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October 2007

Wednesday, 31 October 2007

吉田兼好『徒然草』第3段 Essays in Idleness 3 by Yoshida Kenko

■紅葉山文庫本『徒然草』
 The Momijiyama Bunko edition of Tsurezuregusa

紅葉山文庫本『徒然草』。江戸初期の嵯峨本。紅葉山文庫とは、もともと徳川家康が慶長7(1602)年、江戸城内に設けた文庫(=書庫、私設図書館)。画像出典:国立公文書館ホームページ
The Momijiyama Bunko edition of "Tsurezuregusa," an example of the magnificently bound and printed books of the early Edo-period (1603-1867) known as Sagabon.  Built in the Edo Castle 1602, the Momijiyama Bunko was originally the library of the shogun Tokugawa Ieyasu.  Image source: The National Archives of Japan website

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■イタリア語訳 Translation into Italian

UN UOMO AFFASCINANTE [3]
(....) Tuttavia  bene non indulgere ai piaceri dei sensi e non essere considerato dalle donne come una facile conquista.

   Pensieri Nella Quiete
   Excerpt at World Public Library


■英訳 Translations into English

(E1) Keene, 1967, 1998
#3  (....) But it is best that a man not be given over completely to fleshy pleasures, and that women not consider him an easy conquest.

   * Essays in Idleness: The Tsurezuregusa of Kenko,
    Translated and with a new preface by Donald Keene
    Columbia University Press, 1998
   * Essays in Idleness translated by Donald Keene
    Columbia University Press, 1967


(E2) Porter, 1914, 1973
On a Man's Relations with Women - Section 3.
(....) But still, be not too gay. To be thought by women rather a difficult man to get on with is the best.
 
   The Miscellany of a Japanese Priest:
   being a translation of Tsure-zure Gusa
   translated by William N. Porter,
   with an introduction by Sanki Ichikawa.
   * Paperback by Tuttle Publishing, 1973/12
   * First edition by Humphrey Milford, London, 1914(大正3)
   Scanned whole book can be viewed here.


■現代日本語訳 Translations into contemporary Japanese

(J1) 松村 2009
3段
(……)まあそうは言っても、のめりこみすぎて相手に軽んじられるようではなくて、女性からは侮りがたい存在と思われているくらいでありたいものだ。

   松村栄子(まつむら・えいこ)=訳
   「松村栄子さんと読み解くつれづれ草2」
   『京都新聞』2009/04/12 親しむ (12) 面 ing Kyo


(J2) 大伴 2007
色好みのあり方 第三段
(……)そうかといって、ひたすら恋にだらしないというのではなく、女に、容易に手に落ちると思われないようなのこそ、望ましいあり方なのに違いない。
 
   大伴茫人(おおとものぼうじん)=編
   『徒然草・方丈記 日本古典は面白い』ちくま文庫 2007/07


(J3) 吾妻 2004
第三段
(……)とはいっても、がむしゃらに恋に溺死するのではなくて、女の子からは「節操のない男の子だわ」と思われないように注意するのが、ミソである。 

   吉田兼好=著 吾妻利秋=訳『徒然草』(Tsurezuregusa.com)


(J4) 角川書店 2002
第三段
(……)それほど恋に夢中だからといっても、やたら性欲の塊みたいに、がつがつすることなく、女性にいつも好感を持たれるように節度をもって行動するのが、理想的である。
[原文は総ルビ。ここでは省略しました - tomoki y.]
 
   角川書店=編『徒然草 ビギナーズ・クラシックス
   角川ソフィア文庫 2002/01


(J5) 橋本 1990, 1993, etc.
第三段
(……)それでもひたすらのバカスケベじゃなくて、女に「ただもんじゃないわね」って思われるっていうのが、これ絶対、理想のあり方なんだよなァ!

   橋本治=文 田中靖夫=絵
   5a.絵本徒然草(上)』(全2巻)河出文庫 2005/06
   5b.絵本徒然草(上)』(全2巻)河出書房新社 1993/06
   5c.絵本徒然草』(全1巻)河出書房新社 1990/08
   引用は 5c. に拠りました。


(J6) 永井 1987, 1996
第三段 男は恋の心を……
(……)とはいうものの、決して愛欲三昧(ざんまい)というのではない。「あの人は女を追いかけてばかり」などと、女たちから見くびられない男でありたいものだ。それが男の恋の美学であろう。
  
   永井路子=訳「徒然草」
   6a.永井路子の方丈記・徒然草』集英社文庫 1996/10 所収
   6b.永井路子の方丈記・徒然草』わたしの古典13
    創美社=編集 集英社=発行 1987/09 所収
   引用は 6b. に拠りました。


(J7) 永積 1971
第三段
(……)そうかといって、恋におぼれきっているふうではなくて、女から、くみしやすくないと思われるのこそ、このましい身の持ち方というべきである。
 
   永積安明(ながずみ・やすあき)=校注・訳「徒然草」
   神田秀夫、永積安明、安良岡康作=校注・訳
   『日本古典文学全集27 方丈記・徒然草・正法眼蔵随聞記・歎異抄
   小学館 1971/08 所収


(J8) 臼井 1962
第三段
(……)といって、いちずに女への情に溺れきるというのでもなく、女から安っぽく見くびられないのが、男としては望ましいことなんだ。
  
   臼井吉見(うすい・よしみ)=訳「徒然草」
   『古典日本文学全集11 枕草子・方丈記・徒然草
   筑摩書房 1962/01 所収


(J9) 今泉 1951, 1957
第三段
(……)といつて、すつかり情愛に溺れきるといふのでもなくて、女から輕々しく思はれないのが、男としては本懐なことなんだ。

   今泉忠義(いまいずみ・ただよし)=訳註
   9a.改訂 徒然草―付 現代語訳』角川文庫 1957/07 所収
   9b. 『徒然草』角川文庫 1951/11 所収
   引用は 9a. に拠りました。


(J10) 佐藤 1937, 1999

(……)さうかと言つてまるで恋に溺れ切つてゐるといふのではなく、女にも軽蔑されてゐるといふのでないのが理想的なところである。
  
   佐藤春夫=訳「徒然草」
   10a.底本 佐藤春夫全集31 翻訳・翻案4』(全36巻)
    臨川書店 1999/09 所収
   10b.現代語訳国文学全集19 徒然草・方丈記
    非凡閣 1937/04(昭和12)所収
   引用は 10a. に拠りました。


(J11) 与謝野 1916, 2005

(……)さうかと云つて、浮気で居るのでも無くて、女から不愛相に妬みを掛けられたりして居る境地(きやうち)がいい。
 
   与謝野晶子=訳「新訳徒然草」
   11a. 与謝野寛、与謝野晶子=著
    『鉄幹晶子全集17 新訳徒然草・我等何を求むるか・晶子新集
    勉誠出版 2005/03 所収
   11b.新訳徒然草』阿蘭陀書房 1916/11(大正5)
   与謝野訳では、序段を「一」と数えているので、段数が他の版のものと
   ずれて、三のはずが四になっています。引用は 11a. に拠りました。


(J12) 飯田 1916
第三段
(……)さればと云つて。只(ただ)浮氣(うはき)一方の人間では無く。充分・心に締(しまり)があつて。女に安つぽく・甘く見られない樣(やう)に有(あ)り度(た)いものである。
[原文は総ルビ。ここでは、その一部を省略しました - tomoki y.]
  
   飯田季治(いいだ・すえはる)=著『詳譯徒然草
   金港堂書籍 1916/03(大正5)


■日本語原文 The original text in 14th century Japanese

第三段

(……)さりとて、ひたすらたはれたる方にはあらで、女にたやすからずおもはれんこそ、あらまほしかるべきわざなれ。

   Tsurezuregusa by Yoshida, Kenko
   E-text at Japanese Text Initiative, University of Virginia Library
 
   About the original source:
   Title: Nihon Koten Tokuhon IV
   Title: Tsurezuregusa
   Author: Kenko Yoshida
   Publisher: Tokyo: Nihon Hyoronsha, 1939
 
   底本:
   西尾実=著『日本古典読本7 徒然草
   日本評論社 1939(1942 再版?)


■更新履歴 Change log

2009/07/17 松村栄子=訳 2009/04 と今泉忠義=訳註 1957/07 を追加しました。
2007/12/10 永積安明=訳 1971/08 を追加しました。


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Tuesday, 30 October 2007

Cats Will Be Cats by P.G. Wodehouse P・G・ウッドハウス 「猫は猫なり」「猫と僧正」


 Images 
表紙画像 Cover photos
a. 517xbwwdol b. 51v6y0sekrl c. 5170cn21jwl

↑ クリックして拡大 Click to enlarge ↑

■はじめに Introduction

まえにご紹介した P・G・ウッドハウス「ウェブスター物語」 の続編。ランスロットは留守中の叔父さんのために、ウェブスターという名の猫を預っている。叔父さんは、帰国途中にウィドリントン夫人と、その母パルトニー・バンクス夫人という2人の英国女性と知り合う。ランスロットは彼女らに初めて会って唖然……。


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 森岡 1960
どうもこの連中は手ごわいゾ。パルトニー・バンクス夫人の方はまるでショールのかいこみたいだ。ウィドリントン夫人ははっきり見える。しかしこの女は好かん。ウィドリントン屋敷の女主人はイングランドの田舎独特の、めのうの眼をした、企みのある、ツイードのドレスを着た婦人の一人じゃワイ。エリザベス女王も若い時はこんなでもあったカナ。肝のすわった邪悪な典型的人物だ。お互に猫が好きからとは言え、よくもおとなしい叔父がこんな女のところにころがりこんで来たもんだ。


(J2) 黒 1940, 1949
手硬い御連中である。母堂はまるで肩掛のダルマであるが、夫人はむき出しになつてゐる。ランスロツトにはその顏附が氣に食はなかつた。英國の田舍によく居る、瑪瑙色の目をした、意味ありげの、厚ぼつたい服を着た婦人で、エリザベス女王の存命時代を思ひ出させた。いかに猫に對する趣味で一致しようと、どうしてあの優しい叔父さんが、こんなものに心惹かれたかと不思議な氣がした。


■英語原文 The original text in English

They looked to him a hard bunch. Of Mrs Pulteney-Banks he could see little but a cocoon of shawls, but Lady Widdrington was right out in the open, and Lancelot did not like her appearance. The chatelaine of Widdrington Manor was one of those agate-eyed, purposeful, tweed-clad women of whom rural England seems to have a monopoly. She was not unlike what he imagined Queen Elizabeth must have been in her day. A determined and vicious specimen. He marveled that even a mutual affection for cats could have drawn his gentle uncle to such a one.

  • Cats Will Be Cats, from Mulliner Nights (1933), by P.G. Wodehouse
  • The story first appeared under a different title in the following magazines:
    • March 1932 American (US) (The Bishop's Folly)
    • June 1932 Strand (UK) (The Bishop's Folly)
  • Recent editions include:
  • Excerpt at RootsWeb.com

■外部リンク External links


■更新履歴 Change log

  • 2014-10-27 黒豹介=訳 1940-09-05 の訳文を挿入しました。

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Saturday, 27 October 2007

The Call of the Wild by Jack London ジャック・ロンドン 『野性の呼び声』『野生の呼び声』『荒野の呼び声』

        目次 Table of Contents

 Video 1  荒野の呼び声 吠えろバック (1981) Call of the Wild, Part 1
 Video 2  Call of the Wild, presented by Dragonfly Entertainment. Part 1
 Images   写真に収められたジャック・ロンドン Jack London photographed
■中国語訳(簡体字) Translation into simplified Chinese
■日本語訳 Translations into Japanese
  (J1) 柴田 2014
  (J2) 深町 2007
  (J3) 田中 2004
  (J4) 辻井 2001, 2005
  (J5) 吉田 1999
  (J6) 海保 1997
  (J7) 辺見 1980
  (J8) 井上 1979
  (J9) 新庄 1977
  (J10) 阿部 1977
  (J11) 石田 1960
  (J12) 大石 1959
  (J13) 森岡 1958, 1968
  (J14) 尾上 1957
  (J15) 岩田 1954
  (J16) 三浦 1954, 1955
  (J17) 山本 1950, 1953, etc.
  (J18) 堺 1919
■ロシア語訳 Translation into Russian
■ポーランド語訳 Translation into Polish
■ドイツ語訳 Translation into German
■ポルトガル語訳 Translation into Portuguese
■スペイン語訳 Translation into Spanish
■フランス語訳 Translation into French
 Audio 1  朗読: ブリジット Audiobook read by Bridget
 Audio 2  朗読: ボブ・セッションズ Audiobook read by Bob Sessions
 Audio 3  朗読: ゴードン・マッケンジー Audiobook read by Gordon Mackenzie
 Audio 4  朗読: トム・クロフォード Audiobook read by Tom Crawford
 Audio 5  朗読: ブライアン・パリー Audiobook read by Brian Parry
■英語原文 The original text in English
■おもな邦訳のリスト A list of some translations into Japanese
■外部リンク External links
■更新履歴 Change log


 Video 1 
荒野の呼び声 吠えろバック (1981) Call of the Wild, Part 1

監督: 森下孝三。東映動画が製作したテレビアニメ。フジテレビで放映された。 Uploaded by slivick on Jan 9, 2010. An old Toei animation.


 Video 2 
Call of the Wild, presented by Dragonfly Entertainment. Part 1

下に引用する箇所に相当するのは 3:40 あたりから。Published on May 19, 2012 by DragonflyEnt. The part corresponding to the excerpt below starts around 3:40.


 Images  
写真に収められたジャック・ロンドン Jack London photographed

a. Jacklondon b. Jclondon c. Jl_l

↑ Click to enlarge ↑

■中国語訳(簡体字) Translation into simplified Chinese

它被揍了一顿,它知道了这一点,但它没有被打的彻底爬下。它明白,只此一次(最后一次),对拿着大棒的人它是没有成功的希望的。它已经学习了这一课,在它以后的生命里,它将永远不会忘记这一课。那根棒子是个启示,它介绍了最原始的统治的法律。巴克是在生命的半途之中才认识到这一点的,生命的现实呈现出一种可怕的景象。

  • 杰克·伦敦 《野性的呼唤》 第一章、回归原始
  • E-text at 随便看看吧 (sbkk8.cn)

■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 柴田 2014
負かされた——そのことはわかっていた。が、挫けてはいなかった。棍棒を持った人間相手に勝ち目はないということははっきり思い知った。もうそのことは学んだのであり、バックは生涯その教えを忘れなかった。棍棒はまさに啓示であった。こうして、原初の掟の力に初めて触れたバックは、その教えを進んで受けとめた。


(J2) 深町 2007
彼はたたきのめされた(そのことはわかっていた)。だが、心まで打ちのめされたわけではなかった。棍棒を持った人間には勝ち目がないということ、この一事をこのときかぎり、深く肝に銘じたというだけのことだ。教訓としてこのことを胸に刻みこんだ彼は、以後、終生それを忘れることがなかった。男の棍棒は、ひとつの啓示であった。それは原始の掟(おきて)が支配する領域への第一歩であり、そこへの途中で、いまその洗礼を受けたのだ。

  • ロンドン=著 深町眞理子=訳 『野性の呼び声』 光文社古典新訳文庫 2007/09

(J3) 田中 2004
バックは完全に打ち負かされた(それは自分でも承知していた)。だが、決して征服されたわけではなかった。彼は棍棒を持った人間には反抗し得ないことを徹底的に肝に銘じたのであった。残酷な体験だったが、その教訓は生涯忘れることがなかった。この棍棒によって彼の目は開かれたのであった。原始の法則の支配する世界にいわば入門を認められたのだ。いやむしろ、半ば自分の方から足を踏み入れたというべきかもしれない。

  • ジャック・ロンドン=著 田中晏男(たなか・やすお)=訳 「野生の叫び」 ジョン・ゴールズワージー〔ほか〕=著 『リンゴの木/野生の叫び』 京都修学社=発行 英伝社=発売 2004/05

(J4) 辻井 2001, 2005
バックは打ち負かされた(自分でもそのことがわかっていた)。が、手なずけられたのではなかった。今回の経験だけで、こん棒を持った男にはまるで勝ち目がないということを悟ったのだ。この教訓を、以後終生忘れなかった。こん棒は、まったく思いもかけないものであった。それは、原始的な掟が支配する世界への第一歩であり、バックはこの第一歩を踏みだしたのだ。


(J5) 吉田 1999
バックはたたきのめされた(彼(かれ)にはわかっていた)。しかし、ならされはしなかった。どうやっても、こん棒(ぼう)を持った人間にはかなわないことを知ったのだ。バックは経験して学んだ。そして死ぬまで、このことを忘れなかった。こん棒(ぼう)は、天の教えだった。バックは原始的な「おきて」というものに初めてふれ、多少とも「おきて」というものを知る経験をしたのだった。

