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February 2010

Friday, 26 February 2010

In Europa (In Europe) by Geert Mak ヘールト・マック 『ヨーロッパの100年』

■オランダのテレビ・ドキュメンタリー・シリーズ 「In Europa」
 第1回 著者ヘールト・マックによる導入部
 The Dutch TV series: In Europa, Episode 1. Introduction by the author Geert Mak

In Europa - Official Website
In Europa - Full episodes with English subtitles
In Europa (televisieprogramma) - Wikipedia in Dutch


■はじめに Introduction

ヘールト・マックはオランダの作家・ジャーナリスト。彼はある老人を訪ね、長い会話を交わす。老人は1900年生まれ。20世紀の100年をまるまる生き抜いた人物だ。老人は本棚から一冊の古い本を取り出して作家に見せる。エドワード・ベラミー著『顧みれば』(1890年、アムステルダム)。老人は、その一節を読みあげる……。

さて、ここで起こっているのは、次のようなことだ。すなわち、19世紀の終わりに、20世紀を予見して書かれた本を、その本の出版の10年後に生まれた人物が、刊行後110年を経て読み直している。その行為に作家は立ち会っているというわけだ。さながらタイムカプセルを開封するような光景といえようか。


■日本語訳 Translation into Japanese

「ほら、二十世紀の人間がここでこんなことを言っているよ。『暮らしは快適だ。だが、人生の豪華さは社会に求めるものだ』。2000年——これはまさしくわれわれのための世界だった。お金はもうなんの役も果たさない。市民はみな、飢え、寒さ、裸から守られている。物品とサービスは巧妙なクレジットのシステムにより交換される。食事は大規模な中央レストランで賄れ、必要であればエア・シューターで宅配もされる。少年たちは『たくましく』、少女たちは『すがすがしく力強い』。男女は自由で、強制を伴わない関係だ。個人の店はなくなり、広告の看板も存在しない。出版社は社会全体の所有物で、新聞の編集者は読者によって選ばれる。犯罪と利己主義は一掃され……ほら、読んでごらん。『最も動物的な人間も高い文明水準の中、よいマナーを身につけている』。ここもいいね。『ひざまずき顔を地面に向け、わたしは涙ながらに認めた。自分がいかにこの黄金時代にふさわしくないかを。人類の長く悲しい冬は終わったのだ。天は人類のために開かれた』。なんてすごい本だ!」

   ヘールト・マック=著 長山さき=訳
   『ヨーロッパの100年(上)—何が起き、何が起きなかったのか
   徳間書店 2009-06-30
   縦書き原文の「二○○○年」を横書き表記の通例にならって「2000年」
   に置き換えました。


■英訳 Translation into English

‘Here, read what one of those twentieth-century creatures says here: “At home we have comfort, but we seek the glory of life within society itself.” That was the kind of world we were looking for, in the year 2000. Money would no longer play any role. Every citizen would be safeguarded against “hunger, cold and nakedness”, products and services would be exchanged by means of an ingenious credit system, food prepared in huge, communal restaurants and delivered, if need be, by tube mail. The boys would be “sturdy”, the girls “fresh and strong”, the sexes would be free and informal in their dealings with each other, private shops would disappear, there would be no more advertising, publishing houses would be collectivised, newspaper editors would be elected by their readers, criminality and greed abolished, and – read for yourself – even the “crudest of individuals” would adopt “the comportment of the civilised classes”. Here, this passage: “Kneeling, my countenance bowed to the earth, I confessed in tears my unworthiness to breathe the air of this golden age. The long and sorrowful winter of mankind has come to an end. The heavens have opened to us.” What a book!’

   In Europe: Travels Through the Twentieth Century
   by Geert Mak
   Harvill Secker, 2007-03-27
   Excerpt at:
   * Barnes & Noble
   * Powell's Books
   * Random House


■オランダ語原文 The original text in Dutch

[テキストは未見 - tomoki y.]

   In Europa: reizen door de twintigste eeuw
   by Geert Mak
   Uitgeverij Atlas, 2004


■『ヨーロッパの100年』——表紙画像ギャラリー
 In Europa: Cover photo gallery

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es Es_geert_mak_en_europa en En_geert_mak_in_europe_2 no No_geert_mak_europa_2

de De_geert_mak_in_europa nl Nl_geert_mak_in_europa


■言語と書誌情報

[ko] 韓国語
タイトル: 유럽사 산책 1 : 20세기, 유럽을 걷다
著者: 헤이르트 마크 
出版社: 옥당
出版年: 2011-06-20
ISBN-13 : 9788993952322


[ja] 日本語
タイトル: ヨーロッパの100年(上) 何が起き、何が起きなかったのか
著者: ヘールト・マック 
出版社: 徳間書店
出版年: 2009-06-23
ISBN-13 : 9784198627485
版元による この本の紹介


[tr] トルコ語
タイトル: Avrupa’da Yirminci Yüzyıl Boyunca Seyahatler
著者: Geert Mak 
出版社:
出版年: 2009
ISBN-13 : 9789750405242
More info at:
* Kitaptürk.com
* idefix.com


[hu] ハンガリー語
タイトル: Európa: XX. századi utzások
著者:  Translated from Dutch by Tamás Balogh, Tibor Bérczes, Miklós Fenyves.
出版社: Budapest: Akadémiai
出版年: 2005
ISBN-13 : 9789630583008


[pl] ポーランド語
タイトル: W Europie. Podróże przez dwudziesty wiek
著者: Geert Mak 
出版社: Państwowy Instytut Wydawniczy, Styczeń
出版年: 2009
ISBN-13 : 9788306031089


[es] スペイン語
タイトル: En Europa
著者:  Translated from Dutch by Goedele de Sterck.
出版社: Barcelona: Destino
出版年: 2006
ISBN-13 : 9788423338764


[en] 英語
タイトル: In Europe: Travels Through the Twentieth Century
著者: Geert Mak 
出版社: Harvill Secker
出版年: 2007-03-27
ISBN-13 : 9781843432265


[no] ノルウェー語
タイトル: Europa - En reise gjennom det 20. århundret
著者: Geert Mak Bodil Engen (Oversetter) ; Egil Rasmussen (Oversetter)
出版社: Cappelen Damm
出版年: 2008
ISBN-13 : 9788202273484


[de] ドイツ語
タイトル: In Europa. Eine Reise durch das 20. Jahrhundert
著者: Geert Mak 
出版社: Pantheon
出版年: 2007-03
ISBN-13 : 9783570550182


[nl] オランダ語
タイトル: In Europa: reizen door de twintigste eeuw
著者: Geert Mak 
出版社: Atlas
出版年: 2007-11
ISBN-13 : 9789045003726


■外部リンク External links


■更新履歴 Change log

  • 2014-01-13 韓国語版の表紙画像を追加しました。

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■洋書 Books in non-Japanese languages

■和書 Books in Japanese

  

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The Autobiography of Benjamin Franklin ベンジャミン・フランクリン 『フランクリン自伝』『フランクリン自叙伝』『勤勉立志 富蘭克林自叙傳』

        目次 Table of Contents

 Image  100ドル紙幣 U.S. $100 note
 Video  90秒でわかるB・フランクリン(仮題)History in a Nutshell: Benjamin Franklin
■中国語訳(簡体字) Translation into simplified Chinese
■フランクリン自伝邦訳リスト List of books with Franklin's autobiography in Japanese
■日本語訳 Translations into Japanese
  (1) 鶴見 1974
  (2) 斎藤 1973
  (3) 岡田 1973
  (4) 渡辺 1970, 1980, etc.
  (5) 三浦 1968
  (6) 荒木 1964
  (7) 松本+西川 1957, 1960, etc.
  (8) 松本 1937
  (9) 金井 1936
  (10) 阿部 1936, 1998, etc.
  (11) 竹村 1910
  (12) 深沢 1897
  (13) 川上 1897
  (14) 國木田 1896, 1947, etc.
  (15) 望月 1889
■ロシア語訳 Translation into Russian
■ドイツ語訳 Translation into German
■フランス語訳 Translation into French
 Audio  英語原書の朗読(全巻) Full audiobook of Franklin's autobiography
■英語原文 The original text in English
■外部リンク External links
■更新履歴 Change log


 Image 
フランクリンの肖像が刷り込まれているアメリカ合衆国の100ドル紙幣の表側
Front of the U.S. $100 Federal Reserve note with a portrait of Benjamin Franklin

↓ Click to enlarge ↓Usdollar100front1000x421_2

Image source: Wikipedia


 Video 
90秒でわかるベンジャミン・フランクリン(仮訳題)
History in a Nutshell: Benjamin Franklin
A fun and fast paced history report on Benjamin Franklin

Produced by HCPS-TV - Henrico County Public Schools Television in Richmond, Virginia


■中国語訳(簡体字) Translation into simplified Chinese

我从小就爱好读书,我一直把我手上的全部零用钱都花在书上。[略]这种对书籍的爱好最后使我父亲决定叫我学印刷业[略]这时我有机会阅读较好的书籍了。

这时我爱上了诗歌,写了几首小诗。我哥哥认为写诗可能以后有用,所以鼓励我并且命我编写两首应时故事诗。一首叫做《灯塔悲剧》,叙述华萨雷船长和他的两个女儿溺毙的故事。[略]这两首都是毫无价值的东西,是用低级小调的格式写成的。

第一首销路很好,因为它所叙述的是新近发生的、曾经轰动一时的事件。这事使我沾沾自喜;但是我父亲却反对,他嘲笑我的诗歌,他说诗人一般都是穷光蛋。

   《富兰克林自传》
   E-text at Kxup.com


■フランクリン自伝邦訳リスト
 List of books incorporating a Japanese translation of Franklin's autobiography

渡辺  1. フランクリン自伝 / フランクリン[他]. -- 中央公論新社, 2004.12.
       -- (中公クラシックス)
阿部  2. 世界名作選. 1 / 山本有三. -- 新潮社, 2003.1. -- (新潮文庫)
阿部  3. 世界名作選. 1 / 山本有三. -- 新潮社, 1998.12. -- (日本少国民文庫)
松本+西川 4. フランクリン自伝 / 松本慎一,西川正身.
       -- 岩波書店, 1982.8. -- (岩波クラシックス ; 10)
渡辺  5. 世界の名著. 40. / 渡辺利雄. -- 中央公論社, 1980.6. -- (中公バックス)
国木田 6. 定本国木田独歩全集. 第8巻 / 国木田独歩全集編纂委員会.
       -- 増訂版. -- 学習研究社, 1978.3
岡田  7. フランクリン自伝 / 岡田忠軒. -- 潮出版社, 1973. -- (潮文庫)
斎藤  8. フランクリン自伝 / 斎藤正二. -- 講談社, 1973. -- (講談社文庫)
渡辺  9. 世界の名著. 33. / 渡辺利雄. -- 中央公論社, 1970
三浦  10. 人生の名著. 第8. / 三浦富美子. -- 大和書房, 1968
鶴見  11. フランクリン自伝 / 鶴見俊輔. -- 旺文社, 1967. -- (旺文社文庫)
国木田 12. 国木田独歩全集. 第8巻. -- 学習研究社, 1965
荒木  13. フランクリン自伝 / 荒木敏彦. -- 角川書店, 1964. -- (角川文庫)
松本+西川 14. 世界ノンフィクション全集. 第11 /
       中野好夫,吉川幸次郎,桑原武夫. -- 筑摩書房, 1960
松本+西川 15. フランクリン自伝 / 松本慎一,西川正身.
       -- 岩波書店, 1957. -- (岩波文庫)
国木田 16. 国木田独歩全集. 第7巻. -- 鎌倉文庫, 1947
松本  17. フランクリン自伝 / 松本慎一. -- 岩波書店, 1937. -- (岩波文庫)
金井  18. フランクリン自叙伝 / ジエー・スパークス[他]. -- 実業之日本社, 1936
阿部  19. 世界名作選. 1 / 山本有三. -- 新潮社, 1936.2.
       -- (日本少國民文庫 ; 第14卷)
竹村  20. フランクリン自叙伝 / 竹村脩. -- 内外出版協会, 1910 
       ■近代デジタルライブリー
深沢  21. フランクリン自伝講訳. 上巻 / 深沢由次郎. -- 静寿館, 1897 
       ■近代デジタルライブリー
川上  22. ベンジャミン・フランクリン自叙伝. 上巻 / 川上武若.
       -- 浅岡書籍店, 1897 ■近代デジタルライブリー
国木田 23. 少年伝記叢書. -- 民友社, 1896
望月  24. ベンジャミン・フランクリン自叙伝 / 望月興三郎(玉砕軒主人).
       -- 上田済生堂, 1889 ■近代デジタルライブリー


■日本語訳 Translations into Japanese

(1) 鶴見 1974
わたしは、子供のころから本を読むのが好きで、少しでも金がはいると、それを本代に使った。[略]父は、わたしがとても本が好きだというのを知って、[略]わたしもまた印刷屋にしたのである。[略]わたしは、兄のところに奉公するようになって、前よりもよい本に接するようになった。[略]

わたしはそのころ、詩にとりつかれており、自分でも短いものをいくつか書いていた。兄はわたしの詩がお金になるかもしれないと考えて、わたしをおだてて、きわものを扱った唄(うた)を書かせた。その一つは、ワージレイク船長が二人の娘といっしょに溺死(できし)した事件をとりあげたもので、「灯台の悲劇」という題であり[略]。両方とも低級なはやり唄のようなくだらないものだったが[略]。

最初のは事件が新しいし、とても評判になっていたときなので、びっくりするほど売れた。わたしがいい気持ちになっていると、父はわたしの自惚(うぬぼ)れをあざ笑って、はやり唄を作るなどということは、だいたい乞食のするようなことだといった。

