランダ語訳、スペイン語訳、ポルトガル語訳、イタリア語訳、スウェーデン語訳、
 フィンランド語訳、およびラテン語訳
 Translations into Dutch, Spanish, Portuguese, Italian, Swedish, Finnish, and Latin
 Video 15  クリストファー・ウォーケン朗読 Christopher Walken reads
 Video 16  ジェームズ・アール・ジョーンズ朗読 James Earl Jones reads (1990)
 Video 17  ヴィンセント・プライス出演 Vincent Price performs
 Video 18  オーディオブックスMP3朗読 AudiobooksMP3 presents
■英語原文 The original text in English
■邦題の異同 Variations of the title in Japanese
 Video 19  ウーリー・ロメル『大鴉』 The Raven (2006) directed by Ulli Lommel
 Video 20  P・ブラッドリー『大鴉』 The Raven (2003) directed by Peter Bradley
 Video 21  ティム・バートン『ヴィンセント』 Vincent (1982) directed by Tim Burton
 Video 22  ポー原作の映像化作品いろいろ Edgar Allan Poe Filmography
■tomokilog 関連記事 Related articles from tomokilog
■更新履歴 Change log


■はじめに Introduction

「大ガラス」はエドガー・アラン・ポーの書いた詩のうち、おそらく最も有名なもの。英詩の歴史においても、とくに知られた作品といっていい。下に引用するとおり、邦訳も多数ある。


  Image   肖像と署名 Portrait and signature
Edgar_allan_poe
Image source: Globusz.com


 Video 1 
The Raven (2015) directed by Thad Ciechanowski

Edgar Allan Poe's The Raven from PoeMovies on Vimeo.


 Video 2 
Ask Lovecraft - The Raven

Uploaded to YouTube by Leeman Kessler on 19 Jan 2014, the 205th birthday of Edgar Allan Poe.


 Video 3 
稀覯本 The Raven. Illustrated by Gustave Doré. 1st edition.

エドガー・アラン・ポーの詩にギュスターヴ・ドレが27点の挿絵を添えた豪華本『大鴉』。ハーパー&ブラザーズ社、1884年。初版。価格120,000円。詳細は天牛書店サイト。 Uploaded to YouTube by tengyuantik on 27 Dec 2012. The Raven by Edgar Allan Poe, illustrated by Gustave Doré. Harper & Brothers, 1884. 1st edition. Price: JPY120,000. More info at Tengyu Shoten, Osaka.


 Video 4 
The Raven. Read by Chris Goringe

Uploaded to YouTube by CCPoems on Oct 11, 2011. Audio courtesy of Librivox.


 Video 5 
The Raven. Read by John De Lancie

Uploaded to YouTube by qmxonline on 28 Oct 2010.


 Video 6 
The Raven. Directed by Steven Conley & John Dur.

Uploaded to YouTube by Taletube1 on Nov 23, 2009


 Video 7 
The Raven... Nevermore (1999) directed by Tinieblas González. Part 1

監督: ティニエブラス・ゴンザレス 出演: ゲイリー・ピケル、サヴィトリ・セバイオス Uploaded to YouTube by LolaBukowski on 11 Sep 2007. Directed by Tinieblas González. Starring Gary Piquer, Savitri Ceballos.


■中国語訳(簡体字)Translation into simplified Chinese

从前一个阴郁的子夜,我独自沉思,慵懒疲竭, 
沉思许多古怪而离奇、早已被人遗忘的传闻—— 
当我开始打盹,几乎入睡,突然传来一阵轻擂, 
仿佛有人在轻轻叩击,轻轻叩击我的房门。 
“有人来了,”我轻声嘟喃,“正在叩击我的房门—— 
唯此而已,别无他般。”

   爱伦·坡 《乌鸦》
   E-text at 月光軟件 (moon-soft.com)


■中國語譯(繁體字)Translation into traditional Chinese

從前一個陰郁的子夜,我獨自沉思,慵懶疲竭,
沉思許多古怪而离奇、早已被人遺忘的傳聞——
當我開始打盹,几乎入睡,突然傳來一陣輕擂,
仿佛有人在輕輕叩擊,輕輕叩擊我的房門。
“有人來了,”我輕聲嘟喃,“正在叩擊我的房門——
唯此而已,別無他般。”

   愛倫・坡 《烏鴉》
   E-text at 龍騰世紀 (millionbook.net)


■韓国語訳 Translation into Korean

언젠가 쓸쓸한 한밤중 내가 피로와 슬픔에 젖어
잊혀진 전설의, 기묘하고 신비로운 얘기책을 떠올리다가
선잠이 들어 머릴 꾸벅일 때 갑자기 들려왔지. 문 두드리는 소리가-.
누군가 살며시 나의 방문을 두드리는 소리.
"누가 왔나 봐"난 혼자 중얼거렸지. "방문을 두드리기만 하며
딴 짓은 않고"

   에드거 앨런 포 갈가마귀
   E-text at 서울대학교 커뮤니티 (community.snu.ac.kr)


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 小川 2016
とある寂しい真夜中に、遠い昔のあまたの奇書を
もの思いつつ、読み疲れ——
眠りかけて、こくりと首を垂れていると、ことりと静かな音がして
そうっと誰かが来たような、戸をたたいたような音だった
「客だろう」私は口に出していた。「ことりと戸をたたく人がいる——
    それだけのことだ、ほかにない」(以下略)


(J2) Magictrain.biz 2010
独りきりの深夜のこと、私は、考え込んで、弱り疲れて、
忘れ去られたたくさんの奇妙で物珍しい伝承の本ゆえに
眠りに近く、まどろむ頃合、不意に何かが来て叩いている
何者かが優しくこつこつと、私の部屋の扉をこつこつと叩いている。
「来客がいるのか」私は呟いた。「部屋の扉がこつこつと叩かれている
それだけのことか、nothing more(他には何もない)。」(以下略)


(J3) 加島 2009
あれは嵐の吹き荒れる夜のことだった
それも真夜中だ。
悲しさにぐったりした気持で
もう世に忘れられた古い怪奇な物語を
読んでいた。ふと、うとうと
睡りはじめた。と、とつぜん
こつ、こつ、こつ、まるで誰かがドアをそっと
叩くような音。
「誰かが訪ねてきて
ドアをノックしているんだ」とぼくは呟いた。
「ただそれだけだ、なあんでもないのさ」(以下略)


(J4) 松本 2008
 うらさみしい真夜中のこと とおい昔の言い伝えをあつめた
めずらしい本をいろいろ読みふけり あたまがつかれて
 うとうとしはじめたころ ふと こつこつと
 だれかがそっと わたしの部屋のドアをたたくような 音がした
「だれかお客が」とわたしがつぶやいた「ドアをたたいている——
     それだけのこと ほかにはありえない」(以下略)


(J5) 沢田 1997
ものさびしい真夜中、わたしはすっかり疲れ、深く思いに沈んでいた。
忘れられた伝説の不思議な本を読みながら。
うとうととまどろんでいると、突然コツコツという音。
だれかがそっとわたしの部屋の扉をたたいたのだ。
「どなたですか」とわたしはつぶやいた、「わたしの部屋の扉をたたくのは?」
            しかしそれきり、何の音もない。(以下略)


(J6) 渡辺 1997
ある わびしい夜のこと わたしが 心弱く疲れて
忘れ去られた物語 風変わりで興味深い書物に 思いをめぐらしているときに——
わたしがうつらうつらと ほとんど居眠りしていた そのときに 突然 こつこつと
 いう音がした
まるで だれかが優しくドアを叩くよう わたしの部屋のドアを優しく叩くようだった
「だれか訪ねてきて」わたしが呟く「わたしの部屋のドアを優しく叩いている——
                   それだけだ、それ以上ではない」(以下略)


(J7) 加島 1997
ある嵐もようの夜、それも陰気な真夜中のこと、
  私はひとりぐったりとした気分で
もう忘れられた古い不思議な物語の数々を読んでいて——
思わずうとうとと睡りはじめた、と、とつぜん
  こつ、こつ、こつ、という音
まるで誰かがこの部屋のドアを、
  そっと叩くかのよう——
〝誰かが訪ねてきて〟と私はつぶやいた
  〝部屋のドアを叩いているのだ——
     ただそれだけのこと、なんでもない〟(以下略)


(J8) 安藤 1991
かつてもの寂しい真夜中のこと 身も心も疲れ果て 忘れられた学問の
古風で奇妙な書物を読みながら 物思いに耽っていたとき——
うつらうつら眠りかけていると 突然聞こえてきたのはこつこつという音
だれかがやさしく 部屋の扉をこつこつこつこつと叩いているような——
わたしは呟いた 「たれか客人にちがいない 部屋の扉を叩いているのは——
            ただそれだけだ ほかにない」(以下略)


(J9) 尾形 1987
むかし わびしい真夜中に 疲れはて
かずかずの古書を開いて思いに耽り
まどろむとき ふときこえる 戸を軽く打つ音。
そっと——部屋の戸を叩く音——
「客か」 わたしはつぶやいた 「戸を打つのは——
    その音のほか なにもない」(以下略)

  • E・A・ポー=作 尾形敏彦=訳 「大鴉」 尾形敏彦=著 『詩人E・A・ポー』 山口書店 1987/04

(J10) 中桐 1978
昔のことだ、物寂しい真夜中に力尽き疲れ果て、
人も忘れた古い不思議な学問の書物のことを考えて、
こっくり転寝(うたたね)しかけた時、不意にこつこつたたく音、
だれかが部屋のドアを静かに軽くたたいているよう。
私は呟いた、「ああ、客が部屋のドアをたたいている——
          それだけだ、それだけのことだ」(以下略)


(J11) 沢崎 1969
あるうらさびれた夜半のこと、心弱り倦みはて、
忘れられた学問の奇怪な不思議な書物の数々に読み耽ける折——
いまにもまどろまんばかりに首を垂れた折、ふいにこつこつと、
何者かが部屋の扉をそって叩くように、こつこつと叩くのが聞えた。
「客人らしい」 わたしは呟いた。「部屋の扉を叩くのは。
         それだけのこと、ほかのことではない」(以下略)


(J12) 福永 1963, 1965, etc.
嘗てもの寂しい真夜中に、人の忘れた古い科学を書きしるした、
数々の珍しい書物の上に眼を通し、心も弱く疲れはてて——
思はずもうとうととまどろみかけたその時に、ふと、こつこつと叩く音、
誰やらがそつとノックする音のやう、私の部屋の戸をひびかせて。
『ああ客か、』私は呟いた、『私の部屋の戸を叩くのは——
     ただそれだけのこと、ほかにはない。』(以下略)


(J13) 島田 1959
あるひと夜、荒涼たる真夜中(まよなか)のこと、
 力なく疲れ心地にうつらうつら、
忘られし学問のいにしえの奇(く)しき書(ふみ)の上(え)、
 わが思い鎮めいし時、——
うとうととまどろみかけつ、うなずきて眠りいし時、
 ほとほととにわかに軽く叩く音——
わが部屋のドアうち叩く、
 ほとほとと誰(た)そやしずかに敲(たた)く音。
われ呟きぬ——「こは客人(まろうど)のわが部屋のドアをうつ音。
   ただその音のみぞ、ただその音のみぞ。」(以下略)

  • エドガー・アラン・ポオ=作 島田謹二=訳 「詩集 鴉 その他の詩集」 福田陸太郎(ふくだ・りくたろう)=訳者代表 『世界名詩集大成11 アメリカ篇』 平凡社 1959/05

(J14) 阿部 1956, 1967
むかし凄凉の夜半のこと、私がやつれ疲れて、すでに人の忘れた學問の
おかしな珍奇な書物をあまた開いて、思いに耽つていたとき——
まるでうたたねでもするかのように、私が微睡(まどろ)んでいたとき、ほとほとと音が聞えた。
誰かがそつと私の部屋の戸をこつこつと——叩いてでもいるかのように。
「誰だろう、」私は呟いた、「私の部屋の戸を叩いている——
    それだけだ、何でもない。」(以下略)

  • ポー/ポオ=作 阿部保(あべ・たもつ)=訳 「大鴉」
    1. ポオ詩集』 世界の詩47 彌生書房 1967/07
    2. ポー詩集』 (表紙とカバー折返しは「ポー」、扉と奥付は「ポオ」) 新潮文庫 1956/11

(J15) 齋藤 1948
あるうら寂しい眞夜中、くたびれ果てた私は、
忘れられた物語の奇妙な本をあれこれと見入つて居ると、
居ねむりかけて舟漕ぎを初めてゐると、急にタツ、タツ、タツ、タツと、
誰か、靜かに叩くやうな 戸を叩くやうな音が聞えた。
「お客樣が、」私は獨言を云つた、「部屋の戸を叩くのだな 唯それ丈け、それ丈けなのだ」
(以下略)

  • エドガア・アラン・ポー=作 齋藤博(さいとう・ひろし)=譯 「からす」 『譯詩集 移植林』 讀書展望社 1948/02/15
  • 上の作者名表記は目次に拠ります。本文ページでの表記は「エドガー・アラン・ポウ」。急・戸・丈の旧字はそれぞれ新字で置き換えました。

(J16) 日夏 1930, 1959, etc.
むかし凄凉の夜半(よは)なりけり いたづきみつれ默座しつも
忘卻の古學の蠹卷(ふみ)の奇古なるを繁(しじ)に披(ひら)きて
黄奶(くわうねい)のおろねぶりしつ交睫(まどろ)めば 忽然(こちねん)と叩叩(こうこう)のおとなひあり。
この房室(へや)の扉(と)をほとほとと ひとありて剥啄(はくたく)の聲あるごとく。
儂(われ)呟(つぶや)きぬ「賓旅(まれびと)のこの房室(へや)の扉(と)をほとほとと叩けるのみぞ。
   さは然(さ)のみ あだごとならじ。」(以下略)


(J17) 佐藤 1923
或物寥い夜半のこと、疲れ心地に思ひをひそめる、忘れられた昔の奇妙な數々の書物の中に——<br />
うとうととやがて眠りに入らうとすると忽ち響く、
扉(ドア)をうつ、部屋のドアを輕くうつ誰かのおとなひ、
(誰であらうか)ひとりつぶやく(部屋のドアうつ輕い音——輕い音の外はない、)


(J18) 西條(/西条)1920, 1967, etc.
わびしき夜更(よふ)け、われ弱(よは)くくたびれごこち、
忘(わす)られし教(おしへ)の奇(く)しき卷々(まき/\)に、
こころ濳(ひそ)めつ、いつとなく、うつらうつらと睡(ねぶ)るとき、
にはかにかろく敲(たゝ)くおと、
誰(たれ)びとか、いとひそやかに打(う)つごとく、
わが室(へや)の扉(と)を、ほとほとと、
「こは賓人(まらうど)」と呟(つぶや)きぬ、「わが室(へや)の扉(と)を
 ひたうつは」——
 音(おと)のみ、かくて影(かげ)はなし。(以下略)


■トルコ語訳 Translations into Turkish

(Tr1) Tuğlu, 2013
Bir vakitler bir gece yarısı sıkkın, kafa yoruyorken, yorgun argın,
Unutulmuş eski ilimlerin garip ve acayip kitap ciltleri üzerine ben-
Kestiriyordum, tam dalacağım esnada, ani bir tıkırtı geldi öteden,
Odamın kapısını kibarca birisi vuruyor, vuruyordu sanki tak tak.
'Bu', diye söylendim, 'odamın kapısını tıklatılıp duran bir konuk,
Sadece bu, başka bir şey yok.' [Omission]

   The Raven Edgar Allan Poe
   Translated by Osman Tuğlu
   E-text at Antoloji.Com


(Tr2) Tamer
Ortasında bir gecenin, düşünürken yorgun, bitkin
O acayip kitapları, gün geçtikçe unutulan,
Neredeyse uyuklarken, bir tıkırtı geldi birden,
Çekingen biriydi sanki usulca kapıyı çalan;
"Bir ziyaretçidir" dedim, "oda kapısını çalan,
           Başka kim gelir bu zaman?" [Omission]

   Kuzgun by Edgar Allan Poe
   Translation by Ülkü TAMER
   E-text at Şiir Ana Sayfa (www.siir.gen.tr)


 Video 8 
ハンガリー語版朗読 A Holló translated by Tóth Árpád

Uploaded to YouTube by 77Littleflower on 11 Dec 2012.


■ハンガリー語訳 Translations into Hungarian

(Hu1) Árpád
Egyszer egy bús éjféltájon, míg borongtam zsongva, fájón
S furcsa könyvek altatgattak, holt mesékbõl vén bazár,
Lankadt fõm már le-ledobbant, mikor ím valami koppant,
Künn az ajtón mintha roppant halkan roppanna a zár,
"Vendég lesz az", így tûnõdtem, "azért roppan künn a zár,
Az lesz, más ki lenne már?" [Omission]

   A Holló by Edgar Allan Poe
   Translated by Tóth Árpád
   E-text at Elektronikus Periodika Archívum és Adatbázis (EPA)


(Hu2) Mihály
Egyszer - únt éjfél közelgett - bóbiskoltam elfelejtett
Tudományok furcsa könyvén, ellankadva terhesen,
Fejem csügge... egyre jobban... s im egyszerre ajtóm roppan,
Mintha egy kéz félve koppan - dobban ajtóm csöndesen.
S szóltam: "Éji vendég toppan küszöbömre csöndesen:
- Az lehet, más semmisem." [Omission]

   A holló by Edgar Allan Poe
   Translated by Babits Mihály
   E-text at MEK (Magyar Elektronikus Könyvtár) (mek.oszk.hu)


 Video 9 
『大鴉』 ロシア語訳の朗読(ワレリー・ブリューソフ訳)
Ворон: Audiobook in Russian translation

Uploaded to YouTube by derasier 23 Feb 2010. Translated by Valery Bryusov.


