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January 2011

Sunday, 30 January 2011

Immensee by Theodor Storm シュトルム 『みずうみ』『みづうみ』『湖』『湖畔』『インメン湖』

        目次 Table of Contents

■はじめに Introduction
 Image gallery  表紙画像 Cover photos
■言語と書誌情報 Linguistic and bibliographic information
  [zh] 中国語(簡体字)
  [zh] 中國語(繁體字)
  [ja] 日本語
  [en] 英語
  [de] ドイツ語
■中国語訳(簡体字) Translations into simplified Chinese
  (Zh1)
  (Zh2) 孙凤城
■中國語譯(繁體字) Translation into traditional Chinese
■日本語訳 Translations into Japanese
  (J1) 加藤 2009
  (J2) 柴田 1984
  (J3) 植田 1975
  (J4) 塩谷 1967, 1978
  (J5) 小塩 1966, 1971
  (J6) 国松=訳 井上=文 1966
  (J7) 秋山 1965
  (J8) 羽鳥 1964
  (J9) 高橋 1953, 1955, etc.
  (J10) 関 1953, 1958
  (J11) 川崎 1951, 1954, etc.
  (J12) 国松 1951, 1968
  (J13) 岡本 1947
  (J14) 渡邉 1946, 1949
  (J15) 関 1936, 1949, etc.
  (J16) 牧山 1921
  (J17) 山口 1920
  (J18) 三浦 1914, 1948
■スペイン語訳 Translation into Spanish
■英訳のプレビュー Preview of the English translation
■英訳 Translation into English
■ドイツ語原文 The original text in German
 Video  ドイツ映画 みずうみ (1943) Immensee - Ein deutsches Volkslied (1943)
■外部リンク External links
■更新履歴 Change log


■はじめに Introduction

老学者が回想する。二度ともどらぬ青春。みのらなかった恋。

端正な中編小説。あまりにも端正なので、現代のわたしたちからみたら、古典的だか陳腐だか、わからない。こんなことを書きながら、ほめているのか、けなしているのか、わたし自身わからない。

戦前はドイツ語を学ぶ日本の若者たちの愛読書だったらしい。

原題インメンゼー Immensee は、作中に登場する湖の名。インメン湖(古い翻訳ではイムメン湖)。英語なら Lake of the Bees または Bees' Lake。つまり強いて直訳すると「蜜蜂湖」という固有名詞になる。架空の地名らしい。スイスに同名の村がある。はっきり確かめたわけではないが、作中の湖とは、とくに関係なさそうだ。


 Image gallery 
表紙画像 Cover photos

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en En_immensee_41wxhvlb2l de De_immensee_41thdcfaz0l


■言語と書誌情報 Linguistic and bibliographic information

[zh] 中国語(簡体字)
タイトル: 茵梦湖/少年维特的烦恼 (中文导读英文版) [平装]
著者: 施托姆(Storm.T.) (作者), 歌德 (作者), 王勋 (译者), 纪飞 (译者), 等 (译者)
平装: 178页
出版社: 清华大学出版社; 第1版
出版年: 2009-09-01
ISBN-10 : 7302205884
ISBN-13 : 9787302205883
版元による この本の紹介


[zh] 中國語(繁體字)
タイトル: 茵夢湖
著者: 施篤姆 
平裝
出版社: 正中書局
出版年: 2002-08-16
ISBN-10 : 9570914904
ISBN-13 : 9789570914900
版元による この本の紹介


[ja] 日本語
タイトル: シュトルム名作集〈1〉
著者: テーオドール・シュトルム 
単行本
出版社: 三元社
出版年: 2009-05
ISBN-10 : 4883032434
ISBN-13 : 9784883032433
版元による この本の紹介


[en] 英語
タイトル: Immensee [Paperback]
著者: Theodor Storm Wilhelm Bernhardt 
ペーパーバック
出版社: Nabu Press
出版年: 2010-02
ISBN-10 : 1144517907
ISBN-13 : 9781144517906


[de] ドイツ語
タイトル: Immensee
著者: Theodor Storm  
ペーパーバック
出版社: Nabu Press
出版年: 2010-04
ISBN-10 : 1148597859
ISBN-13 : 9781148597850


■中国語訳(簡体字) Translations into simplified Chinese

(Zh1)
  “我不想喝,”姑娘回答,仍坐着一动不动。
  “那就唱个歌好啦!”阔公子嚷道,同时扔了一枚银币在她怀中。姑娘慢慢举起手来梳理自己的黑发,老人则凑到她耳旁嘀咕着什么;只见她将头一昂,把下巴支在了八弦琴上。“为这号人我不唱,”她说。
  莱因哈德端起一杯酒站起来,走到她跟前。
  “你想干什么?”姑娘倔强地问。

   《茵梦湖》 台奥多尔·施笃姆 著
   E-text at 语文备课大师


(Zh2) 孙凤城
  “我不想喝,”她说,没有移动她的位置。
  “那就唱吧!”这位阔少爷叫道,向她的膝上丢了一枚银币。当琴师在她耳边悄悄说着什么的时候,女孩用手指慢慢地掠她的黑发。但是之后她却把脑袋向后一仰,把下颔支在她的弦琴上。“为他,我可不唱。”她说。
  莱因哈特手拿着酒杯跳了起来,站到她面前。”
  “你想干吗?”她倔强地问道。

   《茵梦湖》 [德国]台奥多尔·施笃姆 孙凤城译
   E-text at 天涯在线书库 (tianyabook.com)


■中國語譯(繁體字) Translation into traditional Chinese

  「我不想喝,」她說,沒有移動她的位置。
  「那就唱吧!」這位闊少爺叫道,向她的膝上丟了一枚銀幣。當琴師在她耳邊悄悄說著什麼的時候,女孩用手指慢慢地掠她的黑髮。但是之後她卻把腦袋向後一仰,把下頷支在她的絃琴上。「為他,我可不唱。」她說。
  萊因哈特手拿著酒杯跳了起來,站到她面前。」
  「你想乾嗎?」她倔強地問道。