  • ジャック・ロンドン=著 吉田秀樹=訳 フィリップ・ミンシュ=イラスト 『野生の呼び声』 名作再発見シリーズ あすなろ書房 1999/09

(J6) 海保 1997
バックは完全に打ち負かされた(それは自分でも承知していた)。だが、けっして征服されたわけではない。彼は棍棒を持った人間には反抗しえないことを徹底的に認識した。残酷な体験だったが、その教訓は生涯忘れなかった。この棍棒によって彼の目は開かれたのである。原始の掟(おきて)の支配する世界にいわば入門させられたのだ。否(いな)むしろ、なかば自分のほうから足を踏み入れたというべきかもしれない。

  • ジャック・ロンドン=作 海保眞夫=訳 『荒野の呼び声』 岩波文庫 1997/12

(J7) 辺見 1980
バックは打ち負かされたのだ。それはバックにもわかっていた。しかし、手なずけられはしなかった。だが、棍棒をもった人間にはとても勝ちめがないということは、はっきりさとった。バックは、このことで教訓を得たのだ。そしてバックは、一生この教訓を忘れなかった。棍棒の威力は、バックにとっては、まったく新しい発見だった。それは、原始的なおきての支配する世界へバックを導く第一歩だった。そしてバックは、自分からすすんでこの導きを受けたのである。

  • ジャック・ロンドン=著 辺見栄=訳 「野性の呼び声」 『世界動物文学全集24』 講談社 1980/10

(J8) 井上 1979
彼は打ちのめされた(彼にもそれはわかっていた)。しかし、心はくじけなかった。彼は、この時かぎり、棍棒を持った男を相手にしては勝つ見込みがないということを知ったのである。彼はその教訓を学び、その後一生、忘れることがなかった。その棍棒は、一つの啓示だった。それによって、彼ははじめて原始の法則の支配する世界を知ったのである。そして、彼はそうした事態と妥協したのである。


(J9) 新庄 1977
彼はたしかにぶちのめされた(自分でも、それはよく分かっていた)。が、くじけてしまったわけではない。棍棒を持った男に立ち向かっても、こんりんざい勝つ見込みはないということを、この際、はっきりと悟ったのだ。バックはその教訓を学んだのであった。そして生涯、それを決して忘れなかった。あの棍棒は一つの啓示であった。原始の掟(おきて)が支配する世界の洗礼を受けたのであった。しかも、自分から買って出た洗礼なのだ。


(J10) 阿部 1977
バックは負けた(負けたことは自分でもわかった)。しかし、心から人間にしたがうような犬になったわけではない。こん棒(ぼう)を持った男にはぜったいにかなわないということが、いちどでよくわかった。バックは、こうしてまなんだ教訓(きょうくん)を、その後いつまでもわすれなかった。あのこん棒(ぼう)が、バックの目をさましてくれた。バックは、こうして、野蛮(やばん)なおきてにしたがわなければならない世界があることを知り、その世界がどういうものであるか、ほどほどに思い知らされたのだ。

  • ジャック・ロンドン=作 阿部知二=訳 『荒野の呼び声』 偕成社文庫 1977/02

(J11) 石田 1960
バックは負けた(それは自分にも分かっていた)。しかし、馴らされたわけではなかった。棍棒を持った人間には勝ち目がないということを断然悟ったのだ。それは苦い経験だった。そして、その後一生、そのことを肝に銘じて忘れなかった。その棍棒がバックの目を開いたのだ。それは、原始の掟(おきて)の支配を教える初歩の教育だった。そして、その教育を、バックは自ら進んで受けたのだった。


(J12) 大石 1959
バックは負けたのだ(そのことを自分でも分っていた)。しかし、手なずけられたわけではなかった。彼はこの一度の教訓だけで、棍棒を持った人間には、とても勝ち目がないことを悟った。彼はこの教訓をしっかりと心にとめ、その一生、決してそのことを忘れなかった。その棍棒は彼の目を開かせた神の啓示だった。それは、原始的な掟(おきて)の支配への第一歩であり、彼はその第一歩に自分から足を踏み入れたのだった。

  • ジャック・ロンドン=著 大石真(おおいし・まこと)=訳 『野性の呼び声』 新潮文庫 1959/06

(J13) 森岡 1958, 1968
バックは敗かされた(彼はそれを知った)。しかし腑抜けになったのではない。棍棒を持った人間には勝ち味がないことを一ぺんに知らされた。彼はその教訓を体得し、一生忘れなかった。この棍棒こそバックの世界を一変したのである。彼に原始的な掟(おきて)の支配する世界があることを初めて教えたのは棍棒だった。彼はその教えに受けて立った。


(J14) 尾上 1957
彼は負かされた(それは彼にわかっていた)、しかしこなされてしまったのではなかった。彼は一度だけで、棍棒を持った人間に勝てる見込のないことを知った。彼は教訓を得たのであり、これ以後一生の間それを忘れることはなかった。あの棍棒が彼の眼を開かせてくれたのである。それは原始的掟(おきて)の世界への彼の入門であり、彼はその入門を自ら受けて出たのであった。

  • ロンドン=作 尾上政次(おのえ・まさじ)=訳 『荒野の呼び声』 アメリカ文学選集 研究社出版 1957/09

(J15) 岩田 1954
バックは負けた(彼はそれを自覚していた)。しかし、心から服従したわけではなかった。たった一回の経験で、バックは棍棒を持った人間には勝てないということを悟った。それは苦(にが)い経験だった。そして、その後一生、そのことを肝(きも)に銘じて忘れなかった。その棍棒によってバックの眼は開かれた。それは、原始の掟(おきて)の支配を教える初歩の教育だった。そして、その教育を、バックは自ら進んで受けたのだった。

  • ジャック・ロンドン=作 岩田欣三(いわた・きんぞう)=訳 『荒野の呼び声』 岩波文庫(旧版) 1954/12

(J16) 三浦 1954, 1955
バックは負けたのだ。(それを自分で知っていた。)けれども手なづけられはしなかった。今度だけで、棍棒を持った人間にはとても勝目がないと分った。バックはこの教訓を心に銘じて、その生涯の後まで、決して忘れはしなかった。その棍棒は神の啓示だった。それは、原始的律法の支配への彼の入門であり、彼はその入門に妥協した。

  • ロンドン=著 三浦新市(みうら・しんいち)=訳
    • 三浦新市(みうら・しんいち)=訳 『野性の呼び声』 河出文庫 1955
    • 三浦新市=訳註 『野性の呼び声』 英米文学訳註叢書 開文社 1954/01 書名は奥付に拠る。表紙および扉に印刷された表題は The Call of the Wild
  • 引用は b. 開文社 1954 に拠りました。

(J17) 山本 1950, 1953, etc.
バックは負けた(それは自分でもさとった)、しかし馴らされたのではなかった。今度だけで、棍棒をもった人間には勝てっこない、ということを理解した。この教訓をちゃんと會得し、その後生涯を終えるまで忘れなかった。その棍棒が啓示であった。それは原始的法則の支配を初めて教えるものであった、そこでバックはその教えに妥協していった。

  • ジャック・ロンドン=著 山本政喜(やまもと・まさき)=訳
    • 「荒野の呼び声」 ジャック・ロンドン〔ほか〕=著 『海の狼・荒野の呼び声』 百万人の世界文学 三笠書房 1955
    • 荒野の呼び声』 角川文庫 1953
    • 野性の呼び聲』 万有社 定價 一八◯圓 地方定價 一九◯圓 1950/06 表題は奥付に拠る。表紙には "The Call of The Wild," 扉には新字で「野性の呼び声」とあります。
  • 引用は c. 万有社 1950 に拠りました。

(J18) 堺 1919
バツクは敗北した(それは善く知つてゐる)。けれども彼は馴されなかつた。棍棒を持つた人間には到底かなはぬと云ふ事は是で十分に分つた。彼は此の教訓を肝に銘じて、其の生涯の後々まで曾て之を忘れなかつた。彼の棍棒は實に神の默示であつた。彼はそれに依つて我から原始的律法の支配下に入つたのである。

  • Jack London=著 堺利彦(さかい・としひこ)=譯 『野性の呼聲』 叢文閣 定價八拾錢 1919/05(大正8) 表題は扉に拠る。表紙に印刷された表題は "The Call of the Wild."

■ロシア語訳 Translation into Russian

Он был побежден (он это  понимал), но не покорен и не сломлен. Он понял раз навсегда,  что человек,  вооруженный дубиной, сильнее его,  и полученный урок запомнил на всю жизнь. Эта дубина была  для него откровением. Она ввела его в мир, где царит первобытный закон.

  • I. К первобытной жизни Джек Лондон. Зов предков Изд. "Правда", 1984 г.
  • E-text at Lib.Ru

■ポーランド語訳 Translation into Polish

Został zwyciężony (wiedział o tym), ale nie został złamany. Zrozumiał raz na zawsze, że nie ma żadnych widoków zwycięstwa w walce z człowiekiem uzbrojonym w pałkę. Dostał nauczkę i nie zapomniał jej do końca życia. Pałka stała się dla niego objawieniem. Było to jego pierwsze zetknięcie z panowaniem prawa pięści i prawo to uznał.

  • I. Nawrót do prymitywu Zew krwi by Jack London
  • E-text at Chomikuj.pl [PDF]

■ドイツ語訳 Translation into German

Er war besiegt, das wußte er, aber sein Stolz war nicht gebrochen. Er hatte gelernt, daß er gegen einen Mann mit einem Stock nichts ausrichten konnte, und er sollte diese Lehre sein ganzes Leben nicht vergessen.


■ポルトガル語訳 Translation into Portuguese

Ele foi espancado (ele sabia disso), mas ele não foi quebrado. Ele viu, uma vez por todas, que ele não tinha chances contra um homem com um clube. Ele tinha aprendido a lição, e em toda a sua vida depois de ele nunca esqueceu. Que clube foi uma revelação. Era a sua introdução ao reino da lei primitiva, e ele conheceu a introdução até a metade.


■スペイン語訳 Translation into Spanish

Había perdido (lo sabía), pero no estaba vencido. Comprendió, de una vez para siempre, que contra un hombre con un garrote carecía de toda posibilidad. Había aprendido la lección y no la olvidaría en su vida. Aquel garrote fue una revelación. Fue su toma de contacto con el reino de la ley primitiva y aceptó sus términos.

  • Capítulo I. La vuelta al atavismo. El llamado de la selva by Jack London
  • E-text at Ciudad Seva

■フランス語訳 Translation into French

Buck, vaincu, venait d’apprendre une leçon qu’il n’oublierait de sa vie : c’est qu’il ne pouvait rien contre un être humain armé d’une massue. Se trouvant pour la première fois face à face avec la loi primitive, envisageant les conditions nouvelles et impitoyables de son existence, [Omission]

  • I. La Loi primitive L’Appel de la forêt by Jack London Translated by Raymonde de Galard
  • E-text at Wikilivres

 Audio 1 
ブリジットによる英語原文の朗読
Audiobook of the original text in English, read by Bridget

下に引用する箇所は 16:07 あたりから始まります。 Uploaded to YouTube by Clay Mann on 22 Apr 2013. The excerpt below starts around 16:07.


 Audio 2 
ボブ・セッションズによる英語原文の朗読
Audiobook of the original text in English, read by Bob Sessions

下に引用する箇所は 12:51 あたりから始まります。 Published to YouTube on Jul 13, 2012 by TheAudiobookChannel. The excerpt below starts around 12:51.


 Audio 3 
ゴードン・マッケンジーによる英語原文の朗読
Audiobook of the original text in English, read by Gordon Mackenzie

下に引用する箇所は 0:17:33 あたりから始まります。 Uploaded to YouTube by TheAudioArchive on 29 Mar 2012. The excerpt below starts around 0:17:33.


 Audio 4 
トム・クロフォードによる英語原文の朗読
Audiobook of the original text in English, read by Tom Crawford

下に引用する箇所は 18:18 あたりから始まります。 Uploaded to YouTube by CCProse on Jul 26, 2011. Audio courtesy of Librivox. Read by Tom Crawford. The excerpt below starts around 18:18.


 Audio 5 
ブライアン・パリーによる英語原文の朗読
Audiobook of the original text in English, read by Brian Parry

下に引用する箇所は 16:23 あたりから始まります。 Uploaded to YouTube by Reshpectify on May 2, 2011. The excerpt below starts around 16:23.


■英語原文 The original text in English

He was beaten (he knew that); but he was not broken. He saw, once for all, that he stood no chance against a man with a club. He had learned the lesson, and in all his afterlife he never forgot it. That club was a revelation. It was his introduction to the reign of primitive law, and he met the introduction halfway.


■おもな邦訳のリスト A list of some translations into Japanese

下のリストは、国立国会図書館 NDL-OPAC に記載されている The Call of the Wild の邦訳に、若干の補足を加えて、刊行年の新→旧の順にならべたもの。行頭の数字が大きいほど古いことになります。

★のついたタイトルは、上にその訳文の抜粋を載せたもの。☆のついたタイトルは、訳文は掲載していないけれども、詳しい書誌情報を示したものです。

★ 1. 柴田 野生の呼び声. -- 2014.10. -- スイッチ・パブリッシング
★ 2. 深町 野性の呼び声. -- 2007.9. -- (光文社古典新訳文庫)
   3.     ジャック・ロンドン選集. 1. -- 本の友社, 2006.2
☆ 4. 辻井 ジャック・ロンドン選集. 1. -- 本の友社, 2005.10
★ 5. 田中 リンゴの木/野生の叫び. -- 京都修学社, 2004.5
★ 6. 辻井 野性の呼び声. -- 社会思想社, 2001.12. -- (現代教養文庫 ; 1)
★ 7. 吉田 野生の呼び声. -- あすなろ書房, 1999.9. -- (名作再発見シリーズ)
★ 8. 海保 荒野の呼び声. -- 1997.12. -- (岩波文庫)
   9.      野性の呼び声. -- 鴻出版, 1985.9. -- (鴻バイリンガルノベルス)
  10.     世界の名作. 15. -- 講談社, 1983.12
★11. 辺見 世界動物文学全集. 24. -- 講談社, 1980.10
★12. 井上 世界文学全集. 87. -- 講談社, 1979.6
★13. 新庄 世界文学全集. 3 / 五木寛之. -- 学習研究社, 1977.12
★14. 阿部 荒野の呼び声. -- 偕成社, 1977.2. -- (偕成社文庫)
  15.     世界の名作図書館. 36. -- 講談社, 1970
★16. 森岡 現代アメリカ文学選集. 第6. -- 荒地出版社, 1968
  17.     荒野の呼び声. -- 黎明社, 1961. -- (世界名作全集)
★18. 石田 世界名作全集. 第29. -- 平凡社, 1960
★19. 大石 野性の呼び声. -- 1959. -- (新潮文庫)
  20.     世界大ロマン全集. 第28巻. -- 東京創元社, 1957
★21. 尾上 荒野の呼び声. -- 研究社出版, 1957. -- (アメリカ文学選集)
  22.     荒野のよび声. -- 偕成社, 1957. -- (名作冒険全集 ; 15)
  23.     荒野の呼び声. -- 講談社, 1956. -- (世界名作全集 ; 148)
  24.     世界少年少女文学全集. 36(アメリカ篇 6). -- 創元社, 1955
★25. 三浦 野性の呼び声. -- 1955. -- (河出文庫)
☆26. 山本 海の狼・荒野の呼び声. -- 三笠書房, 1955. -- (百万人の世界文学)
  27.     荒野の呼び声. -- 黎明社, 1955. -- (世界名作物語 ; 46)
★28. 岩田 荒野の呼び声. -- 1954. -- (岩波文庫)
★29. 三浦 野性の呼び声. -- 開文社, 1954.1 -- (英米文学訳註叢書)
☆30. 山本 荒野の呼び声. -- 1953. -- (角川文庫 ; 第589)
★31. 山本 野性の呼び声. -- 万有社, 1950
  32.     野性の呼声. -- 外語研究社, 1937
  33.     野性の呼声. -- 1936. -- (改造文庫 ; 第2部 第112篇)
  34.     野生の呼声. -- 春陽堂, 1932. -- (世界名作文庫 ; 第425)
  35.     英文名著全集. 第1輯 第11巻. -- 英文学社, 1929
★36. 堺   野性の呼声. -- 叢文閣, 1928