■ロシア語訳 Translation into Russian

Как-то в полночь, в час унылый, я вникал, устав, без силы,
Меж томов старинных, в строки рассужденья одного
По отвергнутой науке и расслышал смутно звуки,
Вдруг у двери словно стуки - стук у входа моего.
"Это - гость,- пробормотал я,- там, у входа моего,
Гость, - и больше ничего!"

   Эдгар Аллан По. Ворон
   Translation by Валерий Яковлевич Брюсов (Valery Bryusov)
   E-text at Cordula's Web


■ウクライナ語訳 Translation into Ukrainian

Якось опівночі, в годину похмурий, повний обтяжливою думою,
Над старовинними томами я схилявся в напівсні,
Мріям дивним віддавався, – раптом неясний звук пролунав,
Ніби хтось постукав – постукав у двері до мене.
“Це, правда, – прошепотів я, – гість в опівнічний тиші,
Гість стукає у двері до мене “.

   Едгар Аллан По. Ворон
   E-text at w3 Hardware


■ブルガリア語訳 Translation into Bulgarian

В късна нощ — преди години — сам над книгите старинни,
безотраден, вниквах, жаден, в знания незнайни тук; —
скръбен, търсех без сполука мир във тайната наука —
но оборен в сънна скука, чух внезапно бавен звук.
„Някой гост навярно чука — казах, вслушан в тихий звук. —
Някой гост — и никой друг!“

   Едгар Алън По. Гарванът
   E-text at Моята библиотека (chitanka.info)


■ボスニア語訳 Translation into Bosnian

Jednom jedne strašne noći, ja razmišljah u samoći,
Čitah crne, prašne knjige, koje staro znanje skriše;
Dok sam u san skoro pao, netko mi je zakucao,
Na vrata mi zakucao - zakucao tiho - tiše -
"To je putnik" ja promrmljah, "koji bježi ispred kiše",
Samo to i ništa više.

   Gavran by Edgar Allan Poe
   E-text at Gavran (Edgar Allan Poe) - Wikipedia


■スロバキア語訳 Translation into Slovak

Bola polnoc – čas zlý, krutý – a ja slabý pochudnutý
Študoval som staré spisy v hrubých zväzkoch zviazané.
Sadal na mňa opar driemot, odo dvier však zaznel klepot,
tichý klepot z nočných temnôt, tajuplné ťukanie.
„Nejaký hosť,“ snažil som sa vysvetliť to ťukanie,
„iba hosť, a nič viac nie.

   Havran by Edgar Allan Poe
   E-text at Chomikuj.pl


■デンマーク語訳 Translation into Danish

I en midnat mørk og øde, da med øjne matte, røde
træt jeg gransked folianter om en fortids karakter,
mens jeg blunded, træt i tanken, lød der pludselig en banken
på min dør, et slag mod planken, som en gæst der ankom her.
Det er blot en gæst, der banker. Det er bare det, der sker.
Dette kun, og intet mer.  [Omission]

   Ravnen by Edgar Allan Poe
   Translation by Arne Herløv Petersen
   Copyright © 1995 Arne Herløv Petersen for oversættelsen
   E-text at herlov.dk


 Video 10 
ドイツ語版朗読(ハンス・ヴォルシュレガー訳)
Der Rabe translated by Hans Wollschläger

Uploaded to YouTube by 9Volt1987 on 21 Oct 2008.


 Video 11 
ドイツ語版朗読(テオドール・エッツェル訳)
Der Rabe translated by Theodor Etzel

Uploaded to YouTube by CCPoems on 8 Oct 2011.


 Video 12 
ドイツ語版朗読(ヘートヴィヒ・ラックマン訳)
Der Rabe translated by Hedwig Lachmann

Uploaded to YouTube by derasier on 19 Feb 2010.


■ドイツ語訳 Translations into German

(D1) Wollschläger
Einst, um eine Mittnacht graulich, da ich trübe sann und traulich
müde über manchem alten Folio lang vergess'ner Lehr' -
da der Schlaf schon kam gekrochen, scholl auf einmal leis ein Pochen,
gleichwie wenn ein Fingerknochen pochte, von der Türe her.
"'s ist Besuch wohl", murrt' ich, "was da pocht so knöchern zu mir her -
das allein - nichts weiter mehr."

   Der Rabe by Edgar Allan Poe
   Translated by Hans Wollschläger
   Reprinted in Ulrich Greiners Lyrikverführer by Ulrich Greiner
   Preview at Google Books
   E-text at Cordula's Web


(D2) Etzel
Einst in dunkler Mitternachtsstunde,
Als ich in entschwundender Runde
Wunderlicher Bücher forschte,
Bis mein Geist die Kraft verlor
Und mir's trübe ward im Kopfe,
Kam mir's plötzlich vor, als klopfe
Jemand leis ans Tor, als klopfe -
Klopfe jemand sacht ans Tor.
"Irgendein Besucher", dacht' ich,
"Pocht zur Nachtzeit noch ans Tor -
Weiter nichts - so kommt mir's vor."

   Der Rabe by Edgar Allan Poe
   Translated by Theodor Etzel
   E-text at McSquirrel's Homepage


(D3) Lachmann
Eines Nachts aus gelben Blättern mit verblichnen Runenlettern
Tote Mähren suchend, sammelnd, von des Zeitenmeers Gestaden,
Müde in die Zeilen blickend und zuletzt im Schlafe nickend,
Hört’ ich plötzlich leise klopfen, leise doch vernehmlich klopfen
Und fuhr auf erschrocken stammelnd: „Einer von den Kameraden,“
                    „Einer von den Kameraden!“

   Der Rabe by Edgar Allan Poe
   Translated by Hedwig Lachmann
   E-text at Wikisource


■カタルーニャ語訳(カタロニア語訳) Translation into Catalan

Temps ha, una nit desolada, feble, cansat, l’oblidada
saviesa meditava d’uns llibres rars, primicers,
i quan la son m’abaltia, em va semblar que sentia
un truc suau que colpia al portal del meu recés.
«Serà algú», vaig dir, «que truca al portal del meu recés-
                       tan sols deu ser això i res més.»

   El corb by Edgar Allan Poe
   E-text at El teixit contra la barbàrie [PDF]


 Video 13 
『大鴉』 フランス語訳の朗読(モーリス・ロニナ訳)
Le Corbeau: Audiobook of French translation

Uploaded to YouTube by Gilles-Claude Thériault on 14 Aug 2012. Translated by Maurice Rollinat.


 Video 14 
『大鴉』 フランス語訳の朗読(シャルル・ボードレール訳)
Le Corbeau: Audiobook of French translation

Uploaded to YouTube by Cécile Gatina on 28 Dec 2011. Translated by Charles Baudelaire. Read by Cécile Belluard.


■フランス語訳 Translations into French

(F1) Hajji, 2004
Triste fatalité, minuit juste sonnait.
Distrait dans mes idées, éreinté et vanné;
Je dodinais la tête, à moitié assoupi,
Et ne pensais à rien, l'esprit lassé de tout.
Accablé de soucis, de hantise émoussé,
Je lisais un précis d'une science dépassée,
Puis, tombant de fatigue, fourbu et harassé,
j'ai déposé mon livre, oubliant presque tout.
C'est quelqu'un qui tapote la porte de ma chambre,
C'est quelque visiteur ne sachant pas du tout
où se rendre à cette heure, qui tape et puis c'est tout. [Omission]

   Le Corbeau by Edgar Allan Poe
   Translated by Raouf Hajji, 2004-06-10
   E-text at Cordula's Web


(F2) Rollinat, 1894, 1919, etc.
Vers le sombre minuit, tandis que fatigué
J’étais à méditer sur maint volume rare
Pour tout autre que moi dans l’oubli relégué,
Pendant que je plongeais dans un rêve bizarre,
Il se fit tout à coup comme un tapotement
De quelqu’un qui viendrait frapper tout doucement
Chez moi. Je dis alors, bâillant, d’une voix morte :
« C’est quelque visiteur – oui – qui frappe à ma porte :
C’est cela seul et rien de plus ! » [Omission]

   Le Corbeau by Edgar Allan Poe
   Translation into French by Maurice Rollinat
   E-text at Wikisource


(F3) Mallarmé, 1875, 1887, etc.
Une fois, par un minuit lugubre, tandis que je m’appesantissais, faible et fatigué, sur maint curieux et bigarre volume de savoir oublié - tandis que je dodelinais la tête, somnolant presque : soudain se fit un heurt, comme de quelqu’un frappant doucement, frappant à la porte de ma chambre - cela seul et rien de plus. [Omission]


(F4) Baudelaire, 1853, 1854, etc.
Une fois, sur le minuit lugubre, pendant que je méditais, faible et fatigué, sur maint précieux et curieux volume d’une doctrine oubliée, pendant que je donnais de la tête, presque assoupi, soudain il se fit un tapotement, comme de quelqu’un frappant doucement, frappant à la porte de ma chambre. « C’est quelque visiteur, – murmurai-je, – qui frappe à la porte de ma chambre ; ce n’est que cela et rien de plus. » [Omission]


■オランダ語訳、スペイン語訳、ポルトガル語訳、イタリア語訳、スウェーデン語訳、
 フィンランド語訳、およびラテン語訳への翻訳
 Translations into Dutch, Spanish, Portuguese, Italian, Swedish, Finnish, and Latin

上記各言語への翻訳は、Cordula's Web で読むことができます。
Translations into the above languages can be viewed at Cordula's Web


 Video 15 
クリストファー・ウォーケン朗読 ギュスターヴ・ドレ挿絵 『大鴉』
The Raven. Read by Christopher Walken, Illustrations by Gustave Doré

Uploaded to YouTube by quebeckromeovictor on Mar 13, 2010. Closed on Account of Rabies: Poems and Tales of Edgar Allan Poe [Compilation] A 2-CD set (released 1997-12-09) which includes Christopher Walken's reading above


 Video 16 
アニメ 『シンプソンズ』 (1990) 「大鴉」の登場するエピソード(音声のみ)
ジェームズ・アール・ジョーンズによる朗読が含まれている
Treehouse of Horror (1990) - Simpsons (sound only)
featuring James Earl Jones reading The Raven

Original airdate: 1990-10-25. Uploaded to YouTube by Agaliarept777 on Jun 27, 2011. More info at:
* Treehouse of Horror episode capsule - The Simpsons Archive
* Treehouse of Horror - Wikipedia


 Video 17 
ヴィンセント・プライス出演 ジョニー・トンプソン演出 『大鴉』
The Raven. Performed by Vincent Price Directed by Johnny Thompson

英語音声 ポルトガル語字幕 Uploaded to YouTube by lipecostenaro on Jun 5, 2010. Sound in English. Subtitles in Portuguese


 Video 18 
オーディオブックスMP3朗読『大鴉』 The Raven presented by AudiobooksMP3

Uploaded to YouTube by AudiobooksMP3 on Sep 2, 2009


■英語原文 The original text in English

Once upon a midnight dreary, while I pondered, weak and weary,
Over many a quaint and curious volume of forgotten lore,
While I nodded, nearly napping, suddenly there came a tapping,
As of some one gently rapping, rapping at my chamber door.
"'T is some visiter," I muttered, "tapping at my chamber door--
                         Only this, and nothing more."


■邦題の異同 Variations of the title in Japanese

  • 「からす」………齋藤 1948
  • 「カラス」………松本 2008
  • 「大がらす」……沢田 1997
            沢崎 1969
  • 「大烏」…………渡辺 1997
  • 「大鴉」…………Magictrain.biz 2010
            加島 1997, 2009
            安藤 1991
            尾形 1987
            中桐 1978
            阿部 1956, 1967
            日夏 1930, 1949, 1959, 1995, 2004, etc.
            佐藤 1923
            西條 1920, 1967, 1982, 1995
  • 「鴉」……………福永 1963, 1965, 1979, 1987
            島田 1959

 Video 19 
ウーリー・ロメル監督のオリジナルビデオ作品 『大鴉』 (2006) 予告篇
The Raven (2006) directed by Ulli Lommel: Trailer

Uploaded to YouTube by flashbackent on May 18, 2008. Edgar Allan Poe: The Raven - Flashback Entertainment


 Video 20 
ピーター・ブラッドリー監督 『大鴉』 (2003) The Raven (2003) directed by Peter Bradley

出演: ジェニー・ガイ。 Uploaded to YouTube by trilobitepictures on 27 Jan 2013. Starring Jenny Guy, Louis Morabito.


 Video 21 
ティム・バートン監督 『ヴィンセント』 (1982)
Vincent (1982) directed by Tim Burton

監督: ティム・バートン、声: ヴィンセント・プライス。この短篇アニメの日本語による紹介は、たとえばここにあります。 Uploaded to YouTube by petrover on 30 Apr 2006. Written and Directed by Tim Burton. Starring Vincent Price.


 Video 22 
ポー原作の映像化作品いろいろ Edgar Allan Poe Filmography

Uploaded to YouTube by MoviePosterMM on Mar 9, 2012.


■外部リンク External links


■tomokilog 関連記事
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■更新履歴 Change log

  • 2016/05/15 「はじめに」の項を新設しました。また、小川高義=訳 2016/05/20 を追加しました。
  • 2016/02/25 Thad Ciechanowski による2015年の短篇映画を追加し、プライベート映像に指定変更されていた Pearls of Wisdom による朗読を削除しました。
  • 2014/01/22 Ask Lovecraft - The Raven の YouTube 動画を追加しました。また、外部リンクの項を新設しました。
  • 2013/09/28 ボスニア語訳を追加しました。
  • 2013/09/23 Osman Tuğlu によるトルコ語訳を追加しました。
  • 2013/08/16 佐藤一英=譯 1923/07/10 を追加しました。
  • 2013/05/23 齋藤博=譯 1948/02/15 を追加しました。
  • 2013/04/01 ピーター・ブラッドリー監督 『大鴉』 (2003) の YouTube 動画を追加しました。
  • 2013/03/31 もう1種類のハンガリー語訳、ロシア語訳、および3種類のドイツ語訳を追加しました。また、つぎの8本の YouTube 画面も追加しました。
    1. ギュスターヴ・ドレ挿絵の豪華本『大鴉』初版 (1884) の紹介ビデオ
    2. ジョン・デ・ランシーによる朗読
    3. ハンガリー語版の朗読
    4. ロシア語版の朗読
    5. フランス語版の朗読(モーリス・ロリナ訳)
    6. ドイツ語版の朗読(ハンス・ヴォルシュレガー訳)
    7. ドイツ語版の朗読(テオドール・エッツェル訳)
    8. ドイツ語版の朗読(ヘートヴィヒ・ラックマン訳)
  • 2013/03/17 韓国語訳、ハンガリー語訳、およびブルガリア語訳を追加し、日夏耿之介=譯の書誌情報を補足しました。
  • 2013/03/15 The Raven... Nevermore (1999) の YouTube 動画を追加しました。
  • 2013/03/08 スロバキア語訳を追加しました。
  • 2013/02/27 短篇アニメ Vincent (1982) の YouTube 動画を追加しました。また、ページを整理するため、トルコ語訳、ウクライナ語訳、デンマーク語訳、カタルーニャ語訳および Raouf Hajji によるフランス語訳を追加し、Fernando Pessoa によるポルトガル語訳を削除しました。
  • 2012/08/16 フランス語版朗読の YouTube 動画を追加しました。
  • 2012/07/27 Pearls of Wisdom による朗読の YouTube 動画を追加しました。
  • 2012/07/16 オーディオブックスMP3による朗読の YouTube 動画を追加しました。
  • 2012/04/23 Magictrain.biz=訳 2010-05-23 を追加しました。
  • 2012/02/05 松本一裕=訳 2008/12/10 を追加しました。
  • 2011/11/19 CCPoems による朗読の YouTube 動画を追加しました。
  • 2010/12/12 Edgar Allan Poe Filmography の YouTube 動画を追加しました。また、目次を新設しました。
  • 2010/04/24 Steven Conley & John Dur の両監督によるアニメ版 The Raven の YouTube 動画を追加しました。
  • 2010/04/11 クリストファー・ウォーケン朗読の YouTube 動画をテキストのみ表示のものから、ギュスータヴ・ドレによるイラスト付きのものに差し替えました。また、つぎの3本の YouTube 動画を追加しました。ただし、1. は音声のみ。
      1. アニメ 『シンプソンズ』(ジェームズ・アール・ジョーンズの朗読)
      2. ヴインセント・プライス出演 『大鴉』
      3. ウーリー・ロメル監督のオリジナルビデオ 『大鴉』 (2006) 予告篇
  • 2009/12/18 加島祥造=訳 2009/06/15 を追加しました。この新訳のことを教えてくださったK様、ありがとうございました。
  • 2009/09/23 俳優クリストファー・ウォーケンによる朗読のYouTube動画を追加しました。
  • 2009/08/25 中國語譯(繁體字)と Rollinat によるフランス語訳を追加しました。
  • 2008/08/01 尾形敏彦=訳 1987/04 を追加しました。
  • 2007/08/28 沢田京子=訳 1997/11、安藤邦男=訳 1991/07、および Baudelaire によるフランス語訳を追加しました。また、「その他の言語への翻訳」の項を新設しました。さらに、検索精度の向上にすこしは役立つかと思い、この記事のタイトルに異題「大がらす」「鴉」を追加しました。
  • 2007/06/12 西條八十=訳の典拠を、白凰社 新装版 1982/02 から『白孔雀』初版 1920/01 に変更しました。また、これまで掲載しておりました、その本文に写しまちがいがありましたので、訂正しました。
  • 2007/06/11 福永武彦=訳および西條八十=訳の書誌情報を、大幅に修正・補足しました。
  • 2007/05/30 日夏耿之介=訳の書誌情報を、大幅に修正・補足しました。
  • 2007/04/20 島田謹二=訳 1959/05 を追加しました。
  • 2007/02/06 中桐雅夫=訳 1978/09 を追加しました。また、「邦題の異同」の項、および「tomokilog 関連記事」の項を新設しました。
  • 2006/09/23 日夏耿之介=譯へのリンクを追加しました。


