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Sunday, 15 April 2007

Der Sandmann / The Sandman by E. T. A. Hoffmann ホフマン 「ザントマン」「砂男」「砂鬼」

        目次 Table of Contents

  Video   砂男 (1991) The Sandman (1991)
 Images  表紙画像と肖像画 Book covers and a portrait
■日本語訳 Translations into Japanese
  (J1) 大島 2014
  (J2) 畦上 1989
  (J3) 福井+斎藤 1985
  (J4) 池内 1984
  (J5) 谷村 1980, 1981
  (J6) 中野 1979
  (J7) 種村 1979, 1988, etc.
  (J8) 大島 1976
  (J9) 深田 1971
  (J10) 吉田 1961
  (J11) 石丸 1952
  (J12) 吉田 1948
  (J13) 木暮 1947
  (J14) 江戸川 1929
  (J15) 向原 1927, 1975, etc.
■ポルトガル語訳 Translation into Portuguesex
 Audio 1  英語版オーディオブック(朗読) Audiobook in English
■英訳 Translations into English
  (E1) Bealby, 1885
  (E2) Oxenford,  1844
 Audio 2  ドイツ語原文のオーディオブック(朗読) Audiobook in German
■ドイツ語原文 The original text in German
■タイトル Der Sandmann / The Sandman について
■Mr. Sandman という曲について
■更新履歴 Change log


 Video 
砂男 (1991) The Sandman (1991)

監督: ポール・ベリー Uploaded to YouTube by synestri on 28 Nov 2008. Directed by Paul Berry


 Images 
表紙画像と肖像画 Book covers and a portrait

a. 0192837230 b. 326374n_1 c. Portraet_hoffmann_g

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■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 大島 2014
「ほう、晴雨計はいらん、晴雨計はいらんとね! だがきれいな眼ん玉もあるぞ——きれいな眼ん玉もな!」
 ナターナエルはぎょっとして叫んだ。
「なんてばかな、どうして眼玉を? 眼玉——眼玉だと?」
 しかしもうそのときには、コッポラは晴雨計をわきにのけ、大きな上着のポケットから柄付眼鏡だの、ふつうの眼鏡だのをつかみだして、テーブルに並べはじめていた。
「さあ——さあ——眼鏡だ——眼鏡を鼻にのせてみるがいい、これがわしの眼ん玉じゃ——きれいな眼ん玉だぞ!」
 こう言いながら次から次へと眼鏡を取り出すので、テーブルの上は一面、異様にきらきらしはじめた。無数の目がナターナエルをにらんでぎろぎろと光り、痙攣するようにまばたく。

  • エルンスト・テオドール・アマデウス・ホフマン=作 大島かおり(おおしま・かおり)=訳 「砂男」 『砂男/クレスペル顧問官』 光文社古典新訳文庫 2014/01/20

(J2) 畦上 1989
「ふん、気圧計はいらんとな! 気圧計はいらんとな!——では、きれいな目玉はいかがかな——きれいな目玉だぞ!」
 ナターナエルはさけんだ。
「そんなばかな、目玉なんて売れるものか——目玉なんて——目玉なんて」
 だがその瞬間コッポラは、気圧計をいくつかわきにおき、上着の大きな胸ポケットに手をつっこんで、いろいろな眼鏡をとりだし、机においた。
「ほらほら、眼鏡を鼻にかけなさいな、眼鏡を鼻にかけなさいな、目玉じゃ。——きれいな目玉じゃ!」
 イタリア語をまじえてそう言いながら、なおも眼鏡をだしつづけるので、机の上が一面、みょうにぴかぴかしはじめた。たくさんの目玉がにナターナエルのほうをじっと見つめて、きらめいていた。
[原文にあるルビは省略しました - tomoki y.]

