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Friday, 22 June 2007

Les Embaumeuses by Marcel Schwob マルセル・シュオッブ / マルセル・シュウォッブ 「ミイラ造りの女」「木乃伊をつくる女」「ミイラづくりの女たち」「ミイラづくり」「ミイラ造りの女たち」

■表紙画像と肖像写真 Book covers and a portrait

a. Schwob_japanese b. Contes_gothiques_1 c. 037
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■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 大濱 2015
見れば彼女たちは、まだ生々しい脇腹を裂いて、黄色や褐色や緑色や青い色をした腸を引き出しては、それを壺のなかに漬し、鼻から銀の鉤を差しこんで、根元の細い骨をくだき、箆(へら)で脳髄をかき出し、死骸を色のついた水で洗い、ロードス島産の香料や没薬や肉桂をなすりつけ、髪を束ね、睫毛と眉毛に色を塗り、歯を染め、唇を固め、手足の爪を磨き、それを金線で縁取っていた。


(J2) 日影 1989
私は彼女達がなまなましい胴中の片側を裂いて、黄色の、茶色の、緑の、青の、はらわたを引き出し、それを壺(アムフォール)中へ漬込み、銀の小鉤を鼻からさしこんで、鼻柱の柔らかな骨を破り、箆で脳味噌を掻きだし、色のついた水で死体を洗って、ロード島の香料や、没薬、日桂を塗り、髪を束ね、睫毛眉毛に色ゴムを引き、歯を色どり唇を固め、手足の爪を磨いて、金の線で巻きなどするのを見た。

  • シュオッブ=著 日影丈吉(ひかげ・じょうきち)=訳 「木乃伊をつくる女」 日影丈吉=編 『フランス怪談集』 河出文庫 1989/11

(J3) 高野 1989
女たちは、まだあたたかみの残っていそうな死体のわき腹を切りさくと、青や黄色や緑や茶色の内臓をとりだし、角のようなかっこうをした素焼きの長いつぼに入れていく。それがすむと、鼻の穴から銀製の鉤をさしこみ、おくのほうのやわらかい骨をくだいて、脳みそをへらでかきだす。それから色のついた水で死体をあらい、ロードス島の香水をふりかけ、没薬(もつやく)やシナモンをすりこむ。髪を編み、まゆげやまつげに色つきののりをつけ、歯をそめると、手足の指のつめをみがき、金線でひとつひとつの輪郭をえがく。

  • シュウォッブ=著 高野優=訳 「ミイラづくりの女たち」 江河徹=編 『悪夢のような異常な話』 幻想文学館4(全5巻) くもん出版 1989/08
  • ルビの一部を省略しました

(J4) 川口 1988
その女たちは、真新しい死体のわき腹をさいて、黄色や茶色や緑や青のはらわたをひっぱりだし、それを細長い壺に入れたり、死体の鼻に銀製の鉤をさしこんで、鼻のつけ根のもろい骨をつきやぶり、へらで脳みそをかきだしたり、着色した水で死体をあらったり、ロードスの香水や没薬(もつやく)という樹脂やシナモンをなすりつけたり、髪を三つ編みにしたり、まつげや眉に色つきのゴム糊をぬったり、歯をそめたり、唇をかためたり、手足の爪をみがいて金粉をぬったりしていた。

  • マルセル・シュウォップ=著 川口美樹子=訳 「ミイラづくり」 長島良三=編 『フランス怪奇小説集』 偕成社文庫 1988/08
  • ルビは省略しました

(J5) 井上 1983, 1985
私が見たのは、女たちがまだ新しい脇腹をかっさばき、黄色や茶色、緑や青色の内臓をひっぱり出しては壺に漬け、銀製の鉤(かぎ)を鼻孔からさしこみ、底の柔らかい骨を砕いて箆(へら)で脳味噌を掻きだしたり、薄く色のついた液体で死体を洗って、ロードス島の香水とか没薬(もつやく)、シナモンなどを擦りこんだり、睫毛や眉を色絵具で描きなおしたり、歯に色を塗り、唇を硬くし、足や指の爪を磨きあげて金線で輪郭を描いたりしている光景だった。


■著者名の日本語表記 Transliteration variations of "Schwob" in Japanese

  • シュオッブ…………大濱 2015
  • シュオッブ…………日影 1989
  • シュウォッブ…………高野 1989
  • シュウォッブ…………井上 1983, 1985
  • シュウォップ…………川口 1988

■フランス語原文 The original text in French

Je les voyais fendre sur le côté des ventres frais et tirer les boyaux jaunes bruns, verts et bleus, qu’elles plongeaient dans des amphores, enfoncer par le nez des figures un crochet d’argent, briser les os délicats de la racine et ramener la cervelle avec des spatules, laver les corps avec des eaux teintes, les frotter de parfums de Rhodes, de myrrhe et de cinnamome, tresser les cheveux, gommer les cils et les sourcils de couleur, peindre les dents et durcir les lèvres, polir les ongles des mains et des pieds et les entourer d’une ligne d’or.


■更新履歴 Change log

  • 2016/04/28 大濱甫=訳 2015/06/25 を追加しました。
  • 2007/06/26 高野優=訳 1989/08 を追加しました。

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