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(1) The Raven

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Saturday, 19 August 2006

L'Albatros - Les Fleurs du Mal / The Albatross - The Flowers of Evil by Charles Baudelaire ボードレール 『悪の華』『悪の花』 から 「あほう鳥」「あほうどり」「信天翁」

        目次 Table of Contents

 Image  ナダールによるボードレールの肖像 Baudelaire photographed by Nadar
■中国語訳(簡体字) Translation into simplified Chinese
■中國語譯(繁體字) Translation into traditional Chinese
■日本語訳 Translations into Japanese
  (J1) 粟津 1993
  (J2) 安藤 1990
  (J3) 大槻 1986, 1988
  (J4) 阿部 1981
  (J5) 齋藤 1979
  (J6) 金子 1976
  (J7) 村上 1967
  (J8) 佐藤 1966, 1980 
  (J9) 三好 1964
  (J10) 鈴木 1959
  (J11) 堀口 1953, 2002
  (J12) 上田 1905, 1971, etc.
■ギリシャ語訳 Translation into Greek
■ロシア語訳 Translations into Russian
  (R1)
  (R2) Якубовича
■ブルガリア語訳 Translation into Bulgarian
■ポーランド語訳 Translation into Polish
■チェコ語訳 Translation into Czech
■スウェーデン語訳 Translations into Swedish
■デンマーク語訳 Translations into Danish
 Video 1  ドイツ語版朗読 German translation by Robinson
■ドイツ語訳 Translations into German
  (D1) Robinson, 1925
  (D2) 1907
■英訳 Translations into English
  (E1) Kline, 2001-2005
 Video 2  英語版オーディオブック(朗読) English translation by Howard
  (E2) Howard, 1983
  (E3) Wagner, 1974
 Video 3  英語版オーディオブック(朗読) English translation by LeClercq
  (E4) LeClercq, 1958
  (E5) Aggeler, 1954
  (E6) Campbell, 1952
  (E7) Dillon, 1936
■イタリア語訳 Translation into Italian
■ポルトガル語訳 Translations into Portuguese
  (Pt1) de Almeida
  (Pt2) Motta
 Video 4  スペイン語版オーディオブック(朗読) Audiobook in Spanish
■スペイン語訳 Translations into Spanish
  (Es1) Le Gargasson, 2009
  (Es2) Castellón, 2013
 Video 5  フランス語版オーディオブック(朗読) Audiobook in French
 Video 6  L'Albatros - Le Mault / Baudelaire
■フランス語原文 The original text in French
■更新履歴 Change log


 Image 
ナダールが撮影したボードレールの肖像写真
Charles Baudelaire, photograph taken by Nadar
200pxcharles_baudelaire_1
Image source: Charles Baudelaire - Wikipedia


■中国語訳(簡体字) Translation into simplified Chinese

海员们常常逮住信天翁
这海上的巨禽来取了寻欢,
这懒散的旅伴每每循综
而至,尾随着飘过茫茫大海上的航船。

海员们刚把信天翁放到甲板上,
这笨拙而局促不安的空中之王
就可悲地垂下又大又白的翅膀,
好象在自己的身旁拖着双浆。

这长着翅膀的旅行家多么软弱呆滞!
不久以前还那么矫健,眼下却多么丑陋而可笑!
一个海员把烟斗伸向它的嘴逗弄,
另一个海员模仿它蹒跚步行。

诗人正与这挥翅长空的英雄相似:
完全不把弓箭手放在眼里,迎接暴风雨的挑战;
但若放逐到地面,落在一片奚落声里,
宽展的垂翼反倒阻碍自己勇往直前。

   信天翁 《恶之花》 波德莱尔
   E-text at 文學城 (blog.wenxuecity.com)


■中國語譯(繁體字) Translation into traditional Chinese

海員們常常逮住信天翁
這海上的巨禽來取了尋歡,
這懶散的旅伴每每循綜
而至,尾隨著飄過茫茫大海上的航船。

海員們剛把信天翁放到甲板上,
這笨拙而局促不安的空中之王
就可悲地垂下又大又白的翅膀,
好象在自己的身旁拖著雙漿。

這長著翅膀的旅行家多麼軟弱呆滯!
不久以前還那麼矯健,眼下卻多麼丑陋而可笑!
一個海員把煙斗伸向它的嘴逗弄,
另一個海員模仿它蹣跚步行。

詩人正與這揮翅長空的英雄相似︰
完全不把弓箭手放在眼里,迎接暴風雨的挑戰;
但若放逐到地面,落在一片奚落聲里,
寬展的垂翼反倒阻礙自己勇往直前。

   信天翁 《惡之花》 波德萊爾
   E-text at 文學城 (blog.wenxuecity.com)


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 粟津 1993
よく気晴らしに船乗りたちは、海原にすむ
巨大な鳥、あのあほう鳥をつかまえる、
こいつら、のらくら者の旅の道連れ、
苦い淵をすべり走る船のあとを追って飛ぶ。
 
だがひとたび甲板におろされると、
この大空の王者どもの不器用な醜い姿、
純白の巨大な羽を、まるで船の櫂のように、
見るもみじめに、両わきに引きずり歩く。
 
翼持つこの旅人の、なんとぶざまないくじのなさ!
かつてのあの伊達姿が、今はなんたる滑稽醜悪!
くちばしをパイプでつついてじらすやつ、
天がけったこのかたわ者をびっこ引き引き真似るやつ!
 
詩人(#「詩人」に傍点)こそ、この大空の王者に似る者、
吹きまく風のなかを飛び、かりうどなど物ともしないが、
地上に追われ、ののしり騒ぐ勢子の声に囲まれると、
その巨大な翼のために、歩くこともままならぬ。

   ボードレール=著 粟津則雄(あわづ・のりお)=訳 「あほう鳥」
   『海外詩文庫3 ボードレール詩集
   思潮社 1993/07 所収


(J2) 安藤 1990
しばしば、退屈しのぎに、乗組の水夫たちが
あほうどりをつかまえる、とても大きな海鳥で、
のんきな旅の道づれと、ついて来るのだ、
底知れぬ海原をすべる船を追って。
 
ところが甲板に置かれてみると、
この青空の王様が、不器用でみっともなくて、
大きな白いつばさを 惨めたらしく
オールみたいに両側に引きずっている。
 
つばさを持った旅人が、何とぶざまでだらしがない!
いままで素敵だったのに、何と滑稽(こつけい)で醜いこと!
一人がパイプでくちばしをつつきまわせば、
別の一人が、びっこをひいて、天(あま)かけていた片輪者のまねをする!
 
「詩人」もどうやらこの雲間の王者に似たようなもの
嵐(あらし)をくぐり 弓矢などものともしない。
それが地上に追いやられ 嘲罵(ちようば)の声にとりまかれれば
巨大なつばさがかえって歩く邪魔になる。

   シャルル・ボードレール=著 安藤元雄=訳 「あほうどり」
   悪の華(1861年版)
   『フランスII 集英社ギャラリー[世界の文学]7
   集英社 1990/04 所収


(J3) 大槻 1986, 1988
船乗りたちは、折々気散じに、
あほう鳥をつかまえる、海ばらの巨大な鳥、
苦い淵を滑る船のあとからついてくる
旅の気楽な道づれを。
 
ひとたび甲板に投げだされると
この青空の王が、不器用で見苦しく、
白い大きな双翼を哀れっぽく
二つの櫂(かい)のように両脇にひきずる。
 
翼ある旅人も、なんと、ぶざまで、いくじがないか、
さきほどまで、あんなに立派だったのに、なんと滑稽で醜いか。
パイプでくちばしをつつく者、
かつては天翔(あまかけ)たこの片輪ものを、びっこをひいてまねる者。
 
「詩人」はこの雲居の君主に似ている、
嵐のなかを行き来し、射手をあざけるが、
地上に勢子(せこ)の呼びかうなかに追われては
巨大な翼は歩く妨げとなるばかり。

   シャルル・ボードレール=作 大槻鉄男=訳 「あほう鳥」
   a.「悪の花」註釈』(全3巻) 平凡社 1988/04
   b.ボードレール「悪の花」註釈(上)』 京都大学人文科学研究所研究報告
     京都大学人文科学研究所 1986/03 所収
   引用は b. に拠りました。


(J4) 阿部 1981
船乗りたちがしばしば、遊び半分、
生けどりにするあほう鳥は、巨大な海の鳥類、
旅の気ままな道づれよろしく、
苦い淵(ふち)の上をすべる船についてくるやつだ。
 
甲板の上に水夫らが横たえたかと思うと、
これら蒼穹(あおぞら)の王者たちは、ぎこちなく身を恥じざま、
その白く大きな翼をみじめにも
櫂(オール)さながら両脇にだらり引きずる。
 
この翼ある旅人の、なんと不様(ぶざま)なだらしなさ!
先ほどはあんなに美しかったのが、何と滑稽で醜(みにく)いこと!
ある者は火のついたパイプで嘴(くちばし)をつつき、
ある者は跛(びつこ)ひきひき、飛んでいた不具(かたわ)者の真似をする!
 
暴風雨(あらし)の中に出没し、射手(いて)をあざ笑う
雲の王者に、〈詩人〉も似ている。
地上に流され、勢子(せこ)たちにはやし立てられては、
巨人めいた翼も歩みのさまたげとなるばかり。

   シャルル・ボードレール=作 阿部良雄=訳 「あほう鳥」
   悪の華 憂鬱(スプリーン)と理想
   『世界文学全集55 ボードレール/ランボー/ラフォルグ
   講談社 1981/12 所収


(J5) 齋藤 1979
折にふれ、慰みぐさに船人(ふなびと)の
生擒(いけど)るは海の巨鳥(おほとり)、信天翁(あはうどり)。
楫(かぢ)の音(と)の心のどけき道づれや、
潮路ゆく舷(ふなばた)近く群れ游ぶ。
 
甲板に引きずり据ゑし刹那より、
蒼穹(あをぞら)の王者ぞ、笑止、無慙なる、
大いなる眞白の翼しほたれて
益(やう)もなき二つの櫂と曳く姿。
 
天翔(あまがけ)る旅人、今は足ふらら、
美(うるは)しき昨日(きのふ)の鳥か、淺ましや、
烟管(きせる)もて嘴突(つつ)き責むるあり、
廢殘のしどろの歩み倣(まね)ぶあり。
 
詩人(うたびと)も雲居(くもゐ)の君に似たるかな、
嵐吹け、矢彈(やだま)來れと、嘲(あざ)みしも、
罵詈(ばり)のこゑ渦卷く下界に追放(やらは)れて、
雄偉なる翼、却つて足まとひ。

   ボオドレエル=作 齋藤磯雄(さいとう・いそお)=譯 「信天翁」
   『ボオドレエル全詩集 惡の華 巴里の憂鬱
   東京創元社 1979/10 所収


(J6) 金子 1976
ながい航海のつれづれにと、船乘共が、
生捕りにした一羽のあはうどり。
苦鹽(にがしほ)泡立つ滄溟(わだつみ)を走る船について、どこまでも
呑氣至極な旅のつれ、いういうと翼のばした海の鳥。
 
この蒼空の帝王も、デッキのうへに据ゑられると、
ぶきつちよで、おまけにおどおどして、
雪より白い雙翼も、たゞ兩脇に、
オールのやうにぶらんぶらんとするばかり。
 
おもへばあの空の自由自在と、うつてかはつたいまのみじめさ、不甲斐なさ!
颯爽としたあの姿に、くらべやうもないみにくさ、をかしさよ。
パイプの先で、嘴をつつつかれ、
跛をひいてよちよちと、歩く姿を眞似られて。
 
雲のうへのこの王者に、詩人はよくも似てゐるよ。
嵐を遠く目のしたに、獵師の弓矢を尻目にかけた身も、
嘲弄慢罵の下界におり立つては、
巨きなその翼さへ、足手まとひとなるだけだ。

   ボードレェール=作 金子光晴=訳 「あはうどり」
   悪の華 『金子光晴全集14 訳詩
   中央公論社 1976/08 所収


(J7) 村上 1967
気晴らしのために 船員どもは しばしば
巨大な海鳥(うみどり)のあほうどりをいけどりにする
しおからい深淵の上を滑ってゆく船のあと追う
この鳥は 船路の旅ののんきな道連(みちづ)れ
 
だが 甲板に据(す)えられると
この蒼空(あおぞら)の王さまもぎごちなくはにかんで
白い大きな双翼を櫂(かい)のように両脇(りょうわき)に
あわれ だらりとひきずる始末
 
翼あるこの旅人の なんとぶざまないくじなさ!
あの美しさはどこへやら なんと笑止(しょうし)な見苦しさ!
嘴(くちばし)を陶製(とうせい)の短かいパイプでつつかれるやら
空を飛べない不具者(かたわ)の真似(まね)をびっこをひいてされるやら!
 
詩人(#「詩人」に傍点)はこの雲の世界の帝王に似(に)ている
嵐をおかして飛びまわり 射手(いて)を嘲(あざけ)り笑う身が
ひとたび下界に追いやられ 慢罵(まんば)の声に囲まれると
その巨大な双翼も 足手まといになるばかり

   ボードレール=作 村上菊一郎=訳 「あほうどり」
   『世界の詩集2 ボードレール詩集
   角川書店 1967/08 所収


(J8) 佐藤 1966, 1980 
船乗りは、よくなぐさみに
大きな海鳥(かいちょう) あほう鳥(どり)を 生(い)けどる。
こいつは船路(ふなじ)の のんびりした道づれ、
苦(にが)い深海をすべる船についてくる。
 
デッキにおかれると、たちまち、
青空の王者(おうじゃ)も ぎこちなくもじもじ、
大きな白い翼(つばさ)は みじめにも
オールのように 両脇に だらりと垂らす。
 
翼ある旅人(たびびと)の なんとぶざまで 意気地(いくじ)なさ!
さきほどまで美しかった鳥が なんと滑稽(こっけい)でみにくいことか!
パイプで くちばしをつっつく者あり、
びっこをひいて、飛べない片輪(かたわ)のまねをする者もいる!
 
詩人(#「詩人」に傍点)は この雲界(うんかい)の王者(おうじゃ)に似る。
嵐のなかでも平気で飛び 射手(しゃしゅ)をあざけり笑うけれど、
地上に追われ 罵声(ののしり)にかこまれては
大きな翼は 歩く邪魔になるばかり。

   ボードレール=作 佐藤朔(さとう・さく)=訳 「あほう鳥」
   惡の華 憂鬱と理想
   a.ボードレール詩集』 青春の詩集 外国篇5 白凰社 新装版 1980/09 所収
   b.ボードレール詩集』 青春の詩集 外国篇5 白凰社 初版 1966/08 所収
   引用は a. に拠りました。


(J9) 三好 1964
幾度(いくたび)か、船人たちは徒然(つれづれ)に、海の空飛ぶ大鳥の、信天翁(あほうどり)をば生捕りぬ、潮苦き奈落の上を滑りゆく、船の後(しり)へに慕ひこし、非情の旅の伴侶(みちづれ)かな。
 
既(すで)にして、甲板上に据ゑられし、空の王者の、拙くも、落居ぬさまや。眞白く廣き雙翼(もろつばさ)、二つの櫂をさながらに、横たへたるも哀れ深けれ。
 
天翔るこの旅人の、ても腑甲斐なき起居(たちゐ)かな! さきには眼にも優(あで)なりし、客人(まらうど)なれど、なかなかに今は無樣(ぶざま)の稚態やな! ここに一人は煙管(きせる)もて、戞々々と嘴(はし)をうち、またある者は跛(びつこ)ひき、空を逐はれし大鳥の、姿をまねぶ!
 
〔風+炎〕風(あらし)に住まひ、獵夫(さつを)の弓を嘲けりし、雲居の皇子、地に堕ちて、漫罵のさ央(なか)に置かれては、巨人の翼益(やう)もなく、起居(たちゐ)妨ぐさまを見よ、げに詩人(うたびと)の運命(さだめ)さながら。

   ボードレール=作 三好達治=訳 「信天翁」
   「悪の華」抄
   『三好達治全集3』 筑摩書房 1964/12 所収


(J10) 鈴木 1959
慰(なぐさ)みに、船乗りたちは、時折(ときをり) 巨大な
海鳥の 信天翁(あはうどり)を 生擒(いけど)りにする。
航海の これは 呑氣な道連(みちづ)れで、鹹(しほか)らい
海を渡つて滑(すべ)つて行く船の後から 從(つ)いて來る。
 
船乘りたちが 甲板(かんぱん)にこれを据ゑると、忽ちに
蒼空(あをぞら)の王者も とかく不器用で 恥かしさうに、
眞白(まつしろ)な大きな翼(つばさ)を 櫂(かい)のやうに
その兩脇に 憫(あは)れにも 曳摺(ひきず)つてゐる。
 
翼あるこの旅人の なんとぶざまな意氣地(いくぢ)なさ。
今まで美しかつたのに、滑稽極まる醜(みにく)い姿。
短い煙管(きせる)で 嘴(くちばし)を 一人の水夫は 突(つ)つ突(つ)くし、
天翔(あまがけ)る身の成れの果(はて)の跛(びつこ)を眞似するものもゐる。
 
この雲霄(うんせう)の王侯に 詩人(#「しじん」に傍点)は似てゐる。
暴風雨(あらし)の中を往來し 射手(しやしゆ)を嗤(わら)つてはゐるが、
地上の嘲罵のただ中に 追放(おひや)られると
巨人の翼は 歩くのを 邪魔するだけだ。

   ボオドレール=作 鈴木信太郎=訳 「信天翁(あはうどり)」
   惡の華 憂鬱と理想
   『世界文學大系33 ポオ/ボードレール
   筑摩書房 1959/07 所収


(J11) 堀口 1953, 2002
しばしばよ、なぐさめに、船人(ふなびと)ら、
信天翁生捕(いけど)るよ、
潮路(しおじ)の船に追いすがる
のどけき旅の道づれの海の巨鳥(おおどり)。
 
青ぞらの王者の鳥も
いま甲板(かんぱん)に据(す)えられて、
恥(はじ)さらす姿も哀れ、両脇(りょうわき)に、
白妙(しろたえ)の両の翼(つばさ)の、邪魔げなる、櫂(かい)と似たりな。
 
天翔(あまが)けるこの旅人の、ああ、さても、さま変れるよ!
麗(うる)わしかりしこの鳥の、ああ、なんと、醜くも、おかしきことよ!
一人は、パイプもて、嘴(くちばし)こづき、
他は真似(まね)つ、足なえの片輪の鳥を!
 