  • フランクリン=著 鶴見俊輔(つるみ・しゅんすけ)=訳 『フランクリン自伝』 旺文社文庫 1974-11-01

(2) 斎藤 1973
子供のときから、わたしは、読書をするのが大好きだった。そして、少ないながら手にはいる金は、残らず、本を買うのに使ってしまった。[略]この本好きな性質を見て、とうとう、父は、わたしを印刷屋にしようと決心した。[略]わたしは、いまや、以前よりももっとよい書物に接する機会を得た。[略]

いまや、わたしは、詩に夢中になり、いくつかの短詩をつくった。兄は、それが金になるかもしれないと考えて、わたしをおだてあげ、時事譚詩(オケイジョナル・バラード)をつくらせた。一つは「灯台の悲劇」と題するもので、船長ワージレークが二人の娘とともに溺死(できし)した事件を扱い[略]。これらは、いずれも低俗な流行歌ふうに書かれた駄作であった。[略]

最初のほうの詩は、事件が真新しくて大評判になっていたさいだったので、すばらしく売れた。この成功は、わたしの自負心を満足させた。しかし、父は、わたしの作品をさんざんにこき下ろし、小唄作りなんぞというものは大体が乞食みたいなものだと言ったりしたので、わたしはがっかりしてしまった。

  • フランクリン=著 斎藤正二(さいとう・しょうじ)=訳 『フランクリン自伝』 講談社文庫 1973-12-15

(3) 岡田 1973
子供のときからわたしは読書が好きだった。わずかでも金が手にはいると、みんな本に使ってしまう。[略]この本好きを見て、ついに父はわたしを印刷屋にしようと決めた。[略]今では前よりも良い本に接しられるようになった。[略]

そのころわたしは詩が好きになり、いくつかの短い詩を作った。これが利用できそうだと考えた兄は、わたしをおだてて時事歌謡を作らせた。その一つは「燈台悲劇」というので、ワージレイク船長と二人の娘の溺死事件[略]。二つとも低俗な流行歌風のくだらぬしろものだが[略]。

最初の歌はまだ新しい事件で、大評判になっただけに、素晴らしい売行きだった。わたしはすっかり得意になった。だが父はわたしの作品をからかい、歌作りなんか大体乞食と同じだと言って、わたしをがっかりさせた。

  • フランクリン=著 岡田忠軒(おかだ・ちゅうけん)=訳 『フランクリン自伝』 潮出版社 潮文庫 1973-07-20

(4) 渡辺 1970, 1980, etc.
子供のころから、私は本を読むのが好きで、少しでも金が手にはいると、それらを残らず本代に使ったものである。[略]私のこうした本好きの性質をみた父は、ついに[略]私を印刷屋にする決心を固めた。[略]そのころ、私はもっとためになる書物に接する機会をもつようになった。[略]

私はそのころ詩が好きになって、短い詩をいくつか書いていたが、私の兄は、そうした私の詩が金になるかもしれないと考え、私をおだてあげ、時事小唄を作らせたことがあった。その一つは「灯台の悲劇」と題した詩で、二人の娘とともに溺死したワージレイク船長の物語をあつかい[略]。どちらの詩も低俗なはやり歌に類したつまらないものであったが[略]。

最初のほうの詩は、題材にした事件が最近のもので、しかも大さわぎを引き起こしたものだったので、それこそ飛ぶように売れた。私は自分が書いた詩がこのように成功したため、内心得意になっていたが、私の父はせっかく書いた私の作品を笑いものにするとともに、詩などをつくる人間というのは、だいたいにおいて乞食みたいな連中だといって、私のはやる気持に水をさすようなことをしたが[略]

  • フランクリン=著 渡辺利雄(わたなべ・としお)=訳 「自伝」
  • 引用は b. 中公バックス版に拠りました。

(5) 三浦 1968
幼少の頃からわたしは本を読むのが大好きで、手にはいったわずかな金は、全部本を買うのに使った。[略]このように、わたしは本好きだったので、父はわたしを印刷屋にしようと決めたが[略]それまでより、良い本に接するようになり[略]。

わたしはその頃、詩が好きになっていて、短い詩をいくつか書いていた。兄は、わたしの詩でひともうけできるかもしれないと考え、わたしにすすめて、当時のでき事をうたったバラッド(素朴な用語と短い連で書かれた伝説民話を歌う詩)を二篇書かせた。一篇はワージレイク船長が二人の娘と難破したこと(ボストンに最初に作られた灯台の番人、ワージレイクが、妻と一人の娘と事故で溺死したこと。「二人の娘」とあるのは、フランクリンの誤り)をうたって、『燈台の悲劇』と題し[略]。どちらも、低俗なバラッド風のくだらない代物(しろもの)だったが[略]。

『燈台の悲劇』のほうは、事件があってまもなくであったし、大変な騒ぎだったので、驚くほど売れた。こんなに成功したので、わたしはうぬぼれていい気になっていたが、父はわたしの作品をあざけり、へぼ詩人などは、大体乞食なんだと言った。

  • B・フランクリン=著 三浦冨美子(みうら・ふみこ)=訳 「フランクリン自伝」 『人生の名著8』 大和書房 1968-11-30

(6) 荒木 1964
幼少の頃からわたしは本を読むのが大好きで、手にはいったわずかな金は、全部本を買うのに使った。[略]このように、わたしは本好きだったので、父はわたしを印刷屋にしようと決めたが[略]それまでより、良い本に接するようになり[略]。

わたしはその頃、詩が好きになっていて、短い詩をいくつか書いていた。兄は、わたしの詩でひともうけできるかもしれないと考え、わたしにすすめて、当時のでき事をうたったバラッド(素朴な用語と短い連で書かれた伝説民話を歌う詩)を二篇書かせた。一篇はワージレイク船長が二人の娘と難破したこと(ボストンに最初に作られた灯台の番人、ワージレイクが、妻と一人の娘と事故で溺死したこと。「二人の娘」とあるのは、フランクリンの誤り)をうたって、『燈台の悲劇』と題し[略]。どちらも、低俗なバラッド風のくだらない代物(しろもの)だったが[略]。

『燈台の悲劇』のほうは、事件があってまもなくであったし、大変な騒ぎだったので、驚くほど売れた。こんなに成功したので、わたしはうぬぼれていい気になっていたが、父はわたしの作品をあざけり、へぼ詩人などは、大体乞食なんだと言った。

  • B・フランクリン=著 荒木敏彦(あらき・としひこ)=訳 『フランクリン自伝』 角川文庫 1964-11-10

(7) 松本+西川 1957, 1960, etc.
幼い時から私は本を読むのが好きで、わずかながら手に入る金はみんな本代に使った。[略]この本好きの性質を見てとって、父はついに私を印刷屋にすることに決めた。[略]これまでのよりもっと良い書物に接する機会もいまは多くなった。[略]

私はそのころ詩が非常に好きになって短い詩をいくつか書いた。兄はこれは金になるかも知れないと考え、私をおだてて時事小唄(真新しい事件を取扱った民謡風の詩、新聞紙のない時代盛んに行われ、売子が売り歩いた)を作らせた。一つは「灯台の悲劇」という題で、船長ワージレイクが二人の娘とともに溺死(できし)した事件(ボストンに初めてできた灯台の番人ワージレイクが、一七一八年十一月、妻と一人の娘とともに事故で溺死した事件。「二人の娘云々」とあるのは、フランクリンの記憶の誤り)[略]。どちらも低級な流行歌風の愚にもつかぬ代物だったが[略]

最初のほうのは、何しろ事件が真新しく大評判になっていた際なので、すばらしく売れた。この成功でいい気持になっていると、父は私の作品をひやかし、また歌作りという者は大体が乞食のようなものだと言ったりしたので、私はがっかりしてしまった。


(8) 松本 1937
幼い時から私は本を讀むのが大好きで、手にはいる金はみんな本代になつた。[略]この本好きの性質をみて、とう/\父は私を印刷屋にすることに決めた。[略]良書に接する機會も今は多くなつた。[略]

私はこの頃詩が非常に好きになつて幾篇かの短詩を書いた。兄は儲けになるかも知れぬといふ考へから、私を煽てて時事民謡(Occasional ballads. 眞新しい事件を取扱つた民謡風の詩、新聞紙の無い時代盛んに行はれ、賣子が賣り歩いた。)を二つ作らせた。一つは「燈臺の悲劇」といふ題で、船長ウァージレークが二人の娘と共に難船する話[略]。兩方ともくだらぬ駄作で、流行唄風に出來てゐた。[略]

最初の方のは、何分事件が眞新しく大評判になつてゐた際なので、素睛しく賣れた。この成功でいゝ氣持になつてゐると、父は私の作品のあらをほじくり、また一體歌作りといふ者は乞食のやうなものだと云つたりしたので、私はがつかりしてしまつた。

  • フランクリン=著 松本愼一(まつもと・しんいち)=譯 『フランクリン自傳』 岩波文庫 1937-07-01(昭和12)
  • 既の旧字を新字で置き換えました。

(9) 金井 1936
幼い頃から私は本を見るのが非常に好きであつて、手に入つた金は全部殘らず本を買ふのに使つた。[略]私のこの愛書癖をみて父は遂に私を印刷屋にすることに決めた。[略]今度はよい本が澤山手に入るやうになつた。[略]

この頃私は詩が大好きになり自分でも二三の短篇を書いた。兄は之は利用出來ると思つて、私を勵まし、私に勸めて、二つの際物の詩を作らせた。一つは『燈臺の悲劇』といふ題で、ワーセレークといふ船長が二人の娘と共に難船した話を歌つたものであつた。[略]。此等の詩は街の俗歌體で書かれた詰らないものであつたが[略]。

始めの詩は事件が極く最近の事で、大騒ぎになつてゐた爲か、非常に澤山賣れた。この成功に私はすつかり好い氣持になつた。併し父は私の詩を酷評し、詩人は大概乞食だなんかと云つて私の出鼻を挫いてしまつた。

  • フランクリン=著 金井朋和(かない・ともかず)=譯 『フランクリン自叙傳』 實業之日本社 1936-10-12(昭和11)
  • 原文は総ルビですが、ここではルビを省きました。既の旧字と概の旧字を、それぞれ新字で置き換えました。

(10) 阿部 1936, 1998, etc.
子供の時から本好きであつた私は、手もとにはいつてくる金はみな本を買ふことに使ふのだつた。[略]私が本好きなことを見た父は、とう/\私を印刷屋にすることにきめた。[略]いゝ本を手にする機會も多くなつた。[略]

私はそこで詩が非常に好きになつて、ちょつとしたものも作れるやうになつた。兄は、何かの利益になるかも知れん、と思つたのだらう、私をおだてゝ、その頃起こつた事件を題にして二つほど作らせた。一つは『燈臺の悲劇』といふので、ワーシレイク船長とその二人の娘の難船を歌つたもの[略]。どちらも流行唄のやうなつまらぬものだつたが[略]。

第一の方は何分事件が最近の事で大評判になつてゐた時だつたので、ばか/\しいほど賣れた。この成功で私はだいぶ得意になつてゐたが、父は私の詩を批評しながら、詩を作つてゐたんぢやあ乞食になるくらゐが落ちだ、とひやかして、私の氣をくぢくのだつた。

  • ベンジャミン・フランクリン=著 阿部知二=譯 「私の少年時代」—「自叙傳」より—
  • a. は b. を文庫化したもの。b. は c. を新字新かなに改め、判型を変更し、図版の一部を割愛し、装釘・造本に修整を加え、挿し絵を再編集して復刊したもの。a.〜c. はいずれも児童向けの部分訳。引用は c. 1936年版に拠りました。ルビは省略しました。
  • 収録作品一覧: 翻訳作品集成

(11) 竹村 1910
余は幼よりいたく讀書を好み、錢あれば則ち悉く之を書籍購入に費したり。[略]予の讀書熱は、父をして余を印刷業者たらしめんと決心せしむるに至れり。[略]余は今や良書に接する機會を至り[略]

斯くして余は詩を愛讀するに至り、自ら二三小作に筆を執りしが、兄は金儲(かねもうけ)主義より余を奬勵し、當時の出來事を材として二篇の唄を作らしめたり。其の一は『燈臺守の悲劇』といふ。こはウヮーシレーク船長の、其の二女と共に難船したるを歌へるものにして[略]、何れも拙劣見るに堪へずして、歌調亦鄙俗なりしも[略]。

『燈臺守』の歌は、新しく世の注意を惹起せる事件なりしかば、意外に賣れ行けり。此の成功は、甚しく余の虚榮心を煽動せしが、父は余の作を批評して、俗曲作者は乞丐と一般なりとて痛罵せり。[略]。


(12) 深沢 1897
幼少より余は熱心に讀書を好み、余が手に入れる金は悉く書籍の購入に費したり[略]。斯く學問を好めるが故に、終に父をして[略]、余をも活版屋に爲さんと决心せしめぬ。[略]今や余は以前よりよき書物を手に入るゝを得るに至りぬ。[略]

余は今頗る詩歌を好むに至り自らまた二三の短篇を作れり。兄はこれが「もの」になると思ひ、余を奬勵し、二篇の時節柄の俗謡を作らしむるに至りぬ。甲は「燈臺悲劇」と題し、二人の娘を連れ、船長ヲーシレーキが難船せるの話をふくめり[略]二篇共坊間にて歌ふ俗謡躰の悪詩にして[略]。

「燈臺悲劇」の方は、事未だ新しく、大評判を惹き起したるとなれば、非常に賣れたり。斯く成功せるがため、余は得意になりて、詩人たらんなどの虚誇心を催し來りしが、父は余が作を批評し且つ詩人は大概乞食なりと云ひて、余が氣を挫きたり。[略]


(13) 川上 1897
私ノ幼少ノ時ヨリ私ハ熱心ニ讀書ヲ好ミテアリシ而シテ私ノ手ニ迄來リシ所ノ凡テノ金錢ハ書籍ノ購買ニ拂ハレテアリシ[略]。此書籍ヲ好ム傾向ハ[略]遂ニ私ヲシテ印刷業者ト爲スベク私ノ父ヲ決定セシ[略]私ハ今ヨリ善キ書籍ニ迄接近ヲ持チシ[略]。