  • エルンスト・テオドール・アマデウス・ホフマン=作 畦上司(あぜがみ・つかさ)=訳 「砂男」 江河徹=編 『ファンタスティックな恋の話』 幻想文学館5 くもん出版 1989/08

(J3) 福井+斎藤 1985
「晴雨計にはご用がないと。それじゃ、きれいな目玉はいかがかね。きれいな目玉は。」
 しゃがれ声でこういった。ナタナエルはとびあがった。
「ばかな! 目玉なんかもち歩けるわけがないじゃないか。」
 コッポラはそそくさと晴雨計をわきにおき、上着のポケットからなん種類ものめがねをとりだした。
「さあ、さあ、あっとおどろく鼻めがね。すてきな目玉、きれいな目玉。」
 そんなことをいいながら、どんどんめがねをならべたものだから、ナタナエルのつくえの上はめがねでいっぱいになり、それらがいっせいにキラキラ光りはじめた。なん千という目玉が、ナタナエルをじっと見つめる。
[原文にあるルビは省略しました - tomoki y.]

  • ホフマン=作 福井信子+斎藤夏野(さいとう・なつの)=文 「砂男」 ハウフ〔ほか〕=作 『ゆうれい船』 怪奇シリーズ ポプラ社文庫 1985/08

(J4) 池内 1984
 「晴雨計はいらんとな! ——ならば目玉はどうかな——きれいな目玉だがな!」
 ナタナエルは仰天(ぎょうてん)した。
 「ばかなことを——どうして目玉が売れるんだね?」
 コッポラはいそいで晴雨計をわきに置くと、だぶだぶの上衣のポケットに手を入れ、柄(え)つき眼鏡(めがね)やら普通の眼鏡やらを取り出してナタナエルの机の上に並べはじめた。
 「ほうら、ほら、鼻にかけるとよく見える——とてもすてきな目玉だよ!」
 そんなことを言いながら次々と取り出しては並べていく。みるまに机の上が異様にピカピカ光りはじめた。数知れない目がギラリと輝き、おりおり烈しく目ばたきしながらナタナエルを凝視している。

  • ホフマン=著 池内紀=訳 「砂男」 池内紀=編訳 『ホフマン短篇集』 岩波文庫 1984/09

(J5) 谷村 1980, 1981
 「いや、晴雨計じゃナイです、晴雨計じゃナイです!——シュばらしいおめめでございます——シュばらしいおめめ!」
 ぎょっとしてナターナエルは叫んだ。
 「気でも狂ったのか、どうしてきみが眼を持ってるんだ?——眼——眼を持ってるだって?——」
 するとコッポラはあっという間に晴雨計類をわきへよけて、大きな上着のポケットに手をつっこみ、柄つき眼鏡や耳掛け眼鏡を取り出して、これらをテーブルに並べた。
 「シャあ——シャあ——眼鏡——眼鏡を鼻に載シェてくだシャい、これわたしのおめめでシュ——シュばらしいおめめ!」
 そう言いながら彼はどんどん眼鏡を取り出した。そのためテーブル全体が奇妙にキラキラ閃きはじめた。無数の眼が輝き、ピクッピクッとけいれんし、じっとナターナエルを見上げていた。[以下略]


(J6) 中野 1979
「あい、晴雨計じゃねえ、晴雨計じゃねえ!——目玉もあるだよ——きれいな目玉だでよ!」——
 驚愕してナターナエルは叫んだ。
「ばか者め、目玉なぞあるわけがあるか——目玉——目玉だと?」
 しかしすでにそのときコッポラは晴雨計をわきに置いて、大きな上着のポケットに手をつっこみ、柄付きめがね(ロルニエット)だのその他のめがね類をとりだし、机の上に並べだしていた。
「ほれ——ほれ——めがねだ——鼻にのせるめがねだがね、これがわしの目玉だ——きれいな目玉ださ!」——
 そう言って次から次からいくらでもめがねをとり出すので、机の上全部があやしくキラキラピカピカ光り始めた。無数の目がぎらぎら光りふるえてナターナエルを見つめていたが[以下略]

  • ホフマン=著 中野孝次(なかの・こうじ)=訳 「砂男」 『世界中短編名作集』 世界文学全集46(全50巻) 学習研究社(学研) 1979/08/01

(J7) 種村 1979, 1988, etc.
「おや、晴雨計買わない。買わないあるネ!——きれいなおめめもあるよ——きれいなおめめネ!」——
 ナタナエルは胆を潰して叫んだ。「気違いめ、どうやって目玉なんか手に入れたんだ?——目——目玉だって?」
 するとコッポラは咄嗟(とっさ)に晴雨計を片づけて、大きな上着のポケットに手を突っ込み、柄付き眼鏡(ロルニエット)だの、掛け眼鏡だのをどっさり取り出して、テーブルの上に並べてみせた。——
「さあて——ほら——眼鏡あるよ——眼鏡鼻上のせるね、これ私のおめめあるネ——きれいなおめめネ!」——
 そう言ってコッポラはこれでもかこれでもかとばかり眼鏡を取り出してくるので、しまいにテーブルの上はすっかり、キラキラピカピカと妖しい光をはなちはじめた何十何百という眼がひきつるようにぎらぎらと輝き、それがナタナエルの方をいっせいに見詰めているのだ。


