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Monday, 12 November 2007

Marie Antoinette by Stefan Zweig (3) シュテファン・ツヴァイク 『マリー・アントワネット』 (3)

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  • Marie Antoinette (2006), a film adaptation inspired by the book b. below. Directed by Sofia Coppola, Starring Kirsten Dunst.
  • Marie Antoinette: The Journey by Antonia Fraser, Doubleday (2001)
  • 池田理代子『ベルサイユのばら オールカラーイラスト集』JTB (2003) 「ベルばら」も、ツヴァイクの『マリー・アントワネット』から着想を得たとされる。
  • Marie Antoinette (1938), a film adaptation also based on Zweig's biography. Directed by W.S. Van Dyke, Starring Norma Shearer, Tyrone Power and John Barrymore. Image source: Wikipedia
  • Marie Antoinette on her way to the guillotine, by Jacques-Louis David, 1793.  Image source: Wikipedia 断頭台に向うマリー・アントワネット。ジャック・ルイ・ダヴィッド画。下唇が突き出た「受け口」なのは、ハプスブルク家の遺伝だとされる。39歳の誕生日を目前にして、すでに白髪頭だったという。このデッサンは日本語訳 (1) の訳者・中野京子さんの近著『怖い絵』朝日出版社 (2007) で取り上げられた、20枚の「こわい絵」のうちにも含まれている。
  • The 1792-1793 model of guillotine.  Image source: Bois de Justice フランス革命当時に使われたギロチンの復元模型。本体はオーク製。赤く塗られているのは、血を目立たなくするためだとされる(はたしてどれだけ効果があったのか?)。

■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 中野 2007
 サン=トノレ通りの角、今日ではカフェ・ド・ラ・レジャンスの建つあたりで、ひとりの男が鉛筆と一枚の紙を手に待ちかまえている。ルイ・ダヴィッド、もっとも卑怯(ひきょう)な人間のひとりであり、当時最大の画家のひとりでもある。革命のあいだ彼はもっとも騒がしく吠(ほ)えたてる連中の仲間で、権力者が権力の座についている間はそれに仕え、危なくなると見捨てた。
 (……)権力におもねる永遠の変節漢の典型であり、成功者にはすり寄り、敗北者には情け容赦ない彼は、勝者の戴冠式を絵にし、敗者の断頭台行きを絵にする。今マリー・アントワネットを運ぶ同じ荷車に、後日ダントンも乗ることになるのだが、ダヴィッドの浅ましさを知り抜いている彼は、車上からその姿を見つけ出して、侮蔑(ぶべつ)の言葉を鞭(むち)のように振りおろす、「この下司野郎!」。


(J2) 関 1965, 1967, etc.
 サントノレ街の角、今日のカフェ・ド・ラ・レジャンスがあるところで、一人の男が鉛筆を取り出し、一枚の紙を手にして待っていた。これがルイ・ダヴィド、最も卑怯な魂の一人、当代最大の芸術家の一人である。革命のあいだは大言壮語家のなかでも一番声の大きな男で、勢力家が権力を握っているうちはこれに仕え、危険になれば見捨てた。
 (……)権力の側に乗りかえる永遠の変節者の典型、成功者に媚び、敗者には無慈悲な男ダヴィドは、戴冠式の勝者を描き、断頭台に向う敗者を描く。後日、今マリー・アントワネットをのせて行くのと同じ皮剥人の車から、彼のあさましさを知っているダントンも、彼のすがたを見つけて、こういうときにもなお、「この下僕根性めが!」と、性急に軽蔑の罵言を投げつけるのである。


(J3) 藤本+森川 1962, 1974, etc.
 リュ・サン=トレノ[ママ]の角、今日ではカフェ・ド・ラ・レジャンスになっているところで、ひとりの男が、鉛筆を取りだし、一枚の紙を手にして、待っている。これがルイ・ダヴィッド、もっとも卑怯な心の持主のひとり、当時最大の芸術家のひとりである。革命のあいだはさわがし屋のあいだでもいちばん声の大きな男で、かれは勢力家が権力の座についているあいだはこれに仕え、危険になればこれを見捨てる。
 (……)権力のもとに走る永遠の変節者の典型であり、成功者の前にはしっぽをふり、敗者にたいしては無慈悲なかれは、戴冠式にのぞむ勝利者たちをえがき、断頭台への途上にある敗北者たちをえがくのである。いまマリー・アントワネットを運ぶそのおなじ皮剥人の馬車の上から、後日、かれのあさましさを知り抜いているダントンもまた、かれのすがたをさがしだして、こういう事情のなかでもなお、いそいでかれに侮蔑の罵言をたたきつける、「下司根性め!」


(J4) 山下 1958
[訳文は追って挿入するつもりです - tomoki y.]


