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Monday, 01 February 2010

芥川龍之介から妻・芥川文子宛ての遺書 Suicide note from Ryunosuke Akutagawa to Fumiko Akutagawa

 Video 
菊池寛、35歳の芥川龍之介、芥川の息子(比呂志・多加志)らの映像(昭和2年)
Akutagawa, aged 35, two of his sons, Kikuchi Kan, et al. in 1927

Uploaded by goulfully on Nov 27, 2011. 改造社の『現代日本文学全集』、いわゆる円本全集の宣伝のため、昭和2年6月に撮影された映画フィルム。いまならさしずめプロモーション・ビデオといったところ。芥川の死の1、2か月まえ。場所は東京・田端の芥川宅らしい。


 Image gallery 1 
「羅生門」——表紙画像 Rashomon: Cover photos

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■「羅生門」——言語と書誌情報
 Rashomon: Linguistic and bibliographic information

[it] イタリア語
タイトル: Rashomon e altri racconti
著者: Akutagawa Ryunosuke 訳者: Ghio K.
出版社: TEA
出版年: 2002
ISBN-10 : 8850202083
ISBN-13 : 9788850202089


[pt] ポルトガル語
タイトル: Rashômon e Outros Contos
著者: Akutagawa 訳者: Madalena Hashimoto e Junko Ota
出版社: Hedra
出版年: 2002
ISBN-10 :
ISBN-13 : 9788577150946
More info at Americanas.com


[es] スペイン語
タイトル: Rashomon y Otros Relatos (Clasicos Elegidos)
著者: Ryunosuke Akutagawa 
ハードカバー
出版社: Errepar
出版年: 2003-07
ISBN-10 : 9875503118
ISBN-13 : 9789875503113


[fr] フランス語
タイトル: Rashômon et autres contes (Poche)
著者: Ryûnosuke Akutagawa (Auteur), Arimasa Mori (Traduction)
出版社: Gallimard
出版年: 2003-10-09
ISBN-10: 2070304051
ISBN-13: 9782070304059


[de] ドイツ語
タイトル: Rashomon
著者: Ryunosuke Akutagawa 
ペーパーバック
出版社: Luchterhand Literaturvlg
出版年: 2001-09
ISBN-10 : 3630620124
ISBN-13 : 9783630620121


[en] 英語
タイトル: Rashomon and Seventeen Other Stories
著者: Ryunosuke Akutagawa Translation by Jay Rubin
    Introduction by Haruki Murakami  Cover illustration by Yoshihiro Tatsumi
    翻訳: ジェイ・ルービン 序文: 村上春樹 表紙絵: 辰巳ヨシヒロ
ペーパーバック
出版社: Penguin Classics Deluxe Edition
出版年: 2006-10-31
ISBN-10 : 0143039849
ISBN-13 : 9780143039846


[ru] ロシア語
タイトル: Ворота Расемон. Новеллы
著者: Акутагава Рюноскэ (Akutagawa Ryunosuke)
ハードカバー
出版社: Эксмо (Eksmo)
出版年: 2007
ISBN-10 : 5699207775
ISBN-13 : 9785699207770


[he] ヘブライ語
タイトル: ראשומון
著者: אקוטגווה ריונוסקה (Akutagawa Ryunosuke)
出版社: הוצאת גוונים - עלים
出版年: 2002
ISBN-10:
ISBN-13:


[zh] 中國語(繁體字)
タイトル: 羅生門—芥川龍之介全集1
著者: 芥川龍之介 訳者: 文潔若
平裝
出版社: 格林
出版年: 2001-05-24
ISBN-10: 9577454399
ISBN-13: 9789577454393


[ko] 韓国語
タイトル: 라쇼몽
著者: 아쿠타가와 류노스케 (Ryunosuke Akutagawa) 訳者: 김영식
出版社: 문예출판사
出版年: 2008-04-20
ISBN-10 : 8931005911
ISBN-13 : 9788931005912


[ja] 日本語
タイトル: 芥川龍之介全集〈第1巻〉羅生門 鼻
著者:芥川 龍之介 
出版社: 単行本 岩波書店
出版年: 1995-11
ISBN-10 : 4000919717
ISBN-13 : 9784000919715


