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Friday, 12 October 2007

吉田兼好『徒然草』第79段 Essays in Idleness 79 by Yoshida Kenko

           目次 Table of Contents

    Images 
   ■イタリア語訳 Translation into Italian
   ■英訳 Translations into English
     (E1) Keene, 1967, 1998
     (E2) Porter, 1914, 1973
   ■現代日本語訳 Translations into contemporary Japanese
     (J1) 酒井 2011
     (J2) 大伴 2007
     (J3) 吾妻 2004
     (J4) 角川書店 2002
     (J5) 橋本 1990, 1993, etc.
     (J6) 永井 1987, 1996
     (J7) 臼井 1962
     (J8) 今泉 1951, 1957
     (J9) 佐藤 1937, 1999
     (J10) 与謝野 1916, 2005
     (J11) 飯田 1916
   ■日本語原文 The original text in 14th century Japanese
   ■更新履歴 Change log


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a. 51xk93f8f0l b. 41q5byp29pl c. Itinotorii

■イタリア語訳 Translation into Italian

[79]  bene mostrare di non essere aggiornati su ogni argomento. Una persona saggia, pur conoscendo bene le cose, non fa sfoggio della propria cultura. Al contrario, un uomo poco istruito e proveniente da un paese di provincia, risponde ad ogni domanda, dando l'impressione di sapere tutto. (....)

   Pensieri Nella Quiete
   Excerpt at World Public Library


■英訳 Translations into English

(E1) Keene, 1967, 1998
#79  A man should avoid displaying deep familiarity with any subject. Can one imagine a well-bred man talking with the air of a know-it-all, even about a matter with which he is in fact familiar? The boor who pops up on the scene from somewhere in the hinterland answers questions with an air of utter authority in every field. (....)


(E2) Porter, 1914, 1973
Section 79.  In anything whatsovever it is best not to be too forward. Does a wise man proudly tell all that he knows? A man from the country, on the contrary, is ever ready and willing to answer any question as if he knew all about everything. (....)

  • Source: The Miscellany of a Japanese Priest: being a translation of Tsure-zure Gusa, translated by William N. Porter, with an introduction by Sanki Ichikawa.
  • A full scanned book can be viewed here.

■現代日本語訳 Translations into contemporary Japanese

(J1) 酒井 2011
何事も、よく知らない顔をしているのが良いのだ。ちゃんとした人間なら、知っている事だからといって、物知り顔に話すようなことがあろうか。片田舎から出てきたばかりの人に限って、あらゆることに通暁(つうぎょう)しているかのような受け答えをするものだ。(……)

   自慢
   酒井順子(さかい・じゅんこ)=著
   『徒然草REMIX』 新潮社 2011/11/20


(J2) 大伴 2007
何事でも深く立ち入らない様子をしているのがよいのだ。立派な人は、知っている事だからといって、それほど物知り顔をして言うだろうか。片田舎から差し出てきた人こそ、どんな事にでも通じているふうの受け答えはするものである。(……)

   第七九段
   大伴茫人(おおとものぼうじん)=編
   『徒然草・方丈記 日本古典は面白い』 ちくま文庫 2007/07


(J3) 吾妻 2004
どんなことに関しても素人のふりをしているのが良い。知識人であれば、よく知っていることだといってもむやみに得意顔で話し出すだろうか? 郊外から京都に上京した人は、すべてのことにおいて、いろいろなことを知っているようなふりをしたりする。(……)

   第七十九段
   吉田兼好=著 吾妻利秋=訳 『徒然草』 (Tsurezuregusa.com)


(J4) 角川書店 2002
どんな場合でも、よく知らないふりをするにかぎる。立派な人間は、知っていても知ったかぶりをしないものだ。軽薄な人間にかぎって、何でも知らないことはないといった返事をする。(……)
[原文は総ルビ。ここでは省略しました - tomoki y.]

   第七十九段
   角川書店=編 『徒然草 ビギナーズ・クラシックス
   角川ソフィア文庫 2002/01


(J5) 橋本 1990, 1993, etc.
どんな事にでも、「詳しくない」という顔をしとるのがいいな。まともな人間は、知ってる事でもそうそう知った風な顔をしては言わんだろ? ダサイ田舎から出て来ちまった人間だけよ、どんなことでも知ってる風な受け答えをしたりはするな[ママ]。(……)

   第七十九段
   橋本治=文 田中靖夫=絵
   5a.絵本徒然草(上)』(全2巻) 河出文庫 2005/06
   5b.絵本徒然草(上)』(全2巻) 河出書房新社 1993/06
   5c.絵本徒然草』(全1巻) 河出書房新社 1990/08
   引用は 5c. に拠りました。


