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Saturday, 18 December 2010

Bulemanns Haus (Bulemann's House) by Theodor Storm シュトルム 「ブーレマンの館」「ブーレマンの家」「怪猫物語」

■はじめに Introduction

ブーレマン氏は質屋の息子。父は強欲な方法で富を築いた。その家と財産を父から相続したブーレマン氏は安穏に暮らしている。同居するのは、二匹の巨大な猫グラープスとシュノーレス、そしてアンケン夫人という年配の女中。猫たちはやがて不気味な復讐劇の主役を演じることになる。だが、下の引用箇所では、ブーレマン氏はまだその不吉な運命を知らない。


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[ja] 日本語
タイトル: たるの中から生まれた話
著者: シュトルム作 矢川澄子訳 金子国義画 
少年少女学研文庫 ; 16
出版社: 学習研究社
出版年: 1969
関連記事: 「たるの中から生まれた話」 (思い出の本棚 2 )
  消えがてのうた part 2, 2010-11-27 上の画像はこのブログ記事から拝借しました。


[en] 英語 タイトル: German Literary Fairy Tales (The German Library ; V. 30)
著者: Frank Glessner Ryder (編集)
ペーパーバック
出版社: Continuum Intl Pub Group (Sd)
出版年: 1983-10
ISBN-10 : 0826402771
ISBN-13 : 9780826402776


[de] ドイツ語
Title: Bulemanns Haus (Gold Collection) [Kindle Edition]
Format: Kindle Edition
File Size: 44 KB
Simultaneous Device Usage: Unlimited
Publisher: Jazzybee Publishing (September 21, 2010)
Sold by: Amazon Digital Services
Language: German


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 高木 2009
 ネコたちはお昼には自分の皿を与えられたが、それはアンケンさんが不承不承(ふしょうぶしょう)日がなネコたちのために用意しなければならなかった。食後ブーレマンさんが短い昼寝をしているあいだネコたちは満腹してブーレマンさんのかたわらのソファーに横になり、舌ベロをダラリと下げ、緑色の目を眠そうにまばたきした。一方でいつも老女はこっそりと足を運ばせるのだが、ネコたちは、館の下の階でネズミ狩りをして、捕まえたネズミを口にくわえてまず主人の足もとにもって行って見せ、そのあとでソファの下にもぐり込んで食べた。それから夜が来て、ブーレマンさんは、色とりどりのナイトキャップを白いそれと取り替えると、二匹のネコといっしょに隣室のおおきなカーテン付きベッドにはいって、足もとにもぐり込んだネコたちが規則正しくゴロゴロと喉をならす音で眠りにつくのだった。

   テーオドール・シュトルム=著 高木文夫(たかぎ・ふみお)=訳
   「ブーレマンの館」
   日本シュトルム協会=編訳
   『シュトルム名作集1』 三元社 2009-05-20


(J2) 藤川 1992, 1998
 猫たちは昼にそれぞれ自分用の器に入った食事をもらうのだが、アンケン夫人はむかっ腹をたてながらも毎日その用意をしなければならなかった。食後、満腹した猫たちは、ブーレマン氏が短い昼寝から目をさますまで、横のソファーにすわり、小さい舌をたらして、眠そうな緑色の目で眠そうに主人を見つめているのだった。下の方の部屋で鼠を追いかけるときには、いつでもそのあいだに老婆に、主人にはわからないように蹴とばされるのだが、捕った鼠は必ずまっさきに主人のところにくわえていって見せてから、ソファーの下にもぐりこんで食べた。そしてブーレマン氏は、夜になって色あざやかな三角帽を白いものと取り換えると、二匹の猫を従えて隣室の大きなカーテンつきのベッドに行き、足元にもぐりこんだ猫がごろごろと規則正しく喉をならすのを子守歌に、眠りにつくのだった。

   テーオドール・シュトルム=著 藤川芳朗(ふじかわ・よしろう)=訳
   「ブーレマンの家」
   a. 富士川義之=編訳 『猫物語』 白水社 新装版 1998-11-10
   b. 富士川義之=編訳 『猫物語』 白水社 1992-03
   引用は a. に拠りました。