私ハ今詩ニ向テ猛烈ナル傾向ヲ取リシ而シテ二ノ時事ニ關スル歌ヲ組立ツベク私ヲ導キシ、一ハ燈臺悲劇と唱ヘラレシ而シテ彼ノ二人ノ娘ト共に船長ウォーシレークノ難船ノ物語ヲ保テシ[略]彼等ハ俗謡ノ文体ニ於テノ難澁ナル實質デアリシ[略]。

最初ノモノハ出來事ガ新シク而シテ大ナル聲を爲シタ所デ驚クベク賣レシ、此成効ハ私ノ虚望ヲ悦バセシ乍併私ノ父ハ私ノ著作ヲ批評スルコト及ビ詩人ハ一般ニ乞食デアリシコトヲ私ニ語ル[略]。


(14) 國木田 1896, 1947, etc.
余は幼少の頃より痛く讀書を好み、手中に入る金錢は總てこれを書籍購求の爲めに擲ちたり[略]。父は讀書の好癖あるを見て、終に[略]印刷工たらしめんことに定めぬ。[略]今や好書を得るの機會到來せり。[略]

此時、フランクリンは詩歌を愛讀し、自ら一二の短編をものするに至りぬ。兄ジエームス見て多少の利得あるべしとなす兄に勵まされ二詩を作りぬ。其一を『燈臺悲劇』と題し、ウオルジレーキてふ船長が其二人の娘と共に難船したる事實を歌ひたるもの。[略]

難船の事實は、當時の新聞なりしかば、忽ち人氣を引き、賣口極めて目ざましかりき。此成功は彼れの野心を煽動したれども、父は其作を執て手ひどく批難し、而して曰く『歌讀みは要するに乞食なりき』と。高慢の鼻忽ち折られて[略]

  • 國木田獨歩=著 「フランクリンの少壯時代」
  • 國木田獨歩によるこの著作は、「フランクリン自伝」とは題されていないし、原著者としてフランクリンの名が明示されているわけでもない。しかし、実質的には「自伝」の抄訳といってよい。引用は b. 学習研究社全集版に拠りました。

(15) 望月 1889
少小より讀書を好み、手に入る所の金錢は、悉く投じて書籍を購へり[略]。予が讀書の癖は、畢に父をして予を印刷人とならしむるに至る[略]。

當時予は詩學に耽り、或時試に短篇をものして兄に示せしに兄之れを異とし、更に予をして時事に係はる二つの歌曲を作らしむ、一は燈臺悲劇と名け、キヤピテン、ウオルセレーキが其二人の娘と共に難船に遇ひし事蹟を述べたるものにして[略]。

燈臺悲劇は近事の珍聞に係るを以て、一時之れを購讀するもの多く、大に世人の好評を得たり、此が爲めに予の名譽心を刺衝せしこと酷だしく殆ど身を風流の巷に寄せ、長く紙筆の奴隷とならんとするに至りしも、父大に予の作を非難し、且つ古より詩を能くするものは、多く乞丐人なりと言はれけるが爲[略]。


■ロシア語訳 Translation into Russian

С малых лет я страстно любил читать и все те небольшие .деньги, которые попадали мне в руки, откладывал на покупку книг. [Omission] Эти мои книжные склонности в конце концов привели к тому, что отец решил сделать из меня печатника, [Omission]. Теперь у меня был доступ к более хорошим книгам.

Теперь я пристрастился к поэзии и сам сочинил несколько стихотворений. Мой брат решил, что на этом можно заработать, и стал поощрять меня к сочинительству. По его побуждению я написал две баллады на случай. Одна называлась «Трагедия у маяка», и в ней рассказывалось о кораблекрушении, жертвой которого сделались капитан Уортилейк и его две дочери, [Omission].

Это была жалкая стряпня в духе уличных баллад; [Omission]. Первую из них брали нарасхват, так как описанное в пей событие произошло недавно и наделало большой шум. Этот успех приятно щекотал мое самолюбие, но отец обескуражил меня, высмеяв мои вирши и объяснив, что стихотворцы всегда бывают нищими.


■ドイツ語訳 Translation into German

Von frühester Zeit hatte ich leidenschaftlich gern gelesen, und das bißchen Geld, welches ich erhielt, in Büchern angelegt. [Omission] Meine Vorliebe für Bücher bestimmte meinen Vater endlich, einen Buchdrucker aus mir zu machen, [Omission]. Jetzt hatte ich Zutritt zu besseren Büchern. [Omission]

Damals ergriff mich eine seltsame Leidenschaft für die Dichtkunst, und ich verfaßte mehrere kleinere Sachen. Mein Bruder glaubte dabei seine Rechnung finden zu können und ermunterte und veranlaßte mich, zwei Balladen zu schreiben. Die eine schilderte unter dem Titel: »Die Leuchtturm-Tragödie« den Wellentod des Kapitän Worthilake und seiner beiden Töchter, [Omission]

Es waren, was den Stil anlangt, jämmerliche Verse, wahrhafte Gassenhauer [Omission]. Die erste hatte ungeheuren Absatz, weil der Vorfall noch neu war und viel Aufsehen erregte. Dies schmeichelte meiner Eitelkeit; aber mein Vater wußte meinen Jubel durch Verspottung meiner Erzeugnisse und die Bemerkung zu dämpfen, daß Versemacher meist Bettler seien.


■フランス語訳 Translation into French

D'un enfant j'étais de la lecture affectueuse avec, et tout le peu d'argent cela est entré dans mes mains a jamais été présenté dans les livres. [Omission] Cette inclination studieuse à durée a déterminé mon père pour me faire un imprimeur,  [Omission] Je maintenant eu l'accès aux meilleurs livres. [Omission]

J'ai maintenant apporté une envie à poésie, et fait quelques petits morceaux; mon frère, le penser que, peut tourner pour estimer, m'a encouragé, et m'a mis en composant des ballades occasionnelles. On a été appelé La Tragédie de Phare, et a contenu un compte de la noyade de Capitaine Worthilake, avec ses deux filles, [Omission]

Ils étaient truc misérable, dans le Ver Rue Ballade style,; [Omission] Les premiers se sont vendus merveilleusement, l'événement qui est récent, après ayant fait, un grand bruit. Cela a flatté ma vanité;  mais mon père a découragé j'en ridiculisant mes performances, et me dire aux vers faiseurs été généralement des mendiants.


 Audio  英語原書のオーディオブック(全巻朗読) Full Audio Book
フランク・ウッドワース・パイン編 『フランクリン自伝』
The Autobiography of Benjamin Franklin, edited by Frank Woodworth Pine

Uploaded to YouTube by GreatestAudioBooks on 28 Nov 2012. Audio courtesy of LibriVox. Read by Gary Gilberd.


■英語原文 The original text in English
(The numerals in blue indicate the time shown on the recording above. Click the numerals and you will jump to the exact section.)

45:33 From a child I was fond of reading, and all the little money that came into my hands was ever laid out in books. [Omission] 46:48 This bookish inclination at length determined my father to make me a printer [Omission] 47:38 I now had access to better books. [Omission]

48:17 I now took a fancy to poetry, and made some little pieces; my brother, thinking it might turn to account, encouraged me, and put me on composing occasional ballads. One was called _The Lighthouse Tragedy_, and contained an account of the drowning of Captain Worthilake, with his two daughters [Omission]

48:44 They were wretched stuff, in the Grub-street-ballad style;[17] [Omission] 48:52 The first sold wonderfully, the event being recent, having made a great noise. This flattered my vanity; but my father discouraged me by ridiculing my performances, and telling me verse-makers were generally beggars.  


■外部リンク External links


■更新履歴 Change log

  • 2013-07-21 目次を新設しました。
  • 2013-03-28 英語原文オーディオブックの YouTube 画面を追加しました。
  • 2012-06-13 ロシア語訳、ドイツ語訳、およびフランス語訳を追加しました。
  • 2011-05-25 「90秒でわかるベンジャミン・フランクリン」(仮訳題)の YouTube 動画を追加しました。
  • 2010-04-29 阿部知二=訳 1936, 1998, etc. の書誌情報を補足しました。

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■洋書 Books in non-Japanese languages

■和書 Books in Japanese
(1) ベンジャミン・フランクリン

(2) フランクリン自伝

(3) フランクリン自叙伝

■DVD

■CD

  

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Tuesday, 23 February 2010

The Man Who Walked Between the Towers by Mordicai Gerstein モーディカイ・ガースティン 『綱渡りの男』

        目次 Table of Contents

I はじめに Introduction
   ■『綱渡りの男』をめぐる年表 Timeline
II 短篇アニメ The short animated film
    Video 1  The Man Who Walked Between the Towers (2005)
   ■DVD情報 DVD info
III 原作絵本 The Children's book
    Video 2  The Man Who Walked Between the Towers - Slide show
   ■作者 M・ガースティン Mordicai Gerstein, author of the children's book
   ■日本語訳 Translation into Japanese
   ■英語原文 The original text in English
    Image gallery 1  絵本の表紙 Children's book covers
IV ドキュメンタリー映画 『マン・オン・ワイヤー』 Man on Wire, the documentary film
    Image gallery 2  映画のポスター Film posters
    Video 3  予告編 - 中国語字幕つき Trailer with subtitles in Chinese
    Video 4  予告編 - 米国公式版 Official U.S. trailer
   ■DVD情報 DVD info
V ドキュメンタリー映画の原作 The original book for the documentary film
VI フィリップ・プティ Philippe Petit
   ■フィリップ・プティによる、そのほかの著書 Other books by Philippe Petit
   ■綱渡りの男について On the high wire artist
VII 更新履歴 Change log


I はじめに Introduction

いまはないビルディング。遠いむかしのお話。


■『綱渡りの男』をめぐる年表
 Timeline of the man who walked between the Towers

2009/12 映画『マン・オン・ワイヤー スペシャル・エディション』2枚組
      DVDが日本で発売される。
2009/06 ドキュメンタリー映画 『マン・オン・ワイヤー』が日本で公開
      される。
2009/02 『マン・オン・ワイヤー』がアカデミー賞長編ドキュメンタリー
      映画賞を受賞する。
2008/12 映画 Man on Wire のDVDがイギリスやアメリカで発売される。
2008/01 ドキュメンタリー映画 Man on Wire がアメリカのサンダンス
      映画祭で公開される。
2006/08 短篇アニメ The Man who Walked between the Towers
      DVDがイギリスやアメリカで発売される。
2005/04 アニメ The Man Who Walked Between the Towers がアメリカ
      のトライベッカ・フィルム・フェスティバルで公開される。
2005/08 モーディカイ・ガースティンによる絵本『綱渡りの男』が出版される。
2003/07 絵本 The Man Who Walked Between The Towers が出版される。
2002/09 フィリップ・プティの著書 To Reach the Clouds: My High
      Wire Walk Between The Twin Towers が出版される。
2001/09 9月11日、マンハッタンにあった世界貿易センタービル (WTC)
      が同時多発テロ事件によって崩落する。
1993/02 2月26日、WTCの地下で、テロリストの仕掛けた爆破物が
      爆発する。
1974/08 8月7日朝、フランスの大道芸人フィリップ・プティがWTCの
      ツインタワーのあいだで綱渡りを行なう。
1973/04 4月4日、WTCの落成式典が行われる。


II 短篇アニメ Short animated film

 Video 1 
The Man Who Walked Between the Towers (2005)
51spz370wdl_2
DVD情報 Info on DVD
Title: The Man who Walked between the Towers  Actor: Jake Gyllenhaal
Director: Michael Sporn  Language: English  Region: Region 1 (U.S. and Canada only)
Studio: New Video Group  DVD Release Date: 2006-08-29  ASIN: B000G1R3Z8


III 短篇アニメの原作絵本
 The Man Who Walked Between the Towers (2003), Children's book
 on which the animated film was based

 Video 2 
The Man Who Walked Between the Towers slide show

Uploaded to YouTube by chica2grade on 17 Jan 2011.


■絵本の作者 モーディカイ・ガースティン
 Mordicai Gerstein, the author of the children's book


■日本語訳(抜粋) Translation into Japanese (excerpts)

昔、ふたつのタワーがならんで立っていました。高さは、どちらも400メートルほど。ニューヨークの街でいちばん高い建物でした。

空高くそびえるこのふたつのタワーに惹かれた、ひとりの若者がいました。(……)彼がいちばん好きな曲芸は、2本の木のあいだに張ったロープの上を歩いたり、その上で踊ったりすることでした。

   モーディカイ・ガースティン=作 川本三郎=訳
   『綱渡りの男』 小峰書店 2005-08-27


■英語原文(抜粋) The original text in English (excerpts)

Once there were two towers side by side. They were each a quarter of a mile high... The tallest buildings in New York City.

A young man saw them rise into the sky.... He loved to walk and dance on a rope he tied between two trees.

