poetry and lyrics 詩歌・歌詞

Saturday, 17 March 2018

The End (Now We Are Six) by A. A. Milne A・A・ミルン 「おわりに」「おしまい」「6つになった」「おしまひ」

◾️はじめに Introduction

  • 「おわりに」は『クマのプーさん』の作者として有名な A. A. ミルンが書いた詩。1927年に出版された子供向けの詩集『六つになった』に収録されている。「おわりに」は詩集の最後にある作品なので、このタイトルが付いている。

◾️初版本 First edition
Nowwearesix

◾️日本語訳 Translations into Japanese

  1. 山田 1981
    • 一つのときは
      はじまりで ホンノ

      二つのときも
      あたらしい マァマァ

      三つのときは
      ぼくになり ヤット

      四つのときも
      かわらない ソレホド

      五つのときは
      生きていた ソレダケ

      だけど こんどは六つです
      そして 大へんおりこうさん
      だから 六つでおりたいな
      イツマデモ イツマデモ
  2. 小田島+小田島 1979, 1997
    • 一つのときぼくは
      まだはじまったばかりだった

      二つのときぼくは
      まだうまれたてのままだった

      三つのときぼくは
      まだまだぼくじゃなかった

      四つのときぼくは
      そうたいしてかわっていなかった

      五つのときぼくは
      ただげんきいっぱいだった

      いまぼくは六つで だれにもまけないおりこうさん
      だからぼくはこのままいつまでも六つでいたい
  3. 周郷 1978
    • 一つの ときは、
      なにもかも はじめてだった。
       
      二つの ときは、
      ぼくは まるっきり しんまいだった。
       
      三つの とき、
      ぼくは やっと ぼくに なった。
       
      四つの とき、
      ぼくは おおきくなりたかった。
       
      五つの ときには、
      なにから なにまで おもしろかった。
       
      いまは 六つで、
      ぼくは ありったけ おりこうです。 
      だから、いつまでも 六つで いたいと
      ぼくは おもいます。
  4. 松原 1940
    • 僕が一歳(ひとつ)だつた時(とき)、
      丁度僕は初まつた。

      僕が二歳(ふたつ)だつた時、
      初めて僕は氣がついた。

      僕が三歳(みつつ)だつた時(とき)、
      やつと僕は僕だつた。

      僕が四歳(よつつ)だつた時、
      まだ僕はそれだけだつた。

      僕が五歳(いつつ)だつた時、
      やつと僕は元氣が出た。

      だが、今は六歳(むつつ)になつて
      僕はとても利口だ。
      だから僕はいつまでも
      いつまでも六歳でゐよう。
      • 松原至大(まつばら・みちとも)=訳 「おしまひ」 幼き日のこと 冨山房 1940-12-25 

◾️フランス語訳 Translation into French

  • Translator unconfirmed
    • Quand j'étais un,
      Je venais juste de commencer.
      Quand j'étais deux,
      J'étais presque nouveau.
      Quand j'avais trois ans
      J'étais à peine moi.
      Quand j'avais quatre ans,
      Je n'étais pas beaucoup plus.
      Quand j'avais cinq ans,
      J'étais juste en vie.
      Mais maintenant je suis Six,
      Je suis aussi intelligent que malin,
      Donc je pense que je serai six maintenant pour toujours et à jamais.
      • Maintenant, nous sommes six by A. A. Milne
      • E-text at Sytyson

◾️英語原詩 The original poem in English

  • Milne
    • When I was one,
      I had just begun.
      When I was two,
      I was nearly new.
      When I was three,
      I was hardly me.
      When I was four,
      I was not much more.
      When I was five,
      I was just alive.
      But now I am six,
      I'm as clever as clever.
      So I think I'll be six now
      for ever and ever.
      • The End (Now We Are Six) by A. A. Milne
      • E-text at Wikiquote

◾️関連動画 Video

  • Now We Are Six

    上に引用した詩の朗読は0:19から始まります。Reading of the poem quoted above starts at 0:19

◾️更新履歴 Change log

  • 2018-03-19 フランス語訳を追加しました。

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Thursday, 08 March 2018

Faith and Despondency by Emily Brontë エミリ・ブロンテ 「信念と失意」

■はじめに Introduction

「信念と失意」は『嵐が丘』で名高いエミリ・ブロンテが書いた詩。姉のシャーロット、妹のアンといっしょに自費出版した『カラー、エリス、アクトン・ベル詩集』(1846年)に収録されています。その詩の冒頭部分を下に引用します。


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 田代 2016
「冬の風はうるさくてはげしいね
 こっちへおいで いとしいわが娘(こ)
 本もひとりあそびもやめて
 夜が薄やみを深めていくあいだお話をして
 ものうげなときをやりすごすとしようよ——[以下略]

  • エミリ・ブロンテ=作 田代尚路(たしろ・なおみち)=訳 「信念と失意」 エミリ・ブロンテ詩選集 桜庭一樹(さくらば・かずき)=編 『ブロンテ姉妹 ポケットマスターピース 12』 集英社文庫ヘリテージシリーズ 2016-11-25

(J2) 川股 1996
『冬の風は 声高(こわだか)く 荒々しい、
わたしのそばに来なさい、愛(いと)しい子よ。
あなたの本を置き 相手のない遊びを 止(や)めなさい、
夜が 夕闇を 閉じてゆくあいだ、
わたしたちは話をし 憂いに沈んだ時間(とき)を過ごそう——[以下略]

  • エミリ・ブロンテ=作 川股陽太郎(かわまた・ようたろう)=訳 「一七七 I・M I・Gによせて」 川股陽太郎+橋本清一(はしもと・せいいち)=訳 『詩集 2 ブロンテ全集 10』 みすず書房 1996-10-18

(J3) 中岡 1991
「冬の風は音高く 荒々しい
わたしのそばにおいで 愛しいわが子よ!
おまえの本を置き 相手のない遊びをお止(や)め
灰色に夜が 迫ってくる間
お話をして もの悲しい時間を過ごそう――[以下略]

  • エミリ・ジェイン・ブロンテ=作 中岡洋(なかおか・ひろし)=訳 「一七七 I・M I・Gによせて」 中岡洋=訳 『エミリ・ジェイン・ブロンテ全詩集』 国文社 1991-09-24

■英語原詩 The original poem in English

“The winter wind is loud and wild,
Come close to me, my darling child;
Forsake thy books, and mateless play;
And, while the night is gathering grey,
We'll talk its pensive hours away;— [Omission]


 Audio 
英語原詩のオーディオブック 朗読: エリザベス・クレット
Audiobook in English read by Elizabeth Klett

引用箇所の朗読は 0:24 から始まります。 Reading of the excerpt above starts at 0:24.


 e-Book 


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Tuesday, 27 February 2018

Pippa's Song (from Pippa Passes) by Robert Browning ブラウニング 「春の朝」「ピパの唄」「ピパの歌」(劇詩『ピパが通る』『ピパ過ぎゆく』『ピパは過ぎ往く』より)

◾️はじめに Introduction

  • 19世紀イギリスの詩人・劇作家ブラウニング。彼のいちばんよく知られている詩を翻訳と原文で掲載します。全部で8行の短い詩です。
  • 日本では上田敏による訳詩の最後の1行が特に有名です——「すべて世は事も無し」。

◾️中国語訳(簡体字) Translation into simplified Chinese

  1. 訳者未確認
    • 一年之计在于春,
      一日之计在于晨;
      早晨七点;
      山坡上朝露如珍珠;
      山雀在展翅;
      蜗牛在荆棘之上;
      上帝在它的天堂里——
      这世界一切都好。

◾️日本語訳 Translations into Japanese

  1. 福田 2014
    • 時は春
      日は朝(あした)
      朝(あさ)七時、
      丘に露、
      雲雀(ひばり)飛び、
      蝸牛(かぎゅう)這(は)い、
      天に神
      すべてよし。
      • ロバート・ブラウニング=作 福田昇八(ふくだ・しょうはち)=訳 「時は春」 『英詩のこころ』 岩波ジュニア新書 2014-01-21
  2. 鈴木 2007
    • 季節は春
      春の朝
      朝の7時
      真珠のような露で光っている丘の中腹
      ひばりは飛びまわり
      かたつむりはサンザシの上
      天に在(ま)しますわれらの神よ——
      この世は本当にすばらしい!
  3. 富士川 2005
    • 時は春
      春の朝です。
      朝は七時、
      丘辺には真珠の露が光っています。
      雲雀(ひばり)は空を舞い、
      かたつむりは茨(いばら)を這(は)う。
      神様は天にいます——
      天下泰平、天下泰平!
      • ロバート・ブラウニング=作 富士川義之(ふじかわ・よしゆき)=訳 『ピパが通る』より 富士川義之=編 『対訳 ブラウニング詩集』 イギリス詩人選 6 岩波文庫 2005-12-16
  4. 内藤 2001
    • 一年は春の
      一日は朝の
      朝は七時
      丘に露の真珠輝き
      ヒバリは空に舞い立ち
      かたつむりは枝に這い
      神はいま天にいらっしゃる
      世界はいま調和している
  5. 平井 1990
    • 歳はめぐり、春きたり、
      日はめぐり、朝きたる。
      今、朝の七時、
      山辺に真珠の露煌(きらめ)く。
      雲雀(ひばり)、青空を翔(か)け、
      蝸牛(かたつむり)、棘(いばら)の上を這(は)う。
      神、天にいまし給い、
      地にはただ平和!
      • ロバート・ブラウニング=作 平井正穂(ひらい・まさお)=訳 「ピパの唄」 『ピパ過ぎゆく』 平井正穂=編 『イギリス名詩選』 岩波文庫 1990-02-16
  6. 帆足 1924
    • 年は春の日、日は朝日、
      朝は明け六つ、山蔭は
      露の眞珠を懸けたやう。
      雲雀は空に、蝸牛(でゞむし)は
      茨(いばら)に棲まり、神樣は
      天に在(ましま)し——萬物は
      げにも正しく世を渡る。
  7. 上田 1905, 1974, etc.
    • 時(とき)は春(はる)、
      日(ひ)は朝(あした)、
      朝(あした)は七時(しちじ)、
      片丘(かたをか)に露(つゆ)みちて、
      揚雲雀(あげひばり)なのりいで、
      蝸牛(かたつむり)枝(えだ)に這(は)ひ、
      神(かみ)、そらに知(し)ろしめす。
      すべて世(よ)は事(こと)も無(な)し。
      • ブラウニング=作 上田敏(うえだ・びん)=譯 「春の朝」 『ピパの歌』より
        1. 上田敏=著 新選名著複刻全集近代文学館・編集委員会=編 『海潮音』 新選 名著複刻全集 近代文学館 本郷書院版 総発売元: 図書月販 製作: ほるぷ出版 1974-07-01(第12刷)
        2. 上田敏=譯 『海潮音』 本鄕書院 1905-10-13(明治38) 国立国会図書館デジタル化資料
      • 詩集『海潮音』は2. 本鄕書院版が初版。1. ほるぷ出版版は 2. を復刻したもので、数ある復刻版のうちの一つ。引用は 1. と 2. のデジタル化資料に拠りました。這・神の旧字はそれぞれ新字で置き換えました。

◾️ロシア語訳 Translation into Russian

  • Гумилев
    • Год у весны,
      У утра день;
      А утр ведьсемь;
      И холм вросе;
      Птица летит;
      Улитка ползет;
      Бог в своихнебесах —
      И в порядке мир!
      • Роберт Браунинг
      • Quoted in Пиппа проходит: пьеса. Translated by Н.С. Гумилев. Preview on Google Books

◾️ドイツ語訳 Translation into German

  • Unknown translator
    • Und das Jahr ist im Frühling,
      In der Früh ist der Tag,
      Und früh ists um sieben
      Und der Tau perlt im Hag.
      Und die Lerche fliegt aufwärts
      Und die Schnecke, die ruht,
      Und Gott ist im Himmel,
      Und der Welt, der gehts gut.
      • Robert Browning
      • Quoted in Die Zukunft, Volume 9. G. Stilke, 1894. Preview on Google Books 

◾️スペイン語訳 Translation into Spanish

  • Unknown translator
    • El año comienza con la primavera 
      el día con la mañana; 
      la mañana a las siete;
      la colina de rocío perlada;
      la alondra está en el ala;
      el caracol en la espina;
      Dios está en su cielo
      todo en la tierra está bien

◾️フランス語訳

  • Alfassa & de Voisins, 1922
    • C'est le printemps de l'an —
      et le matin du jour! ——
      Sept heures ont sonné l —
      la côte est emperlée, —
      l'alouette est dans l'air, -.—
      l'es' cargot sur l'épine! —
      Dieu trône dans son ciel... ——
      Tout est bien par le monde !
      • Chanson de Pippa by Robert Browning. Poèmes de Robert Browning: tr. par Paul Alfassa et Gilbert de Voisins
      • Snippet view on Google Books

◾️英語原詩 The original poem in English

  • Robert Browning
    • The year's at the spring,
      And day's at the morn;
      Morning's at seven;
      The hill-side's dew-pearl'd;
      The lark's on the wing;
      The snail's on the thorn;
      God's in His heaven—
      All's right with the world!