■外部リンク External links


■更新履歴 Change log

  • 2014/11/12 尾上政次=訳 1957/09 の訳文を挿入しました。
  • 2014/10/24 柴田元幸=訳 2014/10/15 とポルトガル語訳を追加しました。
  • 2013/04/05 もう1種類のオーディオブックを追加しました。
  • 2013/04/05 ポーランド語訳を追加しました。
  • 2012/08/04 複数の YouTube 動画と、複数のオーディオブックへのリンクを追加しました。
  • 2012/07/11 簡体字中国語訳、ロシア語訳、ドイツ語訳、スペイン語訳、およびフランス語訳を追加しました。
  • 2011/11/16 英語原文の朗読の YouTube 画面を追加しました。
  • 2007/11/30 田中晏男=訳 2004/05、および三浦新市=訳 1954/01 を追加しました。
  • 2007/11/28 石田英二=訳 1960/06 を追加しました。
  • 2007/11/24 新庄哲夫=訳 1977/12、および尾上政次=訳 1957/09 を追加しました。また、「おもな邦訳のリスト」の項を新設しました。

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Bridget Jones's Diary by Helen Fielding (2) ヘレン・フィールディング 『ブリジット・ジョーンズの日記』 (2)

■映画のポスター、DVDのジャケット、本の表紙
 Posters and DVD/book covers

zh Cn_118903l kr Kr___bridget_jones jp Ja_bridget_joness_diary

tr Tr_bridget_joness_diary il He_89492001_posterlrgpst hu Hu_bridget_jones_naploja

ru Ru_dvd_dnevnik_brugit_jones ua Ua_schodennyk_bridzhyt_zhdons bg Bg_bridget_joness_diary_book
pl Pl_u8232711 sr Sr_dnevnik_bridget_jones cz Cz_denk_bridget_jonesov

fi Fi_bridget_jones_elmni_sinkkuna no No_9788203206252  sv Se_43907

dk Dk_bridgetdagbog505058_2 de De_20008 it It_174951_lrg

br Br_245844g ca Ca_el_diari_de_bridget_jones_book es Es_bridget_jones

fr Fr_bridgetjones01 en En_bridgetjonessdiary2001moviepost  HF Fielding1

↑ Click to enlarge ↑

■各国版DVD DVDs of the film adaptation in various country versions

CN BJ单身日记 中国版(簡体字)
KR 브리짓존스의 일기 韓国版
JP ブリジット・ジョーンズの日記 日本版
TR Bridget Jones'un Günlüğü トルコ版
IL יומנה של ברידג'ט ג'ונס イスラエル版(ヘブライ語)
HU Bridget Jones Naplója ハンガリー版
RU Дневник Бриджит Джонс (2011) ロシア版
UA Щоденник Бріджит Джонс ウクライナ版
BG Дневникът на Бриджет Джоунс ブルガリア版
PL Dziennik Bridget Jones ポーランド版
SR Dnevnik Bridget Jones セルビア版
CZ Deník Bridget Jonesové チェコ版
FI Bridget Jones - Elämäni Sinkkuna フィンランド版
NO Bridget Jones' dagbok ノルウェー版
SV Bridget Jones dagbok スウェーデン版
DK Bridget Jones Dagbog (2005) デンマーク版
DE Bridget Jones - Schokolade zum Fruehstueck (2002) ドイツ版
IT Il diario di bridget jones イタリア版
BR O diario de Bridget Jones ブラジル版(ポルトガル語)
CA El diari de Bridget Jones スペイン版(カタルーニャ語)
ES El Diario de Bridget Jones (2005) スペイン版(スペイン語)
FR Le Journal De Bridget Jones (2005) フランス版
EN Bridget Jones's Diary

And the author: Helen Fielding (1960-  )  Image source: Guardian Unlimited


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) tomoki y. 2007
もう、しません
(……)
彼氏がいないとブーたれたりしません。代わりに、平常心と威厳を養って、個性を磨くこと。富める女として、彼氏なんかいなくても充実しているのだという自覚を持つこと——それこそが、彼氏をゲットする一番の近道。

   ヘレン・フィールディング=著 (拙訳)
   『ブリジット・ジョーンズの日記』


(J2) 亀井 1998, 2001
やめること
(……)
恋人がいないからと、ふてくされること
内面の安定をはかり、人としての尊厳を失わず、中味を充実させ、ひとりでいても完璧な女性だという自己認識を持つこと——それが恋人を獲得するための最短の道。

   ヘレン・フィールディング=著 亀井よし子=訳
   2aブリジット・ジョーンズの日記』 ソニー・マガジンズ 文庫 2001/08
   2bブリジット・ジョーンズの日記』 ソニー・マガジンズ 単行本 1998/10
   引用は 2a に拠りました。


■英語原文 The original text in English

I WILL NOT
(....)
Sulk about having no boyfriends, but develop inner poise and authority and sense of self as women of substance, complete without a bofriend, as the best way to obtain boyfriend.

   Bridget Jones's Diary (1996) by Helen Fielding


■外部リンク External links

   * Bridget Jones's Diary - Wikipedia
   * Bridget Jones's Diary (film) - Wikipedia
   * Helen Fielding - Wikipedia (1960-  )
   * Bridget Jones's Diary (2001) at IMDb


■更新履歴 Change log

2012-08-23 ブルガリア版、セルビア版、ノルウェー版、およびスペイン版
         (カタルーニャ語)の画像を追加しました。
2011-12-15 韓国版、トルコ版、イスラエル版、ハンガリー版、ロシア版、および
         フィンランド版のDVDジャケットの画像を追加しました。


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Thursday, 25 October 2007

Eccentrics by David Weeks & Jamie James (2) D・ウィークス+J・ジェイムズ『変わった人たちの気になる日常』(2)

<<< Eccentrics by David Weeks & Jamie James (1)
<<< D・ウィークス+J・ジェイムズ『変わった人たちの気になる日常』(1)
 
 
Eccentrics Johnwardpodmobile 51mxns3rx0l

           ↑ Click to enlarge ↑

Left Eccentrics of Oxford. Image source: Daily Info, Oxford
Centre Inventor John Ward, "Possibly the best English eccentric inventor living today...." (Time-Life Books) Image source: John Ward
Right Eccentrics: A Study of Sanity and Strangeness, Kodansha Globe (1996)
 
 
■日本語訳 Translation into Japanese

(……)ヴァイキング時代のアイスランドでは、四行を超える詩を唯一の例外として、他人にかんする韻文を——たとえ相手をほめたたえるものであっても——書くことが罪悪だった。十四世紀イギリスの農民は、犬を飼うことや息子を学校に通わせることが法律で禁じられていた。また、以下に列挙する事柄は、イギリスで、それぞれ異なる時代に罪とされた。書物を出版すること、血液が体内を循環しているという考えを公言すること、黄金を自宅に保持すること、市場に行く途中で金儲けのための品物を買うこと。そして、十七世紀のマサチューセッツでは、ある悪名高い時代における行動規範が集団ヒステリーだった。そして穏健と人情を表に出している人はみな、一般社会の規範に背いているとされた。

   「2. 奇人の四◯◯年史」
   デイヴィッド・ウィークス+ジェイミー・ジェイムズ=著
   忠平美幸(ただひら・みゆき)=訳
   『変わった人たちの気になる日常—世界初の奇人研究
   草思社 1998/03
 
 
■英語原文 The original text in English

(...) it was a crime in Viking Iceland to write poetry about someone else, even if it was complimentary, but only if the verses exceeded four lines. The English peasant of the fourteenth century was not permitted by law to own a dog or send his son to school. All of the following have at different times been crimes in Britain: printing a book, professing the concept that blood circulates through the body, keeping gold at home, and buying goods on the way to market in order to make a profit. In seventeenth-century Salem, Massachusetts, the behavioral norm in one notorious period was mass hysteria; anyone who maintained the barest semblance of moderation and humanity was nonconforming.

   2: Four Hundred Years of Eccentrics
   from Eccentrics: A Study of Sanity and Strangeness
   by David Weeks & Jamie James 
   Originally published by Weidenfeld & Nicolson, 1995

   E-text at Google Book Search
 
 
<<< Eccentrics by David Weeks & Jamie James (1)
<<< D・ウィークス+J・ジェイムズ『変わった人たちの気になる日常』(1)
 
 
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Sunday, 21 October 2007

The worst air pollution? 世界最悪の大気汚染?

Bangladesh Dhaka_traffic6 June_19_20052

           ↑ Click to enlarge ↑  

Left Pollution in Bangladesh and Northern India, Visible Earth: A catalog of NASA images and animations of our home planet 宇宙からも見えるバングラデシュとインド北部の大気汚染
Centre Image source: SOS-arsenic.net
Right Image source: Bangladesh Centre for Advanced Studies (BCAS)
 
 
■なぜこんな所へ? Wherefore comest thou hither?
 
ニック・ミドルトン氏はオックスフォードの地理学の教授。でも、ありふれた書斎派の学者ではない。モザンビークの首都のレストランである男と交わした短い会話がきっかけとなって冒険に出る。彼は人間の住む街のうち、世界で最も暑い、最も寒い、最も雨の多い、最も乾燥した場所を、それぞれ訪ねる。インドのマウシンラムという街は、統計上、世界で最も雨の多い街だとされる。ここを訪れる途中、ミドルトン氏は、お隣のバングラデシュにも滞在することになる。世界で最も雨の多い街から、そんなに遠くないところに、世界で最も空気の汚れた街があるらしい。
 
 
■ニック・ミドルトン Nick Middleton writes....
 
わたしは数日間ダッカに滞在し、時間をつぶした。ダッカの大気汚染がなぜ世界最悪と言われるのかわかった。ダッカの交通に比べれば、カルカッタは安全でよく組織されているとさえ思えてくる。警官は黒い雨傘の下に隠れて日差しを遮り、交通整理しようとがんばっているが、その奮闘は負け戦(いくさ)に終わる。その悲惨な状況はわたしが到着したときに見た、最初の信号に象徴されていた。赤と青の信号が同時に点灯し、まるで「停まれ、進め、好きなようにしろ、どうせそうするだろう」とでも言っているようだった。

   第四部 世界で最も雨の多い街 マウシンラム(インド)
   3. 雨よ降れ降れ、雨よ降れ
   ニック・ミドルトン=著 桑原透(くわはら・とおる)=訳
   『地球でいちばん過酷な地を行く—人類に生存限界点はない!
   阪急コミュニケーションズ 2004/03
 
 
■Asia-Watch 大気汚染の深刻なアジアの都市ワースト5

The worst air pollution in Asia: Top 5
Published by Grom December 18th, 2006 in China and India.

A list of cities you probably won't want to live in, via the Shanghaiist:

1. Beijing
2. Xi'an
3. Kathmandu
4. Dhaka
5. New Delhi

Beijing, followed closely by Xi'an, Kathmandu, Dhaka and New Delhi, have the dirtiest air of major Asian cities, according to pollution readings compiled by the Asian Development Bank and obtained during a conference here.

Air pollution in these cities is five to six times as high as levels that the World Health Organization considers safe and at least three times as high as levels in the largest European and American cities.

   Source: Asia-Watch Asia Current Events Blog 2006/12/18
   アジアの都市のうち、大気汚染ワースト5は、1. 北京, 2. 西安, 3. カトマンズ,
   4. ダッカ, 5. ニューデリーである、と。
 
 
■Bangladesh Centre for Advanced Studies (BCAS) ダッカの大気汚染、ふたたび悪化か?

Air pollution in city on the rise again
Sabrina Karim Murshed

The level of air pollution in Dhaka City is rising again despite the banning of environment polluting two-stroke auto-rickshaws in 2003.

The Dhaka Clean Air Monitoring Station's data on particulate matter and ozone indicate the city air is progressively losing its quality, according to the aide-memoire of a recent World Bank supervision mission.

Sources in the Department of Environment (DoE) said the concentration of major air pollutants (particulate matter or PM 10 and PM 2.5) was found rising alarmingly in the recent survey by the monitoring station.
 
   Source: Environmental Articles Archive: Pollution/Toxic Waste,
   Bangladesh Centre for Advanced Studies (BCAS), June, 2005
   ダッカの大気汚染は、2サイクルエンジンの輪タクを禁止したにもかかわらず、
   ふたたび悪化しつつある、と。
 
 
■外部リンク External links

   * Dr Nick Middleton - School of Geography, Oxford
   * Nick Middleton - Wikipedia
 
 
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Saturday, 20 October 2007

Alexander Pope: Strange capricious rules to judge authors アレキサンダー・ポープ:もの書きを計る気まぐれな物指し

■本とDVDと肖像画 A Book, a DVD and a Portrait

51h33kxprcl Sunshine Alexander_pope_ca_1727
↑ Click to enlarge ↑

Left Alexander Pope: The Poet and the Landscape by Mavis Batey, Barn Elms Publishing (2000)
Centreエターナル・サンシャイン (2004)』 監督:ミシェル・ゴンドリー、出演:ジム・キャリー、ケイト・ウィンスレット、キルスティン・ダンスト、イライジャ・ウッドほか。原題 "Eternal Sunshine of the Spotless Mind" は、劇中でダンストが諳んじるポープの詩 "Eloisa to Abelard"(全文は ここ)の中の詩句。
Right Alexander Pope (1688-1744)  Image source: Wikipedia


■日本語訳 Translations into Japanese by tomoki y.

(1) 池澤 2007
「作家の資質は実におかしな基準で計られる。偉大な者は気がふれているとされるし、小者は馬鹿だと言われる」

   アレクサンダー・ポープの言葉 池澤夏樹=訳
   『叡智の断片』 集英社インターナショナル 2007-12-19
   この本は 『月刊PLAYBOY』 2005年1月号〜2007年11月号に連載
   された記事に加筆・訂正をほどこしたもの。


(2) tomoki y. 2007
もの書きを評価する基準は、珍妙かつ気まぐれだ。偉大な作家は狂人、小者の連中はアホウだとされる。

   アレキサンダー・ポープの言葉 Tomoki Yamabayashi=訳
   tomokilog - うただひかるまだがすかる 2007-10-07


■英語原文 The original text in English

Authors are judged by strange capricious rules. The great ones are thought mad, the small ones fools.

   Alexander Pope
   Prologue to 'The Three Hours after Marriage'

   E-text at:
   * Infomotions
   * The Web's Most Humongous Collection of Writing Quotes

   Quoted in:
   * The Writer's Almanac


■外部リンク External links

   * Alexander Pope - Wikipedia (1688-1744)
   * アレキサンダー・ポープ - Wikipedia (1688-1744)


■更新履歴 Change log

2011-01-12 池澤夏樹=訳 2007 を追加しました。


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Friday, 19 October 2007

Quentin Crisp: Three reasons for becoming a writer クエンティン・クリスプ:もの書きになる三つの理由

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           ↑ Click to enlarge ↑  

Left名言なんか蹴っとばせ』現代書館 (2001)
Centre The Naked Civil Servant, Penguin Classics (1997)
Right Quentin Crisp (1908-1999), the gay icon
 
 
■日本語訳 Translation into Japanese
 
もの書きになる理由は三つある。第一に、カネがほしいから。第二に、世界に知らせるべきものをもっているから。第三に、長い冬の夜をどう過ごしたらいいのかわからないから。

   クエンティン・クリスプ (1908-1999)
   ジョナソン・グリーン=著 里中哲彦=訳
   『名言なんか蹴っとばせ
   現代書館 2001/07

   原書:
   The Cynic's Lexicon
   edited by Jonathon Green
   Routledge, 1984/10
 
 
■英語原文 The original text in English

There are three reasons for becoming a writer. The first is that you need the money; the second, that you have something to say that you think the world should know; and the third is that you can't think what to do with the long winter evenings.