   The Man Who Walked Between The Towers
   by Mordicai Gerstein
   Roaring Brook, 2003-07-18


 Image gallery 1 
絵本の表紙 Children's book covers
cn Zh_simp_ tw Zh_gerstein_the_man_who_2 ko Ko_9788990794031_

ja Ja_gerstein_tsunawatari_2 fr Fr_tour_a_tour_sur_un_fil_9782362_2 en En_gerstein_the_man_who_2

[cn] ISBN : 9787544248631 高空走索人 王林 译 南海出版社 2011 简体
[tw] ISBN : 9789577457097 走上世界最高的鋼索 陳怡芬 譯 格林文化 2004 繁體
[ko] ISBN : 9788990794031 쌍둥이 빌딩 사이를 걸어간 남자 보물창고 2004
[ja] ISBN : 9784338202046 綱渡りの男 小峰書店 2005
[fr] ISBN : 9782362900082 Tour à tour sur un fil Le Genévrier, 2011
[en] ISBN : 9780761317913 The Man Who Walked Between The Towers
                  Roaring Brook, 2003 Publisher's page  Wikipedia


IV ドキュメンタリー映画『マン・オン・ワイヤー』 Man on Wire, a documentary film

 Image gallery 2 
映画のポスター Film posters

tw Zh_man_on_wire ja Jp_man_on_wire_movie tr Tr_man_on_wire_teldekiadamafis

hu Hu_ember_a_magasban pl Pl_man_on_wire br Br_man_on_wire_oequilibrista

pt Pt_man_on_wire_homemnoarame fr Fr_lefunambulephilippepetit en En_man_on_wire_movie

[zh] 走钢丝的人 中国大陆 (No image)
[hk] 走鋼絲的人 香港 (No image)
[tw] 偷天鋼索人 台灣
[ja] マン・オン・ワイヤー  [allcinema] [シネマトゥデイ] 日本
[tr] Teldeki Adam トルコ
[hu] Ember a magasban ハンガリー
[pl] Człowiek na linie - Man on Wire ポーランド
[br] O Equilibrista ブラジル
[pt] Homem no Arame ポルトガル
[fr] Le Funambule フランス
[en] Man on Wire (2008)  [IMDb]


 Video 2 
[zh] 偷天鋼索人電影預告(繁體中文)
[ja] マン・オン・ワイヤー予告編(字幕: 繁體字中國語)
[en] Man on Wire trailer with subtitles in traditional Chinese


 Video 3 
『マン・オン・ワイヤー』 予告編: 公式米国版 Man on Wire official U.S. trailer


■『マン・オン・ワイヤー』 DVD情報 Man on Wire: Info on DVD

[zh] 繁體中文
タイトル: 偷天鋼索人 DVD (Man on Wire)
導演: 詹姆士馬許 (James Marsh) 演員: 菲利浦佩帝 (Philippe Petit)
DVD 保護級 / 第3區 片長:94分
字幕:中,英 / 語言發音:英
發行:迪昇數位影視
出版年:2009-10-01


[ja] 日本語
タイトル: マン・オン・ワイヤー スペシャル・エディション(2枚組) [DVD]
監督: ジェームズ・マーシュ 出演: フィリップ・プティ
音声: 英語 字幕: 日本語 DVD リージョン2 時間: 95 分
出版社:紀伊國屋書店
出版年:2009-12-19
ASIN: B002S8BNUI


[en] English
タイトル: Man on Wire [DVD]
監督: James Marsh 出演: Philippe Petit
音声: English, French 字幕: English, Spanish
DVD Region 1 時間: 94分
出版社:Magnolia
出版年:2008-12-09
ASIN: B001E5FYS8


V ドキュメンタリー映画『マン・オン・ワイヤー』の原作
 The book on which Man on Wire was based

zh Zh_to_reach_the_clouds ja Ja_to_reach_the_clouds en En_to_reach_the_clouds


VI 綱渡りの男フィリップ・プティ Philippe Petit, the high wire artist

■フィリップ・プティによる、そのほかの著書 Other books written by Philippe Petit

de De_ueber_mir_der_offene fr Fr_philippe_petit_funambule_2


■綱渡りの男について On the high wire artist


VII 更新履歴 Change log

  • 2014-01-13 韓国語版絵本の表紙画像を追加しました。
  • 2013-06-25 目次を新設し、項目立てを修正しました。
  • 2012-09-05 ハンガリー語版ドキュメンタリー映画の画像と情報を追加しました。
  • 2010-02-24 『綱渡りの男』の日本語訳と英語原文それぞれの抜粋を追加しました。

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■洋書 Books in non-Japanese languages
(1) Mordicai Gerstgein

(2) To Reach the Clouds

■DVD


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Sunday, 14 February 2010

Репка / The Gigantic Turnip / おおきなかぶ

■はやい話が…… In short . . .

ロシアの有名な文豪とおなじ姓を持ち、文豪の遠い親戚筋にあたるロシア人作家が、ロシアの民話から題材を得て書いた童話を基にして、日本人の作家と日本人のイラストレーターが作った日本語の絵本を、日本の本屋でたまたま見つけて驚きかつ喜んだロシア人が、この絵本を買って国へ持ち帰り、スキャン画像つきでブログにロシア語で紹介したところ、それを見たほかのロシア人たちも、おなじように喜んだり、おもしろがったりして、「わあ、このジイさん、まるで日本人みたいだ」とか、「おお、日本人にもロシア民話の魅力が理解できるのか」とか、ロシア語でいろいろコメントを寄せているページ————を日本人がたまたま見つけて自分のブログに日本語で紹介しているのが、あなたが今ご覧になっている、このページ。

Turnip_screen_2
Image source: Репка по японски (япония, сказки, иллюстрации) – Иллюстрация


 Cover Photo Gallery 1 

↓ クリックして拡大 Click to enlarge ↓

en En_gigantic_turnip si Si_rabu_ale_gelaviyo

th Th_ zh Zh_ookina_kabu_106347223_2

zh Zh_trad_turnip jaJa_ookina_kabu_2


■言語と書誌情報 1 Linguistic and bibliographic information 1

[en] 英語
タイトル: The Gigantic Turnip: A. Tolstoy's Russian Folktale おおきなかぶ(英語版)
著者: Risako Uchida 内田莉莎子 (再話), Churyo Sato 佐藤忠良 (絵), Richard McNamara リチャード・マクナマラ (翻訳), Peter Howlett ピーター・ハウレット (翻訳)
ハードカバー R.I.C. Story Chest Books
出版社: RIC Publications (アールアイシー出版)
出版年: 2006-04-15
ISBN-10 : 1741260264 (日本国内 ISBN-10 : 4902216167)
ISBN-13 : 9781741260267
版元による この本の紹介


[si] シンハラ語(スリランカ)
タイトル: Rabu ale gelaviyo
著者: Risako Uchida 挿絵: Churyo Sato
出版社: Prasansa Kalukottege (Child's World Picture Books)
出版年: 2006
ISBN-10 : 9551123026
ISBN-13 :


[th] タイ語
タイトル: หัวผักกาดยักษ์
著者: อเล็กเซ ตอลสตอย (เรื่อง) / ชูเรียว ซาโต้ (ภาพ) / พรอนงค์ นิยมค้า (แปล)
出版社: สำนักพิมพ์แพรวเพื่อนเด็ก
出版年: BE 2552 (AD 2009)
ISBN-10 :
ISBN-13 :


[zh] 中国語(簡体字)
タイトル: 拔萝卜 (儿童之友)
著者: 〔俄〕托尔斯泰 编写 〔日〕佐藤忠良 绘图 朱自强 译
出版社: 南海出版公司
出版年: 2008-06
ISBN-10 : 7544241386
ISBN-13 : 9787544241380
More info at 和讯 (hexun.com)


[zh] 中國語(繁體字)
タイトル: 好大的蘿蔔 (The Turnip)
著者: 阿列克賽.托爾斯泰、內田莉莎子 繪者:佐藤忠良 譯者:林真美
出版社: 樂山文化 Publisher's page for this book
出版年: 2009-11-02
ISBN-10 : 9868316448
ISBN-13: 9789868316447
More info at 誠品網路書店 (www.eslite.com)


[ja] 日本語
タイトル: おおきなかぶ—ロシア民話 (こどものとも絵本)
著者:  A・トルストイ再話  /内田莉莎子(うちだ・りさこ)訳  /佐藤忠良(さとう・ちゅうりょう)画 
出版社: 福音館書店 版元による この本の紹介
出版年: 1966-06-20 (注)
ISBN-10 : 4834000621
ISBN-13 : 9784834000627
注: わたくし tomoki y. の蔵書の奥付には「1962年5月1日発行」と印刷されている。ところが、版元のサイト にはなぜか「初版年月日:1966年06月20日」と表示されており、国立国会図書館 NDL-OPAC でも「出版年 1966.6」となっている。


■原語と訳語・再話の重層構造
 Multilayered structure of the original and translated/rewritten texts

上に表紙画像付きで挙げた5種類の版のうち、日本語版を除く4つの版では、重訳と再話とが重層的になっている。つまり、

ロシア民話〈ロシア語〉

A・トルストイによる再話〈ロシア語〉

内田莉莎子氏による〈ロシア語→日本語〉翻訳

英語・シンハラ語・中国語各翻訳者による〈日本語→各言語〉翻訳

といったぐあい。伝言ゲームみたいに、しまいには最初とは似ても似つかぬお話になってる? さあ、どうでしょう。


■「うんとこしょ どっこいしょ」
 "Oomph and a hoomph and a double-de-oomph!"
 "Тянут-потянут, вытянуть не могут."

つぎの3つの短篇アニメはどれも洗練とは程遠い。でも、ロシア語がひとこともわからなくても、けっこう楽しめる。なぜかというと、3つあわせて見ると、このお話の魅力がどこにあるかは容易に想像がつくから。独特の節まわしが繰り返される、ことば遊び的な語り。泥くさくてやぼったい。でもおもしろい。内田莉莎子さんの「うんとこしょ どっこいしょ」に親しんだ日本の子どもたちなら、そんなことは百も承知だろうけど。


 Video 1  Репка おおきなかぶ


 Video 2   Репка おおきなかぶ


 Video 3  Репка (2009) おおきなかぶ (2009)


 Cover Photo Gallery 2 

zh Zh__2 ja Ja_ookina_kabu_tolstoi_2 he He___the_gigantic_turnip_2

tr Tr_dev_algam fi Fi_jattilaismainennauris da Da_den_kmpestore_roe_2

de De_die_riesengroe_rbe_3 it It_la_rapa_gigante_3 br Br_o_nabo_gigante_3

es Es_el_nabo_gigante_3 fr Fr_le_gros_navet cy Cy_y_feipen_enfawr_3

en En_the_gigantic_turnip_3


■言語と書誌情報 2 Linguistic and bibliographic information 2

[zh] 中國語(繁體字)
タイトル: 拔啊,拔啊,拔蘿蔔!
著者: 文:阿爾克謝 托爾斯泰 (Aleksei Tolstoy) 文:妮亞芙 夏奇 (Niamh Sharkey)
訳者; 江坤山
出版社: 小天下 天下遠見
出版年: 2005-03-08
ISBN-10 : 9864174479
ISBN-13 :
短篇アニメ


[ja] 日本語
タイトル: おおきなかぶ
著者: トルストイ (著), ニーアム シャーキー (イラスト), Niamh Sharkey (原著), 中井 貴恵 (翻訳)
出版社: ブロンズ新社
出版年: 1999-10
ISBN-10 : 4893091816
ISBN-13 : 9784893091819


[he] ヘブライ語
タイトル: הלפת הענקית
著者: אלכסיי טולסטוי (Alexei Tolstoy), נייב שרקי (Niamh Sharkey)
訳者: יהודה אטלס (Yehuda Atlas)
出版社: קרן
出版年: 2004
ISBN-10 : 965715815x
ISBN-13 :


[tr] トルコ語
タイトル: Dev Şalgam
著者: Aleksei Tolstoy, Niamh Sharkey
訳者: Alişan Çapan
出版社: Enkidu Yayınları
出版年: 2007
ISBN-10 : 9944207003
ISBN-13 : 9789944207003


[gr] ギリシア語
タイトル: Η πελώρια κολοκύθα
著者: Aleksei Nikolaievich Tolstoi, Niamh Sharkey 
訳者; Ερρίκος Γ. Μπελιές
出版社: Αμμος
出版年: 2002
ISBN-10 : 9602022450
ISBN-13 : 9789602022450


[fi] フィンランド語
タイトル: Jättiläismäinen nauris
著者: Aleksei Tolstoi,  Niamh Sharkey 
訳者: Riitta Oittinen
出版社: Pieni Karhu
出版年: 1999-12-31
ISBN-10 : 9525321045
ISBN-13 : 9789525321043


[da] デンマーク語
タイトル: Den kæmpestore roe
著者: Aleksei Tolstoi,  Niamh Sharkey 
訳者: Susanne Vebel
出版社: Alma
出版年: 1999
ISBN-10 : 8772431865
ISBN-13 : 9788772431864


[de] ドイツ語
タイトル: Die riesengroße Rübe (Gebundene Ausgabe)
著者: Aleksei Tolstoi,  Niamh Sharkey 
出版社: Pestalozzi Verlag
出版年: 2000
ISBN-10: 3614577112
ISBN-13: 9783614577113
More info at buch.de


[it] イタリア語
タイトル: La Rapa Gigante
著者: Aleksei Tolstoi,  Niamh Sharkey 
訳者: Lorenza Bernardi
出版社: Fabbri
出版年: 2003
ISBN-10 : 8845174433
ISBN-13 : 9788845174438


[br] ブラジル・ポルトガル語
タイトル: O Nabo Gigante
著者: Aleksei Tolstoi,  Niamh Sharkey 
訳者: Christine Rohrig
ペーパーバック
出版社: Girafinha
出版年: 2000-10
ISBN-10 : 1841483966
ISBN-13 : 9781841483962
More info at Livraria Cultura


[es] スペイン語
タイトル: El Nabo Gigante
著者: Aleksei Tolstoy Niamh Sharkey 
ペーパーバック
出版社: Barefoot Books
出版年: 2000-10
ISBN-10 : 1841483966
ISBN-13 : 9781841483962


[fr] フランス語
タイトル: Le Gros navet (Cartonné)
著者: Alexis Tolstoï (Auteur), Niamh Sharkey (Auteur)
出版社:Flammarion
Collection : Albums Cartonnés
出版年:2000-09-08
ISBN-10 : 2081609681
ISBN-13 : 978-2081609686


[cy] ウェールズ語
タイトル: Y Feipen Enfawr: The Gigantic Turnip
著者: Alexei Tolstoy Niamh Sharkey 
ペーパーバック
出版社:Llyfrau Barefoot
発売日:2006-10-12
ISBN-10 : 0955265908
ISBN-13 : 9780955265907


[en] 英語
タイトル: The Gigantic Turnip
著者: Alexei Tolstoy 
ペーパーバック
出版社:Barefoot Books Ltd
発売日:1999-08-06
ISBN-10 : 1902283295
ISBN-13 : 9781902283296