◾️更新履歴 Change log

  • 2018-03-01 ロシア語訳、ドイツ語訳、および福田昇八=訳 2014-01-21 を追加しました。

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Sunday, 11 January 2015

I wandered lonely as a cloud (a.k.a. The Daffodils) by William Wordsworth ワーズワス / ワーズワース 「水仙」「黄水仙」「水仙花」「ラッパ水仙の歌」「雲のように孤独に」「雲のように孤独な散策者」「一つの雲のやうにさびしく私はさまようた」

        目次 Table of Contents

■はじめに Introduction
■中國語譯(繁體字) Translations into traditional Chinese
   1. 張達聰
   2. 秦希廉
■日本語訳 Translations into Japanese
   1. 福田 2014
   2. 森松 2013
   3. 西原 2010
   4. 山田 2003
   5. 齊藤 2002
   6. 松浦 2000
   7. 平井 1990
   8. 矢川 1981, 1997
   9. 高橋 1969
  10. 加納 1969
  11. 前川 1959, 1966
  12. 竹友 1951, 1961
  13. 淺野 1950
  14. 兒玉 1950
  15. 佐藤 1947
  16. 田部 1938, 1964
  17. 幡谷 1927
  18. 木内 1926
  19. 畔上 1915
  20. 浦瀬 1905, 1920
■邦題のいろいろ Variation of the title in Japanese
■詩人の名の日本語表記のいろいろ Variation of the poet's name in Japanese
■ロシア語訳 Translation into Russian
■ウクライナ語訳 Translation into Ukrainian
■ブルガリア語訳 Translation into Bulgarian
■ポーランド語訳 Translation into Polish
■チェコ語訳 Translation into Czech
■ノルウェー語訳 Translation into Norwegian
■ドイツ語訳 Translations into German
   1. Kottmann
   2. Translater unknown
■オランダ語訳 Translation into Dutch
■イタリア語訳 Translation into Italian
■ポルトガル語訳 Translation into Portuguese
■スペイン語訳 Translations into Spanish
   1. Insausti
   2. López-Varela
■フランス語訳 Translation into French
 Audio 1  提供: ESL&ポピュラーカルチャー Presented by ESL and Popular Culture
 Audio 2  提供: パールズ・オブ・ウィズダム Presented by Pearls Of Wisdom
 Audio 3  朗読: トム・オベドラム Daffodils read by Tom O'Bedlam
 Audio 4  朗読: ジェレミー・アイアンズ Daffodils read by Jeremy Irons
 Audio 5  朗読: サミュエル・G・ジョージ Daffodils read by Samuel Godfrey George
 Audio 6  MCナッツによるラップ版ワーズワス MC Nuts - William Wordsworth Rap
  Image   「水仙」の手書き原稿 (1802) A hand-written manuscript of the poem (1802)
  eBook   ワーズワス詩選 (1922) Selected poems of William Wordsworth (1922)
■英語原詩(全文) The original poem in English (complete)
■外部リンク External links
■更新履歴 Change log


■はじめに Introduction

  • 「水仙」はワーズワスの詩のうち、もっとも有名な一篇。たしか私の高校時代、英語のリーダーの教科書にも載っていました。
  • この詩は各連6行で計4連、全部で6×4=24行からなります。そのうちの最後の8行、すなわち第3連の末尾2行と第4連の全6行を、さまざまな翻訳で引用します。そして最後に英語原詩の全文を掲載します。朗読のビデオも集めました。
  • 日本語訳に関しては、手当りしだいに見つかった訳をみんな取りあげました。といっても、もちろん全部を網羅することは、わたしの限られた知識と能力では不可能ですが。漏れている訳などお気づきの点があればご指摘ください。

■中國語譯(繁體字) Translations into traditional Chinese

  1. 張達聰
    • 我祇是凝視,殊少興念,
      富足之感,因有美景當前。
      由於我常倚榻而眠,
      心靈虛渺,思慮沉甸,
      水仙靈光照亮心眼,
      孤寂中福星顯現;
      於是喜悅充滿我的心田,
      心亦起舞,隨同水仙。
  2. 秦希廉
    • 我凝視又凝視,但未曾想到
      那景象給了我什麼財富!
      因為每當我躺在床間,
      或心緒茫然或默想沉思,
      她們便在我內在的眼睛中閃現,
      這就是孤寂的恩賜;
      於是我內心便充滿了歡樂,
      並跟著水仙起舞婆娑。

■日本語訳 Translations into Japanese

  1. 福田 2014
    • 見れども見れども思わざり
      そのもたらしてくれた富の意味。
      椅子に寝そべりぼんやりと
      しばし想いにふけるとき
      心をよぎるあの姿
      これぞ孤独の喜びよ、
      うれしさ胸にこみあげて
      ともに踊るよ黄水仙。
      • ワーズワス=作 「黄水仙」 福田昇八(ふくだ・しょうはち)=著 英詩のこころ 岩波ジュニア新書 2014-01-21
  2. 森松 2013
    • 水仙を見つめ、また見つめた——だが思いもしなかった、
      この眺めがどれほどの富を私にもたらしていたかを。
      というのは虚ろな心で、あるいは物思いに沈んで
      ベッドに横たわっているとき、幾たびも幾たびも
      水仙たちは、私の内側の眼に輝くからだ、
      そしてこれは独り居の幸せとなるからだ。
      このとき心は悦びで充ち満ちてくる、
      心は水仙たちとともにダンスを踊るからだ。
  3. 西原 2010
    • 私は凝視し続けた——がその水仙の光景が
      どれほどの富を私にもたらしていたかをその時は夢想だにしなかった。
      というのは 空(うつ)ろな思いや悲しい思いで
      長椅子に身を委ねていると
      孤独の喜びであるあの内なる眼に
      水仙がひらめく
      すると わが心は喜びに充ち溢れ
      水仙とともに躍るからだ。
      • ワーズワース=作 「水仙」 西原洋子(にしはら・ようこ)=編著 英米詩への旅 晶文社 2010-12-10
  4. 山田 2003
    • この光景が私に如何なる富をもたらしたかを
      殆ど考えることもなく、ただ偏に見つめていた。
      何故なら、私はしばしば虚ろな
      沈んだ気分で床に伏しているとき、
      それが私の孤独の幸せである
      内なる目に一瞬ぱっと輝き、
      それから私の心は喜びに溢れ、
      水仙と一緒に踊ったからである。
  5. 齊藤 2002
    • わたしは じっとじっと見つめた。けれどその光景が
      どんな富をもたらしたかは考えもしなかった。
      しばしばわたしは 長椅子にもたれ、
      ぼんやりと、物思いに沈んでいると、
      あの黄水仙の花が 孤独の至福ともなって
      わたしの内なる目に はっきりとうつる。
      そこでわたしの心は 喜びに満たされ、
      黄水仙とともに 躍りはねる。
  6. 松浦 2000
    • ひたむきにみつめたが、考えだに及ばなかった
      この眺めの いかばかり 心を豊かにしたかを。
      今も ときどき さびしく ぼんやりと
      寝椅子にねていると、孤独のよろこびの
      心の目に ふいに 水仙が閃きうつるのだ。
      すると わたしの心も よろこびに溢れて
      水仙の花とともに 踊りだす。
  7. 平井 1990
    • 私は見た、眸(ひとみ)をこらして見た、だがこの情景がどれほど豊かな
      恩恵を自分にもたらしたかは、その時には気づかなかった。
      というのは、その後、空しい思い、寂しい思いに
      襲われて、私が長椅子に愁然として身を横たえているとき、
      孤独の祝福であるわが内なる眼に、しばしば、
      突然この時の情景が鮮やかに蘇るからだ。
      そして、私の心はただひたすら歓喜にうち慄(ふる)え、
      水仙の花の群れと一緒になって躍り出すからだ。
      • ワーズワス=作 「水仙」 平井正穂(ひらい・まさお)=編 イギリス名詩選 岩波文庫 1990
  8. 矢川 1981, 1997
    • わたしはあかずながめつづけた——しかし
      この情景が何をもたらしてくれたかには気づかぬままに
      そう 心うつけ 憂(うれ)いにとらわれ
      ひとりソファに横たわる そんな折ふし
      ふいにあの花たちが心の眼にひらめく
      孤独なればこそのこの幸い
      わたしの胸はそのつど よろこびにみち
      水仙とともにおどりだすのだ
  9. 高橋 1969
    • ぼくは見つめた、なおも見つめた、が この眺めが
      どんな富をぼくにもたらしたか 思いもよらなかった。
      というのは うつろな物思いのうちに
      ひとり横たわっているときなど、
      孤独の幸いである あの内なる眼に
      花たちの姿がいくたびも閃(ひら)めくのだ、
      と たちまち ぼくの心は歓びにあふれてきて
      踊りだすのだ 黄水仙といっしょに。
  10. 加納 1969
    • 私はただもう凝視するばかりで、
      この場の感動の豊かさに気づかなかった。
      なぜなら、寝台に身を投げだして、
      うつろな心でいる折、物思う時、
      孤独な者のみが持つことを許された
      幻想の目に、黄水仙の姿がちらつく。
      そして、心は楽しさにあふれ、
      黄水仙の踊りに合わせて心が踊る。
  11. 前川 1959, 1966
    • 私はただ見とれていたが、その眺めが
      どのような富を私にもたらしたか、気付かなかった。
      というのは、茫然と、また思いに沈んで
      臥(ふ)しどに身をよこたえるとき
      彼等は、孤独のよろこびである
      内心の眼にひらめくのだ。
      すると私のこころは歓びにあふれ
      水仙とともにおどるのだ。
  12. 竹友 1951, 1961
    • あかず眺めぬ——この景の
      あたへし富を思はずに。
      心うつけて憂はしく
      わが床に臥すをりふしに
      孤獨の幸(さち)の内心の
      眼(まなこ)に花はひらめきて、
      よろこび衷(うち)にみちわたり、
      舞ふや心と水仙花。
      • ウァーヅウァース=作 竹友藻風(たけとも・そうふう)=訳 「水仙」 世界名詩選 毎日ライブラリー 毎日新聞社 1961
      • ウァヅウァス=作 竹友藻風=訳 「水仙」 名詩名訳 東京創元社 1951
  13. 淺野 1950
    • われは視ぬ、視ぬ、さりながら、いかなる富をこの樣(さま)が
      かち得させしやを知らざりき。
      心うつろに、さては思ひに沈みつつ
      床の上に橫たはりわがある時
      その花ぞはたと映(うつ)り來(く)、獨りゐの
      至福といはむ心眼に。
      かかる時、われ心からたのしくて
      水仙のその花と躍り狂ふなれ。
      • 浅野晃(あさの・あきら)=訳 「水仙」 ワアヅワアス詩集 詩人全書 酣燈社(かんとうしゃ) 定價百圓 1950-10-30
  14. 兒玉 1950
    • 私は眺めた——あかず眺めた——ではあるが
      その眺めからどれ程の富を私は得たのかを 殆ど氣付いていなかつた
      何故ならば その後私が呆然と
      或は想いに耽りつつ 床(カウチ)に身を横たえている時など
      孤獨を慰める惠とも言うべき私の心眼に
      屢々それはさつと閃き映るからだ
      そして私の心には ただ歡びがみちあふれ
      あの水仙の花々と一緒に心も踊るのだ
      • 兒玉實用(こだま・さねちか)=訳 「一つの雲のやうにさびしく私はさまようた」 ワーヅワース詩集 歡喜の幻 コルボウシリーズ 4 文童社 ¥45 1950-06-25
  15. 佐藤 1947
    • 私は茫然と見まもつた、しかし
      どんな富をもらつたかを私は知らなんだ。
      ぼんやりして、或ひは、うらがなしい氣分になつて、
      私が坐つてゐると、いくたびも、
      ダッフォディルがひらめくのだ、
      孤獨の祝福となる、
      心の眼に。
      それから私はすつかり愉快になつて、
      ダッフォディルと一しよに跳るのだ。
         注: ダッフォディルは黃水仙。
      • 佐藤清(さとう・きよし)=訳 「一つの雲のやうにさびしく私はさまようた」 ワーヅワース詩抄 英米名著叢書 新月社 定價百四拾圓 1947-07-20
  16. 田部 1938, 1964
    • われ飽(あ)かず見入りぬ——されど、
      そはわれに富をもたらせしことには気付(きづ)かざりし。
      心うつろに、或は物思いに沈みて、
      われ長椅子(ながいす)に横たわるとき、
      独(ひと)り居(い)の喜びなる胸の内に、
      水仙の花、屢々、ひらめく。
      わが心は喜びに満(み)ちあふれ、
      水仙とともにおどる。
  17. 幡谷 1927
    • 飽かずに眺め——幾度も——さあれ
      そのとき富を得たとは思はなかつた。
      心空しく、また沈んだ時に
      折々長椅子に横つてゐると、
      孤獨の惠みなる心の眼に
      ひらめきうつるはかの黃水仙。
      そこで樂しさが胸に充ち、
      花もろともに心は躍る。
  18. 木内 1926
    • 私は眺め——又眺める——然し少しも、
      此の見事な光景がどれほどの富を
      自分にもたらせしかを
      殆ど氣づかずにゐた。
      しば/\、私が床に、
      うつとりとした氣分や又、悲しい思ひに
      沈んだ狀態でゐる時にも、
      私の心の眼にてり輝やくのです、
      その心眼はまことに孤獨を慰める無上の祝福である、
      かくて私の心も
      悅びに滿ち溢れて
      水仙花ともに躍る。
  19. 畔上 1915
    • 余は凝視しぬ、凝視しぬ。
      されど彼等の齎(もた)らせし富を思はざりき。
      われ臥榻(いす)に仰臥して
      とりとめなき物思ひに耽る時、
      孤獨の時の恩惠(めぐみ)たる心眼に
      屢々彼等の姿ひらめく。
      その時わが心情(こころ)は怡樂(いらく)を以て充ち、
      水仙花と共におどる。
  20. 浦瀬 1905, 1920
    • 眼(め)に集まれる歡(よろこび)の
      價(あたひ)な問ひそ我はたゞ
      見戍(みまも)り立てり葩(はなびら)を
      身を投伏してさびしさの
      思に沈む折々(をり/)は
      寂(さび)の快樂(けらく)と湖(みづうみ)の
      岸の花影偲(しの)びては
      胸高躍(たかをど)る我身なり

