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June 2010

Wednesday, 23 June 2010

The Humble Little Condom: A History by Aine Collier アーニェ・コリア 『コンドームの歴史』

WARNING: The following article and advertisements are intended for adults only.
        Minors are advised to leave now.

警 告    以下の記事と広告は成人向けです。未成年の方は閲覧をご遠慮ください。


 Video 1 
放送禁止になったテレビCM——薬局編
Banned Condom Ad (Pharmacy)


■はじめに Introduction

コンドームの歴史。

つまりこれは、コンドームについての本であり、同時に歴史についての本でもある。

また、セックス、エイズ、性感染症、医学、性風俗、結婚観、宗教観、工業技術、性教育、純潔運動、避妊、バースコントロール、わいせつ広告などについての本でもある。


 Images 1 
表紙画像 Cover photos

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it It_collier_preservativo en En_humble_little_condom


 Video 2 
隔たり / Mr.Children

作詞:Kazutoshi Sakurai 作曲:Kazutoshi Sakurai

たった0.05ミリ
合成ゴムの隔たりを
その日 君は嫌がった
僕は それに応じる

怖いのは病気じゃない
君が胸に秘めた想い
だけど嫌な気分じゃない
僕は それに応じる

柔らかい体温が今 夜を包む
魔法にかかったみたいだ[以下略]

   Source: 隔たり Mr.Children 歌詞情報 - goo 音楽


 Images 2 
【重 要!】 コンドームの使い方
【Important!】 How to Use a Condom

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How_to_use_a_condom
Image source: Презерватив
Словари и энциклопедии на Академике
(Academic dictionaries and encyclopedias)

 Image 3 
動物の腸から作られたコンドーム(1900年頃)
A condom made from animal intestine circa 1900.

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Intestine_condom_1900_3
Image source: History of condoms - Wikipedia


■日本語訳 Translation into Japanese

少年ファラオのツタンカーメンが王位に就くはるか以前、先史時代の芸術家は男と女がペニスに覆いをつけてセックスしている場面を描いている。フランスのカンバレル洞窟で発見された一万二千年前のその壁画には、カップルが何を考えていたのかの説明書きはついていないが、十九世紀末にこれが発見されて以来、考古学者と歴史家の間では、「多産な」洞窟人たちが実はセーフセックスを実行していたのかどうかについて議論が続いている。

  • 1. パピルス、蛇、腰布 古代人とコンドーム
    アーニェ・コリア=著 藤田真利子(ふじた・まりこ)=訳 『コンドームの歴史』 河出書房新社 2010-02-28

■英語原文 The original text in English

Long before boy-pharaoh King Tut came to the throne, a prehistoric artist chronicled a man and a woman having sex--with his penis covered. The twelve-thousand-year-old cave art found in France's Grotte des Combarelles has no caption explaining just what the couple had in mind, but since their discovery in the late nineteenth century, archaeologists and historians have debated as to whether the "fecund" caveman and cavewoman were actually practicing safe sex.


 Video 3 


 Video 4 
放送禁止になったテレビCM——スウェーデンから
Banned Condom Ad (Sweden)


■外部リンク External links


■更新履歴 Change log

  • 2014-11-19 簡体字中国語版と繁體字中國語版の表紙画像を追加しました。
  • 2010-07-20 「隔たり / Mr.Children」の YouTube 動画と歌詞を追加しました。

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■DVD

■洋書 Books in non-Japanese languages

■和書 Books in Japanese

  

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Thursday, 10 June 2010

On the Origin of Species by Charles Darwin (1) ダーウィン 『種の起源』『種の起原』『種之起原』『生物始源』 (1)

« On the Origin of Species 2 »
« 種の起源 2 »

        目次 Table of Contents

■『種の起源』 朗読: R・ドーキンス On the Origin of Species read by Richard Dawkins
■はじめに Introduction
■原書第6版 (1876) の中國語譯(繁體字)
 Sixth edition (1876): Translations into traditional Chinese
  (Zh1)
  (Zh2)
■日本語引用文献の類別 Classification of the quoted books in Japanese
■『種の起源』のマンガ Japanese manga adaptation of On the Origin of Species
■マンガ化作品の書誌情報 Bibliography on manga adaptations
■原書第六版 (1876) の日本語訳 Japanese translations of the sixth edition (1876)
  (J1) 夏目 2012
  (J2) 吉岡 1997
  (J3) 堀+堀 1988, 2009
  (J4) 鈴木 1983
  (J5) 八杉(貞)+守 1982
  (J6) 堀 1948, 1959
  (J7) 内山 1927
  (J8) 松平 1924, 1940
  (J9) 大杉 1915, 1925, etc.
  (J10) 東京開成館 1905
  (J11) 立花 1896
■原書初版 (1859) の日本語訳 Japanese translations of the first edition (1859)
  (J12) 塩原 2010
  (J13) 渡辺 2009
  (J14) 長谷川 2007
  (J15) 西田 2007
  (J16) 藤田 2006
  (J17) 八杉(龍) 1971, 1990
  (J18) 徳田 1959
■未確認その他 Unconfirmed and others
  (J19) 内山+石田 1952
  (J20) 小泉 1935
  (J21) 小泉——未刊の下巻
■立花銑三郎=譯『生物始源』(明治29)の扉 Title page of Seibutsu Shigen (1896)
■邦題の異同 Variations of the title translated into Japanese
■『種の起原』 or 『種の起源』?——関連論考 Related articles
■原書第6版 (1872) のロシア語訳 Sixth edition (1872): Translation into Russian
■原書第6版 (1876) のポーランド語訳 Sixth edition (1876): Translation into Polish
■原書初版 (1859) のデンマーク語訳 First edition (1859): Translation into Danish
■原書初版 (1859) のドイツ語訳 First edition (1859): Translation into German
■オランダ語訳(底本未確認) Translation into Dutch
■イタリア語訳(底本未確認) Translation into Italian
■原書第6版 (1876) のポルトガル語訳 Sixth edition (1876): Translation into Portuguese
■原書第6版 (1876) のスペイン語訳 Sixth edition (1876): Translation into Spanish
■原書第6版 (1876) のフランス語訳 Sixth edition (1876): Translation into French
■原書初版 (1859) の英語原文 First edition (1859): The original text in English
■「見解」か「光景」か? Opinion or Sight? Interpretation of "view"
■『種の起源』集注版 Origin of Species Variorum
■原書初版 (1859) の扉 Title page of the First edition (1859)
■1844年に書かれた論文(『種の起原の基礎』所収)
■Essay written in 1844
■「進化」と「適者生存」 "Evolution" and "survival of the fittest"
Creation (2009) Trailer
■外部リンク External links
■更新履歴 Change log