詩人(うたびと)も、哀れ似たりな、この空の王者の鳥と、
時を得て嵐(あらし)とあそび、猟男(さつお)が矢玉あざけるも
罵詈(ばり)満つる俗世の地(つち)に下(お)り立てば
仇(あだ)しやな、巨人の翼(つばさ)、人の世の行路(こうろ)の邪魔よ。

   ボードレール=作 堀口大學=訳 「信天翁(あほうどり)」
   幽鬱(ゆうつ)と理想
   a.悪の華』(1861年版) 新潮文庫 改版 2002/02 所収
   b.悪の華』(1861年版) 新潮文庫 初版 1953/10 所収
   引用は a. に拠りました。


(J12) 上田 1905, 1962, etc.
波路(なみぢ)遥(はる)けき徒然(つれづれ)の慰草(なぐさめぐさ)と船人は、
八重(やへ)の潮路(しほぢ)の海鳥の沖の太夫(たいふ)を生擒(いけど)りぬ、
楫(かぢ)の枕のよき友(とも)よ心閑(こころのど)けき飛鳥(ひてう)かな、
奥津(おきつ)潮騒(しほざゐ)すべりゆく舷(ふなばた)近くむれ集ふ。
 
たゞ甲板(かふはん)に据ゑぬればげにや笑止(せうし)の極(きはみ)なる。
この青雲(あをぐも)の帝王(ていわう)も、足どりふらゝ、拙くも、
あはれ、眞白(ましろ)き双翼(さうよく)は、たゞ徒らに廣(ひろ)ごりて、
今は身の仇(あだ)、益(やう)も無き二つの櫂(かい)と曳きぬらむ。
 
天飛(あまと)ぶ鳥も、降(くだ)りては、やつれ醜き瘠姿(やせすがた)、
昨日(きのふ)の羽根のたかぶりも、今はた鈍(おぞ)に痛(いた)はしく、
煙管(きせる)に嘴(はし)をつゝかれて、心無(こころなし)には嘲けられ、
しどろの足を摸(ま)ねされて、飛行(ひぎやう)の空に憧(あこ)がるゝ、
 
雲居(くもゐ)の君のこのさまよ、世の歌人(うたびと)に似たらずや、
暴風雨(あらし)を笑ひ、風凌(しの)ぎ、獵男(さつを)の弓をあざみしも、
地(つち)の下界にやらはれて、勢子(せこ)の叫(さけび)に煩へば、
太(ふと)しき双(さう)の羽根さへも起居(たちゐ)妨(さまた)ぐ足まとひ。

   ボドレエル=作 上田敏=訳 「信天翁(おきのたいふ)」 惡の華
   a.世界の名詩 : 珠玉160選の鑑賞』 金園社 1972/08 所収
   b.日本近代文学大系52 明治大正譯詩集』 角川書店 1971/08 所収
   c.上田敏全訳詩集』 岩波文庫 1962 所収
   d.海潮音』 本郷書院 1905/10 所収
   e.明星」1905/07 収載の「海潮音」と題せられた5篇中の1篇。
   初出誌は e.。初出単行本は d.。引用は b. に拠りました。
   ルビの一部を略しました。


■ギリシャ語訳 Translation into Greek

Συχνά για να περάσουνε την ώρα οι ναυτικοί
άλμπατρος πιάνουνε, πουλιά μεγάλα της θαλάσσης,
που ακολουθούνε σύντροφοι, το πλοίο, νωχελικοί,
καθώς γλιστράει στου ωκεανού τις αχανείς εκτάσεις.

Και μόλις στο κατάστρωμα του καραβιού βρεθούν
αυτοί οι ρηγάδες τ' ουρανού, αδέξιοι, ντροπιασμένοι,
τα κουρασμένα τους φτερά στα πλάγια παρατούν
να σέρνονται σαν τα κουπιά που η βάρκα τα πηγαίνει.

Πως κοίτεται έτσι ο φτερωτός ταξιδευτής δειλός
τ' ωραίο πουλί τι κωμικό κι αδέξιο που απομένει
ένας τους με την πίπα του το ράμφος του χτυπά
κι άλλος, χωλαίνοντας, το πως πετούσε παρασταίνει.

Ίδιος με τούτο ο Ποιητής τ' αγέρωχο πουλί
που ζει στη μπόρα κι αψηφά το βέλος του θανάτου,
σαν έρθει εξόριστος στη γη και στην οχλοβοή
μεσ' στα γιγάντια του φτερά χάνει τα βήματά του.

   Αλμπατρος - Σαρλ Μπωντλέρ
   Translation: Α. Μπάρας
   Quoted in Alexandros Baras Ek neou, Vol. 19 by Giōrgos Veēs
   Ekdoseis Gavriēlidēs, 2004
   Snippet view at Google Books
   E-text at Shadows


■ロシア語訳 Translations into Russian

(R1)
Чтоб позабавиться в скитаниях унылых,
Скользя над безднами морей, где горечь слез,
Матросы ловят птиц морских ширококрылых,
Их вечных спутников, чье имя альбатрос.

Тогда, на палубе распластанный позорно,
Лазури гордый царь два белые крыла
Влачит беспомощно, неловко и покорно,
Как будто на мели огромных два весла.

Как жалок ты теперь, о странник окрыленный!
Прекрасный — миг назад, ты гадок и смешон!
Тот сует свой чубук в твой клюв окровавленный;
Другой смешит толпу: как ты, хромает он.

Поэт, вот образ твой!.. ты — царь за облаками;
Смеясь над радугой, ты буре вызов шлешь! —
Простертый на земле, освистанный шутами,
Ты исполинских крыл своих не развернешь
!

   Альбатрос
   Шарль Бодлер. Цветы зла
   Издательство "Азбука", 2008
   Preview at Google Books
   E-text at Цветы зла (fb2)


(R2) Якубовича
Когда в морском пути тоска грызет матросов,
Они, досужий час желая скоротать,
Беспечных ловят птиц, огромных альбатросов,
Которые суда так любят провожать.

И вот, когда царя любимого лазури
На палубе кладут, он снежных два крыла,
Умевших так легко парить навстречу бури,
Застенчиво влачит, как два больших весла

Быстрейший из гонцов, как грузно он ступает!
Краса воздушных стран, как стал он вдруг смешон!
Дразня, тот в клюв ему табачный дым пускает,
Тот веселит толпу, хромая, как и он.

Поэт, вот образ твой! Ты также без усилья
Летаешь в облаках, средь молний и громов,
Но исполинские тебе мешают крылья
Внизу ходить, в толпе, средь шиканья глупцов.

   Альбатрос
   Шарль Бодлер. Цветы зла
   Translated by П. Якубовича
   E-text at Lib.Ru


■ブルガリア語訳 Translation into Bulgarian

Понякога из път, щом скука ги обземе,
огромни албатроси моряците ловят —
безгрижни спътници, които дълго време
над бездните горчиви след кораба летят.

На пода повален между въжа дебели,
той — кралят на лазура! — мълчи, скован и плах,
но става и криле огромни, снежнобели
като весла плачевно повлича покрай тях.

О, пътника крилат с походка тъй неловка!
Прекрасен в своя полет, как жалък е и вял!
Един му пуска дим в разтворената човка,
а друг след него куца, моряците разсмял.

Поетът е събрат на принца на ятата,
сред бурите се носи, стрела не го лови,
но долу, заточен сред гмежа на тълпата,
крилата исполински му пречат да върви.
!

   Шарл Бодлер — Албатросът
   Translated by Кирил Кадийски, 1991
   E-text at Моята библиотека (chitanka.info)


■ポーランド語訳 Translation into Polish

Czasami marynarze dla pustej zabawy
Chwytają albatrosy, wielkie morskie ptaki,
Co niby towarzysze spokojni mkną w szlaki
Gorzkich otchłani morza, które prują nawy.

Zaledwie je na pokład załoga poniosła,
A natychmiast te króle błękitu wspaniałe
Bezsilnie opuszczają swoje skrzydła białe
I ciągną je za sobą jak drewniane wiosła.

Ten skrzydlak, jakże teraz na pokładzie nawy
Niezdarnie się porusza! Jak on śmieszny tobie,
Marynarzu, gdy fajkę twą glinianą dziobie
I na niepewnych nogach się chwieje kulawy!

Poeta jest podobny do tego chmur pana,
Który burze wyzywa, który drwi z łucznika;
Zaledwie gruntu ziemi stopą swą dotyka,
Wnet chodzić przeszkadzają mu skrzydła tytana.

   Charles Baudelaire. Albatros
   Translated by Antoni Lange
   E-text at Wolne Lektury


■チェコ語訳 Translation into Czech

Často těm z posádky postačí k taškařici
křídlatý albatros, pták, který brázdí vzduch
za lodí, po hořkých propastech klouzající,
té pouti lhostejný a vytrvalý druh.

Na prkna paluby ho složí a té chvíle
je z krále azuru jen neohrabanec,
jenž s hanbou nechává perutě, velké, bílé,
svěšeny po boku jak cizí těžkou věc.

Ten poutník s křídly je teď hříčkou lidské zloby!
On, krásný nedávno, je k smíchu, šeredný!
Ten lulkou dráždí ho a onen napodobí
kulhání mrzáka, jenž létal celé dny!

Básník má stejný los jak tento kníže mračen,
jenž smích má pro střelce a v bouřích umí plout;
vyhnanec na zemi a k zemi luzou tlačen,
pro křídla obrovská nemůže se tu hnout.

   Charles Baudelaire. Albatros
   Translated by Františka Hrubína
   E-text at Český-jazyk.cz
   Several other Czech translations can be found on the same link above.


■スウェーデン語訳 Translations into Swedish

Matroser tar ibland för nöjes skull tillfånga
sydhavens albatrosser, stormfåglar som svävar
tyst över bittra djup och makligt under långa
resor som sällskap följer skeppens akterstävar.

När dessa konungar av högblå rymd man tvingar
på fartygsdäcket ner, de annars oförvägna,
då släpar de erbarmligt sina stora vita vingar
som åror på var sida, skrämda och förlägna.

Den stolte flygaren, vad ovig nu och klen!
Vad löjligt ful, och nyss så ståtlig i det blå!
En sätter snuggan i hans näbb, och en på krumma ben
tar efter, haltande, den fångnes sätt att gå.

Poeten liknar molnens furste: skyttars pil,
orkaner ler han åt däruppe i sitt rike;
med jättevingarna på marken, i exil
bland skratt och hånfullt spe, är han en krymplings like.

   Albatrossen by Charles Baudelaire
   from Det ondas blommor, Stockholm 2002
   Translated by Ingvar Björkesson
   E-text at:


■デンマーク語訳 Translations into Danish

Blot for at more sig overfalder
Mandskabet havenes vidstrakte fugle,
Der som lade rejsekompagnoner følger det glitrende
Skib over bitre afgrunde.

Med nød og næppe får de dem
Tvunget ned på skibsplankerne.
Disse kluntede og vanærede konger af den azurblå himmel,
Lader på ynkelig vis deres store, hvide vinger slæbe efter dem ganske som årer.

"Denne bevingede rejsende, hvor han dog er klodset og slap!"
Han, som for nylig, i den grad var smuk, han er nu komisk og hæslig.
Een tirrer hans næb med en snadde.
Den anden gør nar af den haltende svækling, som flakser.

Poeten ligner uvejrsskyernes prins:
Den, som færdes i stormen og som driver gæk med bueskytten.
Jaget ned på jorden midt imellem hujen og skrigen:
Deres kæmpende vinger forhindrer dem i at bevæge sig.

   Albatrossen by Charles Baudelaire
   from Syndens blomster
   E-text at Dansk litteratur fra 1800-tallet - en oversigt


 Video 1 
ドイツ語版の朗読(テレザ・ロビンソン訳)
Recitation of Robinson's translation into German

「あほう鳥」の朗読は 7:34 あたりから。 Uploaded by lyrikfueralle on 11 May 2008. The reading of The Albatross starts around 7:34.


■ドイツ語訳 Translations into German

(D1) Robinson, 1925
Oft kommt es vor, dass, um sich zu vergnügen,
Das Schiffsvolk einen Albatros ergreift,
Den grossen Vogel, der in lässigen Flügen
Dem Schiffe folgt, das durch die Wogen streift.

Doch, – kaum gefangen in des Fahrzeugs Engen
Der stolze König in der Lüfte Reich,
Lässt traurig seine mächtigen Flügel hängen,
Die, ungeschickten, langen Rudern gleich,

Nun matt und jämmerlich am Boden schleifen.
Wie ist der stolze Vogel nun so zahm!
Sie necken ihn mit ihren Tabakspfeifen,
Verspotten seinen Gang, der schwach und lahm.

Der Dichter gleicht dem Wolkenfürsten droben,
Er lacht des Schützen hoch im Sturmeswehn ;
Doch unten in des Volkes frechem Toben
Verhindern mächt'ge Flügel ihn am Gehn.

   Der Albatros
   Blumen des Bösen by Charles Baudelaire
   Translated by Terese Robinson
   Georg Müller Verlag, München, 1925
   E-text at Projekt Gutenberg-DE


(D2) 1907
Oft fängt die Mannschaft auf den Schiffen zum Vergnügen
Sich Albatrosse ein, Seevögel kühnbeschwingt,
Die still und ruhevoll auf ihren weite Zügen
Dem Fahrzeug folgen, wie es durch die Salzflut dringt.

Sobald auf das Verdeck sie die Gefangnen bringen,
So hängen voller Scham, verstört und ungeschickt,
Die Kön'ge des Azurs die mächtgen, weißen Schwingen
Wie Ruder rechts und links, hinschleifend und geknickt.

Der Wandrer, leicht beschwingt, daß er die Luft durchschweife,
Wie häßlich ist er nun, wie plump, verhöhnt und schwach.
Der eine kitzelt ihm den Schnabel mit der Pfeife,
Der andre macht im Spott sein lahmes Wanken nach.

Der Dichter ist der Fürst der stolzen Wolkenthrone,
Der Bogenschützen trotzt und lacht des Seesturms Wehn;
Doch hindern auf dem Land, umringt von lautem Hohne,
Die Riesenflügel den Gewaltigen am Gehn.

   Der Albatros
   Baudelaire, Charles: Blumen des Bösen. Leipzig 1907, S. 3.
   E-text at Zeno.org


■英訳 Translations into English

(E1) Kline, 2001-2005
Often, for their amusement, bored sailors
take albatrosses, vast sea-birds, that sleep
in the air, indolent fellow travellers,
following the ship skimming the deep.
 
No sooner are they set down on the boards,
than those kings of the azure, maladroit, shamefully
let their vast white wings, like oars,
trail along their sides, piteously.
 
Winged traveller, gauche, gross, useless, laughable,
now, one of them, with a pipe stem, prods you,
who, a moment ago, were beautiful:
another, limping, mimics the cripple who flew.
 
The Poet bears a likeness to that prince of the air,
who mocks at slingshots, and haunts the winds:
on earth, an exile among the scornful, where
he is hampered, in walking, by his giant wings.

   The Albatross by Charles Baudelaire
   E-text at Poetry in Translation by A. S. Kline
   © Copyright 2001-2005 A. S. Kline
   Last Modified 19/Apr/2005


 Video 2 
英語版オーディオブック(朗読) — リチャード・ハワード訳
Audiobook in English - Translation by Richard Howard

Uploaded to YouTube by PearlsofWisdom on 17 Sep 2012


(E2) Howard, 1983
Often, to pass the time on board, the crew
will catch an albatross, one of those big birds
which nonchalantly chaperone a ship
across the bitter fathoms of the sea.

Tied to the deck, this sovereign of space,
as if embarrassed by its clumsiness,
pitiably lets its great white wings
drag at its sides like a pair of unshipped oars.

How weak and awkward, even comical
this traveller but lately so adroit -
one deckhand sticks a pipestem in its beak,
another mocks the cripple that once flew !

The Poet is like this monarch of the clouds
riding the storm above the marksman's range;
exiled on the ground, hooted and jeered,
he cannot walk because of his great wings.

   The Albatross from Les Fleurs du Mal by Charles P. Baudelaire
   Translated by Richard Howard. David R. Godine Publisher, 1983
   Preview at Google Books


(E3) Wagner, 1974
Often, to amuse themselves, the men of the crew
Catch those great birds of the seas, the albatrosses,
lazy companions of the voyage, who follow
The ship that slips through bitter gulfs.
 
Hardly have they put them on the deck,
Than these kings of the skies, awkward and ashamed,
Piteously let their great white wings
Draggle like oars beside them.
 
This winged traveler, how weak he becomes and slack!
He who of late was so beautiful, how comical and ugly!
Someone teases his beak with a branding iron,
Another mimics, limping, the crippled flyer!
 
The Poet is like the prince of the clouds,
Haunting the tempest and laughing at the archer;
Exiled on earth amongst the shouting people,
His giant's wings hinder him from walking.