■邦題のいろいろ Variation of the title in Japanese

「一つの雲のやうにさびしく私はさまようた」……兒玉 1950
「一つの雲のやうにさびしく私はさまようた」……佐藤 1947
   「雲のように孤独な散策者」…………………加納 1969
   「雲のように孤独に」…………………………高橋 1969
   「雲の如く我は独りさまよひぬ」……………畔上 1915
            「ラッパ水仙の歌」……森松 2013
              「黄水仙」…………福田 2014
              「黄水仙」…………齊藤 2002
              「黄水仙」…………松浦 2000
              「黄水仙」…………幡谷 1927
               「水仙」…………西原 2010
               「水仙」…………山田 2003
               「水仙」…………平井 1990
               「水仙」…………矢川 1981, 1997
               「水仙」…………前川 1959, 1966
               「水仙」…………竹友 1951, 1961
               「水仙」…………淺野 1950
               「水仙」…………田部 1938, 1964
               「水仙花」………木内 1926
               「水仙花」………浦瀬 1905, 1920


■詩人の名の日本語表記のいろいろ
 Variation of the poet's name transcribed into Japanese

     ワーズワス 福田 2014
     ワーズワス 森松 2013
     ワーズワス 山田 2003
     ワーズワス 齊藤 2002
     ワーズワス 松浦 2000
     ワーズワス 平井 1990
     ワーズワス 高橋 1969
     ワーズワス 加納 1969
     ワアヅワス 幡谷 1927
    ワーズワース 西原 2010
    ワーズワース 矢川 1981, 1997
    ワーズワース 前川 1959, 1966
    ワーズワース 田部 1938, 1964
    ワーヅワース 兒玉 1950
    ワーヅワース 佐藤 1947
    ワーヅワース 木内 1926
    ワアヅワアス 淺野 1950
    ウヲルヅヲス 畔上 1915
   ウォルヅヲォス 浦瀬 1905, 1920
  ウァーヅウァース 竹友 1951, 1961


■ロシア語訳 Translation into Russian

  1. Ибрагимова
    • Тогда не знал я всей цены
      Живому золоту весны.
      Но с той поры, когда впотьмах
      Я тщетно жду прихода сна,
      Я вспоминаю о цветах,
      И, радостью осенена,
      На том лесистом берегу
      Душа танцует в их кругу.


■ウクライナ語訳 Translation into Ukrainian

  1. Стріха
    • Хоч достеменно ще не знав,
      Якого Дару там надбав...
      Бо часто в роздумі глибокім
      Чи як жену думки пусті
      Встають перед духовним оком,
      Що нам – розрада в самоті,
      Нарциси хвилями ясними,
      І серце йде в танок із ними!

      • Вільям Вордсворт. Немов самотня хмара, брів.... Translated by М. Стріха
      • E-text at Український Центр (ukrcenter.com)

■ブルガリア語訳 Translation into Bulgarian

  1. Translator unknown
    • И пиех с поглед възхитен
      богатството на този ден
      До днес щом легна уморен
      или замислен и несретен
      те с топъл пламък греят в мен
      блажено в самотата светят.
      И моето сърце бленува
      и с нарцисите пак танцува.

■ポーランド語訳 Translation into Polish

  1. Krzykała
    • Patrzyłem wciąż i  patrzyłem, ale nie przeczuwałem
      Jakim bogactwem, tak patrząc faktycznie się napawałem:
      Bo często później kiedy byłem w domu
      W nastroju przygnębienia, chłodu i obcości,
      Znów widziałem tamte kwiaty przyniesione we wspomnieniu
      Które jest błogosławieństwem samotności,
      I znów się skrzy moje serce ich radosnymi pląsami,
      I znów tańczę z żonkilami.
      • William Wordsworth. Żonkile. Translated by Tomasz Krzykała
      • E-text at Magazyn CEGŁA

■チェコ語訳 Translation into Czech

  1. Karmijn
    • hleděl jsem… hleděl… nemyslel
      na poklad, který jsem v nich měl.
      Často však, v křesle před krbem,
      zadumán, nebo z prázdnoty,
      vnímám je vnitřním pohledem,
      který je darem samoty:
      a srdce štěstím výskne si
      a začne tančit s narcisy.
      • Já bloudil samotný jak mrak by William Wordsworth. Translated by Vrouwe Karmijn. E-text at Ekolist.cz

■ノルウェー語訳 Translation into Norwegian

  1. Esalen, 2010
    • Jeg stirret – og stirret – men tenkte lite
      Hvilken rikdom dette synet hadde brakt meg:
      For ofte, når jeg ligger på sofaen
      I atspredt eller tankefull stemning,
      Så lyser de opp for det indre øye
      Som er velsignelsen av ensomhet;
      Og så mitt hjerte med glede blir fylt And then my heart with pleasure fills,
      Og danser med påskeliljene.

■ドイツ語訳 Translations into German

  1. Kottmann
    • Ich schaut’ und schaute, kaum bedacht,
      welch Wohl dies Schauspiel mir gebracht.
      Denn oft, wenn auf der Couch ich ruh’
      gedankenschwer, des Grübelns leid,
      gesell’n dem Herzen sie sich zu:
      dies ist das Glück der Einsamkeit.
      Erfüllt von Glück mein Herz dann singt
      mit den Narzissen tanzt und springt.
  2. Translater unknown
    • Ich schaute, schaute, kaum bedachte
      die Wohltat, die dies Schauspiel brachte:
      Wenn ich mal liege auf der.Couch,
      gestimmt, daß man den Tag vergißt,
      sie blitzen auf vorm innern Aug’,
      was des Alleinseins Segen ist:
      Das Herz wird froh, es tanzt beschwingt,
      von der Narzissenschar umringt.

■オランダ語訳 Translation into Dutch

  1. Karmijn
    • Ik keek mijn ogen uit, maar 'k weet
      pas nu wat het me wèrklijk deed:
      Want vaak in bed, wanneer ik denk
      aan niets, of peins - de blik omhoog-,
      verschijnt, als Eenzaamheids geschenk,
      hun beeld plots voor mijn geestesoog.
      Dan danst mijn hart, intens verheugd,
      mèt de narcissen, vol van vreugd.

■イタリア語訳 Translation into Italian

  1. Translator unknown
    • Mirando e rimirando, pensai poco
      Al bene che la vista mi recava:
      Spesso quando me ne sto disteso,
      Senza pensieri, o pensieroso,
      Essi balenano al mio occhio interiore
      Che rende la solitudine beata,
      E allora il mio cuore si riempie di piacere,
      e danzo con i narcisi.

■ポルトガル語訳 Translation into Portuguese

  1. Marsicano
    • Olhei – e olhei – mas pouco sabia
      Da riqueza que tal cena me trazia.
      pois quando me deito num torpor,
      Estado de vaga suspensão,
      Eles refulgem em meu olho interior
      Que é para a solitude uma bênção;
      Então meu coração começa a se alegrar,
      E com os narcisos põe-se a bailar
      • Solitário qual nuvem vaguei by William Wordsworth. Translated by Alberto Marsicano. E-text at Miscelanea Cultural

■スペイン語訳 Translations into Spanish

  1. Insausti
    • Mis ojos se embebían, ignorando
      que aquel prodigio suponía un bálsamo.
      Porque a menudo, tendido en mi cama,
      pensativo o con ánimo cansado,
      los veo en el ojo interior del alma
      que es la gloria del hombre solitario.
      y mi pecho recobra su hondo ritmo
      y baila una vez más con los narcisos.
  2. López-Varela
    • Les observé sin parar, sin pensar
      En la dicha que me reportaba el espectáculo.
      Ahora, cada vez que reposo en mi diván,
      Con ánimo sosegado o pensativo,
      Resurgen fugazmente en mi consciencia,
      -Que es bendición de la soledad-,
      Y entonces mi corazón se llena de dicha,
      Y baila con los narcisos.

■フランス語訳 Translation into French

  1. Durisotti
    • Je scrutai, scrutai, sans savoir
      Quel trésor leur vue me confiait :
      Car souvent lorsque je m’allonge
      Que je sois rêveur ou pensif,
      Elles brillent pour l’œil intérieur,
      Félicité des solitaires,
      Et de plaisir mon cœur s’emplit
      Et danse parmi les jonquilles.

 Audio 1 
朗読提供: ESL&ポピュラーカルチャー Daffodils presented by ESL and Popular Culture

Uploaded to YouTube by ESL and Popular Culture on 25 Jan 2014.


 Audio 2 
朗読提供: パールズ・オブ・ウィズダム Daffodils presented by Pearls Of Wisdom

Uploaded to YouTube by Pearls Of Wisdom on 20 Feb 2012.


 Audio 3 
朗読: トム・オベドラム Daffodils read by Tom O'Bedlam

Uploaded to YouTube by SpokenVerse on 6 Oct 2009.


 Audio 4 
朗読: ジェレミー・アイアンズ Daffodils read by Jeremy Irons

Uploaded to YouTube by Noxdl on 18 Jun 2008.


 Audio 5 
朗読: サミュエル・ゴドフライ・ジョージ Daffodils read by Samuel Godfrey George

Uploaded to YouTube by Samuel Godfrey George on 19 Dec 2007.


 Audio 6 
MCナッツによるラップ版ワーズワス MC Nuts - William Wordsworth Rap

Uploaded to YouTube by Lars Amble on 10 Apr 2007.


  Image  
「水仙」の手書き原稿 (1802) 英国図書館(大英図書館)所蔵
A hand-written manuscript of the poem (1802). British Library Add. MS 47864
William_wordsworth__i_wandered_lo_2
© The British Library Board / , via Wikimedia Commons


 eBook 
ワーズワス詩選 (1922) Selected poems of William Wordsworth (1922)

ハリソン・ロス・スティーヴス編 ハーコート・ブレイス社(ニューヨーク)刊 1922年 
Selected poems of William Wordsworth, with Matthew Arnold's essay on Wordsworth
ed. by Harrison Ross Steeves. Published 1922 by Harcourt, Brace and company in New York.


■英語原詩(全文) The original poem in English (complete)

  • I wandered lonely as a cloud
    That floats on high o'er vales and hills,
    When all at once I saw a crowd,
    A host, of golden daffodils;
    Beside the lake, beneath the trees,
    Fluttering and dancing in the breeze.