■『種の起源』 朗読: リチャード・ドーキンス
 On the Origin of Species read by Richard Dawkins

Presented by CSA Word


■はじめに Introduction

下に引用するのは、ダーウィンの最も有名な著作の最後の一節。もちろん、いろいろな読みどころがあります。ここでは、ひとつの試みとして、原文の3つの語句が、それぞれの版でどう和訳されているかを、つぎのとおり色分けで示すことにします。

   grandeur = 緑 forms = 青 being evolved = 赤


■原書第6版 (1876) の中國語譯(繁體字)
 Sixth edition (1876): Translations into traditional Chinese

(Zh1)
認為生命原來是由造物主注入到少數類型或一個類型中去的,而在這個行星按照引力的既定法則繼續運行的時候,無數最美麗和最奇異的類型從如此簡單的始端演化而來—而且現在還演化著﹔這種觀點是極其壯麗的。

   達爾文 《物種起源》
   Excerpt at My "Darwin & Evolution" Exhibition


(Zh2)
認為生命及其若干能力原來是由「造物主」注入到少數類型或一個類型中去的,而且認為在這個行星按照引力的既定法則繼續運行的時候,最美麗的和最奇異的類型從如此簡單的始端,過去,曾經而且現今還在進化著;這種觀點是極其壯麗的。

   第十五章 複述和結論
   《物種起源》 達爾文 著 周建人 葉篤莊 方宗熙 譯
   E-text at:
   * 好讀網站好讀網站
   * 雲台書屋


■日本語引用文献の類別 Classification of the quoted books in Japanese

下に引用する邦訳は、つぎの3種類を含みます。それぞれの種類につき、初版刊行年の新→旧の順に並べると、以下のとおりです。

1. (On) the Origin of Species の完訳・全訳またはそれに近いもの
   渡辺 2009
   堀+堀 1988, 2009
   八杉(龍) 1971, 1990
   内山+石田 1952
   堀 1948, 1959
   内山 1927
   松平 1924, 1940
   大杉 1915, 1925, etc.
   東京開成 1905
   立花 1896
2. (On) the Origin of Species の抄訳・「超訳」・部分訳または短縮版
   夏目 2012
   吉岡 1997
   鈴木 1983
   八杉(貞)+守 1982
   徳田 1959
3. ダーウィンの研究についてダーウィン以外の人が紹介・解説した本の邦訳
   塩原 2010
   長谷川 2007
   西田 2007
   藤田 2006
4. ダーウィンの生涯と進化論をモチーフにしたマンガ
   田中 2005


■『種の起源』または進化論についてのマンガ化作品
 Japanese manga adaptation of On the Origin of Species

私たち生命の背後には数え切れないほどの先祖がいる…
一つ一つの生涯はたとえ小さくとも、生命の壮大な物語には欠かせない一節
その物語は命が自然の中で磨かれてきた歴史…
その歴史があるからこそ、今の私たちがいるのじゃ!
自然のこのように眺めると不思議ですばらしいものだと思わぬか?
これからも生命がどう進化するのか楽しみじゃのう…

   田中一規(たなか・かずのり)=著
   『マンガ「種の起源」』 講談社 2005-05-20
   下の表紙画像 d.

↓ Click to enlarge ↓

a. Ja_manga_shogakukan_darwin b. Ja_manga_de_dokuhadarwin

c. Ja_manga_darwin_shinkaron d. Jp_manga_shu_no_kigen_3


■マンガ化作品の書誌情報 Bibliography on manga adaptations

a.
タイトル: ダーウィン (小学館版 学習まんが人物館)
著者: 長谷川眞理子/監修 北村雄一/シナリオ 松田辰彦/まんが
単行本 小学館
発売日:2010-04-27
ISBN-10 : 4092700245
ISBN-13 : 9784092700246


b.
タイトル: 種の起源 (まんがで読破)
著者:ダーウィン 
文庫 イースト・プレス
発売日:2009-06-25
ISBN-10 : 4781601677
ISBN-13 : 9784781601670


c.
タイトル: マンガ ダーウィン進化論入門 (講談社プラスアルファ文庫)
著者:田中 裕 (作) 瀬口 のりお (画) 
文庫 講談社
発売日:2008-11-20
ISBN-10 : 4062812509
ISBN-13 : 9784062812504


d.
タイトル: マンガ「種の起源」 (マンガで読む科学の名著シリーズ)
著者:田中 一規 
単行本(ソフトカバー) 講談社
発売日:2005-05-21
ISBN-10 : 4061549014
ISBN-13 : 9784061549012


■原書第六版 (1876) の日本語訳
 Japanese translations of the sixth edition (1876)

(J1) 夏目 2012
こういう複雑で精巧な生物の世界が、創造主のような特別な存在抜きで作られたのだ。そう思うと不思議な感慨を覚える。生命は数多くの力とともに、はじめは 創造者により、わずかなもの、あるいはたった1種類の単純な生物に命が吹きこまれてから、地球が何度も何度も回転するうちに、きわめて複雑で美しい生物が次々に誕生してきた。そしてそれは今も続いている。じつに壮大な物語ではないだろうか。

