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January 2008

Monday, 28 January 2008

川崎洋「娘・十・口・恋」(『言葉遊びうた』より)

Left 川崎洋=編『あたまわるいけど学校がすき—こどもの詩』中公新書ラクレ (2002)
Centre 川崎洋=詩 和田誠=絵『だだずんじゃん』いそっぷ社 (2001)
Right Hiroshi Kawasaki (1930-2004). Image source: Poetry International Web

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■日本語原文 The original text in Japanese
 
 
 
             
 
          娘は みんな

          良い

          女

          とはかぎらない
 
 
 
             
 
            [略]
 
 
 
             

          京のまいこはんは

          小さな口のうえに

          フタをしてはるふぜい

          ときにフタをあけて

          「おーきに」

          といわはる

          それは

          さそいへのイエスではなく

          ノーであったりする
 
 
 
             

          戀は

          いとしいとしと言う心

          だったのに

          言がはずされ

          二つのいとしいとしがはずされたあげく

          なんと

          恋だってさ

          亦はわきの下を意味し

          腋の原字である

          ああ 臭エ!

          心が鼻をつまみそう
 
  
 
   川崎洋(かわさき・ひろし)「娘・十・口・恋」
   『言葉遊びうた』思潮社 2000/03 所収
   初出は「現代詩手帖」1999/04
 
 
■外部リンク External links

   * 川崎洋 - Wikipedia (1930-2004)
   * 川崎洋(日本詩人愛唱歌集)- 誰がどの詩に作曲したか
   * Poetry International Web - Hiroshi Kawasaki
 
 
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Saturday, 26 January 2008

La Legende de Saint-Julien l'Hospitalier by Gustave Flaubert フローベール / フロベール 「聖ジュリアンの伝説」「聖ジュリアン伝」「ジュリアン聖人伝」

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表紙画像 Cover photos

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a. Troiscontes b. 41lbo5bldnl c. 9782849490921_couv


■おもな邦訳のリスト(訳者別に、初版刊行年の新→旧の順)
 A more or so complete list of Japanese translations

   ★=下に訳文の抜粋を引用したタイトル。
   ☆=   〃    のちほど引用するつもりのタイトル。

★太田 1991.11 三つの物語. -- 福武文庫
★小林 1989.8 恐ろしい幽霊の話. -- くもん出版 (幻想文学館1)
★菅野 1979.2 世界文学全集41 ベラージュ. -- 集英社
★平岡 1977.11 キリスト教文学の世界2. -- 主婦の友社
★蓮実 1976.10 豪華版世界文学全集11. -- 講談社
 〃  1975 世界文学全集37. -- 講談社
 〃  1971 世界文学全集17. -- 講談社
 山田(稔) 1994.7 世界の文学セレクション36-17. -- 中央公論社
★〃 (稔) 1972.2 新潮世界文学9. -- 新潮社
 〃 (稔) 1965 世界の文学15. -- 中央公論社
 桑原 1980.11 河出世界文学大系31. -- 河出書房新社
★〃  1962.11 フローベール・メリメ. -- 河出書房新社 (世界文学全集12)
★横塚 1956 フランス名作選. 3版. -- 牧書店 (学校図書館文庫16)
☆富原 1954 フランス短篇集. -- 研究社出版 (研究社新訳註叢書)
 村上 1951 三つの物語. -- 小峰書店
 〃  1951 三つの物語. -- 角川文庫
★〃  1949 三つの物語. -- 細川書店
 楠山 1949 聖母の絵像:キリスト教伝説集. -- 小峰書店 (世界おとぎ文庫8)
★〃  1947 蛙の王さま. -- 東西社 (世界童話集)
 山田(九) 1966 フローベール全集4. -- 筑摩書房
 〃 (九) 1948 三つの物語. -- 丹頂書房
★〃 (九) 1940.6 (昭和15) 三つの物語. -- 岩波文庫
 鈴木 1979.8 怪奇幻想の文学6. -- 新人物往来社
 〃  1977.12 怪奇幻想の文学6. -- 新人物往来社
 〃  1976 世界文学全集17. -- 綜合社. -- 集英社
 〃  1963 フランス文学; 19世紀. -- 集英社 (世界短篇文学全集6)
 〃  1953 三つの物語. -- 新潮文庫
 〃  1951 世界文学全集 第1期第6 19世紀篇 フローベール篇. -- 河出書房
 〃  1948 未知の女. 再版. -- 酣灯社
★〃  1947.5 未知の女. -- 酣灯社
 〃  1947 トロワ・コント : フローベール短篇集. -- 高桐書院
 〃  1935 (昭和10) フロオベエル全集2. -- 改造社
★森  2004.5 昭和初期世界名作翻訳全集31 仏蘭西短篇集. -- ゆまに書房
 〃  2000.10 フランス文学集. -- 大空社 (明治翻訳文学全集 新聞雑誌編33)
 〃  1972 鴎外全集6. -- 岩波書店
 〃  1932.9 (昭和7) 佛蘭西短篇集. -- 春陽堂 (世界名作文庫121)
 中村 1982.2 西洋少年少女小説集. -- 名著普及会 (復刻版日本児童文庫31)
 〃  1939 (昭和14) 三つの物語. -- 富山房百科文庫
★〃  1927 (昭和2) 西洋少年少女小説集. -- アルス (日本児童文庫31)
 井上 1948 三つの物語. -- 南人社 (発売:平凡社)
 〃  1926 (大正15) 仏蘭西歴代名作集. -- 近代社 (世界短篇小説大系9)
★〃  1922 (大正11) 今昔選. -- 聚英閣


■日本語訳の抜粋 Excerpts of Japanese translations

(1) 太田 1991
「腹がへった!」と男は言った。(……)
 つぎに「のどが渇いた!」と男は言った。(……)
 そして今度は、「寒い!」と言う。(……)
「寝かせてくれ!」(……)
「骨のなかまで凍りつくようだ! こっちへ来てくれ!」(……)
「服をぬいで、体のぬくもりで暖めてくれ!」(……)
「ああ! 死にそうだ! もっとそばへ寄って暖めてくれ! いや、手でじゃない! 体全体で暖めてくれ!」
 ジュリアンは口と口、胸と胸をあわせて、男の上にぴったりと重なった。
 するとレプラの男はジュリアンを抱きしめた。たちまち男の目は星のように輝いた。髪は太陽の光線のように長くのびた。鼻孔からもれる息はばらの花のようにかぐわしく(……)

  • フロベール=著 太田浩一=訳 「聖ジュリアン伝」 『三つの物語』 福武文庫 1991.11

(2) 小林 1989
「腹がすいた」と、男が言った。(……)
「のどがかわいた」と、こんどは言った。(……)
 そして、また言った。
「寒い」(……)
「おまえのベッドに寝かせてくれ」(……)
「わたしの骨は、氷でできているようだ。そばにきてくれ」(……)
「裸になって、おまえの体であたためてくれ」(……)
「ああ、死にそうだ……もっと体をよせて、あたためてくれ。そうじゃない。手ではなくて、おまえの体全体であたためてくれ」
 ジュリアンは、男の上に完全にかぶさった。口と口、胸と胸とが、ぴったり重なった。
 その瞬間、男がジュリアンをだきしめた。男の目が、とつぜん、星の形の光をはなった。髪は太陽の光線のように長くのび、鼻の穴からやさしいバラのにおいの息がただよってくる。かぐわしい香りが(……)
[原文にあるルビは、省略しました - tomoki y.]

  • フローベール=作 小林修=訳 「聖ジュリアンの伝説」 『恐ろしい幽霊の話』 くもん出版 1989.8 (幻想文学館1)

(3) 菅野 1979
「わたしは空腹なのだ!」と癩者は言った。(……)
 次に癩者は言った——「わたしは喉(のど)が渇いている!」(……)
 それから、癩者は今度はこう言った。——「わたしは寒い!」(……)
「寝床を借してくれ!」(……)
「骨のなかまで氷のようだ! わたしのそばに来てくれ!」(……)
「着ている物を脱いでくれ、お前の身体の熱がわたしに伝わるように!」(……)
「ああ、わたしは死にそうだ!……近寄ってくれ、温めてくれ! 手でなしにだ! お前の身体全体でだ!」
 口と口を、胸と胸をぴったり合わせて、ジュリアンは癩者の身体の上に長々と横たわった。
 すると癩者は彼を抱きしめた。その両眼は突如として星の光を帯びた。髪の毛は太陽の光線のように長く伸びた。鼻孔から吐きだされる息には薔薇の馨(かぐわ)しさがあった。(……)

  • フロベール=著 菅野昭正(かんの・あきまさ)=訳 「ジュリアン聖人伝」三つの物語 『世界文学全集41 ボヴァリー夫人 他』(全88巻) 綜合社=編集 集英社=発行 1979.2

(4) 平岡 1977
「腹が減った!」と、男が言った。(……)
 その後で男は言った。——「喉が渇いた!」(……)
 ついで言った。——「寒い!」(……)
「寝床に入れてくれ」(……)
「まるで骨の中に氷でもはいっているようだ! 傍へ来てくれ!」(……)
「服を脱いで、お前の身体の熱で温めてくれ!」(……)
「ああ! 死にそうだ!……もっと傍へ寄って、温めてくれ! 手でじゃない! 違う! 身体全体で温めてくれ」
 ジュリアンは、口と口を合わせ、胸と胸を重ねて、完全に男の上に俯伏せになった。
 すると、癩病やみが彼を抱き締めた。そしてその両眼が不意に星の輝きを帯びはじめた。髪の毛が、太陽の光線のように、真直ぐに延びた。鼻孔から洩れる息には薔薇の花のかぐわしさがあった。(……)

  • フローベール=著 平岡篤頼(ひらおか・とくよし)=訳 「ジュリアン聖人伝」 『キリスト教文学の世界2』 主婦の友社, 1977.11

(5) 蓮実 1971, 1975, etc.
「腹がすいている!」と男はいった。(……)
 それから「のどが渇く!」という。(……)
 そのあとで、「寒い!」と口にする。(……)
「そなたの寝床を!」(……)
「骨が凍りつく。そばに来てもらいたい」(……)
「着物を脱いで、からだを暖めてほしい」(……)
「ああ、死んでしまう。……もっと近くによって暖めてほしい。いや、手ではない。心とからだのすべてをあげて暖めてほしいのだ」
 ジュリアンは、自分のからだで男をすっかりおおいつくした。唇は唇に、胸は胸に触れあった。
 すると癩の男は彼をだきしめる。瞳はさっと星の輝きをおびる。髪は陽の光のごとく伸びてゆく。鼻からもれる吐息はバラのかぐわしさを思わせた。(……)


(6) 山田(稔)1965, 1972, etc.
「腹がへった!」と男は言った。(……)
「のどが渇(かわ)いた!」とつぎに言う。(……)
「寒い!」と今度は言う。(……)
「おまえの寝床!」(……)
「骨のなかが氷のようだ。そばに来てくれ!」(……)
「はだかになって、体で暖めてくれ!」(……)
「ああ、もう死ぬ! もっとそばへ寄って暖めてくれ! 手でじゃない! からだ全体で!」
 ジュリヤンは口と口、胸と胸を合わせて、ぴったりと相手の上に体を押しつけた。
 すると癩者は彼を抱きしめた。突然、その目は星のように輝きはじめ、髪は太陽の光線のように長くのびた。鼻から吐き出される息はばらの花のようにかぐわしく(……)


(7) 桑原 1962, 1980
「おれは腹がへった!」という。(……)
 すると、男がいう。
「おれはのどがかわく!」(……)
 そしていった。
「おれは寒い!」(……)
「おまえの寝床へ!」(……)
「骨の中が氷のようだ! おれのそばに来てくれ!」(……)
「着物をぬげ。おまえのからだのぬくもりがほしいのだ!」(……)
「ああ、おれはもう死ぬ! ……もっと近寄って、おれを暖めてくれ! 手ではないんだ! そうそう、全身で」
 ジュリアンはピッタリと上にかさなった。口と口、胸と胸を合わせて。
 癩者は彼を抱きしめた。すると、その目はたちまち星の光を放ち、かみの毛は太陽の光線のように伸び、鼻腔をもれる息は、バラの香をたたえ(……)


(8) 富原 1954
[訳文は追って挿入するつもりです - tomoki y.]

  • フロベール=著 富原芳彰(ふはら・よしあき)=訳註 「聖ジュリアンの伝説」 『フランス短篇集』 研究社出版 1954 (研究社新訳註叢書)

(9) 横塚 1951
「はらがへった。」と、その男はいいました。(……)
「のどがかわいた。」と、らい病の男はいいました。(……)
「寒い。」と、らい病の男はいいました。(……)
「ねどこにいれておくれ。」(……)
「わしのほねのなかには、氷がはいっているようだ。そばにきておくれ。」(……)
「着ものをぬいで、からだの熱で暖めてくれないか。」(……)
「ああ、わしはもう死にそうだ。もっとそばで暖めておくれ。手ではよく暖まらない。からだ全体で、暖めておくれ。」
 ジュリアンは両ほうの手で病人をすっかりつつんでやり、じぶんの熱がよくかようようにしてやりました。
 そのとき、らい病の男は、ジュリアンをいきなりだきしめました。すると、病人の二つの目は、星のように、清らかにかがやきはじめました。そのかみの毛は、太陽の光線のように長くのびて行き、そのうしろには、後光がさしてきたのでした。鼻のあなからもれるいきは、バラの花のようなよいかおりをはなってきました。(……)

  • フローベル=原作 横塚光雄(よこづか・みつお)=訳 「聖者ジュリアンものがたり」 『フランス名作選』 牧書店 1951.10 (学校図書館文庫16)

(10) 村上 1949, 1951
 ——腹が減つた!」と男は言つた。(……)
 續いて、彼は言つた。——「喉が渇いた!」
 それからかう言つた。——「寒い!」(……)
 ——お前の寢床に!」(……)
 ——骨の中には氷でも入つてゐるやうぢや! 側に來てくれ!」(……)
 ——着物を脱いで、身體のぬくみで温めてくれ!」(……)
 ——ああ、死にさうだ!……もつと近寄つて温めてくれ! 手ではいけない! 違ふ! 身體全體で。」
 ジュリアンは男の上にぴつたりと重なつた。口に口、胸に胸を押し當てて。
 折しも癩病やみはジュリアンを抱き緊めた。その兩眼は忽然と星の光を放ち、頭髪は日輪の光芒のごとく長々と延び、その鼻腔から吐く息には薔薇の甘い匂ひがあつた。(……)

   フローベル=著 村上菊一郎=訳 「ジュリアン聖人傅」
   10a.三つの物語』 角川文庫 1951
   10b.三つの物語』 小峰書店 1951.6 (少年少女のための世界文学選)
   10c.三つの物語』 細川書店 1949.12
   引用は 10c. に拠りました。


(11) 楠山 1947, 1949
『ジュリアン、わたしはひもじい。』
と、いいました。(……)すると、こんどは、
『ジュリアン、わしはかわいている。』
と、いいました。(……)
『ジュリアン、わしはさむい。』(……)
『ジュリアン、寢床を。』(……)
『ジュリアン、骨のなかがこおる、そばに來て。』(……)
『ジュリアン、きものをぬいで、からだをあたためて。』(……)
『もつと、もつと、近く、からだごとあたためて。』
 ジュリアンはのしかかるようにして、病人をだきかかえました。顏と顏とが、胸と胸とが、かさなりあいました。病人は、その上に、きつくジュリアンをしめつけました。
 そのときです。にぶい火のような病人の目が、にわかに、あかるい星のように、きらきらまたたきました。髪の毛が、一本一本お日さまの光にかわりました。くさい鼻息が、ばらの花のように、かおり出しました。(……)

   11a. フロベール=作 楠山正雄=編 「ジュリアン聖者物語」
       『聖母の絵像:キリスト教伝説集』 小峰書店, 1949.11
       (世界おとぎ文庫8)
   11b. フローベル=作 楠山正雄=編 「ジュリアンものがたり」
       『蛙の王さま』 東西社, 定價金百圓 1947.12 (世界童話集)
   引用は 11b. に拠りました。


(12) 山田(九)1940
 「腹がすいた!」と、男がいつた。(……)
 今度は、『喉が乾いた!』といふ。(……)
 今度は、『寒氣(さむけ)がする!』といふ。(……)
 『お前の寢床に!』と呟いた。(……)
 「骨の中が氷のやうぢや! 側に來てくれ!」(……)
 「着物を脱いで、お前の體のぬくもりで温めてくれ!」(……)
 「あゝ! 死ぬ!……近寄れ、温めてくれ! 手では駄目だ! さあ! 體ごと」
 ジュリヤンは、口に口、胸に胸を押しあてて、その上にぴつたりとかぶさつた。
 癩病の男はジュリヤンを抱きしめた。その眼は忽ち星の光を放ち、髪は日輪の光芒のごとく伸びた。鼻腔を洩れるその息は薔薇の香を湛へ(……)

