« Travel (from A Child's Garden of Verses) by Robert Louis Stevenson スティーヴンスン / スティーヴンソン (『子どもの詩の園』から)「旅に出る」「旅」「旅行」 | Main | The New Year by Death Cab for Cutie デス・キャブ・フォー・キューティー (DCFC) 「ザ・ニュー・イヤー」 »

Wednesday, 31 December 2008

Mon très cher petit Lou by Guillaume Apollinaire アポリネール「とてもいとおしい僕のルウよ」

■ギヨーム・アポリネール Guillaume Apollinaire


Apollinaire filmé le 1er août 1914 avec son ami André Rouveyre.
Apollinaire filmed 1 August 1914 with his friend André Rouveyre.
アポリネール(左)と、その友人アンドレ・ルーヴェイル。1914年8月1日撮影。


■はじめに Introduction

ギヨーム・アポリネールといえば、画家マリー・ローランサンにふられたあとに書いたとされる詩「ミラボー橋」で有名だ(この詩に後からメロディを付けたのが、上のビデオのバックグラウンドに流れる歌)。また、イギリス女性アニー・プレイデンへの片思いと失恋のあとに書いたとされる「ふられ男の唄」でも知られる。

しかし、アポリネールは、第一次大戦従軍中、彼女らのほか、もう二人の女性に宛てて多数のラブレターを書き送っていた。大量の手紙は、それぞれ一冊の本にまとめられている。二人のうち一人は、ルイーズ・ド・コリニー=シャティヨンという。愛称ルー。フランス屈指の名門貴族の末裔だ。

ルー宛ての220通の書簡は、『ルーへの手紙』と題して1969年に出版された。この本は、詩人と相手の女性双方の血統が絶えてしまったため、私信としては例外的に、ほぼ無削除同然のかたちで公刊された。その意味で、文学史上にも例を見ないものとなっている。

以上は、宇佐美斉氏の著書『作家の恋文』(筑摩書房 2004)からの受け売り。以下に引用するのは、1915年3月末、ルーから二人の関係の終りを告げられたアポリネールが、前線を志願し、4月4日、部隊に配属され、激戦地シャンパーニュ地方に出発した、その4日後の日付が記された書簡詩。日本語訳は宇佐美氏の上掲書に拠る。


■日本語訳 Translation into Japanese

とてもいとおしい僕のルウよ お前が好きだ

いとおしく可愛い煌く星よ お前が好きだ

うっとりするほど柔らかな肉体よ お前が好きだ

胡桃割りのように締めつける陰門よ お前が好きだ

あんなにも薔薇色の並はずれた左の乳房よ お前が好きだ

あんなにも柔らかな薄赤色の右の乳房よ お前が好きだ

泡立たないシャンパンの色をした右の乳首よ お前が好きだ

生後まもない子牛の額の瘤さながらの左の乳首よ お前が好きだ

お前の頻繁な愛撫によって異常肥大した小陰唇よ お前たちが好きだ

えも言われぬ軽快さ 跳びさがる様(さま)もものの見事な両の尻 お前たちが好きだ

(以下、臍、毛並み、腋の下、肩の線、腿、耳たち、髪の毛、足、腰、ウェスト、背、口、眼ざし、手、鼻、歩き方、そして「可愛いルウ」について、同様に17行つづく)

   ギヨ-ム・アポリネールによる書簡詩。1915年4月8日付け。
   『ルーへの手紙』(1969年刊)より。
   宇佐美斉(うさみ・ひとし)=著『作家の恋文』筑摩書房 2004/01 所収


■フランス語原文 The original text in French

Mon très cher petit Lou je t’aime

Ma chère petite étoile palpitante je t’aime

Corps délicieusement élastique je t’aime

Vulve qui serre comme un casse-noisette je t’aime

Sein gauche si rose et si insolent je t’aime

Sein droit si tendrement rosé je t’aime

Mamelon droit couleur de champagne non champagnisé je t’aime

Mamelon gauche semblable à une bosse du front d’un petit veau qui vient de naître je t’aime

Nymphes hypertrophiées par tes attouchements fréquents je vous aime

Fesses exquisément agiles qui se rejettent bien en arrière je vous aime

[Omission]

   Guillaume Apollinaire - Mon très cher petit Lou je t’aime
   E-text at:
   * Agonia.Net
   * Poèsies érotiques
   * Poëzieweb - Poetryweb
   * Un espace… de solitude !
   . . . and many others.


■外部リンク External links

   * Guillaume Apollinaire site officiel
   * Guillaume Apollinaire - Wikipedia (1880–1918)
   * ギヨーム・アポリネール - Wikipedia (1880–1918)


■更新履歴 Change log


にほんブログ村 本ブログへにほんブログ村 英語ブログへにほんブログ村 外国語ブログへブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村 本ブログ 洋書へにほんブログ村 英語ブログ 通訳・翻訳へにほんブログ村 外国語ブログ マルチリンガルへ翻訳ブログ人気ランキング参加中

↓ 以下の本・CD・DVDのタイトルはブラウザ画面を更新すると入れ替ります。
↓ Refresh the window to display alternate titles of books, CDs and DVDs.

  

  

|

« Travel (from A Child's Garden of Verses) by Robert Louis Stevenson スティーヴンスン / スティーヴンソン (『子どもの詩の園』から)「旅に出る」「旅」「旅行」 | Main | The New Year by Death Cab for Cutie デス・キャブ・フォー・キューティー (DCFC) 「ザ・ニュー・イヤー」 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/58807/15433218

Listed below are links to weblogs that reference Mon très cher petit Lou by Guillaume Apollinaire アポリネール「とてもいとおしい僕のルウよ」:

« Travel (from A Child's Garden of Verses) by Robert Louis Stevenson スティーヴンスン / スティーヴンソン (『子どもの詩の園』から)「旅に出る」「旅」「旅行」 | Main | The New Year by Death Cab for Cutie デス・キャブ・フォー・キューティー (DCFC) 「ザ・ニュー・イヤー」 »