   Quentin Crisp
   The Naked Civil Servant (1968)
   Paperback: Penguin Classics, 1997/05

   The Oxford Dictionary of Humorous Quotations
   edited by Ned Sherrin    
   Paperback: Oxford University Press, Second edition, 2003/05
 
 
■外部リンク External links

   * Quentin Crisp - Wikipedia (1908-1999)
   * The Naked Civil Servant - Wikipedia
   * The Naked Civil Servant (1975), a television drama, at IMDb
   * 100 Greatest British Television Programmes of the 20th Century,
    at the British Film Institute (BFI)
 
 
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(1) Quentin Crisp

(2) The Naked Civil Servant
  
 
 

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Tuesday, 16 October 2007

Ode to a Nightingale by John Keats キーツ 「ナイチンゲールに寄せるオード」

        目次 Table of Contents

■はじめに Introduction
 Audio 1  B・カンバーバッチによる朗読 Benedict Cumberbatch reads the Ode
 Audio 2  ショバン・レッドモンドによる朗読 Siobhan Redmond reads the Ode
 Audio 3  ベン・ウィショーによる朗読 Ben Whishaw reads the Ode
 Image Gallery  本の表紙、地図など Book covers, maps, etc.
■中国語訳(簡体字)Translations into simplified Chinese
  (Zh1) 查
  (Zh2) 译者未知
 Audio 4  トム・オベドラムによる朗読 Tom O'Bedlam reads the Ode
 Audio 5  ナイジェル・プレイナーによる朗読 Nigel Planer reads the Ode
■日本語訳 Translations into Japanese
  (J1) 中村 2016
  (J2) 富田 2005
  (J3) 宮崎 2005
  (J4) 松浦 1997
  (J5) 平井 1990
  (J6) 岡地 1979
  (J7) 高島 1975
  (J8) 出口(保)1974, 1975
  (J9) 安藤 1969, 1976
  (J10) 田村 1968
  (J11) 出口(泰)1959, 1966, etc.
  (J12) 帆足 1935
  (J13) 竹友 1930
■ロシア語訳 Translation into Russian
 Audio 6  ドイツ語訳の朗読 Audiobook in German
■ドイツ語訳 Translations into German
  (D1) Bonné
  (D2) Paley
  (D3) Piontek, 1968
 Audio 7  イタリア語訳の朗読 Audiobook in Italian
■イタリア語訳 Translation into Italian
 Audio 8  ポルトガル語訳の朗読 Audiobook in Portuguese
■ポルトガル語訳 Translations into Portuguese
  (Pt1) de Magalhaens, 2010
  (Pt2) 1998
 Audio 9  スペイン語訳の朗読 Audiobook in Spanish
■スペイン語訳 Translation into Spanish
 Audio 10  フランス語訳の朗読 Audiobook in French
■フランス語訳 Translation into French
 Audio 11  サム・ダスターによる朗読 Sam Dastor reads the Ode
 Audio 12  ロバート・ドーナットによる朗読 Robert Donat reads the Ode
■英語原文の抜粋 Excerpts from the original English text
■出口氏の2つの名前 The two names of Mr Deguchi
■邦題の異同 Variations of the title in Japanese
■外部リンク External links
■更新履歴 Change log


■はじめに Introduction

ジョン・キーツの書いた詩のなかでも、とくに有名な一編を取りあげます。全部で80行あるうちの第51〜58行を抜粋して、さまざまな言語に訳されている例を並べ、最後に原文の抜粋を掲げます。途中に朗読のビデオや音声も交えます。


 Audio 1 
「ナイチンゲールに寄せるオード」——ベネディクト・カンバーバッチ (1976-  ) による朗読
Ode to a Nightingale, read by Benedict Cumberbatch (1976-  )

Uploaded to YouTube by Stephanie Taylor on 16 Aug 2011.


 Audio 2 
「ナイチンゲールに寄せるオード」——ショバン・レッドモンド (1959-  ) による朗読
Ode to a Nightingale, read by Siobhan Redmond (1959-  )

John Keats - Ode To A Nightingale - Siobhan... 投稿者 poetictouch
朗読者の名前の別表記: シボーン・レッドモンド、シオバン・レッドモンド Uploaded to Dailymotion by poetictouch on 1 Feb 2012.


 Audio 3 
「ナイチンゲールに寄せるオード」—— ベン・ウィショー (1980-  ) による朗読
Ode to a Nightingale, read by Ben Whishaw (1980-  )

『ブライト・スター いちばん美しい恋の詩(うた)』 のサウンドトラックから。
映画詳細: 公式サイト ウィキペディア allcinema 粉川哲夫の「シネマノート」
Uploaded to YouTube by Vanessa Wills on 27 Oct 2012. Audio recording from the soundtrack of the film Bright Star (2009). Details of the film: Official Website Wikipedia IMDb


 Image Gallery 
本の表紙、地図など Book covers, maps, etc.

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■中国語訳(簡体字)Translations into simplified Chinese

(Zh1) 查
我在黑暗里倾听:呵,多少次
我几乎爱上了静谧的死亡,
我在诗思里用尽了好的言辞,
求他把我的一息散入空茫;
而现在,哦,死更是多么富丽:
在午夜里溘然魂离人间,
当你正倾泻着你的心怀
发出这般的狂喜!

   《夜莺颂》 约翰·济慈 查良铮译
   E-text at:
   * 中国同事录 (www.clubsky.net)
   * 夜莺颂 [DOC]


(Zh2) 译者未知
我倾听黑夜,多少次
我几乎爱上了逸谧的死亡,
在如此多的沉思之韵中
呼唤她轻柔的名,
编织成歌,我无声的呼吸;
现在她更加华丽的死去,
在午夜不带悲伤的飞升,
当你正向外倾泻灵魂
这般的迷狂!

   《夜莺颂》 约翰·济慈
   E-text at 约翰·济慈 - 互动百科


 Audio 4 
「ナイチンゲールに寄せるオード」——トム・オベドラムによる朗読
Ode to a Nightingale, read by a person with the alias Tom O'Bedlam

Uploaded to YouTube by SpokenVerse on 18 Jul 2010.


 Audio 5 
「ナイチンゲールに寄せるオード」—— ナイジェル・プレイナー (1953-  ) による朗読
Ode to a Nightingale, read by Nigel Planer (1953-  )

Uploaded to YouTube by JustAudio2008 on 22 May 2008. Audio created by Robert Nichol AudioProductions. London 1995


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 中村 2016
暗がりの中でぼくは聴いている。これまで何度も
 僕はやさしい死に半ば本気で恋をした。
僕の息を大気のなかへ静かに引き取ってくれるように、 
 いくつもの歌のなかで彼のやさしい名によびかけた。
いま苦痛もなく真夜中に息絶えることは、
 いつにもまして豊かなことのようにおもわれる。
  こんなにも恍惚として、
   おまえが魂を注ぎ出している間に。

   キーツ=作 中村健二(なかむら・けんじ)=訳
   「ナイチンゲールによせるオード」
   『キーツ詩集』 岩波文庫 2016/08/17


(J2)富田 2005
暗がりの中で われは 聴き入り、
 幾度ともなく 安らかな死に 半ば思いを寄せ、
いろいろな言い方で 死に 優しく 語りかけ、
 静かに わが吐息を 大気に 引き取ってもらいたいと 願うのだ。
いまや 死が 最高に すばらしいことと 思えるのだ、
 なんの痛みもなく 真夜中に 息を引き取り 死ぬことが。
  しかも その間 おまえは 法悦に浸るほどまでに
   おまえの魂を 送り出してくれている。

   キーツ=作 富田光明(とみた・みつあき)=訳
   「ナイチンゲールに寄せるオード」
   富田光明=著 『キーツ—人と文学』 世界の作家
   勉誠出版 2005/09


(J3) 宮崎 2005
暗がりに耳を欹(そばだ)て吾は佇(た)つ。あまたたび
 安らかな死を 心はなかば恋(こお)しみて
胸懐(おもい)を抒(の)べる数多(あまた)の詩作に 優しき名により呼びかけては
 平静なるこの息を虚空に奪いゆけよと希(ねが)い来(こ)しかど
今こそ 死はかつてなきまでに豊けく思いなされる
 苦痛を何ら伴わず深夜に命終るその事は、
  かくも恍惚(こうこつ)と 心のたけを あまねく亘り
   お前が吐露するその間(かん)に。

   キーツ=作 宮崎雄行(みやざき・ゆうこう)=訳
   「夜鶯(やおう)によせるオード」
   宮崎雄行=編 『対訳 キーツ詩集—イギリス詩人選10
   岩波文庫 2005/03


(J4) 松浦 1997
夕闇のなか、わたしは 耳を澄ませる。もういくど
わたしは、安らかな死を なかば恋してきたことだろう。
そして、この静かな息を、空に召したまえと、いくど
瞑想的な詩のなかで、やさしく呼びかけたことか。
いつになく、いまは死ぬことが 安らかにおもわれる、
きみが恍惚として、胸のおもいを歌いあげるとき、
苦しみもなく、真夜中に、この世を去ってゆくことが!
きみは、なおも 歌いつづけることだろう、しかし、

   ジョン・キーツ=著 松浦暢=訳 「ナイティンゲールのうた」
   松浦暢=編訳 『英詩を愉しむ—光と風と夢
   平凡社ライブラリー 1997/09


(J5) 平井 1990
暗がりの中で私は今じっと耳をすましている。先ほどから、
  なんど、私は安らかな「死」に恋い焦(こ)がれ、
切々たる恋慕の歌を歌い、そっとその名前を呼び、
  この息の根を静かにとめてくれと、頼んだことか!
今ほど死ぬことを、——そうだ、この深夜、お前がかくも
  恍惚としてあたり一帯に自分の魂を迸らせている間に、
   苦しむことなくこの世の生を終えることを、無上の幸福
    だとしみじみ思ったこともかつてなかったのだ。

   キーツ=著 平井正穂(ひらい・まさお)=訳 「夜鳴鶯の賦」
   平井正穂=編 『イギリス名詩選』 岩波文庫 1990/02


(J6) 岡地 1979
闇の中にわれ汝の歌を聴く。心地よき死を
 半ば恋ひしこと数限りなければ、
死をやさしく呼びては、静けきわが息を
 空中に取去れと胸中に歌ひしこと幾度か。
されば前にもまさりて死こそ楽しかるらむ。
 かくも恍惚として、汝が心の思ひを
  注ぎ出せる間に、苦痛も覚えず、
    深夜死に果つるぞ心地よかるらむ。

   キーツ=著 岡地嶺(おかじ・みね)=訳
   『キーツ詩集』 泰文堂 1979/05


(J7) 高島 1975
薄闇のなかでぼくは耳を澄ます。何度も
 安からな[ママ]「死」を恋しはじめ
死を想う唄の形でやさしい死を呼び求め
 寂として息を大気に吐き続けてきたいま
こんなにも死ぬことが満ち満ちてみえ
 なんの苦しみもなく真夜中に息を引きとることがすばらしく思える
  いまおまえが魂のすべてを限りなく
   このような歓喜に歌っているいま。

   キーツ=著 高島誠=訳 「ナイチンゲールに寄せる」
   『新訳 キーツ詩集』 世界の詩33 彌生書房 1975/05


(J8) 出口(保)1974, 1975
暗がりのなかで わたしは聴(き)き入る。いくたびか
わたしは 安らかな死をなかば恋し、しずかな息を
空へ引きとるようにと、数多くの瞑想(めいそう)から生まれた歌で、
死を 美しい名で呼んだものだ。
しかし今 いつにもまして 痛みもなく、
この真夜中にいのちを終えることは 豊かなことに思われる。
おまえが 心を そのような法悦に
ひろくそそぎ出しているものだから。

   キーツ=作 出口保夫(でぐち・やすお)=訳
   「小夜啼鳥(さよなきどり)に寄せるうた」
   a. キーツ詩集』 青春の詩集/外国篇14 白凰社 1975/07
   b.キーツ全詩集2』 全4巻(本巻3+別巻1) 白凰社 1974/01
   引用は a. に拠りました。


(J9) 安藤 1969, 1976
暗闇の中でわたしは耳を欹(そばだ)てる、それは幾度となく
 安らかな「死」にいたく心魅せられ
想いをこめた多くの詩で彼をやさしい名で呼び、
 わたしの静かな息を空(くう)に奪い去ることを求めたから。
いまこそ、死ぬことがこよなく愉しいとおもわれる、
 真夜中に何の苦しみもなく命絶えることは、
  おまえがこのような歓喜に
   魂のあらん限り歌い出ているとき!

   キーツ=作 安藤一郎=訳 「夜啼きうぐいすに寄せるオード」
   a. 豪華版 世界文学全集38 世界詩集』 講談社 1976/10
   b. 世界詩人全集4 キーツ/シェリー/ワーズワス詩集
     新潮社 1969/04
   引用は b. に拠りました。


(J10) 田村 1968
闇にいて私は聴く。これまでもいくたび
 安らかな「死」になかば心かたむき、
いくつもの詩に想いひそめてやさしい死の名をよび、
 わが呼吸(いき)を静かに死の方へひきとってもらおうとした。
だがこの夜ふけ苦痛もなく絶え果てて
 死ぬことこそ、かつてなく豊かにおもえる、
  おまえがこのように恍惚と その心を
    あふれ出させるこの夜にこそ!

   キーツ=作 田村英之助(たむら・えいのすけ)=訳
   「夜啼鶯(ナイチンゲール)によせるオード」
   田村英之助=編訳 『キーツ詩集』 思潮社古典選書7
   思潮社 1968/10


(J11) 出口(泰)1959, 1966, etc.
夕闇のなかで わたしは聞く。いくたびか
わたしは安らかな死をなかば恋し、しずかな
息を空へと引きとるように、数多くの瞑想詩から生まれた歌で、
死に美しい名を名付けたものだ。
しかし今 いつにもまして 痛みもなく、
この真夜中に消え去り 死ぬことは豊かなことに思われる。
おまえが 心を そのような法悦(ほうえつ)に
ひろくそそぎ出しているものだから。

   J・キーツ=作 出口泰生(でぐち・やすお)=訳
   「小夜啼鳥に寄せるうた」
   a.カラー版 世界文学全集 別巻第1巻 世界名詩集
     河出書房新社 1969/05
   b. キーツ詩集』 世界の詩 弥生書房 1966
   c. 世界名詩集大成9 イギリス篇1』 平凡社 1959/10
   引用は a. に拠りました。


(J12) 帆足 1935
私は闇の中で傾聽してゐる。私は幾度か
 平穏な死を半ば戀したことがあり、
私の靜寂な呼吸を大氣の中に沒せしむべく、
 詩歌の音韻を以て死の名を呼んだことがある。
だが、今、私は更にいちじるく[ママ]死を求め、
 汝がかくもうつとりと汝の魂を
  注いで、歌ひ囀つてゐる處、
   惱みなき眞夜中に絕息したい!

   キイツ=作 帆足理一郎(ほあし・りいちろう)=譯 キイツの「夜鶯へ」
   帆足理一郎=編 『人生詩集』 新生堂 1935/10/14(昭和10)
   平・穏の旧字は新字で置き換えました。
   なお、帆足理一郎邸についてのブログ記事がこちらにあります。


(J13) 竹友 1930
夕闇にわれは聽き入る。そはいくたびか、
 安らけき死をわれはなかば戀ひけり、
しらべよき詩(うた)をやさしき名にて呼びけり、
 静かなる息を空へと引きとるやうに。
今こそはいつにもまして死は豐かなれ、
 痛(いたみ)なく眞夜中に世を終ふることよ、
  かかるわれかの際(きは)にして汝が心を
   ひろやかに注ぎ出す時!

   ジョン・キイツ=作 竹友藻風(たけとも・そうふう)=譯
   「夜の鶯に寄す」
   『世界文學全集37 近代詩人集
   新潮社 非賣品 1930/05(昭和5)


■ロシア語訳 Translation into Russian

Тьма мне близка. Как часто в час ночной
Просил я смерть как ласкового друга
Впустить меня в спасительный покой
Без боли, без томленья, без испуга.
О, если бы сейчас в небытие
Перенестись, пока так воздух чуден,
Пока весь мир восторг и торжество,
Под пение твое

   Джон Китс. Ода к соловью
   Алекс Грибанов / поэтические переводы
   E-text at Стихи.ру


 Audio 6 
ドイツ語訳の朗読 Audiobook in German

Uploaded to YouTube by tlin git on 17 Aug 2010


■ドイツ語訳 Translations into German

(D1) Bonné
Umdunkelt lausch ich; ich hab manches Mal
Mich halbwegs in den leichten Tod verguckt,
Gab ihm erträumte Namen ohne Zahl,
Damit die Luft mein ruhiges Atmen schluckt;
Jetzt merk ich erst, wie köstlich Sterben ist,
Wenn mitternachts sich aller Schmerz verlor,
Da du dein Herz verströmst und ungehemmt
In solch Ekstase bist!

   Ode an eine Nachtigall by John Keats
   Translated by Mirko Bonné
   E-text at Projekt Gutenberg-DE


(D2) Paley
Bei Dusterkeit höre ich zu; und vielmals
Bin ich mit hilfreichem Tod halb verliebt worden,
Gab ihm weiche Namen in manch einem gedankenvollen Reim
Um meinen stillen Atem in die Luft zu nehmen;
Jetzt scheint es mehr als je reich zu sterben.
Aufzuhören zur Mitternacht mit keinem Weh,
Während du deine Seele in die Ferne
In solcher Ekstase hinschüttest!