 Video 4 
インストゥルメンタル・ジャズ版(=台詞なし)「大きなかぶ」
The Gigantic Turnip: An instrumental jazz arrangement


■外部リンク External links

 [ru] Русский
   * Репка — Википедия
   * Толстой, Алексей Николаевич — Википедия (1883-1945)

 [en] English
   * The Giant Turnip - Wikipedia
   * Aleksey Nikolayevich Tolstoy - Wikipedia (1883-1945)

 [ja] 日本語
   * おおきなかぶ - Wikipedia
   * アレクセイ・ニコラエヴィッチ・トルストイ - Wikipedia (1883-1945)
   * 「大きなかぶって、どんなかぶ?」 - 国際子ども図書館 [PDF]
   * 絵本が子供に生きる力を与える
     『おおきなかぶ』を手がけた編集者・松居直(まつい ただし)氏
     (現・福音館書店相談役)へのインタビュー


■更新履歴 Change log

2013-07-11 タイ語版の表紙画像と書誌情報を追加しました。
2012-01-13 ヘブライ語版とデンマーク語版の表紙画像と書誌情報を
         追加しました。

 

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■洋書 Books in non-Japanese languages
(1) Alexei Tolstoy (ending with a "y")

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(3) The Enormous Turnip

(4) The Gigantic Turnip

■和書 Books in Japanese
(1) 大きなかぶ

(2) おおきなかぶ

(3) アレクセイ・トルストイ

  

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Thursday, 11 February 2010

Dášeňka čili život štěněte (Dashenka: The Life of a Puppy) by Karel Čapek カレル・チャペック 『ダーシェンカ—子犬の生活』『小犬の生活』『ダアシェンカ』『ダアシェニカ』『だあしえんか—仔犬の生ひ立ち』

■はじめに Introduction

わたしは犬派ではなく猫派。だから、猫の本はまあまあチェックしているけど、犬の本はよく知らない。小説や詩にかぎっていえば、犬より猫が主人公(=「主猫公」)のほうが断然おもしろい……でしょ? 拙ブログでは、「cats, 猫, ネコ, ねこ」はキーワード登録してあるけど、「dogs, 犬, イヌ, いぬ」のほうは登録してない。

でも、チャペックが書いた、この犬のエッセイ本は別格だ。チェコ語の原書初版は1934(昭和9)年発行。英訳本から重訳した初の日本語版は、すぐ翌年出た。1995年ごろから新訳本の出版があいついでいる。なぜこんなに人気があるのか?

ついついまた、読みくらべしたいという衝動に駆られてしまった。


■ブジェチスラフ・ポヤル氏によるテレビ版『ダーシェンカ』第3話(1978)
 Dashenka, a TV series, Episode 3, by Břetislava Pojar (1978)

Dášeňka (1979) - CSFD.cz


■表紙画像コレクション1 —— 日本語版の本と電子ブックとDVD
 Cover photo collection 1: Books, e-book & DVD in Japanese

a. Ja_2008_dasenka_kaizansha_2 b. Ja_2008_between_us_dvd c. Ja_2007_dasenka_puchigura

d. Ja_2006_dasenka_village_books e. Ja_2006_dasenka_gutenberg21 f. Ja_2003_dasenka_bronze_shinsha

g. Ja_2001_dasenka_shincho_bunko h. Ja_1998_dasenka_media_factory i. Ja_1998_inu_to_neko_kawade

j. Ja_1997_koinu_shinchosha k. Ja_1996_inu_to_neko_kobunsha l. Ja_1995_dasenka_seg

m. Dashenka_hata_ichiro_600x805


■言語と書誌情報 Linguistic and bibliographic information

a.
いたずら子犬ダーシェンカ
著者:カレル チャペック 栗栖茜訳 
大型本 海山社
発売日:2008-12-01
ISBN-10 : 4904153022
ISBN-13 : 9784904153024


b.
between us ダーシェンカ [DVD]
著者: カレル・チャペック(作) 小山薫堂(ナレーター)
DVD (絵本・ダーシェンカ写真集付)
出版社:ビクターエンタテインメント
発売日:2008-04-25
ISBN-10 : B0014T5STY
ISBN-13 :
青山ブックセンター 【イベント報告】
「Between us, DASENKA」上映会 & ONE LOVEトークショー (2008-05-25)


c
ダーシェンカ (Picture Friends 006)
著者:
単行本 プチグラパブリッシング
発売日:2007-01-01
ISBN-10 : 4903267490
ISBN-13 : 9784903267494
上掲 b. の短篇映画『ビトゥイーン アス、ダーシェンカ』の関連本


d.
ダーシェンカ 小犬の生活 (ヴィレッジブックス)
著者: カレル チャペック (著), Karel Capek (原著), 伴田良輔 (翻訳)  
文庫 ヴィレッジブックス
発売日:2006-07
ISBN-10 : 4863328265
ISBN-13 : 9784863328266


e.
ダアシェンカ—ある子犬の物語
著者:カレル・チャペック 小川浩一=訳
エキスパンドブック  893KB(電子本、電子書籍、電子ブック、eブック)
出版社: グーテンベルク21
発売日: 2006-04-28
立ち読みコーナー


f.
子犬の生活ダーシェニカ (よみがえる珠玉の名作)
著者: カレル・チャペック作 小野田若菜訳 ペトル・ホリー監修
単行本 ブロンズ新社
発売日:2003-09
ISBN-10 : 4893093045
ISBN-13 : 9784893093042


g.
ダーシェンカ—小犬の生活
著者: カレル・チャペック著 伴田良輔監訳
文庫 新潮社
発売日:2001-01
ISBN-10 : 4102153128
ISBN-13 : 9784102153123


h.
ダーシェンカ あるいは子犬の生活 (リエゾン・リーブル)
著者: カレル・チャペック文・絵・写真 保川亜矢子訳 装丁:カレル・タイゲ ブックデザイン:ハリー 清水能子:編集
単行本 メディアファクトリー
発売日:1998-12
ISBN-10 : 4889916563
ISBN-13 : 9784889916560
巻末の千野栄一氏の筆になる「解説」によれば、この本の表紙はチェコで1933年に出版された初版の表紙とおなじだそうです。装丁・レイアウトはカレル・タイゲ (1900-1951)


i.
チャペックの犬と猫のお話 (河出文庫)
著者: カレル・チャペック著 石川達夫訳
文庫 河出書房新社
発売日:1998-11
ISBN-10 : 4309461883
ISBN-13 : 9784309461885


j.
小犬の生活—ダーシェンカ〈2〉
著者: カレル・チャペック著 伴田良輔監訳
単行本 新潮社
発売日:1997-01
ISBN-10 : 4105317024
ISBN-13 : 9784105317027


k.
犬と猫 (カレル・チャペック エッセイ選集3)
著者: カレル・チャペック著 飯島周編訳
単行本 恒文社
発売日:1996-11
ISBN-10 : 4770408943
ISBN-13 : 9784770408945


l.
ダーシェンカ あるいは子犬の生活
著者: カレル・チャペック文・絵・写真 保川亜矢子訳 解説:千野栄一 装丁:カレル・タイゲ ブックデザイン:ハリー 編集:清水能子
単行本 SEG出版
発売日: 1995-12-12
ISBN-10 : 4872430522
ISBN-13 :
Image source: あがたの森書房
巻末の千野栄一氏解説「カレル・チャペック、『ダーシェンカ』、カレル・タイゲ」によれば、この本の装丁はカレル・タイゲが装丁したチェコ語原書第5版とまったくおなじだそうです。


m.
だあしえんか—仔犬の生ひ立ち
著者: 著者・畫家・寫眞師・飼育者:カレル・チャペック、邦譯:秦一郎 序:佐藤春夫 序:板垣四郎
単行本 昭和書房
発売日: 1934-04-05(昭和9)
ISBN-10 :
ISBN-13 :
Image source: tomokilog - うただひかるまだがすかる 2010-02-11  © 2011 Copyright Tomoki Yamabayashi
犬の名の表記にばらつきがある。表紙、表紙の次の紙は「だあしゑんか」、背・扉・目次・奥付は「だあしえんか」、本文は「ダアシエンカ」。


■中国語訳(簡体字) Translation into simplified Chinese

我们的小主人公刚刚降生时,还只是个浑身雪白豆粒般大的小不点儿,你用一只手就可把它托起来。要不是它脑袋上挂着的两只黑黑的耳朵,屁股后面露出的小尾巴,你还真看不出这小家伙的真面目来。我们一直都希望能有一只漂亮的“公主”狗,所以给它起名达西卡——捷克人的女性名字,也可亲昵地叫它“达莎”。

   《小狗达西卡》 卡雷尔·恰佩克
   开津教育出版社 2008
   Excerpt at 王朝网络


■日本語訳 Translations into Japanese

(1) 栗栖 2008
生まれたときおまえは、ほんとにちっぽけで手のひらにおさまってしまうほどでした。白いからだに黒いかわいい二つの耳としっぽがついてなければ、子犬だとわからなかったかもしれません。ちょうど犬のお嬢さんがほしいと思っていたところだったので、ダーシェンカという名前をつけました。

   カレル・チャペック=文・挿絵・写真 栗栖茜(くりす・あかね)=訳
   『いたずら子犬ダーシェンカ』 海山社 2008-12-01
   Excerpt at Amazon.co.jp


(2) 小野田 2003
うまれたばかりの頃(ころ)は、なにやら白っぽいものがちょこんとあるだけで、手のひらに、すっぽりとおさまってしまいました。よくみると、小さな黒い耳がふたつ、後ろには小さなしっぽがひとつ、ついていました。そこで、私たちはそれを「犬」だと認めてあげることにしました。そして、前から犬の女の子がほしかったので、「ダーシェニカ」という名前をつけました。

   カレル・チャペック=作 小野田若菜(おのだ・わかな)=訳
   ペトル・ホリー=監修
   『子犬の生活ダーシェニカ』 よみがえる珠玉の名作
   ブロンズ新社 2003-09-25


(3) 保川 1998
それが生まれたとき、白くてほんのちっぽけで、手のひらに入るくらいだった。もし、二つのかわいい黒い耳とお尻のしっぽがなかったら、子犬だとわからなかっただろう。私たちは、ちょうど女の子の犬が欲しかったので、ダーシェンカと名づけた。

   カレル・チャペック=文・絵・写真 保川亜矢子(やすかわ・あやこ)=訳
   千野栄一(ちの・えいいち)=解説
   カレル・タイゲ=装丁 ハリー=ブックデザイン 清水能子=編集
   『ダーシェンカ あるいは子犬の生活』 メディアファクトリー 1998-12-05


(4) 伴田 1997, 2001, etc.
生まれたとき、それは片手にひょいと載せられるほどの、白い小さなかたまりだった。小さな二つの黒い耳と申しわけ程度の短い尻尾があったから、犬であることはたしかだった。わたしたちはこの小さな雌犬を〝ダーシェンカ〟と呼ぶことにした。

   カレル・チャペック=著 伴田良輔(はんだ・りょうすけ)=監訳
   a.ダーシェンカ—小犬の生活』 ヴィレッジブックス 2006-07
   b.ダーシェンカ—小犬の生活』 新潮文庫 2001-02-01
   c.小犬の生活—ダーシェンカ2』 新潮社 1997-01
   引用は b. に拠りました。見渡したところ、これら伴田氏監訳の版
   だけが他の訳と異なって、「子犬」や「仔犬」でなく「小犬」と表記
   しています。ところで、監訳者でなくて、実際に訳したほうの人の
   名が見あたらない。ふしぎだなぁ。


(5) 飯島 1996
 生まれたときには、ただのちっぽけな白いもので、手の中にはいるほどでした。それでも、ちっちゃな黒い耳が二つあり、お尻(しり)にはちっちゃなしっぽがついていたので、これは犬の子だな、とわかりました。
 そして、犬の女の子がほしかったので、ダーシェンカという女の子の名前をつけたのです。

   カレル・チャペック=著 飯島周(いいじま・いたる)=訳
   II ダーシェンカ 一、子犬のダーシェンカ
   『犬と猫 カレル・チャペック エッセイ選集3
   恒文社 1996-11-30


(6) 石川 1996, 1998
生まれたときは、ただの白い豆粒みたいで、丸めた掌(てのひら)の中に入ってしまった。でも、二つの黒いお耳と、後ろのしっぽがあったので、子犬だということが分かった。私たちは小犬の女の子が欲しかったので、ダーシェンカ(チェコ人の女の名前で、「ダーシャちゃん」の意)という名前をつけた。

   カレル・チャペック=著 石川達夫(いしかわ・たつお)=訳
   「ダーシェンカ、あるいは子犬の生活」
   a.チャペックの犬と猫のお話』 河出文庫 1998-11-04
   b.チャペックの犬と猫のお話』 河出書房新社 1996-08
   a.b. は1939年出版の Měl jsem psa a kočku (直訳すると
   『私は犬と猫を飼っていた』)の全訳。チャペックの犬と猫に
   関するエッセイを集めた「決定版」。「ダーシェンカ」以外の部分は
   本邦初訳。a.b. の訳文に手を加えたもの。引用は a.
   拠りました。


(7) 保川 1995
それが生まれたときは、白くてほんのちっぽけで、手のひらに入るくらいだった。もし、二つのかわいい黒い耳とお尻のしっぽがなかったら、子犬だとわからなかっただろう。私たちは、ちょうど女の子の犬が欲しかったので、ダーシェンカと名づけることにした。

   カレル・チャペック=文・絵・写真 保川亜矢子=訳
   山本容子(やまもと・ようこ)=序 千野栄一=解説
   カレル・タイゲ=チェコ版レイアウト・装丁
   ハリー=日本版アートディレクション
   『ダーシェンカ—あるいは子犬の生活』 SEG出版 1995-12-12
   確認しうるかぎり、チェコ語から直接訳された初めての邦訳。


(8) 小川 1981a
生まれたばかりのとき、それは手のひらにはいってしまうほどの、白い、固まりでしかありませんでした。もしも、ちっぽけでまっ黒い耳が二つと、かわいらしいしっぽがついていなかったら、だれも子犬だとは思わなかったでしょう。ちょうどわたしたちは、おじょうちゃん犬がほしいなと、思っていたところなので、この子犬にはダアシェンカという、女の子の名まえをつけました。

   カレル・チャペック=文・写真・絵 小川浩一(おがわ・こういち)=訳
   和田誠=装丁 アド 5=レイアウト
   『ダアシェンカ—ある子犬のくらしから
   講談社 1981-12-18
   底本の記載はない。したがってチェコ語原書から直に翻訳した
   ものか、それとも英訳・ドイツ語訳などからの重訳かも不明。


(9) 小川 1981b
はじめて生まれてきたとき、それは手のひらににぎれるほどの、ただほんの小さな、白いかたまりにすぎませんでした。けれど、ちっぽけな、まっくろの耳が二つと、かわいいしっぽがついていたので、やっとこさっとこ、子犬とわかったのでした。それにどうしても、女の子であってほしいと思っていたので、ダアシェニカ(チェコ女性の名前)という名前がつけられました。

   カレル・チャペック=著 小川浩一(おがわ・こういち)=訳
   「ダアシェニカ—ある子犬の物語」
   『世界動物文学全集29』 講談社 1981-03-18
   底本の記載はない。したがってチェコ語原書から直に翻訳した
   ものか、それとも英訳・ドイツ語訳などからの重訳かも不明。また、
   おなじ訳者が1年も経たないうちに、なぜおなじ出版社から、異なる
   訳を出したのかも不明。


(10) 小川 1970
[訳文は未見 - tomoki y.]