(J8) 大島 1976
「ほう、晴雨計はいらん、晴雨計はいらんとね!——だが、きれいな眼ん玉も持ってるぞ——きれいな眼ん玉もな!」
 ナタニエルはぎょっとして叫んだ。
「なにを馬鹿な、どうして眼玉なんぞを?——眼玉——眼玉を?」
 しかしそのときにはもうコッポラは晴雨計をわきにのけて、大きな上衣のポケットに手を入れて柄つき眼鏡だのふつうの眼鏡だのをとりだし、テーブルに並べはじめた。
「さあ——さあ——眼鏡だ——眼鏡を鼻にのせてみるがいい、これがわしの眼ん玉じゃ——きれいな眼ん玉!」
 こう言いながらも次から次へと眼鏡をとりだすので、テーブルの上は一面にきらきらと異様に光りはじめた。無数の目がナターナエルをにらんでぎろぎろと輝き、痙攣するようにまばたく。


(J9) 深田 1971
「ほう、晴雨計は要らんのかね、晴雨計は要らんというのかね!——きれいな眼ん玉もありますがね——きれいな眼ん玉もね!」——ナターナエルはびっくりして叫んだ、「気ちがいじみたひとだね、あんたって、眼だまなんかどうして手に入れられるものか——眼だま——眼だまなんかが——」。ところがこのとき、コッポラはもう晴雨計をかたわらに置いて、上衣のおおきなポケットに手をつっこみ、柄つきの眼鏡だの、ふつうの眼鏡だのをとりだし、テーブルのうえに並べた。——「さあ——さあ——眼鏡——眼鏡を鼻にかけてみんさい、こいつがわしの眼ん玉ですがね——きれいな眼ん玉ですがね!」——こんなことを言いながら、つぎからつぎにいくつも眼鏡をとりだすので、テーブルのうえ一面が異様にきらきら、ぴかぴか閃きはじめた。幾千もの眼だまがナターナエルを視つめ、痙攣するようにひくひくうごき、じっと凝視していた。


(J10) 吉田 1961
「晴雨計じゃありません。きれいな目玉もありますぞ」
 ナターナエルは仰天して、「ばかなことを! 目玉なんかどうして売ろうというんだ?」
 ところが、そう言われてコポラは晴雨計をそばへ置き、上衣の大きなポケットをさぐって、柄付(えつき)めがねや普通のめがねをとり出し、テーブルに並べた。「さあ、めがねです。鼻の上におかけなされ、それが私(わし)の目玉じゃ、きれいな目玉じゃ」
 と言いながら、きりもなく眼鏡をとり出した。そのため、机の上は異様にちらちら、きらきらと光りはじめ、無数の目玉はびくびくとうごいて、ナターナエルをにらんだ。


(J11) 石丸 1952
「ほう、晴雨計はいらん、晴雨計はいらんとね! ——上等の眼玉もありますぜ、上等の眼玉も!」
 ナターナエルは驚いて叫んだ。
「ばかな男だ、眼玉がどうして賣られるんだ? ——眼玉が——眼玉が——」
 しかしこのとき、コッポラは、もう晴雨計を傍へ置いて、だぶだぶの上衣のポケットの中へ手を突つこんで、柄附眼鏡やいろんな眼鏡を取りだして、机のうへにおいた。
「さあ——さあ——この眼鏡——この眼鏡を鼻にかけてみなさい。これがわしの眼玉ぢや——上等の眼玉ぢやよ!」
 かういひながら幾らでも次々に眼鏡を取りだすので、机のうへぜんたいが異様にきらめき輝きはじめた。無數の眼がぎらぎらと光つてナターナエルのはうを睨んでいる。