   Ode an eine Nachtigall by John Keats
   Translation: © David Paley
   E-text at Poems Without Frontiers


(D3) Piontek, 1968
Im Dunkel lausche ich; und wie Verlangen
Mich oft schon faßte nach dem stillen Grab,
Wie ich dem Tod, mich herzlich zu umfangen,
Schon oft in Liedern liebe Namen gab,
So scheint mir Sterben jetzt besonders schön.
Ach, schmerzlos mich zu lösen in die Nacht,
Indeß dein Sang in heiligen Ekstasen

   Ode an eine Nachtigall by John Keats
   Gedichte: Auswahl by Heinz Piontek, P. Reclam, 1968
   E-text at:
   * cluberzengel.de [PDF]
   * Zeno.org


 Audio 7 
イタリア語訳の朗読 Audiobook in Italian

Uploaded to YouTube by Fabio Palmieri on 17 Jul 2011


■イタリア語訳 Translation into Italian

A oscuras escucho. Y en más de una ocasión
he amado el alivio que depara la muerte
invocándola con ternura en versos meditados
para que disipara en el aire mi aliento.
Ahora más que nunca morir parece dulce,
dejar de existir sin pena a medianoche
¡mientras se te derrama afuera
el alma en semejante éxtasis!

   Ode a un usignolo by John Keats
   E-text at Ode a un Usignolo di John Keats (Poesia) - YouTube


 Audio 8 
ポルトガル語訳の朗読 Audiobook in Portuguese

Uploaded to YouTube by Dricorrodrigues on 28 Jan 2011


■ポルトガル語訳 Translations into Portuguese

(Pt1) de Magalhaens, 2010
Sombrio eu ouço; e por muito tempo
Meio atraído pela suave morte,
A chamei com nomes doces nas rimas,
Para arrebatar meu fôlego calmo;
Pois parece proveitoso morrer,
À noite, cessar tudo sem dor alguma,
Enquanto derramas toda a tua alma
Em semelhante êxtase!

   Ode a um Rouxinol
   Trad. livre: Leonardo de Magalhaens
   E-text at Leitura E Escrita E Traduções 2010-08-25


(Pt2) 1998
No escuro escuto; por várias vezes
Que tenho sido seduzido pela suave morte,
Lhe dando ternos nomes em versos refletidos,
Para que pegasse no ar meu sutil alento;
Nunca como agora me parece tão boa a morte,
Findar a meia-noite sem nenhuma dor,
Enquanto tu em torno desvanesces a alma
Neste êxtase!

   Ode a um Rouxinol
   Nas invisiveis asas da poesia by John Keats
   Editora Iluminuras Ltda, 1998
   Preview at Google Books


 Audio 9 
スペイン語訳の朗読 Audiobook in Spanish

Uploaded to YouTube by santiagosss on 24 Aug 2010


■スペイン語訳 Translation into Spanish

Escucho entre las sombras y con frecuencia
he estado enamorado a medias de la suave muerte.
La he nombrado mil veces en versos susurrados
para que fuera al aire mi aliento casi inerte.
Más que nunca en mi vida morir parece dulce,
agotarme sin pena a media noche... mientras
el alma vuela por el éter
en la visión extática del orbe.

   Oda a un ruiseñor by John Keats
   Translated by Alain Suied
   Les Odes : Suivi de Dame sans Merci et La Vigile de la Sainte-Agnès
   Éditions Arfuyen
   E-text at Ode à un rossignol John Keats - YouTube
   Excerpt at Éditions Arfuyen


 Audio 10 
フランス語訳の朗読 Audiobook in French

Uploaded to YouTube by simplementnaima on 6 Feb 2010


■フランス語訳 Translation into French

Dans le noir, j'écoute ; oui, plus d'une fois
J'ai été presque amoureux de la Mort,
Et dans mes poèmes je lui ai donné de doux noms,
Pour qu'elle emporte dans l'air mon souffle apaisé ;
à présent, plus que jamais, mourir semble une joie,
Oh, cesser d'être - sans souffrir - à Minuit,
Au moment où tu répands ton âme
Dans la même extase !

   Ode à un rossignol by John Keats
   Translated by Alain Suied
   Les Odes : Suivi de Dame sans Merci et La Vigile de la Sainte-Agnès
   Éditions Arfuyen
   E-text at Ode à un rossignol John Keats - YouTube
   Excerpt at Éditions Arfuyen


 Audio 11 
「ナイチンゲールに寄せるオード」—— サム・ダスター (1941-  ) による朗読
Ode to a Nightingale, read by Sam Dastor (1941-  )

Uploaded to YouTube by JustAudio2008 on 24 Apr 2008


 Audio 12 
「ナイチンゲールに寄せるオード」——ロバート・ドーナット (1905-1958) による朗読
Ode to a Nightingale, read by Robert Donat (1905-1958)

Uploaded to YouTube by stev1963hit on 3 Dec 2008.


■英語原文の抜粋 Excerpts from the original English text

[Lines 1-10]
1 MY heart aches, and a drowsy numbness pains
2   My sense, as though of hemlock I had drunk,
3 Or emptied some dull opiate to the drains
4   One minute past, and Lethe-wards had sunk:
5 'Tis not through envy of thy happy lot,
6   But being too happy in thine happiness,
7     That thou, light-wingèd Dryad of the trees,
8       In some melodious plot
9   Of beechen green, and shadows numberless,
10     Singest of summer in full-throated ease.


[Lines 51-58]
51 Darkling I listen ; and, for many a time
52   I have been half in love with easeful Death,
53 Called him soft names in many a mused rhyme,
54   To take into the air my quiet breath ;
55 Now more than ever seems it rich to die,
56   To cease upon the midnight with no pain,
57     While thou art pouring forth thy soul abroad
58       In such an ecstasy !

   Ode to a Nightingale (1819) by John Keats
   E-text at:
   * The Life and Work of John Keats (1795-1821)
   * Representative Poetry 0nline (RPO)
   * The Web Concordances
   * Bartleby.com


■出口氏の2つの名前 The two names of Mr Deguchi

上掲 (10) 出口泰生は、(7) 出口保夫の筆名。読みは、どちらも「でぐち・やすお」。字だけが違います。出口氏が本名と筆名をどのように使い分けしておられる(/おられた?)のかは存じません。国立国会図書館 NDL-OPAC を見たかぎりでは、ペンネーム「泰生」表記のほうは、1975年以前にだけ見受けられます。なお、1974年に公刊され、同年度の 日本翻訳文化賞 を受賞した、氏の偉業『キーツ全詩集』全4巻(本巻3+別巻1)白凰社 は、本名「出口保夫」名義となっています。


■邦題の異同 Variations of the title in Japanese

「ナイチンゲールによせるオード」………………中村 2016
「ナイチンゲールに寄せる」………………………高島 1975
「ナイチンゲールに寄せるオード」………………富田 2005
「ナイティンゲールのうた」………………………松浦 1997
「小夜啼鳥(さよなきどり)に寄せるうた」……出口(保)1974, 1975
「小夜啼鳥に寄せるうた」…………………………出口(泰)1959, 1966, 1969
「夜の鶯に寄す」……………………………………竹友 1930
「夜鳴鶯の賦」………………………………………平井 1990
「夜啼きうぐいすに寄せるオード」………………安藤 1969, 1976
「夜啼鶯(ナイチンゲール)によせるオード」…田村 1968
「夜鶯(やおう)によせるオード」………………宮崎 2005
「夜鶯へ」……………………………………………帆足 1935
    〔未確認〕…………………………………岡地 1979


■外部リンク External links


■更新履歴 Change log

  • 2016/08/23 中村健二=訳 2016/08/17 を追加しました。
  • 2013/06/05 ベネディクト・カンバーバッチによる朗読の YouTube 画面を追加しました。
  • 2013/04/08 帆足理一郎=譯 1935/10/14、2種類のポルトガル語訳、および3種類のドイツ語訳を追加しました。また、ポルトガル語版朗読とドイツ語版朗読の YouTube 画面も追加しました。
  • 2013/04/07 目次を新設し、ロシア語訳、イタリア語訳、スペイン語訳、およびフランス語訳を追加しました。また、イタリア語版朗読、スペイン語版朗読、およびフランス語版朗読の YouTube 画面も追加しました。
  • 2012/07/10 Siobhan Redmond による朗読の YouTube 画面を追加しました。
  • 2010/08/07 映画『ブライト・スター いちばん美しい恋の詩』 のサウンドトラックから、ベン・ウィショーによる朗読の YouTube 画面を追加しました。
  • 2010/07/15 「ナイチンゲールに寄せるオード」朗読の4種類の YouTube 動画を追加しました。また、もう一種類の中国語訳(簡体字)を追加しました。
  • 2007/11/06 平井正穂=訳 1990/02 を追加しました。また、「邦題の異同」の項を新設しました。
  • 2007/10/27 岡地嶺=訳 1979/05 を追加しました。
  • 2007/10/22 松浦暢=訳 1997/09、および田村英之助=訳 1968/10 を追加しました。
  • 2007/10/18 高島誠=訳 1975/05 を追加しました。
  • 2007/10/17 「出口氏の2つの名前」の項を追加しました。


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Monday, 15 October 2007

Europe: A History by Norman Davies (2) ノーマン・デイヴィス『ヨーロッパ』(2)

51tjs3jc22l Einstein Norman_davies

↑ Click to enlarge ↑

LeftヨーロッパIII 近世』 共同通信社 (2000)
Centre Albert Einstein (1879-1955)  Image source: The Biggest Ideas.Com
Right Norman Davies (1939-  )  Image source: PolishForums.com


■Listen to Einstein explain E=mc2
 アインシュタインの声を聞いてみよう(本人が E=mc2 を解説する音声の録音)。

   Voice of Einstein (.wav .au .mp3) at The Biggest Ideas.Com


■日本語訳 Translation into Japanese

自分の樹立した理論の正当性がまだ証明されていないころ、アインシュタインはいつも心を悩ませていた。そしてあるときこんなことを言う。「もしも相対性理論が正しいということが証明されたら、ドイツ人はわたしのことをドイツ人と言い、スイス人はスイス人と呼び、フランス人は偉大な科学者と言ってくれるだろう。けれどももしも間違っているとなれば、フランス人はわたしをスイス人と言い、スイス人はドイツ人と呼び、そしてドイツ人はわたしをユダヤ人と呼ぶだろう」

   第10章 ダイナモ——世界の発電所 1815-1914年
   ノーマン・デイヴィス=著 別宮貞徳(べっく・さだのり)=訳
   海輪由香子+菅原英子+横堀冨佐子=翻訳協力
   『ヨーロッパIII 近世』(全4巻) 共同通信社 2000/09


■アインシュタインの発言部分のイタリア語訳
 Einstein's words translated into Italian

"Se la relatività si dimostrerà corretta, i tedeschi mi considereranno tedesco, gli svizzeri diranno che sono cittadino elvetico e i francesi mi definiranno un grande scienziato. Se si dimostrerà errata, i francesi diranno che sono svizzero, gli svizzeri che sono tedesco e i tedeschi che sono ebreo."

   Albert Einstein
   E-text at Leggere - Einstein


■アインシュタインの発言部分のスペイン語訳(部分)
 Einstein's words translated into Spanish (partial)

"Si mis teorías hubieran resultado falsas, los estadounidenses dirían que yo era un físico suizo; los suizos, que era un científico alemán; y los alemanes que era un astrónomo judío"

   Albert Einstein
   E-text at:
   * El humor de Albert Einstein - nocturnar
   * Anécdotas de Albert Einstein - Indómita


■アインシュタインの発言部分のフランス語訳
 Einstein's words translated into French

« Si on prouve que la loi sur la relativité est juste, les Allemands m’appelleront allemand, les suisses m’appelleront citoyen suisse et les Français un grand savant ; si cette loi se révêle fausse, les Français m’appelleront suisse, les Suisses m’appelleront allemand et les Allemands m’appelleront juif ».

   Albert Einstein
   E-text at Albert Einstein etait Juif : Religion Judéo-Chrétienne


■アインシュタインの発言部分のドイツ語訳
 Einstein's words translated into German

"Wenn ich mit meiner Relativitätstheorie recht behalte, werden die Deutschen sagen, ich sei Deutscher, und die Franzosen, ich sei Weltbürger. Erweist sich meine Theorie als falsch, werden die Franzosen sagen, ich sei Deutscher, und die Deutschen, ich sei Jude."

   Zitat von Albert Einstein
   E-text at Zitate (Natune.net Zitate)


■英語原文 The original text in English

In the days before his theories were shown to be correct, Einstein worried constantly, 'If relativity is proved right,' he once said, 'the Germans will call me a German, the Swiss will call me a Swiss, and the French will call me a great scientist. If relativity is proved wrong, the French will call me a Swiss, the Swiss will call me a German, and the Germans will call me a Jew.'

   X. Dynamo: Powerhouse of the World, 1815-1914
   Europe: A History by Norman Davies   
   Oxford University Press, 1996


■外部リンク External links

   * Norman Davies - Wikipedia
   * NormanDavies.com


■更新履歴 Change log

2011/03/27 イタリア語訳、スペイン語訳(部分)、およびフランス語訳を追加しました。
2011/03/26 ドイツ語訳を追加しました。


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Sunday, 14 October 2007

植木等が語る「スーダラ節と1962年」Interview with Ueki Hitoshi

 

■YouTube - 追悼・植木等 ウンジャラゲ b/w 1分10秒
 動画が見られない場合は こちら をクリックしてみてください。
 
 
■日本語原文 Text in Japanese

「スーダラ節」は大ヒットし、誰もが口ずさんでくれたのに、61年末の紅白歌合戦には私は呼ばれませんでした。それどころか、民放では歌えたのに、NHKでは「スーダラ節」を歌うことすらできなかったんです。

(……)

その真相を直接尋ねたわけでもないし、今ではわかる由もありませんが、NHKからは、植木等という全国的に不謹慎なイメージが、一年のけじめの番組である紅白歌合戦にはそぐわないと見られたのかもしれません……。まあ、そんな理由あたりでしょうね(笑)。

年が明けて、1962年、「ハイそれまでヨ」という曲を出したら、これがまた大ヒット。すると、今度はNHKのプロデューサーがわざわざやって来て、「植木さん、年末の紅白歌合戦、ぜひよろしく!」と頭を下げて頼み込んでくるんですよ。

(……)

あの一年でNHKの空気が大きく変ったのを実感しました。それは1962年が時代の変わり目だったんでしょうね。

(……)

「スーダラ節」を歌えたのは、あの62年から28年後、1990年末の紅白歌合戦でした。私が歌い始めたら、みんなが喜んでねえ。(……)紅白で「スーダラ節」を歌ったのは、あれが初めてだったのです。でも、お客さんにも歌手仲間にもあんなに喜んでもらって……。いや、本当にありがたいことでした。

   植木等「あの時代の変わり目に歌った私」
   Interview with Ueki Hitoshi
   インタビュー・構成:野地秩嘉(のじ・つねよし)
   季刊誌『考える人』2006年冬号 新潮社 収載
 
 
■外部リンク External links

   * 植木等 - Wikipedia (1926-2007)
   * ワタナベエンターテインメント 植木等 - 所属事務所による公式サイト
   * 植木等年表 - 知誕Wiki
 
 
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Saturday, 13 October 2007

Going to Extremes by Nick Middleton ニック・ミドルトン『地球でいちばん過酷な地を行く』

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           ↑ Click to enlarge ↑  

Left地球でいちばん過酷な地を行く』阪急コミュニケーションズ (2004)
Centre Going to Extremes: Mud, Sweat and Frozen Tears, Pan Books (2003)
Right Dr Nick Middleton, Supernumerary Fellow in Physical Geography at St Anne's College, Oxford. Image source: School of Geography, Oxford
 
 
■Trailer for Going to Extremes, a TV series
 テレビ・シリーズ『Going to Extremes』の予告編動画

View trailer / 予告編 [1.3MB - Quicktime Movie]) for Going to Extremes,
the first segment of the four-part television series.
Data source: School of Geography, Oxford
 
 
■日本語訳 Translation into Japanese

バイカル湖の主な統計データを見ると、それがシベリアの広い荒野にふさわしい規模だということがよくわかる。バイカル湖は大陸の断層に横たわり、地表から8キロメートル以上も深い裂け目を開けている。

湖の大部分は沈殿物で覆われているが、それでも湖自体は世界で最も深く、水の透明度は1,620メートル以上にも達する。世界最大の淡水湖で、おそらく2,500万年以上前に生まれた最古の湖であろう。23,000立方キロメートルの水量——これはベルギーをすっぽり包み込む量にあたる——は世界の地表水貯蔵量の5分の1に相当する。バイカル湖の水を満杯にするには世界の全河川のほぼ1年分が必要と言われている。
[文中の漢数字を算用数字に改めました - tomoki y.]