    Continuous as the stars that shine
    And twinkle on the milky way,
    They stretched in never-ending line
    Along the margin of a bay:
    Ten thousand saw I at a glance,
    Tossing their heads in sprightly dance.

    The waves beside them danced; but they
    Out-did the sparkling waves in glee:
    A poet could not but be gay,
    In such a jocund company:
    I gazed—and gazed—but little thought
    What wealth the show to me had brought:

    For oft, when on my couch I lie
    In vacant or in pensive mood,
    They flash upon that inward eye
    Which is the bliss of solitude;
    And then my heart with pleasure fills,
    And dances with the daffodils.
  • I wandered lonely as a cloud (also known as The Daffodils) by William Wordsworth
  • 青字部分が上に諸言語の翻訳から抜粋した箇所です。 The segment in blue corresponds to the excerpts in translation above.

■外部リンク External links


■更新履歴 Change log

  • 2015-02-15 加納秀夫=訳 1969-04-20 を追加しました。
  • 2015-01-13 「はじめに」の項を加筆しました。

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Thursday, 06 February 2014

Hotel California by The Eagles イーグルス 「ホテル・カリフォルニア」

        目次 Table of Contents

■はじめに Introduction
 Video 1  ビバリーヒルズ・ホテル100周年 The Beverly Hills Hotel 100th Year
■中國語譯(繁體字) Translation into traditional Chinese
■韓国語訳 Translation into Korean
■日本語訳 Translations into Japanese
  (J1) 太田 2011
  (J2) 天願 2005
  (J3) バラカン 2003
  (J4) 寺島 1996
  (J5) 山本 1995
  (J6) 西森 1993
■ロシア語訳 Translation into Russian
■ドイツ語訳 Translation into German
■イタリア語訳 Translation into Italian
■ポルトガル語訳 Translation into Portuguese
■スペイン語訳 Translation into Spanish
■フランス語訳 Translation into French
 Video 2  イーグルス「ホテル・カリフォルニア」 Hotel California by the Eagles
■英語原詞 The original lyrics in English
■外部リンク External links
■更新履歴 Change log


■はじめに Introduction

1970年代にとても流行った曲。謎めいた歌詞は作り手の意図から離れてさまざまに解釈されてきた。


 Video 1 
ビバリーヒルズ・ホテル開業100周年 The Beverly Hills Hotel 100th Year Anniversary

ビバリーヒルズ・ホテルは、イーグルスのアルバム「ホテル・カリフォルニア」のジャケット写真に使われた実在のホテル。おととし2012年に開業100周年を迎えた。 Uploaded to YouTube by BeverlyHillsHotel1 on 22 Aug 2012.


■中國語譯(繁體字) Translation into traditional Chinese

黑暗的沙漠高速公路上
冷風吹亂了我的髮
空氣中飄來仙人掌溫暖的氣味
望向遠方
我看到閃爍的燈光
我的頭越來越昏沈,視線模糊
我得停下來過夜

她就站在門邊
我聽到了教堂的鐘聲
我心裡想
這兒可能是天堂也可能是地獄
然後她點燃蠟燭為我帶路

走廊傳來許多聲音
我想它們是說---

歡迎蒞臨加州旅館
這麼美好的地方(接待人員親切)
旅館內有充足的房間
無論哪一天,隨時恭迎大駕


■韓国語訳 Translation into Korean

어두운 사막의 고속도로에서, 서늘한 바람이 나의 머리를 흩날리고
콜리다꽃의 따뜻한 향기가 그 공기를 통해 풍겨오네
저 멀리에서 희미하게 반짝이는 빛을 보았지
나의 머리가 무겁고 눈앞이 자꾸 흐려지고 있었으므로
그 날 밤을 보내기 위해 머물러야 했지

그녀는 현관에 서 있었지
나는 교회종소리를 들었고
혼자생각했어
'이곳은 천국인가,지옥인가"
그녀는 양초에 불을 켜고 나를 안내했지 
복도 밑에서는 말소리가 들렸지

호텔 캘리포니아에 온 것을 환영합니다 너무나도 아름다운 곳
호텔 캘리포니아에는 많은 빈방이 있습니다
연중 어느 때든지, 당신은 빈방을 찾을 수 있어요


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 太田 2011
砂漠の暗いハイウェイで、涼しい風に髪なびかせて
暖かいハッパの臭いが、天に昇っていく。
顔を上げて見渡せば、
遠くに灯りがちらちら見える。
睡魔が襲うし、眼も霞む……
ここで一夜の宿をとるとしよう。

ドア口には、女が立っていた。
警鐘が聞こえた気がして、俺は自問したんだ。
「ここは天国? それとも地獄?」
女が蠟燭(ろうそく)を灯して案内してくれた。
回廊に声が響いている。
それはこんな風に言っていた。

ホテル・カリフォルニアへようこそ。
ステキな場所でございましょ?
ステキな佇(たたず)まいでございましょ?
お部屋はたくさんございます。
いつでも、
あなた様をお待ち申し上げております。
[以下略]


(J2) 天願 2005
涼風(すずかぜ)に髪をなびかせ、
 砂漠の闇夜のハイウェイを走る
コリタスの生暖かい香りが漂い
前方遠くにゆらめく明かりを見たのだ
頭が重くて、眼もかすみ始めたので
一晩身を寄せたくなったのだ

入り口に女性が立っており
そして礼拝の鐘の音が響く中で考えたのだ
「ここは天国なのか? 地獄なのか?」と
その女性はロウソクをともし、案内してくれた
廊下の向こうから声が聞こえた
あたかもこんなふうに
 僕に話しかけているかのようだ

ホテル・カリフォルニアへようこそ
なんて素敵なところだ
 なんて素敵な顔なのだろう
広々としたホテル・カリフォルニア
ここでは一年中いつでも
 “あなたの欲しいもの”が見つかるだろう

  • Hotel California. Words and Music by Don Felder, Glenn Frey, Don Henley. 日本語訳: ジェームス天願 NHKラジオ シニアのための ものしり英語塾 2005年10月号テキスト 日本放送出版協会
  • 関連記事: 3連休初日: ジュンイチの英語学習日誌

(J3) バラカン 2003
暗い砂漠のハイウェイ、髪の毛を涼しい風が乱す
空気中にはコリタスの温かい香りが漂ってくる
遠く先のほうで揺らめく光が見えてきた
次第に眠気が襲ってきて、視界がかすんできたから
ここで一泊することにした

そこで彼女が玄関に立っていた
教会の鐘が鳴るのが聞こえ
そのときふと、「ここは天国かそれとも地獄か」と考えた
そして、彼女はろうそくに火をつけて案内する
廊下の向こうから聞こえてくる声が、
こんなふうに話してるような気がした……

ホテル・カリフォルニアにようこそ
本当に素晴らしいところ(本当に美しい顔)
ホテル・カリフォルニアには空室がいっぱい
年中営業しています
[以下略]

  • ピーター・バラカン=訳詞 「ホテル・カリフォルニア」 ピーター・バラカン=著 『ロックの英詞を読む ―Rock Between The Lines』 集英社インターナーショナル 2003-10-08
  • 著者「まえがき」によれば、「この本は1992年4月から2003年3月まで、(株)アルクの月刊誌「ENGLISH JOURNAL」の連載コラムで紹介した曲の中から選んだ作品を中心に、数曲を追加したものです」。

(J4) 寺島 1996
暗い砂漠のハイウェイで、髪には冷たい風が吹き

コリタス草のあたたかな匂いがあたりに上がっていく
前方遠くに、わたしはほの青く揺らめく光を見た

頭は重くなり、視界はかすんだ。休まなければならなかった 夜がきたので

そこには彼女が立っていた 玄関に; わたしは
教会の鐘の音をきいた

 そこでわたしは自問した、「これは天国か地獄か」と
すると彼女はキャンドルに火をつけ、そして道案内をした

廊下では声がした。わたしは
聞いたような気がした その声が話しているのを

ようこそホテルカリフォルニアに

なんて素敵なところでしょう(なんて素敵な人がいるんでしょう)

 部屋が有り余っているホテルカリフォルニア
一
年中、ここはいつでも部屋の予約ができます
[以下略]

  • 寺島美紀子(てらしま・みきこ)=試訳 「ホテル・カリフォルニア」 第4章 イーグルス「ホテル・カリフォルニア」とアメリカ60年代——カウンターアカルチャーを見るクールな眼 寺島美紀子=著 『ロックで読むアメリカ―翻訳ロック歌詞はこのままでよいか?』 近代文藝社 1996-03-20
  • 上の訳は154ページから引用しました。これらの訳詞は後に続くページに再録されていますが、そこでは句読点など細部に異同が見られます。

(J5) 山本 1995
夜の砂漠のハイウェイ
涼しげな風に髪が揺れて
コリタス草の甘い香りがあたりに漂う
はるか遠くに かすかな光が見える
僕の頭は重く 目の前がかすむ
どうやら 今夜は休息が必要だ

礼拝の鐘が鳴ると
戸口に女が現われた
“ここは天国か それとも地獄か”
僕は心のなかでつぶやいた
すると 彼女はローソクに灯をともし
僕を部屋まで案内した
廊下の向こうで こう囁きかける声がきこえた

ホテル・カリフォルニアへようこそ
ここはステキなところ
  (そしてステキな人たちばかり)
ホテル・カリフォルニアは数多くの部屋をご用意して
いつでも あなたの訪れを待っています
[以下略]


(J6) 西森 1993
暗い砂漠の道 涼しい風に髪がなびく
辺り一面に漂うコリタスの強烈な匂い
遥か遠くにゆらめく光
頭が重くなり目がかすみ
一晩休むことにした

彼女は入口に立っていた
教会の鐘が響き
ボクは思わず自分に問いかけてしまったよ
“ここは天国かそれとも地獄か”
すると彼女がキャンドルに火をともし部屋まで連れていってくれた
そんな中 通路の方で声がした
ボクにはこう聞こえたんだ

ようこそホテル・カリフォルニアへ
とてもステキな所(とてもキレイな顔)
ゆとりに満ちたホテル・カリフォルニア
ここなら一年中いつでもゆったりできる
[以下略]

  • 西森マリー(にしもり・まりー)=試訳 「ホテル・カリフォルニア」 西森マリー=著 『ポップス訳詞塾』 研究社 1993-04-22
  • 著者の筆になる「はじめに」によれば「この本は『翻訳の世界』 1991年4月号から1993年1月号まで連載したものに、加筆・訂正してまとめたものです」。

■ロシア語訳 Translation into Russian

На темном пустынном шоссе прохладный ветер играл в моих волосах
Теплый запах колитас, поднимался в небо
Впереди далеко я увидел мерцающий свет
Голова потяжелела, в глазах стало туманно
Мне нужно было остановиться и переночевать

Она стояла в дверном проеме
Я услышал внутренний голос
И я подумал:
' Может быть здесь Рай, а может быть и Ад '
Потом она зажгла свечу, и она показала мне дорогу
Внизу по коридору слышались голоса
Мне показалось, что они говорили ...

Добро пожаловать в Отель Калифорния
Такое прекрасное место
Такое прекрасное лицо
В Отеле Калифорния всегда много места
В любое время года здесь можно остановиться


■ドイツ語訳 Translation into German

Auf einem dunklen, verlassenen Highway, kühler Wind streifte mein Haar
Vertrauter Geruch von Gras lag in der Luft
sah ich am weiten Horizont ein dämmriges Licht
Mein Kopf wurde schwer und meine Kraft ließ nach
Ich musste diese Nacht ausruhen
Dort stand sie am Eingang
meine Zeit war gekommen
Und ich dachte mir:
´Das hier ist entweder das Paradies oder die Hölle´
Dann zündete sie eine Kerze an und leuchtete mir den Weg
Vom Ende des Ganges her drangen Stimmen
Mir kam es vor als sagten sie....

Willkommen im Hotel California
Welch schöner Ort
(Welch glückliche Seele)
So viele Zimmer im Hotel California
Das ganze Jahr über ist eines für Dich frei


■イタリア語訳 Translation into Italian

Su un'autostrada buia e deserta, con il vento fresco tra i capelli
un caldo profumo di colitas, si solleva nell'aria
più avanti in lontananza, vidi una luce scintillante
la mia testa divenne pesante e la mia vista si indebolì
dovetti fermarmi per la notte

Lei stava sulla soglia
ed io udii il campanello d'allarme
mentre pensavo tra me
'potrebbe essere il paradiso o potrebbe essere l'inferno'
poi lei accese la candela e mi mostrò la strada
si udivano nelle voci nei corridoi
e credevo che dicessero....