  • E・T・A・ホフマン=作 石丸静雄(いしまる・しずお)=訳 「砂鬼」 『ホフマン物語』 新潮文庫 1952/02/28

(J12) 吉田 1948
「いえ、晴雨計ぢやごわせん。きれいな眼玉の持合せもごわす。」
 驚いたナターナエルは叫んだ。
「馬鹿なことを。眼玉なぞどうして賣らうと云ふんだ? 眼玉だと、眼玉だと——」
 その時、コポラは晴雨計を傍(かたはら)へ置き、廣い上衣のポケットを探つて柄付双眼鏡や眼鏡を取り出して、机の上に置いた。
「さ、さ、眼鏡、鼻の上に眼鏡をかける、それが私の眼玉、きれいな眼玉で……」
 と云ひ乍ら彼はひつきりなしに眼鏡をとり出したから、机の上は奇妙にキラ/\チラ/\し始めた。無數の眼玉は光つてビク/\と痙攣し、ナターナエルを睨んだ。


(J13) 木暮 1947
 「まあまあ、晴雨計ぢやありまちえん。晴雨計ぢやありまちえんよ!——うつくちえ眼ももつてゐます。——うつくちえ眼も!」
 ナタニエルは驚いて、叫んだ。
 「あんたは氣狂だ。どうして眼を持つてゐるんです?——眼——眼ですつて?」
 しかし、この瞬間に、コツポーラは晴雨計をわきにおしやつて、廣い上衣のポケットに手をつつこんで、柄つきの片眼鏡や眼鏡をとりだして、テーブルの上においた。
 「さあ——さあ——眼鏡——眼鏡を鼻の上にかけて。これがわたしの眼鏡——うつくちえ眼鏡!」
 かういつて、彼は眼鏡をつぎからつぎと取りだして、テーブルの上は奇妙にきらきらしはじめた。數知れぬ眼鏡がナタニエルのはうをみやり、痙攣的にふるへながらぢつて見つめたのだ。

  • ホフマン=作 木暮亮(こぐれ・りょう)=譯 『砂男』 青磁選書 青磁社 1947/08

(J14) 江戸川 1929
■ルビを省いたテキスト
「晴雨計では御座いません。旦那。眼球です。立派な眼球です。」
 ナタニエルは愕いた。
「何だ。氣狂め! どうして貴様は眼球を賣りあるけるのだ。眼球を、どうして——」
 が、併しその瞬間に、コッポラは晴雨計を傍の方へ片付け、大きな上衣のポケットに手を突込んで、片眼鏡や隻眼鏡を掴み出し、それを卓子の上に竝べた。
「さあ、さあ、眼球だ——眼球は鼻の上だ。——手前の眼球は飛切り上等だ。」
 かう口上を述べながら、彼は後から/\と眼鏡を掴み出した。卓子の上は一面に奇妙な光りを放ち、數千の眼が痙攣的に慄へてナタニエルを凝然と見詰め始めた。

■原文: 以下のとおり総ルビ
「晴雨計(せいうけい)では御座(ござ)いません。旦那(だんな)。眼球(めだま)です。立派(りつぱ)な眼球(めだま)です。」
 ナタニエルは愕(おどろ)いた。
「何(なん)だ。氣狂(きちがひ)め! どうして貴様(きさま)は眼球(めだま)を賣(う)りあるけるのだ。眼球(めだま)を、どうして——」
 が、併(しか)しその瞬間(しゆんかん)に、コッポラは晴雨計(せいうけい)を傍(わき)の方(はう)へ片付(かたづ)け、大(おほ)きな上衣(うはぎ)のポケットに手(て)を突込(つきこ)んで、片眼鏡(かためがね)や隻眼鏡(さうがんきやう)を掴(つか)み出(だ)し、それを卓子(テーブル)の上(うへ)に竝(なら)べた。
「さあ、さあ、眼球(めだま)だ——眼球(めだま)は鼻(はな)の上(うへ)だ。——手前(てまへ)の眼球(めだま)は飛切(とびき)り上等(じやうとう)だ。」
 かう口上(こうじやう)を述(の)べながら、彼(かれ)は後(あと)から/\と眼鏡(めがね)を掴(つか)み出(だ)した。卓子(テーブル)の上(うへ)は一面(めん)に奇妙(きめう)な光(ひか)りを放(はな)ち、數千(すうせん)の眼(め)が痙攣的(けいれんてき)に慄(ふる)へてナタニエルを凝然(じつ)と見詰(みつ)め始(はじ)めた。