  • フローベール=作 山田九朗(やまだ・くろう)=訳 「聖ジュリヤン傅」 『三つの物語』 岩波文庫 1940.6(昭和15)

(13) 鈴木 1935, 1947, etc.
 ——腹が空(へ)つた。と癩病やみは言つた。(……)
 ——喉が渇いた。と、今度は言つた。(……)
 さうして言つた。——寒い。(……)
 ——寢床に入れてくれ。(……)
 ——わしの骨の中には、氷でもはいつてゐるやうだ。傍に來てくれ。(……)
 ——著物を脱いで、體の熱で温めてくれ。(……)
 ——ああ、死にさうだ。……もつと近くで、温めてくれ。手で温めるんではない。いいや。體(からだ)全體で温めてくれ。
 ジュリアンは、まつたく病人の上に、長々と俯伏した。口と口とは合つてゐる。胸と胸とは重(かさな)つている。
 その時、癩病やみはジュリアンを抱き緊めた。その兩眼は忽然と星の輝く光を放つた。髪は太陽の光線のやうに長く延びて、後光がさした。鼻孔から吐く息は、薔薇の花のやうに馥郁と匂つた。(……)

  • ギュスタヴ・フロオベエル=著 鈴木信太郎=譯 「ジュリアン聖人傅」 ギュスタヴ・フロオベエル、ヴィリエ・ド・リイルアダン=作 『未知の女 其他 佛蘭西近代短篇』 酣燈社 定價22圓 1947.5

(14) 森 1932, 1972, etc.
「己は腹が減つた」と癩病やみは云つた。(……)
「己は喉が乾く」と癩病やみが云つた。(……)
 それから癩病やみが「己は寒い」と云つた。(……)
「お前の寢床へ寢かしてくれい」(……)
「なんだか己の骨骨の中には冰が這入つてゐるやうだ。己の傍へ寢て温めてくれぬか。」(……)
「裸になつて、もつとしつかり温めてくれい。」(……)
「ああ。己はもう死ぬる。もつと傍へ寄つて温めてくれい。さう手なんぞでいぢつてくれるのでは温め足りない。體ぢゆうで温めてくれい。」
 ジユリアンは兩臂を擴げて丁度葢になるやうに、病人の上に俯伏した。口と口と合ひ、胸と胸と合ふのである。
 その時、癩病やみは兩手でしつかり抱き付いた。忽然兩眼が空の星のやうに、明かに輝いた。頭の髪が長く延びて太陽の光線のやうに照つた。左右の鼻の孔から吹く息は薔薇の花の香のやうな香がする。(……)


(15) 中村 1927, 1939, etc.
「わしは腹が空いてゐる」(……)
 つぎに、かれは言ひました。
「わしは喉(のど)が渇(かわ)いた」(……)
 やがてかれは言ひました。
「わしは寒い」(……)
「お前の寢床(ねどこ)」(……)
「わしの骨のなかには氷のような物がある。わしの側(そば)へ來てくれ」(……)
「着物をお脱ぎ、お前の體(からだ)の熱がわしに來るように」(……)
「あゝ、わしは死にさうだ。……もっと近寄つて、わしを暖めて。手ではない、いゝえお前の體じゆうで」
 ジュリアンはすっかりその上に横(よこた)はりました。口は口に着き、胸は胸に重なりました。
 すると、癩病(らいびよう)やみはかれを締めつけました。そしてその眼は急に星のように光り出しました。その髪は日の線のように伸びました。その鼻の吐息は薔薇の甘さに匂ひました。(……)

  • フロベエル=作 中村星湖(なかむら・せいこ)=譯 「ジュリアン聖者」 『西洋少年少女小説集』 三つの物語 -- アルス〔非賣品〕, 1928.1(昭和3) (日本児童文庫31)
  • 原文は総ルビですが、ここではその一部を省略しました。

(16) 井上 1922
——わしは腹が空(す)いた。とその男が云つた。(……)
 すると、その男は
——咽喉が渇いた。と、云つた。(……)
 すると、その男は、
——わしは寒い。と、云つた。(……)
——お前の寐床(とこ)を、(……)
——骨の髄に氷があるやうに寒い。わしの傍(かたはら)に來てくれ。と云つた。(……)
——お前の身體(からだ)の暖(ぬく)もりが、わしに通ふやうに、着物を脱いでくれ。と云つた。(……)
——あゝ、死にさうだ。……もつと近くよつて暖めてくれ。いや、手では役にたゝない。いや、お前の身體全體で。と、答へた。
 ジュリアンは、口を口に、胸を胸に、全身をぴつたりとその男の上に張りつけた。
 すると、癩病やみは、緊(ひし)とばかりに彼を抱きしめた。忽然として、その眼は、星のやうに輝き始めた。髪は太陽の光線のやうに伸び照つた。鼻孔(はな)を泄(も)れる息(いき)は薔薇(そうび)の香のやうに床(ゆか)しかつた。(……)

  • フロオベール=作 井上勇=譯 「聖ジュリアン物語」 『今昔選』 聚英閣 定價一圓二十錢 1922.12(大正11)

 Audio 1 
ロシア語版オーディオブック Audiobook in Russian

Uploaded to YouTube by Павел Васильевич Беседин on 15 Dec 2014.


■ロシア語訳 Translation into Russian

       -- Я голоден, -- сказал он.
       Затем он сказал:
       -- Я жажду!
       Тогда он сказал:
       -- Мне холодно!
-- и почти угасшим голосом он прошептал:
       -- На твою постель!
       -- Точно лед в моих костях! Ложись возле меня!
       -- Разденься, дабы я почувствовал теплоту твоего тела!
       -- Ах, я умираю! Приблизься! Отогрей меня, не руками, а всем существом твоим!
       Юлиан совсем лег на него -- ртом ко рту, грудью к груди.
       Тогда прокаженный сжал Юлиана в своих объятьях, и глаза его вдруг засветились ярким светом звезды, волосы растянулись, как солнечные лучи, дыхание его ноздрей стало свежей и сладостней благовония розы;
[Omission]

  • Флобер Гюстав. Легенда о св. Юлиане Милостивом. Перевод И. С. Тургенева
  • E-text at Lib.Ru (az.lib.ru)

 Audio 2 
英語版オーディオブック Audiobook in English read by David Barnes

下の引用箇所の朗読は 12:21 から始まります。 Uploaded to YouTube by Story Time on 12 Dec 2014. Audio courtesy of LibriVox. Reading of the excerpt below starts at 12:21.


■英訳 Translation into English

"I am hungry," he said. (...)
Then he said: "I thirst!" (...)
Then he said: "I am cold!" (...)
(...) in a faint voice he whispered:
"Thy bed!"
"I feel as if ice were in my bones! Lay thyself beside me!"
"Oh! I am about to die! Come closer to me and warm me! Not with
thy hands! No! with thy whole body."
  So Julian stretched himself out upon the leper, lay on him, lips
to lips, chest to chest.
  Then the leper clasped him close and presently his eyes shone like
stars; his hair lengthened into sunbeams; the breath of his
nostrils had the scent of roses (....)


 Audio 3 
フランス語原書オーディオブック Audiobook in French read by Françoise

下の引用箇所の朗読は 1:00:09 から始まります。 Uploaded to YouTube by Poesis fr on 13 Oct 2014. Audio courtesy of LibriVox. Reading of the excerpt below starts at 1:00:09.


 Audio 4 
フランス語原書オーディオブック Audiobook in French

下の引用箇所の朗読は 6:42 から始まります。 Uploaded to YouTube by Giuseppe Qutait on 6 Oct 2013. Audio courtesy of LibriVox. Reading of the excerpt below starts at 6:42.


■フランス語原文 The original text in French

—«J'ai faim!» dit-il. (...)
Ensuite, il dit:—«J'ai soif!» (...)
Puis il dit:—«J'ai froid!»
(...) il murmura:
—«Ton lit!»  (...)
—«C'est comme de la glace dans mes os! Viens près de moi!» (...)
Le Lépreux tourna la tête.
—«Déshabille-toi, pour que j'aie la chaleur de ton corps!» (...)
—«Ah! je vais mourir!... Rapproche-toi, réchauffe-moi! Pas avec les mains! non! toute ta personne.»
  Julien s'étala dessus complètement, bouche contre bouche, poitrine sur poitrine.
  Alors le Lépreux l'étreignit; et ses yeux tout à coup prirent une clarté d'étoiles; ses cheveux s'allongèrent comme les rais du soleil; le souffle de ses narines avait la douceur des roses (...)


■邦題の異同 Variations of the title in Japanese

  • 「ジュリアン聖者」 ………………中村 1927, 1939, etc.
  • 「聖ジュリアン聖者物語」 ………楠山 1947, 1949
  • 「聖ジュリアン聖人伝」 …………菅野 1979
  • 「聖ジュリアン聖人伝」 …………平岡 1977
  • 「聖ジュリアン聖人伝」 …………鈴木 1935, 1947, etc.
  • 「聖ジュリアン聖人傅」 …………村上 1949, 1951
  • 「聖ジュリアンの伝説」 …………小林 1989
  • 「聖ジュリアンの伝説」 …………富原 1954
  • 「聖ジュリアン伝」 ………………太田 1991
  • 「聖ジュリアン伝」 ………………蓮実 1971, 1975, etc.
  • 「聖ジュリアン伝」 ………………桑原 1962, 1980
  • 「聖ジュリアン物語」 ……………井上 1922
  • 「聖ジュリヤン伝」 ………………山田(稔)1965, 1972, etc.
  • 「聖ジュリヤン傅」 ………………山田(九)1940
  • 「聖ジユリアン」 …………………森 1932, 1972, etc.
  • 「聖者ジュリアンものがたり」……横塚 1951

■外部リンク External links


■更新履歴 Change log

  • 2015/01/15 ロシア語版オーディオブック、英語版オーディオブック、および2種類のフランス語原書オーディオブックの YouTube 画面を追加しました。
  • 2008/04/25 横塚光雄=訳 1951.10 および村上菊一郎=訳 1949.12 を追加しました。また、「邦題の異同 」の項を新設しました。さらに、鈴木信太郎=訳の訳文を差し換えました。これまでは、『怪奇幻想の文学6 啓示と奇蹟』新人物往来社 1979.8 からの引用を掲載しておりましたが、代わって、より古い『未知の女』 再版 酣灯社 1947.5 からの引用を掲載することにしました。用字・仮名遣いなど、違いは細部に限られています。
  • 2008/03/19 平岡篤頼=訳 1977.11 を追加しました。
  • 2008/03/08 太田浩一=訳 1991.11 を追加しました。
  • 2008/02/01 山正雄=編 1947.12 を追加しました。また、井上勇=譯 1922.12 のうち、当初判読できなかった箇所を補充しました。

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■洋書 Books in non-Japanese languages
(1) Trois Contes

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(1) フローベール/フロベール 三つの物語

(2) フロオベエル

(3) 聖ジュリアン

■CD

  

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Friday, 25 January 2008

The Captain of the Polestar by Arthur Conan Doyle コナン・ドイル「ポールスター号の船長」「北極星号の船長」

 Book covers  本の表紙

↓ クリックして拡大 Click to enlarge ↓

a. A_sogen_suiri_bunko b. B_kawade_bunko_30978678 c. C_wildside_press

■日本語訳 Translations into Japanese

(1) 笹野 2005
「先生、俺が狂っているとは思わないだろう?」と船長は訊いた。わたしがブランデーの瓶をうしろのロッカーに戻しているときだ。「さあ、正直に言ってくれ、俺は狂っていると思うか?」
「何かを気にかけているのだと思います」とわたしは答えた。「それが船長を興奮させ、大きな害をもたらしています」
「おい、そのとおりだ!」と船長は目をブランデーのために輝かせながら叫んだ。「気にかけていることがたくさんある——たくさんな! だが、俺は緯度も経度を割り出せる、六分儀も使えるし、対数表で計算もできる。先生は法廷で俺の狂気を証明できないだろう、おい?」
 男があおむけになり、本人の正気の問題を冷静に論じるのを聞くのは、奇妙だった。

   アーサー・コナン・ドイル=著 笹野史隆(ささの・ふみたか)=訳
   『コナン・ドイル小説全集6 ポールスター号の船長(上)
   エミルオン 2005/08(限定120部印刷)所収
   この全集の刊行状況・入手方法など詳細については、訳者・版元のサイト
   「エミルオン」をご参照ください。


(2) 西崎 2000, 2004, etc.
「先生もおれが気が狂ってるって考えてるんじゃないかね、どうだい?」ブランデーの壜を食器棚の奥に戻していると船長がそう尋ねた。「正直に云ってくれ、おれは気が狂(ふ)れていると思うか?」
「船長の心のなかには何かがあるのではと思います」と僕は答えた。「それが興奮をもたらし、自分をひじょうに損なっています」
「確かにそうだ」船長は云った。ブランデーの効果で眼には熱っぽさがあった。「おれの心のなかにはどっさりある——どっさりある。だが、おれは緯度と経度を割りだすことができる。六分儀も扱えるし、対数表の見方も判る。だからおれが狂ってるってことを先生は法廷で証明できない、どうだい、できるかね?」仰向けに寝て、自分が狂っているかいないかを冷静に論ずる男の言葉を聞いているのは、じつに妙な感じだった。

   コナン・ドイル=著 西崎憲=訳 「北極星号の船長」
   2a. パックンマックン=選 『パックンマックンが選ぶ旅と冒険の話集
      中学生のためのショート・ストーリーズ2(全8巻)
      学習研究社 2007/02 所収
   2b.北極星号の船長 ドイル傑作集2』 創元推理文庫 2004/12 所収
   2c. 北原尚彦+西崎憲=編 『ドイル傑作選2 ホラー・SF篇
      翔泳社 2000/02 所収
   2a. の底本は 2b.。引用は 2b. に拠りました。


(3) 白木 1996
 しばらく、なにか考えていた船長は、
「先生、えんりょなくいってくれ。わしの頭はおかしいかね。」
「いや、あなたには、なにかかくしていることがあるのでしょう。それで、こうふんするのでしょう。」
 とたんに船長は、目をかがやかせ、
「胸には、いろいろな考えがある、うんとな。船長としての仕事は、なんでも、ちゃんとできる。それでも裁判所へ出て、わしはおかしいと、証明できますか。どうだね。」
 船長は、自分ではおかしくないと信じているらしいのだ。
[原文は総ルビですが、ここでは省略しました - tomoki y.]

   ドイル=作 白木茂=訳 「魔の海のポールスター号」
   『鏡にうかぶ影』 講談社 青い鳥文庫・Kシリーズ 1996/07 所収


(4) 延原 1958
「先生さんは、わしの気が狂っとるとは思いなさらんじゃろうな?」用済みのびんをロッカーへおさめていると、船長が声をかけてきた。「男と男の話じゃ、遠慮はない、どうじゃ、わしは気が狂っているかね?」
「船長は胸になにかたたんでいるのだと思いますよ。そのために興奮もするし、ひどく害をうけているのでしょう」
「そこじゃ!」船長はブランディの効果で両眼を輝かせながら、「胸にはうんとある、うんとな! それでも緯度は計るし、経度も計る。六分儀を扱ったり、対数表を使って計算もできる。それでも先生さんは裁判所へ出て、わしの気が狂っとると証明できますかね、どうじゃ?」ソファへ仰(あお)むけになって、ずうずうしくも自分は正気だと主張するのを聞いているのは、へんなものだった。

   コナン・ドイル=著 延原謙(のぶはら・けん)=訳 「ポールスター号船長」
   『ドイル傑作集2─海洋奇談編』 新潮文庫 1958/08 所収


(5) 石田 1933, 2006
「先生、貴方はまさか、私が氣が狂(くる)つたのだとは思ひますまいね?」
 と彼は、私が後(うしろ)の戸棚に瓶をしまつてゐる時に尋ねた。
「ね、さあ、男らしく仰有(おつしや)つて下さい、氣が狂つてゐると思ひますか?」
「何か貴方には惱みがあるんでせうね。」
 と私は答へた。
「その爲に、昂奮(かうふん)したり、非常に苦しんだりなさるんでせう。」
「確かにさうですよ、」
 ブランデイのききめに、眼を輝かして彼は叫んだ。
「ウンと惱みがあるんでさあ——ウンとね! 然し私は緯度や經度も計れば、六分儀(ぶぎ)も操り、對數さへも割り出すのです。貴方は、裁判所(さいばんじよ)で、私が氣狂(きちが)ひだと云ふことを立證出來ますかしら、どうです、出來ますかね?」
 仰向(あをむ)きに寢てゐる人が、自分が正氣かどうかと云ふことに就いて、冷靜に あげつらう(#原文は太字でなく傍点)てゐるのを聞くなんて、全く變な氣持だ。
[原文は総ルビですが、ここではその一部を省略しました - tomoki y.]