   「世界最大の淡水湖・バイカルの眺め」
   ニック・ミドルトン=著 桑原透(くわはら・とおる)=訳
   『地球でいちばん過酷な地を行く—人類に生存限界点はない!
   阪急コミュニケーションズ 2004/03
 
 
■英語原文 The original text in English

Lake Baikal's vital statistics are on a scale appropriate for the vast wilderness of Siberia. It nestles in a continental rift, a yawning slit in the Earth's crust more than 8 kilometres deep.

Much of this is buried in sediment, but the lake itself is still the world's deepest, its crystal clear waters bottoming out at more than 1,620 metres. It's the largest freshwater lake on Earth and at perhaps more than 25 million years old, the oldest as well. Its 23,000 cubic kilometres of water, which cover an area the size of Belgium, constitute one fifth of the world's reserves of surface fresh water. It is said that it would take all the rivers of the world nearly a year to fill it.

   Lake Baikal: The Largest Freshwater Lake on Earth
   from Going To Extremes: Mud, Sweat and Frozen Tears
   by Nick Middleton
   * Paperback: New edition by Pan Books, 2003/06
   * Hardcover: Channel 4 Books, 2001/10

   Excerpt at Ivo Chakarov's website (PDF)
 
 
■外部リンク External links

   * Dr Nick Middleton - School of Geography, Oxford
   * Nick Middleton - Wikipedia
 
 
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Friday, 12 October 2007

吉田兼好『徒然草』第79段 Essays in Idleness 79 by Yoshida Kenko

           目次 Table of Contents

    Images 
   ■イタリア語訳 Translation into Italian
   ■英訳 Translations into English
     (E1) Keene, 1967, 1998
     (E2) Porter, 1914, 1973
   ■現代日本語訳 Translations into contemporary Japanese
     (J1) 酒井 2011
     (J2) 大伴 2007
     (J3) 吾妻 2004
     (J4) 角川書店 2002
     (J5) 橋本 1990, 1993, etc.
     (J6) 永井 1987, 1996
     (J7) 臼井 1962
     (J8) 今泉 1951, 1957
     (J9) 佐藤 1937, 1999
     (J10) 与謝野 1916, 2005
     (J11) 飯田 1916
   ■日本語原文 The original text in 14th century Japanese
   ■更新履歴 Change log


 Images 

↓ クリックして拡大 Click to enlarge ↓

a. 51xk93f8f0l b. 41q5byp29pl c. Itinotorii

■イタリア語訳 Translation into Italian

[79]  bene mostrare di non essere aggiornati su ogni argomento. Una persona saggia, pur conoscendo bene le cose, non fa sfoggio della propria cultura. Al contrario, un uomo poco istruito e proveniente da un paese di provincia, risponde ad ogni domanda, dando l'impressione di sapere tutto. (....)

   Pensieri Nella Quiete
   Excerpt at World Public Library


■英訳 Translations into English

(E1) Keene, 1967, 1998
#79  A man should avoid displaying deep familiarity with any subject. Can one imagine a well-bred man talking with the air of a know-it-all, even about a matter with which he is in fact familiar? The boor who pops up on the scene from somewhere in the hinterland answers questions with an air of utter authority in every field. (....)


(E2) Porter, 1914, 1973
Section 79.  In anything whatsovever it is best not to be too forward. Does a wise man proudly tell all that he knows? A man from the country, on the contrary, is ever ready and willing to answer any question as if he knew all about everything. (....)

  • Source: The Miscellany of a Japanese Priest: being a translation of Tsure-zure Gusa, translated by William N. Porter, with an introduction by Sanki Ichikawa.
  • A full scanned book can be viewed here.

■現代日本語訳 Translations into contemporary Japanese

(J1) 酒井 2011
何事も、よく知らない顔をしているのが良いのだ。ちゃんとした人間なら、知っている事だからといって、物知り顔に話すようなことがあろうか。片田舎から出てきたばかりの人に限って、あらゆることに通暁(つうぎょう)しているかのような受け答えをするものだ。(……)

   自慢
   酒井順子(さかい・じゅんこ)=著
   『徒然草REMIX』 新潮社 2011/11/20


(J2) 大伴 2007
何事でも深く立ち入らない様子をしているのがよいのだ。立派な人は、知っている事だからといって、それほど物知り顔をして言うだろうか。片田舎から差し出てきた人こそ、どんな事にでも通じているふうの受け答えはするものである。(……)

   第七九段
   大伴茫人(おおとものぼうじん)=編
   『徒然草・方丈記 日本古典は面白い』 ちくま文庫 2007/07


(J3) 吾妻 2004
どんなことに関しても素人のふりをしているのが良い。知識人であれば、よく知っていることだといってもむやみに得意顔で話し出すだろうか? 郊外から京都に上京した人は、すべてのことにおいて、いろいろなことを知っているようなふりをしたりする。(……)

   第七十九段
   吉田兼好=著 吾妻利秋=訳 『徒然草』 (Tsurezuregusa.com)


(J4) 角川書店 2002
どんな場合でも、よく知らないふりをするにかぎる。立派な人間は、知っていても知ったかぶりをしないものだ。軽薄な人間にかぎって、何でも知らないことはないといった返事をする。(……)
[原文は総ルビ。ここでは省略しました - tomoki y.]

   第七十九段
   角川書店=編 『徒然草 ビギナーズ・クラシックス
   角川ソフィア文庫 2002/01


(J5) 橋本 1990, 1993, etc.
どんな事にでも、「詳しくない」という顔をしとるのがいいな。まともな人間は、知ってる事でもそうそう知った風な顔をしては言わんだろ? ダサイ田舎から出て来ちまった人間だけよ、どんなことでも知ってる風な受け答えをしたりはするな[ママ]。(……)

   第七十九段
   橋本治=文 田中靖夫=絵
   5a.絵本徒然草(上)』(全2巻) 河出文庫 2005/06
   5b.絵本徒然草(上)』(全2巻) 河出書房新社 1993/06
   5c.絵本徒然草』(全1巻) 河出書房新社 1990/08
   引用は 5c. に拠りました。


(J6) 永井 1987, 1996
何事につけても、深く立ちいらないような態度をとることこそ望ましい。教養ある人は、知っていることでも、そうむやみに知ったかぶりをしたりはしない。むしろ片田舎からぽっと出てきた人こそ、何につけても心得ているような返事をするものである。(……)

   第七十九段
   永井路子=訳 「徒然草」
   6a. 永井路子の方丈記・徒然草』 集英社文庫 1996/10 所収
   6b.永井路子の方丈記・徒然草』 わたしの古典13
      創美社=編集 集英社=発行 1987/09 所収
   引用は 6b. に拠りました。


(J7) 臼井 1962
何ごとにつけ、深く立ち入って、よく知っているようなふりをしないのがよい。教養のある人なら、知っていることだからって、それほど知ったかぶってしゃべるものか。田舎のぽっと出にかぎって、何でもわかっているみたいな応答をするものなのだ。(……)

   第七九段
   臼井吉見(うすい・よしみ)=訳 「徒然草」
   『古典日本文学全集11 枕草子・方丈記・徒然草
   筑摩書房 1962/01 所収


(J8) 今泉 1951, 1957
何ごとにも不案内な樣子をしてゐる方がいい。敎養の高い人なら、たとひ知つてゐることであつても、果してそれほど知つたかぶりして喋るかどうか。片田舎からやつて來た人などは、ほんたうに、専門的な、どんな道にも達してゐるやうな應答をするものだ。(……)

   第七十九段
   今泉忠義(いまいずみ・ただよし)=訳註
   8a.改訂 徒然草―付 現代語訳』 角川文庫 1957/07 所収
   8b. 『徒然草』 角川文庫 1951/11 所収
   引用は 8a. に拠りました。


(J9) 佐藤 1937, 1999
万事に、あまり立ち入らないのがよい。上品な人は知つてゐる事でも、それほど知つたかぶりをして話すだらうか。片田舎から出て来た人の方が万端心得顔に応対するものである。(……)

   七十九
   佐藤春夫=訳 「徒然草」
   9a.底本 佐藤春夫全集31 翻訳・翻案4』(全36巻)
      臨川書店 1999/09 所収
   9b. 現代語訳国文学全集19 徒然草・方丈記
      非凡閣 1937/04(昭和12)所収
   引用は 9a. に拠りました。


(J10) 与謝野 1916, 2005
どんなことにも深く立ち入らない態度を取つて居るのがいい。人格の立派な人は知つて居ることであつても、さう決して蝶蝶(てふ/\)と口にはしない。田舎出の人は学問や芸術に就いての自信を発表したがるものである。(……)

   七九
   与謝野晶子=訳 「新訳徒然草」
   10a. 与謝野寛、与謝野晶子=著
      『鉄幹晶子全集17 新訳徒然草・我等何を求むるか・晶子新集
      勉誠出版 2005/03 所収
   10b.新訳徒然草』 阿蘭陀書房 1916/11(大正5)
   引用は 10a. に拠りました。


(J11) 飯田 1916
學問藝術其の他何事に關(くわん)しても。凡(すべ)て自分は不心得であると云ふ樣子(やうす)を爲(し)てゐるのが宜い。上品な人は自分が能(よ)く知つてゐる事でも。さのみ知つた風に語りは爲ない。片田舎から出て來た人に限つて。萬能(ばんのう)に長(た)けて居る樣な口ぶりの返答をする物である。(……)
[原文は総ルビ。上の引用では、その一部を省略しました - tomoki y.]

   第七十九段
   飯田季治(いいだ・すえはる)=著 『詳譯徒然草
   金港堂書籍 1916/03(大正5)


■日本語原文 The original text in 14th century Japanese

第七十九段

何事も入りたゝぬさましたるぞよき。よき人は、知りたる事とて、さのみ知りがほにやは言ふ。片田舎よりさし出でたる人こそ、萬の道に心得たるよしのさしいらへはすれ。(……)


■更新履歴 Change log

  • 2013/10/08 酒井順子=著 2011/11/20 を追加しました。
  • 2009/07/17 今泉忠義=訳註 1957/07 を追加しました。
  • 2007/10/26 大伴茫人=訳 2007/07 を追加しました。また、佐藤春夫=訳 1999/09 の訳文を、他の版のものと取り違えていたので、訂正しました。安易にコピー&ペーストをすると、こういう誤りを犯しがちです(苦笑)
  • 2007/10/22 角川書店=編 2002/01 と永井路子=訳 1987/09 を追加しました。

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Wednesday, 10 October 2007

Winnie-the-Pooh by A.A. Milne (2) A・A・ミルン 『ウィニー・ザ・プー』『クマのプーさん』 (2)

« 1 Winnie-the-Pooh 3 »
« 1 クマのプーさん 3 »

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↑ クリックして拡大 Click to enlarge ↑
  • MILNE, A. A. Winnie The Pooh. London: Methuen & Co., Ltd., 1926. $900.  FIRST EDITION. 1 volume, illustrated by Ernest H. Shepard. Bound in the publisher's gilt decorated green cloth, top edge gilt, inner and outer hinges fine, small rub spot to center of rear hinge, head and foot of spine fine, mild handling, still a GOOD+ copy.  Image source: D & D Galleries
  • Winnie-the-Pooh, 80th Anniversary Edition, Dutton Childrens Books (2006)
  • A.A. Milne, Christopher Robin and Winnie the teddy bear.  Image source: The Age

■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 阿川 2014
 フクロンは栗の木の上にたつ、たいそう古風な造りの魅力的な屋敷に住んでおりました。プーの目にはその屋敷が誰の家よりも立派に映りました。なぜなら玄関には戸を叩くノッカーと、呼び鈴を鳴らす紐の両方が備えつけられていたからです。そしてノッカーの下にはこんな注意書きがありました。

 ごよのひと よぶりんお わがいします。

 紐の下にも注意書きがありました。

 ごよないひと たたくだちい。

  • A・A・ミルン=作 阿川佐和子(あがわ・さわこ)=訳 100%ORANGE=イラストレーション 『ウィニー・ザ・プー』 新潮モダン・クラシックス 新潮社 2014-03-30

(J2) 小林 2007
 フクロウは「クリの木」に住んでいました。とても魅力的な古びた家で、誰の家よりも立派で、いや、プーにそう思えたのは、ノッカーとベルを鳴らす紐(ひも)の両方があったからです。ノッカーの下には、こんなはり紙がありました。
 「ごようの方はベルを鳴らしてください」
 「ごようのない方はノックをしてください」

  • A・A・ミルン=作 小林章夫=訳 「陰気なイーヨー、尻尾をなくす」 英語で楽しむ『クマのプーさん』 (7) 『NHKラジオ ものしり英語塾』 日本放送出版協会 2007年8月号

(J3) 石井 1996
 フクロは、「クリの木荘(そう)」に住んでいましたが、それはひじょうな美しさをもった、古風な邸宅で、ほかのだれの家よりもりっぱであった——と、プーに思われたわけは、その家の玄関には、お客さんがたずねてきたしるしに、戸をたたく戸たたきと、鈴(すず)を鳴らす鈴ひものりょうほうが、そなえつけてあったからです。戸たたきの下には、はり紙がしてあって、

   ごよのあるしとひぱてくたさい

と書いてあり、鈴ひもの下には、はり紙がしてあって、

   こよのないしとたたてください

と書いてありました。

  • 「4. イーヨーが、しっぽをなくし、プーが、しっぽを見つけるお話」 A・A・ミルン=作 E・H・シェパード=絵 石井桃子=訳 『クマのプーさん』 岩波少年文庫 1996/06
  • 原文の傍点を下線で置き換えました。ルビを一部省略しました。

■ロシア語訳 Translation into Russian

  Сова жила в великолепном замке "Каштаны". Да, это был не дом, а настоящий замок. Во всяком случае, так казалось медвежонку, потому что на двери замка был и звонок с кнопкой, и колокольчик со шнурком. Под звонком было прибито объявление:

  ПРОШУ НАЖАТЬ ЭСЛИ НЕ АТКРЫВАЮТ

А под колокольчиком другое объявление:

  ПРОШУ ПАДЕРГАТЬ ЭСЛИ НЕ АТКРЫВАЮТ


■ラテン語訳 Translation into Latin

  Bubo `ad castaneas' venusta et vetusta quadam domo habitabat, quae domibus aliorum maiuo erat, aut saltem urso ita apparebat, quia et pulsatorem ostii et funiculum tintinnabuli habebat. Infra pulsatorem libellus eat cum hac inscriptione fuxus:

  CUESO SONA AES SI RSPONSM VIS.

Infra funiculum tintinnabuli libellus autem erat cum hac inscriptione fixus:

  CUESO PULSA SI RSPONSM NON VIS.

  • Winnie ille Pu by A.A. Milne. Translated into Latin by Alexander Lenard. Penguin
  • 下のコメント欄にご覧のとおり、訳文は永嶋哲也さんからご提供いただきました。永嶋さん、ありがとうございます。

■英語原文 The original text in English

  Owl lived at The Chestnuts, and old-world residence of great charm, which was grander than anybody else's, or seemed so to Bear, because it had both a knocker and a bell-pull. Underneath the knocker there was a notice which said:

  PLES RING IF AN RNSER IS REQIRD.
    
Underneath the bell-pull there was a notice which said:
    
  PLEZ CNOKE IF AN RNSR IS NOT REQID.


■外部リンク External links


■更新履歴 Change log

  • 2014/04/28 阿川佐和子=訳 2014-03-30 を追加しました。
  • 2010/01/08 永嶋哲也さんからご提供いただいたラテン語訳を追加しました。

« 1 Winnie-the-Pooh 3 »
« 1 クマのプーさん 3 »

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■CD

  

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Tuesday, 09 October 2007

業務連絡:里親さん募集中!

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  ↑クリックして拡大↑

   留吉くん(仮称)
   オス
   生後2か月〜3か月
   体重860g('07 9月28日現在 鋭意増量中)
   キジトラ 背中はかなり黒い ひっくり返すとお腹側は案外白っぽい
   トイレで用を足せます
   ドライフードも食べられます
   元気です
   よく遊びます

留吉くんは、私の友人が拾った子猫。友人は、彼を責任をもって育ててくれる方を探しているそうです。友人の住まいは東京都下。くわしくは、下のリンク先をご覧ください。友人が開設したブログです。上の写真は、そのブログから拝借したもの。かなりのイケメンですね。

お問い合わせは、「tomoki y. から聞いた」と、ひとこと添えて、ブログに記載の友人連絡先あて直接していただけると助かります。よろしくお願いします。


★詳細・連絡先
 留吉(仮)くんの家族になってくれる方を探しています
 
 

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Sunday, 07 October 2007

Pride and Prejudice by Jane Austen (4) ジェイン・オースティン 『高慢と偏見』『自負と偏見』 (4)

« 1 2 3 Pride and Prejudice 5 »
« 1 2 3 高慢と偏見 5 »

■ポスターとDVDジャケット Posters and DVD covers

Pride and Prejudice (2005), a film adaptation of the novel of the same name.  Directed by Joe Wright, and starring Keira Knightley, Matthew MacFadyen, Brenda Blethyn, Donald Sutherland, Jenna Malone and Dame Judi Dench.

