Zweig, Stefan

Monday, 18 February 2008

Sternstunden der Menschheit by Stefan Zweig ツヴァイク / ツワイク 『人類の星の時間』『人類の星の瞬間』『人生の星輝く時』

■はじめに Introduction

1912年、人類初の南極点到達をめざしたロバート・F・スコット率いる英国隊は、到達直前の地点で、ノルウェーのロアルド・アムンゼン(注)らの一行に、先を越されたことを知った。以下に引用するのは、そのときの模様を再現して描いたウィーン出身のユダヤ系作家シュテファン・ツヴァイクの著書から。

注: 「ロアルド・アムンゼン」の発音は、ノルウェー語原音だと「ロアール・アムンセン」のほうが近いらしい。


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■中國語譯(繁體字)Translation into traditional Chinese
 
   《人類的群星閃耀時》
   作    者:  舒昌善/斯蒂芬.茨威格
   出 版 社:  廣西師範大學出版社
   出版日期:  2004年8月
   I S B N:   756334912
   More details at 蔚藍網上書店 (welan.com.tw)


■中国語訳(簡体字)Translations into simplified Chinese

(C1) 張偉 2005

   《人类群星闪耀时:岁月中的决定时刻
   作  者:(奥)斯蒂芬·茨威格 著,张伟 译
   出 版 社:北京出版社
   出版时间:2005-1-1
   ISBN: 9787200050349


(C2) 彭浩容 2004

   《人类的群星闪耀时
   作  者: [奥]斯蒂芬·茨威格 著,彭浩容 译
   出 版 社: 中国言实出版社
   出版时间: 2004-9-1
   ISBN: 9787801285546


 Video 1 
Scott's Expedition 1912: A Slideshow

Uploaded to YouTube by allanhunter1964 on 21 Jun 2009.


■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 片山 1972
「ここには見るべき何ものもない。最近の数日間のものすごい単調なけしきから区別されるような何ものもない。」——ロバート・F・スコットが南極を初めてその目で見たときの叙述はただこれだけである。彼らの目が見さだめた唯一のいちじるしいもの、それは自然の産物ではなく、競争相手の手の業(わざ)であった。すなわち、それはノルウェーの国旗が立っているアムンゼンのテントであり、その国旗は、彼が人類のために征服した稜堡の上で無遠慮に勝ちほこってはためいていた。

   「南極探検の闘い—スコット大佐、90緯度 1912年1月16日」

  • ツヴァイク=著 片山敏彦(かたやま・としひこ)=訳 『人類の星の時間』 ツヴァイク全集5(全21巻) みすず書房 1972/11

(J2) 吾妻 1968
『ここには見るべき何ものもない。ここ数日間の恐るべき単調さから区別される何ものもない』——これが、ロバート・F・スコットが南極についてしたためた叙述の全部であった。彼らがここで発見したただ一つの特筆すべきことは自然のことではなく、競争相手の人間がなしとげたことについてであった——それはノルウェーの国旗がひるがえっているアムンゼンのテントであり、その国旗は彼が攻略した人類の塁壁の上に、尊大に勝ち誇ったようにはためいていた。

   「南極探検の悲劇—アムンゼンに一足遅れたスコット隊 1912.1.16」

  • ツヴァイク=著 吾妻雄次郎=訳 「人類の星の瞬間」 『人生の名著17』 全20巻 大和書房 1968/07 所収

(J3) 芳賀 1952
「ここには何一つ見るべきものはない。この數日來の怖るべき單調さと違つたものは、何一つない」——ロバート・F・スコットが南極について書いている描冩は たつたこれだけなのだ。そこで彼等が發見した唯一の驚くべきものは、自然によつて形造られたものではなく、敵對者であつた人間の手によつて造られたものであつた。それはノールウェーの國旗を建てたアムンゼンの天幕であり、その旗は翩翻として大膽にひるがえり、勝利を誇るかの樣に奪取しえた人類の歴史の城壁の上にはためいているのであつた。

   「南極の爭覇(スコット大尉、南緯90度)1912年1月16日」


■カタルーニャ語(カタロニア語)訳 Translation into Catalan


■スペイン語訳 Translation into Spanish

La única descripción que consta en su Diario es ésta: "Nada puede verse aquí que se distinga de la terrible monotonía de los últimos días." La única particularidad que descubren allí no es obra de la Naturaleza, sino de una mano rival: la tienda de Amundsen con la bandera noruega, que ondea insolente y victoriosa sobre la vencida fortaleza.