   コナン・ドイル=著 石田幸太郎=譯
    『北極星(ポール・スター)』號の船長
   5a.コナン・ドイル全集6 ジエラール旅団長の武勇伝
      本の友社 2006/03 所収
   5b. 『世界文學大全集 ドイル全集6』 改造社 1933/08(昭和8)所収
   5a.5b. の復刻版。引用は 5a. に拠りました。


(6) 岡本 1929, 1970, etc.
「君は、思ってはいないのだね、僕が気が狂っているとは……」
 私がブランディの壜(びん)を裏戸棚にしまっていると、彼がこう訊いた。
「さあ、男同士だ。きっぱりと言ってくれ。君はわしが気が狂っていると思うかね」
「船長は何か心に屈託(くったく)があるのではありませんか。それが船長を興奮させたり、また非常に苦労させたりしているのでしょう」と、わたしは答えた。
「その通りだ、君」と、ブランディの効き目で眼を輝かしながら、船長は叫んだ。「全くたくさんの屈託があるのさ。……たくさんある。それでもわしはまだ経緯度を計ることは出来る、六分儀(ろくぶんぎ)も対数表も正確に扱うことが出来る。君は法廷でわしを気違いだと証明することはとうていできまいね」
 彼が椅子に倚(よ)りかかって、さも冷静らしく自分の正気なることを論じているのを聞いていると、わたしは妙な心持ちになって来た。

   ドイル=著 岡本綺堂=訳 「北極星号の船長」
   6a. E-text at 青空文庫
      入力:門田裕志、小林繁雄 校正:大久保ゆう 2004/09/26 作成
   6b.世界怪談名作集』 フロンティア文庫53
      フロンティアニセン 2005/02 所収
   6c.世界怪談名作集(下)』 河出文庫 新装版 2002/06 所収
   6d.世界怪談名作集(下)』 河出文庫 初版 1987/09 所収
   6e.岡本綺堂読物選集8 飜訳編(下)』 青蛙房 1970 所収
   6f.世界大衆文學全集35 世界怪談名作集
      改造社 1929/08(昭和4)所収
   6a. の底本は 6c. および 6d.。引用は 6a. に拠りました。


 Audio 1 
日本語訳のオーディオブック(朗読) Audiobook of Japanese translation

 


 Audio 2 
英語原文のオーディオブック(朗読) Audiobook in the original English

下の引用箇所は 22:33 あたりから始まります。 Uploaded to YouTube by rt20bg on 16 Oct 2012. Audio courtesy of LibriVox. The excerpt below starts around 22:33.


■英語原文 The original text in English

"You don't think I am, do you, Doc?" he asked, as I was putting the bottle back into the after-locker.  "Tell me now, as man to man, do you think that I am mad?"

"I think you have something on your mind," I answered, "which is exciting you and doing you a good deal of harm."

"Right there, lad!" he cried, his eyes sparkling from the effects of the brandy.  "Plenty on my mind--plenty!  But I can work out the latitude and the longitude, and I can handle my sextant and manage my logarithms.  You couldn't prove me mad in a court of law, could you, now?"  It was curious to hear the man lying back and coolly arguing out the question of his own sanity.

   The Captain of the "Pole-Star" by Arthur Conan Doyle
   Google Book Search: The Captain of the Polestar
   E-text at:


■外部リンク External links


■更新履歴 Change log

  • 2013/04/13 英語原文オーディオブックの YouTube 画面を追加しました。
  • 2008/07/05 笹野史隆=訳 2005/08 を追加しました。
  • 2008/01/29 延原謙=訳 1958/08 を追加しました。

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Sunday, 20 January 2008

Федор Достоевский - Преступление и наказание (2) Crime and Punishment by Fyodor Dostoevsky (2) ドストエフスキー 『罪と罰』 (2)

« 1 Crime and Punishment
« 1 罪と罰


 Comics 
『罪と罰』のマンガ版いろいろ—表紙画像その他
Comic adaptations of Crime and Punishment: Cover photos, etc.

↓ Click to enlarge ↓

a. 2010_manga_tsumi_to_batsu b. Url c. 581732927

d. 30979144 e. Tezuka_crime_500 f. Raskolnikov

g. Dostoyevskycvr


■上掲マンガ版の書誌情報 Bibliography on the comic adaptations above


■中国語(簡体字)訳 Translation into simplified Chinese

(……)这时他使出浑身的力气又打了一下,两下,一直是用斧背,而且都打在头顶上。血恰似从翻倒的杯子里迸涌出来,身子仰面倒了下去。他往后退去,让她完全倒下,并立刻俯下身子,看看她的脸;她已经死了。

   《罪与罚》 作者:费奥多尔·米哈伊洛维奇·陀思妥耶夫斯基 译者:非琴
   E-text at:
   * 天涯在線書庫(tianyabook.com)
   * 虹橋門戸网(hqdoor.com)


■中國語(繁體字)譯 Translation into traditional Chinese

(……)這時他使出渾身的力气又打了一下,兩下,一直是用斧背,而且都打在頭頂上。血恰似從翻倒的杯子里迸涌出來,身子仰面倒了下去。他往后退去,讓她完全倒下,并立刻俯下身子,看看她的臉;她已經死了。

   《罪与罰》 費奧多爾·米哈伊洛維奇·陀思妥耶夫斯基 譯者: 非琴
   E-text at 龍騰世紀書庫 (millionbook.net)


 Video 1 
テレビ 罪と罰 (2002) BBCドラマ 第1話 パート2
TV Crime and Punishment (2002) BBC Drama, Episode 1, Part 2

監督: ジュリアン・ジャロルド 出演: ケイト・アシュフィールド、ララ・ベルモント、ジョン・シム(ラスコーリニコフ役) 引用箇所に対応する犯行シーンは 3:26 あたりから。 Uploaded to YouTube by Pasifaessa1 on 8 May 2011. Directed by Julian Jarrold. Starring Kate Ashfield, Lara Belmont and John Simm (as Raskolnikov). The crime scene corresponding to the excerpt below starts around 3:26.


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 亀山 2008
(……)そこでさらに、一度二度と力にまかせて、斧の峰を頭頂部めがけて打ちおろした。コップを倒したみたいに血がほとばしり、体は仰向(あおむ)けに倒れた。彼は一歩後ずさりして倒れるにまかせたが、すぐにその顔のうえに屈みこんだ。すでに死んでいた。

   ドストエフスキー=作 亀山郁夫=訳
   『罪と罰1』(全3冊)光文社古典新訳文庫 2008/10


(J2) 江川 1999
(……)彼はもう一度、二度、峰のほうで、脳天だけをねらって、力まかせに斧をふりおろした。コップをぶちまけたように血がほとばしり、体は仰向けに倒れかかった。彼は一歩足を引いて、老婆を倒れさせ、すぐにかがみこんで顔をのぞきこんだ。彼女はもう死んでいた。

   ドストエフスキー=作 江川卓=訳
   『罪と罰(上)』(全3冊)岩波文庫 1999/11


(J3) 小泉 1990
(……)つづけて、彼は斧の峰で、脳天ばかりをもう一度、それから、もう一度、力のかぎり打ちのめした。コップを倒しでもしたように、血がほとばしり、体は仰向きに倒れかかった。彼はさっと身を引いて、老婆が倒れるのにまかせると、すぐさま、その顔をのぞき込んだ。もう死んでいた。

   フョードル・M・ドストエフスキー=作 小泉猛=訳『罪と罰』
   『集英社ギャラリー[世界の文学]14 ロシア2』集英社 1990/05 所収


(J4) 原 1978
(……)そこで彼は力まかせに一度、二度と、斧の峰で脳天を殴りつけた。コップをくつがえしたように、血がほとばしり出た。身体が仰向けに倒れた。老婆はもはや死んでいた。

   ドストエフスキー=作 原卓也=訳
   『グラフィック版世界の文学15 罪と罰』世界文化社 1978
   この版は抄訳のようです。


(J5) 北垣 1974, 1976, etc.
(……)そのとき青年はあらんかぎりの力をふるって、やはり斧のみねで、同様脳天に一度、二度と打撃を加えた。血が、コップでもひっくり返したように、どっと流れ出、体はあお向けにぶっ倒れた。彼はあとへ身をひいて、倒れるにまかせてから、すぐに相手の顔にかがみこんだ。老婆はもうこときれていて(……)

   5a. ドストエフスキー=作 北垣信行=訳『罪と罰(上)
    愛蔵版エキスパンドブック(挿し絵入り2巻本)
   5b. ドストエフスキイ=作 北垣信行=訳「罪と罰」
    『豪華版 世界文学全集13 ドストエフスキイ』講談社 1976/10
   5c. ドストエフスキイ=作 北垣信行=訳「罪と罰」
    『世界文学全集41 ドストエフスキイ』講談社 1974/09
   引用は 5b. に拠りました。


(J6) 工藤 1968, 1987, etc.
(……)つづけて、彼は斧の峰で、脳天ばかりをもう一度、それから、もう一度、力のかぎり打ちのめした。コップを倒しでもしたように、血がほとばしり、体は仰向きに倒れかかった。彼はさっと身を引いて、老婆が倒れるのにまかせると、すぐさま、その顔をのぞき込んだ。もう死んでいた。

   ドストエフスキー=作 工藤精一郎=訳
   6a.罪と罰(上)』Timebook Town 電子版 2004/09/24
   6b.罪と罰(上)』(全2冊)新潮文庫 1987/06
   6c.新潮世界文学10 ドストエフスキー1』(全49巻)新潮社 1968/05
   引用は 6c. に拠りました。


(J7) 江川 1966
[訳文は追って挿入するつもりです - tomoki y.]

   ドストエフスキー=作 江川卓=訳『罪と罰(上)
   旺文社文庫 1966/01


(J8) 池田 1963, 1994
(……)青年はつづけて第二、第三の打撃を、やはり斧の峰で、脳天めがけて力いっぱい打ちおろした。血がコップをひっくり返したようにどっとほとばしって、体が仰向けにどさりと倒れかかった。彼は一歩身を退(ひ)いて倒れさせると、すぐに老婆の顔の上へかがみこんだ。もう事切れていた。

   ドストエフスキイ=著 池田健太郎=訳
   8a.世界の文学セレクション36 18 ドストエフスキイ
    中央公論社 1994/01 所収
   8b.世界の文学16 ドストエフスキイ 罪と罰』中央公論社 1963/02
   引用は 8b. に拠りました。


(J9) 小沼 1960, 1971
(……)すかさず彼は力まかせに、一度、二度と、峯の方ばかりで、いずれも脳天を狙ってなぐりつけた。血が、コップをぶちまけたようにさっとほとばしり、からだは仰向けにどうと倒れた。彼は身をひいて、からだの倒れるのを見すますと、すぐに彼女の顔の上にかがみこんだ。彼女はすでに死んでいた。

   ヒョードル・ミハイロヴィッチ・ドストエフスキー=著 
   小沼文彦(こぬま・ふみひこ)=訳「罪と罰」
   9a.筑摩世界文學大系38 ドストエフスキーI』筑摩書房 1971/03 所収
   9b.世界名作全集19 罪と罰』筑摩書房 1960/06
   引用は 9a. に拠りました。


(J10) 米川 1952, 1959, etc.
(……)そのとき彼は力まかせに、もう一、二度 みね(#原文は太字でなく傍点)のほうばかりで、やはり脳天を打ちつづけた。血はコップをぶちまけたようにほとばしり出た。そして、からだはあおむけに倒れた。彼は一歩身をひいて、倒れさせた後、すぐ老婆の顔の上へかがみこんだ。彼女はもう死んでいた。

   ドストエーフスキイ=著 米川正夫=訳「罪と罰」
   10a.ドストエーフスキイ全集6 罪と罰 付・創作ノート
    河出書房新社 1969/05 所収
   10b.世界文学全集18 ドストエーフスキイ
    河出書房新社 1959/11 所収
   10c.罪と罰』河出書房 1952
   引用は 10b. に拠りました。


(J11) 中村 1928, 1958
(……)そこで彼は力まかせに、一度、二度、背のほうばかりで、脳天めがけて打ち続けた。血は、コップをぶちまけたようにほとばしり、からだは仰向けにどうとたおれた。彼は身をひいて、たおれさせると、すぐさま彼女の顔の上へ屈み込んだ。彼女はもう死んでいた。

   ドストエーフスキイ=作 中村白葉=訳『罪と罰(1)』(全3巻)
   11a. 岩波文庫 改版 1958/11
   11b. 岩波文庫 初版 1928/06
   引用は 11a. に拠りました。


(J12) 内田 1892, 1913, etc.
(……)斯うなるとラスコーリニコフの勇氣は忽(たちま)ち十倍し鉈(なた)を取直して眞向微塵(まツかうみぢん)に二度まで打下すと鮮血泉の如く迸(ほとばし)ツて死躰は どたり(#原文は太字でなく傍点)轉(ころ)がつた。

   ドストエフスキー作 内田魯庵=譯「罪と罰」
   12a.内田魯庵全集12 翻訳1』ゆまに書房 1984/04 所収
   12b. 丹羽純一郎=譯者代表『明治飜訳文學集』明治文學全集7
    筑摩書房 1972/10 所収

   * 引用は 12b. に拠りました。
   * 12a. の訳者「例言」によると、この訳は、英訳本(「ヴヰゼツテリイ社」
    刊1886年)からの重訳。疑わしい箇所は「友人長谷川辰之助氏」に確認
    したとある。長谷川辰之助とは、二葉亭四迷の本名。
   * また、12a.「解題」によると、巻之一(1892年11月10日内田老鶴圃
    刊行)、巻之二(1893年2月25日内田老鶴圃刊行)。後に改訳し、巻之一、
    二を合わせたものを「前篇」として、1913年7月5日に丸善より刊行した
    (「後篇」は結局未刊に終わった)。改訳本は、多くの箇所で内田老鶴圃
    刊本と異なるとして、異同が列挙されている。


 Video 2 
罪と罰 (1983) フィンランド映画
Rikos ja rangaistus (1983) a Finnish film

監督: アキ・カウリスマキ 出演: マルック・トイッカ、アイノ・セッポ、エスコ・ニッカリ 引用箇所に対応する犯行シーンは 0:52 あたりから。 Uploaded to YouTube by subsro on 20 Dec 2007. Directed by Aki Kaurismäki. Starring Markku Toikka, Aino Seppo, Esko Nikkari. The crime scene corresponding to the excerpt below starts around 0:52.


■英訳 Translations into English

(E1) Monas, 2006
He struck once more, then again, full strength, with the blunt side of the ax, and on the top of her head. The blood gushed as from an overturned glass, and the body fell backward. He stepped back to let her fall, and immediately bent over her face. She was dead.

   Crime and Punishment by Fyodor Dostoyevsky
   Translated by Sidney Monas
   Signet Classics; Reissue edition (March 7, 2006)


(E2) McDuff, 2002
At that point, with all his might, he landed her another blow, and another, each time with the butt [of the axe] and each time on the crown of the head. The blood gushed out as from an upturned glass, and her body collapsed backwards.  He stepped back, allowed her to fall and at once bend down over her face: she was dead.

   Crime and Punishment by Fyodor Dostoyevsky
   Translated by David McDuff
   Penguin Classics; Revised edition (December 31, 2002)


(E3) Coulson, 1995
Then he struck her again and yet again, with all his strength, always with the blunt side of the axe, and always on the crown of the head. Blood poured out as if from an overturned glass and the body toppled over on its back. He stepped away as it fell, and then stooped to see the face: she was dead.

   Crime and Punishment by Fyodor Dostoyevsky
   Translated by Jessie Coulson
   The World's Classics, Oxford University Press, USA;
   Reprint edition (December 1, 1995)


(E4) Garnett, 1917
Then he dealt her another and another blow with the blunt side and on the same spot. The blood gushed as from an overturned glass, the body fell back. He stepped back, let it fall, and at once bent over her face; she was dead.

   Crime and Punishment by Fyodor Dostoevsky
   Translated by Constance Garnett
   E-text at:  
   * Dostoevsky Research Station by Christiaan Stange
   * The Literature Network
   * Schulers Books Online
   * Project Gutenberg
   * 4Literature.net
   * Bartleby.com
   * InLibrary.net


■ドイツ語訳 Translations into German

(D1)
Da schlug er aus voller Kraft noch einmal und noch einmal zu, immer mit dem Rücken des Beiles und immer auf den Scheitel. Das Blut strömte heraus wie aus einem umgestoßenen Glase, und der Körper sank hintenüber gegen Raskolnikows Beine. Raskolnikow trat zurück, ließ ihn vollends hinfallen und bückte sich sogleich zu ihrem Gesichte; sie war bereits tot.