   カレル・チャペック=著 小川浩一(おがわ・こういち)=訳
   「ダアシェニカ」
   『愛犬ジャーナル』 1970
   上掲 小川氏訳 1981b 巻末の藤原英司氏「解説」によれば、
   小川氏訳「ダアシェニカ」は 1981b に先だって、まず、この
   愛犬家向け雑誌に発表されたそうです。


(11) 小松 1958
うまれたときは、てのひらにはいるくらいの、なんでもない、ちっぽけな、白いものでしかありませんでした。しかし、小さな黒い耳が二つと、うしろに、小さなしっぽが一つついているので、子イヌだな、ということがわかるのでした。そしてちょうどわたしたちは、お嬢(じょう)ちゃんイヌが一匹(ぴき)ほしいな、と思っていたところでしたので、ダーシェンカという名まえをつけました。つまり、ダーシャちゃん、というわけです。

   チャペック=著 小松太郎(こまつ・たろう)=訳
   「ダーシェンカ—ある子イヌの生活」
   『世界少年少女文学全集 第2部第11巻(諸国編2)
   東京創元社 1958-04-25
   巻末の「解説」のうち、小松氏の筆になる箇所によると、
   氏の邦訳は主としてドイツ語版によったとのことです。
   また、上掲 保川氏訳 1995 巻末の千野栄一氏の筆になる
   解説によると、この小松氏訳が邦訳としては2番めだそうです。


(12) 秦 1934, 1938
初め生れ出た時には、たゞほんのちよつぴりと白い塊りにすぎませんでした。掌(てのひら)の中に樂々と握りしめて了ふことも出來たんですもの。けれどもちんまりとしたまつくろな耳が二つと、ちつぽけな可愛い尻尾が一本あるおかげでどうやら仔犬だなとはうなづけました。そして女の仔であつてほしいといふので、ダアシエンカと名付けました。

   a. カレル・チャペック=原著 秦一郎=譯 『小犬日記
     高陽書院 1938-12(昭和13)
   b. 著者・畫家・寫眞師・飼育者:カレル・チャペック
     邦譯:秦一郎 序:佐藤春夫 序:板垣四郎
     『だあしえんか—仔犬の生ひ立ち』 定價參圓五拾錢
     昭和書房 1934-04-05(昭和9)
   a. は未見。引用は b. に拠りました。b. は本邦初訳。ロンドンで前年
   に出版された下の英訳本(訳者: M & R ウェザーオール)からの重訳。
   b. では、犬の名の表記にばらつきがある。表紙、表紙の次の紙は
   「だあしゑんか」、背・扉・目次・奥付は「だあしえんか」、本文は
   「ダアシエンカ」。

   底本:
   Dashenka; or The Life of a Puppy.
   Written, drawn, photographed and endured by K. Čapek.
   Translated by Marie Weatherall & Robert Weatherall.
   Published by G. Allen & Unwin: London, 1933.


■表紙画像コレクション2 —— 日本語版以外の版
 Cover photo collection 2: Editions in non-Japanese languages

zh Zh_dashenkacapek_4 en En_dashenka_capek

bg Bg_686327 cz Cz_dasenka_capek

[zh] 中国語(簡体字) 小狗达西卡
[en] 英語 Dashenka: The Life of a Puppy
[bg] ブルガリア語 Дашенка, или животът на едно кученце
[cz] チェコ語 DÁŠEŇKA čili život štěněte


■英訳 Translation into English

When it was born, it was a little white nothing that could fit in the palm of your hand. However, since it had a pair of black ears it could be recognized as a dog. And since she was female, I decided to name her Dasenka.

   Dasenka by Karel Capek
   Quotation at Dangerous dog bill - Radio Prague


■ドイツ語訳 Translation into German

Als es zur Welt kam, war es nur ein weißes Nichts, mit der hohlen Hand konnte man es umschließen. Aber da es ein Paar schwarze Ohren hatte und hinten einen winzigen Schwanz, erkannten wir es als Hündchen an, und weil wir uns ein Hundemädchen gewünscht hatten, gaben wir ihm den Namen Klein-Dascha oder Daschenka.

   Daschenka oder Das Leben eines jungen Hundes by Karel Capek
   Excerpt at Frenzeys Bücherbord


■ブルガリア語訳 Translation into Bulgarian

[訳文は未見]

   Дашенка, или животът на едно кученце
   Written by Карел Чапек (Karel Chapek)
   Translated by Невена Захариева (Nevena Zaharieva)
   Published by Отечество, 1986


■チェコ語原文 The original text in Czech

Když se to narodilo, bylo to jenom takové bílé nic, do hrsti se to vešlo; ale anžto to mělo pár černých ušisek a vzadu ocásek, uznali jsme, že to je psisko, a protože jsme si přáli mít psí holčičku, dali jsme tomu jméno Dášeňka.

   DÁŠEŇKA čili Život štěněte by Karel Čapek
   E-text at:
   * Karel Čapek on-line
   * MKP - Katalogový lístek


■外部リンク External links

 [cz] Česky
   * Karel Čapek - Wikipedia (1890–1938)
   * Dášeňka čili život štěněte - Wikipedie

 [bg] Български
   * Дашенка, или животът на едно кученце - Уикипедия

 [en] English
   * Karel Čapek - Wikipedia (1890–1938)

 [ja] 日本語
   * カレル・チャペック - Wikipedia (1890–1938)
   * アクレーノスケ for 満保魯志社
     上の YouTube 動画のあることは、このブログ記事で教わりました。
   * ダーシェンカ - Yahoo!ブログ
     更新を停止した古いサイトのようですが、何枚か写真が見られます。


■更新履歴 Change log

2011-12-03 ブルガリア語版の表紙画像と書誌情報を追加しました。
2011-12-02 小野田若菜=訳 2003-09-25 の訳文を挿入しました。
2011-05-17 秦一郎=譯 『だあしえんか—仔犬の生ひ立ち』 1934-04-05 の
         表紙画像を追加しました。
2011-01-27 小松太郎=訳 1958-04-25 の訳文を挿入しました。
2011-01-19 秦一郎=譯 1934-04-05 の訳文を挿入しました。


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■洋書 Books in non-Japanese languages

■和書 Books in Japanese
(1) ダーシェンカ/ダアシェンカ/ダアシェニカ


(2) カレル・チャペック

■DVD

  

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Saturday, 06 February 2010

Winter Dreams by F. Scott Fitzgerald フィッツジェラルド/フィツジェラルド「冬の夢」

        目次 Table of Contents

■はじめてのキス The first kiss
■フィッツジェラルドの時代 F. Scott Fitzgerald and his time
 Video 1  1920年代、狂騒の20年代、ジャズ・エイジ、チャールストン・ダンス
       1920s, The Roaring Twenties, The Jazz Age, The Charleston
■日本語訳 Translations into Japanese
   (J1) tomoki y. 2010
   (J2) 村上 2009
   (J3) 小川 2008
   (J4) 佐伯 1992
   (J5) 野崎 1990
   (J6) 渥美 1981
   (J7) 守屋 1979
   (J8) 飯島 1968
■ロシア語訳 Translation into Russian
■スペイン語訳 Translation into Spanish
 Video 2  American Masters F. Scott Fitzgerald Winter Dreams
■英語原文 The original text in English
■「フィッツジェラルド」か「フィツジェラルド」か?——著者名の日本語表記
 Transliteration variations of "Fitzgerald" in Japanese
■外部リンク External links
■更新履歴 Change log


■はじめてのキス The first kiss

主人公デクスター・グリーンとジュディ・ジョーンズがかわす初めてのキス。のちの傑作『グレート・ギャツビー』に登場するギャツビーとデイジーの原型がここにある。


■フィッツジェラルドの時代 F. Scott Fitzgerald and his time

F・スコット・フィッツジェラルドは1896年(明治29年)生まれ。宮沢賢治と同い年。

短篇小説「冬の夢」が「メトロポリタン・マガジン」に掲載されたのは1922年(大正11年)。フィッツジェラルド26歳。この年、39歳のカフカは「断食芸人」を書いて「ノイエ・ルントシャウ」誌に発表。保険公社を退職してサラリーマン生活に終止符を打っていた。フィッツジェラルドより5歳年上で、カフカより9歳年下の芥川龍之介は「藪の中」を雑誌「新潮」に発表。神経衰弱、胃けいれん、腸カタルなどで心身がむしばまれつつあった。

「冬の夢」がフィッツジェラルドの第三短篇集『若者はみな悲しい(すべて悲しき若者たち)』に収録されたのは1926年(大正15年)。フィッツジェラルド30歳。カフカが40歳で世を去ってからすでに2年経っていた。この年の暮れに大正天皇が47歳で崩御して改元。昭和元年は7日間しかなかった。したがって、翌1927年は昭和2年。芥川龍之介が35歳で自殺した年である。ウォール街の大恐慌が起こるのは、その2年後のことだった。

   参考: Scott Fitzgerald's Timeline


 Video 1 
1920年代、狂騒の20年代、ジャズ・エイジ、チャールストン・ダンス
1920s, The Roaring Twenties, The Jazz Age, The Charleston

Uploaded to YouTube by Aaron1912 on 25 Feb 2007.


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) tomoki y. 2010
すこし間があった。彼女はにっこりして口元をゆるめ、ほとんどそれと分からないぐらいかすかに彼のほうへふわりと身を傾け、上目づかいに彼を見た。デクスターは喉(のど)をごくりとさせ、実験が始まるのを息をこらして待ち受けた。これから目撃することになるのは、ふたりの唇と唇という元素によって神秘的に合成される、予想のつかない化合物だ。やがてデクスターは知った——彼女が惜しみなく、深く、何度もキスして彼に興奮を伝えるのを。そのキスは来るべきものの約束ではなく、成就したことの証しだった。キスが彼にもたらしたのは、空腹感がより多くを欲するというよりは、過剰がさらなる過剰を求めるという感覚だった。慈善のようなキス。抑えるところを知らないキスが、かえって欠如感を呼び起こしているのだった。

   F・スコット・フィッツジェラルド=作 Tomoki Yamabayashi=部分訳
   『冬の夢』
   tomokilog - うただひかるまだがすかる 2010-02-06
   下の佐伯泰樹氏の訳だけを一読して、他の先人諸氏の訳は、
   村上春樹氏の最新訳も含め、あえて一切参照しないで、
   辞書さえも引かずに作った拙訳。おそまつさま。


(J2) 村上 2009
一瞬の間があった。それから彼女は微笑み、唇の両端が下にさがった。そしてほんの微かに身をそよがせるようにして、彼に寄り添い、その目を見上げた。デクスターの喉にかたまりのようなものが込み上げてきた。そして彼は息を詰まらせながら、その実験の行方を見守った。二人の唇という元素(エレメント)からミステリアスに形作られようとする、予想もつかぬ合成物を彼は、目の当たりにしているのだ。やがて結果はそこに現れた。彼女は自分の心の高まりをキスを通して、彼に伝えた。惜しみなく、そして深く。それは約束の口づけではなく、成就の口づけだった。その口づけは彼の中に、刷新につながる飢えをではなく、更なる飽食につながる飽食を立ち上げることになった。それはまさに施し(チャリティー)のようなキスだった。そのキスはすべてを惜しげなく差し出すことによって、逆に渇望を引き出していくのだ。

   スコット・フィッツジェラルド=作 村上春樹(むらかみ・はるき)=訳
   『冬の夢』 中央公論新社 2009-11-25


(J3) 小川 2008
ここで二人とも黙った。それから彼女の顔が笑い、その笑みが口元から消えたと思うと、ゆらりと体が傾くかのように寄ってきて、下から見上げる目になっていた。デクスターはぐっと喉を詰まらせ、息を止めて結果を待った。どういう実験になるのやら、たがいの唇が素材になって、不思議な結合ができあがるのかもしれない。そして結果が出た。激しく深いキスを何度も仕掛けられ、高まる思いが伝わった。これからどうなるというキスではない。もらうべきものはもらっている。つまり足りないから欲しくなるのではなくて、充分にもらえるから充分以上に欲しくなる。慈善事業のようなキスなのだ。気前よくばらまいて、さらなる需要を創り出す。