(J5) 高橋+秋山 1953, 1980
 サン・トノレ街の角、今日のレジャンス・カフェのある所で、一人の男が片手に写生帖、片手に鉛筆を動かして待機している。ルイ・ダヴィッドだ、当代きっての芸術家の一人、そして当代きっての臆病者の一人である。革命中にやかましい連中の中にあって最もやかましい男であった彼は、権勢家が権力をにぎっているあいだだけこれに仕え、彼らがいったん危険にさらされるとさっさと見棄てる。
 (……)権力に媚びる永遠の変節者の典型、勝利者にはへつらい、敗者には仮借ない彼は、勝利者の戴冠式を描き、敗者の断頭台途上の図を描くのだ。いまマリー・アントワネットを運び行く同じ皮剥人の馬車の上から、のちにダントンもまた彼の姿を認めて、そのあわれむべき根性を知り抜いているダントンは、「下司!」の罵言を彼に浴びせかけて、この卑劣漢を鞭打ったのである。


■スペイン語訳 Translation into Spanish

En la esquina de la calle de Saint-Honore, en el sitio del actual café de la Régence, esperaba un hombre, lápiz en ristre y una hoja de papel en la mano. Es Luis David, una de las almas más cobardes al mismo tiempo que uno de los mayores artistas de la época.  Siendo uno de los que gritaron más alto durante la Revolución, sirve a los poderosos mientras están en el poder y los abandona en el peligro; [Omission]


■フランス語訳 Translation into French

Au coin de la rue Saint-Honoré, là où se trouve aujourd'hui le café de la Régence, un homme attend, brandissant son crayon, une feuille de papier à la main. C'est Louis David, une des âmes les plus viles en même temps que l'un des plus grands artistes de l'époque. Braillard parmi les braillards de la Révolution, il sert les puissants aussi longtemps qu'ils sont au pouvoir et les abandonne à l'heure du danger. [Omission]


■英訳 Translation into English

At the corner of the Rue Saint-Honore, where the Cafe de la Regence now stands, a man stood waiting, an artist's blcok in one hand and a pencil in the other. It was Louis David, one of the greatest cowards but one of the greatest painters of his day. Among the loudest of spouters while the Revolution was in full cry, he served the men of might so long as they were mighty, only to abandon them in the hour of danger. [Omission]

  • Marie Antoinette: The Portrait of an Average Woman (1933) by Stefan Zweig. Translated by Eden Paul and Cedar Paul
  • Paperback: Grove Press, 2002/08
  • Excerpt at Google Book Search

■ドイツ語原文 The original text in German

An der Ecke der Rue Saint-Honorè, an der Stelle des heutigen Cafè de la Régence, wartet, den Bleisteift geszückt, ein Mann, ein Blatt Papier in der Hand. Es ist Louis David, eine der feigsten Seelen, einer der größten Künstler der Zeit. Während der Revolution unter den Schreiern der lauteste, dient er den Mächtigen, solange sie an der Macht sind, und verläßt sie in der Gefahr. [Omission]


 Video 1 
テレビ マリー・アントワネット (2006)
TV Marie Antoinette (2006)

監督: フランシス・ルクレール、イヴ・シモノー 出演: カリーヌ・ヴァナッス
Directed by Francis Leclerc & Yves Simoneau, Starring Karine Vanasse


 Video 2 
映画 マリー・アントワネット (2006) 予告編
Film Marie Antoinette (2006) Trailer

監督: ソフィア・コッポラ 出演: キルステン・ダンスト
Directed by Sofia Coppola, Starring Kirsten Dunst


 Video 3 
映画 マリー・アントワネットの首飾り (2001) 予告編
Film The Affair of the Necklace (2001) Trailer

監督: チャールズ・シャイア 出演: ヒラリー・スワンク、ジョエリー・リチャードソン
Directed by Charles Shyer, Starring Hilary Swank, Joely Richardson


 Video 4 
TV Marie Antoinette (1975)

Directed by Guy-André Lefranc, Starring Geneviève Casile


 Video 5 
映画 マリー・アントアネットの生涯 (1938) 予告編
Film Marie Antoinette (1938) Trailer

監督: W・S・ヴァン・ダイク二世 出演: ノーマ・シアラー、タイロン・パワー
Directed by W.S. Van Dyke, Starring Norma Shearer, Tyrone Power


■外部リンク External links


■更新履歴 Change log

  • 2016/02/02 スペイン語訳とフランス語訳を追加しました。
  • 2011/02/15 ドイツ語原文のテキストを挿入しました。
  • 2010/05/26 つぎの5本の YouTube 動画を追加しました。
    1. テレビ 『マリー・アントワネット』 (2006)
    2. 映画 『マリー・アントワネット』 (2006)
    3. 映画 『マリー・アントワネットの首飾り』 (2001)
    4. TV Marie Antoinette (1975)
    5. 映画 『マリー・アントアネットの生涯』 (1938)

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■洋書 Books in non-Japanese languages
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(1) マリー・アントワネット

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