   Schuld und Sühne by Fjodr Michailowitsch Dostojewski
   E-text at Projekt Gutenberg-DE Spiegel Online


(D2)
Da schlug er sie zum zweiten- und zum drittenmal immer mit dem Beilrücken und immer auf den Scheitel. Das Blut lief wie aus einem umgefallenen Glas, und der Körper fiel auf den Rücken. Er trat etwas zurück, ließ dem Körper Zeit, ganz umzusinken, und beugte sich dann über ihr Gesicht; sie war tot.

   Fëdor Michajlovič Dostoevskij
   Verbrechen und Strafe (Schuld und Sühne)
   E-text at Zeno.org


 Video 3 
罪と罰 (1970) ソ連映画
Crime and Punishment (1970) an USSR film
Crime_and_punishment_lev_kulidzhano
監督: レフ・クリジャーノフ 出演: ゲオルギー・タラトルキン、タチアナ・ベードワ、ヴィクトリア・フョードロワ ビデオの埋め込みは禁じられています。ご覧になるには 
 ここをクリック  引用箇所に対応する犯行シーンは 23:00 あたりから。 Uploaded to YouTube by Fathreena on 4 Nov 2011. Directed by Lev Kulidzhanov. Starring Georgi Taratorkin, Tatyana Bedova, Viktoriya Fyodorova. Embedding disabled by request. To watch the video  CLICK HERE  The crime scene corresponding to the excerpt below starts around 23:00.


 Video 4 
罪と罰 (1935) アメリカ映画
Crime and Punishment (1983) a US film

監督: ジョセフ・フォン・スタンバーグ 出演: ピーター・ローレ(ラスコーリニコフ役)、エドワード・アーノルド、マリアン・マーシュ 引用箇所に対応する犯行シーンは 20:05 あたりから。 Uploaded to YouTube by DoctorBritches on 24 May 2012. Directed by Josef von Sternberg. Starring Peter Lorre (as Raskolnikov), Edward Arnold, Marian Marsh. The crime scene corresponding to the excerpt below starts around 20:05.


■ロシア語原文 The original text in Russian

Тут он изо всей силы ударил раз и другой, всё обухом и всё по темени. Кровь хлынула, как из опрокинутого стакана, и тело повалилось навзничь. Он отступил, дал упасть и тотчас же нагнулся к ее лицу; она была уже мертвая.

   Федор Достоевский - Преступление и наказание
   E-text at:
   * RussianLessons.net
   * ilibrary.ru


■著者名の日本語表記のゆれ
 Transliteration variations of the author's surname in Japanese

   ドストエフスキー………亀山 2008
   ドストエフスキー………小泉 1990
   ドストエフスキー………原 1978
   ドストエフスキー………小沼 1971
   ドストエフスキー………工藤 1968, 1987, 2004
   ドストエフスキー………江川 1966, 1999
   ドストエフスキー………内田 1892, 1913, 1972, etc.
   ドストエフスキイ………北垣 1974, 1976, etc.
   ドストエフスキイ………池田 1963, 1994
   ドストエーフスキイ……米川 1952, 1959, 1969
   ドストエーフスキイ……中村 1928, 1958

   [参考]
   ドストエフスキー………NHKことばのハンドブック第2版 2005
   ドストエフスキー………広辞苑第5版 1998(単行本CD-ROM版
   ドストエフスキー………平凡社大百科事典 1985


■What's in a name? 著者名の英語表記のゆれ

  * What's in a name? Or how do I pronounce and spell....
 
   Dostoyevsky   -- Sidney Monas, 2006
   Dostoyevsky   -- David McDuff, 2002
   Dostoyevsky   -- Jessie Coulson, 1995
   Dostoevsky     -- Constance Garnett, 1917

   Cf.
   Dostoyevsky   -- Encyclopaedia Britannica, 2006
   Dostoevsky    -- Wikipedia, 2006
   Dostoevsky    -- The New Oxford Dictionary of English, 1998
   Dostoevskii    -- 広辞苑第5版 1998(単行本CD-ROM版
   Dostoevskii    -- 平凡社大百科事典 1985


■外部リンク External links

 [en] English
   * Dostoevsky Research Station
   * "Crime and Punishment" manga page at TezukaOsamu@World
   * Crime and Punishment (manga) - Wikipedia

 [ja] 日本語
   * Seigoさんによるサイト「ドストエフ好きーのページ
   * 『罪と罰』 惨殺シーン比較(2003-09-06 - こせきの日記)
   * 『罪と罰』読むならどっち?岩波VS新潮
   * Bookshelf/Entertainment - Sacred Journey
   * TezukaOsamu@World -罪と罰-


■更新履歴 Change log

2013/03/15 Sidney Monas 訳、David McDuff 訳、および Jessie Coulson 訳。
         これら3種類の英訳の訳文を挿入しました。また、つぎの4本の
         YouTube 動画を追加しました。
         1) 『罪と罰』 (2002) 監督: ジュリアン・ジャロルド
         2) 『罪と罰』 (1983) 監督: アキ・カウリスマキ
         3) 『罪と罰』 (1970) 監督: レフ・クリジャーノフ
         4) 『罪と罰』 (1935) 監督: ジョセフ・フォン・スタンバーグ
2010/07/23 表紙画像を追加しました。
2008/12/24 亀山郁夫=訳 2008/10 を追加しました。
2008/01/22 北垣信行=訳 1976/10、米川正夫=訳 1959/11、および
         内田魯庵=譯 1972/10 を追加しました。また、手塚治虫に
         よるマンガ化作品について、さらに書誌情報とリンクを追加しました。
2008/01/21 手塚治虫によるマンガ化作品についての書誌情報を補足しました。


« 1 Crime and Punishment
« 1 罪と罰

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Антон Чехов - Кто виноват? / Who Was To Blame? by Anton Chekhov チェーホフ 「臆病なのは誰のせい?」「だれの罪か」

           目次 Table of Contents

   ■はじめに Introduction
    Images  DVDのジャケット DVD covers
   ■日本語訳 Translations into Japanese
     (J1) 青木 2003
     (J2) 原 1960, 1976
   ■ポルトガル語訳 Translations into Portuguese
     (Pt1) Castro, 2007
     (Pt2)
   ■フランス語訳 Translation into French
   ■英訳 Translation into English
   ■ロシア語原文 The original text in Russian
   ■更新履歴 Change log


■はじめに Introduction

チェーホフの短編から抜粋して引用します。猫にまつわるアンソロジーによく収められている作品です。


 Images 
DVDのジャケット DVD covers

↓ クリックして拡大 Click to enlarge ↓

a. B0002gls6w_chekhovian_motifs b. B00005uq7y_seagull_broadway c. B000o17102_chekhov_dvd


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 青木 2003
 子猫は、叔父の方をびっくりして見上げてから、肘掛け椅子の方を見て、面食らった顔でネズミ取りのにおいをかいだ。すると——まぶしいランプのあかりとみんながじっと見ているのに、きっとびっくりしたのだろう——怖がって、戸口に向かって逃げ出した。
 「止まれ!」叔父は、子猫のしっぽをつかまえて叫んだ。
 「止まるんだ! このくそ猫め! 猫がネズミを怖がってどうする、この馬鹿が! いいか、こいつはネズミなんだ。ほら、よく見ろ! いいか? 見るんだ、わかったな!」
 ピョートル・デミヤニッチは、子猫のえり首をつかんで持ち上げ、鼻先をネズミ取りに押しつけた。

   アントン・チェーホフ=作 青木榮一=訳 「臆病なのは誰のせい?」
   クリーヴランド・エイモリー=編 ロビン・アップワード〔ほか〕=写真
   『お気に入りの猫物語—世界の猫文学10選
   ディーエイチシー (DHC) 1995/12 所収
   原文の傍点を下線で置き換えました。

   原書:
   Cat Tales: Classic Stories from Favorite Writers,
   edited by Cleveland Amory, photographed by Robin Upward et al.
   * Paperback: Studio (1993)
   * Hardcover: Viking Press (1989)


(J2) 原 1960, 1976
 仔猫はびっくりして伯父や肘掛椅子を眺め、いぶかしそうにネズミ捕りの匂いをかいでいたが、やがて、明るいランプの光や、自分に注がれている注意などにおびえきったと見え、身をひるがえすなり、恐怖にかられて戸口の方に逃げかけた。
「待てィ。」伯父が仔猫の尻尾をつかんで叫んだ。「待て、何という卑怯者だ! ネズミをこわがるなんて、バカ者! よく見ろ、これはネズミだぞ! ほら、見てみろ! ええ? 見ろと言ったら見るんだ!」
 ピョートル・デミヤーヌイチは仔猫の頸根っ子をつかまえて、その鼻面をネズミ捕りにこすりつけた。

   チェーホフ=作 原卓也=訳 「だれの罪か」
   神西清, 池田健太郎, 原卓也=訳
   2a.チェーホフ全集6 小説(1886-87)』 中央公論社 1976/06 所収
   2b.チェーホフ全集6 小説(1886-87)』 中央公論社 1960/08 所収


■ポルトガル語訳 Translations into Portuguese

(Pt1) Castro, 2007
O gatinho, surpreso, olhava para o titio, para a poltrona, farejou a ratoeira com ar perplexo, depois, na certa assustado com a luz clara da lâmpada e com as atenções dirigidas a ele, teve um sobressalto e correu apavorado na direção da porta.

- Pare! – gritou o tio, agarrando-o pelo rabo. – Pare seu canalha! O palerma assustou-se com o rato! Veja: isso é um rato! Olhe bem! E então? Olhe, estou mandando!

Piotr Demiánitch segurou o gatinho pelo cangote e esfregou o seu focinho na ratoeira.

   Quem é o culpado? by Anton Pavlovitch Tchekhov
   Translated by Tanira Castro
   in Os Melhores contos de cães e gatos
   by Flávio Moreira da Costa, Celina Portocarrero
   Ediouro Publicações, 2007
   Preview at Google Books
   E-text at Quem é o culpado? [PDF]


(Pt2)
Chekhov_portuguese
    E-text at Livros classicos


■フランス語訳 Translation into French

Chekhov_french
    E-text at voselivres.org


■英訳 Translation into English

The kitten looked wonderingly at my uncle, at his arm-chair, sniffed the mouse-trap in bewilderment, then, frightened probably by the glaring lamplight and the attention directed to him, made a dash and ran in terror to the door.

"Stop!" shouted my uncle, seizing him by the tail, "stop, you rascal! He's afraid of a mouse, the idiot! Look! It's a mouse! Look! Well? Look, I tell you!"

Pyotr Demyanitch took the kitten by the scruff of the neck and pushed him with his nose against the mouse-trap.

   Who Was To Blame?
   from The Cook's Wedding and Other Stories (1922) by Anton Chekhov
   Translated by Constance Garnett
   E-text at:
   * Project Gutenberg
   * Read Easily
   * Classiq.net
   * Read Print


■ロシア語原文 The original text in Russian

Котенок удивленно поглядел на дядю, на кресла, с недоумением  понюхал  мышеловку,  потом,  испугавшись,  вероятно,  яркого  лампового   света   и  внимания, на него направленного, рванулся и в ужасе побежал к двери.

- Стой! - крикнул дядя, хватая его за хвост. - Стой,  подлец  этакий!  Мыши, дурак, испугался!  Гляди:  это  мышь!  Гляди  же!  Ну?  Гляди,  тебе говорят!

Петр Демьяныч взял котенка за шею и потыкал его мордой в мышеловку.

   Антон Павлович Чехов - Кто виноват?
   E-text at Lib.Ru


■更新履歴 Change log

2013-09-21 目次を新設しました。


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Tuesday, 15 January 2008

Антон Чехов - Чайка (2) The Seagull by Anton Pavlovich Chekhov (2) チェーホフ 『かもめ』 (2)

« 1 The Seagull 3 4 »
« 1 かもめ 3 4 »

■はじめに Introduction

チェーホフの戯曲『かもめ 四幕の喜劇』。その第一幕冒頭のセリフを、さまざまな言語のさまざまな訳者による訳文、およびロシア語原文で、下に引用する。


 Images 
表紙画像 Cover photos

↓ クリックして拡大 Click to enlarge ↓

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en Seagull_english de 41hb9ndhpal_2 ru 1000269031


■中國語譯(繁體字) Translations into traditional Chinese

梅德威丹科: 你為什麼老是穿黑色的衣服?
瑪莎: 我在為我的生活服喪,我不快樂。

   契訶夫  《海鷗》
   Quoted in 寫作戲劇化教學 林怡沁 (Yiqin Lin) 秀威資訊, 2013/01/01
   Preview at Google Books


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 佐藤 2010
メドヴェジェンコ: どうしてなんです? いつも黒を着てらして。
マーシャ: 自分の人生の喪に服しているんです。幸せだったことがありませんから。

   アントン・チェーホフ=作 佐藤康(さとう・やすし)=訳
   かもめ(マルコヴィッチ&モルヴァンによるフランス語版から)その1
   四幕の喜劇 1895年オリジナル版
   とんぼのメガネ 2010/12/24


(J2) 浦 2010
メドヴェジェンコ: あなたはいつも黒い服をお召しですが、どうしてです?
マーシャ: これはあたしの人生の喪服なの。あたし不幸なんですもの。

   チェーホフ=作 浦雅春(うら・まさはる)=訳
   『かもめ』 岩波文庫 2010/01/15


(J3) 沼野 2008
メドヴェジェンコ: どうしていつも黒い服を?
マーシャ: 人生の喪服なの。不幸だから。

   アントン・パーヴロヴィチ・チェーホフ=作 沼野充義=訳
   「かもめ—四幕のコメディ」 『すばる』 集英社 2008年7月号収載
   この翻訳を使用した舞台「かもめ」(演出:栗山民也、出演:藤原竜也、
   鹿賀丈史ほか)は、東京・大阪・広島・名古屋を巡業中。公演「かもめ」
   公式サイト(ホリプロ)は こちら。公式ブログは こちら


(J4) 中本 2006
メドヴェジェーンコ: どうしてあなたは、いつも黒い服なんです?
マーシャ: これ、あたしの人生の喪服なの。あたし、不幸な女です。

   アントン・チェーホフ=作 中本信幸=訳
   『かもめ』 新読書社 2006/07


(J5) 堀江 2002
メドヴェジェーンコ: どうしていつも黒い服なんです?
マーシャ: これ、人生の喪服。私、幸せじゃないから。

   アントン・パーヴロヴィチ・チェーホフ=作 堀江新二=訳
   『かもめ—四幕の喜劇』 ロシア名作ライブラリー4 群像社 2002/11


(J6) 堀内 2000-2005
メドヴェジェンコ: どうして? ねえ、どうしていつも黒い服なわけ?
マーシャ: 人生お先真っ暗で、幸せなんかどこにもないからでしょ。

   アントン・チェーホフ=作 堀内仁=訳
   「かもめ」 現代演劇翻訳テキスト集
   Copyright (c) LABO! & Horiuchi Jin, 2000-2005
   LABO! の公演用に訳出されたもの。以下のような注記があります。

   なにより「面白い」上演のためのテキストたらんことを望みました。
   そのため、原書に対しては必ずしも忠実ではありません。
   また、アカデミックな研究には寄与するものではないことをご了解ください。


(J7) 小田島 1998
メドヴェジェンコ: どうしてあなた、いつも黒い服を?
マーシャ: これは人生を弔う喪服なの。私、ふしあわせな女だから。

   アントン・チェーホフ=作 小田島雄志=訳
   『かもめ』 ベスト・オブ・チェーホフ 白水Uブックス126 1998/12
   マイケル・フレインの英訳(The Seagull, translation by Michael Frayn, 
   Translation copyright (c) 1988, 1991)からの重訳


(J8) 原 1991
メドヴェージェンコ: どうして、いつも黒い服を着てらっしゃるんです?
マーシャ: これはあたしの人生の喪服なの。あたし、不幸な女ですもの。

   アントン・П・チェーホフ=作 原卓也=訳
   「かもめ——四幕の喜劇」 チェーホフ戯曲集
   『集英社ギャラリー [世界の文学]13 ロシア1』 集英社 1991/03 所収


(J9) 松下 1988, 1993, etc.
メドヴェジェーンコ: どうしてあなたはいつも黒い服を着てるんですか。
マーシャ: これはわたしの人生の喪服(もふく)なの。わたしは不幸な女なの。

   アントン・チェーホフ=著 松下裕(まつした・ゆたか)=訳
   a.チェーホフ戯曲選』 水声社 2004/09 所収
   b. チェーホフ全集11 三人姉妹・桜の園』 ちくま文庫 1993/10 所収
   c.チェーホフ全集11 白鳥の歌・かもめ』 筑摩書房 1988/06 所収
   引用は c. に拠りました。


(J10) 木村(浩) 1979
メドヴェジェンコ: なんだってあなたはいつも黒い服ばかり着ているんです?
マーシャ: これは喪服なのよ、あたしの人生の。だって、あたし不幸せな女ですもの。