↓ クリックして拡大 Click to enlarge ↓

zh Zh_simp_pride_and_prejudice zh Zh_trad_pride_and_prejudice_2 ko Ko_pride_and_prejudice

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ka Ka_pride_and_prejudice_siamake_da_t el El_ ru Ru_pride_and_prejudice

uk Uk_i bg Bg_pride_and_prejudice_poster_by_lu sr Sr_gordost_i_predrasude

hr Hr_ponos_i_predrasude_7554 sl Sl_prevzetnost_in_pristranost_2 pl Pl_duma_i_uprzedzenie

sk Sk_pycha_a_predsudok_plagat cs Cs_pycha_a_predsudek no No_stolthet_og_fordom_2

da Da_stolthed_og_fordom sv Se_stolthet_och_fordom de De_stolz_und_vorurteil

nl Nl_trots_en_vooroordeel ro Ro_mandrie_si_prejudecata it It_orgoglio_e_pregiudizio

pt Pt_orgulho_e_preconceito es Es_orgullo_y_prejuicio fr Fr_orgueil_et_prejuges

en En_pride_and_prejudice

   [zh] 傲慢与偏见 中国語(簡体字)
   [zh] 傲慢與偏見 中國語(繁體字)
   [ko] 오만과 편견 韓国語
   [jp] プライドと偏見 日本語
   [he] גאווה ודעה קדומה ヘブライ語
   [tr] Aşk ve Gurur トルコ語
   [hu] Büszkeség és balítélet ハンガリー語
   [et] Uhkus ja eelarvamus エストニア語
   [fi] Ylpeys ja ennakkoluulo フィンランド語
   [ka] სიამაყე და ცრურწმენა (Siamake da tsrurtsmena) グルジア語
   [el] Περηφάνια και προκατάληψη ギリシア語
   [ru] Гордость и предубеждение ロシア語
   [uk] Гордiсть та упередження ウクライナ語
   [bg] Гордост и предразсъдъци ブルガリア語
   [sr] Gordost i Predrasude セルビア語
   [hr] Ponos i predrasude クロアチア語
   [sl] Prevzetnost in pristranost スロベニア語
   [pl] Duma i uprzedzenie ポーランド語
   [sk] Pycha a Predsudok スロバキア語
   [cs] Pycha a Predsudek チェコ語
   [no] Stolthet og Fordom ノルウェー語
   [da] Stolthed & Fordom デンマーク語
   [sv] Stolthet och fördom スウェーデン語
   [de] Stolz und Vorurteil ドイツ語
   [nl] Trots en vooroordeel オランダ語
   [ro] Mândrie și prejudecată ルーマニア語
   [it] Orgoglio e pregiudizio イタリア語
   [pt] Orgulho e Preconceito ポルトガル語
   [es] Orgullo y Prejuicio スペイン語
   [fr] Orgueil et prejuges フランス語
   [en] Pride & Prejudice 英語


■中国語訳(簡体字)Translation into simplified Chinese

  柯林斯先生并不是个通情达理的人,他虽然也受过教育,也踏进了社会,但是先天的缺陷却简直没有得到什么弥补。他大部分日子是在他那守财奴的文盲父亲的教导下度过的。他也算进过大学,实际上不过照例住了几个学期,并没有结交一个有用的朋友。他的父亲管束得他十分严厉,因此他的为人本来很是谦卑,不过他本是个蠢材,现在生活又过得很优闲,当然不免自高自大,何况年纪轻轻就发了意外之财,更其自视甚高,哪里还谈得上谦卑。(……)他一身兼有了骄傲自大和谦卑顺从的两重性格。

   (英) 奥斯汀 《傲慢与偏见》 第十五章
   E-text at 酷網 (kuwang.com)


■中國語譯(繁體字)Translation into traditional Chinese

  柯林斯先生并不是個通情達理的人,他雖然也受過教育,也踏進了社會,但是先天的缺陷卻簡直沒有得到什么彌補。他大部分日子是在他那守財奴的文盲父親的教導下度過的。他也算進過大學,實際上不過照例住了几個學期,并沒有結交一個有用的朋友。他的父親管束得他十分嚴厲,因此他的為人本來很是謙卑,不過他本是個蠢材,現在生活又過得很优閒,當然不免自高自大,何況年紀輕輕就發了意外之財,更其自視甚高,哪里還談得上謙卑。(……)他一身兼有了驕傲自大和謙卑順從的兩重性格。

   簡·奧斯汀 《傲慢与偏見》 第十五章
   E-text at 龍騰世紀 (millionbook.net)


■日本語訳 Translations into Japanese

(1) 中野(康)2003
 コリンズ氏はあまり頭のいい男ではなく、生まれつきの欠陥は、教育や人づきあいによって補われることもなかった。これまでの生涯の大半は、無学でケチな父親のもとで過ごされ、いちおう大学は出ているが、在学中に有益な友人をつくることもなく、必要な年限だけ在籍して卒業したにすぎなかった。父親のもとで服従を強いられて育ったために卑屈な態度が身についたが、いまはその反動で、頭の悪い人間がひとり暮らしをしているためにひどいうぬぼれ屋になり、若くして思わぬ成功をしたために、尊大な態度がすっかり身についてしまった。(……)高慢と追従と、尊大と卑下が混ざりあった奇妙奇天烈な人間ができあがったのである。

   ジェイン・オースティン=著 中野康司=訳
   『高慢と偏見(上)』 ちくま文庫 2003/08


(2) 伊吹 1972, 1976, etc.
 コリンズ氏は賢い人ではありません。生まれつきこの点欠けていたのですが、教育とか世間の交際によって改善されることもほとんどありませんでした。生涯のあらかたは教育のない、りんしょくの父親の指導のもとにすごし、大学の一つに籍はおきましたが、規定の年限をすましたというだけでなんら有益な知己をもつこともありませんでした。父親に絶対服従で育てられたことで、もとはひどく卑下した態度を身につけていましたが今ではそれは頭のにぶさから出るうぬぼれによって、また人からはなれて生活し、年若くして思いがけぬ出世をしたことから生ずる尊大な気持ちによってだいぶ中和されておりました。(……)高慢と追従、尊大と卑屈の混合物にしてしまったのでありました。

   オースティン=著 伊吹千勢(いぶき・ちせ)=訳
   2a. 高慢と偏見(上)』 グーテンベルク21(有料電子テキスト)
   2b.豪華版 世界文学全集5 オースティン』 講談社 1976/10 所収
   2c.高慢と偏見』 講談社文庫 1972/02
   引用は 2c. に拠りました。


(3) 阿部 1963, 1968, etc.
 コリンズ氏は、頭のするどい人ではなく、天性の欠陥が、教育や交際の力でおぎなわれることも、ないのに等しかった。いままでの歳月の大部分は、無学で強欲な父の導きのもとに過ごされていた。ある大学にも行ったのであったが、ただ必要な学期だけ出席し、大学で有益な交友関係を結ぶこともせずにおわった。父親の圧制のもとに育てられて、もともと、きわめて卑屈な態度になっていたが、そこに、いまや、世間知らずの生活をする頭脳の弱い人間のうぬぼれと、若くして思いがけなく成功したための尊大な気持ちとが、取りかえしをつけていたのであった。(……)高慢と追従と尊大と卑屈との混合体になっていた。

   ジェイン・オースティン=著 阿部知二=訳
   3a. 高慢と偏見』(新装版) 河出文庫 2006/02
   3b.高慢と偏見』 河出文庫 1996/11
   3c.カラー版 世界文学全集9 オースティン』 高慢と偏見 説きふせられて
      河出書房 1968/05 所収
   3d.世界文学全集2-6 ジェイン・オースティン
      河出書房新社 1963/12 所収
   引用は 3b. に拠りました。


(4) 中野(好)1960, 1963, etc.
 ミスター・コリンズは、あまり頭のいい男ではなかった。しかもその生来の欠陥が、教育によっても、ほとんど補われていなかった。彼の生涯(しょうがい)の大半は、無学でケチな父親の膝下(しっか)ですごされ、また大学にも通ったことはあるが、それすらただ規定の年限を在学したというだけで、益友をつくるなどということは、いっさいしなかった。父親の下で、ただ盲従だけを強(し)いられて育ったために、はじめは妙に卑屈な態度になっていたが、その後それは、バカが独居することからくる自惚(うぬぼ)れ心と、若くして思わぬ成金になったことからする妙に尊大ぶった気持とに、大きく変っていた。成功したための尊大な気持ちとが、取りかえしをつけていたのであった。(……)自負と追従(ついしょう)、尊大と卑下という奇妙な性格を作り上げてしまったのである。

   オースティン=著 中野好夫=訳
   4a.自負と偏見』 新潮文庫 1997/07
   4b.自負と偏見(上)』 新潮文庫 1963/06
   4c.世界文學大系28 オースティン/ブロンテ
      オースティン 自負と偏見 ブロンテ 嵐が丘 筑摩書房 1960/01 所収
   引用は 4a. に拠りました。


(5) 富田 1950, 1994
 コリンズ氏は利口な男ではなかった。そして生れつきの欠陥は、教育や交際ですこしもおぎなわれていなかった。一つには、彼の生涯の大部分が無学で欲ばりな父の指導の下に過ごされたからであった。また一つには、彼はある大学にもはいったが、ただ必要な学期間出席したというだけで、別に有益な知人をつくるというようなこともなかったからであった。父はただ言いつけをまもらせるようにして彼を教育してきたので、彼は元来非常に謙遜な態度になっていたが、それが今では、社会から身をひいて暮している薄弱な頭脳の男の自惚れと、若くして思いがけなく栄えた男の尊大な気持に、大方とってかわられていた。(……)彼は高慢と柔順、尊大と謙遜のいっしょくたになった人物になっていた。

   ジェーン・オースティン=作 富田彬(とみた・あきら)=訳
   5a.高慢と偏見(上)』(全2冊) 岩波文庫(改版)1994/07
   5b.高慢と偏見(上)』(全2冊) 岩波文庫(旧版)1950/08
   5a. は新字、5b.は旧字。引用は 5a. に拠りました。


(6) 野上 1926
 ミスター・コリンスは悧巧(りかう)な男ではなかつた。而(さう)して天性の缺陥(けつかん)が教育とか交際とかいふもので少しも補助されてなかつた。彼の生涯の大部分は無學で吝嗇(りんしよく)な父親の手許(てもと)で過ごされたからであつた。彼は大學にも入つてゐたけれども、有益な知己を拵(こしら)へることもなく、ただ必要な學期を履修して行くといふだけであつた。父親は服從(ふくじう)一方で彼を育てあげたので、彼は初めから非常に謙遜(けんそん)な態度になつてゐた。併(しか)しそれは、社會(しやくわい)から隱退(いんたい)してゐる頭のわるい男の自惚(うぬぼ)れと、早くから豫期(よき)以上の成功を得た得意の感情のために今では大部分消されてゐた。成功したための尊大な気持ちとが、取りかえしをつけていたのであった。(……)彼は高慢と從順(じうじゆん)と、自尊心と謙遜の混合物になつてしまつてゐた。
[原文は総ルビですが、引用ではその一部を略しました - tomoki y.]

   ジェーン・オースチン=著 野上豐一郎=譯 『高慢と偏見(上)
   國民文庫刊行會(非賣品)1926/08(大正15)


■ロシア語訳 Translation into Russian

Мистер Коллинз не был одаренной натурой. И это упущение природы не было восполнено в  нем  воспитанием и общением с  людьми. Большую часть жизни  он провел  под надзором отца - человека необразованного и мелочного. Находясь в университете, он  прослушал курс наук, но  не завел сколько-нибудь  полезных знакомств. Подавленный  отцовским воспитанием,  первоначально  привившим его характеру раболепие,  он  приобрел  со  временем  самодовольство  недалекого человека, который живет сам  по себе и неожиданно  рано  преуспел  в  жизни. [Omission] сделали  из него человека, в характере которого своеобразно  переплелись высокомерие и угодничество, самодовольство и униженность. в характере которого своеобразно  переплелись высокомерие и угодничество, самодовольство и униженность.

   Книга первая. Глава XV
   Джейн Остен. Гордость и предубеждение
   Translated by И. Маршака
   E-text at:
   * Джейн Остин, Шарлотта Бронте и другие (janeausten.ru)
   * Lib.Ru


■スペイン語訳 Translation into Spanish

  El señor Collins no era un hombre inteligente, y a las deficiencias de su naturaleza no las había ayudado nada ni su educación ni su vida social. Pasó la mayor parte de su vida bajo la autoridad de un padre inculto y avaro; y aunque fue a la universidad, sólo permaneció en ella los cursos meramente necesarios y no adquirió ningún conocimiento verdaderamente útil. La sujeción con que le había educado su padre, le había dado, en principio, gran humildad a su carácter, pero ahora se veía contrarrestada por una vanidad obtenida gracias a su corta inteligencia, a su vida retirada y a los sentimientos inherentes a una repentina e inesperada prosperidad. (...) le habían convertido en una mezcla de orgullo y servilismo, de presunción y modestia.

   Capítulo XV
   Orgullo y Prejuicio by Jane Austen
   E-text at Bibliotecas Virtuales.com


■英語原文 The original text in English

  Mr. Collins was not a sensible man, and the deficiency of nature had been but little assisted by education or society; the greatest part of his life having been spent under the guidance of an illiterate and miserly father; and though he belonged to one of the universities, he had merely kept the necessary terms, without forming at it any useful acquaintance. The subjection in which his father had brought him up had given him originally great humility of manner; but it was now a good deal counteracted by the self-conceit of a weak head, living in retirement, and the consequential feelings of early and unexpected prosperity. (...) made him altogether a mixture of pride and obsequiousness, self-importance and humility.

   Chapter 15
   Pride and Prejudice (1813) by Jane Austen
   Paperback: Penguin Classics (2003)
   E-text at:


■更新履歴 Change log

  • 2013/10/06 スロベニア語版の画像を追加しました。
  • 2013/08/02 グルジア語版の画像を追加しました。また、ハンガリー語タイトルに抜けていたアクセント記号を補って、つぎのように修正しました。
    • 修正前 Buszkeseg es balitelet
    • 修正後 Büszkeség és balítélet
  • 2012/11/05 ギリシア語版とエストニア語版の画像を追加しました。
  • 2012/08/26 トルコ語版、ウクライナ語版、ブルガリア語版、ルーマニア語版、およびクロアチア語版の画像を追加しました。
  • 2012/07/17 ロシア語訳を追加しました。
  • 2010/01/05 簡体字中国語版、韓国語版、ヘブライ語版、ロシア語版、ポーランド語版、セルビア語版、デンマーク語版、ポルトガル語版、スペイン語版、および英語版の画像を追加しました。
  • 2008/09/10 書誌情報を修正補足しました。
  • 2007/10/10 富田彬=訳 1994/07 と野上豐一郎=譯 1926/08 を追加しました。

 

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Friday, 05 October 2007

Winnie-the-Pooh by A.A. Milne (1) A・A・ミルン 『ウィニー・ザ・プー』『クマのプーさん』 (1)

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 Images 
表紙画像ギャラリー Cover photo gallery

a. Sommerlesemilne b. 9163841509 c. Kubus

d. 514ygyp149l e. 9789047501725 f. 51kp4jfqknl

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■中國語譯(繁體字)Translation into traditional Chinese

「你有沒有氣球呢?」
「氣球?」
「嗯,我來的時候邊走邊想:『不知道羅賓有沒有氣球?』」
「你要氣球做什麼?」
維尼東張西望,確定沒人偷聽,才用他的小胖掌遮住嘴巴,輕聲地說:「弄蜂蜜!」
「氣球哪能弄到蜂蜜?」
「可以。」


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 阿川 2014
 「あのー、もしかして風船みたいなもの、持ってないかと思って」
 「僕が? 風船を?」
 「そう。ここに来る間ずっと考えていたんだ。『そうだ、クリストファー・ロビンならもしかしたら風船みたいなもの、持ってるかもしれない』って。自分に言い聞かせてたんだ。風船のことを考えながらね、どうかなってね」
 「なんで風船が欲しいの?」と君。
 プーは、誰か聞いていやしないかとあたりを見回してから、前足を口に当て、いかにも重大発表をするようなヒソヒソ声で言ったのです。「ハチミツ!
 「でも、風船でハチミツなんか取れないよ!」
 「とれるの!」プーは断言しました。

  • 1. ウィニー・ザ・プーとミツバチが登場。さて、お話は始まります。 A・A・ミルン=作 阿川佐和子(あがわ・さわこ)=訳 100%ORANGE=イラストレーション 『ウィニー・ザ・プー』 新潮モダン・クラシックス 新潮社 2014/03/30

(J2) 小林 2007
 「ひょっとして風船のようなもの持っていませんか?」
 「風船?」
 「うん、ぼく、こんなことを考えながら来たんだ。『クリストファー・ロビンは風船のようなものを持っていないかな?』 風船のことを考えながら、どうだろうと思っていたんだ」
 「風船、何に使うんだい?」君が聞きます。
 プーはまわりを見て、誰も聞いていないのをたしかめると、前足で口を押さえて、低くささやくように言いました。「はちみつ!
 「でも風船じゃ、ハチミツは取れないよ!」
 「ぼくは とれるさ」とプーは言いました。

  • A・A・ミルン=作 小林章夫=抜粋訳 「空に浮かんだプーさん」 英語で楽しむ『クマのプーさん』 (4) 『NHKラジオ ものしり英語塾』 日本放送出版協会 2007年7月号

(J3) 石井 1957, 1985, etc.
 「もしかして、あなた、風船(ふうせん)なんてもの、もってないかなあ。」
 「風船(ふうせん)?」
 「ええ。ぼくね、こんなことかんがえながらきたんです。『クリストファー・ロビン、風船(ふうせん)なんてもの、もってないかな。』ってね。風船のことかんがえながら、どうだろなって思いながらきたんです。」
 「風船(ふうせん)、なんにつかうの?」って、きみがきくと、プーは、だれかきいていやしないかと、ぐるっとあたりを見まわしてから、前足で口をおさえ、ヒソヒソ声で、
 「ハチミツ!」
 「だって、ハチミツは、風船(ふうせん)じゃとれないよ!」
 「ぼくには、とれるんです。」と、プーはいった。


(J4) 石井 1940, 1950
[訳文は未見 - tomoki y.]