   スコット・フィッツジェラルド=作 小川高義(おがわ・たかよし)=訳
   「冬の夢」
   『若者はみな悲しい』 光文社古典新訳文庫 2008-12-09


(J4) 佐伯 1992
しばらく会話がとぎれた。ジューディがほほえむと唇の両端がぐいと下がった。ほとんどわからぬほどかすかに軀を揺らして娘はデクスターに近づき、その眼をのぞきこんだ。のどもとに何かの塊がこみ上げてきた。デクスターは息をとめ、実験の結果が出るのを待ちうけていた。二人の唇が摩訶不思議に結合して予想もしなかった化合物が生成される場に、いま立ち会っているのだ。やがて彼は気づいた——幾度も繰り返されたキスは見込みではなく成就であり、この娘はキスによって惜しみなく、充分におのれの激情を伝えたのだと。かれの心中によびおこされたのは、更新を求める渇望ではなく、ひとしきりの飽満がさらなる飽満を求める感覚だった……キスは慈善に似ていて、いっさい抑制することがないためにかえって物足りなくなるものなのだ。

   フィッツジェラルド=作 佐伯泰樹(さえき・やすき)=訳 「冬の夢」
   佐伯泰樹=編訳 『フィッツジェラルド短篇集』 岩波文庫 1992-04-16


(J5) 野崎 1990
そこで言葉が途切れた。それから彼女は微笑した。口もとがくずれ、ほとんどそれと分らぬくらいかすかに身体がゆらいで彼に寄り添って、まじまじと彼の目を見上げた。デクスターの咽喉(のど)もとに固まりのようなものがこみあげてきた。二人の唇が合ったらどうなるのか、二つの物質を結合することによって予測もつかない化合物が形成されるのを迎えるような思いで彼は、息をころしてその実験の瞬間を待った。そして彼は知った——彼女は、何かを約束するのではなく、ある充足を語る口づけによって、彼にその興奮を、あふれるばかりにたっぷりと、身体の中までしみ通るように伝えたのだ。その口づけは彼の中に更新を求める飢餓感を呼び起こしたのではない。それは飽満の上にも更なる飽満を要求する満ち足りた感じを喚起したのだ……いわば施しにも似て、何一つ拒まず、惜しみなく与えることによって欲求を生み出す口づけであった。

   フィツジェラルド=作 野崎孝(のざき・たかし)=訳 「冬の夢」
   『フィツジェラルド短編集』 新潮文庫 1990-08-25


(J6) 渥美 1981
ちょっと、間が途切れた。それから彼女は口の両端を曲げて微笑すると、ほとんど気がつかないくらい身体を彼のほうに寄せて、その目をのぞきこんだ。なにか固まりのようなものがデクスターの喉にこみ上げて来た。二人のくちびるという元素を合せると、どのような未知の化合物が神秘的に生み出されるのか、その実験の結果を息を殺して待った。それから彼は知った。——彼女は自分の感動を、惜しげもなく、(ただの約束ごとではない)本物のくちづけによって、十二分に彼に伝えたのだ。それは満たされぬ欲望を刺激するようなキスではなく、いやが上にも欲望を募り、とめどない貪欲さを起こさせるようなキスだった。……ちょうど、なにものも惜しまず与えることによって、ますます欲望を募らせる慈善行為にも似たキスであった。

   フィッツジェラルド=作 渥美昭夫(あつみ・あきお)=訳 「冬の夢」
   渥美昭夫+井上謙治=編
   『ジャズ・エイジの物語 フィッツジェラルド作品集1』(全3巻)
   荒地出版社 1981-05-10


(J7) 守屋 1979
しばらくの間、言葉がとぎれた。やがて彼女は、微笑をうかべた。そして口の両端を下げ、彼の眼をじっとみつめてから、ほとんどわからないくらい、ごくわずかに体をふるわせながら、彼のほうに近づいてきた。デクスターの喉には、何か塊のようなものがこみあげてきた。彼は、二人の唇という要素から、神秘的に作り出される予測しがたい混合物を、目の前にしながら、かたずをのんで、その実験を待ちうけた。次の瞬間、彼は知った——約束というよりは、成就ともいうべき接吻をもって、惜しげもなく、深く、彼女の興奮を彼女が伝えてきたのを。その接吻は、何度もやりたいという渇望を起させる種類のものではなく、飽満がさらに飽満を求めるといった性質のものだった。それは、何ものをも抑制することなく、渇望を生み出す、一種の慈善ともいうべき、接吻だった。

   フィッツジェラルド=著 守屋陽一(もりや・よういち)=訳 「冬の夢」
   『雨の朝 パリに死す 他二編』 旺文社文庫 1979-07-30


(J8) 飯島 1968
ちょっと沈黙があった。やがて彼女は微笑を浮かべた。口の両すみが下にたれ、ほとんど気がつかぬくらいに体をかたむけて彼のそばにより、じっと見上げた。デクスターののどに、ぐっとかたまりがこみ上げてきた。二人のくちびるの要素から神秘的に作り出される未知の合成物を目の前にして、彼は息をころして実験を待ちかまえた。と、彼にはわかった——相手の興奮が伝わってきた、充分に、ふかぶかと、約束ではなくて履行である接吻(せっぷん)でもって。それは彼の中に、くり返しを求める飢えではなくて、いやが上にも満ちたりたものを求める満腹感をかきたてた……それは施しものにも似たキスであり、何ものをもはばからぬことによって欲望を生み出すキスであった。

   フィツジェラルド=作 飯島淳秀(いいじま・よしひで)=訳 「冬の夢」
   『雨の朝パリに死す』 角川文庫 1968-11-30


■ロシア語訳 Translation into Russian

Наступило молчание. Но вот уголки ее губ изогнулись в улыбке, она неуловимым движением качнулась к Декстеру, глядя ему в глаза. У Декстера прервалось дыхание, он замер в ожидании — сейчас он испытает неизведанное, в их поцелуях таинственно возникнет нечто, чего нельзя предрешить, нельзя предсказать. И так оно и случилось — она передала ему свой пыл щедро, безудержно, поцелуями, которые были не обещанием, а свершением. Они вызывали не бесконечно возрождающийся голод, а ничем не утоляемое пресыщение… они, как милостыня, лишь множили просьбы, потому что отдавали все без остатка.

   Ф. Скотт Фицджеральд
   Зимние мечты
   E-text at fitzgerald.narod.ru


■スペイン語訳 Translation into Spanish

Hubo una pausa. Después ella sonrió y se inclinaron las comisuras -de sus labios. Con un mo- vimiento casi imperceptible se acercó más a él y lo miró en los ojos. A Dexter se le hizo un nudo en la garganta y contuvo la respiración a la espera de la experiencia, pronto para encarar la combinación de los elementos que sus labios unidos aportarían y cuyo resultado era imposible predecir. Entonces vio... que ella le comunicaba su excitación pródiga, hondamente, con besos que no eran una promesa sino una realización. Estos despertaron en él no el apetito que demanda la satisfacción sino el exceso que reclamaría otro exceso... besos que eran como una limosna, que creaban el deseo porque no representaban absolutamente nada.

   Sueños de invierno by Francis Scott Fitzgerald
   E-text at Sueños de Invierno [doc]


 Video 2 
American Masters F. Scott Fitzgerald Winter Dreams Part 1 of 9

"American Masters" F. Scott Fitzgerald: Winter Dreams (2001) - IMDb
F. Scott Fitzgerald | American Masters | PBS


■英語原文 The original text in English

There was a pause. Then she smiled and the corners of her mouth drooped and an almost imperceptible sway brought her closer to him, looking up into his eyes. A lump rose in Dexter's throat, and he waited breathless for the experiment, facing the unpredictable compound that would form mysteriously from the elements of their lips. Then he saw--she communicated her excitement to him, lavishly, deeply, with kisses that were not a promise but a fulfillment. They aroused in him not hunger demanding renewal but surfeit that would demand more surfeit . . . kisses that were like charity, creating want by holding back nothing at all.

   Winter Dreams by F. Scott Fitzgerald
   This story first appeared in Metropolitan Magazine in December 1922,
   and was collected in All the Sad Young Men in 1926.
   E-text at:
   * USC: F. Scott Fitzgerald Centenary Home Page
   * Project Gutenberg Australia


■「フィッツジェラルド」か「フィツジェラルド」か?——著者名の日本語表記
 Transliteration variations of "Fitzgerald" in Japanese

Fitzgerald の日本語表記は、今日では「フィッツジェラルド」が一般的ですが、新潮文庫や角川文庫などでは「フィツジェラルド」を採用しているようです。また、古い文献などでは、「フィッツゼラルド」というのも見かけます。


■外部リンク External links

 [en] English
   * F. Scott Fitzgerald - Wikipedia (1896-1940)
   * F. Scott Fitzgerald Centenary Home Page
     at the University of South Carolina

 [ja] 日本語
   * F・スコット・フィッツジェラルド - Wikipedia (1896-1940)
   * 日本スコット・フィッツジェラルド協会


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■洋書 Books in non-Japanese languages
(1) F. Scott Fitzgerald

(2) The Roaring Twenties

(3) The Jazz Age

■和書 Books in Japanese
(1) スコット・フィッツジェラルド

(2) スコット・フィッツゼラルド

(3) 1920年代

(4) ジャズ・エイジ

  

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Thursday, 04 February 2010

芥川龍之介から愛児宛ての遺書 Suicide note from Ryunosuke Akutagawa to his children

■はじめに Introduction

芥川龍之介は1927(昭和2)年7月24日日曜日早朝に自殺した。妻や子どもや友人たちに宛てて遺書を残している。先日このブログでは妻・芥川文子宛ての遺書をとりあげた。今回下に引用するのは、3人の幼い息子たちに宛てた遺書である。


 Video 1 
Ryunosuke Akutagawa's 121st Birthday - Google Doodle (2013-03-01)

Published by AaAbabyvideo on 3 Mar 2013


 Video 2 
芥川龍之介の遺書——直筆原稿見つかる
Novelist Akutagawa's suicide notes found

2008-07-18 NHKニュース 芥川龍之介の遺書 直筆原稿見つかる
Source: 動画共有サイト - zoome


■愛児宛て遺書 Suicide note from Ryunosuke Akutagawa to his children

(1) やぶちゃん翻刻版 2009

 わが子等に。

 一人生は〔死に至る〕戰ひなることを忘るべからず。
 二從つて汝等の力を恃むことを勿れ。 汝
等の力を養ふを旨とせよ。
 三 小穴隆一を父と思へ。 從つて小穴の教
訓に從ふべし。
 四若しこの人生の戰ひに破れし時には汝等
の父の如く自殺せよ。 但し汝等の父の如く他
に不幸を及ぼすを避けよ。
 四五茫々たる天命は知り難しと雖も、努めて
あらゆる〔汝等の家〕族に恃まず、 汝等の欲望を抛棄せ
よ。 是反つて汝等をして後年汝等を幸福にす〔平和ならし〕
〔む〕る途なり。
 六汝等の母を憐憫せよ。 然れどもその憐
憫に爲に汝等の意志を抂ぐべからず。 是亦却
つて汝等をして後年〔年〕汝等の母を■〔を〕幸福ならしむ
べし。
 七汝等は皆汝等の父の如く神經質なるを免
れざるべし。 殊にその事実に注意せよ。 若し
 八汝等の父は汝等を愛す。 (若し汝等を愛せ
ざら〔ん〕乎、 或は汝等を棄てて顧みざる〔べ〕し。 汝
等を棄てて顧みざる能はらん乎、]〔る能は〕ば、 生路も亦なきに
しもあらず)
            芥川龍之介

  • 芥川龍之介遺書全6通 他 関連資料1通 ≪2008年に新たに見出されたる遺書原本 やぶちゃん翻刻版 附やぶちゃん注≫ 翻刻電子テクスト及び注・解釈 2009 Yabtyan
  • tomoki y. 注
    上掲テキストは、やぶちゃん氏が『芥川龍之介の書画』所収の写真図版を丹念に凝視して、直筆の改行箇所や字空けや芥川による推敲の跡までも忠実に克明に再現しようとしたもの。翻刻の際に採られた原則のさらなる詳細については、上掲やぶちゃん氏サイトの注や後注をご参照ください。

(2) 日本近代文学館版 2009

1枚目
わが子等に。
一人生は死に至る戦ひなることを忘るべからず。
二従つて汝等の力を恃むことを勿れ。汝等の力を養ふを旨とせよ。
三 小穴隆一を父と思へ。従つて小穴の教訓に従ふべし。
四若しこの人生の戦ひに破れし時には汝等の父の如く自殺せよ。但し汝等の父の如く他に不幸を及ぼすを避けよ。

2枚目
五茫々たる天命は知り難しと雖も、努めて汝等の家族に恃まず、汝等の欲望を抛棄せよ。是反つて汝等をして後年汝等を平和ならしむる途なり。
六汝等の母を憐憫せよ。然れどもその憐憫の為に汝等の意志を抂ぐべからず。是亦却つて汝等をして後年汝等の母を幸福ならしむべし。
七汝等は皆汝等の父の如く神経質なるを免れざるべし。殊にその事実に注意せよ。

3枚目
八汝等の父は汝等を愛す。(若し汝等を愛せざらん乎、或は汝等を棄てて顧みざるべし。汝等を棄てて顧みざる能はば、生路も亦なきにしもあらず)
芥川龍之介

  • 遺書「わが子等に」
    図版解題: 石割透 二百字詰め原稿用紙3枚・ペン書き 各24.5x17.5cm 昭和2年
  • 「遺書篇」
    財団法人 日本近代文学館=編 池内輝雄(いけうち・てるお)=編集・解説 石割透(いしわり・とおる)=編集・解題 『芥川龍之介の書画』 二玄社 2009-10-20

(3) 岩波全集版 1998
わが子等に
 一人生は死に至る戦ひなることを忘るべからず。
 二従つて汝等の力を恃むことを勿れ。汝等の力を養ふを旨とせよ。
 三小穴隆一を父と思へ。従つて小穴の教訓に従ふべし。
 四若しこの人生の戦ひに破れし時には汝等の父の如く自殺せよ。但し汝等の父の如く 他に不幸を及ぼすを避けよ。
 五茫々たる天命は知り難しと雖も、努めて汝等の家族に恃まず、汝等の欲望を抛棄せよ。是反つて汝等をして後年汝等を平和ならしむる途なり。
 六汝等の母を憐憫せよ。然れどもその憐憫の為に汝等の意志を抂ぐべからず。是亦却つて汝等をして後年汝等の母を幸福ならしむべし。
 七汝等は皆汝等の父の如く神経質なるを免れざるべし。殊にその事実に注意せよ。
 八汝等の父は汝等を愛す。(若し汝等を愛せざらん乎、或は汝等を棄てて顧みざるべし。汝等を棄てて顧みざる能はば、生路も亦なきにしもあらず)

                              芥川龍之介


■tomoki y. によるコメント Comments by tomoki y.