   第14章 結論
   チャールズ・ダーウィン=著 夏目大(なつめ・だい)=訳
   『超訳 種の起源——生物はどのように進化してきたのか
   技術評論社 2012-04-01
   「感慨(かんがい)」と「壮大(そうだい)」に振ってあるルビを省略しました。


(J2) 吉岡 1997
あまたの力をそなえた生命が最初〈造物主〉によって少数の生物あるいは一つの生物に吹き込まれたのだという見方、そして、この地球が重力の法則に従って回転してきたあいだに、かくも単純な発端の生物から、きわめて美しく驚異に満ちた無数の生物進化し、現在も進化しつづけているという見方は、いかにも壮大である。

   第15章 結論
   チャールズ・ダーウィン=著 リチャード・リーキー=編
   吉岡晶子(よしおか・あきこ)=訳
   『新版・図説 種の起源』 東京書籍 1997-11-07
   原書第6版を底本とした短縮版。


(J3) 堀+堀 1988, 2009
生命はその幾つかの能力とともに創造によって最初少数の形態または一つの形態に吹き込まれたのであり、そしてこの惑星が引力に従って回転し続けている間に、このような簡単な始まりから実に見事なそして驚異的な果てしのない形態進化し、今も進化しつつあるというこの見解は崇高である。

   第十五章 要約および結論
   チャールズ・ダーウィン=著
   堀伸夫(ほり・のぶお)+堀大才(ほり・たいさい)=訳
   a.種の起原(原書第6版)』 朝倉書店 2009-05-10
   b.種の起源』 槇書店 1988-06-20
   a. の底本は、そのタイトルの( )内の表示から明かなとおり、
   原書第6版。引用は a. に拠りました。


(J4) 鈴木 1983
生命は数多くの力とともに、はじめは創造者により、わずかなもの、あるいは唯一個のものに吹きこまれたとするこの見方、そしてこの惑星が確固とした重力の法則にしたがって回転する間に、そのような単純な発端から、もっとも美しい、もっともすばらしい無限の形態生じ、いまも生じつつあるというこの見方の中に、壮大さがある。

   『種の起原』 第十五章 「要約と結論」より
   ダーウィン=著 鈴木善次(すずき・ぜんじ)=解説・抄訳
   筑波常治(つくば・ひさはる)=著
   『人類の知的遺産47 ダーウィン』 (全80巻) 講談社 1983-04-10
   底本は原書第6版。


(J5) 八杉(貞)+守 1982
生命がその幾つかの力とともに、初めは造物主によって2,3の、あるいは唯一の種類に息を吹き込まれたとする見方、そしてこの惑星が重力の確固たる法則に従って回転する間に、きわめて単純な発端の生物から、最も美しく最も驚異に満ちた無限種類が生じてきて、現在も生じているという見方は、壮大である。

   第15章 結論
   チャールズ・ダーウィン=著 リチャード・リーキー=編
   八杉龍一(やすぎ・りゅういち)=監修
   八杉貞雄(やすぎ・さだお)+守隆夫(もり・たかお)=訳
   『図説 種の起源』 平凡社 1982-01-20
   原書第6版を底本としてリーキーが短縮し序言を加えたもの。

   原書:
   The Illustrated Origin of Spieces by Charles Darwin
   Abridged and Introduced by Richard Leakey
   Faber and Faber, 1979-09-17


(J6) 堀 1948, 1959
生命はその幾多の能力とともに造物主によって最初少数の形態または一つの形態に吹き込まれたのであり、そしてこの地球が不変の引力の法則に従って回転し続けている間に、このような簡単な発端からまことに見事なそして驚異的な果てしのない形態進化発展せしめられ今もせしめられつつあるというこの見解は荘厳である。

   第十五章 要約および結論
   チャールズ・ダーウィン=著 堀伸夫(ほり・のぶお)=訳
   a.種の起原(下)』 槇書店 1959-08-20
   b.種の起源(下)』 クラルテ社 1948
   a. の底本は原書第6版。引用は a. に拠りました。


(J7) 内山 1927
生命はその種々なる力と共に、最初創造者によつて、少数の形體または一個の形體に吹き込まれたものであり、またこの惑星は重力の定則に從つて回轉してゐる間に、極めて単純な発端から最も美はしい、最も驚くべきはてしもない形體發生させられたし、いまなほ發生されてもゐるといふこの見解は壮麗を極めたものである。

   第一五章 約説と結論
   「種の起原—自然淘汰の方法に依る」
   チヤールズ・ロバアト・ダーヰン=著 内山賢次(うちやま・けんじ)=譯
   『世界大思想全集27 種の起原』(全3冊)
   春秋社 非賣品 1927-09-25(昭和2) 底本は原書第6版。


(J8) 松平 1924, 1940
生命はそのいろ/\な勢力と共に、本來造物主によつて少數の若しくは單一の形體に吹き込まれたものであり、そしてこの地球が引力と云ふ定つた法則に從つて廻轉してゐる間に、このやうに單純な發端から微妙な最も不可思議な無限の形體發生して、しかも今尚發生されつゝあると云ふこの見解は、實に偉大なものでなくで何であらう。

   第十五章 再說及び結論
   ダーウヰン=著 松平道夫(まつだいら・みちお)=譯
   a.全譯・種の起原』 太陽堂書店 1940-01-20(昭和15)
     書名の漢字表記にバラツキがあります。
       ・背と奥付……「種の起原」。
       ・扉と本文……「種の起源」。
   b.種の起原』 太陽堂 1924(大正13)
   底本は原書第6版。引用は a. に拠りました。
   起・尚の旧字は新字で置き換えました。