   チェーホフ=作 木村浩=訳 「かもめ」
   『世界文学全集39 チェーホフ』 学習研究社(学研) 1979/09 所収


(J11) 木村(彰) 1976
メドヴェーデンコ: どうしてあなたは、いつも黒い服ばかり着てらっしゃるんです?
マーシャ: これはわたしの人生の喪服よ。わたしは不幸な女なの。

   チェーホフ=作 木村彰一=訳 「かもめ」
   『豪華版 世界文学全集22 チェーホフ』 講談社 1976/10 所収


(J12) 石山+飯田 1960
メドヴェヂェンコ: あなたはなぜいつも黒い服を着ていらっしやるのでか[ママ]?
マーシャ: これは私の生活をとむらう喪服ですわ。私不幸なんです。

   チェーホフ=作
   石山正三(いしやま・しょうぞう)+飯田規和(いいだ・のりかず)=訳
   「かもめ」
   『ポータブル・チェーホフ』 ポータブル・ライブラリィ
   パトリア・ブックス22 パトリア書店 1960/05 所収


(J13) 中村 1959
メドヴェヂェンコ: どうしてあなたは、いつも黒い服ばかり着てらっしゃるんです?
マーシャ: 喪服ですわこれは——わたしの人生に対する。わたしは不幸な女なんですもの。

   チェーホフ=作 中村白葉=訳 「かもめ」
   『新版世界文学全集20 桜の園・三人姉妹
   新潮社 1959/01 所収


(J14) 倉橋 1956
メドヴェーヂェンコ: どうしてあなたはいつも黒い服を着ていらっしゃるんです?
マーシャ: これ、あたしの人生の喪服なの。あたしは、不幸なんです。

   チェーホフ=作 倉橋健(くらはし・たけし)=訳 「かもめ」
   『チェーホフ名作集
   白水社 1956/09/20 所収


(J15) 神西 1954, 1967, etc.
メドヴェージェンコ: あなたは、いつ見ても黒い服ですね。どういうわけです?
マーシャ: わが人生の喪服なの。あたし、不幸せな女ですもの。

   チェーホフ=作 神西清=訳 「かもめ」
   a. 青空文庫 電子テキスト作成作業中
   b.新潮世界文学23 チェーホフ』 新潮社 1969/07 所収
   c.カラー版 世界文学全集22 チェーホフ/イプセン
     河出書房新社 1969/01 所収
   d.かもめ・ワーニャ伯父さん』 新潮文庫 1967/09 所収
   e.世界文学全集 第1期 第12』 河出書房 1954 所収

   神西訳は、以上のほか多数の版に収められています。その詳細なリストは、
   たとえば『可愛い女・犬を連れた奥さん 他一篇』岩波文庫(改版)2004/09
   の巻末にある「神西清訳のチェーホフ作品」で見ることができます。
   a. の底本は d.。引用は d. に拠りました。


(J16) 湯浅 1952, 1976
メドヴェーデンコ: どうしてあなたはいつも黒い服をきていらっしゃるんです?
マーシャ: これはわたしの人生の喪服よ。わたしはふしあわせなの。

   チェーホフ=作 湯浅芳子=訳
   a.かもめ』 岩波文庫(改版)1976/05
   b. 『かもめ』 岩波文庫(初版)1952/05
   引用は a. に拠りました。


(J17) 中村 1935
メドヹヂェンコ: どうしてあなたはいつも黒い服ばかり着ていらつしやるんですか?
マーシャ: これはわたしの生に對する喪服ですわ。わたしは不幸な女なんですもの。

   チェーホフ=作 中村白葉=譯
   『チェーホフ全集13 かもめ』 金星堂 1935/07(昭和10)


(J18) 米川 1923, 1964, etc.
メドヴェジェンコ: なぜあなたはいつも黒い着物をきてらっしゃるんです?
マーシャ: これ、わたしの生に対する喪服ですの。わたしは不仕合せな女ですからねえ。

   チェーホフ=作 米川正夫=訳 「かもめ」
   a. 中村白葉、原久一郎〔ほか〕=訳
     『ロシア・ソビエト文学全集22 チェーホフ1』 (全35巻)
     可愛い女 ヴァーニャ伯父さん 三人姉妹 かもめ
     六号室 犬をつれた奥さん 他
     平凡社 1964/05 所収
   b.近代劇大系14』 近代劇大系刊行會 非賣品 1923/08(大正12)所収
   引用は a. に拠りました。


■ハンガリー語訳 Translation into Hungarian

MEDVEGYENKO Miért jár mindig feketében?
MÁSA Az életemet gyászolom. Boldogtalan vagyok.

  • Anton Pavlovics Csehov - Sirály. Színjáték négy felvonásban. Translated by Makai Imre
  • E-text at ontologia.hu

 Video 1 
イタリア製テレビ映画 Il gabbiano (1969 TV Movie)

Uploaded to YouTube by giuliagenito on 16 Apr 2012. Directed by Orazio Costa Giovangigli.


■イタリア語訳 Translation into Italian

MEDVEDENKO : Perché sei sempre vestita di nero?
MAŠA : E’il lutto per la mia vita. Sono infelice.

  • Il Gabbiano di Anton Cechov. Translated by Fausto Malcovati
  • E-text at provincia.bz.it [PDF]

■スペイン語訳 Translation into Spanish

MEDVEDENKO.- ¿Por qué va usted siempre vestida de negro?
MASCHA.- Llevo luto por mi vida. Soy desgraciada.


■フランス語訳 Translations into French

(F1)
Medvédenko – D’où vient que vous soyez toujours en noir ?
Macha – Je suis en deuil de ma vie. Je ne connais pas le bonheur.


(F2)
Medvédenko – Pourquoi portez-vous toujours le noir ?
Macha – Je suis en deuil de ma vie. Je suis malheureuse.

   La Mouette by Anton Tchékhov
   Excerpt at Theatre de L'Odeon (PDF)


 Video 2 
イギリス・アメリカ合作映画 The Sea Gull (1968)

Uploaded to YouTube by ronnola on 7 Sep 2011. Directed by Sidney Lumet.


■英訳 Translations into English

(E1) Deemer, 2004
MED: Masha, tell me - why do you always wear black?
MASHA: Because I'm in mourning and miserable.


(E2) Heim, 2003
MEDVEDENKO: Why do you wear black all the time?
MASHA: I'm in mourning for my life, I'm unhappy.

  • Act One, The Seagull, from Chekhov: The Essential Plays. Written by Anton Chekhov. Translated by Michael Henry Heim. Published by Modern Library

(E3) Calderon, 1912
MEDVIEDENKO. Why do you always wear mourning?
MASHA. I dress in black to match my life. I am unhappy.


■ドイツ語訳 Translation into German

Medwedenko: Warum gehen Sie eigentlich immer in Schwarz?
Mascha: Aus Trauer um mein Leben. Ich bin unglücklich.

   Die Möwe by Anton Tschechow
   Excerpt at Zeit Online


 Video 3 
ソ連映画 『チェーホフのかもめ』 監督: ユーリー・カラーシク Part 1
Chayka / The Seagull (1970) directed by Yuli Karasik - Part 1

下に引用する冒頭の台詞は1:36あたりから。 Uploaded to YouTube by Guy Sands on 19 Nov 2009. The opening lines quoted below start around 1:36.
チェーホフのかもめ (1971) - キネマ旬報映画データベース
チェホフのかもめ (1971) - allcinema
Chayka (1970) - IMDb


■ロシア語原文 The original text in Russian

Медведенко. Отчего вы всегда ходите в черном?
Маша. Это траур по моей жизни. Я несчастна.


■Bibliography on translations into English


■Latin to Cyrillic to Latin alphabet online converter


■ローマ字→キリル文字変換プログラム

上のオンライン・コンバーターは、高等すぎてわたしには、じゅうぶん使いこなせません。でも、もっと易しそうなサイトもあります。

たとえば、ロシアおもしろ情報サイト「ロシアンぴろしき」のなかに、gonza さんというかたによる ローマ字キリル文字変換 というページがあります。これを使えば、キリル文字なんてこわくない。ほら。

   Anton Pavlovich Chekhov → Антон Павлович Чехов

もちろん、Google 言語ツール などの、英語<->ロシア語翻訳サイトを利用する手もありますが。


■外部リンク External links

 
 
■更新履歴 Change log

  • 2014/11/05 イタリア語訳とハンガリー語訳の訳文、および2本のテレビ・映画の YouTube 動画を追加しました。
  • 2012/03/03 佐藤康=訳 2010/12/24 を追加しました。
  • 2011/05/13 「はじめに」の項を新設しました。
  • 2010/02/25 浦雅春=訳 2010-01-15 を追加しました。
  • 2010/01/06 倉橋健=訳 1956/09/20 を追加しました。
  • 2009/08/28 木村浩=訳 1979/09 を追加しました。
  • 2008/07/14 沼野充義=訳 2008/07 を追加しました。
  • 2008/05/28 松下裕=訳 1988/06 を追加しました。
  • 2008/04/18 神西清=訳についての書誌情報を修正補足しました。また、リンク誤りが数か所あったのを訂正しました。
  • 2008/04/13 石山正三+飯田規和=訳 1960/05 を追加しました。
  • 2008/03/10 外部リンクの項に、ロシア映画社ホームページへのリンクを追加しました。
  • 2008/01/31 米川正夫=訳 1964/05 を追加しました。
  • 2008/01/23 中村白葉=訳 1959/01 と中村白葉=譯 1935/07 を追加しました。
  • 2008/01/21 木村彰一=訳 1976/10 を追加しました。
  • 2008/01/18 原卓也=訳 1991/03 を追加しました。
  • 2008/01/16 英訳 Charles Deemer, 2004 を追加しました。

 

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Sunday, 13 January 2008

『タモリのジャポニカロゴス国語辞典 第一版』

a. 05100100 b. 05100101 1. 51x8w0vpcwl

c. 05100102 d. 05100103 2. 51o2b9bn1vyl

              ↑ Click to enlarge ↑

a. 津軽弁 Image source: よいこノート
b. 福島弁 Image source: よいこノート
c. 山梨弁 Image source: よいこノート
d. 広島弁 Image source: よいこノート
1.タモリのジャポニカロゴス国語辞典 第一版』フジテレビ出版 (2006)
2.タモリのジャポニカロゴス国語辞典 第二版』フジテレビ出版 (2007)
 
 
■日本語原文 The original text in Japanese 
 
┌──┐ 二択問題です。
│問七│ 「アナウンス部一の 美人」と「アナウンス部一の 美女」、
└──┘ どちらがより美しいでしょう?
 
 
      関根勤  美人は「」だから「」よりも
           範囲がでかいんですよ

      平山あや 美人って言ったほうが かっこいい

           ☝それは主観の問題では。

      松嶋尚美 美女って世界三大美女とか、
           滅多に使わない やん。美人って
           いったら中の上くらいの感じがする

      タモリ  絶世の美女 とは言うよね
 
 --------------------------------------------------------------
 
┌───┐
│ 正 │ アナウンス部一の 美女
└───┘

町田健先生の解説 

【価値逓減(ていげん)の法則】

「美女」ということばはあまり使われていないことが決め手です。これは「価値逓減の法則」といって、「美人」のように、普段よく使われている言葉はその価値が下がっていくという法則です。「貴様」という呼びかけも、もともとは相手に対する尊敬の意味を表していたのに、高い頻度で使われたために、今では相手を低く見る場合にしか使われていません。最近では「セレブ」や「カリスマ」なども価値が下がりました。

   第四章 微妙な日本語 
   『タモリのジャポニカロゴス国語辞典 第一版
   イラスト:鈴木順幸 文:古沢保 編集:井関宏幸(扶桑社)
   フジテレビ出版=発行 扶桑社=発売 2006/08
 
 
■外部リンク External links

   * タモリのジャポニカロゴス - フジテレビ
   * タモリのジャポニカロゴス - Wikipedia
   * 町田健 - Wikipedia
 
 
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■和書 Books in Japanese
(1) タモリのジャポニカロゴス

(2) 新明解

(3) 町田健

 
 
 

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Friday, 11 January 2008

Evelyn Waugh "Decline and Fall" 020

■Evelyn Waugh - BBC - on execution and nationalities


■表紙画像 Cover photos
Left Retour a Brideshead, Robert Laffont (2005) フランス語訳
Centre Wiedersehen mit Brideshead, Ullstein TB-Vlg (2002) ドイツ語訳
Right Brideshead Revisited, Penguin Modern Classics (2003)
           
           ↓ Click to enlarge ↓

9782221103838 51pw8yxykdl 4166jea3kgl
 
 
■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 
 ポールは気落ちして、その垂直椅子にへたりこんでしまった。
 しばらくするとドアにノックがあって、小さな男の子が入ってきた。
 「わっ!」
 少年はそう言うと、ポールをしきりと検分した。
 「やあ!」と、ポールは声をかけてみた。
 「キャプテン・グライムズを探しにきたんだ」と、少年が言った。
 「へえ!」と、ポール。
 その子は主観をまじえぬ鋭い関心をあらわにして、彼を見つめ続けた。
 「新しい先生だろ?」
 「そう。ペニーフェザーというんだ」
 とたんにそのチビはけたたましく笑った。「笑っちゃう名前じゃん」そう言うと、少年は姿を消した。
 しばらくすると、またドアが開いて、二人の少年が中をのぞき込んだ。二人はその場でしばらくクックッと笑っていたが、それからまた姿を消してしまった。
 それから三十分ほどの間に、六、七人の男の子があれこれの口実をもうけては顔を出し、ポールを首実検していった。
 やがて鐘が鳴り、すさまじいばかりの口笛とドタバタ走りまわる音がし始めた。ドアが開き、三十歳くらいのひどく小柄な人物が談話室に戻ってきた。戻ってくるときに派手な音がしたのは義足のせいだ。この人物は短く赤い口髭をたくわえていて、頭が少し薄くなっていた。
 「やあ、やあ」
 「やあ」と、ポールは答えた。
 「こらっ、こっちに入れ」と、彼は外にいる誰かに命じた。
 さきほどとは別の男の子が入ってきた。
 「どういうつもりだ? やめろと言ってるのに口笛を吹いたろうが」
 「ほかのみんなも吹いてました」
 「それとこれと何の関係があるんだ?」
 「おおありではなかろうかと思います」と、少年は答えた。
 「もおっ……罰、ラテン語の詩の写し百行。覚えとけ、今度やったら、こいつでビシバシいくぞ」先生はそうおどして、散歩用のステッキを振りまわした。
 「あまり痛くはなかろうかと思います」とやり返して、少年は部屋を出ていった。
 「まったくこの学校は規律も何もありゃせん」と言い捨てて、先生も出ていってしまった。
 「学校の先生になるのが楽しいかどうか、考えてしまうなあ」と、ポールは思った。

   イーヴリン・ウォ−=作 富山太佳夫=訳
   『大転落』岩波文庫 1991年6月
 
 
(J2)
 ポールは背のまっすぐな椅子に落ち着かなげに坐った。
 やがてドアがノックされ、小さな男の子が入って来た。
「あ!」とその子は言ってポールをまじまじと見た。
「やあ」とポールは言った。
「グライムズ先生を探していたんです」
「へえ!」とポールは言った。
 子供はつきさすような無表情な目でポールを見つづけた。
「新しい先生でしょう?」彼は言った。
「そうだ。ペニフェザーっていうんだ」
 その子は甲高く笑って、「変な名前ですね」と言って、出て行った。
 やがてまた戸が開き、もう二人少年がのぞいた。二人はしばらく突っ立ってくすくす笑い、それから出て行った。
 その後三十分ぐらいのうちに六、七人の少年がいろんな口実で現われ、ポールをみつめた。
 やがてベルが鳴って、口笛を吹いたり、ばたばた走る音が騒々しく起った。ドアが開いて、三十歳位の背の低い男が集会室に入って来た。入って来る時にひどい音を立てたが、それは片足が義足だったからである。赤い口ひげを短くたくわえ、すこし禿げていた。
「やあ」と彼は言った。
「やあ」とポールは言った。
「君、中へ入れ」彼は外にいるだれかに言った。
 別の少年が入って来た。
「よせと言ったのに口笛を吹いたのはどういうことかね?」と彼は訊いた。
「ほかのみなが吹いていたからです」と少年。
「それとこれと何の関係がある」
「大いにあると思います」
「じゃ、罰にラテン語の詩を百行写すんだ。こんどやったら、いいか、これでぶってやるぞ」と言って彼はステッキをふりまわした。
「そう痛そうでもないですね」と少年は言って出て行った。
「この学校はしつけがなっとらん」その教師は言い、そして彼も出て行った。
「楽しんで教師生活がやれるだろうか」と、ポールは思った。

   イーヴリン・ウォ−=作 柴田稔彦=訳
   『ポール・ペニフェザーの冒険』福武文庫 1991年4月
 
 
■英語原文 The original text in English

  Paul sat down disconsolately on the straight chair.
  Presently there was a knock at the door, and a small boy came in.
  'Oh!' he said, looking at Paul intently.
  'Hullo!' said Paul.
  'I was looking for Captain Grimes,' said the little boy.
  'Oh!' said Paul.
  The child continued to look at Paul with a penetrating, impersonal interest.
  'I suppose you're the new master?' he said.
  'Yes,' said Paul. 'I'm called Pennyfeather.'
  The little boy gave a shrill laugh. 'I think that's terribly funny,' he said, and went away.
  Presently the door opened again, and two more boys looked in. They stood and giggled for a time and then made off.
  In the course of the next half hour six or seven boys appeared on various pretexts and stared at Paul.
  Then a bell rang, and there was a terrific noise of whistling and scampering. The door opened, and a very short man of about thirty came into the Common Room. He had made a great deal of noise in coming because he had an artificial leg. He had a short red moustache, and was slightly bald.
  'Hullo!' he said.
  'Hullo!' said Paul.  
  'I'm Captain Grimes,' said the newcomer, and 'Come in, you,' he added to someone outside.
  Another boy came in.
  'What do you mean,' said Grimes, 'by whistling when I told you to stop?'
  'Everyone else was whistling,' said the boy.
  'What's that got to do with it?' said Grimes.
  'I should think it had a lot to do with it,' said the boy.
  'Well, just you do a hundred lines, and next time, remember, I shall beat you,' said Grimes, 'with this,' said Grimes, waving the walking-stick.
  'That wouldn't hurt much,' said the boy, and went out.
  'There's no discipline in the place,' said Grimes, and then he went out too.
  'I wonder whether I'm going to enjoy being a schoolmaster,' thought Paul.