   《茵夢湖》 [德國]提握多•施篤姆
   E-text at 海碟論壇


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 加藤 2009
 「すきじゃないの。」先ほどと同じ態度のまま、娘はそっけなく答えた。
 「それじゃあ、歌だ!」貴公子は叫んで、銀貨を取り出し、彼女の膝の上に投げた。娘はゆっくりと指先で黒髪をとかしながら、バイオリン弾きが耳元でささやいている言葉を聞いていた。しかし、つっと顔を後ろにそらせ、つづいて竪琴(ハープ)の上に自分の顎をのせ、こう言った。
 「あんな人のためには、やらない。」
 ラインハルトは手にグラスを持ってさっと立ち上がり、娘の前まで歩いてきた。「なんなのさ。」挑むような口ぶりで彼女はたずねた。

   そのときあの子が路傍(みちばた)にいて
   テーオドール・シュトルム=著 加藤丈雄(かとう・たけお)=訳
   「みずうみ」
   日本シュトルム協会=編訳 『シュトルム名作集1』 三元社 2009-05-20


(J2) 柴田 1984
「欲しくないわ」女は身じろぎもしない。
「じゃあ、歌うんだ!」、と貴公子は高調子に言って、銀貨を一枚女の膝の上に投げた。女はおもむろに黒髪を掻きあげた。ヴァイオリン弾きの男が何ごとか女に耳打ちをしたが、女はつんと澄まして、顎をツィターの上にのせてしまった。「あんな男のために弾くのは真っ平よ」
 ラインハルトはとっさにグラスを手にして席を立ち、女の前に進み出た。
「なにか用?」女は挑むような口を利いた。

   道の辺に少女佇み
   テーオドーア・シュトルム=著 柴田斎(しばた・ひとし)=訳
   「みずうみ」
   『シュトルム全集2 小説1』 村松書館 1984-09-25


(J3) 植田 1975
「ほしくないの」
 と、娘はそのしせいを変えないで答えた。
「それじゃ、お歌い!」
 貴公子がまた大声をあげた。そして、娘のひざの上に銀貨を一枚投げた。
 娘は指でゆっくりと黒い髪をかき上げた。一方、バイオリン弾きは娘に耳うちした。けれども、娘は頭をぐっとうしろにそらせて、ツィターの上にあごをのせた。そして、
「あの人のためになんか、歌わないわ」
 と、いった。
 ラインハルトはグラスを持ったまま、急に立ちあがって娘の前にいった。
「何のご用?」
 娘はさからうようにたずねた。

   四 道ばたに立っていた子
   テーオドール・シュトルム=著 植田敏郎(うえだ・としろう)=訳
   『みずうみ 世界の名作文学10』 岩崎書店 1975-01-30


(J4) 塩谷 1967, 1978
「ほしくないの。」
 と娘は姿勢(しせい)もかえずにいった。
「じゃあ、歌え!」
 と、貴公子はさけぶと、娘のひざに銀貨(ぎんか)をほうった。
 娘は、バイオリンひきの男がなにかささやいているあいだ、ゆっくりと指(ゆび)で黒い髪(かみ)をかきあげていたが、つと顔をあげると、あごに琴(こと)をあてた。
「この人のために、ひくんじゃないわ。」
 と、かの女はいった。
 ラインハルトはグラスを手に立ちあがると、娘の前にいった。
「なにかご用。」
 と、娘は反抗(はんこう)するようにいった。

   道べに立てる乙女子(おとめご)の
   テオドール・シュトルム=著 塩谷太郎(しおや・たろう)=訳 「みずうみ」

   引用は a. に拠りました。


(J5) 小塩 1966, 1971
 「いらないわ」
 と、少女は姿勢もかえずに言った。
 「そんなら、歌えよ!」
 貴公子はさけんで、銀貨を一枚、かの女のひざに投げいれた。少女が黒い髪の毛をゆっくり指でかきなでると、バイオリン弾きの男が、そのかの女の耳にそっと耳打ちをした。が、いきなり顔をあおむけ、あごをチターにささえて、「こんな人のために弾くの、いや」と、言った。
 ラインハルトはグラスを手にしたまま、ぱっと立ちあがり、少女の前へ立った。
 「なんの御用!」
 かの女はつっけんどんにきいた。

   道のべに少女は立ちて
   シュトルム=著 小塩節(おしお・たかし)=訳 「みずうみ」

   引用は a. に拠りました。


(J6) 国松=訳 井上=文 1966
[該当箇所は訳出されていません - tomoki y.]

   シュトルム=原作 国松孝二(くにまつ・こうじ)=訳
   井上明子(いのうえ・あきこ)=文 「みずうみ」
   手塚富雄=編 『少年少女世界の名作文学29 ドイツ編3
   小学館 1966-08-20


(J7) 秋山 1965
   シュトルム=著 秋山英夫(あきやま・ひでお)=訳
   『みずうみ・三色すみれ 他三篇 シュトルム傑作集
   社会思想社 現代教養文庫 1965


(J8) 羽鳥 1964
   羽鳥重雄(はとり・しげお)=訳
   『みずうみ・白馬の騎者』 白水社 1964


(J9) 高橋 1953, 1955, etc.
「ほしくないんです」と少女は身動きもしない。
「じゃあ、歌えよ」貴公子はこう言って、銀貨を一枚、少女の膝に投げた。少女は指でゆっくりと黒い髪をかき上げた。バイオリン弾きの男が何事か少女の耳にささやいた。けれども少女はぐいと顔を仰向けて、顎(あご)を琴にささえて、「いやあよ、あんな人のためなら」と言った。
 ラインハルトは酒杯を手にさっと立って、女の前へ進み出た。
「何の御用」と女は手きびしかった。

