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Wednesday, 31 October 2007

吉田兼好『徒然草』第3段 Essays in Idleness 3 by Yoshida Kenko

■紅葉山文庫本『徒然草』
 The Momijiyama Bunko edition of Tsurezuregusa

紅葉山文庫本『徒然草』。江戸初期の嵯峨本。紅葉山文庫とは、もともと徳川家康が慶長7(1602)年、江戸城内に設けた文庫(=書庫、私設図書館)。画像出典:国立公文書館ホームページ
The Momijiyama Bunko edition of "Tsurezuregusa," an example of the magnificently bound and printed books of the early Edo-period (1603-1867) known as Sagabon.  Built in the Edo Castle 1602, the Momijiyama Bunko was originally the library of the shogun Tokugawa Ieyasu.  Image source: The National Archives of Japan website

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■イタリア語訳 Translation into Italian

UN UOMO AFFASCINANTE [3]
(....) Tuttavia  bene non indulgere ai piaceri dei sensi e non essere considerato dalle donne come una facile conquista.

   Pensieri Nella Quiete
   Excerpt at World Public Library


■英訳 Translations into English

(E1) Keene, 1967, 1998
#3  (....) But it is best that a man not be given over completely to fleshy pleasures, and that women not consider him an easy conquest.

   * Essays in Idleness: The Tsurezuregusa of Kenko,
    Translated and with a new preface by Donald Keene
    Columbia University Press, 1998
   * Essays in Idleness translated by Donald Keene
    Columbia University Press, 1967


(E2) Porter, 1914, 1973
On a Man's Relations with Women - Section 3.
(....) But still, be not too gay. To be thought by women rather a difficult man to get on with is the best.
 
   The Miscellany of a Japanese Priest:
   being a translation of Tsure-zure Gusa
   translated by William N. Porter,
   with an introduction by Sanki Ichikawa.
   * Paperback by Tuttle Publishing, 1973/12
   * First edition by Humphrey Milford, London, 1914(大正3)
   Scanned whole book can be viewed here.


■現代日本語訳 Translations into contemporary Japanese

(J1) 松村 2009
3段
(……)まあそうは言っても、のめりこみすぎて相手に軽んじられるようではなくて、女性からは侮りがたい存在と思われているくらいでありたいものだ。

   松村栄子(まつむら・えいこ)=訳
   「松村栄子さんと読み解くつれづれ草2」
   『京都新聞』2009/04/12 親しむ (12) 面 ing Kyo


(J2) 大伴 2007
色好みのあり方 第三段
(……)そうかといって、ひたすら恋にだらしないというのではなく、女に、容易に手に落ちると思われないようなのこそ、望ましいあり方なのに違いない。
 
   大伴茫人(おおとものぼうじん)=編
   『徒然草・方丈記 日本古典は面白い』ちくま文庫 2007/07


(J3) 吾妻 2004
第三段
(……)とはいっても、がむしゃらに恋に溺死するのではなくて、女の子からは「節操のない男の子だわ」と思われないように注意するのが、ミソである。 

   吉田兼好=著 吾妻利秋=訳『徒然草』(Tsurezuregusa.com)


(J4) 角川書店 2002
第三段
(……)それほど恋に夢中だからといっても、やたら性欲の塊みたいに、がつがつすることなく、女性にいつも好感を持たれるように節度をもって行動するのが、理想的である。
[原文は総ルビ。ここでは省略しました - tomoki y.]
 
   角川書店=編『徒然草 ビギナーズ・クラシックス
   角川ソフィア文庫 2002/01


(J5) 橋本 1990, 1993, etc.
第三段
(……)それでもひたすらのバカスケベじゃなくて、女に「ただもんじゃないわね」って思われるっていうのが、これ絶対、理想のあり方なんだよなァ!