Benvenuto all'Hotel California
un posto così amabile
un volto così amabile
ci sono tante camere all'Hotel California
in ogni momento dell'anno puoi trovarne una

  • Traduzione Hotel California Testo Tradotto Eagles
  • Lyrics source: Angolo Testi

■ポルトガル語訳 Translation into Portuguese

Em uma estrada do deserto escuro, fresco vento em meu cabelo
cheiro cálido de colitas, elevando-se através do ar
Adiante na distância, eu vi uma luz trêmula
Minha cabeça ficou pesada e minha visão ficou turva
Eu tive que parar para a noite

Lá estava ela na porta
Eu ouvi o sino da recepção
E eu estava pensando comigo mesmo
Este poderia ser o Paraíso ou este poderia ser o Inferno
Então ela acendeu uma vela e me mostrou o caminho
Havia vozes adiante no corredor
Eu achei que ouvi-los dizer

Bem-vindo ao Hotel Califórnia
um lugar tão lindo
um lugar tão lindo
um rosto tão encantador
Muitos quartos no Hotel Califórnia
Qualquer época do ano
Qualquer época do ano

  • Hotel California / Deslumbrante (Part. Spártaco Vezzani) (tradução) - Lu e Robertinho - VAGALUME
  • Lyrics source: Vagalume

■スペイン語訳 Translation into Spanish

En una autopista desierta y oscura,
viento fresco en mi pelo,
cálido olor de las colitas
levantándose por el aire.

Más adelante, en la distancia,
ví una luz brillante,
mi cabeza empezaba a pesar, y mi vista oscurecía,
tenía que parar para pasar la noche.

Alli estaba ella en la entrada,
escuché la campanilla,
y pensaba para mí,
esto podría ser el cielo, o el infierno.

Entonces ella encendió una vela,
y me mostró el camino,
se escuchaban (había) voces pasillo abajo,
creí escucharlas decir:

Bienvenido al hotel California,
qué hermoso lugar,
-qué hermoso lugar-
qué hermosa fachada.

Habitaciones en abundancia en el hotel California,
en cualquier época del año,
-en cualquier época del año-
puedes encontrarlo aquí.


■フランス語訳 Translation into French

Sur une autoroute sombre et déserte
Un vent frais passe dans mes cheveux
La senteur tiède des bourgeons
S'élevent à travers l'atmosphère
Au loin
J'aperçus une lumière vacillante
Ma tête devint lourde et ma vue s'assombrit
Je dûs m'arrêter pour la nuit

Elle se tenait debout dans l'encadrement de la porte
J'entendais la cloche de l'église
Et je pensais :
Ça pourrait être le paradis comme ça pourrait être l'enfer
Puis elle alluma une chandelle
Et me montra la route
Il y avait des voix au fond du couloir
Il me sembla les entendre dire

Bienvenue à l'Hôtel California
Quel endroit délicieux
Quel visage ravissant
Il y a plein de chambres à l'Hôtel California
Tout au long de l'année
Vous pouvez en trouver ici


 Video 2 
イーグルスのアルバム「ホテル・カリフォルニア」からタイトル曲
The Eagles Hotel California [Remastered] 01 Hotel California

Uploaded to YouTube by musicfanatic1969 on 8 Mar 2013.


■英語原詞 The original lyrics in English

On a dark desert highway, cool wind in my hair
Warm smell of colitas, rising up through the air
Up ahead in the distance, I saw a shimmering light
My head grew heavy and my sight grew dim
I had to stop for the night

There she stood in the doorway;
I heard the mission bell
And I was thinking to myself,
"This could be Heaven or this could be Hell"
Then she lit up a candle and she showed me the way
There were voices down the corridor,
I thought I heard them say...

Welcome to the Hotel California
Such a lovely place (Such a lovely place)
Such a lovely face
Plenty of room at the Hotel California
Any time of year (Any time of year)
You can find it here
[Omission]


■外部リンク External links


■更新履歴 Change log

  • 2014-02-18 繁體字中國語譯、韓国語訳、ロシア語訳、およびイタリア語訳を追加しました。
  • 2014-02-15 ピーター・バラカン=著 2003-10-08、寺島美紀子=著 1996-03-20、および西森マリー=著 1993-04-22 を追加しました。

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Tuesday, 29 October 2013

What are heavy? by Christina Rossetti クリスティーナ・ロセッティ 「砂と悲しみ」「ものはづけ」「重いのはなあに?」「濱砂と悲しみと」「四つの答」

        目次 Table of Contents

   ■はじめに Introduction
   ■日本語訳 Translations into Japanese
     (J1) 菅原 2017
     (J2) 橘川 2011
     (J3) 安藤 2002
     (J4) 高木 1992
     (J5) 吉田 1990
     (J6) 木島 1988
     (J7) 大原 1958
     (J8) 入江 1940
     (J9) 水谷 1924, 1991, etc.
   ■ロシア語訳 Translations into Russian
     (Ru1) Меллоу (Mellow)
     (Ru2)
   ■スペイン語訳 Translation into Spanish
   ■英語原詩 The original poem in English
   ■外部リンク External links
   ■更新履歴 Change log


■はじめに Introduction

What are heavy? は19世紀イギリスの詩人クリスティーナ・ロセッティが書いた詩。1872年に出版された「シング・ソング」という童謡集に収録されている。たった4行の短い詩で、内容に難解なところは何ひとつない。けれども、韻を踏んだ原文の味わいを他の言語に移し替えようとすると、なかなか容易ではない。


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 菅原 2017
重いものは
海の砂と悲しみ

短いものは

今日と明日

はかないものは
花と若さ

深いものは
この海原と真実

  • クリスティーナ・ロセッティ=作 菅原敏=訳 「いくつかの答え」 菅原敏(すがわら・びん)=超訳 久保田沙耶(くぼた・さや)=絵 『かのひと 超訳 世界恋愛詩集』 東京新聞 2017-07-28
  • 菅原氏の「超訳」では、上の4連のあと、氏自身の創作による6連が続く。

(J2) 橘川 2011
重いものは何 海の砂と悲しみ
短いものは何 今日と明日
儚いものは何 春の花と若さ
深いものは何 海と真理


(J3) 安藤 2002
なにが おもいの  うみのすなと かなしみ
なにが みじかいの きょうと あした
なにが もろいの  はるのはなと わかさ
なにが ふかいの  おおきなうみと しんじつ


(J4) 高木 1992
おもいものはなあに?
      ——海(うみ)の砂(すな)とかなしみ
つかのまのものはなあに?
      ——きょうとあした
はかないものはなあに?
      ——春(はる)の花(はな)とわかさ
ふかいものはなあに?
      ——おおきな海(うみ)と真実(しんじつ)


(J5) 吉田 1990
おもいものは?
 すな それにかなしみ
みじかいものは
 きょう きのう
はかないものは
 はるの花 わかさ
ふかいものは
 うみ そしてしんじつ

  • クリスティーナ・ロセッティ=作 吉田映子(よしだ・あきこ)=訳詩 「ものはづけ」 内藤里永子(ないとう・りえこ)=著 吉田映子=訳詩 『イギリス童謡の星座』 大日本図書 1990-07-17

(J6) 木島 1988
重いのはなあに? 海の砂 と 悲しみ
短いのはなあに? 今日 と 明日
もろいのはなあに? 春の花 と 若さ
ふかいのはなあに? 大海(おおうみ) と 真理

  • クリスティナ・ロゼッティ=作 木島始(きじま・はじめ)=訳 「重いのはなあに?」 木島始=訳編 堀内誠一(ほりうち・せいいち)=画 『やさしいうた―木島始訳詩集』 リブロポート 1988-07-14

(J7) 大原 1958
なにが重いでしょう
 海のまさごと うれい
なにが短いでしょう
 今日と あした
なにがもろいでしょう
 春の花 と若いいのち
なにが深いでしょう
 大洋と真理


(J8) 入江 1940
濱砂と悲しみと どつちが重い
あすの日とけふの日と どつちが短い
春の花と若さとは どつちが儚(はかな)い
大海(おほうみ)と眞理とは どつちが深い。

  • クリスチナ・ロセッティ=作 入江直祐(いりえ・なおすけ)=訳 「濱砂と悲しみと」 『クリスチナ・ロセッティ詩抄』 岩波文庫 1940-06-18(昭和15)

(J9) 水谷 1924, 1991, etc.
重いものなあに?
海の砂と悲しみ
短いものなあに?
きょうとあした
もろいものなあに?
花と若さ
深いものなあに?
海と真理。

  • クリステイナ・ロゼツテイ=作 水谷まさる=譯 「四つの答」 『マザーグース初期邦訳本復刻集成 第3巻』 エディション・シナプス 2011-11-01 
  • クリスティーナ・ロセッティ=作 水谷まさる=訳 「四つの答」 『世界童謡集』 冨山房百科文庫 42 1991-12-18
  • クリステイナ・ロゼツテイ=作 水谷まさる=譯 「四つの答」 『世界童謡集』 冨山房 定價金三圓八拾錢 1924-05-28(大正13)
  • a. 復刻集成 2011 は c. 世界童謡集 1924 の復刻版。b. 冨山房百科文庫版 1991 は c. 世界童謡集 1924 の字体や仮名遣いや作者名表記などを改めて、新書判にしたもの。上の引用は b. 冨山房百科文庫版 1991 に拠りました。

■ロシア語訳 Translations into Russian

(Ru1) Меллоу (Mellow)
Что тяжело?- Песок и горе,
А быстро что?- Сегодня, завтра,
А хрупко что? -Цветы м юность,
Что глубоко здесь?- Правда, море!

  • Кристина Жеоржина Росетти. Что тяжело? Translated by Elena Mellow (Елена Меллоу)
  • E-text at Elena Mellow

(Ru2)
Морской песок тяжел как печаль
О юности хрупкой как цвет весны.
Но плещет рядом с ним океан
Глубокий как поиск истины

  • Кристина Росетти. Песни-Песенки
  • E-text at Rossetti - Tripod

■スペイン語訳 Translation into Spanish

¿Qué es pesado? Arena de mar y tristeza;
¿Qué es breve? Hoy y mañana;
¿Qué es frágil? Flores de primavera y juventud;
¿Qué es profundo? El océano y la verdad.


 Image 
初期の版からの複写画像 Scanned image from an early edition
Singsongnurseryr00ross_0057
Image source: Open Library based on Sing-song: A Nursery Rhyme Book by Christina G. Rossetti,  illustrated by Arhthur Hughes, engraved by the Brothers Dalziel. London: Macmillan and Co., 1893.


■英語原詩 The original poem in English

What are heavy? sea-sand and sorrow:
What are brief? to-day and to-morrow:
What are frail? Spring blossoms and youth:
What are deep? the ocean and truth.