(J9) 大杉 1915, 1925, etc.
生命は其の種々なる力と共に、もと造物主によつて少數の若しくは單一の形體に吹きこまれたものであり、そして此の地球が引力と云ふ定まつた法則に從つて囘轉してゐる間に、斯くも單純な發端から微妙な最も不可思議な無限の形體發生し、しかも今發生されつつあると云ふ此の見解は、實に偉大なものである。

   ダアヰン=著 大杉榮(おおすぎ・さかえ)=譯 「種の起原」
   a.大杉榮全集 第8巻 種の起原』 全6冊(第6-10巻、別巻)
     近代文芸・資料複刻叢書第5集 世界文庫 限定版 1963-09-20
   b.種の起原(下)』(全2冊) 新潮文庫 1934(昭和9)
   c.大杉榮全集 第8巻 種の起原』 全10冊(第1-9巻、別冊)
     大杉榮全集刊行會 1925(大正14)
   d.種の起原(五)』(全5冊) 新潮文庫 第七編 1915-12-25(大正4)
   a.c. を復刻したもの。引用は a. に拠りました。
   起の旧字は新字で置き換えました。


(J10) 東京開成 1905
生活は其種々なる力と共に、もと造物主によりて僅少なる形體もしくは一個の形體に吹き込まれたりとの此の見解、及び此の遊星が確定せる引力の法則に從ひ轉々廻つて已まざる間に、而く簡單なる元始より、最も美しく最も驚くべき無限の形體發生し今も尚發生し居るとの此の見解、思へば雄大のものなるかな。

   第十五章 約說及び結論
   チャーレス、ダーウィン=著
   丘淺治郎(おか・あさじろう)=譯文校訂 東京開成=譯
   『種之起原(生存競争適者生存の原理)
   東京開成 1905-08-12(明治38)
   電子複写本: 国立国会図書館 近代デジタルライブラリー
   底本は原書第6版。また、尚、起の旧字はそれぞれ新字で
   置き換えました。


(J11) 立花 1896
嗚呼、生活は其の幾多の力を合せて、本と造物主の為に少數の形、若くは一ヶの形に吹入れられたるものなりてふ此見解、及び此惑星が固定せる引力の法則に從ひて廻轉して休まざる間に、斯くの如き單純なる原始よりして、最も美麗に且つ最も驚嘆すべき無限の進化し、且つ今も尚ほ進化しつゝありてふ此の見解の如何に雄偉宏大なる。

   第十五章。 再說及び結論。
   チャーレス、ダーヰン=著 立花銑三郎(たちばな・せんざぶろう)=譯
   『生物始源一名種源論』 經濟雜誌社 1896-03-22(明治29)
   電子複写本: 国立国会図書館 近代デジタルライブラリー
   下の扉画像を参照。底本は原書第6版。


■原書初版 (1859) の日本語訳
 Japanese translations of the first edition (1859)

 

(J12) 塩原 2010
このように生命を見たとき、そこにあるのはなんという壮麗さだろう。原初、いくらかの力をもった命が、何個かの、いや、ひょっとしたらたった一個の身体に吹きこまれ、そうしてこの惑星が重力の一定の法則に従って回りつづけているあいだに、そのきわめて単純な最初の生物から、これまでになく美しい生物に、これまでになくすばらしい生物にと果てしなく進化してきて、いまもなお進化しつづけているのである。

   序章に引用されている抜粋訳
   ジェリー・A・コイン=著 塩原通緒(しおばら・みちお)=訳
   『進化のなぜを解明する
   日経BP社=発行 日経BP出版センター=発売 2010-02-08

   原書:
   Why Evolution Is True by Jerry A. Coyne
   Viking Penguin, 2009


(J13) 渡辺 2009
この生命観には荘厳さがある。生命は、もろもろの力と共に数種類あるいは一種類に吹き込まれたことに端を発し、重力の不変の法則にしたがって地球が循環する間に、じつに単純なものからきわめて美しくきわめてすばらしい生物種が際限なく発展し、なおも発展しつつあるのだ。

   第14章 要約と結論
   チャールズ・ダーウィン=著 渡辺政隆(わたなべ・まさたか)=訳
   『種の起源(下)』 光文社古典新訳文庫 2009-12-20

   底本は原書初版。正確には、つぎの復刻版テキスト:
   On the Origin of Species: A Facsimile of the First Edition
   by Charles Darwin. Harvard University Press, 1964


(J14) 長谷川 2007
……いくつかの力のもとに、はじめは少数、またはただ一つのものに息が吹き込まれ、この惑星が一定の重力の法則に従って回転している間に、最初は非常に単純であったものから、もっとも美しく、もっとも素晴らしいものに至る無数の生き物進化し、今でも進化しているという、生命のこの光景には荘厳なものが感じられるのである。

   第三章 発表 に引用されている抜粋訳
   ジャネット・ブラウン=著 長谷川眞理子(はせがわ・まりこ)=訳
   『ダーウィンの「種の起源」』 名著誕生2
   ポプラ社 2007-09-20

   原書:
   Darwin's "Origin of Species" by Janet Browne
   Books That Shook the World
   Atlantic Books, 2006-07-13


(J15) 西田 2007
……それぞれの力を備えたこの生命の光景は、壮大だ。最初はわずかな、あるいはたったひとつの形態として息を吹きこまれ、しかも、この惑星が不変の重力の法則に従って回転しているあいだに、それほど単純なはじまりからもっとも美しく驚異的な無数の形態に進化してきて、いまもなお進化しているのだ。

   第五章 「悪魔の牧師」に引用されている抜粋訳
   オーウェン・ギンガリッチ=編集代表 レベッカ・ステフォフ=著
   西田美緒子(にしだ・みおこ)=訳
   『ダーウィン—世界を揺るがした進化の革命
   オックスフォード 科学の肖像 大月書店 2007-02-20