   The Albatross, translated by Geoffrey Wagner,
   Selected Poems of Charles Baudelaire
   (NY: Grove Press, 1974)
   E-text at FleursDuMal.org


 Video 3  英語版オーディオブック(朗読)
Audiobook in English - Translation by Jacques LeClercq

Uploaded to YouTube by SpokenVerse on 27 Mar 2013. Read by Tom O'Bedlam.


(E4) LeClercq, 1958
Often our sailors, for an hour of fun,
Catch albatrosses on the after breeze
Through which these trail the ship from sun to sun
As it skims down the deep and briny seas.
 
Scarce have these birds been set upon the poop,
Than, awkward now, they, the sky's emperors,
Piteous and shamed, let their great white wings droop
Beside them like a pair of idle oars.
 
These winged voyagers, how gauche their gait!
Once noble, now how ludicrous to view!
One sailor bums them with his pipe, his mate
Limps, mimicking these cripples who once flew.
 
Poets are like these lords of sky and cloud,
Who ride the storm and mock the bow's taut strings,
Exiled on earth amid a jeering crowd,
Prisoned and palsied by their giant wings.

   Albatrosses, translated by Jacques LeClercq,
   Flowers of Evil (Mt Vernon, NY: Peter Pauper Press, 1958)
   E-text at FleursDuMal.org


(E5) Aggeler, 1954
Often, to amuse themselves, the men of a crew
Catch albatrosses, those vast sea birds
That indolently follow a ship
As it glides over the deep, briny sea.
 
Scarcely have they placed them on the deck
Than these kings of the sky, clumsy, ashamed,
Pathetically let their great white wings
Drag beside them like oars.
 
That winged voyager, how weak and gauche he is,
So beautiful before, now comic and ugly!
One man worries his beak with a stubby clay pipe;
Another limps, mimics the cripple who once flew!
 
The poet resembles this prince of cloud and sky
Who frequents the tempest and laughs at the bowman;
When exiled on the earth, the butt of hoots and jeers,
His giant wings prevent him from walking.

   The Albatross, translated by William Aggeler,
   The Flowers of Evil
   (Fresno, CA: Academy Library Guild, 1954)
   E-text at FleursDuMal.org


(E6) Campbell, 1952
Sometimes for sport the men of loafing crews
Snare the great albatrosses of the deep,
The indolent companions of their cruise
As through the bitter vastitudes they sweep.
 
Scarce have they fished aboard these airy kings
When helpless on such unaccustomed floors,
They piteously droop their huge white wings
And trail them at their sides like drifting oars.
 
How comical, how ugly, and how meek
Appears this soarer of celestial snows!
One, with his pipe, teases the golden beak,
One, limping, mocks the cripple as he goes.
 
The Poet, like this monarch of the clouds,
Despising archers, rides the storm elate.
But, stranded on the earth to jeering crowds,
The great wings of the giant baulk his gait.

   The Albatross, translated by Roy Campbell,
   Poems of Baudelaire (New York: Pantheon Books, 1952)
   E-text at FleursDuMal.org


(E7) Dillon, 1936
Sometimes, to entertain themselves, the men of the crew
Lure upon deck an unlucky albatross, one of those vast
Birds of the sea that follow unwearied the voyage through,
Flying in slow and elegant circles above the mast.
 
No sooner have they disentangled him from their nets
Than this aerial colossus, shorn of his pride,
Goes hobbling pitiably across the planks and lets
His great wings hang like heavy, useless oars at his side.
 
How droll is the poor floundering creature, how limp and weak
He, but a moment past so lordly, flying in state!
They tease him: One of them tries to stick a pipe in his beak;
Another mimics with laughter his odd lurching gait.
 
The Poet is like that wild inheritor of the cloud,
A rider of storms, above the range of arrows and slings;
Exiled on earth, at bay amid the jeering crowd,
He cannot walk for his unmanageable wings.

   The Albatross, translated by George Dillon,
   Flowers of Evil (NY: Harper and Brothers, 1936)
   E-text at FleursDuMal.org


■イタリア語訳 Translation into Italian

Spesso, per divertirsi, l'equipaggio
cattura degli albatros, grandi uccelli dei mari,
che seguono, indolenti compagni di viaggio,
la nave che passa sugli abissi amari.

Appena li posano sulle assi,
questi re dell'azzurro, goffi e vergognosi,
pietosamente con le grandi ali bianche
come remi si trascinino sui fianchi.

Questo viaggiatore alato, stentato e maldestro!
Lui, poco prima così bello, ora ridicolo e brutto!
Uno stuzzica il becco con la pipa,
un altro mima, zoppo, l'infermo che volava!

Il Poeta è simile al principe delle nubi
che sta nella tempesta e se la ride dell'arciere;
esiliato a terra in mezzo allo scherno
le sue ali da gigante gli impediscono di andare.

   L'albatros
   in ‪I fiori del male‬ by Charles Baudelaire
   Translated by D. Rondoni
   Guaraldi‬, ‪1995‬
   Preview at Google Books


■ポルトガル語訳 Translations into Portuguese

(Pt1) de Almeida
Às vezes, por prazer, os homens de equipagem
Pegam um albatroz, enorme ave marinha,
Que segue, companheiro indolente de viagem,
O navio que sobre os abismos caminha.

Mal o põem no convés por sobre as pranchas rasas,
Esse senhor do azul, sem jeito e envergonhado,
Deixa doridamente as grandes e alvas asas
Como remos cair e arrastar-se a seu lado.

Que sem graça é o viajor alado sem seu nimbo!
Ave tão bela, como está cômica e feia!
Um o irrita chegando ao seu bico em cachimbo,
Outro põe-se a imitar o enfermo que coxeia!

O poeta é semelhante ao príncipe da altura
Que busca a tempestade e ri da flecha no ar;
Exilado no chão, em meio à corja impura,
A asa de gigante impedem-no de andar.

   Charles Baudelaire - O Albatroz
   Translated by Guilherme de Almeida
   E-text at Acontecimentos


(Pt2) Motta
Muitas vezes para se divertir a tripulação
Toma albatrozes, imensos pássaros do mar,
Que seguem muitas vezes, indolentes companheiros de viagem
O navio,deslizando  sobre os golfos amargos.

Mal são eles colocados sobre as pranchas,
Estes reis do Azul, desajeitados e com vergonha
Deixam, dignos de pena, suas grandes asas brancas
Como remos ficarem a seu lado.

Este viajante alado, como é sem jeito e fraco!
Ele, outrora tão belo, como é cômico e feio!
Um irrita seu bico com um cachimbo,
O outro, imita, mancando o enfermo que voava!

O poeta é semelhante ao príncipe das nuvens
Que assusta a tempestade e se ri do arqueiro:
Exilado no sol em meio as vaias,
Suas asas de gigante o impedem de andar!

   Charles Baudelaire - O Albatroz
   Translated by Manoel Motta
   E-text at Biblioteca de Manoel Motta


 Video 4 
スペイン語版オーディオブック(朗読)
Audiobook in Spanish - Translation by Julien Le Gargasson
Es_el_albatros_julien_le_gargasson
ビデオの埋め込みは禁じられています。録音を聞くには  ここをクリック  してください。 Uploaded to YouTube by rabatakeu on 21 Sep 2012. Translated and recited by Julien Le Gargasson, 2009. Embedding disabled by request. To listen to the recording, please  CLICK HERE 


■スペイン語訳 Translations into Spanish

(Es1) Le Gargasson, 2009
Frecuentemente, para divertirse, los tripulantes
Capturan albatros, enormes pájaros de los mares,
Que siguen, indolentes compañeros de viaje,
Al navío deslizándose sobre los abismos amargos.

Apenas los han depositado sobre la cubierta,
Esos reyes del azur, torpes y temidos,
Dejan lastimosamente sus grandes alas blancas
Como remos arrastrar a sus costados.

Ese viajero alado, ¡cuan torpe y flojo es!
Él, no ha mucho tan bello, ¡qué cómico y feo!
¡Uno tortura su pico con una pipa,
El otro remeda, cojeando, del inválido el vuelo!

El Poeta se asemeja al príncipe de las nubes
Que frecuenta la tempestad y se ríe del arquero;
Exiliado sobre el suelo en medio de la grita,
Sus alas de gigante le impiden marchar.

   El Albatros by Charles Baudelaire
   Translated by Julien Le Gargasson, 2009
   E-text at Semanario Hispánico


(Es2) Castellón, 2013
A menudo, por divertirse, los hombres de la tripulación
asen albatros, grandes pájaros de los mares,
que siguen, como indolentes compañeros de viaje,
al navío que se desliza por los abismos amargos.

Apenas les han colocado en las planchas de cubierta,
estos reyes del cielo torpes y vergonzosos,
dejan lastimosamente sus grandes alas blancas
colgando como remos en sus costados.

¡Qué torpe y débil es este alado viajero!
Hace poco tan bello, ¡qué cómico y qué feo!
Uno le provoca dándole con una pipa en el pico,
otro imita, cojeando, al abatido que volaba.

El Poeta es semejante al príncipe de las nubes
que frecuenta la tempestad y se ríe del arquero;
desterrado en el suelo en medio de los abucheos,
sus alas de gigante le impiden caminar.

   El Albatros
   in Las flores del mal by Charles Baudelaire
   Translated by Enrique López Castellón
   Abada Editores, 2013-03-19
   E-text at:


 Video 5 
フランス語版オーディオブック(朗読) Audiobook in French

Uploaded to YouTube by rabatakeu on 16 Jan 2013. Audio courtesy of LibriVox. Read by Neb.


 Video 6 
L'Albatros - Le Mault / Baudelaire


■フランス語原文 The original text in French

Souvent, pour s'amuser, les hommes d'équipage
Prennent des albatros, vastes oiseaux des mers,
Qui suivent, indolents compagnons de voyage,
Le navire glissant sur les gouffres amers.

A peine les ont-ils déposés sur les planches,
Que ces rois de l'azur, maladroits et honteux,
Laissent piteusement leurs grandes ailes blanches
Comme des avirons traîner à côté d'eux.

Ce voyageur ailé, comme il est gauche et veule!
Lui, naguère si beau, qu'il est comique et laid!
L'un agace son bec avec un brûle-gueule,
L'autre mime, en boitant, l'infirme qui volait!

Le Poète est semblable au prince des nuées
Qui hante la tempête et se rit de l'archer;
Exilé sur le sol au milieu des huées,
Ses ailes de géant l'empêchent de marcher.

   L'Albatros by Charles Baudelaire
   E-text at:


■更新履歴 Change log

  • 2014/10/22 ブルガリア語訳を追加しました。
  • 2013/04/20 目次を新設しました。また、ギリシャ語訳、Richard Howard による英訳、Julien Le Gargasson によるスペイン語訳、および Guilherme de Almeida によるポルトガル語訳を追加しました。さらに、ドイツ語版、英語版、スペイン語版、フランス語版の各オーディオブックの YouTube 画面も追加しました。
  • 2012/08/10 もう1種類のロシア語訳を追加しました。
  • 2012/07/11 スウェーデン語訳、デンマーク語訳、およびチェコ語訳を追加しました。
  • 2012/06/18 ロシア語訳、ポーランド語訳、ドイツ語訳、イタリア語訳、ポルトガル語訳、およびスペイン語訳を追加しました。
  • 2010/05/17 L'Albatros - Le Mault / Baudelaire の YouTube 動画を追加しました。
  • 2009/05/02 大槻鉄男=訳 1986/03 を追加し、書誌情報を補足修正しました。また、このブログ記事のタイトルを次のとおり変更しました:
      旧題: Les Fleurs du Mal / The Flowers of Evil / 悪の華
          by Charles Baudelaire ボードレール
      新題: Les Fleurs du Mal / The Flowers of Evil by Charles
          Baudelaire ボードレール『悪の華』『悪の花』
  • 2008/02/15 英訳の配列を変更しました。
  • 2006/09/08 村上菊一郎=訳 1967/08 を追加しました。
  • 2006/08/20 中國語譯(繁體字)を追加しました。
  • 2006/08/19 中国語訳(簡体字)を追加しました。

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(1) Les Fleurs du Mal

(2) The Flowers of Evil

(3) Charles Baudelaire

■和書 Books in Japanese
(1) ボードレール 悪の華

(2) ボオドレエル

  

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Friday, 18 August 2006

To make a prairie (J1755, F1779) by Emily Dickinson エミリ・ディキンソン 「草原をつくるには」 (J1755, F1779) —— 関連: 『ハチミツとクローバー』と「クローバーと蜜蜂」

        目次 Table of Contents

 Photo  Emily Dickinson, 1830-1886
■中国語訳(簡体字) Translation into simplified Chinese
■日本語訳 Translations into Japanese
  (J1) 浜田 2011
  (J2) 東 2008
  (J3) 川名 2008
  (J4) 野田 1996
  (J5) 山川+武田 1984
  (J6) 中島 1983, 1995
  (J7) 加藤 1976
■「ハチミツ」か「ミツバチ」か?——タイトルの本当の由来
■日本語表記のゆれ Alternate spellings of the poet's name in Japanese
■ロシア語訳 Translation into Russian
■ウクライナ語訳 Translation into Ukrainian
■ブルガリア語訳 Translation into Bulgarian
■ドイツ語訳 Translations into German
  (D1) Kübler
  (D2) Gruenthal
■オランダ語訳 Translation into Dutch
■イタリア語訳 Translation into Italian
■ポルトガル語訳 Translation into Portuguese
■カタルーニャ語訳(カタロニア語訳) Translation into Catalan
■スペイン語訳 Translations into Spanish
  (Es1) 2001
  (Es2) 1988
■フランス語訳 Translations into French
  (F1) Pierre R., 2010
  (F2) Reumaux, 2007
  (F3) Malroux, 2007
  (F4) Denis, 1986
 Video  To make a prairie
■英語原文 The original text in English
■関連サイト Related websites
■更新履歴 Change log


 Photo 
Dickinson_e
Emily Dickinson, 1830-1886. Image source: BornToday.com


■中国語訳(簡体字) Translation into simplified Chinese

要造就一片草原,只需一株苜蓿一只蜂,
一株苜蓿,一只蜂,
再加上白日梦。
有白日梦也就够了,
如果找不到蜂。

 


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 浜田 2011
大草原をつくるには、一輪のクローバーと一匹のハチがいればいい、
一輪のクローバーと一匹のハチ、
それに夢。
夢だけでもいい、
ハチの数が足りない時は。

  • [邦題なし] (1779) 浜田美佐子(はまだ・みさこ)=著 「エミリ・ディキンスンという遺跡」の文中に見られる訳。
  • 新倉俊一(にいくら・しゅんいち)=編 『エミリ・ディキンスンの詩の世界』 国文社 2011-03-10

(J2) 東 2008
大草原をつくるんですか それなら
クローバー一本と ミツバチ一匹でいい
それに 夢みる心があればいい
ミツバチがいなくても
夢みる心だけでもつくれます

  • [邦題なし] エミリ・ディキンソン=作 東雄一郎(あずま・ゆういちろう)=訳
  • 東雄一郎+西原克政(にしはら・かつまさ)+松本一裕(まつもと・かずひと)=訳 『オックスフォード版 アメリカ子供詩集』 国文社 2008-12-10

(J3) 川名 2008
草原をつくるのは クローバーと一匹の蜜蜂
一本のクローバーと蜜蜂
そして空想
空想だけでも間に合うから
もし蜜蜂がいないなら


(J4) 野田 1996
大草原(プレーリー)を創るには 一株のクローバーと一匹の蜜蜂があればいい
一株のクロバーと 一匹の蜜蜂
そして 目を閉じて想えば…
もし 蜂がいないのなら
目を閉じて想うだけでいい

  • 詩・文学・想像力 13 Emily Dickinson=著 野田壽(のだ・ひさし)=訳
  • 野田壽=編訳 『色のない虹—対訳エミリー・ディキンスン詩集』 ふみくら書房 1996-09-01
  • 第1行は「クローバー」、第2行は「クロバー」と表記が不統一ですが原文のまま。

(J5) 山川+武田 1984
草原をつくるのは——クローバーと蜜蜂
クローバーひとつと蜜蜂一匹
そして夢——
夢だけでもいい
もし蜜蜂がいないなら

  • [邦題なし] エミリ・ディキンソン=作
  • 山川瑞明(やまかわ・たまあき)+武田雅子(たけだ・まさこ)=編訳 『エミリ・ディキンスンの手紙』 弓書房 1984-04-20

(J6) 中島 1983, 1995
草原をつくるには クローバーと蜜蜂がいる
クローバーが一つ 蜜蜂が一匹
そして夢もいる——
もし蜜蜂がいないなら
夢だけでもいい

  • 「草原をつくるには クローバーと蜜蜂がいる」 (T.H. Johnson 編の全詩集による作品番号1755)
  • 引用は a. 国文社版 1995-06-30 に拠りました。

(J7) 加藤 1976
草原をつくる必要物は一本のクローバーと一匹の蜜蜂。
一本のクローバーと一匹の蜜蜂と
幻想、
もし蜜蜂が少ないなら
幻想だけで間に合います。


■「ハチミツ」か「ミツバチ」か?——タイトルの本当の由来

念のために申しあげますが、ディキンスンが詩のなかで使ったコトバは、「蜂蜜=ハチミツ=honey」ではなく、「蜜蜂=ミツバチ=a bee」です。また、語順は「蜜蜂とクローバー」ではなく、「クローバーと蜜蜂」です。
 
ところで、ハチクロ・ファンの皆さんなら、先刻ご承知なのでしょうが、「ハチミツとクローバー」というタイトルの由来は、じつは上記ディキンスンの詩とは、まったく別のところにあるそうですね。

  • タイトルの「ハチミツ」はスピッツの同名アルバム『ハチミツ』から、「クローバー」はスガシカオの同名アルバム『クローバー』からとったもので、作者がタイトルを決める際に『ハチミツ』と『クローバー』という2枚のアルバムが並べてあったのを見たというのが所以である。そのためアニメの挿入歌にはスピッツとスガシカオの楽曲が多く採用された。(以上、ハチミツとクローバー - Wikipedia より引用)

■日本語表記のゆれ Alternate spellings of the poet's name in Japanese

下にご覧のとおり、この詩人の名前の日本語表記にはバラツキがあります。たとえば次のとおり。ネットで検索する際などはご注意ください。

   エミリ・ディキンスン
   エミリ・ディキンソン
   エミリ・ディッキンソン
  エミリー・ディキンスン
  エミリー・ディキンソン
  エミリィ ディキンスン


■ロシア語訳 Translation into Russian

Что это — прерия? Цветок, шмелиный звон,
Да греза — явь, похожая на сон,
В котором — клевер, шмель,
Звенящий зной...
Достаточно уже ее одной.