■外部リンク External links


■更新履歴 Change log

  • 2018-02-03 菅原敏=超訳 2017-07-28 を追加しました。
  • 2015-02-15 目次を新設し、大原三八雄=訳注 1958-10-20 と2種類のロシア語訳を追加しました。

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Sunday, 27 October 2013

Goblin Market by Christina Rossetti (1) クリスティーナ・ジョージナ・ロセッティ / クリスティーナ・ロセッティ / クリスチナ・ロセッティ 「ゴブリン・マーケット」「ゴブリン市」「小鬼の市」「妖魔の市」「妖精の市場」「お化け商人」「怪物市場」 (1)

           目次 Table of Contents

   ■はじめに Introduction
   ■中国語訳(簡体字) Translation into simplified Chinese
   ■日本語訳 Translations into Japanese
     (J1) 岡田 1991 「小鬼の市(ゴブリン・マーケット)」
     (J2) 矢川 1990 「妖魔の市」
     (J3) 吉田 1990 「妖精の市場」
     (J4) 高山 1984 「ゴブリン・マーケット——鬼の市」
     (J5) 荒俣 1979, 1984, etc. 「小鬼の市」
     (J6) 入江 1940 「お化け商人」
     (J7) 中村 1926 「怪物市場」
   ■ロシア語訳 Translation into Russian
   ■ポルトガル語訳 Translation into Portuguese
   ■スペイン語訳 Translation into Spanish
    Audio 1  Goblin Market read by Elizabeth Klett
    Audio 2  Dramatic reading of Goblin Market
    Audio 3  Goblin Market read by David Shaw Parker
    Audio 4  Goblin Market read by Jane Aker
   ■英語原詩(抜粋) The original poem in English (Excerpt)
     Image   表紙画像 Cover photo
   ■外部リンク External links
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■はじめに Introduction

19世紀イギリスの詩人クリスティーナ・ロセッティの代表作「ゴブリン・マーケット」。1859年に執筆され、1862年に出版された。彼女の第一詩集『ゴブリン・マーケット その他の詩』に収録されている。下に引用するのは、この表題作の冒頭の部分。


■中国語訳(簡体字) Translation into simplified Chinese

在清晨和黄昏
少女听到妖魔们叫卖:
“来买我们果园的果子呀,
来买吧,来买吧:
苹果和温梨呀,
柠檬与香橙啊,
饱满的没被啄过的樱桃哇,
甜瓜和木莓呀,
红润而毛茸茸面腮的桃子呀,
黑黝黝的脑袋样的桑椹啊,
野生的大蔓酸果呀,
山楂呀,悬钩子呀,
菠萝啊,黑莓呀,
杏子啊,草莓呀;——
全都一块儿长熟啦
在夏季里,——
黎明匆匆而过,
美丽黄昏飞逝;
来买吧,来买吧:
[略]

   《魔市》  作者: 克里斯蒂娜 ·吉奥尔吉娜· 罗塞蒂  周瓒 译
   E-text at 天涯论坛 > 闲闲书话


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 岡田 1991
朝となく、夜となく
乙女らは小鬼の呼び声を聞いた
「いらっしゃい、うちの畑の果物だ
さあ、いらっしゃい、買っといで
りんごにマルメロ
レモンにオレンジ
ふっくら、無傷(むきず)のさくらんぼ
メロンに真っ赤なラズベリー
粉(こな)とうぶ毛の頬っぺの桃や
黒い頭の桑の実と
のびのび野育ちツルコケモモだ
酸っぱい野りんご、青色いちご
パイナップルにブラックベリー
エイプリコットだ、ストローベリー——
みんなそろって、よく出来た
夏の陽気にめぐまれて——
朝な夕なが過ぎ去るうちに、
晴れた夕べが飛び去るうちに、
さあ、いらっしゃい、買っといで
[以下略]


(J2) 矢川 1990
朝ごとに夕ごとに
むすめらは小鬼の呼ぶ声をきいた
「おいで おれたちの果物を
買いにおいで おいで
りんごに まるめろ
レモンに オレンジ
つぶらなさくらんぼ
メロンに 木いちご
ほんのりうぶ毛の桃に
黒く熟れた桑の実
野育ちのつるこけもも
野りんごに 藪いちご
パイナップルに 黒いちご
あんずに 草いちご
さわやかな夏の日の
好天にめぐまれて
日を重ね 夜を重ね
みんないまが食べごろ
おいで 買いにおいで
[以下略]

  • クリスチナ・ロセッティ=著 矢川澄子(やがわ・すみこ)=訳 「妖魔の市」 風間賢二(かざま・けんじ)=編 『ヴィクトリア朝妖精物語』 ちくま文庫 筑摩書房 1990-09-25

(J3) 吉田 1990
朝な夕な
娘たちの耳に小鬼の声が聞こえてくる
「おれたちの園のくだもの
買いにおいでよ 買いにおいでよ
りんごに マルメロ
レモンに オレンジ
ふっくらきずなし さくらんぼ
メロンに 木いちご
ほのかに紅い うぶ毛のもも
くろむらさきのくわの実と
元気な野育ちこけももの実
すっぱい小りんご つるいちご
パイナップルに 黒いちご
きいろいあんず まっ赤ないちご
夏の日ざしで
いちどにうれたよ
過ぎていくよ 飛んでいくよ
朝も きれいな夕がたも
買いにおいでよ 買いにおいでよ
[以下略]

  • クリスティーナ・ロセッティ=作 吉田映子(よしだ・あきこ)=抜粋訳 「妖精の市場」 内藤里永子(ないとう・りえこ)=著 吉田映子=訳詩 『イギリス童謡の星座』 大日本図書 1990-07-17

(J4) 高山 1984
朝に晩に
小鬼(ゴブリン)どもが叫ぶのを少女たちは聞いた。
「うちの果樹園でとれた果物いらんかね、
さあいらんかね、いらんかね、
リンゴにマルメロ、
レモンにオレンジ、
鳥につつかれていない肉のたっぷりしたサクランボ、
メロンにキイチゴ、
果粉吹いたモモ、
てっぺんの黒いクワの実に、
元気な野生のツルコケモモに、
ヤマリンゴにキイチゴ、
パイナップルにクロイチゴ、
アンズにオランダイチゴ——
夏の天気で
みなよく熟れた——
朝はめぐり
夜まためぐる。
さあいらんかね、いらんかね。
[以下略]

  • クリスティーナ・ジョージナ・ロセッティ=作 高山宏(たかやま・ひろし)=訳 「ゴブリン・マーケット——鬼の市」 R・サウジー 他=著 高山宏=編訳 『夜の勝利 : 英国ゴシック詞華撰 2』 ゴシック叢書 31 国書刊行会 1984-07-15

(J5) 荒俣 1979, 1984, etc.
朝な 夕なに
むすめたちは小鬼の呼び声をきいた。
「買いにおいで、おれたちの果実を
買いにおいでよ、買いにおいで
りんごに まるめろ
れもんに おれんじ
穴なんかちっともあいてない さくらんぼ
めろんに 木いちご
頬にぽっと紅(べに)の差した もも
黒く熟れた桑の実
野はらで育った つるこけもも
野りんごに やぶいちご
ぱいなっぷるに 黒いちご
あんずに いちご——
みんな今が食べごろだよ
夏の天気にめぐまれて——
過ぎゆく朝に
すぐ暮れてしまう すてきな夕べに
買いにおいでよ 買いにおいで
[以下略]

  • クリスチーナ・ロゼッティ=作 荒俣宏(あらまた・ひろし)=訳 「小鬼の市」
  • 引用は c. 奇想天外社版に拠りました。

(J6) 入江 1940
朝な夕なに 姉妹
小鬼の賣り聲 ききました
「手前の畑の 果物を
お買ひなさいな 買いなされ
林檎もござる マルメロも
レモンに蜜柑 さくらんぼ
ぷくぷく肥えて 疵(きず)もない
メロンに木苺 いかがです
桃の頬っぺは 下(しも)ぶくれ
黑い頭の 桑の實や
ひとりで生(は)えた つるこけもも
野生林檎に 靑いちご
パインアプルに 黑いちご
杏子(あんず)もあるし 草いちご
すつかり熟(う)れた みな熟れた
朝も晴なら 夕空も
ほんにきれいな 上天氣
夏の日照りで 熟れました
お買ひなさいな 買いなされ
[以下略]

  • クリスチナ・ロセッティ=作 入江直祐(いりえ・なおすけ)=訳 「お化け商人」 『クリスチナ・ロセッティ詩抄』 岩波文庫 1940-06-18(昭和15)
  • 晴・空は旧字。

(J7) 中村 1926
朝に夕べに
乙女たちは怪物の叫んでゐるのを聞いた。
『さあさあ俺達の果物を買つてお吳れ
さあ、買つてお吳れ、買つてお吳れ
林檎にマルメロ
檸檬に蜜柑
圓い、啄いた痕のない櫻ん坊
美しい、頬をたれた桃
黑ずんだ頭の桑の實
のび/\と育つた野生のつるこけ桃
紅林檎に木苺
パイナツプルに懸鉤子
杏にオランダ苺。
どれもどれもよく熟れてゐる、
過ぎ行く朝 飛び去るやうな美しい夕暮の
此の夏に。
さあさあ買つてお吳れ、買つてお吳れ
[以下略]


■ロシア語訳 Translation into Russian

Сёстры, что живут одни, -
Проводя в заботах дни,
Слышат в придорожных травах
Крики гоблинов лукавых…

Дни и ночи напролёт:
«Покупа-ай!..
Пчелиный мёд,
Мандарины, апельсины,
Яблок полные корзины,
Груши, соком налитые,
Ароматнейшие дыни,
Мякоть спелого кокоса,
Ядрышки от абрикоса!..

Листвою одето,
Расщедрилось лето.
На миг нам дано,
Минует оно,
Как сон, как каприз…

Покупа-ай, торопи-ись!

[Omission]


■ポルトガル語訳 Translation into Portuguese

De manhã e à noitinha
As donzelas ouviam pregões de duendes:
“Venham comprar os frutos do nosso pomar,
Venham comprar, comprar:
Marmelos e maçãs,
Laranjas e limões,
Cerejas bem cheiinhas que ninguém ‘inda bicou,
Melões e framboesas,
Bochechas de veludo a que nós chamamos pêssegos,
Uvas-dos-montes livres desde o berço,
Amoras tão vermelhas
E amoras que são pretas ou silvestres,
Alperces, maçãs bravas,
Morangos, ananases; –
Todos amadurados em conjunto
Com tempo de verão, –
Alvoreceres passam,
Bonitas tardes vão;
Venham comprar, comprar:
[Omission]


■スペイン語訳 Translation into Spanish

De la mañana a la noche
gritan los duendes a troche y moche:
"nuestros frutos comprad,
venid, venid y comprad
membrillos y manzanas,
limones y naranjas
rollizas cerezas,
melones y fresas,
sonrosados melocotones,
arándanos silvestres
moras atezadas,
zarzamoras muy moradas,
piñas y garraberas,
albaricoques y frambuesas;
que alcanzan su madurez
en verano todas de vez;
la mañana llega
y la tarde se aleja,
comprad lo que el verano deja:
[Omission]


 Audio 1 
Goblin Market read by Elizabeth Klett

Uploaded to YouTube by freeaudiobooks84 on 15 Jan 2013. Audio courtesy of LibriVox.


 Audio 2 
Dramatic reading of Goblin Market

Uploaded to YouTube by Jeremy Wong on 10 May 2011.


 Audio 3 
Goblin Market read by David Shaw Parker

Uploaded to YouTube by Audio Productions on 25 Jan 2013. Produced by Robert Nichol Audio Productions London.


 Audio 4 
Goblin Market read by Jane Aker
Verkaroorg
録音を聞くには  ここをクリック  してください。
To listen to the recording  CLICK HERE 


■英語原詩(抜粋) The original poem in English (Excerpt)

Morning and evening
Maids heard the goblins cry
"Come buy our orchard fruits,
Come buy, come buy:
Apples and quinces,
Lemons and oranges,
Plump unpecked cherries,
Melons and raspberries,
Bloom-down-cheeked peaches,
Swart-headed mulberries,
Wild free-born cranberries,
Crab-apples, dewberries,
Pine-apples, blackberries,
Apricots, strawberries;—
All ripe together
In summer weather,—
Morns that pass by,
Fair eves that fly;
Come buy, come buy:
[Omission]

   Goblin Market by Christina Rossetti
   E-text at:
   * The Poetry Foundation
   * Project Gutenberg
   * Bartleby.com
   * Wikisource


  Image  
表紙画像 Cover photo
Goblin_market_and_other_poems
Front cover of Goblin Market: And Other Poems, Macmillan, 1865.


■外部リンク External links


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  • 2013-10-29 矢川澄子=訳 1990-09-25 の訳文を挿入し、外部リンクを追加しました。
  • 2013-10-28 ロシア語訳、ポルトガル語訳、およびスペイン語訳を追加しました。 

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Saturday, 19 October 2013

Alas, Alack! by Walter de la Mare ウォルター・デ・ラ・メア / ウォルター・ドゥ・ラ・メア 「あれえ、あれえ!」「ああ、なんと!」「ああ、ひどい!」「ああ、うわあっ!」「ああ、もうだめだ」

           目次 Table of Contents

   ■はじめに Introduction
   ■日本語訳 Translations into Japanese
     (J1) 河野 1998
     (J2) 間崎 1997, 2000
     (J3) 吉田 1990
     (J4) 木島 1988, 1994
     (J5) 安藤 1961, 1972, etc.
    Video  Alas, Alack! - An animation
   ■英語原詩 The original poem in English
   ■邦題の異同 Variations of the title in Japanese
   ■外部リンク External links
   ■更新履歴 Change log


■はじめに Introduction

作者ウォルター・デ・ラ・メアはこの詩をキッチンで書いたのだろうか? それとも、だれかがフィッシュ・アンド・チップスを用意しているのをそばで眺めていて、この詩を思いついたのだろうか?