   道のべに乙女子(おとめご)のいて
   シュトルム=作 高橋義孝(たかはし・よしたか)=訳 「みずうみ」

   a. は d. の旧字を新字に変えるなど、表記を改めたもの。引用は a. に拠りました。


(J10) 関 1953, 1958
 「ほしくないの」
と娘は姿勢をかえないで言った。
 「じゃ唄いたまえ!」
とその貴公子は叫んで、銀貨を彼女の膝に投げ入れた。娘は指を黒い髪の中へ入れて、ゆっくり掻きあげながら、バイオリン弾きが何か耳にささやくのを聞いていたが、やがて昂然と頭をそらせ、琴の上にあごを支えて言った。
 「この人のためになら彈くのは嫌(いや)」
 ラインハルトはコップを手にして勢よく立ちあがり、彼女の前へやって来た。
 「何ご用?」
と彼女は反抗的にきいた。

   道のべに立つおとめごの
   シュトルム=作 関泰祐(せき・たいすけ)=訳

   引用は b. に拠りました。


(J11) 川崎 1951, 1954, etc.
   川崎芳隆(かわさき・よしたか)=訳


(J12) 国松 1951, 1968
   国松孝二(くにまつ・こうじ)=訳


(J13) 岡本 1947
「欲しくありません。」と、そのまゝの姿勢で彼女が言つた。
「では、歌ひ給へ!」と、その貴公子は言つて、少女の膝へ銀貨を一枚投げた。ヴァイオリン彈きの男が、彼女の耳に何か囁いてゐる間に、少女は、黑い髪に指を入れて、ゆつくり頭を掻いてゐた。しかし、彼女は反り返つて、頤をチータの上にのせた。「あの人のためなら、彈きません。」と、彼女が言つた。
 ラインハルトは、手にコツプを持つたまゝ、勢よく起ち上つて、彼女の前に立つた。
「何か御用?」と、反抗的な態度で彼女が尋ねた。

   路傍に立つ子
   テーオドール・シュトルム=著 岡本修助(おかもと・しゅうすけ)=訳 「湖畔」
   『湖畔 他四篇 シュトルム選集1』 郁文堂書店 1947-09-01
   掻・起・尋の旧字はそれぞれ新字で置き換えました。


(J14) 渡邉 1946, 1949
「いやだわよ」とその少女は振向きもせずに言つた。
「では歌へ」と貴公子は叫んで、銀貨を彼女の膝に投げた。
 少女はゆつくりと指を黑い髪を指で撫でてゐた。ヴァイオリン彈きが何か彼女の耳もとで囁いた。しかし彼女は頭を振つて、顎を堅琴の上にのせ、「あんなやつに唄つてやらないよ」と言つた。
 ラインハルトは盃を手に持つて立ちあがり、彼女の前に行つた。
「何の御用?」つんとして彼女が尋ねた。

   道ばたの子

  • テーオドル・シュトルム=著 渡邉格司(わたなべ・かくじ)=譯 「湖」 『湖と少女』 西洋文學飜譯選書2 堀書店 定價金百圓 1949-06-25
  • テオドール・シユトルム=作 渡邉格司=譯 『』 矢代書店 定價貳拾圓 1946-09-30

   引用は a. に拠りました。尋の旧字は新字で置き換えました。


(J15) 関 1936, 1949, etc.
 「戴きませんの」
と少女は姿勢をかへないで云つた。
 「ぢや唄ひ給へ!」
と貴公子は叫んで、銀貨を彼女の膝に投げ入れた。少女は靜かに指を黑髪の中に差入れて、提琴彈きの男が何か囁くのを聽いてゐたが、やがて昂然と頭をあげ、頤を琴に支へて云つた。
 「この人の爲なら彈くのは嫌(いや)」
 ラインハルトはコップを手にして急に立上り、彼女の前へ行つた。
 「何御用?」
と彼女が反抗的に訊いた。

   道の邉に立つ少女子の
   シュトルム=著 關泰祐(せき・たいすけ)=訳

   引用は c. に拠りました。道・急・祐の旧字は新字で置き換えました。


(J16) 牧山 1921
 「あたし頂きません」
彼女はさう云つたきり、身動きさへしなかつた。
 「ぢや、唄ふさ!」
 貴公子はさう云つて、彼女の膝の上に一枚の銀貨を投げた。少女は黑い髪の毛に指を入れて物憂げに掻きながら、ヴァイオリン彈きの男が耳元に口をよせて何か囁くのを聞いてゐたが、しかし彼女は後ろ樣に首を投げて、樂器で頤をさゝへながら云つた。
 「あの人のためなら、あたしは厭だよ」
 ラインハルトは手にコップを取つて立ちあがり、彼女の前に進んで行つた。
 「何か御用?」
 と、彼女は不機嫌に問うた。

   「道にたゝずむ稚児ありて
   テオドール・シュトルム=著 牧山正彦(まきやま・まさひこ)=訳 「インメン湖」
   ケルレル=著 牧山正彦=訳 『村のロメオとユリヤ』 新潮社 1921 の附録
   国立国会図書館デジタル化資料
   囁は原文では「くちへんに耳」。進・道の旧字はそれぞれ新字で置き換えました。


(J17) 山口 1920
俳人・山口青邨も、この作品を日本語に翻訳しているそうだ。わたしは現物を見ていないが、青邨は1920年9月(大正9)に石原純らと文芸雑誌「玄土」を創刊し、同誌11月号からシュトルムの小説「蜜蜂の湖」の翻訳を発表したとのこと。下のリンク「青邨俳句の背景にあるもの」による:

   俳句ネット天為 » 俳句論集 > 特集・山口青邨没後20年
   » 山口青邨論 » 青邨俳句の背景にあるもの(日原傳)


(J18) 三浦 1914, 1948
「戴きません」と少女はいつた、少しも自分の位置を變へずに。  「そんなら歌ふさ」と貴公子は叫んで、一ツの銀貨を彼女の膝の上に投げた。少女は指で眞黑い髪の毛を靜かに掻きながら、彼女の耳に囁くヴアイオリン彈きの言葉を聞かうともせず、頭を後の方に曲げて樂器の上に手を支へた。「あの人のためならやりませんよ」と少女はいつた。  するとラインハルトはコツプを手にして立上りながら彼女の前に其身を置いた。「何の御用」と彼女は反抗的に尋ねた。