  • Подборка стихотворений Эмили Дикинсон  Translated by Лариса Подистова
  • E-text at laidinen.ru

■ウクライナ語訳 Translation into Ukrainian

Прерія — одна стеблина
Польової конюшини —
І бджола над нею. Квітка
І бджола — і мрія. Рідко
Бджоли бавляться у росах?
Однієї мрії досить!.


■ブルガリア語訳 Translation into Bulgarian

Да се направи прерия, е нужна пчела и детелина,
пчела и детелина
и една мечта голяма.
Дори мечтата само стига,
ако пчели и детелина няма.

  • Емили Дикинсън. Да се направи прерия…. Translated by Леда Милева
  • E-text at Моята библиотека (chitanka.info)

■ドイツ語訳 Translations into German

(D1) Kübler
Für eine Wiese braucht es Klee und Bienen,
Je eins von ihnen,
Und Träumerei.
Die Träumerei tut's auch allein,
Bei wenig Bienen.


(D2) Gruenthal
Zu einer Prärie gehört ein Klee und eine Biene,
Ein Klee und eine Biene
Und Phantasie.
Die Phantasie tut's auch allein,
Sollten Bienen selten sein.


■オランダ語訳 Translation into Dutch

Het maken van een wei vereist een klavertje en een bij,
Een klavertje, een bij
En dromerij.
Genoeg is enkel dromerij,
Bij weinig bij.


■イタリア語訳 Translation into Italian

Per fare un prato va benone un trifoglio e un calabrone,
Un trifoglio, e un calabrone,
E immaginazione.
L'immaginazione da sola basterà,
Se di calabroni penuria ci sarà.


■ポルトガル語訳 Translation into Portuguese

Para se fazer uma campina necessita-se de um trevo e de uma abelha,
Um trevo, e uma abelha,
E a fantasia.
A fantasia sozinha bastará
Se as abelhas forem escassas.


■カタルーニャ語訳(カタロニア語訳) Translation into Catalan

Per fer un prat que es necessita un trèvol i una abella,
Un trèvol, i una abella.
I somni.
El somni només va a fer,
Si les abelles són pocs.


■スペイン語訳 Translations into Spanish

(Es1) 2001
Para hacer una pradera
se toma un trébol y una abeja y ensueño.
El ensueño solo puede hacerlo
si las abejas son pocas


(Es2) 1988
Para hacer una pradera
toma un trébol
y una abeja.
Trébol y abeja toma,
y un sueño.
Pero si abejas faltan,
con un sueño te basta.


■フランス語訳 Translations into French

(F1) Pierre R., 2010
Pour faire une prairie
Il faut un trèfle et une abeille,
Un trèfle et une abeille seulement
Et de la rêverie,
La rêverie peut suffire
S'il n'y a pas d'abeilles.


(F2) Reumaux, 2007
Pour faire une prairie, il faut un trèfle et une seule abeille,
Un seul trèfle, et une abeille
Et la rêverie.
La rêverie seule fera l'affaire,
Si on manque d'abeilles.


(F3) Malroux, 2007
Pour faire une prairie il faut du trèfle et une abeille,
Un trèfle, et l'abeille,
La rêverie.
Si les abeilles sont rares,
La rêverie suffit.


(F4) Denis, 1986
Pour faire une prairie il faut un trèfle et une abeille,
Un trèfle, et une abeille,
Et la rêverie.
La rêverie seule y suffirait,
Si les abeilles venaient à manquer.


 Video 
To make a prairie

Uploaded to YouTube by Thenwhere T. H. Wasi on 3 Mar 2015.


■英語原文 The original text in English

To make a prairie it takes a clover and one bee,
One clover, and a bee,
And revery.
The revery alone will do,
If bees are few.

  • "To make a prairie it takes a clover and one bee" (Johnson No. 1755, Franklin No. F1779) by Emily Dickinson
  • E-text at FamousPoetsAndPoems.Com

■関連サイト Related websites


■更新履歴 Change log

  • 2015/10/22 ブルガリア語訳、オランダ語訳、およびカタルーニャ語訳を追加しました。
  • 2015/06/21 ウクライナ語訳とポルトガル語訳とYouTube動画を追加しました。
  • 2013/03/23 中国語訳(簡体字) を追加しました。また、目次を新設しました。
  • 2013/03/03 2種類のスペイン語訳を追加しました。
  • 2012/08/20 野田壽=訳 1996-09-01、4種類のフランス語訳、および2種類のドイツ語訳を追加しました。
  • 2012/07/02 イタリア語訳を追加し、中島完=訳の書誌情報を補足しました。
  • 2012/07/01 ロシア語訳を追加しました。
  • 2012/06/19 加藤菊雄=訳 1976/09/27 を追加しました。
  • 2012/04/24 浜田美佐子=著 2011-03-10 を追加しました。
  • 2012/04/05 山川瑞明+武田雅子=編訳 1984-04-20 を追加しました。
  • 2012/02/05 東雄一郎=訳 2008/12-10 を追加しました。
  • 2009/01/16 川名澄=訳 2008/04 を追加しました。
  • 2006/08/19 「『ハチミツ』か『ミツバチ』か?——タイトルの本当の由来」を追加しました。

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Thursday, 17 August 2006

オナニーとセックスと中絶 Sex, Abortion and Masturbation

■ヘンタイ? Pervert?
Nyarome
Image source: www.dotei.com「ニャロメのおもしろ性教室」


■なぜオナニーをするのか? Why masturbate?

……それなら、メスを得られなかったオスが、しかたなくしているかといえばそうでもないらしい。事実、ハーレムの主としていくらでも交尾ができる立場にあるシカのオスでさえマスターベーションをするのだ。とすると、セックスの代償以外に、もっと必要不可欠な理由があるということになる。

そこで出された説は、常に精子を新鮮なものにしておくために、定期的にマスターベーションをして古い精子を出しているのではないかというものだ。新しい元気な精子のほうが、メスを妊娠させる可能性も高くなる。他のオスとの精子間競争に勝つためにも、若く新鮮でいきのいい精子を用意しておく必要があるからだ。

さらに『精子戦争』の著者、ベイカーによれば、男も浮気をする前に、マスターベーションをする率が高いという。決戦にそなえて、精子を新鮮な精鋭部隊に切り換えているのだ。

   野口哲典(のぐち・てつのり)=著
   『大人の保健体育』 教室では教えてくれない性教育
   インデックス・コミュニケーションズ 2005/05


■オナニーとセックス Sex and Masturbation

オナニーをセックスの予行演習(よこうえんしゅう)だと思っている人がいますが、それはまちがいです。オナニーは自問自答、「こんなことしてていいの会」です。自分と向き合う、ムケてないくせに向き合う、自分ミーティングなのです。結婚(けっこん)しても、一生、自問自答は続(つづ)きます。

確(たし)かに、セックスは人に気を遣(つか)ったり優(やさ)しくしたりすることを覚(おぼ)えます。確(たし)かに、童貞(どうてい)の人は場を読めない人が多いです。しかし、大事なのはいつまでも「オナニー」です。いずれ人類(じんるい)はセックスをしなくなるかもしれませんが、オナニーは絶対(ぜったい)にすたれません。

(中略)

結末(けつまつ)を知っているのに続(つづ)けられるのは、オナニーだけなのです。セックスは「どうせこうなんでしょ」が見えてきたら萎(な)えるし、やらなくなったりします。しかし、オナニーだけは絶対(ぜったい)になくならないのです。

   9) オナニーとセックス
   みうらじゅん=著 『正しい保健体育』 理論社 2004/12


■オナニーと性的空想 Masturbation and sexual fantasy
Douardhenri_avril_masturbation
フランスの画家エドゥアール=アンリ・アヴリルによる、この作品はマスターベーションを行うときに性的空想が補助的に用いられている様子を描いている。 This piece by Édouard-Henri Avril depicts fantasy being used to aid masturbation. Image source: Sexual fantasy - Wikipedia


■中絶 Abortion

Q18 年間の人工妊娠中絶はどのくらいあるのですか?
    十代で中絶する人は多いのですか?

年間の中絶件数? これを聞いてびっくりしないでよ。1年間の出産件数が120万弱なのに中絶件数は30万弱もあるんだよ。いやだよね。闇(やみ)に葬(ほうむ)られる生命がいかに多いか。日本は中絶天国なんて不名誉(ふめいよ)な名前で呼ばれているんだけど、これだと反論できないね。

十代の中絶はこの中の約1割。多いとみるか少ないとみるかはそれぞれとは思うけど、でも25年前と比較(ひかく)してみると、10倍ぐらいに増加している。

年代別にみても二十代、三十代、四十代はだんだん減ってきているのに対して、十代の上昇率にはすごいものがある。

とにかく十代の妊娠→人工妊娠中絶は増加しているんだよ。

   河野美香(かわの・みか)=著 『学校で教えない性教育の本
   ちくまプリマ−新書009 筑摩書房 2005/03


■外部リンク External links

 [en] English
   * Sex (disambiguation) - Wikipedia
   * Masturbation - Wikipedia
   * Abortion - Wikipedia

 [ja] 日本語
   * 人工妊娠中絶 - Wikipedia
   * オナニー - Wikipedia
   * Sex - Wikipedia


■更新履歴 Change log

2011-06-13 オナニーベスト10の YouTube 動画と、「オナニー」の情報、動画、
         画像について調べよう。広げよう。 : Prism へのリンクを削除
         しました。
2010-11-14 「オナニーと性的空想」の項を新設し、画像を追加しました。
2010-10-14 オナニーベスト10の YouTube 動画を追加しました。
2010-06-29 見出しを追加するなど、細部を修正しました。また、
         「外部リンク」の項を新設しました。


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(2) Masturbation

(3) Abortion

  

  

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Tuesday, 15 August 2006

Billedbog uden billeder / Picture Book Without Pictures by Hans Christian Andersen アンデルセン 『絵のない絵本』『畫のない畫本』『繒なき繒本』『繒のない畫帳』『月のみたことども』『月の物語』

        目次 Table of Contents

■アンデルセンの肖像入り郵便切手 Postage stamp depicting H. C. Andersen
■中國語譯(繁體字)Translation into traditional Chinese
■日本語訳 Translations into Japanese
  (J1) katokt 2013
  (J2) 荒俣 2005
  (J3) 大塚 2003
  (J4) 山野辺 1991
  (J5) 鈴木 1990
  (J6) 山室 1975, 1984
  (J7) 毛利 1973
  (J8) 平林=訳 上崎=文 1964
  (J9) 大畑 1953, 1975
  (J10) 矢崎 1952, 1987
  (J11) 川崎 1950, 1994, etc.
  (J12) 茅野 1934
  (J13) 松原 1926
  (J14) 竹友 1924
  (J15) 野村 1923
  (J16) 山君 1906, 1996
■フランス語訳 Translation into French
■英訳 Translation into English
■ドイツ語訳 Translation into German
■デンマーク語原文 The original text in Danish
■邦題の異同 Variation of the title translated into Japanese
■更新履歴 Change log


■アンデルセンの肖像を描いた郵便切手
 Postage stamp depicting Hans Christian Andersen

Ehcandersen
Image source: Artstamps.dk


■中國語譯(繁體字)Translation into traditional Chinese

一位印度姑娘從這濃密的樹林走出來了。她輕巧得像瞪羚,美麗得像夏娃。這位印度女兒是那麼輕靈,但同時又是那麼豐滿。我可以透過她細嫩的皮膚看出她的思想。


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) katokt 2013
そのこんもりとしているところから、カモシカのように身軽でイブのように美しい、一人のインド人の娘が飛び出してきました。このヒンドゥーの娘は立ちすくんでいて、見た目は軽やかでとても美しく、それでいてまわりの闇からははっきりと目立ちました。彼女の繊細な表情から、どうしてここにきたかを読み取ることが出来ます。

  • ハンス・クリスチャン・アンデルセン=作 katokt=訳 『絵のない絵本』 第一夜 ブログ「その空はあまりにも高くて」 2013/01/19

(J2) 荒俣 2005
その茂みの間から、カモシカのように身軽でイブのように美しい、ひとりのインド娘が飛びだしてきました。この娘は空気のように軽やかで、それでいてその姿は、あたりを包む闇のなかでも際立っていました。うすい肌を通して、彼女が何のつもりでここへきたかが、読み取れました。

  • ハンス・クリスチャン・アンデルセン=作 ハリー・クラーク=挿画 荒俣宏=訳 「絵のない絵本」 『アンデルセン童話集』 新書館 2005/08/10 所収 この本の詳細は ここ
  • 原書: Fairly Tales by Hans Christian Andersen, 1916. Illustrated by Harry Clarke. Published by George G. Harrap & Co. Ltd.

(J3) 大塚 2003
そのとき、茂(しげ)みの中(なか)から、ひとりのインド娘(むすめ)がでてきました。まるでガゼルのように身(み)が軽(かる)くて、イブのように美(うつく)しい娘(むすめ)でした。その娘(むすめ)は、まるで大気(たいき)のように軽(かろ)やかでしたけれど、それでも、インドの娘(むすめ)らしく、ゆたかで、きりっとした体(からだ)つきでした。わたしは、そのきれいな肌(はだ)をとおして、その娘(むすめ)がなにを考(かんが)えているのか、見(み)てとることができましたよ。

  • ハンス・クリスチャン・アンデルセン=作 大塚勇三=編・訳 イブ・スパング・オルセン=画 『絵のない絵本』 アンデルセンの童話4 福音館文庫 S-28 2003/11

(J4) 山野辺 1991
と、現われた、しげみから、ヒンズーの少女が。軽やかにカモシカのように、なよやかにイヴのように。なにやら吹けば飛ぶよな、しかも打てば響くよな、インドの娘。透けて見えたその想(おも)いが、そのきめ細かな肌をとおして。

  • ハンス・クリスチャン・アンデルセン=作 山野辺五十鈴(やまのべ・いすず)=訳 『絵のない絵本』 集英社文庫 1991/11

(J5) 鈴木 1990
と、その茂(しげ)みのかげから、カモシカみたいに身がるで、イブのように美しいヒンズー人の少女がひとりあらわれたのさ。そのインド人のむすめは、どことなく幻(まぼろし)のようにかげがうすく、それでいて、からだじゅうに、はちきれそうにはりつめたものが、みなぎっていた。すきとおるように美しいそのはだをすかして、わたしにはこの少女の心の中が見とおせるような気がした。

  • ハンス・クリスチャン・アンデルセン=作 鈴木徹郎(すずき・てつろう)=訳 牧野鈴子=絵 『絵のない絵本』 少年少女世界名作の森16 集英社 1990/07

(J6) 山室 1975, 1984
しげみの中から、カモシカのように身がるで、イヴのように美しいひとりのインドのむすめが、走りでてきました。このむすめは、どこか空気の精みたいでいて、いかにもインドのむすめらしく、ぴちぴちした生命にあふれていましたっけ。わたしには、そのうすい肌をとおして、心の中までがすいて見えました。

  • ハンス・クリスチャン・アンデルセン=作 山室静=訳
  • b. は絶版。引用は b. に拠りました。a. と b. の訳文の異同は未確認。

(J7) 毛利 1973
そのとき森の奥からひとりのインド娘があらわれました。カモシカのように軽やかで、イヴのように美しい娘でした。いきいきした肉づきのいいからだ、わたしはそのつややかな肌をとおして、娘の中にある考えを、はっきり読みとることができました。

  • アンデルセン=著 毛利三彌(もうり・みつや)=訳 『絵のない絵本』 講談社文庫 1973/06/15

(J8) 平林=訳 上崎=文 1964
 そのとき、茂みの中から、ひとりのインド娘が飛びだしました。娘はかもしかのように軽やかに、川のほうへ走っていきました。旧約聖書にある、人類最初の女性イブのように美しい娘でした。
 わたしはその娘を照らしました。わたしの青い光が、娘の美しいはだにふれたとき、わたしは娘の心の中を知ることができました。

  • アンデルセン=原作 平林広人(ひらばやし・ひろんど)=訳 上崎美恵子(こうざき・みえこ)=文 「絵のない絵本」 『少年少女世界の名作文学38 北欧編1』 小学館 1964/10/20
  • 原文は総ルビですが、ここではすべて省略しました。

(J9) 大畑 1953, 1975
その時、茂みのなかから、かもしか のように身のかるい、そして、イヴのように美しい、ひとりのインド娘が出てきました。このインド娘は空気の精かなにかのように軽やかですが、それでいて、きりっと引きしまったからだつきをしていました。わたしはそのこまやかな皮膚をとおして、娘の思っていることを見ることができました。

  • ハンス・クリスチアン・アンデルセン(アネルセン)=作 大畑末吉=訳
  • 引用は a. 岩波文庫 1975 に拠りました。「かもしか」の傍点を下線で置き換えました。