   原書:
   Charles Darwin: And the Evolution Revolution by Rebecca Stefoff
   Oxford Portraits in Science. Oxford University Press, 1996


(J16) 藤田 2006
この見方、すなわち、生命はその活力とともにもともと数種の生物、あるいはただ一種の生物にあるいはたったひとつの生物に吹き込まれたという見方、そして、この惑星が重力という不変の法則にしたがって公転するようになって以来ずっとそのまま公転しているのに対して、生物は非常に単純な形態の原初的なものから、とても美しい驚嘆すべき無数の形態にまで進化を遂げ、いまも進化の途上にあるという見方には、壮麗さが存在する。

   メリル・ウィン・デイヴィズ=著 藤田祐(ふじた・ゆう)=訳
   富山太佳夫(とみやま・たかお)=翻訳監修
   『ダーウィンと原理主義
   ポストモダン・ブックス 岩波書店 2006-01-27

   原書:
   Darwin and Fundamentalism by Merryl Wyn Davies
   Postmodern Encounters, Totem Books, 2000


(J17) 八杉(龍) 1971, 1990
生命はそのあまたの力とともに、最初わずかのものあるいはただ一個のものに、吹きこまれたとするこの見かた、そして、この惑星が確固たる重力法則に従って回転するあいだに、かくも単純な発端からきわめて美しくきわめて驚嘆すべき無限の形態生じ、いまも生じつつあるというこの見かたのなかには、壮大なものがある。

   第一四章 要約と結論
   ダーウィン=著 八杉龍一(やすぎ・りゅういち)=訳
   a.種の起原(下)』(全2冊) 岩波文庫 改版 1990-02-16
   b.種の起原(下)』(全3冊) 岩波文庫 1971-02-16
   a. の底本は原書初版。引用は a. に拠りました。

   原書: 下の2冊を本文とし、後諸版での補訂を「訳者注」で示している。
   * The Origin of Species: A Variorum Text
    edited by Morse Peckham
    University of Pennsylvania Press, 1959
   * On the Origin of Species: A Facsimile of the First Edition
    Introduction by Ernst Mayr
    Harvard University Press, 1964


(J18) 徳田 1959
[第14章は訳出されていません - tomoki y.

   ダーウィン=著 徳田御稔(とくだ・みとし)=訳編
   『初版「種の起原」—訳と解説』 三一書房 1959-05-21
   書名の漢字表記にバラツキがあります。
    ・表紙・扉・本文……「種の起原」。
    ・奥付………………「種の起源」。
   底本は、タイトルからも明らかなとおり原書初版。


■未確認その他 Unconfirmed and others

(J19) 内山+石田 1952
[訳文は追って挿入するつもりです - tomoki y.

   ダーウィン=著 内山賢次+石田周三=共訳
   『種の起源(下)』 創元社 創元文庫 1952


(J20) 小泉 1935
[この本は全訳ではなく部分訳と解説とから成ります。該当部分は訳出されていません - tomoki y.

   小泉丹(こいずみ・まこと)=著
   『ラマルク動物哲学・ダーウヰン種の起原』 大思想文庫23
   岩波書店 1935-12(昭和10)


(J21) 小泉——未刊の下巻
岩波文庫にはかつて小泉丹氏による原書第六版の邦訳が収められていました。

   a. チャールズ・ダーウヰン=著 小泉丹=譯並解説
     『種の起原(上)』 岩波文庫 568-570
     岩波書店 1929-12-25(昭和9)

   b. チャールズ・ダーウヰン=著 小泉丹=譯並解説
     『種の起原(中)』 岩波文庫 571-572
     岩波書店 1938-06-15(昭和13)

ところが、上のとおり上巻と中巻が出たあと、小泉氏は亡くなりました。したがって、わたしが引用したかった、本文最後の一節を収めるはずだった下巻は、未刊のまま終わりました。八杉龍一訳は、この小泉訳に代わるものとして出版されたものです。なお、小泉訳は、つぎのとおり上巻のみ改訂版が1939年に出ました。このとき、著者名の表記が「ダーウヰン」から「ダーウィン」に改められました。

   c. チャールズ・ダーウィン=著 小泉丹=譯並解説
     『改訂版 種の起源(上)』 岩波文庫 568-570
     岩波書店 1939-05-01(昭和14)


■立花銑三郎=譯『生物始源 一名種源論』経済雑誌社 1896(明治29)の扉
 Title page of Seibutsu Shigen: Ichimei Shugenron (1896)

Darwin
Image source: 国立国会図書館 近代デジタルライブラリー

『生物始源』は「種の起源」の本邦初の全訳。底本は原書第六版。
Seibutsu Shigen was the first-ever full translation of The Origin of Species  (Sixth edition) into Japanese.


■邦題の異同 Variations of the title translated into Japanese

   『生物始源』……立花 1896

   『種の起原』……堀+堀 2009
   『種の起原』……藤田 2006 (*)
   『種の起原』……鈴木 1983
   『種の起原』……八杉(龍) 1971, 1990
   『種の起原』……徳田 1959 (表紙・扉・本文)
   『種の起原』……堀 1959
   『種の起原』……松平 1940 (背・奥付)
   『種の起原』……小泉 1935
   『種の起原』……内山 1927
   『種の起原』……松平 1924
   『種の起原』……大杉 1915, 1925, etc.