   Decline and Fall by Evelyn Waugh
   First published by Chapman & Hall 1928
   Published in Penguin Books 1937
   Excerpt based on Penguin's Evelyn Waugh Centenary Edition 2003
 
 
■更新履歴 Change log

2009-12-12 Evelyn Waugh - BBC - on execution and nationalities
         の YouTube 動画を追加しました。


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野田高梧+小津安二郎 脚本 『麦秋』 Early Summer. Screenplay by Kogo Noda and Yasujiro Ozu

 Video 1 
映画 『麦秋』 (1951) 英語字幕 Early Summer (1951) Subtitles in English

Uploaded to YouTube by ozufiles on 11 Apr 2011


■スチール写真など Still images, etc.

a. アヤ(淡島千景)と紀子(原節子)。Chikage Awashima and Setsuko Hara.  Image source: 映画ありき〜クラシック映画に魅せられて〜
b. 佐野周二と原節子。Shuji Sano and Setsuko Hara.  Image source: NHKオンライン
c. 原節子。Setsuko Hara.  Image source: forum.rollingstone.de

↓ Click to enlarge ↓
a. Bakusyu4 b. Prog_060124_shuuu1 c. Setsuko20hara_2

■麦秋 (1951) のキャストとスタッフ Early Summer (1951) cast and crew

白黒 124分 松竹 初公開:1951/10/03
監督:  小津安二郎
脚本:  野田高梧 小津安二郎

出演:  (俳優)    (役名)
     原節子………間宮紀子
     淡島千景……田村アヤ
     佐野周二……佐竹宗太郎


■日本語脚本原文 Original screenplay in Japanese
 
専務室
専務の佐竹が、ひとり、事務を執っている。
ノックの音でドアがあいて、アヤが顔を出す。

佐 竹「よウ!」
ア ヤ(明るく)「こんにちは——」

(中略)

ア ヤ「紀子は?」
佐 竹「ちょいと出てる」

(中略)

佐 竹「(……)——しかし、どうなんだいあいつ、一体……」
ア ヤ「何が?」
佐 竹「あるのかい、いろ気——」
ア ヤ「専務さんごらんになって、どう?」
佐 竹「さア……あるような、ないようなおッかしな奴だよ。——昔からあんな奴
    かい」
ア ヤ「そう」
佐 竹「だれかに惚れたことないのかい?」
ア ヤ「さア、ないでしょ、あの人。——学校時分ヘップバーン好きで、ブロマイド
    こんなに集めてたけど……」
佐 竹「なんだい、ヘップバーンて」
ア ヤ「アメリカの女優よ」
佐 竹「じゃ女じゃないか」
ア ヤ「そうよ」
佐 竹「変態か?」
ア ヤ「まさか!」
佐 竹「いやア、そんなとこだよ。おかしな奴だよ。——少し教えてやれよ」
ア ヤ「なに?」
佐 竹「いろんなこと」
ア ヤ「いろんなことって?」
佐 竹(笑ってアヤの肩を叩き)「おとぼけでないよ」
ア ヤ「何さ! バカにしてるわ!」(とツンとする)
佐 竹「ハッハッハハハ」(と大きく笑う)
ア ヤ「失礼よ、専務さん!」
佐 竹「どう致しまして、ハッハッハハハ」
   と立って行ってドアをあけ、
佐 竹「給仕! お茶! ——(振り返って)おい、コーヒー取ろうか」
ア ヤ(切り口上で)「結構! いらない!」
佐 竹「ハッハッハハハ」
   と笑いながら戻って来る。
ア ヤ「おそいわね、紀子——」
佐 竹「帰ってこんかも知れんぞ、兄貴の病院へ寄るって言ってたから」
ア ヤ「なアんだ、意地悪る! だったらさッきそう言ってくれりゃいいのに……」
   佐竹、自席へ戻りながら——
佐 竹「どうだい、すしでも食いに行かないか」
ア ヤ「そうね」
佐 竹(机上を片づけながら)「すし、何好きだい」
ア ヤ「まあ、トロね」
佐 竹「トロか……ハマどうだい? ハマグリ」
ア ヤ「すきよ」
佐 竹「海苔巻どうだい? 海苔巻」
ア ヤ「きらい」
佐 竹「君も変態だよ、ハッハッハハハ」
   とまた大きく笑う。
 
   a. 井上和男=編『小津安二郎全集(下)』新書館 2003/04 所収
   b. 井上和男=編『小津安二郎作品集4』立風書房 1984/03 所収
   c. キネマ旬報社『キネマ旬報増刊 小津安二郎—人と芸術
    第358号 通巻第1173号 1964/02/10(昭和39)発行 2月号収載
   引用は a. に拠りました。


■トリヴィア Trivia

佐野周二 は本名・関口正三郎。関口宏 の父であり、関口知宏 の祖父にあたる。


 Video 2 
018 Ce japonais parle le français ? - Video clip by sugimitsu2010

Uploaded to YouTube by sugimitsu2010 on 4 Nov 2012


■外部リンク External links

 [ja] 日本語
   * 野田高梧 - Wikipedia (1893-1968)
   * 小津安二郎 - Wikipedia (1903-1963)
   * 小津安二郎生誕100年記念(松竹)
   * デジタル小津安二郎——キャメラマン厚田雄春の目
    (東京大学総合研究博物館)
   * 麦秋 - allcinema ONLINE
   * 麦秋 - キネマ旬報DB/ Walkerplus.com

 [en] English
   * Bakushu (a.k.a. Early Summer) - IMDb
   * Early Summer - Wikipedia


■更新履歴 Change log

2013/04/24 018 Ce japonais parle le français ? の YouTube 動画を追加しました。
2010/05/26 『麦秋』 (1951) の YouTube 動画を追加しました。
2008/01/12 書誌情報を補足しました。


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Saturday, 05 January 2008

The Adventure of the Hansom Cabs (from The Suicide Club) by Robert Louis Stevenson スティーヴンスン 「二輪馬車の冒険」「辻馬車の冒険」(『新アラビア夜話』 「自殺クラブ」より)

        目次 Table of Contents

 Images  映画と本と写真 Film, Book, and Photo
■日本語訳 Translations into Japanese
  (J1) 南條+坂本 2007
  (J2) 河田 1989
  (J3) 河田 1975
  (J4) 飯島 1971
  (J5) 平井 1970
  (J6) 村上 1953
  (J7) 村上 1948
  (J8) 西村 1948
  (J9) 佐藤 1934
  (J10) 原田 1933, 2006, etc.
  (J11) 野尻 1928
  (J12) 妹尾 1926, 1998
  (J13) 桃井 1926
  (J14) 飯田 1924
■ハンガリー語訳 Translation into Hungarian
■ロシア語訳 Translation into Russian
■チェコ語訳 Translation into Czech
■ドイツ語訳 Translation into German
■イタリア語訳 Translation into Italian
■スペイン語訳 Translation into Spanish
■フランス語訳 Translation into French
 Audio 1  英語原書のオーディオブック Audiobook in English
 Audio 2  英語原書のオーディオブック Audiobook in English read by Don W. Jenkins
■英語原文 The original text in English
■著者名の日本語表記 Variations of the author's name in Japanese
■Adaptations 映画/テレビ化作品など
■外部リンク External links
■更新履歴 Change log


 Images 
映画と本と写真 Film, Book, and Photo

a. Game_of_death b. 5110qypgzwl c. 189520robert20louis20ste

↑ クリックして拡大 Click to enlarge ↑

■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 南條+坂本 2007
ブラックンベリー・リッチ中尉は、インド高原地方に於ける局地戦で大いに名を揚げた。敵軍の頭目をその手で捕虜にしたのが彼であり、その武勲はあまねく天下の賞賛をあつめた。サーベルの深い傷と、長引くマラリア熱のためにすっかり憔悴(しょうすい)して故国に戻ると、社交界はひとかどの名士として中尉を迎えるにやぶさかではなかった。しかし、彼は気取らない謙虚な人柄だった。冒険は滅法好きでも、世間の賞賛には関心がなかったので、外国の湯治場やアルジェへ行って、人の噂も七十五日の諺(ことわざ)通り、自分の勲功が忘れられるのを待った。しまいにロンドンへやって来たのは社交の季節がはじまった頃で、もうほとんど人の注目を惹(ひ)くことはなかった。

  • ロバート・ルイス・スティーヴンスン=著 南條竹則(なんじょう・たけのり)+坂本あおい=訳 「二輪馬車の冒険」 『新アラビア夜話』 光文社古典新訳文庫 2007/09

(J2) 河田 1989
ブラクンベリ・リッチ中尉は、インド山岳地方での小競り合いで大きな手柄を立てた。族長を自分の手で虜(とりこ)にしたのは彼であった。その勇敢な行為は、広く世間から賞讃された。彼がひどい刀傷と、長わずらいのマラリア熱のために衰弱して帰国しようとした時、社交界はちょっとした名士として中尉を歓迎するつもりでいた。しかし、彼はまったく気取らない謙虚な性格の人間だった。冒険は心から好きだったが、追従はあまり好まなかった。そこで、勲功についての評判が七十五日を過ぎて忘れられるまで、外国の温泉場やアルジェで日を過ごしていたのであった。そしてようやく、社交季節の初め頃、望んだ通り、あまり人目につかずにロンドンに到着した。

  • ロバート・ルイス・スティーヴンソン=作 河田智雄(かわだ・ともお)=訳 「二輪馬車の冒険」 『自殺クラブ』 福武文庫 1989/03

(J3) 河田 1975
ブラケンベリ・リッチ中尉は、インド山岳地方での小競り合いで大きな手柄を立てた。彼は自らの手で相手の首領をとりこにしたのである。彼の勇敢な行為は、広く世間から賞讃された。そして彼がひどい刀傷を受け、その上マラリア熱で長わずらいして、ついに帰国の途についた時、世間は有名人扱いで中尉を歓迎するつもりでいた。しかし彼は、非常に謙虚な性格の人だった。冒険は好きだったが、人からちやほやされるのを好まなかった。そこで、外国の温泉場やアルジェーに行き、ほとぼりがさめて、世間から名前が忘れられるまで待った。そしてようやく、社交季節(ロンドンの社交季節は五、六月のころである)が始まって間もないある日、望んだ通り、あまり人目につかずにロンドンに到着した。

  • ロバート・ルイス・スティーヴンソン=作 河田智雄=訳 「辻馬車の冒険」 『ねじけジャネット—スティーヴンソン短篇集』 ブックス・メタモルファス 創土社 1975/07/25
  • 創土社とブックス・メタモルファスについて参考になる記事がここに。

(J4) 飯島 1971
 ブラックンベリ・リッチ中尉は、インドのある戦闘で、大きな手がらをたてた。それが、ロンドンの新聞に書きたてられたので、勇敢な中尉の名は、たいへんにゆうめいになった。
 リッチ中尉がひどい傷をおって帰ってくる、と新聞がつたえると、さっそく社交界では、このいさましい軍人を歓迎するしたくをはじめた。
 だが、リッチ中尉は、さわぎたてられたり、ちやほやもてはやされるのが、大きらいだった。そこで、からだがすっかりよくなるまで、外国の保養地ですごすことにした。
 日がたつうちに、世間の人も、しだいにリッチ中尉のことをわすれていった。(……)


(J5) 平井 1970
ブラクンベリ・リッチ中尉は、インドの山岳地帯のちょっとした戦闘で勇名をとどろかした人間であった。独力で族長を捕虜(ほりょ)にした男であった。その勇敢な行為は世上の喝采(かっさい)を博していた。醜い刀傷や、なおりにくいジャングルの熱病のために消耗(しょうこう)しきって帰国したとき、社交界はこの中尉をちょっとした知名の士として喜んで迎えるつもりであった。ところが、彼の性格ときたら、人目につくことを嫌う謙虚な性格であった。冒険こそ彼の心から愛するところのものであったが、お世辞はそのまったく意に介しないところであった。そこで、外国の温泉場やアルジェリアの首都アルジェなどに滞在して、武勲の噂(うわさ)のほとぼりがさめ、人々に忘れられるのを待つことにした。やがて彼は、いわゆる社交季節の始まったころ、かねての希望どおり、だれからも注目されずにそっとロンドンに帰ってきた。


(J6) 村上 1953
ブラックンベリー・リッチ中尉は、インド山岳地方の戦闘の一つで大いに武名を輝かした。敵の酋長を手づから生捕りにしたのも彼で、その武勇はあまねく人々の称讃の的となつた。で、彼がひどい刀傷を受けた上、重い熱病にかかつて、本国に帰還することになつたときには世間はこの中尉を多少とも世に知られた名士として歓迎する準備をととのえたものであつた。だが、元来が非常な謙遜家で、冒険は大好きだが、人から追従されることをあまり好まない中尉は、自分の噂が時とともに薄れて世間から忘れられるようになるまで、外国の温泉場や北アフリカのアルジェーで、わざと時間をつぶして待つていた。そして、できるだけ人目を避けるようにして、社交シーズンのはじまるころ、ようやくロンドンに帰つてきた。

  • R・L・スティーヴンソン=著 村上啓夫(むらかみ・ひろお)=訳 「辻馬車の冒険」 自殺倶樂部 『自殺倶楽部』 サスペンス・ノベル選集 2 日本出版協同株式会社 定価180円 1953/07/05
  • この本は下の村上 1948 を改訳したもの。

(J7) 村上 1948
ブラックンベリー・リッチ中尉は、インド山岳地方の戰闘の一つで大いに武名を輝かした。敵の酋長を手づから生捕りにしたのも彼で、その武勇はあまねく人々の稱讚の的となつた。で、彼がひどい刀傷を受けた上、長い熱病にかゝて、本國に歸還することになつた時には、世間はこの中尉を多少とも世に知られた名士として歡迎する準備をとゝのへたものであつた。だが、彼は元來非常な謙遜家で、冒險は大好きであつたが、人から追從されることはあまり好まなかつた。そこで、彼は自分の武功の噂が時とともに薄れて世間から忘れられるやうになるまで、外國の温泉場や北アフリカのアルジェーでわざと時間をつぶして待つてゐた。そしてできるだけ人目を避けるやうにして、ロンドンの社交シーズンのはじまる頃、たうとうロンドンに歸つて來た。

  • ロバート・ルイス・スティーヴンスン=著 村上啓夫=譯 「辻馬車の冒險」 自殺倶樂部 『新版千一夜物語』 鎌倉書房 定價百廿圓(再版) 1948/09

(J8) 西村 1948
陸軍中尉ブラックンベリー リッチは、印度の山嶽地帶での小戰で大いに武名をあげた。みづから酋長を捕虜にしたのもかれで、その武勇は遍ねく賞讚の的となつた。いたくも刀傷をうけたうへマラリヤ熱の長わづらひでつひに歸還するや、世人は擧つて中尉をかなりの名士として歡迎するつもりであつた。ところが中尉は眞に謙遜だといふ評判の人物で、冒險は好むところであつたが下卑た追從のごときは意に介さず、外國の温泉場や北アフリカのアルヂェールに滯在して人の噂も七十五日が經つのを待つた。できるだけ人目をはばかりて、社交季節(ロンドンの社交季節は五・六・七月——譯註)早々、やうやくロンドンに歸着したのである。