■芥川龍之介の「遺書」 Ryunosuke Akutagawa's suicide notes

芥川龍之介は1927(昭和2)年7月24日日曜日早朝に自殺した。つぎのとおり複数の「遺書」を残している。

   a. 妻・芥川文子 宛て(原稿用紙2枚)
   b. 妻・芥川文子宛て断片1(同1枚)
   c. 妻・芥川文子宛て断片2(同1枚)
   d. 「わが子等に」 比呂志多加志也寸志 の息子3人がいた(同3枚)
   e. 友人・菊池寛 宛て(同2枚)
   f. 友人・小穴隆一 宛て(同5枚) そして
   g.或旧友へ送る手記」(友人・久米正雄 宛てだとされる)

「将来に対するぼんやりした不安」という、あの有名な文句が書かれているのは g. である。「遺書」とも「作品」ともとれるこの文章は7月24日、芥川の亡くなったその日の午後9時、久米正雄の朗読によって報道機関のまえで発表された。全文は翌25日月曜の『東京日日新聞』朝刊に掲載された。


■遺書の「発見」 The "discovery" of the suicide notes

下に引用するのは、上記 a. 妻・文子宛て遺書の全文である。a. は、それが存在したことが以前から知られていた。全文が過去数回編まれた芥川全集にも収録されている。しかし、末尾に「直ちに焼棄せよ」という芥川の文言があるため、その指示どおり、ある時期に処分されたものと一般には信じられていた。

原本が現存することが明らかになったのは2008年5月のこと。芥川の孫にあたる 芥川耿子(あくたがわ・てるこ)氏が他の遺書などとともにこれを財団法人 日本近代文学館 に寄贈した結果、初めて一般に公開されるにいたった。

a.f. は今ではその全葉の写真画像を2009年10月刊行の大型本『芥川龍之介の書画』で見ることができる。この書画集によって「初公開」された遺書は、上記のうち a. b. d. および e. の4通である。


■妻・芥川文子宛遺書 Suicide note to Fumiko Akutagawa, his wife

(1) やぶちゃん翻刻版 2009

 一、 生かす工夫絶對に無用
 二、 絶命後小穴君に知らすべし。 絶命前に
は小穴君を苦しますこ〔め并せて世間を騷がす〕惧れあり。
 三、 絶命すまでは來客には「暑さあたり」と披露
すべし。
 四、 下島先生と〔御〕相談の上、 自殺とする
]〔病〕殺とするも可。 若し自殺と定まりし時
は遺書(菊地宛)を菊地に与ふべし。 然らざれ

---------------------------------------------------

ば燒き棄てよ。 他の遺書(文子宛)は如何に関ら
ず披見し、 出來るだけ遺志に從ふやうにせよ。
 五、 遺物には小穴君に蓬平の蘭を贈るべし。
又義敏に松花硯(小硯)を進贈贈るべし。
 六この遺書は直ちに燒棄せよ。

[やぶちゃん注:全2枚。松屋20×20=200字詰原稿用紙。25㎝×17.5㎝(底本は画像に縮小が施されているため、底本の石割透氏の図版解題の数値を示す)。罫色は画像では暗い藍色に見える。下欄外右方に製造社内の原稿用紙規格を示すものと思われる『(SM印 B…1  10…20)』の印刷、左欄外下方に独特の書体活字の『松屋製』の印刷。ペン書き(私にはブラックに見える)。冒頭2行空き。「燒き棄てよ。……」以下は2枚目。原稿用紙仕様は同一。]

   芥川龍之介遺書全6通 他 関連資料1通
   ≪2008年に新たに見出されたる遺書原本
   やぶちゃん翻刻版 附やぶちゃん注≫
   翻刻電子テクスト及び注・解釈 2009 Yabtyan

   tomoki y. 注
   上掲テキストは、やぶちゃん氏が『芥川龍之介の書画』所収の
   写真図版を丹念に凝視して、直筆の改行箇所や芥川による
   推敲の跡までも忠実に克明に再現しようとしたもの。翻刻の際に
   採られた原則のさらなる詳細については、上掲やぶちゃん氏
   サイトの注や後注をご参照ください。