   道のべに立つ幼兒の

  • シュトルム=著 三浦吉兵衞(みうら・きちべえ)=譯註 『湖畔』 獨和對譯叢書 9 郁文堂書店 1948-02-20 国立国会図書館デジタル化資料
  • テオドル・シユトルム=著 三浦吉兵衛=譯 『湖畔』 獨逸叢書 第1 獨逸語發行所 1914

   引用は a. 郁文堂書店 1948-02-20 に拠りました。道・畔の旧字は
   それぞれ新字で置き換えました。


■スペイン語訳 Translation into Spanish

  -No me apetece -dijo ella, sin variar de posición.
  -¡Pues, canta, entonces! -exclamó el doncel y le tiró una moneda de plata.
  La muchacha se pasó los dedos por la negra cabellera mientras el violinista le decía algo al oído. Luego echó la cabeza hacia atrás y apoyando la barbilla en la cítara, dijo:
  -Yo no canto para ese.
  Reinhard se levantó con la copa en la mano y se paró frente a la gitana.
  -Quiero ver tus ojos.
  -¿Qué te importan?

   Ella, desde el sendero...
   El lago de Immen by Theodor Storm
   E-text at:
   * El lago de Immen [PDF]
   * Leemp3.com


■英訳のプレビュー Preview of the English translation


■英訳 Translation into English

  "I don't care about it," she said, without altering her position.
  "Well, then, give us a song," cried the young nobleman, and threw a silver coin into her lap. The girl slowly ran her fingers through her black hair while the fiddler whispered in her ear. But she threw back her head, and rested her chin on her zither.
  "For him," she said, "I'm not going to play."
  Reinhard leapt up with his glass in his hand and stood in front of her.
  "What do you want?‎" she asked defiantly.

   By the Roadside the Child Stood
   Immensee by Theodor Storm
   Translated by C. W. Bell
   E-text at:
   * Project Gutenberg
   * FullBooks.com


■ドイツ語原文 The original text in German

  Ich mag nicht, sagte sie, ohne ihre Stellung zu verändern.
  So singe! ries der Iunker, und warf ihr eine Silbermünze in den Schooß. Das Mädchen strich sich langsam mit den Fingern durch ihr schwarzes Haar, während der Geigenspieler ihr ins Ohr flüsterte; aber sie warf den Kopf zurück, und stützte das Kinn auf ihre Zitter. Für den spiel' ich nicht, sagte sie.
  Reinhardt sprang mit dem Glase in der Hand auf und stellte sich vor sie. Was willst du? fragte sie trotzig.

   Da stand das Kind am Wege
   Immensee by Theodor Storm
   E-text at:
   * Projekt Gutenberg-DE - Spiegel Online
   * Project Gutenberg
   * Zeno.org


 Video 
ドイツ映画 みずうみ (1943) ロシア語ボイスオーバー
Immensee - Ein deutsches Volkslied (1943) with Russian voiceover

監督: ファイト・ハーラン 出演: クリスチナ・ゼーダァバウ Source: zSerials.ru Directed by Veit Harlan. Starring Kristina Söderbaum, Carl Raddatz.


■外部リンク External links


■更新履歴 Change log

  • 2016-04-01 リンク先で削除されてたドイツ映画の英語字幕版を、ロシア語ボイスオーバー版の別の動画で置き換えました。
  • 2013-06-19 目次を新設しました。また、三浦吉兵衞=譯註 1948-02-20 と牧山正彦=譯 1921 を追加しました。
  • 2013-04-26 Immensee (1943) の YouTube 動画を追加しました。
  • 2011-04-01 もう一種類の中国語訳(簡体字)を追加しました。

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Tuesday, 18 January 2011

The Shallows: What the Internet Is Doing to Our Brains by Nicholas Carr ニコラス・カー 『ネット・バカ インターネットがわたしたちの脳にしていること』

■はじめに Introduction

わたしたちが毎日つかっているインターネットやケータイは、わたしたちの思考のプロセスにどんな影響をおよぼしているか? わたしたちの脳の働きを、どのように変化させているか?

変化のうちには、だれにでも想像がつきそうな変化と、予想外に根本的な変化とがある。

『ネット・バカ』の著者ニコラス・G・カーはネットを捨て去ろうなどという非現実的な提案は、していない。問題は、わたしたちがネットによって、バカになるか、ならないかではない。バカの定義しだいではあるが、ネットに頼ることによって、わたしたちは、何らかの意味でバカになっていることは確かなのだろう。バカになると知りながら、それでもどうやってネットとつきあっていくべきか、というのが問題である。

著者カーの名前は、去る2009年3月25日の tomokilog で、ちらっと触れた。メアリアン・ウルフの著書 『プルーストとイカ―読書は脳をどのように変えるのか?』 を取り上げた際、外部リンクの項にカーの雑誌記事へのリンクを張ったのである。すなわち、米・アトランティック誌に掲載されたつぎの記事だ:


 Cover photo gallery 
表紙画像

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ja Ja_nicholas_g_carr_netto_baka_obi vi Vi_9786041016576 id Id_theshallowsinternetmendangkalkan