(J10) 矢崎 1952, 1987
するとそのとき、茂みの中から、カモシカのように身軽で、イブのように美しい、ひとりのインド娘(むすめ)が出てきました。このインド娘は、なにかしら空気のように軽(かろ)やかでしたが、それでいて、ぴちぴちとした、ゆたかなからだつきをしていました。わたしは、この娘のきゃしゃな皮膚(ひふ)をとおして、考えていることを読みとることができました。

  • ハンス・クリスチャン・アンデルセン=作 矢崎源九郎=訳
  • 引用は a. 新潮文庫 1987 に拠りました。

(J11) 川崎 1950, 1994, etc.
と、そのとき、しげみのなかから かもしか みたいに身もかるく、イヴのように美しいインド娘(むすめ)がただひとり、ひょっこりすがたをあらわしました。その娘のからだつきは、なにかこう、なよなよとやさしいようすでありながら、まるまるとはちきれんばかりに見えましたので、わたしは娘の考えを、うすいひふごしに、のぞくことさえできそうでした。

  • ハンス・クリスチャン・アンデルセン=作 川崎芳隆=訳
  • 引用は b. 角川文庫 1994 に拠りました。「かもしか」の傍点を下線で置き換えました。

(J12) 茅野 1934
その時木の茂みの中から、羚羊のやうに身輕に、イヴのやうに美しい一人の印度娘が出て來た。この印度の娘には何だか空氣のやうなものがあつたが、しかしまた瑞々した生活の充實があつた。私はその繊細な皮膚を透してその考を見ることが出來た。

  • アンデルセン=作 茅野蕭々(ちの・せうせう)=譯 『繒なき繒本』 岩波文庫 定價二十錢 1934/09/30(昭和9)
  • 注意: 「譯者後記」によれば、この訳は重訳。レクラム版のドイツ語訳を底本とし、二、三の他のドイツ語訳を参照して、そのよいと思われる方に従ったという。

(J13) 松原 1926
一人の印度の少女が茂みの中から、そつと出てきました。イヴのやうに綺麗で、若い羚羊のやうに輕やかで——大氣の中にゐる仙女のやうな姿をして、それでゐて、東の國の娘たちがもつ柔かな楽しみを求める熱い生命をもつた少女でした。私にはその少女の美しい透きとほる肌をとほして、少女の抱いてる思ひがよくわかりました。

  • ハンス・クリスチャン・アンデルセン=作 松原至大(まつばら・みちとも)=譯 「繒のない畫帳」 『世界短篇小説大系 南欧・北欧篇』 近代社 1926/05/06(大正15)
  • 説・欧・社の旧字は新字で置き換えました。

(J14) 竹友 1924
その木立の中からインドの娘が小走りして現れて來た。身輕な擧動は羚羊のやうで、美しいことは、イヴのやうであつた。まぼろしのやうに輕くほのぼのとしてゐたが、しかしぐるりのもの影の中にくつきりとゑがかれて、そのインド少女は立つてゐた。美しいおもざしにはここへ來るにつけて考へたことが讀まれた。


(J15) 野村 1923
その時、その茂みのなかゝら一人の印度の少女が出て來ました。それは羚羊(かもしか)のようにすばやくでした。美しいこの少女は、何をおもつてやつて來たのでせうか。[略]

  • アンデルセン=著 野村吉哉(のむら・きちや)=譯 『月の物語』 丁未出版社 定価壹圓 1923/05/20(大正12)
  • 国立国会図書館デジタル化資料
  • 完訳ではありません。原文は総ルビですが、ここではその一部を省略しました。

(J16) 山君 1906, 1996
其時に茂みの中から羚羊のやうに身輕くエワのやうに美しい印度の少女が出て來た。輕いことは風のやうでどこか又ゆたかに活氣に充ちた有樣が見えて居た。私は細やかな肌を通して胸の思も見る事が出來た。

  • アンデルセン=著 山君=譯 「畫のない畫本」
  • a. は b. を複製したもの。初出は b.。引用は a. 大空社版に拠りました。

■フランス語訳 Translation into French

Voilà que de dessous les arbres apparaît une jeune fille hindoue, légère comme une gazelle, belle comme Ève dans le paradis. Quelle figure idéale, aérienne, la grâce même, et si pleine de caractère ! Sous sa peau fine, je voyais s’agiter ses pensées tumultueuses.

  • Livre d’images by Hans Christian Andersen. Translated from Danish by David Soldi
  • E-text at Biblisem.net

■英訳 Translation into English

From the thicket, a Hindu maiden stepped out, graceful as a gazelle and beautiful as Eve. There was something truly spiritual, and yet material, about her, and I could even make out her thoughts beneath her delicate skin.


■ドイツ語訳 Translation into German

Da kam aus dem Dickicht ein Hindumädchen, leicht wie die Gazelle, schön wie Eva; es war etwas so Luftiges, und doch wieder eine so üppige Lebensfülle in dieser Tochter Indiens! Ich konnte die Gedanken durch die feine Haut sehen; die dornigen Lianen zerrissen ihre Sandalen ( . . . )


■デンマーク語原文 The original text in Danish

Da kom fra tykningen en hinduisk pige, let som gazellen, skøn som Eva; der var noget så luftigt og dog så fyldigt fast ved Indiens datter, jeg kunne se tanken gennem den fine hud ( . . . )


■邦題の異同 Variation of the title translated into Japanese

  • 『繒なき繒本』…………茅野 1934
  • 『繒のない畫帳』………松原 1926
  • 『絵のない絵本』………katokt 2013
  • 『絵のない絵本』………荒俣 2005
  • 『絵のない絵本』………大塚 2003
  • 『絵のない絵本』………山野辺 1991
  • 『絵のない絵本』………鈴木 1990
  • 『絵のない絵本』………山室 1975, 1984
  • 『絵のない絵本』………毛利 1973
  • 『絵のない絵本」………平林=訳 上崎=文 1964
  • 『絵のない絵本』………大畑 1953, 1975
  • 『絵のない絵本』………矢崎 1952, 1987
  • 『絵のない絵本』………川崎 1950, 1994, etc.
  • 『月のみたことども』…竹友 1924
  • 『月の物語』……………野村 1923
  • 『畫のない畫本』………山君 1906, 1996

■更新履歴 Change log

  • 2016/02/18 katokt=訳 2013/01/19 を追加しました。
  • 2013/08/09 目次を新設し、竹友藻風=譯 1924/07/10 と野村吉哉=譯 1923/05/20 を追加しました。
  • 2012/03/30 松原至大=譯 1926/05/06 を追加しました。また、邦題の異同の項を新設しました。
  • 2010/08/22 平林広人=訳 上崎美恵子=文 1964/10/20 を追加しました。
  • 2009/11/03 毛利三彌=訳 1973/06/15 を追加しました。
  • 2009/08/19 中國語譯(繁體字)の電子テキストのリンクがリンク切れだったのを修正しました。また、茅野蕭々=譯 1934/09/30 とドイツ語訳を追加しました。
  • 2009/08/03 荒俣宏=訳 2005/08/10 を追加しました
  • 2007/07/02 山君=譯 1906/01, 1996/06 を追加しました。
  • 2006/10/14 山室静=訳 1975/12 を追加しました。
  • 2006/09/01 鈴木徹郎=訳 1990/07 を追加しました。

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Thursday, 10 August 2006

Evelyn Waugh "Decline and Fall" 015

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Image source: BBC News, 8 March 2006. Drama reunites Fawlty Towers pair
Prunella Scales and Andrew Sachs are reuniting for a drama based on Mr Loveday's Little Outing, a short story by Evelyn Waugh.
 
 
■日本語訳 Translations into Japanese

(1) 
 翌日ポールは、フェイガン博士の面接を受けるために、再びチャーチ・アンド・ガーゴイル社に足を運んだ。それほど待たされはしなかった。フェイガン博士はすでに来ていて、ほかの応募者の面接をしていた。二、三分後にはレヴィ氏がポールを部屋に案内し、紹介して、二人きりにした。
 「いやあ、大変な面接でした」と、フェイガン博士が切りだした。「大変にいい青年には違いないんだが、こっちの言うことがまったく伝わらん。あなたはどうかな、ちゃんと聞こえとりますかな?」
 「ええ、完璧に」
 「よろしい。それでは始めるとしましょう」
 ポールはテーブルの向こう側の人物をこわごわと見つめた。相手はえらく背が高く、えらく歳をとっていて、えらく立派な服装だった。眼は窪んでいて、真っ黒のゲジゲジ眉の上に、白髪がせり出していた。顔がやたらと長い。それが、しゃべるのにあわせて軽く揺れた。声は、遠い昔に演説法の勉強でもしたのかと思えるほど、千変万化の抑揚に富んでいた。両手の甲は体毛におおわれ、指は猛禽の爪のように曲がっていた。

   富山太佳夫=訳『大転落』岩波文庫 1991年6月
 
 
(2)
 翌日ポールはチャーチ・アンド・ガーゴイルにフェイガン校長の面接を受けに行った。ながくは待たされなかった。フェイガン校長は他の候補者の面接をすでに始めていた。しばらくするとレヴィがポールを部屋に案内し、紹介して出て行った。
「いや疲れたよ」とフェイガン校長は言った、「きっとなかなかいい青年だろうと思うが、こっちの言うことが一言も通じないのでねえ。君はぼくの言うことがはっきり聞きとれるかね?」
「さいわい、はっきりきこえます」
「よろしい。それでは仕事にかかろう」
 ポールはテーブルごしに内気に相手を見た。彼は背が高く、老齢で、立派な服装をしていた。凹んだ目をして、真黒な眉の上には長い白髪を頂いていた。顔は細長く、しゃべると軽くゆれた。声の抑揚はさまざまに変化し、むかし発声法の訓練をしたことがあるようだった。手の甲は毛深く、指は鉤型に曲っていた。

   柴田稔彦=訳『ポール・ペニフェザーの冒険』福武文庫 1991年4月
 
 
■英語原文 The original text in English

  Next day Paul went to Church and Gargoyle to interview Dr Fagan. He had not long to wait. Dr Fagan was already there interviewing the other candidates. After a few minutes Mr Levy led Paul into the room, introduced him, and left them together.
  'A most exhausting interview,' said Dr Fagan. 'I am sure he was a very nice young man, but I could not make him understand a word I said. Can you hear me quite clearly?'
  'Perfectly thank you,'
  'Good; then let us get to business.'
  Paul eyed him shyly across the table. He was very tall and very old and very well dressed; he had sunken eyes and rather long white hair over jet black eyebrows. His head was very long, and swayed lightly as he spoke. His voice had a thousand modulations, as though at some remote time he had taken lessons in elocution; the backs of his hands were hairy, and his fingers were crooked like claws.

   Evelyn Waugh "Decline and Fall" 1928
 
 
■更新履歴 Change log
2006/08/12 英語原文の最後のパラグラフの中ほどに入力ミスがありましたので、訂正しました。Y. M. さん、ご指摘ありがとうございました。
 
 
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Tuesday, 01 August 2006

Tu Tze-chun, a Tang Dynasty story and its adaptation / Toshishun / 李諒(李復言),牛僧孺, 芥川龍之介ほか(唐人傳奇『續玄怪錄』から)「杜子春」「杜子春伝」「杜子春傳」「杜子春の物語」

 Video 1 
蔡志忠 《鬼狐仙怪系列——杜子春》
Du Tz Chuen: An animated film by Cai Zhizhong

冒頭部分。おちぶれた杜子春が、路上で老人に出会うところまで。 Uploaded by tomorallen on Dec 7, 2006


 Video 2 
芥川龍之介原作 「杜子春 (1979)
TVアニメ 日本名作童話シリーズ 赤い鳥のこころ より

監修: 木下恵介 原作: 芥川龍之介 プロデューサー: 木下忠司・矢吹公郎 監督・作画: 蔡志忠 脚本: 折戸伸弘 音楽: 木下忠司 このアニメシリーズの詳細はウィキペディアを参照。 Uploaded by ROMANSEORIGINAL on Dec 12, 2011.


■表紙画像 Cover photos
Photo_4Photo_6Photo_5


■日本語訳 Translations into Japanese
 Classical Chinese >>> Contemporary Japanese

(J1) やぶちゃん 2006
 (……)杖をついた一人の老人が杜子春の前に立っています。老人は、杜子春に、こう訊ねました。
「お前さまは何を嘆いておられるのじゃ?」
杜子春は自分のどんなにかやりきれない思いを述べ始めて、まさにあの親戚の薄情さを訴える段となると、その憤りたるや、顏の色がすっかり変わってしまうほどでした。
すると老人は、即座に聞きました。
「幾らあったら、お前さま充分かね?」
「三万か、五萬ぐらいもあれば、やっていけますか……。」
老人は即座に返しました。
「まだまだ。」
そこで、
「十万。」
と、杜子春が言うと、またしても、
「まだまだ。」
それならばと、
「百万。」
と答えると、またしても
「まだまだ。」
杜子春が思い切って、
「三百万。」
と答えた時、初めて老人は
「いいじゃろ。」
と頷き、無造作に袖から銭一さしを取り出して、
「これは、当座、お前さまの今夜の分じゃ。明日の正午きっかり、お前さまを西の市の北のペルシャ人屋敷で待っていよう。くれぐれもその刻限に遅れてはならん。」
と言い捨てて、去って行きました。
翌日定刻通り、杜子春が行ってみると、老人は果して三百萬の銭をくれて、そうして名も告げずに立ち去ったのでした。

   李復言=著 やぶちゃん=訳「杜子春の物語」2006/07/30
   訳者注によると、『太平廣記』を底本として諸本によって校閲された
   『唐人小説』(中華書局 1959)を底本とした、
   『中国の古典32 六朝・唐小説集』別冊(学習研究社 1983)
   の原文を元とした「やぶちゃん版訓読」をベースとした由。


(J2) 内田+乾 1996
 すると一人の老人が、杖をついて前に現れ、たずねて言った、
「あなたは、何を嘆いているのか」と。
 杜子春は、自分の思いを言い、さらに親戚の薄情さに文句を述べたが、その時の表情には興奮しているさまがよく分かった。老人が言うには、
「いくらあれば十分なのだ」と。
 杜子春が言うには、
「三、五万あれば、生活していけます」と。
 老人が言うには、
「まだ十分ではない」と。さらに、
「十万」と言うと、
「まだ十分ではない」と言う。そこで、
「百万」と言うと、
「まだ十分ではない」と言う。そして今度は
「三百万」
 というと、そこで初めて、
「よかろう」
 と言って、袖の中から一さしの銭を取り出して言うには、
「おまえにやろう。今は夜なので、明日の正午に、おまえを西の市場のペルシャ人屋敷で待っている。時間に遅れないように気を付けなさい」と。
 約束の時間に、杜子春は出かけた。老人は先の言(げん)のように、銭三百万を与えると、自分の姓名を言わずに立ち去った。

   李復言(り・ふくげん)=撰「杜子春伝」
   内田泉之助(うちだ・せんのすけ)+乾一夫(いぬい・かずお)=著
   波出石実(はでいし・みのる)=編『唐代伝奇』新書漢文大系10
   明治書院 1996/06 所収


(J3) 竹田 1990
 (……)一人の老人が杖をついて子春の前に現れて言葉をかけた。
 「あなたはなにを嘆いておられるのじゃ」
 子春は胸のうちを訴え、また、親戚の冷たいしうちに対する不満を述べているうちに、憤激の思いが顔に現れてきた。すると老人は言った。
 「いくらあったらやっていけるのかね」
 子春は答えた。
 「四、五万もあればなんとか暮らしていけるでしょう」
 老人は言う。
 「そんなもんじゃだめじゃろう」
 「それでは十万」
 「まだだめ」
 「百万」
 「まだまだ」
 「三百万」
 すると老人はやっと、
 「よかろう」
 と言うと、袖の中から銭(ぜに)を一緡(ひとさし)(ひもに通した穴あき銭千枚)取り出してこう言った。
 「今日はとりあえずこれだけさしあげておこう。明日の正午、西市のペルシャ人屋敷(1)で待っておるから、くれぐれも遅れないように」
 約束の時刻に子春が行ってみると、老人は約束どおり三百万の銭をくれると、姓名も名乗らずに立ち去った。

   注(1) 当時の長安は国際都市のにぎわいを見せ、ペルシャ商人も住みついて
   おり、富豪が多かった。
   李復言=著 竹田晃=訳・解説「杜子春の物語」
   竹田晃=編『中国幻想小説傑作集
   白水Uブックス91 白水社 1990/12 所収


(J4) 金 1989
 (……)一人の老人が杖をつきながら前の方に現れ、
 「お前さん、何をお歎きだい」
 と尋ねた。子春は自分の心のうちを述べたが、親戚の薄情な仕打ちが腹にすえかね、興奮のあまり顔が上気するほどであった。老人が、
 「銭がなん貫(がん)ほどあれば足りるのじゃ」
 と言うので、子春は、
 「四、五万もあれば生きてゆけます」
 と答えると、老人は、
 「まだまだじゃ、もっと言うてみよ」
 そこで「十万」と言うと、「いやまだまだ」
 思い切って「百万」と言ってみると、やはり「まだまだ」
 「三百万」と言うと、やっと「よかろう」と、袖から銭一緡(ひとさし)を取り出し、
 「これは今晩の分じゃ。明日の正午、西市の波斯邸(ペルシャやしき)で待っておる。おくれるでないぞ」
 と言った。
 約束の刻限に、子春が行ってみると、老人は果たして三百万銭をくれ、名も告げずに立ち去った。