(J3) 矢川 1969, 1990, etc.
 昼にはめいめいひと皿のえさをもらいました。アンケンばあさんは、毎日ぷりぷりしながら、ネコのえさをととのえてやらなくてはなりませんでした。
 食事がすむと、ブーレマンがしばらく昼寝をするあいだ、ネコたちは主人といっしょに長いすにのうのうと寝そべり、ちょろりと舌の先をのぞかせながら、緑色のとろんとした目で主人を見守っています。下の部屋でネズミをとると(そのたびにアンケンばあさんには、こっそり足げをくらわされたものですが)ネコたちは、きまってえものを主人のもとまでひきずってきて、ひと目ごらんにいれてから、ようやく長いすの下へもぐりこんでたいらげにかかるのです。
 夜になると、ブーレマンは、色つきの三角帽子を白いのにとりかえ、二匹のネコとともにとなりの寝室の、大きな垂れ幕つきのベッドにはいり、足もとにもぐりこんだネコたちの、ごろごろいう規則ただしいうなり声を子守りうたに、眠りにつくのでした。

   シュトルム=著 矢川澄子(やがわ・すみこ)=訳 「ブーレマンの家」
   a.復讐 書物の王国16』 国書刊行会 2000-07-24
   b.たるの中から生まれた話』 福武文庫 福武書店 1990-01
   c.たるの中から生まれた話』 少年少女学研文庫16 学習研究社 1969
   a. の底本は b.。引用は a. に拠りました。


(J4) 塩谷 1967
 ネコたちは昼には、めいめいのどんぶりにはいった食事をもらいましたが、そのためアンケンおばさんは、一日じゅうぷりぷりしながら働かなければならなかったのでした。
 食事がすむと、ネコたちは昼寝(ひるね)をしている主人とならんで、まんぞくそうに長いすにすわりこみ、ちっちゃな舌(した)をだしながら、眠(ねむ)そうに緑色(みどりいろ)の目でかれを見ていました。
 下の部屋でネズミ狩(が)りをするときには——でも、よくそのさいちゅう、おばさんに、こっそりけとばされました——まず、つかまえたネズミをくわえて主人のところへもっていって見せ、それから長いすの下にもぐりこんで、食べました。
 夜になると、ブーレマンは色のついた三角帽子(ぼうし)を白いのにとりかえ、二匹のネコたちをつれて、となりの部屋の、大きなカーテンつきのベッドにはいりました。そして、足もとにもぐりこんだネコたちの規則(きそく)正しいいびきにさそわれて、眠りこんでしまうのでした。

   シュトルム=著 塩谷太郎(しおや・たろう)=訳 「ブーレマンの家」
   『大学時代—ジュニア版 世界の文学7
   金の星社 1967-01


(J5) 田川 1948
 彼等はお晝にはちやんと自分らの御馳走をもらつたのであるが、それをアンケン夫人は毎日々々腹立たしさを押し殺しながら、つくらなければならなかつた。食後ブーレマン氏がちよつと午睡をとる間、猫は滿腹して彼の傍らのソファーの上に坐りこみ舌をだらりと垂したまま、緑色の眼を眠むさうに細目に開いて、彼の顏を眺めていた。また階下(した)の部屋で鼠捕りでもやると、何時も老婆からこつそり足蹴を喰はされるのであつたが、捕へた鼠はきつと口にくはへて先ず主人の前へひきずつて來て見せてから、ソファーの下ヘもぐりこんで、それを平げるのであつた。さて夜になるとブーレマン氏は雜色の尖り帽子を白いのと取りかへ、二匹の猫と一緒に隣室の大きなカーテンつきの寢床(ベツト)に入るのであつた。そこで彼は、足もとへもぐり込んだ二匹の猫が同じ調子で喉を鳴らすのを聞きながら、眠りに入るのであつた。