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it It_9788860303776 pt Pt_9788522010059_ageracosuperficial es Es_9786071109682_superficiales

fr Fr_9782221124437_internet_rendil_be en En_nicholas_carr_the_shallows


■各国語のタイトル Title in various languages


■日本語訳 Translation into Japanese

ネットは革命的な変化であるかもしれないが、むしろ、人間精神の形成に手を貸してきた数多くの道具の流れに連なるものと考えるべきだろう。

さてここで、きわめて重要な問題が立ち現われる——インターネットの使用がわれわれの精神の働きにいかなる効果を実際与えているかを、科学はどう説明できるのか。この問題が今後、おおいに研究の対象となるだろうことは疑いの余地がない。とはいえ、すでに多くのことも知られており、推論できることも多い。だが最近明らかになっている事柄は、わたしの想像よりもはるかに憂慮すべきものであった。心理学者や神経生物学者、教育者、ウェブ・デザイナーによって行なわれてきた何十もの研究は、すべて同じ結論を導いている。ネットに接続するとわれわれは、とおりいっぺんの読み、注意散漫であわただしい思考、表面的な学習を行なうよう、環境によって働きかけられるのだ。読書しながら浅く考えることがありうるように、ネットをサーフィンしながら深く考えることはありうる。しかし、それはそのテクノロジーが促進し、報酬を与える種類の思考ではない。

   ニコラス・G・カー=著 篠儀直子(しのぎ・なおこ)=訳
   『ネット・バカ インターネットがわたしたちの脳にしていること
   青土社 2010-07-30


 Video 
The Shallows by Nicholas Carr: Excerpt


■英語原文 The original text in English

As revolutionary as it may be, the net is best understood as the latest in a long line of tools that have helped mold the human mind.

Now comes the crucial question: What can science tell us about the actual effects that Internet use is having on the way our minds work? No doubt, this question will be the subject of a great deal of research in the years ahead. Already, though, there is much we know or can surmise. The news is even more disturbing than I had suspected. Dozens of studies by psychologists, neurobiologists, educators, and Web designers point to the same conclusion: When we go online, we enter an environment that promotes cursory reading hurried and distracted thinking, and superficial learning. It’s possible to think deeply while surfing the Net, just as it’s possible to think shallowly while reading a book, but that’s not the type of thinking the technology encourages and rewards.

   The Shallows: What the Internet Is Doing to Our Brains
   by Nicholas Carr
   W W Norton & Co Inc, 2010-06-07
   Excerpt at The Rocky Mount Telegram


■外部リンク External links

 [en] English

 [ja] 日本語
  著者について

  訳者・篠儀直子氏のブログ

  書評・レビュー・紹介


■更新履歴 Change log

  • 2013-04-19 繁體字中國語版、韓国語版、ベトナム語版、インドネシア語版、トルコ語版、フィンランド語版、ロシア語版、ブルガリア語版、クロアチア語版、およびイタリア語版の表紙画像を追加しました。
  • 2013-04-19 外部リンクを補足しました。
  • 2012-09-18 ルーマニア語版、ポーランド語版、オランダ語版、ポルトガル語版、スペイン語版、およびフランス語版の表紙画像を追加しました。

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Sunday, 16 January 2011

Résumé by Dorothy Parker ドロシー・パーカー 「レジュメ」「履歴書」「要約」

■はじめに Prologue

アメリカの短篇作家・詩人・劇作家・批評家ドロシー・パーカー。1893年(明治26年)ニュージャージー州生まれ。毒舌と皮肉とウィットで知られた。下に引用する短い詩 Resume は、彼女の作品のうち、たぶん最も有名なものの一つ。


 Video 1 
映画 『ミセス・パーカー/ジャズエイジの華(1994)』 「レジュメ」をそらんじるシーン
Mrs. Parker and the Vicious Circle (1994): Résumé

監督: アラン・ルドルフ 出演: ジェニファー・ジェイソン・リー
Directed by Alan Rudolph. Starring Jennifer Jason Leigh.


■日本語訳 Translations into Japanese

(1) tomoki y. 2011
刃物だと いたいし、
河だと ヘアがみだれちゃう。
硫酸だと あとがヒサンだし、
麻薬だと ピクピクしちゃう。
銃だと 違法、
ロープだと すっぽ抜ける。
ガスだと におう。
そう思えば まだ生きてける。

   ドロシー・パーカー=作 Tomoki Yamabayashi=訳 「レジュメ」
   tomokilog - うただひかるまだがすかる 2011-01-17


(2) 西原 2010
剃刀(かみそり)は痛い。
川だと濡(ぬ)れてしまう。
硫酸は痣(あざ)になる。
薬物は痙攣(けいれん)をおこす。
銃は法律で禁じられている。
縄は首に負担がかかる。
ガスだと鼻につく。
それならいっそ生きたほうがまし。

   ドロシー・パーカー=作 西原克政(にしはら・かつまさ)=訳 「履歴書」
   西原克政=著 『アメリカのライト・ヴァース』 港の人 2010-02-22


(3) 池澤 2007
カミソリは痛いし
川に入るとびしょびしょ
酸を飲むのは跡が醜い
クスリは痙攣(けいれん)するし
銃は非合法
紐の輪はほどける
ガスは臭いがひどいの
しかたないから生きてるわ

   ドロシー・パーカー=作 池澤夏樹=訳 訳題なし
   『叡智の断片』 集英社インターナショナル 2007-12-19
   この本は 『月刊PLAYBOY』 2005年1月号〜2007年11月号に連載
   された記事に加筆・訂正をほどこしたもの。


(4) 陰陽師 2006
カミソリは痛い
川は湿気る
酸は変色する
薬は痙攣する。
銃は違法
縄は解ける
ガスは臭い
生きている方がマシ

   ドロシー・パーカー=作 陰陽師=訳 「要約」
   ghostbuster's book web.
   初出: 2006年5月8日〜10日 改訂: 2006年5月12日


■英語原文 The original text in English

Razors pain you;
Rivers are damp;
Acids stain you;
And drugs cause cramp.
Guns aren't lawful;
Nooses give;
Gas smells awful;
You might as well live.

   Résumé by Dorothy Parker
   Enough Rope: Poems by Dorothy Parker
   New York: Boni and Liveright, 1926
   First printed in New York World, 1925-08-16
   E-text at:
   * Representative Poetry Online
   * Out of the Box Coaching (by Mary R. Bast)
   * Poetry X Archive
   * PoemHunter.com
   * Wikiquote


 Video 2 
詩人本人による「レジュメ」の朗読 Résumé read by the poetess herself

1960年代、作者晩年の録音。 Recorded in the 60s shortly before her death.