(J9) 佐藤 1934
この訳書には、The Adventure of the Hansom Cabs は収録されていません。『新アラビヤ夜話』全7篇のうち、つぎの3篇だけが収録されています。

  1. 「醫師と旅行鞄の話」
  2. 「帽子箱の話」
  3. 「若い僧侶の話」

「現代人に訴へる「新アラビヤ夜話」の面白みはこの三篇に盡きると言つて差支へなからう」と訳者・佐藤緑葉氏は序文で言い切っておられます。

  • ステイーヴンスン=著 佐藤緑葉(さとう・りょくよう)=譯 『新アラビヤ夜話』 岩波文庫 1934/06(昭和9)

(J10) 原田 1933, 2006, etc.
ブラツクンベリ・リツチ中尉は印度山岳地方の小戰役で武名を轟かした。酋長を自ら捕虜にしたのも彼で、その武勳は廣く賞讃の的となつた。やがてひどい刀創をうけて、長い間マラリヤ病に苦しめられて本國に歸つて來ると、可成りの名士だと云ふので、人人は中尉を歡迎するつもりであつた。所が中尉は眞から謙遜心のある人物で、冒險は好きであるがお追從は氣乘りがしなかつた。それで中尉はアルジエリヤや外國の温泉場で日を送り乍ら、自分の武勳が一時の評判となつて、うはさするものも居なくなる迄待つてゐた。漸く彼は社交季節の初まらぬ頃出來る丈人目をはばかつて、ロンドンに着いた。

  • ステイブンソン=著 原田正雄=訳「辻馬車奇談」
    • 自殺倶楽部』 昭和初期世界名作翻訳全集68 ゆまに書房 2006/02
    • 『自殺倶樂部』 世界名作文庫25 春陽堂 第2版 1936/08(昭和11)
    • 『自殺倶樂部』 春陽堂文庫1024 春陽堂 初版 1933/03(昭和8)
  • a. は b. を原本としたオンデマンド版。引用は a. に拠りました。

(J11) 野尻 1928
ブラックンベリイ・リッチ中尉は、印度の山國(やまぐに)地方の戰(たヽかひ)で大(おほい)に武名を揚げた。酋長を自ら捕虜にしたのも中尉で、この武勇の振舞は廣く賞讚の的になつた。そしてひどい刀傷(かたなきず)を受けた上に、永いことマラリヤ熱に罹つて、遂に故郷(こきやう)に歸るやうになつた時、世間ではこの中尉を可成り有名な人物として歡迎するつもりであつた。ところが、中尉は心からひどく謙遜な性格で、冒險は大好きでも、下卑た追從(つゐしよう)などには碌に注意を向けなかつた。それで自分の殊勳の評判が何時となく消えて忘れられる日を外國の湯治場(たうぢば)やアルゼリヤなどで待つてゐた。やがて中尉は、出來るだけ人目につかぬやうに、社交季節のまだ始まらぬ頃、倫敦に戻つて來た。

  • ロバァト・ルウィス・スティヴンスン=著 野尻清彦=譯 第一話 自殺倶樂部 二輪馬車奇談(本文頁に拠る。目次では「馬車奇談」) 「新アラビヤ夜話」 『世界大衆文學全集18 寶島他三篇』 改造社 1928/05(昭和3)
  • 原文は総ルビですが、ここではその一部を省略しました。

(J12) 妹尾 1926, 1998
ブラクンベリー・リッチ中尉は、印度の山地の戰ひで名譽を輝かした。自ら敵の隊長を生擒(いけどり)したのも彼であつた。總(すべ)ての人が、彼の武勇を賞揚した。そして彼が醜い劍の傷を受け、長い熱病をわづらつた後(のち)に英國へ歸らうとした時は、社會は一個の小英雄として、彼を歡迎しようとした。が、彼は大袈裟な歡迎なぞが嫌ひな質(たち)だつた。冒險は何よりも好きだが、追從(つゐしよう)されるのは何よりも嫌ひだつた。そこで彼は世間の噂が鎭まるのを待つ爲に、數ヶ月の間、外國の避暑地や、アルゼリアなぞで遊び、交際期節が始まる頃の或る日、誰(たれ)にも知らさず、唐突(だしぬけ)にこつそり倫敦へ歸つて來た。

  • スティヴンスン=作 妹尾韶夫(せのお・あきお)=譯 「二輪馬車の冒險」
  • a. は b. の復刻版。初出は b.。引用は a. に拠りました。原文は総ルビですが、ここではその一部を省略しました。

(J13) 桃井 1926
ブラツクベリ・リツチ中尉は印度の小山合戰の一つで抜群の武勳を輝かした。敵の酋長を自ら捕虜にしたのはこの人であつた。彼の武勇は到る所で賞讃された、そして彼が醜い劍の傷を受けて身體を弱らし、熱病のために永く患つた後に故郷に歸つて來た時、社會はこの中尉を多少なりとも光榮ある名士として歡迎しやうと準備をしたのであつた。しかし彼れは氣取らない謙遜の人として著名の人であつた。冒險は彼の愛する所であつたが、人から追從される事は好まなかつた。それで彼は外國の湯治場やアルヂエールあたりに逗留して自分の巧[ママ]名の噂が所謂七十五日の例へに洩れず、何時しか忘れかけて來るのを待つてゐた。彼は出來るだけ人目に付かぬやうにと思つて、倫敦の交際期にはまだ早い時分を見計らつて、倫敦に足を踏入れたのであつた。(……)


(J14) 飯田 1924
ブラツクンベリー・リツチ中尉は印度の小高地戰の一つで大に武勳を輝かした。酋長を自分の手で捕虜にしたのもこの人で、彼れの武勇は到る處で賞揚された。そして彼れが醜い劍傷を受け長びいた熱病の爲めに寢たままで故郷に歸つた時には、世間はこの中尉を多少でも光榮ある名士として歡迎する準備をしたものであつた。併し彼れは飾らない謙遜の士であつた、冒險的な事は好きであつたが、人から追從されるやうな事は好まなかつた。そこで自分の勳功の噂が何時ともなく消えて忘れられるやうになるまで、外國の湯治場やアルヂエールあたりで待つてゐたのであつた。彼れは出來るだけ目に付かぬやうにして、とうとうロンドンのシーズンの始まる頃にロンドンに着いた(……)

  • ステーヴンスン=作(扉に拠る。序文では、ステイヴンスン) 飯田敏雄=譯 「ハムソム馬車の奇談」(本文頁に拠る。目次では「ハンソム馬車の奇談」) 『全譯 新アラビヤ夜話』 日本書院出版部 1924/03(大正13)

■ハンガリー語訳 Translation into Hungarian

Brackenbury Rich hadnagy nagymértékben kitüntette magát az egyik legutóbbi indiai hegyi háborúban. Önkezével ejtette fogságba a törzsfőnököt; vitézségét mindenütt ünnepelték, s mikor egy csúf kardvágástól s a tartós dzsungelláztól betegen hazatért, a társaság arra készült, hogy a hadnagyot a kisebbfajta hírességeknek kijáró ünnepléssel fogadja. De a hadnagy rendíthetetlen szerénységéről volt nevezetes; szívének kedves volt a kaland, de édeskevéssé szívelhette az ünneplést; így hát külföldi fürdőhelyeken és Algírban várta ki, míg hőstettének kérészéletű híre elhal, és feledésbe merül. Végre, a társasági szezon kezdetén megérkezett Londonba, majdnem olyan észrevétlenül, mint szerette volna; [Omission]

  • A fiákerkaland from Öngyilkosok klubja by Robert Louis Stevenson. Translated by Göncz Árpád
  • E-text at Öngyilkosok klubja - MEK [RTF]

■ロシア語訳 Translation into Russian

Лейтенант Брекенбери  Рич  отличился в  одной  из  бесконечных  военных стычек  в горной Индии,  собственноручно  захватив в  плен  туземного вождя. Храбрость  его  заслужила  повсеместное  признание,  и  если  бы он  вздумал оправляться на родине  от  довольно внушительной сабельной  раны и  затяжной тропической лихорадки, которой его  наградили  джунгли, соотечественники  не преминули бы  увенчать  его  всеми  лаврами, причитающимися  звезде  средней величины.  Однако  лейтенант  обладал  непритворной  скромностью:  он  любил приключения,  а  к почестям  был равнодушен. Переждав в  Алжире и на  водных курортах  Европы  срок,  отпущенный  для  его скоротечной славы,  он  прибыл наконец в Лондон весной, когда сезон еще  едва начался,  и приезд его прошел незамеченным, как он того и хотел.

  • Приключения Извозчичьей Пролетки from Клуб самоубийц by Роберт Льюис Стивенсон. Изд. "Правда", Москва, 1981 г.
  • E-text at Lib.Ru

■チェコ語訳 Translation into Czech

V jedné malé válce v indických horách se velice vyznamenal poruèík Brackenburry Rich. Byl to on, kdo zajal vlastnoruènì náèelníka; to jeho stateènost byla všeobecnì vychvalována. Když se vrátil domù, protože ho sklátila velice ošklivá rána šavlí a vleklá malárie, spoleènost byla ochotna pøivítat poruèíka Riche jako hvìzdu menší magnitudy. Jeho charakter se vyznaèoval upøímnou skromností; dobrodružství sice zùstalo i nadále v jeho srdci, ale o nìjaké oslavování nestál, a tak pobýval v zahranièních lázních a v Alžíru tak dlouho, až úžas nad jeho èiny vyprchal a zaèalo se na nì zapomínat. A tak se koneènì zaèátkem jedné sezóny objevil znovu v Londýnì a nevzbudil už podle svého pøání témìø žádnou pozornost.


■ドイツ語訳 Translation into German

Leutnant Brackenbury Rich hatte in einem der kleineren Kriege im indischen Hügellande mit großer Auszeichnung gefochten. Er hatte persönlich den feindlichen Anführer gefangengenommen, seine Tapferkeit wurde überall zum Himmel erhoben, und als er infolge einer häßlichen Säbelwunde und eines andauernden Dschungelfiebers die Heimreise antrat, war die Gesellschaft bereit, den Offizier als Stern zweiter Größe aufzunehmen. Aber da er wahrhaft bescheiden war, hielt er sich so lange in einem fremden Bade und in Algier auf, bis der Ruf seiner Taten nach nicht viel mehr als einer Woche verblaßt war und der Vergessenheit anheimzufallen anfing. Er traf schließlich im Beginn der Saison in London ein, ohne irgendwie durch Aufmerksamkeiten belästigt zu werden ( . . . )

  • Drittes Kapitel. Das öde Haus from Der Selbstmordklub by Robert Louis Stevenson
  • E-text at Projekt Gutenberg-DE

■イタリア語訳 Translation into Italian

Il tenente Brackenbury Rich si era assai distinto in una delle scaramucce sulle col- line dell’India. Fu lui, con le sue mani, a prendere prigioniero il capo; la sua valentia ricevette il plauso universale; ma, quando poi fece ritorno a casa, prostrato da un brutto fendente di sciabola e dalle insistenti febbri della giungla, la buona società si era preparata ad accogliere il tenente come una celebrità di minore rilievo. Egli aveva tuttavia un carattere ammirevole, modesto senza affettazione; l’avventura gli stava a cuore, ma poco si curava dell’adulazione; e aspettò in stazioni termali straniere e ad Algeri finché la fama delle sue gesta esaurisse i suoi nove giorni di vitalità e cominciasse ad affievolirsi. Infine arrivò a Londra all’apertura della stagione, quasi inosservato come desiderava; ( . . . )


■スペイン語訳 Translation into Spanish

El teniente Brackenbury Rich había destacado en una de las varias guerras que su país había desarrollado en las montañas de la India. En una estas batallas, capturó con sus propias manos al jefe enemigo; se convirtió en un héroe reconocido por todos y, a su regreso a Inglaterra, herido por un grave sablazo y enfermo por una fiebre tropical, la sociedad entera se disponía a recibirle como a una celebridad. No obstante, el teniente era de natural sinceramente modesto; el amor a la aventura corría por sus venas y desdeñaba los halagos yla adulación. Por ese motivo pasó unas tempo-radas en algunos balnearios extranjeros y en Argel, aguardando a que la fama de sus triunfos se desvaneciera en su breve florecimiento y se olvidara. Llegó por fin a Londres, a comienzos de la temporada, y tan inadvertido como podía desear.


■フランス語訳 Translation into French

Le lieutenant Brackenbury Rich s'était singulièrement distingué aux Indes, dans une guerre de montagnes; il avait, de sa propre main, fait un chef prisonnier. Sa bravoure était universellement reconnue; aussi, quand, affaibli par un affreux coup de sabre et par la fièvre des jungles, il revint en Angleterre, la société se montra-t-elle disposée à le fêter comme une célébrité au moins de second ordre. Mais la marque distinctive du caractère de Brackenbury Rich était une sincère modestie; si les aventures lui étaient chères, il se souciait fort peu des compliments; il alla donc attendre tantôt sur le continent, dans des villes d'eaux, tantôt à Alger, que le bruit de ses exploits se fût éteint. L'oubli vient toujours vite en pareil cas et, dès le commencement de la saison, un homme sage put rentrer à Londres incognito.

  • L'Aventure des cabs. Le Club du Suicide. Les Nouvelles mille et une nuits by Robert-Louis Stevenson
  • E-text at:

 Audio 1 
英語原文のオーディオブック(朗読) Audiobook in English

Uploaded to YouTube by audiobooks 6 on 22 Nov 2014


 Audio 2 
英語原書のオーディオブック(朗読) Audiobook in English read by Don W. Jenkins

下の引用箇所の朗読は 1:59:18 から始まります。 Uploaded to YouTube by Free Audio Books and Recordings on 17 Sep 2014. Audio courtesy of LibriVox. Reading of the excerpt below starts at 1:59:18.


■英語原文 The original text in English

Lieutenant Brackenbury Rich had greatly distinguished himself in one of the lesser Indian hill wars.  He it was who took the chieftain prisoner with his own hand; his gallantry was universally applauded; and when he came home, prostrated by an ugly sabre cut and a protracted jungle fever, society was prepared to welcome the Lieutenant as a celebrity of minor lustre.  But his was a character remarkable for unaffected modesty; adventure was dear to his heart, but he cared little for adulation; and he waited at foreign watering-places and in Algiers until the fame of his exploits had run through its nine days' vitality and begun to be forgotten.  He arrived in London at last, in the early season, with as little observation as he could desire [Omission]

  • The Adventure of the Hansom Cabs. The Suicide Club. New Arabian Nights (1882) by Robert Louis Stevenson
  • E-text at:

■著者名の日本語表記の異同
 Transliteration variations (or inconsistency) of the author's name
 in Japanese

   ステーヴンスン  飯田 1924(扉)
   スティーヴンスン 南條+坂本 2007
   スティーヴンスン 村上 1947
   スティーヴンソン 河田 1989
   スティーヴンソン 村上 1953
   スティブンソン  飯島 1971
   スティヴンスン  野尻 1928
   スティヴンスン  妹尾 1926, 1998
   スティヴンソン  平井 1970
   スティヴンソン  西村 1948
   ステイーヴンスン 佐藤 1934
   ステイブンソン  原田 1933, 2006, etc.
   ステイヴンスン  桃井 1926 飯田 1924(序文)


■映画/テレビ化作品など Adaptations


■外部リンク External links


■更新履歴 Change log

  • 2014/11/29 もう1種類の英語原文オーディオブックの YouTube 画面を追加しました。
  • 2014/06/02 河田智雄=訳 1975/07/25 と英語原文オーディオブックの YouTube 画面を追加しました。
  • 2013/08/16 村上啓夫=訳 1953/07/05 を追加しました。
  • 2013/05/16 目次を新設し、桃井津根雄=譯 1926/07/27 を追加しました。
  • 2013/01/27 ハンガリー語訳を追加しました。
  • 2012/08/27 ロシア語訳、チェコ語訳、ドイツ語訳、イタリア語訳、およびスペイン語訳を追加しました。
  • 2008/03/11 原田正雄=訳 2006/02 を追加しました。
  • 2008/01/24 飯島淳秀=訳 1971/10 を追加しました。
  • 2008/01/23 村上啓夫=譯 1947/12 を追加しました。

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Friday, 04 January 2008

The Mystery of Marie Roget by Edgar Allan Poe エドガー・アラン・ポー 「マリー・ロジェの謎」「マリイ・ロオジェの秘密」「マリー・ロオジエの秘譚」

        目次 Table of Contents

■はじめに Introduction
 Images  肖像写真と本の表紙 A portrait and book covers
  Video   マリー・ロジェの秘密 (1942) 予告篇 Mystery of Marie Roget (1942) Trailer
■中國語譯(繁體字) Translations into traditional Chinese
■日本語訳 Translations into Japanese
  (J1) 中野 1978
  (J2) 丸谷 1970, 1973, etc.
  (J3) 小川 1968
  (J4) 鈴木 1961
  (J5) 佐々木 1951
  (J6) ダイジエスト・シリーズ刊行會 1950
  (J7) 谷崎 1941, etc.
  (J8) 江戸川 1929
  (J9) 谷崎 1929
  (J10) 平林 1926, 1998
  (J11) 平野 1924
■ロシア語訳 Translation into Russian
  Audio   ドイツ語版オーディオブック(朗読) Audiobook of German translation
■ドイツ語訳 Translation into German
■ポルトガル語訳 Translation into Portuguese
■スペイン語訳 Translation into Spanish
■フランス語訳 Translation into French
■英語原文 The original text in English
■邦題の異同 Variations of the title in Japanese
■外部リンク External links
■更新履歴 Change log


■はじめに Introduction

エドガー・アラン・ポーの短篇小説「マリー・ロジェの謎」は、殺人ミステリーのなかでも、細部にいたるまで現実の犯罪にもとづいて書かれた作品としては、最初のものだそうです(参照:Wikipedia)。美人で人気のあったニューヨークの葉巻売り子メアリー・ロジャーズの殺害事件を、ポーはパリに舞台を移し、名前をマリー・ロジェと変えて描きました。

"The Mystery of Marie Roget" is a short story by Edgar Allan Poe written in 1842.  According to Wikipedia, this is the first murder mystery based on the details of a real crime.