人生の戦いに負けたら、オレが自殺するように、おまえたちも自殺しろ。

こんなふうにわが子に命じる親は、めったにいないと思う。しかも、この親は子供たちを愛していると言い、母親を哀れと思いやれとも命じている。さらに、おまえたちは親に似て神経質なはずだから注意しろとも。

明敏すぎる人は、生命体としては種の保存や繁栄にあまり向いていないようだ。透徹した精神は、地上にいて衆生を富ませるよりは、夜空の星となって輝きつづける。


■外部リンク External links


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■DVD

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(1) 関口安義+芥川龍之介

(2) 遺書

(3) 芥川龍之介+遺書

(4) 芥川龍之介+手紙

(5) 芥川龍之介+書簡

  

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Monday, 01 February 2010

芥川龍之介から妻・芥川文子宛ての遺書 Suicide note from Ryunosuke Akutagawa to Fumiko Akutagawa

 Video 
菊池寛、35歳の芥川龍之介、芥川の息子(比呂志・多加志)らの映像(昭和2年)
Akutagawa, aged 35, two of his sons, Kikuchi Kan, et al. in 1927

Uploaded by goulfully on Nov 27, 2011. 改造社の『現代日本文学全集』、いわゆる円本全集の宣伝のため、昭和2年6月に撮影された映画フィルム。いまならさしずめプロモーション・ビデオといったところ。芥川の死の1、2か月まえ。場所は東京・田端の芥川宅らしい。


 Image gallery 1 
「羅生門」——表紙画像 Rashomon: Cover photos

↓ クリックして拡大 Click to enlarge ↓

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ru Ru_akutagawa_rashomon he He_akutagawa_rashomon zh Zh_rashomon_akutagawa

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■「羅生門」——言語と書誌情報
 Rashomon: Linguistic and bibliographic information

[it] イタリア語
タイトル: Rashomon e altri racconti
著者: Akutagawa Ryunosuke 訳者: Ghio K.
出版社: TEA
出版年: 2002
ISBN-10 : 8850202083
ISBN-13 : 9788850202089


[pt] ポルトガル語
タイトル: Rashômon e Outros Contos
著者: Akutagawa 訳者: Madalena Hashimoto e Junko Ota
出版社: Hedra
出版年: 2002
ISBN-10 :
ISBN-13 : 9788577150946
More info at Americanas.com


[es] スペイン語
タイトル: Rashomon y Otros Relatos (Clasicos Elegidos)
著者: Ryunosuke Akutagawa 
ハードカバー
出版社: Errepar
出版年: 2003-07
ISBN-10 : 9875503118
ISBN-13 : 9789875503113


[fr] フランス語
タイトル: Rashômon et autres contes (Poche)
著者: Ryûnosuke Akutagawa (Auteur), Arimasa Mori (Traduction)
出版社: Gallimard
出版年: 2003-10-09
ISBN-10: 2070304051
ISBN-13: 9782070304059


[de] ドイツ語
タイトル: Rashomon
著者: Ryunosuke Akutagawa 
ペーパーバック
出版社: Luchterhand Literaturvlg
出版年: 2001-09
ISBN-10 : 3630620124
ISBN-13 : 9783630620121


[en] 英語
タイトル: Rashomon and Seventeen Other Stories
著者: Ryunosuke Akutagawa Translation by Jay Rubin
    Introduction by Haruki Murakami  Cover illustration by Yoshihiro Tatsumi
    翻訳: ジェイ・ルービン 序文: 村上春樹 表紙絵: 辰巳ヨシヒロ
ペーパーバック
出版社: Penguin Classics Deluxe Edition
出版年: 2006-10-31
ISBN-10 : 0143039849
ISBN-13 : 9780143039846


[ru] ロシア語
タイトル: Ворота Расемон. Новеллы
著者: Акутагава Рюноскэ (Akutagawa Ryunosuke)
ハードカバー
出版社: Эксмо (Eksmo)
出版年: 2007
ISBN-10 : 5699207775
ISBN-13 : 9785699207770


[he] ヘブライ語
タイトル: ראשומון
著者: אקוטגווה ריונוסקה (Akutagawa Ryunosuke)
出版社: הוצאת גוונים - עלים
出版年: 2002
ISBN-10:
ISBN-13:


[zh] 中國語(繁體字)
タイトル: 羅生門—芥川龍之介全集1
著者: 芥川龍之介 訳者: 文潔若
平裝
出版社: 格林
出版年: 2001-05-24
ISBN-10: 9577454399
ISBN-13: 9789577454393


[ko] 韓国語
タイトル: 라쇼몽
著者: 아쿠타가와 류노스케 (Ryunosuke Akutagawa) 訳者: 김영식
出版社: 문예출판사
出版年: 2008-04-20
ISBN-10 : 8931005911
ISBN-13 : 9788931005912


[ja] 日本語
タイトル: 芥川龍之介全集〈第1巻〉羅生門 鼻
著者:芥川 龍之介 
出版社: 単行本 岩波書店
出版年: 1995-11
ISBN-10 : 4000919717
ISBN-13 : 9784000919715


■芥川龍之介の「遺書」 Ryunosuke Akutagawa's suicide notes

芥川龍之介は1927(昭和2)年7月24日日曜日早朝に自殺した。つぎのとおり複数の「遺書」を残している。

   a. 妻・芥川文子 宛て(原稿用紙2枚)
   b. 妻・芥川文子宛て断片1(同1枚)
   c. 妻・芥川文子宛て断片2(同1枚)
   d. 「わが子等に」 比呂志多加志也寸志 の息子3人がいた(同3枚)
   e. 友人・菊池寛 宛て(同2枚)
   f. 友人・小穴隆一 宛て(同5枚) そして
   g.或旧友へ送る手記」(友人・久米正雄 宛てだとされる)

「将来に対するぼんやりした不安」という、あの有名な文句が書かれているのは g. である。「遺書」とも「作品」ともとれるこの文章は7月24日、芥川の亡くなったその日の午後9時、久米正雄の朗読によって報道機関のまえで発表された。全文は翌25日月曜の『東京日日新聞』朝刊に掲載された。


■遺書の「発見」 The "discovery" of the suicide notes

下に引用するのは、上記 a. 妻・文子宛て遺書の全文である。a. は、それが存在したことが以前から知られていた。全文が過去数回編まれた芥川全集にも収録されている。しかし、末尾に「直ちに焼棄せよ」という芥川の文言があるため、その指示どおり、ある時期に処分されたものと一般には信じられていた。

原本が現存することが明らかになったのは2008年5月のこと。芥川の孫にあたる 芥川耿子(あくたがわ・てるこ)氏が他の遺書などとともにこれを財団法人 日本近代文学館 に寄贈した結果、初めて一般に公開されるにいたった。

a.f. は今ではその全葉の写真画像を2009年10月刊行の大型本『芥川龍之介の書画』で見ることができる。この書画集によって「初公開」された遺書は、上記のうち a. b. d. および e. の4通である。


■妻・芥川文子宛遺書 Suicide note to Fumiko Akutagawa, his wife

(1) やぶちゃん翻刻版 2009

 一、 生かす工夫絶對に無用
 二、 絶命後小穴君に知らすべし。 絶命前に
は小穴君を苦しますこ〔め并せて世間を騷がす〕惧れあり。
 三、 絶命すまでは來客には「暑さあたり」と披露
すべし。
 四、 下島先生と〔御〕相談の上、 自殺とする
]〔病〕殺とするも可。 若し自殺と定まりし時
は遺書(菊地宛)を菊地に与ふべし。 然らざれ

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ば燒き棄てよ。 他の遺書(文子宛)は如何に関ら
ず披見し、 出來るだけ遺志に從ふやうにせよ。
 五、 遺物には小穴君に蓬平の蘭を贈るべし。
又義敏に松花硯(小硯)を進贈贈るべし。
 六この遺書は直ちに燒棄せよ。

[やぶちゃん注:全2枚。松屋20×20=200字詰原稿用紙。25㎝×17.5㎝(底本は画像に縮小が施されているため、底本の石割透氏の図版解題の数値を示す)。罫色は画像では暗い藍色に見える。下欄外右方に製造社内の原稿用紙規格を示すものと思われる『(SM印 B…1  10…20)』の印刷、左欄外下方に独特の書体活字の『松屋製』の印刷。ペン書き(私にはブラックに見える)。冒頭2行空き。「燒き棄てよ。……」以下は2枚目。原稿用紙仕様は同一。]

   芥川龍之介遺書全6通 他 関連資料1通
   ≪2008年に新たに見出されたる遺書原本
   やぶちゃん翻刻版 附やぶちゃん注≫
   翻刻電子テクスト及び注・解釈 2009 Yabtyan

   tomoki y. 注
   上掲テキストは、やぶちゃん氏が『芥川龍之介の書画』所収の
   写真図版を丹念に凝視して、直筆の改行箇所や芥川による
   推敲の跡までも忠実に克明に再現しようとしたもの。翻刻の際に
   採られた原則のさらなる詳細については、上掲やぶちゃん氏
   サイトの注や後注をご参照ください。


(2) 日本近代文学館版 2009

1枚目
一、生かす工夫絶対に無用。
二、絶命後小穴君に知らすべし。絶命前には小穴君を苦しめ并せて世間を騷がす惧れあり。
三、絶命すまで来客には「暑さあたり」と披露すべし。
四、下島先生と御相談の上、自殺とするも病殺とするも可。若し自殺と定まりし時は遺書(菊池宛)を菊池に与ふべし。然らざれ

2枚目
ば燒き捨てよ。他の遺書(文子宛)は如何に関らず披見し、出来るだけ遺志に従ふやうにせよ。
五、遺物には小穴君に蓬平の蘭を贈るべし。又義敏に松花硯(小硯)を贈るべし。
六この遺書は直ちに燒棄せよ。

   芥川文子宛遺書
   図版解題: 石割透
   二百字詰め原稿用紙2枚・ペン書き 各25x17.5cm 昭和2年

   「遺書篇」
   財団法人 日本近代文学館=編
   池内輝雄(いけうち・てるお)=編集・解説
   石割透(いしわり・とおる)=編集・解題
   『芥川龍之介の書画』 二玄社 2009-10-20

   tomoki y. 注
   上掲やぶちゃん氏サイトでも指摘されているが、写真図版と見くらべると、
   句読点、旧字・新字の別など細部が芥川の直筆とは異なることがわかる。


(3) 岩波全集版 1998
 一、生かす工夫絶対に無用。
 二、絶命後小穴君に知らすべし。絶命前には小穴君を苦しめ幷せて世間を騷がす惧れあり。
 三、絶命すまで来客には「暑さあたり」と披露すべし。
 四、下島先生と御相談の上、自殺とするも病殺とするも可。若し自殺と定まりし時は遺書(菊池宛)を菊池に与ふべし。然らざれば燒き棄てよ。他の遺書(文子宛)は如何に関らず披見し、出来るだけ遺志に従ふやうにせよ。
 五、遺物には小穴君に蓬平の蘭を贈るべし。又義敏に松花硯(小硯)を贈るべし。
 六、この遺書は直ちに燒棄せよ。

   芥川龍之介=著 「遺書」
    『芥川龍之介全集〈第23巻〉日録・講演メモ 他』(全24巻)
   岩波書店 1998-01-29
   E-text at 青空文庫


 Image gallery 2 
芥川龍之介——フォトアルバム
Akutagawa_photo_album_2
日本近代文学館 資料写真検索 の簡易検索画面に「芥川龍之介」と入力すると、上の6枚を含む全部で171枚の写真が得られる。芥川本人の写真のほか、家族や友人の写真、書影などを含む。


■外部リンク External links

 [ja] 日本語
  (1) 遺書見つかる
   * 芥川龍之介:妻子らにあてた幻の遺書4通見つかる
      - 文芸同志会通信(毎日新聞 2008-07-18 記事を転載)
   * 【文壇】芥川龍之介の“幻の”遺書が見つかる…
     「わが子等に」と題して妻子に宛てた4通(実物写真あり)
      - ニュース速報+@2ch (読売新聞 2008-07-18 記事を転載)
   * 芥川龍之介の遺書4通公開
      - 観劇レビュー&旅行記 (朝日新聞 2008-07-18 記事を転載)
   * ニュース写真特集 - 毎日新聞 2008-07-19
   * 芥川龍之介の遺書 - 84歳の人間の考えること/ウェブリブログ 2008-07-20
     芥川の自殺を報じた東京日日新聞 1927-07-25 記事の複製を掲載
  (2) 人と作品
   * 芥川龍之介 - Wikipedia (1892-1927)
   * 芥川竜之介 - 青空文庫
   * 芥川竜之介 - 近代デジタルライブラリー - 国立国会図書館
   * 芥川龍之介私的データベース

 [en] English
   * Ryūnosuke Akutagawa - Wikipedia (1892-1927)
   * Ryunosuke Akutagawa - Project Gutenberg
   * Akutagawa Ryunosuke (1892-1927) - Biography by Petri Liukkonen


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