■おわりに Epilogue

ドロシー・パーカーは、じしん、自殺未遂を起こしたことがある。また、二番めの夫を自殺で失った。だが彼女の最後は心臓発作による死だった。1967年、73歳。名声を得たのが早かったことを思うと、長い晩年だったかもしれない。


■外部リンク External links

 [en] English
   * The Dorothy Parker Society
   * Dorothy Parker - Wikipedia (1893-1967)

 [ja] 日本語
   * ドロシー・パーカー - 翻訳アンソロジー/雑誌リスト
   * ドロシー・パーカー - 翻訳作品集成
   * ドロシー・パーカー - 翻訳作品紹介 (ghostbuster's book web.)


■更新履歴 Change log

2012-05-22 西原克政=訳 2010-02-22 を追加しました。
2011-01-18 外部リンクを補足しました。
2011-01-17 tomoki y. 訳の第2行をつぎのとおり修正しました。
         旧: 河だと びしょびしょになっちゃう。
         新: 河だと ヘアがみだれちゃう。


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Tuesday, 11 January 2011

Shooting an Elephant by George Orwell オーウェル 「象を撃つ」「象を射つ」

        目次 Table of Contents

■はじめに Introduction
  Video   The Real George Orwell
 Images  表紙画像 Cover photos
■中国語訳(簡体字) Translation into simplified Chinese
■中國語譯(繁體字) Translation into traditional Chinese
■日本語訳 Translations into Japanese
  (J1) 柴田 2009
  (J2) 陰陽師 2005
  (J3) 小野寺 1982
  (J4) 高畠 1972, 2010
  (J5) 井上 1970, 1995, etc.
  (J6) 永川 1962, 1972, etc.
  (J7) 松浪 1961, 1985
  (J8) 小野 1957, 1959
■ロシア語訳 Translation into Russian
■ブルガリア語訳 Translation into Bulgarian
■ドイツ語訳 Translation into German
■イタリア語訳 Translations into Italian
■ポルトガル語訳 Translations into Portuguese
  (Pt1) Parreira, 2013
  (Pt2) Medeiros, 2003
  (Pt3) Barroso, 1959
■スペイン語訳 Translations into Spanish
  (Es1)
  (Es2)
  (Es3) Manero & Canales
■フランス語訳 Translation into French
 Audio 1  英語原文の朗読 Audiobook read by 29harveydinio
 Audio 2  英語原文の朗読 Audiobook read by Patrick E. McLean
■英語原文 The original text in English
■外部リンク External links
■更新履歴 Change log


■はじめに Introduction

1920年代ごろのビルマ(ミャンマー)は、イギリス領インドに属する一州だった。民主化運動指導者アウンサンスーチーさんの父であり「ビルマ建国の父」とも称されるアウンサン将軍が、たぶんまだ少年だった頃のこと。

この植民地の支配機構の末端で警察官を務めていたのが、イギリス人の「私/わたし/ぼく」。ある日、職務の一環として、一頭の象を射殺しなければいけない事態に巻き込まれる。なぜ、わたしは象を撃たなければいけないのか?

現地に暮らす白人の目からみた帝国主義の実相。『動物農場』や『1984年』で知られるオーウェルの短篇。


  Video  
The Real George Orwell (1/6)

Biographer D.J. Taylor profiles Eric Blair for The South Bank Show in 2003.


 Images  
表紙画像 Cover photos

↓ クリックして拡大 Click to enlarge ↓

zh Zh_why_i_write ja Ja_orwell_hyoronshu_1 ru Ru_shooting_an_elephant

es Es_matar_a_un_elefante en En_shooting_an_elephant


■中国語訳(簡体字) Translation into simplified Chinese

但是我又不愿意射杀那头大象。我瞧着它卷起一束草在息头甩着,神情专注,像一个安详的老祖母。我觉得朝它开枪无异于是谋杀。


■中國語譯(繁體字) Translation into traditional Chinese

但是我又不願意射殺那頭大象。我瞧著祂捲起一束草在鼻頭甩著,神情專注,像一個安詳的老祖母。我覺得朝祂開槍無異於是謀殺。


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 柴田 2009
だが私は象を撃ちたくなかった。いかにも象らしい、一心不乱の、どこかお祖母さんのような雰囲気をたたえて象が草の束を膝に叩きつけるのを私は見守った。この象を撃つのは犯罪だと私には思えた。


(J2) 陰陽師 2005
それでもわたしは象を撃ちたくなかった。象が、あの一種独特の老婆のような雰囲気を漂わせながら、ひとつかみの草を膝に無心でたたきつけているようすを見つめた。こんな生き物を撃つのは、殺人にほかならないように思える。

  • ジョージ・オーウェル=著 陰陽師=訳 「象を撃つ」 ghostbuster's book web. 初出 2005-03-29〜2005-04-03 改訂 2005-04-25

(J3) 小野寺 1982
だが、わたしは撃つ気になれず、ただ象が一種独特のあの老婆のような感じで、草の束を余念なく膝に叩きつけている姿をじっとみつめていた。こんな象を撃つのは虐殺のような気がした。

  • ジョージ・オーウェル=著 小野寺健(おのでら・たけし)=訳 「象を撃つ」 小野寺健=編訳 『オーウェル評論集』 岩波文庫 1982-04-16

(J4) 高畠 1972, 2010
そうはいうものの、わたしは射つのは気が進まなかった。わたしは、象独特の、あのいっしょうけんめいになっているおばあさんのようなようすで、草の束を自分の膝(ひざ)にたたきつけているのを、じっとみつめていた。これでは、まるで虐殺するようなものだな、という気がした。