   『種の起源』……夏目 2012
   『種の起源』……塩原 2010 (*)
   『種の起源』……渡辺 2009
   『種の起源』……長谷川 2007 (*)
   『種の起源』……西田 2007 (*)
   『種の起源』……吉岡 1997
   『種の起源』……堀+堀 1988
   『種の起源』……八杉(貞)+守 1982
   『種の起源』……徳田 1959 (奥付)
   『種の起源』……内山+石田 1952
   『種の起源』……堀 1948
   『種の起源』……松平 1940 (扉・本文)

   『種之起原』……東京開成 1905

*は、ダーウィン自身の著作の邦訳ではない。ダーウィン以外の著者がダーウィンの研究を紹介・解説した本の邦訳について、その本文のなかに現れる表記を拾い上げたもの。訳題・表記の変遷やバラツキを見るため、参考として挙げました。


■『種の起原』 or 『種の起源』?——関連論考 Related articles

   a. ダーウィンの著作は『種の起原』か、『種の起源』か
     瀬戸口烈司(せとぐち・たかし)
     『UP 2010年6月号』 第39巻第6号 通巻452号
     東京大学出版会 2010-06-05

   b. ダーウィンブームの予感 ライブラリー通信
     内田潔(うちだ・きよし)
     『自然科学のとびら』 第6巻第3号 通巻22号
     神奈川県立生命の星・地球博物館 2000-09-15


■原書第6版 (London, 1872) のロシア語訳
 Sixth edition (London, 1872): Translation into Russian

Есть величие в этом воззрении, по которому жизнь с ее различными проявлениями Творец первоначально вдохнул в одну или ограниченное число форм; и между тем как наша планета продолжает вращаться согласно неизменным законам тяготения, из такого простого начала развилось и продолжает развиваться бесконечное число самых прекрасных и самых изумительных форм.

   Глава XV. Краткое повторение и заключение
   Чарльз Дарвин. Происхождение видов путем естественного отбора или
   сохранение благоприятных рас в борьбе за жизнь
   Ответственный редактор академик А. Л. Тахтаджян
   Санкт-Петербург «Наука»
   С.-Петербургское отделение 1991
   E-text at Чарлз Дарвин (charles-darwin.narod.ru)


■原書第6版 (1876) のポーランド語訳 Sixth edition (1876): Translation into Polish

Wzniosły zaiste jest to pogląd, że Stwórca natchnął życiem kilka form lub jedną tylko i że gdy planeta nasza, podlegając ścisłym prawom ciążenia, dokonywała swych obrotów, z tak prostego początku zdołał się rozwinąć i wciąż się jeszcze rozwija nieskończony szereg form najpiękniejszych i najbardziej godnych podziwu.

   O powstawaniu gatunków drogą doboru naturalnego,
   czyli o utrzymywaniu się doskonalszych ras w walce o byt
   by Karol Darwin
   Translated by Szymon Dickstein and Józef Nusbaum
   Warszawa: Jirafa Roja, 2006
   Excerpt at Charles Darwin - Wikipedia


■原書初版 (1859) のデンマーク語訳 First edition (1859): Translation into Danish

Der er Storhed i det Syn paa Livet, at det, med dets forskjellige Kræfter, af Skaberen oprindelig er bleven nogle faa eller en enkelt Form indblæst, og at, medens denne vor Klode har rullet rundt efter Tyngdens bestemte Lov, have utallige Former, højst skjønne og højst vidunderlige, fra en simpel Begyndelse udviklet sig og udvikles endnu.

   Fjortende Kapitel. Rekapitulation og Slutning.
   Om Arternes Oprindelse ved Kvalitetsvalg
   eller ved de heldigst stillede Formers Sejr i Kampen for Tilværelsen
   by Charles Darwin
   Translated by J. P. Jacobsen. Copenhagen: Gyldendal, 1872.
   E-text at The Complete Work of Charles Darwin Online


■原書初版 (1859) のドイツ語訳 First edition (1859): Translation into German

Es ist wahrlich eine grossartige Ansicht, dass der Schöpfer den Keim alles Lebens, das uns umgibt, nur wenigen oder nur einer einzigen Form eingehaucht habe, und dass, während dieser Planet den strengen Gesetzen der Schwerkraft folgend sich im Kreise schwingt, aus so einfachem Anfang sieh eine endlose Reihe immer schonerer und vollkommenerer Wesen entwickelt hat und noch fort entwickelt.

   Vierzehntes Kapitel. Allgemeine Wiederholung und Schluss.
   Über die Entstehung der Arten im Thier- und Pflanzen-Reich
   durch natürliche Züchtung,
   oder Erhaltung der vollkommensten Rassen im Kampfe um's Daseyn.
   by Charles Darwin
   Translated by H. G. Bronn. Stuttgart: Schweizerbart, 1860.
   E-text at The Complete Work of Charles Darwin Online


■オランダ語訳(底本未確認) Translation into Dutch

Grootsch is het te dat terwijl onze aarde hare baan ten gevolge van de wet der zwaarte doorwentelde, er uit een zoo eenvoudig begin zoo eindeloos vele en zulke schoone en wonderbaar volkomene vormen zijn voortgekomen en nog steeds voortkomen.

   Het ontstaan der soorten van dieren en planten
   door middel van de natuurkeus,
   of het bewaard blijven van bevoorregte rassen in de strijd des levens.
   by Charles Darwin
   Translated by T. C. Winklek
   Excerpt at De Gids. Jaargang 1861 · dbnl


■イタリア語訳(底本未確認) Translation into Italian

Vi ha certamente del grandioso in queste considerazioni sulla vita e sulle varie facoltà di essa, che furono in origine impresse dal Creatore in poche forme od anche in una sola; e nel pensare che, mentre il nostro pianeta si aggirò nella sua orbita, obbedendo alla legge immutabile della gravità, si svilupparono da un principio tanto semplice, e si sviluppano ancora infinite forme, vieppiù belle e meravigliose.

   Capo XV Ricapitolazione e conclusione
   Sulla origine delle specie per elezione naturale, ovvero conservazione
   delle razze perfezionate nella lotta per l'esistenza
   by Charles Darwin
   Translated by Giovanni Canestrini (1933)
   E-text at Wikisource


■原書第6版 (1876) のポルトガル語訳
 Sixth edition (1876): Translation into Portuguese

Há uma grandiosidade inerente a esta visão da vida: o Criador concentrou os diversos poderes da vida num pequeno número de formas, ou apenas numa; e enquanto este planeta girava de acordo com a lei da gravitação universal, a partir de um princípio tão simples, foram desenvolvidas, e continuam a desenvolver-se, infinitas formas do mais belo e maravilhoso que há.