(J5) 松本 1939, 1941
[訳文は未見 - tomoki y.]

  • A・A・ミルン=作 松本恵子/惠子=訳
    • 松本恵子=訳 E・H・シェパード=絵 『小熊のプー公』 新潮社 新潮文庫 第465編 1941/09/25(昭和16)
    • 松本惠子=訳 『小熊のプー公』 新潮社 新潮文庫 第366編 1939/05/15(昭和14)

■ロシア語訳 Translation into Russian

-- Интересно, нет ли у тебя случайно воздушного шара?
-- Воздушного шара?
-- Да, я как раз шел и думал: "Нет ли у Кристофера Робина случайно воздушного шара?" Мне было просто интересно.
-- Зачем тебе понадобился воздушный шар?
Винни-Пух оглянулся и, убедившись, что никто не подслушивает, прижал лапу к губам и сказал страшным шепотом: 

-- Мед.
-- Кто же это ходит за медом с воздушными шарами?
-- Я хожу!-- сказал Пух.


■ラテン語訳 Translation into Latin

`Scire velim, an rem folliculo-similem habeas?'
`Follicurum?'
`Sane. Praetergrediens mecum dixi: ``scire velim, an Christophorus Robinus folliculo-simile quid habeat.''
Mecum dixi follicula atque talia mente agitans et scire avens.'
`Quorsum tibi opus est folliculo?' dixisti.
Winnie ille Pu circumspexit, ne quis audiret ungulam ad os suum retulit, et voce demissa susurravit: `MEL!' `Sed mel cum folliculis non aufers!'
`Aufero,' dixit Pu.

  • Winnie ille Pu by A.A. Milne. Translated into Latin by Alexander Lenard. Penguin
  • 下のコメント欄にご覧のとおり、訳文は永嶋哲也さんからご提供いただきました。永嶋さん、ありがとうございます。

■ドイツ語訳 Translation into German

»Ich frage mich, ob du wohl so etwas wie einen Ballon im Hause hast?«
»Einen Ballon?«
»Ja, ich sagte gerade zu mir, als ich vorbeikam: >Ich frage mich, ob Christopher Robin wohl so etwas wie einen Ballon im Hause hat?< Ich sagte das nur so zu mir, weil ich gerade an Ballons dachte und weil ich mich das fragte.«
»Wozu möchtest du einen Ballon? « sagtest du.
Winnie-der-Pu sah sich um, ob auch niemand lauschte, legte die Pfote an den Mund und flüsterte mit tiefer Stimme: »Honig!«
»Aber mit Ballons kriegt man keinen Honig!«
»Ich schon«, sagte Pu.


 Video 
クマのプーさん (1966) 別題: プーさんとはちみつ
Winnie the Pooh and the Honey Tree (1966)

Uploaded to YouTube by wasabi on 8 Dec 2009. Directed by Wolfgang Reitherman. Sterling Holloway as Winnie the Pooh (voice).


 Audio 
英語原書の朗読 第1章 ウィニー・ザ・プーとミツバチが登場……
Winnie the Pooh - Chapter One - In which we are introduced... (1 of 2)
下の引用箇所の朗読は 4:28 から始まります。 Uploaded to YouTube by amadeus9man on 15 Apr 2010. An Unabridged Reading. Stephen Fry as Pooh (voice). Steven Webb as Christopher Robin (voice). Reading of  of the excerpt below starts at 4:28.


■英語原文 The original text in English

  "I wonder if you've got such a thing as a balloon about you?"
  "A balloon?"
  "Yes, I just said to myself coming along: 'I wonder if Christopher Robin has such a thing as a balloon about him?' I just said it to myself, thinking of balloons, and wondering."
  "What do you want a balloon for?" you said.
  Winnie-the-Pooh looked round to see that nobody was listening, put his paw to his mouth, and said in a deep whisper: "Honey!"
  "But you don't get honey with balloons!"
  "I do," said Pooh.


■外部リンク External links


■更新履歴 Change log

  • 2014/04/28 阿川佐和子=訳 2014/03/30 と英語原書オーディオブックの YouTube 画面を追加しました。
  • 2012/08/01 クマのプーさん (1966) の YouTube 動画を追加しました。
  • 2012/07/15 ドイツ語訳を追加しました。
  • 2012/07/14 石井桃子=訳についての書誌情報を修正・補足しました。また、松本恵子(松本惠子)=訳についての書誌情報を追加し、さらに、外部リンクも増補しました。
  • 2010/01/08 永嶋哲也さんからご提供いただいたラテン語訳を追加しました。
  • 2007/10/09 訂正:小林章夫さんの日本語訳を掲載しているNHKのテキストのタイトルは、『おもしろ英語塾』ではなくて、『ものしり英語塾』でした。

 

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Thursday, 04 October 2007

Uncle Fred Flits By by P.G. Wodehouse P・G・ウッドハウス 「天翔けるフレッド叔父さん」「フレッド叔父」

 Images 

a. Hero b. 415ftxj181l c. Pg044
↑ クリックして拡大 Click to enlarge ↑

■日本語訳 Translations into Japanese
 
(J1) 岩永+小山 2005
「ジュリア!」ピンク男は叫んだ。
「ウィルビー!」娘が歓声を上げた。
 娘は男の腕の中に飛び込んでいき、古い公園の蔦(つた)みたいにからみついたらしいが、ポンゴはこんなに胸糞の悪くなる情景を見たことがなかったらしい。ピンク男に特別の遺恨はないが、娘には強い関心を抱いていたから、彼女が他の男にこんな形で密着するのは見るに耐えなかったのだ。

  • P・G・ウッドハウス=著 岩永正勝+小山太一=編訳 「天翔(あまか)けるフレッド叔父さん」 『エムズワース卿の受難録』 P・G・ウッドハウス選集 2 文藝春秋 2005/12

(J2) 大久保 1961
「ジュリア!」彼はさけんだ。
「ウィルビー!」若い女も鋭い声をあげた。
 そしてポンゴは、生れてから、これほど気分のわるくなる情景を見たことがなかった。彼女はウィルバーフォースの腕のなかへ身を投げこみ、古い庭の塀の蔦(つた)みたいに彼にからみついたのである。ポンゴは、べつに桃色の男に、ふくむところがあったわけではない。しかし、この若い女から、深刻な印象をあたえられていたので、そんなふうに彼女が他の男にぴったりくっついたりするのが、なんとも不愉快だったのである。

  • ウッドハウス=著 大久保康雄=訳 「フレッド叔父」 サマセット・モーム=編 『モーム編 世界文学100選 3』 河出書房新社 1961/07

■英語原文 The original text in English

  "Julia!" he cried.
  "Wilby!" yipped the girl.
  And Pongo says he never saw anything more sickening in his life than the way she flung herself into the blighter's arms and clung there like the ivy on the old garden wall. It wasn't that he had anything specific against the pink chap, but this girl had made a deep impression on him and he resented her glueing herself to another in this manner.


 Video 
TV Four Star Playhouse: Uncle Fred Flits By" (1955)

Uploaded to YouTube by Onecountryboy on 29 Jan 2016. Originally broadcast: 5 May 1955 (Season 3, Episode 32). The role of the Earl of Ickenham played by David Niven. More details at IMDb
 
 
■外部リンク External links


■更新履歴 Change log

  • 2016/04/06 テレビ番組の YouTube 動画を追加しました。
  • 2010/12/20 英語原文のテキストを挿入しました。

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Tuesday, 02 October 2007

ミャンマーかビルマか? Myanmar or Burma?

Myanmar_jpn
Image source: ミャンマー - Wikipedia
 
 
■日本語 In Japanese
 
(1) ウィキペディア 2007

1989年6月18日に軍事政権は、国名の英語表記を、Union of Burma(ユニオン・オブ・バーマ)から Union of Myanmar に改称した。軍事政権が代表権を持つため国連と関係国際機関は、「ミャンマー」に改めた。また日本政府は軍政をいち早く承認し、日本語の呼称を「ミャンマー」と改めた。日本のマスコミは多くが外務省の決定に従ったが、軍事政権を認めない立場から括弧付きで「ビルマ」を使い続ける社・媒体(朝日新聞社、『週刊金曜日』など)もある。

アウンサンスーチーや亡命政府「ビルマ連邦国民連合政府」など軍事政権の正当性を否定する側は、改名が軍事政権による一方的なものだとし、英語国名の変更を認めていない。タイの英字紙、英BBC、「ワシントン・ポスト」などの有力英語メディア、ドイチェ・ヴェレやARDなどのドイツ語メディア、および主要な人権団体は "Burma" の呼称を続けている。アメリカ合衆国、イギリス、オーストラリア政府などは "Burma" とし、EUは "Burma" と "Myanmar" を併記している。一方、ロシア・中国は軍事政権との良好な関係から「ミャンマー」を使用している。

ビルマ語では、「ミャンマー」も英語の Burma(バーマ)の由来となった「バマー」も同じ意味の言葉であり、前者が文語的、後者が口語的に使用されることが多いという違いがあるだけで、国民は特に意識することなく併用している。いわば「にっぽん」と「にほん」の違いのようなものである(#太字は tomoki y. による)。正式名称としては、独立以来ずっと文語的な「ミャンマー」の方を使用してきており、1989年の英語表記変更によって呼称が統一化されたことになる。

   ミャンマー - Wikipedia >> 国名
   最終更新 2007/10/01
 
 
(2) 池上 2003

 (……)ビルマの軍事政権は一九八九年六月、対外向けの国名を「ビルマ連邦」から「ミャンマー連邦」に変更しました。国内での呼び方は、第二次世界大戦後に独立してからずっとミャンマーでしたから、対外的な呼び方を国内に合わせたのです。

 これは、いわば、日本が国内では「日本」と呼び、対外的には「ジャパン」と自称していたのを、対外的にも「ニッポン」と呼ばせるようにしたようなものです(#太字は tomoki y. による)。
 日本政府もこの呼び方に従い、日本のマスコミも「ミャンマー」と呼ぶようになりました。
 しかし、軍事政権が勝手に国名の呼び方を「ビルマ」から「ミャンマー」に変えてしまったことに対して、「真の国民代表でない人間に国名を勝手に変更する権利はない」と怒る人たちは、これまで通り、「ビルマ」と呼び続けています。「ビルマ」と呼ぶことで、「反軍事政権派」であることを示していることになります。
 
   池上彰(いけがみ・あきら)=著
   『そうだったのか! 現代史パート2
   ホーム社=発行 集英社=発売 2003/03
 
 
■英文 In English

In 1989, the military junta officially changed the English version of the country's name from Burma to Myanmar, along with changes to the English versions of many place names in the country, such as its former capital city from Rangoon to Yangon. This decision has however not received legislative approval in Burma. The official name of the country in the Burmese language, Myanma, did not change. Within the Burmese language, Myanma is the written, literary name of the country, while Bama or Bamar (from which "Burma" derives) is the oral, colloquial name [Bold by tomoki y.]. In spoken Burmese, the distinction is less clear than the English transliteration suggests.

The renaming proved to be politically controversial. Burmese opposition groups continue to use the name "Burma" since they do not recognise the legitimacy of the ruling military government nor its authority to rename the country. Some western governments, namely those of the United States, Australia, Ireland, and the United Kingdom, continue to use "Burma", while the European Union uses "Burma/Myanmar" as an alternative. The United Nations uses "Myanmar".

Use of "Burma" and its adjective, "Burmese", remains common in the United States and Britain. Some news organisations, such as the BBC and The Financial Times, still use these forms. MSNBC, The Economist, The Wall Street Journal and others use "Myanmar" as the country name and "Burmese" as the adjective. The Newshour with Jim Lehrer is not entirely consistent: Lehrer used to call the country Myanmar but now uses the phrase Myanmar also referred to as Burma. Reporter Ray Suares, who has been reporting on recent events in Burma, now calls it Burma. The expert guests use various terms, but most use Burma.

   Myanmar - Wikipedia >> Etymology
   Last modified 1 October 2007
 
 
■Correspondence of Myanmar government usage and British usage:
 ミャンマー政府の用語法とイギリス英語の用語法の対照

   * [名]Myanmar (n.) = Burma
   * [形]Myanma (adj.) = Burmese
   * [名]Bamar (n.) = Burman
   * [形]Bama (adj.) = Burman
 
   アメリカ英語の用語法は、また異なる。ややこしい。詳しくは
   下のウィキペディアの項を、ご参照ください。
   Names of Burma/Myanmar - Wikipedia
   Last modified 29 September 2007
 
 
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■洋書 Books in non-Japanese languages
(1) Myanmar

(2) Aung San Suu Kyi

■和書 Books in Japanese
(1) ミャンマー

(2) アウンサンスーチー

 
 
 

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Monday, 01 October 2007

夏目漱石から野村伝四への手紙 A letter from Natsume Soseki to Nomura Denshi

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           ↑ Click to enlarge ↑  

Left 三好行雄=編『漱石書簡集』ワイド版 岩波文庫 (2005)
Centre 出久根達郎=著『漱石先生の手紙』講談社文庫 (2004)
Right漱石全集22 書簡(上)』岩波書店 (2004)
 
 
■日本語原文 The original text in Japanese

明治37年 書簡 341 九月二十三日(金)野村伝四 消印午後6時40分

    本郷区台町三十六番地同学舎内 野村伝四宛
    本郷区駒込千駄木町五十七番地より
 
 
 拝啓僕或人からたのまれてモロツコ国の歴史の概略をしらべる事を受合つたが多忙でそんな事が出来ない君二三時間を潰して図書館に入り五六ページ書いてくれ給へ御願ひだから古来からの政体等の変選〔遷〕が一寸分ればよい右至急入〔い〕るから其積りで御願申す左様なら

    九月二十三日           夏目金之助
   野村伝四君

  是非やつてくれなくてはいけない、いやだ抔といふと卒業論文に零点をつける
  ブリタニカヲ見レバアルダラウ
 
 
 
   夏目金之助=著『漱石全集22 書簡(上)』(全28巻・別巻1)
   岩波書店 1996/03 第1刷 2004/01 第2刷 所収
   引用は第2刷に拠りました。
 
 
■外部リンク External links

   * 夏目漱石 - Wikipedia (1867-1916)
   * 青空文庫 - 夏目漱石作品の電子テキスト
   * 東北大学附属図書館 夏目漱石ライブラリ
   * Natsume Soseki - Wikipedia
 
 
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