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Sunday, 21 January 2007

Le lit 29 by Guy de Maupassant モーパッサン / モウパッサン / モオパッサン 「二十九号の寝台」「寝台二十九号」「寢臺二十九號」「二十九号寝室」「廿九號寢臺」

           目次 Table of Contents

    Images  作家と彼の墓 The author and his tomb
   ■日本語訳 Translations into Japanese
     (J1) 青柳 1956, 1971, etc.
     (J2) 木村 1954
     (J3) 田辺 1951, 1955, etc.
     (J4) 安成 1921
   ■ロシア語訳 Translation into Russian
   ■英訳 Translation into English
   ■スペイン語訳 Translation into Spanish
    Audio  フランス語原文のオーディオブック Audiobook in French
   ■フランス語原文 The original text in French
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   ■更新履歴 Change log


 Images 
作家と彼の墓 The author and his tomb
a. Gdmaupassant b. Tomb_2


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 青柳 1956, 1971, etc.
女たちは彼に出会うと、ちょっと頭を振るような、じつに妙な格好をする。どうやらこれは、羞恥(しゅうち)からくる、一種の身ぶるいらしい。自分の魅力を感じたような、この男の前で着物を脱がされでもしたような、そんな気持だろう。彼女たちは、顔をいくぶんふせて、口もとにあるかないかの微笑を浮べる。自分が美しいと思われ、一目なり相手から見られたいと思うからだ。この男が同僚といっしょに散歩しているときなど、その同僚は、例によって女たちのこの手管(てくだ)を見るごとに、うらやましくもねたましくもあって、つい、つぶやかずにはいられないのである。
「エピヴァンのやつ、まったく運がいいよ!」


(J2) 木村 1954
女たちは、彼に出會うと、とたんに自分の無力を感じ、さらにいえば、相手に裸を見られたように感じ、羞恥の戰慄とでもいおうか、思わず知らず、そわそわして、奇妙な動作をする。つまり、うなずくように、ちょっと頭をさげながら、あいまいな微笑を浮かべるのだが、それは自分を魅力的に見せ、ちらりとでも彼の視線をひきたいという欲望にほかならない。もし彼が同僚と一緒に散歩している時には、その同僚は、女たちの、そういう思わせぶりな素振りを見るたびに、湧きあがる嫉妬を抑えかね、かならず、こう、つぶやかずにはいられない。
「おい、エピヴァン、貴樣、運のいい奴だな!」

  • モーパッサン=作 木村庄三郎=譯 「寝臺二十九號」 『口髭・寶石 他五篇』 岩波文庫 1954/11

(J3) 田辺 1951, 1955, etc.
女たちは、彼に出会うと、まるで鷹に見込まれた小鳩のよう。あるいは彼の前で着物がずりおちたみたい。羞恥心の戦慄とでも言おうか、ちょっと奇妙に首を動かす。つまり、唇に微笑をただよわせながら、少し頭をさげるのだ。可愛らしく思われたい、一目でも見てもらいたいという下心だ。同僚が一緒だと、こうした素振りを見るたびに、激しい嫉妬を感じて、思わずつぶやいてしまう。
「エピヴァンの奴、何て運のいい野郎だろう!」


(J4) 安成 1921
女が彼と出會ふと、彼女が彼よりも遙に貧弱でそして其の前で裸にされた樣に感じて、恥かしさに身を縮める樣に、頭を妙な風に動かした。唇に浮󠄁んで來た微笑の影で少し頭を下げ、彼に美しく見られ、成るべく彼の視線を引かうとして居た。彼の仲間が彼と一緒に散步して居る時、そう言ふ樣なしなを見る度每に、羨やましい樣なねたましい樣な口振りで呟ひた。
「エピヴアンの奴、又せしめたな!」

  • モウパッサン=作 安成四郎=譯 「二十九號寢臺」 『モウパツサン全集 10』 天佑社 1921-11-16 (大正10)
  • 表題の表記は、目次では「二十九號寢臺」、章扉では「廿九號寢臺」。また、訳者名表示は、目次では「安本四郎」、章扉では「安成四郎」とあるが、これは「安成」のほうが正しいようだ。
  • 国立国会図書館所蔵

■ロシア語訳 Translation into Russian

Женщины при встрече с ним как-то странно вертели головой и стыдливо вздрагивали, словно слабея перед ним или чувствуя себя раздетыми. Они слегка склоняли шею, и на губах у них появлялась тень улыбки; им хотелось, чтобы капитан Эпиван нашел их прелестными, хотелось привлечь его взгляд. Когда он прогуливался с товарищем, тот всякий раз завистливо и ревниво думал, видя неизменное повторение этих ужимок:

"И везет же, черт побери, этому Эпивану!"

  • Ги де Мопассан. Койка № 29. Ги де Мопассан. Собрание сочинений в 10 тт. Том 5. МП "Аурика", 1994.  Перевод Е. Гунст
  • E-text at Библиотека OCR Longsoft
  • (ocr.krossw.ru)


■英訳 Translation into English

The women on meeting him had a very queer little movement of the head, a kind of shiver of modesty, as if they felt themselves grow weak or unclothed before him. They would lower their heads a little, with a smile upon their lips, as if they had a desire to be found charming and have a look from him. When he walked with a comrade the comrade never failed to murmur with jealous envy, each time that he saw the sport : "This rascal of an Epivent has the chances!"

  • Bed No. 29 by Guy de Maupassant The Short Stories of Guy de Maupassant Wildside Press LLC, 2007
  • Preview at Google Books

■スペイン語訳 Translation into Spanish

Las mujeres, al verlo, hacían un pequeño movimiento de cabeza, que era una especie de estremecimiento de pudor, como si se sintieran débiles o desnudas ante él. Agachaban un poco la cabeza con una sombra de sonrisa en los labios y un deseo de que las encontrara encantadoras y les concediera una mirada. Cuando se paseaba con un compañero, éste no dejaba nunca de murmurar con envidia, cada vez que se daba cuenta de este manejo:

-¡Tiene suerte, este maldito Epivent!


 Audio 
フランス語原文のオーディオブック Audiobook in French

下の引用箇所の朗読は 6:21 から始まります。 Uploaded to YouTube by GreatAudioBooks In Public Domain on 25 Aug 2014. Reading of the excerpt below starts at 6:21.


■フランス語原文 The original text in French

Les femmes, à sa rencontre, avaient un petit mouvement de tête tout à fait drôle, une sorte de frisson de pudeur comme si elles s'étaient senties faibles ou dévêtues devant lui. Elles baissaient un peu la tête avec une ombre de sourire sur les lèvres, un désir d'être trouvées charmantes et d'avoir un regard de lui. Quand il se promenait avec un camarade, le camarade ne manquait jamais de murmurer avec une jalousie envieuse, chaque fois qu'il revoyait le même manège :

- Ce bougre d'Epivent, a-t-il de la chance.


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■更新履歴 Change log

  • 2016/11/14 安成四郎=譯 1921-11-16 の訳文を挿入しました。また、目次を新設し、フランス語原文のオーディオブックの YouTube 画面を追加しました。
  • 2016/11/04 ロシア語訳と英訳を追加し、田辺貞之助訳の書誌情報を補足しました。
  • 2009/01/15 安成四郎=訳 1921 (or 1922?) の書誌情報を追加しました。訳文は追って挿入するつもりです。
  • 2007/04/13 スペイン語訳を追加しました。
  • 2007/03/04 田辺貞之助=訳 1955, 1956 を追加しました。
  • 2007/02/12 書誌情報を補足しました。

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Posted by: アグ クラシックトール | Sunday, 24 November 2013 10:20 am

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