  • ジョージ・オーウェル=著 高畠文夫(たかばたけ・ふみお)=訳 「象を射つ」
    • オーウェル、武田麟太郎、モーム=著 『』 百年文庫47 ポプラ社 2010-10-13
    • ジョージ・オーウェル=著 『動物農場』 角川文庫 1972-08-30
  • 引用は b. 角川文庫版に拠りました。

(J5) 井上 1970, 1995, etc.
しかし私は象を撃ちたくなかった。象が草の束をひざに打ちつけているのを私はじっと見つめていた。象という動物に特有の、あの余念のないおばあさんのような様子で、彼はその動作を続けていた。そんな彼を撃つのは虐殺にほかならないのではないか、と私には思われた。


(J6) 永川 1962, 1972, etc.
しかしぼくは象を撃ちたくなかった。象特有の、仕事に余念のないお婆さんのような態度で、雑草のかたまりを膝に打ちつけている彼をぼくは見まもっていた。象を撃つのがまるで殺人のような気がした。


(J7) 松浪 1961, 1985
[この対訳本は原著からの抜粋に訳と解説を付けたもの。引用箇所は収録されていません]


(J8) 小野 1957, 1959
しかし私は象を射ちたくなかった。私は彼が、象に特有の余念のないおばあさんのようなようすで、草の束を膝に打ちつけているのをみつめていた。私には、彼を射つことは虐殺にひとしいように思われた。

  • Orwell / オウエル=著 小野協一(おの・きょういち)=訳 「象を射つ」
  • 引用は b. 南雲堂 1957 版に拠りました。

■ロシア語訳 Translation into Russian

Но я не хотел убивать слона. Я смотрел, как он бьет пучками травы по колену, и была в нем какая-то добродушная сосредоточенность, так свойственная слонам. Мне подумалось, что застрелить его — настоящее преступление.

  • Джордж Оруэлл - Убийство слона. Translated by А. А. Файнгар (A. A. Fayngar), 1988
  • E-text at Orwell.ru

■ブルガリア語訳 Translation into Bulgarian

Но аз не исках да застрелвам слона. Гледах го как удря своето снопче трева в коленете си с онзи разсеян бабешки израз, който слоновете имат. Струваше ми се, че би било престъпление да го застрелям.


■ドイツ語訳 Translation into German

Aber ich wollte den Elefanten nicht erschießen. Ich sah ihm zu, wie er sein Grasbüschel am Knie ausklopfte, auf diese selbstvergessene großmütterliche Art, wie Elefanten sie haben. Es schien mir, daß es glatter Mord wäre, ihn zu erschießen.


■イタリア語訳 Translations into Italian


■ポルトガル語訳 Translations into Portuguese

(Pt1) Parreira, 2013
Mas eu não desejava atirar no elefante. Olhava-o batendo os feixes de capim contra os joelhos, com aquele ar de avó preocupada que os elefantes têm. A mim, parecia-me um assassínio abatê-lo.

  • O Abate de um Elefante by George Orwell. Translated by Ana Parreira.
  • E-text at Villaaspie 2013-06-22

(Pt2) Medeiros, 2003
Mas eu não queria matar o elefante. Olhei para ele, batendo a grama contra os joelhos, com aquele ar preocupado de avó que elefantes têm. Pareceu-me que atirar nele seria assassinato.

  • Atirando num Elefante by George Orwell. Translated by Valéria da Silva Medeiros
  • E-text at Maxwell [HTM] [PDF]

(Pt3) Barroso, 1959
Mas eu não queria mesmo matar o elefante. Via-o batendo o punhado de mato contra os joelhos, com aquele ar preocupado e avoengo que os elefantes têm. Pareceu-me que matá-lo seria um crime.

  • Matar um elefante by George Orwell. Translated by Ivo Barroso. Originally published in the magazine SENHOR, número 7, August 1959.
  • E-text at Gaveta do Ivo 2014-05-31

■スペイン語訳 Translations into Spanish

(Es1)
Pero yo no quería matar al elefante. Lo observé golpear el manojo de pasto contra sus rodillas, con ese aire preocupado de abuela que tienen los elefantes. Me parecía que sería un crimen matarlo.


(Es2)
Pero yo no quería matar al elefante. Lo observé batiendo su manojo de pasto contra sus rodillas, con ese aire de abuela preocupada que tienen los elefantes. Me pareció que matarlo sería un crimen.


(Es3) Manero & Canales
Sin embargo, no quería matar el elefante. Lo contemplé mientras golpeaba su manojo de hierba contra las rodillas, con ese aire de abuela ensimismada que tienen los elefantes. Me parecía que matarlo sería un asesinato.


■フランス語訳 Translation into French

Mais je n'avais toujours pas envie de tuer l'éléphant. Je le voyais battre les touffes d'herbe contre ses genoux, avec cet air de vieille grand-mère soucieuse qu'ont les éléphants. Il me semblait que le tuer serait un pur et simple assassinat.


 Audio 1 
英語原文のオーディオブック(朗読)
Audiobook in English read by 29harveydinio

Uploaded on 26 Nov 2011 by 29harveydinio


 Audio 2 
パトリック・E・マクリーンによる「象を撃つ」原文の朗読
Shooting an Elephant read by Patrick E. McLean

   The Seanachai


■英語原文 The original text in English

But I did not want to shoot the elephant. I watched him beating his bunch of grass against his knees, with that preoccupied grandmotherly air that elephants have. It seemed to me that it would be murder to shoot him.