   Capítulo XV Recapitulação e Conclusões
   A origem das espécies através da selecção natural
   ou a preservação das raças favorecidas na luta pela sobrevivência.
   by Charles Darwin
   Translated by Ana Afonso
   Excerpt at The Complete Work of Charles Darwin Online


■原書第6版 (1876) のスペイン語訳 Sixth edition (1876): Translation into Spanish

Hay grandeza en esta opinión de que la vida, con sus diversas facultades, fue infundida en su origen por el Creador en unas pocas formas o en una sola; y que mientras este planeta, según la determinada ley de la gravedad, ha seguido recorriendo su órbita, innumerables formas bellísimas y llenas de maravillas se han desenvuelto de un origen tan simple, y siguen siempre desenvolviéndose.

   Recapitulación
   Sobre el Origen de las Especies
   por medio de la Selección Natural
   o el Mantenimiento de las Razas Favorecidas en la Lucha por la Existencia
   by Charles Darwin
   Translated by Enrique Godinez
   Excerpt at Gen Altruísta


■原書第6版 (1876) のフランス語訳 Sixth edition (1876): Translation into French

N'y a-t-il pas une véritable grandeur dans cette conception de la vie ayant été avec ses puissances diverses insufflées primitivement par le Créateur dans un petit nombre de formes, dans une seule peut-être, et dont, tandis que notre planète obéissant à la loi fixe de la gravitation, continuait à tourner sur son orbite, une quantité infinie de formes admirables, parties d'un commencement des plus simples, n'ont pas cessé de se développer et se développent encore ?

   L'origine des espèces au moyen de la sélection naturelle
   ou la lutte pour l'existence dans la nature.
   by Charles Darwin
   Excerpt at Littéra-TURGIS


■原書第6版 (1876) の英語原文 Sixth edition (1876): The original text in English

There is grandeur in this view of life, with its several powers, having been originally breathed by the Creator into a few forms or into one; and that, whilst this planet has gone cycling on according to the fixed law of gravity, from so simple a beginning endless forms most beautiful and most wonderful have been, and are being evolved.

   Chapter XV. Recapitulation and Conclusion.
   Darwin, C. R. 1876. The origin of species by means of natural
   selection, or the preservation of favoured races in the struggle for life.
   London: John Murray. 6th edition, with additions and corrections.
   [First issue of final definitive text]
   下線部分が初版と異なる箇所。
   E-text at:
   * The Complete Work of Charles Darwin Online
   * Project Gutenberg


■原書初版 (1859) の英語原文 First edition (1859): The original text in English

There is grandeur in this view of life, with its several powers, having been originally breathed into a few forms or into one; and that, whilst this planet has gone cycling on according to the fixed law of gravity, from so simple a beginning endless forms most beautiful and most wonderful have been, and are being, evolved.

   Chapter XIV. Recapitulation and Conclusion.
   Darwin, C. R. 1859. On the origin of species by means of natural
   selection, or the preservation of favoured races in the struggle for life.
   London: John Murray. [1st edition]
   下線部分が第六版と異なる箇所。
   E-text at:
   * The Complete Work of Charles Darwin Online
   * Project Gutenberg


■「見解」か「光景」か? —— View の解釈について
 Opinion or Sight?  How to interprete the word "view"

上に掲げた10を超える翻訳版のうち、近年に出版された3つだけが、その他の版と異なる解釈・訳し方をしている箇所があります。

すなわち、原文引用箇所冒頭の "this view of life" の view についてです。従来の訳では、ことごとく、〈見かた・見解〉の意味に理解し、そう訳しています。ところが、塩原通緒訳 (2010)、長谷川眞理子訳 (2007)、西田美緒子訳 (2007) では〈眺め・光景〉の意味に解釈しています。

はたして、「見かた」か「眺め」か? どちらの理解・訳語が、より適切でしょうか? わたしには、確信をもって答えられるだけの見識はありません。けれども、英語の文章として素直に読もうとしたら、後者つまり塩原・長谷川・西田の三氏の理解〈眺め・光景〉のほうが、自然であり、わかりやすいと思います。というよりむしろ、〈見かた・見解〉の訳だと、一読しただけでは意味が理解しづらいです。

この点について、どなたかコメントしていらっしゃるかたがあるかどうか存じません。有識者のかたがたや、ほかの皆さんの考えをお訊きしたいものです。
[この項は、2010-06-28 に新たに書き加えました - tomoki y.]


■『種の起源』集注版 Origin of Species Variorum

上の引用では、『種の起源』の最後の一節における、初版と第6版の異同を下線によって示しました。下のリンク先では、初版から第6版にいたるまでの全6種類の版におけるテキストの異同を、色分けによって、ひとめで見くらべることができます。

   Online Variorum of Darwin's Origin of Species:
   first British edition (1859), page 490


■原書初版 (1859) の扉 Title page of the First edition (1859)

↓ Click to enlarge ↓

1859_origin_f373_008_3



■1844年に書かれた論文(『種の起原の基礎』所収)
 『種の起原の基礎』は『種の起源』の先駆となる著作。
 『種の起源』初版刊行の15年まえに発表されました。

されど今日、斯く生命には素と少數の、否恐らく唯、一箇の物質に吹き込まれたる成長、生殖、感覺力を有すと考ふるは誠に偉大なり。然るに此の遊星が一定の引力の法則に從つて廻轉し、又陸と水とは常に處を換へたり、而して極めて簡單なる起原より無數の品種の淘汰に依りて最も美しき、最も驚くべき無數の生物が發展し來れり。

   一八四四年の論文
   Charles Darwin=著 フランシス・ダーウィン=編
   阿部文夫(あべ・ふみお)=譯
   『種の起原の基礎(全)』 大日本文明協會事務所 1915-05-10(大正4)
   起の旧字は新字で置き換えました。


■Essay written in 1844
 This essay was later incorporated into The Foundations of the Origin
 of Species (1909), which is a precursor of the First edition (1959) of
 the Origin of Species.