■フランス語訳 Translation into French


■英訳 Translations into English

(E1) Bangerter, 1999

   "The Battle for the South Pole" (Scott and Amundsen) in 1912


(E2) Paul & Paul, 1940
"There is very little that is different from the awful monotony of past days." This is all Robert Falcon Scott has to say about the South Pole. What they find there is not a product of nature, but a thing made by the hands of men : a tent. Amundsen's tent, flying the Norwegian flag. The bunting streams impudently and triumphantly in the breeze.

   Quest of the South Pole: Scott reaches the Pole, January 16, 1912.

   More details at:


■ドイツ語原文 The original text in German

»Nichts ist hier zu sehen, nichts, was sich von der schauerlichen Eintönigkeit der letzten Tage unterschiede« – das ist die ganze Beschreibung, die Robert F. Scott vom Südpol gibt. Das einzig Seltsame, das sie dort entdecken, ist nicht von Natur gestaltet, sondern von feindlicher Menschenhand: Amundsens Zelt mit der norwegischen Flagge, die frech und siegesfroh auf dem erstürmten Walle der Menschheit flattert.

   Der Kampf um den Südpol - Kapitän Robert F. Scotts tragische Expedition
   zum Südpol (16. Jänner 1912)

The original edition contained only five (fuenf) episodes. Zweig later added seven more sketches to make a total of twelve (zwoelf). The following is the data for the first edition:

   Sternstunden der Menschheit: Fuenf historische Miniaturen
   by Stefan Zweig, 1927
   Cf.


■スコット自筆の言葉 Scott's own words

ツヴァイクがドイツ語に訳して引用している、スコット自筆の日記の一節の原文は、つぎのとおり。
Scott's own writing in his diary, the German equivalent of which was quoted by Zweig, is as follows:

   (...) there is very little that is different from the
   awful monotony of past days.

   Source:
   "Doomed Expedition to the South Pole, 1912"
   EyeWitness to History, www.eyewitnesstohistory.com (1999).


■その後 Thereafter

  • スコットの一行はアムンゼン隊より35日遅れて南極点に到達。その帰途、遭難して全員凍死した。捜索隊によって、遺体とともに、スコット直筆の日記や手紙が見つけられた。
  • アムンゼンは南極点初到達の16年後、遭難した飛行士たちを捜索中に自身が行方不明となった。乗っていた飛行艇の墜落事故により死亡したと推定されている。遺体は見つかっていない。
  • 著者ツヴァイクは、この本の初版を出した7年後に、ナチを逃れてオーストリアを脱出。イギリス、アメリカを経て、1942年、最後の亡命先ブラジルで2人めの妻といっしょに服毒自殺した。ヨーロッパの戦況などを悲観したものと考えられている。

■読者の感想 Some readers' comments on Zweig's book


■わたしのコメント My comment

   英雄には悲劇が似合う。


 Video 2 
Great Adventurers: Robert Falcon Scott (1999)

Uploaded to YouTube by calculus1968 on 18 Jun 2009. Profile of Captain Robert Falcon Scott with Sir Ranulph Fiennes from Great British Explorers.


 Video 3 
Ninety Degrees South / 90° South (1933)

Uploaded to YouTube by riverbanksy on 21 Aug 2011. Written, Directed, Filmed & Commentated by Herbert G. Ponting. Copyright: National Film & Television Archive (UK).