   テオドール・シュトルム=著 田川基三(たがわ・もとみ)=訳 「怪猫物語」
   『雨乞ひ—小説集』 矢代書店 定價 八十五圓 1948-04-20


(J6) 山崎 1944
猫どもは晝にはアンケン小母さんの手からめい/\に食事を貰ひましたが、そのためアンケン小母さんは一日中プリ/\しながら台所で働かなければならなかつたのです。食事を濟ませると、猫どもはいかにも充ち足りたやうな顏つきで、午睡(ひるね)をしてゐる主人と並んで長椅子に坐り込み、小さな舌を垂(た)れながら、綠色の眼で眠さうに主人の顏を眺めてゐます。また下の部屋で鼠狩りをする時など、……アンケン小母さんが主人には聞えないやうに、こつそりと、しかも力をこめて猫めに足蹴りを喰はせるのは實にその時なのですが……猫どもは先づ獲物の鼠を口に咬(くは)へて主人の所まで曳きづつて來て、それを見せてから長椅子の下にもぐり込んで貪(むさぼ)り喰らひます。ブーレマン氏は夜になると、三角の色頭巾を白の三角帽にかへ、二匹の猫を連れて、隣室の帷(とばり)附きの大寢台に入り、足許にもぐり込んだ猫たちの規則正しい鼾に眠りを誘はれる習慣でした。

   テオードル・シュトルム=著 山崎省吾(やまざき・せいご)=訳
   『独逸童話文学選集 3 ブーレマンの家』 増進堂 1944-10-30(昭和19)


■英訳 Translation into English

At midday they got their own platter, which Frau Anken, with suppressed resentment, had to prepare for them day in and day out. After the meal, while Herr Bulemann took his noon nap, they sat beside him, well satisfied, on the sofa, letting a tip of tongue hang out of their mouths and blinking at him sleepily with their green eyes. If they had been in the lower rooms of the house hunting mice, which always earned them a clandestine kick from the old housekeeper, they were sure to carry any mice they had caught to their master and show them to him before creeping under the sofa to devour them. When night had fallen and Herr Bulemann had exchanged his brightly colored stocking cap for a white one, he climbed into the big curtained bed in the adjoining alcove with his two cats and let himself be lulled to sleep by the regular purring of the beasts curled up at his feet.

   Bulemann's House by Theodor Storm
   German Literary Fairy Tales
   Edited by Robert Marcellus Browning, Frank Glessner Ryder
   Continuum International Publishing Group, 1983
   Preview at Google Books


 Audio 
ドイツ語原文のオーディオブック(朗読) Audiobook in the original German

下に引用する箇所の朗読は 12:29 から始まります。 Uploaded to YouTube by Classic Literautre Audiobooks. Audio courtesy of LibriVox. Reading of the excerpt below starts at 12:29.


■ドイツ語原文 The original text in German

Sie erhielten mittags ihre eigene Schüssel, die Frau Anken unter verbissenem Ingrimm Tag aus und ein für sie bereiten mußte; nach dem Essen, während Herr Bulemann sein kurzes Mittagsschläfchen abtat, saßen sie gesättigt neben ihm auf dem Kanapee, ließen ein Läppchen Zunge hervorhängen und blinzelten ihn schläfrig aus ihren grünen Augen an. Waren sie in den unteren Räumen des Hauses auf der Mausjagd gewesen, was ihnen indessen immer einen heimlichen Fußtritt von dem alten Weib eintrug, so brachten sie gewiß die gefangenen Mäuse zuerst ihrem Herrn im Maule hergeschleppt und zeigten sie ihm, ehe sie unter das. Kanapee krochen und sie verzehrten. War dann die Nacht gekommen und hatte Herr Bulemann die bunte Zipfelmütze mit einer weißen vertauscht, so begab er sich mit seinen beiden Katzen in das große Gardinenbett im Nebenkämmerchen, wo er sich durch das gleichmäßige Spinnen der zu seinen Füßen eingewühlten Tiere in den Schlaf bringen ließ.

   Bulemanns Haus by Theodor Storm
   Geschichten aus der Tonne
   E-text at Projekt Gutenberg-DE


■外部リンク External links


■更新履歴 Change log

  • 2016-10-19 山崎省吾=訳 1944-10-30 の訳文を挿入しました。
  • 2013-03-27 ドイツ語原文のオーディオブック(朗読)へのリンクを張りました。

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