(2) 日本近代文学館版 2009

1枚目
一、生かす工夫絶対に無用。
二、絶命後小穴君に知らすべし。絶命前には小穴君を苦しめ并せて世間を騷がす惧れあり。
三、絶命すまで来客には「暑さあたり」と披露すべし。
四、下島先生と御相談の上、自殺とするも病殺とするも可。若し自殺と定まりし時は遺書(菊池宛)を菊池に与ふべし。然らざれ

2枚目
ば燒き捨てよ。他の遺書(文子宛)は如何に関らず披見し、出来るだけ遺志に従ふやうにせよ。
五、遺物には小穴君に蓬平の蘭を贈るべし。又義敏に松花硯(小硯)を贈るべし。
六この遺書は直ちに燒棄せよ。

   芥川文子宛遺書
   図版解題: 石割透
   二百字詰め原稿用紙2枚・ペン書き 各25x17.5cm 昭和2年

   「遺書篇」
   財団法人 日本近代文学館=編
   池内輝雄(いけうち・てるお)=編集・解説
   石割透(いしわり・とおる)=編集・解題
   『芥川龍之介の書画』 二玄社 2009-10-20

   tomoki y. 注
   上掲やぶちゃん氏サイトでも指摘されているが、写真図版と見くらべると、
   句読点、旧字・新字の別など細部が芥川の直筆とは異なることがわかる。


(3) 岩波全集版 1998
 一、生かす工夫絶対に無用。
 二、絶命後小穴君に知らすべし。絶命前には小穴君を苦しめ幷せて世間を騷がす惧れあり。
 三、絶命すまで来客には「暑さあたり」と披露すべし。
 四、下島先生と御相談の上、自殺とするも病殺とするも可。若し自殺と定まりし時は遺書(菊池宛)を菊池に与ふべし。然らざれば燒き棄てよ。他の遺書(文子宛)は如何に関らず披見し、出来るだけ遺志に従ふやうにせよ。
 五、遺物には小穴君に蓬平の蘭を贈るべし。又義敏に松花硯(小硯)を贈るべし。
 六、この遺書は直ちに燒棄せよ。

   芥川龍之介=著 「遺書」
    『芥川龍之介全集〈第23巻〉日録・講演メモ 他』(全24巻)
   岩波書店 1998-01-29
   E-text at 青空文庫


 Image gallery 2 
芥川龍之介——フォトアルバム
Akutagawa_photo_album_2
日本近代文学館 資料写真検索 の簡易検索画面に「芥川龍之介」と入力すると、上の6枚を含む全部で171枚の写真が得られる。芥川本人の写真のほか、家族や友人の写真、書影などを含む。


■外部リンク External links

 [ja] 日本語
  (1) 遺書見つかる
   * 芥川龍之介:妻子らにあてた幻の遺書4通見つかる
      - 文芸同志会通信(毎日新聞 2008-07-18 記事を転載)
   * 【文壇】芥川龍之介の“幻の”遺書が見つかる…
     「わが子等に」と題して妻子に宛てた4通(実物写真あり)
      - ニュース速報+@2ch (読売新聞 2008-07-18 記事を転載)
   * 芥川龍之介の遺書4通公開
      - 観劇レビュー&旅行記 (朝日新聞 2008-07-18 記事を転載)
   * ニュース写真特集 - 毎日新聞 2008-07-19
   * 芥川龍之介の遺書 - 84歳の人間の考えること/ウェブリブログ 2008-07-20
     芥川の自殺を報じた東京日日新聞 1927-07-25 記事の複製を掲載
  (2) 人と作品
   * 芥川龍之介 - Wikipedia (1892-1927)
   * 芥川竜之介 - 青空文庫
   * 芥川竜之介 - 近代デジタルライブラリー - 国立国会図書館
   * 芥川龍之介私的データベース

 [en] English
   * Ryūnosuke Akutagawa - Wikipedia (1892-1927)
   * Ryunosuke Akutagawa - Project Gutenberg
   * Akutagawa Ryunosuke (1892-1927) - Biography by Petri Liukkonen


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(3) 芥川龍之介+手紙

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