   橋本治=文 田中靖夫=絵
   5a.絵本徒然草(上)』(全2巻)河出文庫 2005/06
   5b.絵本徒然草(上)』(全2巻)河出書房新社 1993/06
   5c.絵本徒然草』(全1巻)河出書房新社 1990/08
   引用は 5c. に拠りました。


(J6) 永井 1987, 1996
第三段 男は恋の心を……
(……)とはいうものの、決して愛欲三昧(ざんまい)というのではない。「あの人は女を追いかけてばかり」などと、女たちから見くびられない男でありたいものだ。それが男の恋の美学であろう。
  
   永井路子=訳「徒然草」
   6a.永井路子の方丈記・徒然草』集英社文庫 1996/10 所収
   6b.永井路子の方丈記・徒然草』わたしの古典13
    創美社=編集 集英社=発行 1987/09 所収
   引用は 6b. に拠りました。


(J7) 永積 1971
第三段
(……)そうかといって、恋におぼれきっているふうではなくて、女から、くみしやすくないと思われるのこそ、このましい身の持ち方というべきである。
 
   永積安明(ながずみ・やすあき)=校注・訳「徒然草」
   神田秀夫、永積安明、安良岡康作=校注・訳
   『日本古典文学全集27 方丈記・徒然草・正法眼蔵随聞記・歎異抄
   小学館 1971/08 所収


(J8) 臼井 1962
第三段
(……)といって、いちずに女への情に溺れきるというのでもなく、女から安っぽく見くびられないのが、男としては望ましいことなんだ。
  
   臼井吉見(うすい・よしみ)=訳「徒然草」
   『古典日本文学全集11 枕草子・方丈記・徒然草
   筑摩書房 1962/01 所収


(J9) 今泉 1951, 1957
第三段
(……)といつて、すつかり情愛に溺れきるといふのでもなくて、女から輕々しく思はれないのが、男としては本懐なことなんだ。

   今泉忠義(いまいずみ・ただよし)=訳註
   9a.改訂 徒然草―付 現代語訳』角川文庫 1957/07 所収
   9b. 『徒然草』角川文庫 1951/11 所収
   引用は 9a. に拠りました。


(J10) 佐藤 1937, 1999

(……)さうかと言つてまるで恋に溺れ切つてゐるといふのではなく、女にも軽蔑されてゐるといふのでないのが理想的なところである。
  
   佐藤春夫=訳「徒然草」
   10a.底本 佐藤春夫全集31 翻訳・翻案4』(全36巻)
    臨川書店 1999/09 所収
   10b.現代語訳国文学全集19 徒然草・方丈記
    非凡閣 1937/04(昭和12)所収
   引用は 10a. に拠りました。


(J11) 与謝野 1916, 2005

(……)さうかと云つて、浮気で居るのでも無くて、女から不愛相に妬みを掛けられたりして居る境地(きやうち)がいい。
 
   与謝野晶子=訳「新訳徒然草」
   11a. 与謝野寛、与謝野晶子=著
    『鉄幹晶子全集17 新訳徒然草・我等何を求むるか・晶子新集
    勉誠出版 2005/03 所収
   11b.新訳徒然草』阿蘭陀書房 1916/11(大正5)
   与謝野訳では、序段を「一」と数えているので、段数が他の版のものと
   ずれて、三のはずが四になっています。引用は 11a. に拠りました。


(J12) 飯田 1916
第三段
(……)さればと云つて。只(ただ)浮氣(うはき)一方の人間では無く。充分・心に締(しまり)があつて。女に安つぽく・甘く見られない樣(やう)に有(あ)り度(た)いものである。
[原文は総ルビ。ここでは、その一部を省略しました - tomoki y.]
  
   飯田季治(いいだ・すえはる)=著『詳譯徒然草
   金港堂書籍 1916/03(大正5)


■日本語原文 The original text in 14th century Japanese

第三段

(……)さりとて、ひたすらたはれたる方にはあらで、女にたやすからずおもはれんこそ、あらまほしかるべきわざなれ。

   Tsurezuregusa by Yoshida, Kenko
   E-text at Japanese Text Initiative, University of Virginia Library
 
   About the original source:
   Title: Nihon Koten Tokuhon IV
   Title: Tsurezuregusa
   Author: Kenko Yoshida
   Publisher: Tokyo: Nihon Hyoronsha, 1939
 
   底本:
   西尾実=著『日本古典読本7 徒然草
   日本評論社 1939(1942 再版?)


■更新履歴 Change log

2009/07/17 松村栄子=訳 2009/04 と今泉忠義=訳註 1957/07 を追加しました。
2007/12/10 永積安明=訳 1971/08 を追加しました。


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Comments

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Posted by: エルメス コンスタンス | Saturday, 02 November 2013 09:45 am

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