There is a [simple] grandeur in this view of life with its several powers of growth, reproduction and of sensation, having been originally breathed into matter under a few forms, perhaps into only one, and that whilst this planet has gone cycling onwards according to the fixed laws of gravity and whilst land and water have gone on replacing each other—that from so simple an origin, through the selection of infinitesimal varieties, endless forms most beautiful and most wonderful have been evolved.

   The foundations of The origin of species.
   Two essays written in 1842 and 1844.
   by Charles Darwiin.
   Edited by Francis Darwin.
   Cambridge University Press, 1909.
   E-text at The Complete Work of Charles Darwin Online


■「進化」と「適者生存」——用語について
 "Evolution" and "survival of the fittest": On terminology

『種の起源(下)』 (2009) の「解説」で訳者・渡辺政隆氏はつぎのように述べています:

    現在は「進化」を意味する言葉として evolution という語が一般的に
    使用されているが、この言葉は第六版で初めて登場する。進化という
    意味で evolution という語を用いたのは社会学者のハーバート・
    スペンサーで、第六版出版時には、すでに一般的な用語として定着
    していたため、取り入れたのだろう。また、ダーウィニズムのキーワード
    してよく使われる「適者生存」もスペンサーの造語で、『種の起源』では
    第五版から登場する。


Creation (2009) Trailer

監督: ジョン・アミエル 出演: ポール・ベタニー、ジェニファー・コネリー
Directed by Jon Amiel, Starring Paul Bettany, Jennifer Connelly


■外部リンク External links

 [en] English
   * Darwin 200: Celebrating Charles Darwin's bicentenary
   * The Complete Work of Charles Darwin Online
   * Charles Darwin - Wikipedia (1809-1882)
   * AboutDarwin.com
   * Review: Annie's Box by Randal Keynes | Books | The Guardian

 [ja] 日本語
   * 香川大学図書館 » 神原文庫 » 貴重図書
     » 明治初期の進化論書3冊 -  教育学部教授 金子之史
   * ダーウィン生誕200年 - 大阪府立中央図書館ミニ展示 2009.7.14-9.9
   * チャールズ・ダーウィン - Wikipedia (1809-1882)
   * ダーウィン 邦訳一覧 - barbara celarent


■更新履歴 Change log

2012-10-22 夏目大=訳(超訳) 2012-04-01 を追加しました。
2012-07-06 原書第6版 (London, 1872) のロシア語訳を追加しました。
2011-08-12 これまで新字「説」で置き換えていた字を、原文の印刷どおり
         旧字「說」に改めました。
2010-08-04 イタリア語訳(底本未確認)を追加しました。
2010-07-25 マンガ化作品の画像と書誌情報を補足しました。
2010-07-12 田中一規=著 2005-05-20 と鈴木善次=抄訳 1983-04-10
         を追加しました。また、『種の起源』のマンガ化作品の画像を
         挿入しました。
2010-07-10 原書第6版 (1876) のポーランド語訳を追加しました。
2010-07-08 原書第6版の2種類の中國語譯(繁體字)と原書第6版の
         デンマーク語訳を追加しました。
2010-07-03 原書第6版のドイツ語訳、オランダ語訳(底本未確認)、
         原書第6版のポルトガル語訳、原書第6版のスペイン語訳、
         そして原書第6版のフランス語訳を追加しました。
2010-07-02 藤田祐=訳 2006-01-27 を追加しました。
2010-06-30 「はじめに」の項を補足し、「引用文献の類別」の項、および
         『種の起原』 or 『種の起源』? の項を新設しました。また、
         Variorum に相当する訳語を「異文版」から「集注版」に変更
         しました。さらに、小泉丹氏訳による未刊の岩波文庫版下巻に
         関連する書誌情報を追加しました。
2010-06-29 長谷川眞理子=訳 2007-09-20 を追加しました。これに伴い
         関連箇所の文言を修正しました。また、松平道夫=譯
         1940-01-20 の書名の漢字表記のバラツキについて補足
         しました。さらに、「邦題の異同」の項を修正しました。
2010-06-28 塩原通緒=訳 2010-02-08 と西田美緒子=訳 2007-02-20
         を追加しました。また、これに関連して、
          「見解」か「光景」か? —— View の解釈について
         の項を新設しました。さらに、書誌情報を補足しました。
2010-06-22 松平道夫=譯 1940-01-20 の訳文を挿入しました。また、
         徳田御稔=訳編 1959-05-21 の書名表記が、つぎのとおり
         不統一なのに気がつきました。
           ・表紙・扉・本文……『初版「種の起原」—訳と解説』
           ・奥付………………『初版「種の起源」—訳と解説』
         つまり、「起原」と「起源」の二通りの表記が見られるのです。
         「起原」のほうが、この本の基本的に採用している表記と
         判断して、上の記事の該当箇所を訂正しました。
2010-06-17 大杉榮=譯 1963-09-20 の訳文を挿入しました。また、
         「邦題の異同」の項と、「『進化』と『適者生存』——用語について」
         の項を新設しました。
2010-06-11 【訂正】 堀伸夫+堀大才=訳 2009-05-10 の訳文として、
         まちがえて、ほかの版の訳文を載せておりました。正しい
         訳文に差し替えるとともに、おわび申しあげます。

         また、新たな試みとして、訳文の文中の3つの語句について、
         各版における訳語の異同をみるために色分けをほどこし
         ました。


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