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 河野 1998
アン、アン!
 来て、来て、すぐに来て!
おさかながしゃべってるんだよ
 フライパンの中で
ガラスみたいにすみきった
 油の中から
口だけ上につき出して
 うめいたんだよ、「あれえ!」って
そりゃとっても悲しそうに
 「あれえ、あれえ!」って——
それだけ言うと、またじゅうじゅう
 油に沈んでいっちゃった

  • ウォルター・デ・ラ・メア=作 河野一郎=訳 「あれえ、あれえ!」 河野一郎=編訳 『対訳 英米童謡集』 岩波文庫 1998-08-17

(J2) 間崎 1997, 2000
アン、アン! おいで、はやくきて!
さかなが口(くち)をきいている。
おなべの中の、鏡(かがみ)のようにすみきった
あぶらの中から首(くび)を出(だ)し、
口を開(あ)けると、「ああ!」といった。
ああ、なんてかなしい「ああ、なんと!」
それからじゅうじゅういいながら
おなべの中にしずんだよ。

  • ウォルター・デ・ラ・メア=詩 エドワード・アーディゾーニ=絵 間崎ルリ子(まさき・るりこ)=訳 「ああ、なんと!」
  • 引用は a. 新装版 2000年 に拠りました。
  • 原書 Peacock Pie: A Book of Rhymes by Walter de la Mare. Illustrations by Edward Ardizzone

(J3) 吉田 1990
アン、アン、早く、早く来てごらん
おさかながしゃべっているのよ
フライパンの中で
すみきった油から
口をさし出して
「ああ」とうめいたの
ほんとうに せつなそうに
「ああ、なんてひどい」
それだけ言うと
またじりじりと
油の中にしずんでいったの

  • ウォルター・デ・ラ・メア=作 吉田映子(よしだ・あきこ)=訳詩 「ああ、ひどい!」 内藤里永子(ないとう・りえこ)=著 『イギリス童謡の星座』 大日本図書 1990-07-17

(J4) 木島 1988, 1994
アン、アンったら!
 おいで、いますぐったら!
フライパンのなかで
 しゃべってる魚がいるよ。
ガラスみたいに透(す)きとおる
 牛脂(ヘット)のなかから
魚が口をつきあげて
 「ああ!」と呻(うめ)いたわ、
なんてまあ痛ましい
 「ああ、うわあっ!」
それから、じゅう—っとなり
 がっくり沈んでった

  • ウォルター・デ・ラ・メア=作 木島始(きじま・はじめ)=訳 「ああ、うわあっ!」
  • a. は b. を再録したもの。引用は b. リブロポート版に拠りました。

(J5) 安藤 1961, 1972, etc.
アン、アン!
 来てごらん! 早くってば!
フライパンの中の お魚(さかな)が
 口をきいてるよ。
ガラスのように きれいな
 油の中から
口を突き出して
 「ああ、もう!」と 呻(うめ)いたの。
ほんとに とても悲しそう、
 「ああ、もうだめだ!」って
それから ジュジュッといって、
 油の中に 沈んじゃった。


 Video 
Alas, Alack! - An animation

Uploaded to YouTube by Erik V on 19 Jan 2007.


■英語原詩 The original poem in English

Ann, Ann!
  Come! quick as you can!
There's a fish that talks
  In the frying-pan.
Out of the fat,
  As clear as glass,
He put up his mouth
  And moaned 'Alas!'
Oh, most mournful,
  'Alas, alack!'
Then turned to his sizzling,
  And sank him back.


■邦題の異同 Variations of the title in Japanese

  • 「ああ、うわあっ!」……木島 1988, 1994
  • 「ああ、なんと!」………間崎 1997, 2000
  • 「ああ、ひどい!」………吉田 1990
  • 「ああ、もうだめだ」……安藤 1961, 1972, etc.
  • 「あれえ、あれえ!」……河野 1998

■外部リンク External links


■更新履歴 Change log

  • 2014-08-27 目次を新設し、間崎ルリ子=訳 2000-12-05 を追加しました。
  • 2014-08-02 安藤一郎=訳の書誌情報を補足しました。

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Friday, 13 September 2013

Who Has Seen the Wind? by Christina Rossetti クリスティーナ・ロセッティ 「風を見たことがありますか」「風をみたひと」「誰が風を見たでせう?」「見えない風」「風」

           目次 Table of Contents

   ■はじめに Introduction
   ■追記 2013年9月15日 P.S. 15 September 2013
    Video 1  風立ちぬ (2013) 予告編 The Wind Rises (2013) trailer
    Video 2  風起 (2013) 中文版預告(繁體) Traditional Chinese trailer
    Video 3  Inspiro Productions presents
    Video 4  Read by Jean Aked
    Video 5  Original music by Jim Zartman. Featuring Susan Baba.
   ■中国語訳(簡体字) Translations into simplified Chinese
     (Zh1)
     (Zh2)
     (Zh3) 不废朝食
   ■中國語譯(繁體字) Translations into traditional Chinese
     (Tw1)
     (Tw2)
   ■韓国語訳 Translation into Korean
   ■日本語訳 Translations into Japanese
     (J1) 橘川 2011
     (J2) 鈴木 2007
     (J3) 安藤(幸) 2002
     (J4) 河野 1992, 1998
     (J5) 岡田 1991
     (J6) 木島 1988, 1994
     (J7) 安藤(一) 1961
     (J8) 大原 1958
     (J9) 入江 1940
     (J10) 中村 1926
     (J11) 竹友 1924
     (J12) 安田 1922. 2011
     (J13) 西條(西条) 1921, 1927, etc. (全文)
    Video 6  誰が風を見た (1970) プラスティック・オノ・バンド
     Who has seen the wind (1970) by the Plastic Ono Band
    Video 7  誰が風を見たでしょう With lyrics translated into Japanese
   ■ベトナム語訳 Translation into Vietnamese
   ■トルコ語訳 Translation into Turkish
   ■ハンガリー語訳 Translation into Hungarian
   ■ロシア語訳 Translation into Russian
   ■ウクライナ語訳 Translation into Ukrainian
   ■チェコ語訳 Translation into Czech
   ■スウェーデン語訳 Translation into Swedish
   ■ドイツ語訳 Translation into German
   ■イタリア語訳 Translation into Italian
   ■ポルトガル語訳 Translation into Portuguese
   ■スペイン語訳 Translation into Spanish
   ■フランス語訳 Translation into French
    Images  原書ページの複写画像 Scanned images from the original books
   ■英語原詩(全文) The original poem in English (complete)
   ■詩人の名の日本語表記 Transliteration of Rossetti in Japanese
   ■外部リンク External links
   ■更新履歴 Change log


■はじめに Introduction

クリスティーナ・ジョージナ・ロセッティ (1830-1894) はロンドンに生まれロンドンで死んだイギリスの詩人。父親はイタリアからイギリスに亡命してきた詩人で学者。母方の祖父も、やはりイタリアからの亡命者でした。クリスティーナの代表作は Goblin Market (邦題は「ゴブリン・マーケット」「ゴブリン市」「小鬼の市」「妖魔の市」「妖精の市場」「怪物市場」「お化け商人」など)。

でも、彼女の詩のうち、たぶん日本でいちばん有名なのは、西條八十の訳に草川信の曲が付けて歌われた「風」でしょう(その演奏例は下の Video 7 )。

英語の原詩は1872年に出版された『シング・ソング』という童謡集に収録されたのが最初です。原詩には題が付いていないので、第1行をそのまま採ってふつう Who Has Seen the Wind? と呼ばれています。

「風」という邦題は、おそらく西條八十が付けたのでしょう。さきごろ公開された宮崎駿監督のアニメ『風立ちぬ』にも、八十の訳詩が引用されていたようです(映画クレジット)。わたしが映画館で観たときにはうっかりして気がつきませんでしたが。


■追記 2013年9月15日 P.S. 15 September 2013

きょうふと思いついて『風立ちぬ』の予告編  Video 1  を YouTube で見てみました。すると、たしかに冒頭で主人公・堀越二郎は八十の訳詩の前半部分を諳んじていました。ただ、本編におなじシーンがあったかどうかは依然思い出せません。もう一度映画を観なくては……。


 Video 1 
風立ちぬ (2013) 日本語予告編(英語字幕付き)
The Wind Rises (2013) Japanese trailer with subtitles in English

監督: 宮崎駿 声の出演: 庵野秀明ほか Uploaded to YouTube by tiff on 14 Aug 2013. Directed by Hayao Miyazaki. Voice: Hideaki Anno, et al.



 Video 2 
風起 (2013) 中文版預告(繁體) Traditional Chinese trailer

Uploaded to YouTube by BVITW2009 on 22 Aug 2013.


 Video 3 
Inspiro Productions presents

Uploaded to YouTube by Inspiro Productions on 27 Feb 2013.


 Video 4 
Read by Jean Aked

Uploaded to YouTube by jeana1001 on 1 Feb 2013.


 Video 5 
Original music by Jim Zartman. Featuring Susan Baba.

Uploaded to YouTube by Isaac Stambaugh on 2 May 2009.


■中国語訳(簡体字) Translations into simplified Chinese

(Zh1)
有谁见过风?
不是我也不是你;
一旦树摇叶婆娑,
顿觉飘然风乍起。
[略]

  • 作者: 克里斯蒂娜·罗塞蒂 译者: 不詳 〈风〉
  • E-text at 豆瓣小组

(Zh2)
谁看见过?
不是我也不是你;
枝头叶儿抖动时,
便是一阵风吹起。
[略]


(Zh3) 不废朝食
谁曾见过风?
你我皆不曾。
但看木叶舞枝头,
便晓风穿过。
[略]

  • 作者: 克里斯蒂娜·罗塞蒂 译者: 不废朝食 〈谁曾见过风?〉
  • E-text at 译言网

■中國語譯(繁體字) Translations into traditional Chinese

(Tw1)
誰看過風?
我和你都不曾看過,
但是當樹葉顫動,
那就是風正吹過
[略]


(Tw2)
誰曾見過風,
你我都不曾,
但是樹葉枝頭動,
那是風穿過。
[略]


■韓国語訳 Translation into Korean

누가 바람을 보았는가?
나도 너도 아무도 못 보았지만,
나뭇잎이 매달려 떨 때
바람은 스쳐 지나 가고 있네.
[Omission]

  • 크리스티나 로제티 - 누가 바람을 보았는가
  • E-text at chirosung.net

■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 橘川 2011
誰が風を見ただろう
 わたしもあなたも見たことはない
けれど 木の葉が垂れて揺れるとき
 風が通りぬけていく
[以下略]


(J2) 鈴木 2007
風を見たことがありますか
  私もあなたもありません
木の葉が震えるとき
  吹き抜ける風を感じます
[以下略]


(J3) 安藤(幸) 2002
だれが かぜを みたかしら
 わたしも あなたも みていない
でも このはが ゆれているとき
 かぜは とおっている
[以下略]


(J4) 河野 1992, 1998
風を見たのはだあれ?
 あたしでもない、あなたでもない
でも垂れた木の葉のふるえるときは
 風が通りぬけてる証拠
[以下略]

  • 「風」 クリスティナ・ロセッティ=作 河野一郎(こうの・いちろう)=訳

(J5) 岡田 1991
風を見たひと、だれかいる?
 わたしも、あなたも、見ないけど
木(こ)の葉、木(こ)の葉が、震えてる
 そのとき風が通(とお)ってく
[以下略]


(J6) 木島 1988, 1994
風をみたひとが いるかしら?
 あなたも わたしも 見ちゃいません
でも 葉っぱが 垂(た)れて ふるえていたら
 風が 吹(ふ)きすぎているのです
[以下略]

  • 引用は上の a. あすなろ書房版に拠りました。。

(J7) 安藤(一) 1961
だれが 風(かぜ)を 見(み)たのでしょう?
 わたしでもない あなたでも。
でも はっぱが ゆれて そよぐ とき
 風(かぜ)は そこを すぎるのです。
[以下略]


(J8) 大原 1958
だれか風を見ましたか
 わたしも あなたも 見ませんね
けれども木の葉が ゆれるとき
 風が通って いるのです
[以下略]


(J9) 入江 1940
誰が一體 風を見た。
 私もあなたも見たことないが
枝の垂葉(たれは)がゆれるとき
 風が通(かよ)つてゐるのです。
[以下略]

  • 「風」 クリスチナ・ロセッティ=作 入江直祐(いりえ・なおすけ)=訳 『クリスチナ・ロセッティ詩抄』 岩波文庫 1940-06-18(昭和15)
  • 通の旧字は新字で置き換えました。

(J10) 中村 1926
誰が風を見たでせう
私も見ない貴方も見ない。
木の葉が顫へてさがるとき
風は通つて行くのです
[以下略]


(J11) 竹友 1924
風を見た人がありませうか。
  私でも、あなたでもない。
木の葉がふるへてかかるとき、
  風は通つて行くのです。
[以下略]