(J15) 向原 1927, 1975, etc.
——「晴雨計ではございません。旦那。眼球(めだま)です。立派な眼球です。」
 ナタナエルは愕(おどろ)いた。
——「何だ。気狂(きちがい)め! どうして貴様は眼球を売りあるけるのだ。眼球を、どうして——」
 が、しかしその瞬間に、コッポラは晴雨計を傍(わき)の方へ片づけ、大きな上衣のポケットに手を突込んで、片眼鏡や双眼鏡を掴み出し、それを卓子(テーブル)の上に並べた。
——「さあ、さあ、眼球だ——眼球は鼻の上だ。——手前の眼球は飛切り上等だ。」
 こう口上を述べながら、彼は後から後からと眼鏡を掴み出した。卓子の上は一面に奇妙な光を放ち、数千の眼が痙攣(けいれん)的に慄えてナタナエルを凝然(じっ)と見詰め始めた。

  • E・T・A・ホフマン=作 向原明=訳 「砂男」
  • 初出は c. 1927/08。引用は a. 新装版 1991/09 に拠りました。この訳は、一見したところ、用字・仮名遣いなどの細部を除いて、上の江戸川亂歩=譯と同文です。向原訳と乱歩訳の関係は? ご存じの方はご教示ください。

■ポルトガル語訳 Translation into Portuguese

"Ah, não, barômetro, não, barômetro, não! Mas tenho olhos, belli occhi!"

Chocado. Natanael gritou: "Homem louco, como pode vender olhos? Olhos, olhos?"

Mas nesse instante Coppola havia posto de lado os seus barômetros. Botou a mão no bolso do sobretudo e tirou de lá lornhões e óculos, levando-os à mesa.

"Aqui, aqui — óculos, óculos para o nariz, meus olhos, belli occhi!" E sacava cada vez mais óculos e lunetas que, entrecruzando-se, provocavam um brilho ofuscante e estranho. Milhares de olhos olhavam e piscavam convulsivamente, dardejando Natanael; ( . . . )


 Audio 1 
英語版オーディオブック(朗読) Audiobook in English

下の引用箇所の朗読は 57:37 から始まります。 Uploaded to YouTube by Free Audio Books for Intellectual Exercise on 19 Dec 2014. Reading of the excerpt below starts at 57:37.


■英訳 Translations into English

(E1) Bealby, 1885
"What! Nee weather-gless? Nee weather-gless? 've got foine oyes as well — foine oyes!"

Affrighted, Nathanael cried, "You stupid man, how can you have eyes? — eyes — eyes?"

But Coppola, laying aside his weather-glasses, thrust his hands into his big coat-pockets and brought out several spy-glasses and spectacles, and put them on the table.

"Theer! Theer! Spect'cles! Spect'cles to put 'n nose! Them's my oyes — foine oyes." And he continued to produce more and more spectacles from his pockets until the table began to gleam and flash all over. Thousands of eyes were looking and blinking convulsively, ( . . . ) 

  • The Sand-Man (1817) by Ernst T.W. Hoffmann. From Weird Tales, Volume One of Two. Translated by J.T. Bealby, B.A. Charles Scribner's Sons, New York (1885)
  • "The Sand-Man" forms the first of a series of tales called "The Night-Pieces," which were published in 1817.
  • E-text at Gaslight

(E2) Oxenford,  1844
'Eh, eh - no barometer - no barometer?' he said in a hoarse voice, 'I have pretty eyes too - pretty eyes!'

'Madman!' cried Nathaniel in horror. 'How can you have eyes? Eyes?'

But Coppola had already put his barometer aside and plunged his hand into his wide coat-pocket, whence he drew lorgnettes and spectacles, which he placed upon the table.

'There - there - spectacles on the nose, those are my eyes - pretty eyes!' he gabbled, drawing out more and more spectacles, until the whole table began to glisten and sparkle in the most extraordinary manner. A thousand eyes stared and quivered, their gaze fixed upon Nathaniel (....)