   李復言=編 金文京(きん・ぶんきょう)=著(現代語訳)「杜子春」
   『鑑賞 中国の古典23 中国小説選』角川書店 1989/11 所収


(J5) 今村 1988
 (……)一人の老人が杖をつき、面前にたたずんで、訊ねた。
 「なぜ溜息をついていなさる?」
 杜子春は、思っていたことをさらけ出し、親戚が薄情だと憤激した。憤激の情は顔に表われた。
 「いく緡(さし)(3)あったなら、足りるのかな?」
 「三万か四万あれば、やっていけるでしょう」
 ところが、老人は、
 「それでは足りるまい。もっと言ってごらん」
と言うのである。
 「十万」
 「それでは足りるまい」
 そこで百万と言ったが、やはり、
 「それでは足りるまい」
 「三百万」
と言うと、やっと、
 「それならよかろう」
と言いながら、袖から一緡取り出して、
 「これは今晩の分だ。明日の正午、西市のペルシャ人屋敷(4)で待っている。時間に遅れないように」
と言った。
 その刻限に、杜子春が約束の場所へ行くと、老人は彼に銭三百万与えて、姓名を名のらないまま立ち去った。

   注(3) 唐代は、貨幣として銭と帛を使用し(……)これをみても、袖から
   一緡取り出して若者に渡したという老人がただ者でないことが判る。
   注(4) (……)当時、長安に来ていたペルシャ人の居住にあてた所か、
   あるいは商品をあずけておく所だろうという(……)。

   牛僧孺(ぎゅう・そうじゅ)=著 今村与志雄=訳「杜子春」
   『唐宋伝奇集(下)—杜子春 他三十九篇』(全2册)
   岩波文庫 1988/09 所収


(J6) 高橋+西岡 1982
 と、一人の老人が杖(つえ)をつきながら、ふいと目の前に現れて、
「お前さんは、何をそんなに嘆いているんだね?」
 と問いかけた。子春(ししゅん)は自分のやりきれない気持ちこの老人に喋(しゃべ)りはじめたが、薄情な親類のしうちを訴える段になると、顔面が紅潮するほどに興奮してしまった。
 老人は、そこで、
「いくらあればお前さんは満足かね?」
 と訊(たず)ねる。子春が、
「三万から五万ぐらいあればやっていけます」
 と答えると、老人は
「それじゃ足らんだろう」
 と言う。そこで、
「十万ぐらい」
 と言ったが、
「まだ足らんな」
 と言い、
「百万」
 と言っても、やはり、
「まだだな」
 と言う。そこで、
「三百万です」
 と言うと、
「それで、よかろう」
 と答え、袖(そで)から一さしの銭を取り出して、
「これは今夜の食いぶちだ。明日の正午に、西市のペルシャ人屋敷で、お前さんを待っている。遅れないように来なさいよ」
 と言いすてて、去っていった。
 翌日、子春が行ってみると、老人は果たして銭三百万を彼にくれて、名も告げずにいなくなった。

   李復言=著 高橋稔+西岡晴彦=訳「杜子春伝」
   藤堂明保=監修『六朝・唐小説集』中国の古典32
   学習研究社 1982/05 所収


(J7) 村山 1976
 (……)かれのまえに、杖(つえ)をついたひとりの老人があらわれた。
「なにをそんなになげいておられるのかな。」
 杜子春(とししゅん)は自分がどんなにこまっているかをうったえ、親戚(しんせき)の薄情(はくじょう)なしうちをののしった。ののしっているうちに、しだいにこうふんして、顔色まで変わってきた。このようすを見て、老人がいった。
「いくらあればたりるかな。」
「四、五万もあれば、なんとかやっていけるのですが……。」
「それではたらんだろう。」
「では、十万。」
「まだたるまい。」
「それなら、百万。」
「まだまだ、それでもたるまい。」
「では、三百万。」、
「まあ、よかろう。」
 老人は、そういって袖(そで)から銭をひとつかみとり出した。
「さしあたって、今晩(こんばん)の費用にこれだけさしあげよう。わしはあす正午、西市(さいし)にあるペルシア人のやしきで待っている。おくれないように来なさるがよい。」
 あくる日、やくそくの時刻(じこく)にいってみると、老人は銭三百万をさしだし、名まえもつげずに立ち去った。

   李復言=著 村山孚(むらやま・まこと)=訳「杜子春」
   村山孚=訳『唐代の小説』中国の古典文学6
   さ・え・ら書房 1976/10 所収


(J8) 乾 1971
 この時、一人の老人が杖をついて前に現われ、問うて言う、
「そなたは何を嘆いているのじゃ」と。
 杜子春は自分の気持を述べ、さらに親戚の薄情なことを憤っては、興奮の気配が顔色にまで現われていたのだった。老人が言うのに、
「いくらあったら用に足りるのかね」と。
 子春は言う、
「三万か五万あれば生活できましょう」と。
 老人は言う、
「まだそれではだめだな」と。さらに、
「十万」と言った。言う、、
「まだだめだな」と。そこで、
「百万」と言ったが、またもや
「まだだめだな」と言う。
「三百万」
 と言うと、やっと、
「よかろう」
 と言い、袖の中から銭を一貫(ひとさし)取り出して、
「そなたに進ぜよう。今は夜だから、明日の正午にそなたを西の市場のペルシャ屋敷で待っている。くれぐれも約束の時間に遅れないようにな」と言うのであった。
 約束の時間になって子春が行ってみると、老人は果たして三百万の銭をくれ、姓名を告げずに立ち去った。

   李復言(り・ふくげん)=撰 乾一夫=訳「杜子春傅」
   内田泉之助+乾一夫=著『唐代伝奇』新釈漢文大系44
   明治書院 1971/09 所収


(J9) 前野 1964
 そのとき一人の老人が杖をつきながら子春(ししゅん)の目の前に現われて、言葉をかけたのである。
「なにを嘆いておられるのかな」
 子春は自分の気持を訴え、さらに親戚の冷淡さに対する不平をも話して、表情にまで興奮の色を浮かべるのであった。すると老人は、
「いくらあったら十分なのかね」
 子春は答えた。
「四、五万もあれば暮らしは立つでしょう」
 しかし老人は言う。
「そのくらいではまだだめだね」
「それでは十万」
「まだまだ」
「百万」
「まだまだ」
「三百万」、
 すると老人はようやく、
「よかろう」
 そして袖の中から銭をひとさし取り出すと、
「今夜はこれだけ進ぜよう。明日の正午、西市のペルシア人屋敷(注)で待っているよ。遅れないように気をつけてな」
 約束の時刻に子春が行ってみると、老人は約束どおり三百万の銭をくれた。そして姓名も名のらずに立ち去った。

(注)当時の長安の町には各国の人たちが集まっていた。ペルシアの商人もその一つで、大富豪が多かった。

   李復言=著 前野直彬=訳「杜子春の物語」続玄怪録
   前野直彬=編訳『唐代伝奇集2』(全2巻)東洋文庫16
   平凡社 1964/04 所収


(J10) 川端 1926
 そこへ一人の老人が杖をついてやつて來た。
『君は何を嘆息してゐるのだね。』
 杜子春は事情を話し、顏色を變へて親戚の薄情を憤慨した。すると老人が云つた。
『ふん。して、一體金がどれくらゐあればいいのだね。』
『三萬か五萬もあれば結構暮して行けるでせう。』
『何だけちくさい。それつぱかりか。同じことなら、もつと澤山ほしいと云へ。』
『では、百萬。』
『何だ。それつぱかりか。』
『ぢやあ三百萬。』
『よろしい。』
 そして老人は袖の中から錢貫(ぜにさし)を一つ出して云つた。
『今は持合せがないから、これだけやつて置く。明日、やつぱり夕方の今頃に西市のペルシヤ人の邸へ來給へ。よく氣をつけて、遲刻しないやうにし給へ。』
 杜子春は約束の時間に行つた。すると果して老人は錢三百萬を與へ、名前も云はずに何處かへ行つてしまつた。

   鄭還古=撰 川端康成=譯「杜子春傅」
   『支那文學大觀8
   支那文學大觀刊行會 非賣 1926/09 所収


■漢文読み下し Japanized reading of the original text in Chinese

一老人杖を道に策(つゑつ)くあり、問うて曰(いは)く、君子何をか歎ずると。子春(ししゆん)其心を言ひ、且つ其親戚の疎薄(そはく)を憤る。感激の氣顏色(がんしよく)に發す。老人曰く幾緡(いくびん)ならば則ち用に豐(た)ると。子春曰く三五萬ならば則ち以て活くべしと。老人曰く、未(いまだ)しなり、更に之を言へと。十萬なりと。曰く未しなりと。乃ち百萬と言ふ。亦曰く未しなりと。曰く三百萬と。乃ち曰く可なりと。是に於て袖より一緡を出(いだ)して曰く、子に給(あた)へん。今は夕(ゆふべ)なり。明日(みやうにち)午時(ごじ)子(そなた)を西市(せいし)の波斯邸(ぺるしやてい)に俟(ま)たん。愼(つつし)んで期(き)に後(おく)るるなかれと。時に及び子春往く。老人果して錢三百萬を與(あた)へ、姓名を告げずして去る。

[原文は総ルビですが、ここでは一部を省略しました - tomoki y.]

   唐代小説 神怪類 一、道釋篇
   鄭還古=撰「杜子春傅」
   『國譯漢文大成 文學部第十二卷 晉唐小説
   著作權者:鶴田久作 發行者:財團法人 東洋文化協會
   1955/08 複版 所収


■中國語原文(繁體字)The original text in traditional Chinese

有一老人策杖于前,問曰:“君子何嘆?”子春言其心,且憤其親戚之疏薄也,感激之氣,發于顏色。老人曰:“幾緡則豐用?”子春曰:“三五萬則可以活矣。”老人曰:“未也。”更言之:“十萬。”曰:“未也。”乃言“百萬”。亦曰:“未也。”曰:“三百萬。”乃曰:“可矣。”於是袖出一緡曰:“給子今夕,明日午時,候子于西市波斯邸,慎無後期。”及時子春往,老人果與錢三百萬,不告姓名而去。

   續玄怪録(太平廣記)
   巻六 仙 杜子春(Tu Tzu-ch'un)
   * E-text at Chinese E-Texts
   * E-text at Chinese Literature in Translation,
    a site created to supplement courses in Chinese literature in
    translation at the Division of Asian & Middle Eastern Languages
    and Cultures, the University of Virginia.
   * E-text at 椰林風情
   * Download 李復言賣玄怪録杜子春.doc at 中山大學哲研所討論區
    (ファイルを閲覧するには、パソコンに繁体字中国語フォントが
    インストールされている必要があります)
   李復言「杜子春傳」 
   * E-text at 心朽窩旧館 やぶちゃんの電子テクスト集:小説・随筆篇
    (句読点や改行が、上記.docファイルと異なりますが、それら以外の点では
    同文)


 Audio 1 
芥川龍之介「杜子春」オーディオブック(朗読: yukari)
Toshishun by Ryunosuke Akutagawa, an audiobook read by yukari

Uploaded by teabreakt on May 6, 2011. 音源: 朗読プチメゾン


 Audio 2 
「杜子春」オーディオブック(提供: でじじ)
Toshishun, an audiobook presented by Degigi

下に引用した箇所は 2:10 あたりから。ノーカット版録音 (MP3) は でじじ でダウンロード購入可能。詳細は ここ。 Uploaded by panrolling on Aug 20, 2009.


■日本語翻案 Adaptation in Japanese
 Classical Chinese >>> Contemporary Japanese

 (……)突然彼の前へ足を止めた、片目眇(すがめ)の老人があります。それが夕日の光を浴びて、大きな影を門へ落すと、ぢつと杜子春の顔を見ながら、
「お前は何を考へてゐるのだ。」と、横柄(わうへい)に言葉をかけました。
「私ですか。私は今夜寝る所もないので、どうしたものかと考へてゐるのです。」
 老人の尋ね方が急でしたから、杜子春はさすがに眼を伏せて、思はず正直な答をしました。
「さうか。それは可哀さうだな。」
 老人は暫(しばら)く何事か考へてゐるやうでしたが、やがて、往来にさしてゐる夕日の光を指さしながら、
「ではおれが好いことを一つ教へてやらう。今この夕日の中に立つて、お前の影が地に映つたら、その頭に当る所を夜中に掘つて見るが好い。きつと車に一ぱいの黄金が埋まつてゐる筈だから。」
「ほんたうですか。」
 杜子春は驚いて、伏せてゐた眼を挙げました。所が更に不思議なことには、あの老人はどこへ行つたか、もうあたりにはそれらしい、影も形も見当りません。
(中略)
 杜子春(とししゆん)は一日の内に、洛陽の都でも唯一人といふ大金持になりました。あの老人の言葉通り、夕日に影を映して見て、その頭に当る所を、夜中にそつと掘つて見たら、大きな車にも余る位、黄金が一山出て来たのです。

   芥川龍之介=著「杜子春」
   * 初出:雑誌「赤い鳥」1920年(大正9)
   * 電子テキスト at 青空文庫
    底本:『現代日本文学大系43 芥川龍之介集』筑摩書房 1968/08
    入力:j.utiyama 校正:野口英司
    1998/05/20 公開 2004/03/12 修正


■上の翻訳と翻案の比較(tomoki y. によるコメント)
 Comparaison of the four translations and one adaptation above

この説話の原作者については、(1) 李復言、(2) 牛僧孺、(3) 他のだれか、と諸説があるそうです。上掲岩波文庫版の今村与志雄氏の訳注によると、とくに (1) か (2) かについては、「絶対的にどちらかとはきめにくいところがある」のだそうです。

内容について見ると、初めの日本語訳3種類は、いずれも原文のほぼ忠実な翻訳であって、大差ないといってよいでしょう。4つめのバージョン、すなわち芥川による翻案は、とても有名な作品ではありますが、直訳風の前者3バージョンに比べて、むしろ面白みに欠けるような気がします。

なぜならば、一つには、原文に見られる、老人と杜子春との間の、あの奇妙なオークション風の掛け合いが、芥川バージョンでは、省略されてしまっているから。

そして、もう一つの理由は、「ここ掘れわんわん」めいたカネ(黄金)の発見(発掘)方法が、芥川バージョンにたいして、不必要におとぎ話めいた印象を与えてしまっているように思われるからです。

皆さんは、どうお考えでしょうか?


■中国語原文の日本語翻案の英訳
 English translation of a Japanese adaptation of the Chinese original
 Classical Chinese >>> Contemporary Japanese >>> Contemporary English

   Tu Tze-chun by Ryunosuke Akutagawa, 
   translated by Dorothy Britton, with woodcuts by Naoko Matsubara.
   Kodansha International in conjunction with Ward Lock, 1965
   この英訳本は未見。


■中国語原文の日本語翻案の英訳の再話
 Retold English translation of a Japanese adaptation of the Chinese original
 Classical Chinese >> Contemporary Japanese >> Contemporary English
 >> Retold contemporary English

Then suddenly--who knows from where--an old man with one bad eye appeared in front of Toshishun. Standing against the setting sun, he threw an enormous shadow on the gate. He looked down into Toshishun's face and said, "What are you thinking?"
  Toshishun replied, "Me? Since I don't have any place to sleep tonight, I was wondering what I should do." The old man's question had caught Toshishun by surprise, and so he had given a straight answer without thinking.
  "Is that so? That's too bad," The old man said. And then, after thinking for a second, he pointed at the setting sun and spoke again. "Let me tell you something good. Stand in the setting sun so that you throw a shadow on the ground. At the place where the shadow of your head falls, dig a hole in the shadow of your head falls, dig a hole in the dark of night. You will find enough gold there to fill a cart."
  Toshishun was surprised and said, "Is that true?" But when he looked up, the old man had disappeared. [Omission]
  On that day Toshishun became the richeset man in all of Luoyang. It had happened just as the old man had said. In the dark of night, he had dug a hole where the shadow of his head had fallen in the setting sun, and he had found enough gold to fill a cart.

   Toshishun by Ryunosuke Akutagawa
   Translated and retold by Michael Brase.
   IBC Publishing, 2005/08
   This is a retold edition for learners of English.
   Level 1 (1000-word), according to the publisher's classification,
   芥川龍之介=著 マイケル・ブレーズ=訳『Toshishun 杜子春
   洋販ラダ-シリーズ 2005/08


■外部リンク External links

 [en] English
   * Ryūnosuke Akutagawa - Wikipedia (1892-1927)

 [zh] 中国語
   * 唐人傳奇 - 維基百科
   * 李諒 - 維基百科
   * 杜子春 (芥川龍之介) - 維基百科

 [ja] 日本語
   * 杜子春 - Wikipedia


■更新履歴 Change log

2012/10/05 つぎの2つの YouTube 画面を追加しました。
         1. TVアニメシリーズ 赤い鳥のこころ 『杜子春 (1979)』
         2. 朗読プチメゾンによるオーディオブック 『杜子春』
2010/09/29 アニメ「鬼狐仙怪II-杜子春、板橋十三娘子」の YouTube 動画と
         でじじ発売のオーディオブックのサンプル録音を追加し、外部
         リンクの項を新設しました。また、このブログ記事のタイトルを
         つぎのとおり変更しました。

         旧題: Tu Tze-chun / Toshishun / 杜子春
         新題: Tu Tze-chun, a Tang Dynasty story and its adaptation /
             Toshishun / 李諒(李復言),牛僧孺,芥川龍之介ほか
             (唐人傳奇『續玄怪錄』から)「杜子春」「杜子春伝」
             「杜子春傳」「杜子春の物語」

2009/01/30 マイケル・ブレーズ=英訳/再話 2005/08 を追加しました。
2007/12/03 内田泉之助+乾一夫=著 1996/06、および乾一夫=訳
         1971/09 を追加しました。
2007/12/02 高橋稔+西岡晴彦=訳 1982/05、および前野直彬=訳
         1964/04 を追加しました。
2007/11/19 村山孚=訳 1976/10、川端康成=譯 1926/09、および漢文
         読み下しを追加しました。
2007/08/10 金文京=著(現代語訳)1989/11 を追加しました。


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