■外部リンク External links


■更新履歴 Change log

  • 2016-11-16 松浪有=訳の書誌情報を修正しました。
  • 2014-11-25 ドイツ語訳と3種類のポルトガル語訳を追加しました。
  • 2014-11-21 小野協一=訳註 1957-06-25 の訳文を挿入しました。
  • 2013-02-28 ブルガリア語訳と、29harveydinio による朗読の YouTube 画面を追加しました。
  • 2011-02-13 永川玲二=訳の書誌情報を補足しました。
  • 2011-01-30 井上摩耶子=訳の書誌情報を補足し、訳例の配列を修正しました。

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Satyagraha in South Africa by Mohandas K. Gandhi M・K・ガーンディー 『南アフリカでのサッティヤーグラハの歴史』 『南アフリカにおけるサティヤーグラハ』

■はじめに Introduction

インド独立の父ガンディーは20世紀初頭、みずからの唱える非暴力不服従運動をサッティヤーグラハと名づけた。その語源をマハトマ自身が語っている箇所を下に引用する。

サッティヤーグラハは、まず南アフリカで始まった。イギリスに留学して法廷弁護士(=バリスター)の資格を得たガンディーは、期待に反して、帰国後弁護士としてぱっとしなかった。24歳で彼はふたたびインドを離れ、南アフリカへ渡った。ここでガンディーはインド人移住者たちが悲惨な無権利状態に置かれていることを知った。

このみじめな状態の根絶をめざす差別廃止闘争のなかから生まれたのが、サッティヤーグラハである。サッティヤーグラハは思想であり、行動指針であり、抵抗運動であった。

南アフリカで21年もの長年月を過ごし、運動に成功をおさめたガンディーは帰国した。こんどはインドにおける反英独立運動のためにサッティヤーグラハを提唱する。


Satyagraha: 100 Years of Nonviolence (2006): Trailer

M・K・ガンディー(マハトマ・ガンディー)の孫で活動家のアルン・ガンディー(アラン・ガンディー)氏がサッティヤーグラハについて語る。A documentary video short that was aired on 2006-09-11. Directed by Rob Graydon. More info at The NYC Chapter Department of Peace Campaign


■日本語訳 Translations into Japanese

(1) 田中 2005
真理(サッティヤ)には非暴力(シャーンティ)が含まれていますし、あることを主張(アーグラハ)すると力(バル)が生まれますから、主張には力も含まれていますから、インド人の運動を「サッティヤーグラハ」、つまり真理と非暴力より生まれる力という名称で知らせるようにしました。そしてそのときからこの運動について受動的抵抗(パッシヴ・レジスタンス)の名称を使うのをやめました。英語による文章でも多くの場合、受動的抵抗の名称を使うのは避け、サッティヤーグラハか類似する英語の句を使うようにしだしました。

   12. サッティヤーグラハの誕生
   M・K・ガーンディー=著 田中敏雄(たなか・としお)=訳注
   『南アフリカでのサッティヤーグラハの歴史1 非暴力不服従運動の誕生
   (全2巻) 東洋文庫 平凡社 2005-03-14


(2) 蠟山 1967, 1979, etc.
真理〔サッティヤ〕は愛を包含する。そして、堅持〔アグラハ〕は力を生む。したがって、力の同義語として役立つ。こうしてわたしは、インド人の運動を「サッティヤーグラハ」、すなわち、信実と愛、あるいは非暴力から生まれる力、と呼び始めた。そして、これとともに、「受動的抵抗」という言葉の使用をやめた。

   第六部 51. サッティヤーグラハの起原
   ガンジー=著 蠟山芳郎(ろうやま・よしろう)=訳
   「自叙伝——真実をわたしの実験の対象として」

   引用は c. に拠りました。

   つぎの英訳書からの重訳:
   An Autobiography: The Story of My Experiments with Truth, 2 vols
   Ahmedabad, Navajivan, 1952, by Mahatma Gandhi.
   Translated from Gujarati into English by Mahadev Desai.


(3) 大山 1962
真理(「サティヤ」)は愛の意味を内包するし、堅守(「アグラハ」)は「ちから」を生ずるものであるから、当然「ちから」の同義語と解釈してよい。このようにしてわたくしは、インド人の運動を「サティヤーグラハ」の名でよび始めたのであるが、「サティヤーグラハ」とは、いわば「真理と愛、もしくは非暴力から生ずるちから」という意味である。同時に、わたくしは「受動的抵抗」の使用をやめ、英語でものを書く場合にもそれを避けて、そのかわりに「サティヤーグラハ」、もしくは、それに相当する英語句をもちいるようになった。

   三 サティヤーグラハの起源
   ガーンディー=著 大山聡(おおやま・さとし)=訳
   「南アフリカにおけるサティヤーグラハ(抄)」
   『世界大思想全集 社会・宗教・科学思想篇22 ガーンディー ネール
   河出書房新社 1962-02-25
   文中の傍点を下線で置き換えました。

   つぎの英訳書からの重訳かつ抄訳:
   Satyagraha in South Africa, 1928


■英語版Eブック E-book in English

Satyagraha in South Africa- Gandhi


■英訳 Translation into English

Truth (satya) implies love, and firmness (agraha) engenders and therefore serves as a synonym for force. I thus began to call the Indian movement 'Satyagraha,' that is to say, the Force which is born of Truth and Love or non-violence, and gave up the use of the phrase 'passive resistance,' in connection with it, so much so that even in English writing we often avoided it and used instead the word 'Satyagraha' itself or some other equivalent English phrase.

   Chapter XII. The Advent of Satyagraha
   Satyagraha in South Africa (1928) by Mohandas K. Gandhi
   translated by Valji Govindji Desai
   E-text at:
   * Collected Works of Mahatma Gandhi. Volume 34
   * Wikilivres
   * Scribd


■グジャラート語原文 The original text in Gujarati

[テキストは未見 - tomoki y.]

   Dakshin Afrikana satyagrahano itihas by Mohandas Karamchand Gandhi
   Amdavad, Navajivan Prakashan Mandir, 1994 (© 1924)
   Gujarātī:
   Author: મોહનદાસ કરમચંદ ગાંધી


■外部リンク External links

 [gu] ગુજરાતી
   * મહાત્મા ગાંધી - વિકિપીડિયા (1869-1948)

 [en] English
   * Satyagraha - Wikipedia
   * Mohandas Karamchand Gandhi - Wikipedia (1869-1948)

 [ja] 日本語
   * マハトマ・ガンディー - Wikipedia (1869-1948)


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