 Audio 2 
ドイツ語原文のオーディオブック(朗読) Audiobook in German

下の引用箇所の朗読は 1:00:27 から始まります。 Uploaded to YouTube by SoundtalesProduction on 14 Feb 2012. Reading of the excerpt below starts at 1:00:27.


■ドイツ語原文 The original text in German

»Ei, nix Wetterglas, nix Wetterglas! – hab auch sköne Oke – sköne Oke!«

– Entsetzt rief Nathanael: »Toller Mensch, wie kannst du Augen haben? – Augen – Augen? –«

Aber in dem Augenblick hatte Coppola seine Wettergläser beiseite gesetzt, griff in die weiten Rocktaschen und holte Lorgnetten und Brillen heraus, die er auf den Tisch legte. –

»Nu – Nu – Brill – Brill auf der Nas su setze, das sein meine Oke – sköne Oke!« – Und damit holte er immer mehr und mehr Brillen heraus, so, daß es auf dem ganzen Tisch seltsam zu flimmern und zu funkeln begann. Tausend Augen blickten und zuckten krampfhaft und starrten auf zum Nathanael; [Omission]


■タイトル Der Sandmann / The Sandman について

この作品の邦題は「砂男」とするのが定訳のようです。けれども、英単語 "sandman" はふつう「眠りの精」とか「睡魔」と訳されます。ドイツ語はよく存じませんが、"Sandmann" もおそらく同様ではないでしょうか。

「眠りの精」にせよ「睡魔」にせよ、その意味するところは「目の中に砂を入れて子供たちを眠くするという民話・おとぎ話中の人物」のことです。イギリス英語では "dustman" とも言うようです。英和辞典には、つぎのような例文が出ています。

   The sandman has come. 眠くなってきた。
   The sandman is coming. そろそろおねむだ。
   The dustman's coming. ああ眠い。

上に引用したホフマンの作品でも、小説の初めのほうで「眠りの精」のことが語られています。いまさら「砂男」という邦題が、誤訳であるとか不適切であるとか言うつもりはありません。けれども、Sandmann/Sandman という言葉の背景には、ゆたかな民間伝承があることを知っておくのは、無駄ではないと思います。

   参考:


■Mr. Sandman という曲について

Pat Ballard の作詞・作曲による、"Mr. Sandman" という曲があります。1950年代にヒットし、以来、数多くのアーティストが録音している、ポップスのスタンダード・ナンバーです。その歌詞は、深読みするといろいろな解釈ができるらしいです。しかし、"sandman" という単語にかぎっていえば、歌の内容から、とりあえずやはり「眠りの妖精」を指すことがわかります。

この曲を録音した、合計50ちかいアーティスト名の一覧は、Mr. Sandman - Wikipedia のページの下のほうで見ることできます。その一部を挙げると、つぎの通り。

  • The Andrews Sisters
  • Chordettes
  • Chet Atkins
  • Blind Guardian
  • Max Bygraves
  • The Crusaders
  • Diana Ross & The Supremes
  • The Four Aces
  • Marvin Gaye
  • Les Paul and Mary Ford
  • Linda Ronstadt

■更新履歴 Change log

  • 2016/03/09 英語版オーディオブックを追加しました
  • 2014/04/16 谷村義一=訳 1981/06/01  を追加しました。
  • 2014/03/29 石丸静雄=訳 1952/02/28 を追加しました。
  • 2014/03/17 目次を新設し、大島かおり=訳 2014/01/20 を追加しました。
  • 2013/04/14 ポール・ベリー監督の短編アニメ映画と、ドイツ語原文オーディオブックの計2本の YouTube 画面を追加しました。
  • 2012/08/27 ポルトガル語訳を追加しました。
  • 2012/04/22 中野孝次=訳 1979/08/01 を追加しました。
  • 2008/02/15 「Mr. Sandman という曲について」の項を別立てにしました。
  • 2008/02/09 「タイトル Der Sandmann / The Sandman について」の項を新設しました。
  • 2007/04/21 深田甫=訳 1971/11 を追加しました。

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Comments

so informative, thanks to tell us.

Posted by: ARGUPETRUGH | Sunday, 26 September 2010 01:16 pm

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Tracked on Friday, 22 June 2007 10:34 pm

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