  • [邦題なし] クリスティイナ・ロウゼッティ=作 竹友藻風(たけとも・そうふう)=譯 竹友藻風=著 『クリスティイナ・ロウゼッティ』 硏究社 定價金貳圓 1924-11-25(大正13)
  • 通の旧字は新字で置き換えました。

(J12) 安田 1922, 2011
だれか見たろか
かァぜのすがたを
わたしも見ない
お前も見ない。
だけど
あれ、あれ草木がみんな
あたまァを下げた。

  • 「見えない風」 ロセツチ=作 安田裸花(やすだ・らか)=譯
  • a. は b. を複製したもの。引用は a. に拠りました。

(J13) 西條(西条) 1921, 1927, etc. (全文)
誰(だあれ)が風を見たでせう?
僕もあなたも見やしない、
けれど木(き)の葉を顫はせて
風は通りぬけてゆく。

誰(だあれ)が風を見たでせう?
あなたも僕も見やしない、
けれど樹立(こだち)が頭をさげて
風は通りすぎてゆく。

  • 「風」 クリステイナ・ロゼツテイ=作 西條八十=譯 『マザーグース初期邦訳本復刻集成 第3巻』 エディション・シナプス 2011-11-01 
  • 「風」 クリスティナ・ジョージナ・ロセティ=作 西條八十=訳 『西條八十全集 第5巻 訳詩』 国書刊行会 1995-10-30
  • 「風」 クリスティーナ・ロセッティ=作 西條八十=訳 『世界童謡集』 冨山房百科文庫 42 1991-12-18
  • 「風(かぜ)」 クリスティナ・ロセッティ=作 西條八十=譯 39ページ 復刻版 『赤い鳥』 第六卷第四號 大正10年4月號 日本近代文学館=出版 ほるぷ=発売 1981
  • 「風」 クリスティーナ・ロセッティ=作 西條八十=訳 『小学四年生』 小学館 1976-11
  • 「風」 ロセツテイ=作 西條八十=譯 『西條八十訳詩集』 交蘭社 1927-07-01(昭和2)
  • 「風」 ロセツテイ=作 西條八十=譯 野口雨情=監修 兒童文化協會=編著 『童謠讀本 : 味ひ方・作り方 : 尋常四年生用』 兒童文化協會 1927(昭和2)
  • 「風」 クリステイナ・ロゼツテイ=作 西條八十=譯 『世界童謡集』 冨山房 定價金三圓八拾錢 1924-05-28(大正13)
  • 「風(かぜ)」 クリスティナ・ロセッティ=作 西條八十=譯 39ページ 鈴木三重吉=主宰 『赤い鳥』 第六卷第四號 大正十年四月號 赤い鳥社=發行 定價參拾錢 1921-04-01(大正10)
  • 初出は i. 『赤い鳥』 1921。a. 復刻集成 2011 は h. 世界童謡集 1924 の復刻版。b. 全集 1995 の底本は f. 訳詩集 1927。c. 冨山房百科文庫版 1991 は h. 世界童謡集 1924 の字体や仮名遣いや作者名表記などを改めて、新書判にしたもの。
  • 版によってルビの振り方や読みなど細部が異なります。上の引用は b. 全集版 1995 に拠りました。

 Video 6 
誰が風を見た (1970) プラスティック・オノ・バンド
Who has seen the wind (1970) by the Plastic Ono Band
Who_has_seen_the_wind_yoko_ono
「誰が風を見た」はシングル「インスタント・カーマ」のB面に収録されている曲。ビデオの埋め込みはできない設定になっています。ビデオを見るには  ここをクリック  してください。歌詞の全文はここ。 Uploaded to YouTube by NowHere516 on 1 Nov 2010. Embedding disabled by request. To watch the video  CLICK HERE  The entire lyrics are here.


 Video 7 
誰が風を見たでしょう  With lyrics translated into Japanese

作詞: C・G・ロセッティ、訳詞: 西條八十、作曲: 草川信 Uploaded to YouTube by 3113663b on 1 Mar 2012. Lyrics by C. G. Rossetti. Translation by Saijo Yaso. Composed by Kusakawa Shin.


■ベトナム語訳 Translation into Vietnamese

Ai đã nhìn thấy gió?
Không ai trong chúng ta.
Nhưng khi lá xào xạc,
Ta biết gió đi qua.
[Omission]

  • Ai đã nhìn thấy gió? by Christina Rossetti
  • Quoted in Thái Bá Tân

■トルコ語訳 Translation into Turkish

Kim gördü rüzgarı?
Ne ben ne sen:
Oysa rüzgar geçiyordu
Yapraklar sallanırken.
[Omission]

  • Christina Georgina Rossetti. Kim Gördü Rüzgarı? Quoted in Dostyakasi.com

■ハンガリー語訳 Translation into Hungarian

Ki látta a szelet?
Te nem, sem pedig én:
De ahol hajladoznak a fák
Elszállott a szél.
[Omission]


■ロシア語訳 Translation into Russian

Видел ли ты ветер?
Видела ли я?
Но подходит он - об этом
Шепчется листва.

[Omission]

  • Кристина Россетти, Видел ли ты ветер? © Copyright: Ученый Кот, 2009 Свидетельство о публикации №109062900259
  • E-text at Стихи.ру (stihi.ru)

■ウクライナ語訳 Translation into Ukrainian

Чи хтось бачив, як вітер гуляє?
Жоден з нас — ані ти, ані я.
Як дерева голівки схиляють,
Значить вітер минає поля.

[Omission]

  • Крістіна Россетті, Хто бачив вітер?
  • E-text at Вікіцитати (Wikiquote)

■チェコ語訳 Translation into Czech

Kdo kdy viděl vítr ?
Ani vy, ani já.
Ale tam, kde stromy sklánějí své špičky,.
tam se vítr prohání.
[Omission]


■スウェーデン語訳 Translation into Swedish

Vem har sett vinden?
Inte ni, inte vi.
Men där björklöven darrar
drar vinden förbi.
[Omission]


■ドイツ語訳 Translation into German

Wer hat den Wind gesehen?
Weder überschreitet Sie noch I aber,
wenn die Bäume unten ihre Köpfe beugen,
der Wind vorbei.
[Omission]


■イタリア語訳 Translation into Italian

Chi ha mai visto il vento?
Né io né te.
Ma quando gli alberi chinano le loro teste,
Il vento li ha attraversati.

[Omission]


■ポルトガル語訳 Translation into Portuguese

Quem já viu o vento?
Nem você nem eu,
mas quando as árvores inclinam suas cabeças,
é o vento que passa.

[Omission]


■スペイン語訳 Translation into Spanish

¿Quién ha visto el viento?
No has sido tú ni he sido yo:
pero que los árboles inclinen sus copas,
es un indicio de que el viento sopló.

[Omission]

  • Christina Rossetti. Quoted in Un universo diferente by Robert B. Laughlin. Translated by Silvia Jawerbaum, Julieta Barba. Katz Editores, 2007. Preview at Google Books

■フランス語訳 Translation into French

Qui a vu le vent?
Ni vous ni moi.
Mais quand les arbres se prosternent leurs têtes
Le vent qui passe.
[Omission]


 Images 
原書ラウトレッジ版 (1872) とマクミラン版 (1893) からの複写画像
Scanned images from the Routledge (1872) and Macmillan (1893) editions

↓ クリックして拡大 Click to enlarge ↓

a. Google_ebook b. Singsongnurseryr00ross_0120


■英語原詩(全文) The original poem in English (complete)

Who has seen the wind?
Neither I nor you:
But when the leaves hang trembling,
The wind is passing through.

Who has seen the wind?
Neither you nor I:
But when the trees bow down their heads,
The wind is passing by.

   Who Has Seen the Wind? by Christina Georgina Rossetti


■詩人の名の日本語表記 Transliteration of Rossetti in Japanese

   ロウゼッティ……竹友 1924
   ロセッティ………橘川 2011 鈴木 2007 安藤(幸) 2002
           河野 1992, 1998 
   岡田 1991
           木島 1994 西條 1976 大原 1958
           入江 1940
   ロセツチ…………安田 1922, 2011
   ロセツテイ………西條 1927a 西條 1927b 西條 1921
   ロセティ…………西條 1995
   ロゼッティ………木島 1988 安藤(一) 1961
   ロゼツテイ………西條 2011 西條 1924 中村 1926

  むかしは表記にバラツキがありましたが、いまでは「ロセッティ」が標準的です。


■外部リンク External links


■更新履歴 Change log

  • 2015-02-15 大原三八雄=訳注 1958-10-20 の訳文を挿入しました。
  • 2014-12-12 鈴木リョウ子=訳 2007-07-16 を追加しました。
  • 2013-10-21 安田裸花=譯 2011-11 を追加しました。
  • 2013-10-18 安藤一郎=訳 1961-02-10 を追加し、木島始=訳の書誌情報を修正しました。
  • 2013-10-15 もう1種類の繁體字中國語譯を追加しました。また、映画『風立ちぬ』繁體字中國語版予告編の YouTube 動画も追加しました。
  • 2013-10-12 木島始=訳 1994-02-27 を追加し、西條八十=訳の書誌情報を補足しました。
  • 2013-10-11 橘川寿子=訳・注 2011-08-01 の訳文を挿入しました。
  • 2013-10-10 ウクライナ語訳を追加しました。
  • 2013-10-01 竹友藻風=譯 1924-11-25 を追加しました。また、西條八十=譯の書誌情報を補足しました。
  • 2013-09-18 「はじめに」の項を加筆・修正しました。また、原書ラウトレッジ版 (1872) とマクミラン版 (1893) からの複写画像、および外部リンクを追加しました。
  • 2013-09-15 『風立ちぬ』予告編の YouTube 動画を追加しました。

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Sunday, 07 July 2013

谷川俊太郎 「おとこたち」 (『日々の地図』から) Men (from Map of Days) by Shuntarō Tanikawa

おとこたちはみなぺにすをもっていた——谷川俊太郎


 Cover photos  表紙画像

a. Map_of_days_tanikawa_shuntaro_978_2 b. Hibi_no_chizu_tanikawa_shuntaro_4_2


■英訳 Translation into English

All men possess penises.
Something they should remember for life,
they forget the next day.
Flick one switch and beautiful music
comes drifting in from beyond death,
and in that direction men
twist themselves up again and again.

"Even when cut off from all hope,
we can't learn to live without hope."
Seeing a grain of rice on the floor
sprouting in some distant mud is what men dread.
So to pass their times of torment
they read of worse torment in their tales.
All men possess penises.

  • Men in Map of Days by Tanikawa Shuntarô. Translated by Harold Wright. Asian Poetry in Translation: Japan #19. Published by New Mexico: Katydid Books, 1996. Snippet view at Google Books.

■ローマ字表記された日本語 Romanized text in Japanese

Otoko-tachi wa mina penisu o motte ita
Isshô wasurerarenai to omou dekigoto o
akuru hi ni wa wasureta
Suitchi hitotsu de utsukushii ongaku ga
shi no mukô kara nagaredete
sono hôgaku e to otoko-tachi wa
jibun o ikue ni mo oritatamu

<Nozomi o tatarete mo
nozomanu koto ni wa kesshite nareru koto wa nai>
Yuka no ue no hito-tsubu no kome ga
tôi nukarumi de me o fuku koto o osorete
kurushimi no toki o sugosu tame ni
sara-ni hidoi kurushimi no monogatari o yomu
Otoko-tachi wa mina penisu o motte ita

  • Otoko-tachi in Map of Days by Tanikawa Shuntarô. Asian Poetry in Translation: Japan #19. Published by New Mexico: Katydid Books, 1996. Snippet view at Google Books.

■日本語原文 The original text in Japanese

おとこたちはみなぺにすをもっていた
いっしょうわすれられないとおもうできごとを
あくるひにはわすれた
すいっちひとつでうつくしいおんがくが
死のむこうからながれでて
そのほうがくへとおとこたちは
じぶんをいくえにもおりたたむ

〈のぞみをたたれても
のぞまぬことにはけっしてなれることはない〉
ゆかのうえのひとつぶのこめが
とおいぬかるみでめをふくことをおそれて
くるしみのときをすごすために
さらにひどいくるしみのものがたりをよむ
おとこたちはみなぺにすをもっていた

   谷川俊太郎=作 「おとこたち」

  • 単行本 『日々の地図』 谷川俊太郎=著 創美社=編集 集英社=発行 1982-11-15
  • 雑誌 『小説新潮』 1980-07

   初出は b. 小説新潮誌上。


■外部リンク External links


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