(J6) 永井 1987, 1996
何事につけても、深く立ちいらないような態度をとることこそ望ましい。教養ある人は、知っていることでも、そうむやみに知ったかぶりをしたりはしない。むしろ片田舎からぽっと出てきた人こそ、何につけても心得ているような返事をするものである。(……)

   第七十九段
   永井路子=訳 「徒然草」
   6a. 永井路子の方丈記・徒然草』 集英社文庫 1996/10 所収
   6b.永井路子の方丈記・徒然草』 わたしの古典13
      創美社=編集 集英社=発行 1987/09 所収
   引用は 6b. に拠りました。


(J7) 臼井 1962
何ごとにつけ、深く立ち入って、よく知っているようなふりをしないのがよい。教養のある人なら、知っていることだからって、それほど知ったかぶってしゃべるものか。田舎のぽっと出にかぎって、何でもわかっているみたいな応答をするものなのだ。(……)

   第七九段
   臼井吉見(うすい・よしみ)=訳 「徒然草」
   『古典日本文学全集11 枕草子・方丈記・徒然草
   筑摩書房 1962/01 所収


(J8) 今泉 1951, 1957
何ごとにも不案内な樣子をしてゐる方がいい。敎養の高い人なら、たとひ知つてゐることであつても、果してそれほど知つたかぶりして喋るかどうか。片田舎からやつて來た人などは、ほんたうに、専門的な、どんな道にも達してゐるやうな應答をするものだ。(……)

   第七十九段
   今泉忠義(いまいずみ・ただよし)=訳註
   8a.改訂 徒然草―付 現代語訳』 角川文庫 1957/07 所収
   8b. 『徒然草』 角川文庫 1951/11 所収
   引用は 8a. に拠りました。


(J9) 佐藤 1937, 1999
万事に、あまり立ち入らないのがよい。上品な人は知つてゐる事でも、それほど知つたかぶりをして話すだらうか。片田舎から出て来た人の方が万端心得顔に応対するものである。(……)

   七十九
   佐藤春夫=訳 「徒然草」
   9a.底本 佐藤春夫全集31 翻訳・翻案4』(全36巻)
      臨川書店 1999/09 所収
   9b. 現代語訳国文学全集19 徒然草・方丈記
      非凡閣 1937/04(昭和12)所収
   引用は 9a. に拠りました。


(J10) 与謝野 1916, 2005
どんなことにも深く立ち入らない態度を取つて居るのがいい。人格の立派な人は知つて居ることであつても、さう決して蝶蝶(てふ/\)と口にはしない。田舎出の人は学問や芸術に就いての自信を発表したがるものである。(……)

   七九
   与謝野晶子=訳 「新訳徒然草」
   10a. 与謝野寛、与謝野晶子=著
      『鉄幹晶子全集17 新訳徒然草・我等何を求むるか・晶子新集
      勉誠出版 2005/03 所収
   10b.新訳徒然草』 阿蘭陀書房 1916/11(大正5)
   引用は 10a. に拠りました。


(J11) 飯田 1916
學問藝術其の他何事に關(くわん)しても。凡(すべ)て自分は不心得であると云ふ樣子(やうす)を爲(し)てゐるのが宜い。上品な人は自分が能(よ)く知つてゐる事でも。さのみ知つた風に語りは爲ない。片田舎から出て來た人に限つて。萬能(ばんのう)に長(た)けて居る樣な口ぶりの返答をする物である。(……)
[原文は総ルビ。上の引用では、その一部を省略しました - tomoki y.]

   第七十九段
   飯田季治(いいだ・すえはる)=著 『詳譯徒然草
   金港堂書籍 1916/03(大正5)


■日本語原文 The original text in 14th century Japanese

第七十九段

何事も入りたゝぬさましたるぞよき。よき人は、知りたる事とて、さのみ知りがほにやは言ふ。片田舎よりさし出でたる人こそ、萬の道に心得たるよしのさしいらへはすれ。(……)


■更新履歴 Change log

  • 2013/10/08 酒井順子=著 2011/11/20 を追加しました。
  • 2009/07/17 今泉忠義=訳註 1957/07 を追加しました。
  • 2007/10/26 大伴茫人=訳 2007/07 を追加しました。また、佐藤春夫=訳 1999/09 の訳文を、他の版のものと取り違えていたので、訂正しました。安易にコピー&ペーストをすると、こういう誤りを犯しがちです(苦笑)
  • 2007/10/22 角川書店=編 2002/01 と永井路子=訳 1987/09 を追加しました。

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