 Images 
肖像写真と本の表紙 A portrait and book covers
a. Mary_rogers b. 512cb4z6gcl c. 5183cgfbtpl

↑ クリックして拡大 Click to enlarge ↑

  Video  
マリー・ロジェの秘密 (1942) 予告篇 Mystery of Marie Roget (1942) Trailer

監督: フィル・ローゼン 出演: マリア・モンテス、パトリック・ノウルズ Uploaded by unannounced72 on Apr 15, 2008. Directed by Phil Rosen. Starring Patric Knowles, Maria Montez.


■中國語譯(繁體字) Translations into traditional Chinese

這顯然是一起謀殺,由于此案的殘暴性質,由于受害人的年輕美貌,特別是她以前的名气,敏感的巴黎人不禁對此案极感興趣。我真想不起來有哪件類似的事情曾產生過如此廣泛的強烈影響。

   《羅杰疑案》 愛倫·坡 翻譯:趙本
   E-text at 龍騰世紀 (millionbook.net)


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 中野 1978
殺し方の残虐さ(むろん他殺であることは、一見してわかった)、被害者の若くて、美人だったこと、それになによりも、以前からとにかく評判が高かったこと、そんなことが一緒になって、たちまち事件は、物見高いパリっ子たちの間に、強い反響を呼んだ。僕自身の記憶から言っても、この種事件で、これほど広い、これほど強い聳動を与えたものは、寡聞にして知らない。

   ポオ=作 中野好夫=訳
   マリ・ロジェエの迷宮事件—「モルグ街の殺人事件」続篇
   『黒猫・モルグ街の殺人事件 他五篇』 岩波文庫 1978/12 所収


(J2) 丸谷 1970, 1973, etc.
殺し方の残虐さ(他殺であることは一目瞭然だった)、被害者の若さと美貌、そして何よりもまず以前からとかくの評判のある女性だったこと、などは、敏感なパリジァンの心に激しい興奮をもたらした。この種の事件で、これほどまでに広く、これほどまでに激しい感銘を与えたものを、ぼくは他に知らない。

   ポオ=作 丸谷才一=訳
   マリー・ロジェの謎—『モルグ街の殺人』の続篇
   2a.ポオ小説全集3』(全4巻) 創元推理文庫 1974/06 所収
   2b.ポー名作集』 中公文庫 1973/08 所収
   2c.デュエット版・世界文学全集18』(全66巻)
      綜合社=編集 集英社=発行 1970/07 所収
   引用は 2a. に拠りました。


(J3) 小川 1968
殺しかた(殺人であることは一目瞭然であった)の残虐な点、被害者の若さと美貌、そして、何よりも彼女の素行に良からぬ評判があったこと、これらが相まって、物見高いパリっ子の心に強い興奮をひき起した。この種の事件でこのように広範でこのように強烈な影響をおよぼしたものを、ぼくは思い出すことはできない。

   ポオ=著 小川和夫=訳 「マリー・ロジェー殺しの謎」
   『世界文学全集26 ポオ、ボオドレール集
   筑摩書房 1968 所収


(J4) 鈴木 1961
この殺害の残虐さ(というのは殺害が行なわれたことはただちに明らかだったから)、被害者の若さと美しさ、とりわけ彼女の以前の評判などがいっしょになって、感じやすいパリ市民たちの心にはげしい動揺をひきおこした。私はこれと同様な事件であんなに広い、あんなにはげしい反響をおこした事件というものを思い出せない。

   エドガー・アラン・ポー=著 鈴木幸夫(すずき・ゆきお)=訳
   「マリー・ロジェーの怪事件」
   鈴木幸夫〔ほか〕=訳 『ポー代表作選集(下)』(全3巻)
   鏡浦書房 1961/01 所収


(J5) 佐々木 1951
この殺害(他殺であることは一目で明らかであった)の残虐なこと、被害者が若くて美貌であること、とりわけ彼女が前に評判が高かったことなどが一緒になって、感じやすいパリ人の心に強い反響を呼び起したのであった。このような出来事でそんなに広く、またそんなに強く、世間を騒がした事件というのを、私は思い出せない。

   ポー=作 佐々木直次郎=訳
   マリー・ロジェエの怪事件—『モルグ街の殺人事件』続編
   『モルグ街の殺人事件』 新潮文庫 1951/08 所収
   E-text at 青空文庫(現在作業中)


(J6) ダイジエスト・シリーズ刊行會 1950
 他殺であることは、一目で知れた、しかも、ひどく殘虐なやりかたで、殺されていた。
 被害者が美貌の女賣子であることから、俄然、事件は、パリ市民の間に、異常な昂奮を、まきおこした。

   エドガー・アラン・ポオ=作
   編著者:ダイジエスト・シリーズ刊行會 代表:磯部秀見 「マリイ・ロジエの殺害」
   『怪奇と詩情―ポーの人と作品』 ダイジエスト・シリーズ3
   ジープ社 定價八○圓 1950/06/15 所収
   「ダイジエスト・シリーズ」というシリーズ名からも察せられるとおり、
   この訳は完訳ではなく抄訳です。


(J7) 谷崎 1941, etc.
この殺人(他殺である事は一見して明かであった)の残虐性、被害者の妙齢と美貌、とくに彼女の生前の評判などからして、感じやすいパリっ子は異常な昂奮をひき起こした。こうした事件で、これほど深い感動を生んだものはないだろう。

   エドガア・アラン・ポオ=作 谷崎精二=訳
   「マリイ・ロオジェの秘密」
   7a. エドガア・アラン・ポオ全集1』(全6巻)
      新装版 春秋社 1969/10 所収
   7b. エドガア・アラン・ポオ小説全集1 推理小説編
      春秋社 1962/05 所収
   7c.ポオ小説全集2 マリイ・ロオジエの秘密
      春陽堂書店 1956/02 所収
   7d. エドガア・ポオ小説全集2 天邪鬼
      春陽堂書店 1941/07(昭和16)所収
   引用は 7a. に拠りました。


(J8) 江戸川 1929
この殺害(一目見て他殺であることが判つた)の殘酷さと、被害者の若さと美しさと、また何よりも豫々(かね/゛\)評判者だつた點などからして、感動し易い巴里人(パリーじん)の心をおそろしく煽(あふ)り立てた。私は同じ種類の事件で斯(か)く迄旺(さかん)に斯くまで廣く世間を騒がせた例を思ひ出せない。
[原文は総ルビですが、ここではその一部を省略しました - tomoki y.]

   アラン・ポー=作 江戸川亂歩=譯 「マリイ・ロオジエ事件の謎」
   『世界大衆文學全集30 ポー、ホフマン集
   改造社 1929/04(昭和4)所収


(J9) 谷崎 1929
この殺人(他殺であることは一見して明瞭であつた)の殘虐性、被害者の妙齡と美貌、特に彼女の生前の評判などからして、感じ易い巴里つ子は異常な昂奮を惹起した。かうした事件でこれ程深い感動を醸(かも)し出した物はないだらう。

   エドガア・アラン・ポオ=著 谷崎精二=譯
   「マリイ・ロージェの祕密」
   『世界文學全集11 ポオ傑作集/緋文字・其他
   新潮社 非賣品 1929/01(昭和4)所収


(J10) 平林 1926, 1998
此の殺害(他殺であることは一眼で明瞭であつた)が實に酸鼻を極めてゐること、被害者が妙齡の美人であること、とりわけ以前に評判の高かつた娘であることなどは、相俟つて、物見高い巴里つ子の心をいやが上にも興奮させた。これ位な出來事で、こんなに多くの人の心を、こんなに強く感動さした例は、私には外に思ひ出せない。
[原文は総ルビですが、ここでは省略しました - tomoki y.]

   エドガー・アラン・ポオ=著 平林初之輔=譯
   マリイ・ロオジェ事件—「モルグ街の殺人事件」後日談
   10a.「新青年」復刻版 大正15年 第7巻 合本5
      第9号(8月号)・第10号(夏期増刊号)』
      第3期第1回配本(大正15年分)本の友社 1998/09 所収
   10b. 「新青年」第10号 1926/08(大正15)夏期増刊号 収載
   10a.10b. の復刻版。初出は 10b.。引用は 10a. に拠りました。


(J11) 平野 1924
死體は明かに、他殺の痕をとゞめてゐた。この事件はモルグ街の時よりも數倍世間をさはがした。何しろ殺されてゐるのが、評判の美人でその上、前から色々疑問の眼を以てむかへてゐたマリーのことだから死體發見と同時に、巴里全市は名状し難い程の不安と驚駭の渦中に投げられた形であつた。

   エドガー・アラン・ポオ=著 平野威馬雄(ひらの・いまお)=訳
   「マリー・ロオジエの秘譚」
   『モルグ街の殺人』 アルス 定價壹圓貳拾銭 1924/11/06(大正13)
   国立国会図書館デジタル化資料
   ルビは省略しました。状・難の旧字は新字で置き換えました。


■ロシア語訳 Translation into Russian

Столь зверское убийство  (в том,  что это -  убийство, никаких сомнений быть  не  могло),  молодость  и  красота  жертвы,  а  главное,  ее  недавняя известность  пробудили  живейший интерес  падких до сенсаций  парижан.  Я не припомню никакого другого  происшествия, которое вызвало бы столь всеобщее и сильное  волнение.

   Эдгар Аллан По. Тайна Мари Роже
   Translated by И. Гуровой
   E-text at Lib.Ru


  Audio  
ドイツ語版オーディオブック(朗読)
Das Geheimnis der Marie Roget: Audiobook of German translation

下に引用した箇所は 8:04 あたりから始まります。 Published on Apr 5, 2012 by allenzadock. The excerpt below starts around 8:04.


■ドイツ語訳 Translation into German

Die Gräßlichkeit dieses Mordes – denn es war klar, daß ein Mord geschehen war –, die Jugend und Schönheit des Opfers und vor allem des Mädchens allgemeine Beliebtheit riefen bei den leicht erregbaren Gemütern der Pariser große Aufregung hervor. Ich kann mich keines ähnlichen Ereignisses erinnern, das einen so allgemeinen und so tiefen Eindruck gemacht hätte.

   Das Geheimnis der Marie Rogêt by Edgar Allan Poe
   Translated by Julio Cortázar
   E-text at Projekt Gutenberg-DE


■ポルトガル語訳 Translation into Spanish

A atrocidade desse crime (pois era de pronto evidente que fora cometido um crime), a mocidade e beleza da vítima e, acima de sua anterior notoriedade conspiravam para produzir intensa comoção no espírito dos sensíveis parisienses. Não me recordo de caso semelhante que houvesse provocado efeito tão geral e tão intenso.

   O Mistério de Marie Rogêt by Edgar Allan Poe
   Translated by Julio Cortázar
   E-text at:
   * Dc393.4shared.com
   * Scribd


■スペイン語訳 Translation into Spanish

La atrocidad del crimen (pues desde un principio fue evidente que se trataba de un crimen), la juventud y hermosura de la víctima y, sobre todo, su pasada notoriedad, conspiraron para producir una intensa conmoción en los espíritus de los sensibles parisienses. No recuerdo ningún caso similar que haya provocado efecto tan general y profundo.

   El misterio de Marie Rogêt
   (Continuación de «Los crímenes de la calle Morgue»)
   by Edgar Allan Poe
   Translated by Julio Cortázar
   E-text at Lector Online


■フランス語訳 Translation into French

L'atrocité du meurtre (car il fut tout d'abord évident qu'un meurtre avait été commis), la jeunesse et la beauté de la victime, et, par-dessus tout, sa notoriété antérieure, tout conspirait pour produire une intense excitation dans les esprits des sensibles Parisiens. Je ne me souviens pas d'un cas semblable ayant produit un effet aussi vif et aussi général.

   Le Mystère de Marie Roget
   in Histoires extraordinaires by Edgar Allan Poe
   Translated by Charles Baudelaire
   Michel Lévy, 1869
   Preview at Google Books Page 446
   E-text at Ebooks Libres et Gratuits


■英語原文 The original text in English

The atrocity of this murder, (for it was at once evident that murder had been committed,) the youth and beauty of the victim, and, above all, her previous notoriety, conspired to produce intense excitement in the minds of the sensitive Parisians. I can call to mind no similar occurrence producing so general and so intense an effect.

   The Mystery of Marie Roget
   A Sequel to "The Murders in the Rue Morgue" (1842)
   by Edgar Allan Poe

   The story first appeared in Snowden's Ladies' Companion in three
   installments, November and December 1842 and February 1843.

   E-text at:
   * Project Gutenberg
   * Wikisource
   * Whitewolf Site
   * Penn State Electronic Classics Series Publication, Volume 1 (PDF)


■邦題の異同 Variations of the title in Japanese

   マリ・ロジェエの迷宮事件……中野 1978
  マリー・ロジェーの怪事件………鈴木 1961
  マリー・ロジェー殺しの謎………小川 1968
  マリー・ロジェの謎………………丸谷 1970, 1973, 1974
  マリー・ロジェエの怪事件………佐々木 1951
  マリイ・ロージェの秘密…………谷崎 1929
  マリイ・ロオジェの秘密…………谷崎 1941, 1956, 1962, 1969
  マリイ・ロオジェ事件……………平林 1926, 1998
  マリー・ロオジエの秘譚…………平野 1924
  マリイ・ロオジエ事件の謎………江戸川 1929
  マリイ・ロジエの殺害……………ダイジエスト・シリーズ刊行會 1950


■外部リンク External links

   * The Mystery of Marie Roget - Wikipedia
   * Edgar Allan Poe - Wikipedia
   * All about Mary Rogers' Mysterious Murder
   * エドガー・アラン・ポー - Wikipedia
   * 殺人博物館〜メアリー・ロジャース事件


■更新履歴 Change log

2013/08/16 平野威馬雄=訳 1924/11/06、ポルトガル語訳、およびフランス語訳を
         追加しました。
2012/08/14 ドイツ語訳を追加しました。また、ドイツ語版オーディオブック(朗読)と
         マリー・ロジェの秘密 (1942) 予告篇の YouTube 画面も追加しました。
2012/08/11 スペイン語訳を追加しました。
2012/06/17 ロシア語訳を追加しました。
2009/09/15 ダイジエスト・シリーズ刊行會=編著 1950/06/15 を追加しました。
2009/08/25 中國語譯(繁體字)を追加しました。また、谷崎精二=譯 1929/01 の
         訳文が、同氏の後年の訳と細部において異なることに留意して、これ
         を独立して立項しました。
2008/01/27 鈴木幸夫=訳 1961/01 を追加しました。
2008/01/21 小川和夫=訳 1968 を追加しました。
2008/01/12 谷崎精二=訳 1969/10 と江戸川亂歩=譯 1929/04 を追加しました。
2008/01/05 「はじめに」の項を加筆修正しました。また、外部リンクの項に「殺人
         博物館〜メアリー・ロジャース事件」を追加しました。このようなページ
         のあることは、きょう知りました。


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Tuesday, 01 January 2008

賀正 平成20年 Happy New Year 2008

060413_15200001 April

060728_18400001 July

060922_16560001 September

061229_09480001 December

比叡山賀茂川 Mount Hiei and the Kamo River

賀茂川バーチャルMap賀茂川を歩こう スライド ショー
Slide show of photos of the river bank is here.
 
 
2008年が、みなさんにとって、よい年になりますように。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
Many thanks for your readership and support.
May 2008 be a happy year for you all.
 
 
■更新履歴 Change log

2008/01/01
スライドショーへのリンクを追加しました。
 
 

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