■外部リンク External links

  • [de] Sternstunden der Menschheit - Wikipedia ドイツ語
  • [de] Stefan Zweig - Wikipedia (1881-1942) ドイツ語
  • [en] Stefan Zweig - Wikipedia 英語
  • [ja] シュテファン・ツヴァイク - Wikipedia 日本語

■更新履歴 Change log

  • 2013/08/22 ドイツ語原文を挿入しました。
  • 2013/04/25 つぎの3本の YouTube 動画を追加しました。
    1. Scott's Expedition 1912: A Slideshow
    2. Great Adventurers: Robert Falcon Scott (1999)
    3. Ninety Degrees South / 90° South (1933)
  • 2013/04/03 スペイン語訳の訳文を挿入し、書誌情報を補足しました。
  • 2008/03/08 吾妻雄次郎=訳 1968/07 を追加しました。

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Monday, 12 November 2007

Marie Antoinette by Stefan Zweig (3) シュテファン・ツヴァイク 『マリー・アントワネット』 (3)

« 1 2 Marie Antoinette »
« 1 2 マリー・アントワネット »

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  • Marie Antoinette (2006), a film adaptation inspired by the book b. below. Directed by Sofia Coppola, Starring Kirsten Dunst.
  • Marie Antoinette: The Journey by Antonia Fraser, Doubleday (2001)
  • 池田理代子『ベルサイユのばら オールカラーイラスト集』JTB (2003) 「ベルばら」も、ツヴァイクの『マリー・アントワネット』から着想を得たとされる。
  • Marie Antoinette (1938), a film adaptation also based on Zweig's biography. Directed by W.S. Van Dyke, Starring Norma Shearer, Tyrone Power and John Barrymore. Image source: Wikipedia
  • Marie Antoinette on her way to the guillotine, by Jacques-Louis David, 1793.  Image source: Wikipedia 断頭台に向うマリー・アントワネット。ジャック・ルイ・ダヴィッド画。下唇が突き出た「受け口」なのは、ハプスブルク家の遺伝だとされる。39歳の誕生日を目前にして、すでに白髪頭だったという。このデッサンは日本語訳 (1) の訳者・中野京子さんの近著『怖い絵』朝日出版社 (2007) で取り上げられた、20枚の「こわい絵」のうちにも含まれている。
  • The 1792-1793 model of guillotine.  Image source: Bois de Justice フランス革命当時に使われたギロチンの復元模型。本体はオーク製。赤く塗られているのは、血を目立たなくするためだとされる(はたしてどれだけ効果があったのか?)。

■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 中野 2007
 サン=トノレ通りの角、今日ではカフェ・ド・ラ・レジャンスの建つあたりで、ひとりの男が鉛筆と一枚の紙を手に待ちかまえている。ルイ・ダヴィッド、もっとも卑怯(ひきょう)な人間のひとりであり、当時最大の画家のひとりでもある。革命のあいだ彼はもっとも騒がしく吠(ほ)えたてる連中の仲間で、権力者が権力の座についている間はそれに仕え、危なくなると見捨てた。
 (……)権力におもねる永遠の変節漢の典型であり、成功者にはすり寄り、敗北者には情け容赦ない彼は、勝者の戴冠式を絵にし、敗者の断頭台行きを絵にする。今マリー・アントワネットを運ぶ同じ荷車に、後日ダントンも乗ることになるのだが、ダヴィッドの浅ましさを知り抜いている彼は、車上からその姿を見つけ出して、侮蔑(ぶべつ)の言葉を鞭(むち)のように振りおろす、「この下司野郎!」。


(J2) 関 1965, 1967, etc.
 サントノレ街の角、今日のカフェ・ド・ラ・レジャンスがあるところで、一人の男が鉛筆を取り出し、一枚の紙を手にして待っていた。これがルイ・ダヴィド、最も卑怯な魂の一人、当代最大の芸術家の一人である。革命のあいだは大言壮語家のなかでも一番声の大きな男で、勢力家が権力を握っているうちはこれに仕え、危険になれば見捨てた。
 (……)権力の側に乗りかえる永遠の変節者の典型、成功者に媚び、敗者には無慈悲な男ダヴィドは、戴冠式の勝者を描き、断頭台に向う敗者を描く。後日、今マリー・アントワネットをのせて行くのと同じ皮剥人の車から、彼のあさましさを知っているダントンも、彼のすがたを見つけて、こういうときにもなお、「この下僕根性めが!」と、性急に軽蔑の罵言を投げつけるのである。


(J3) 藤本+森川 1962, 1974, etc.
 リュ・サン=トレノ[ママ]の角、今日ではカフェ・ド・ラ・レジャンスになっているところで、ひとりの男が、鉛筆を取りだし、一枚の紙を手にして、待っている。これがルイ・ダヴィッド、もっとも卑怯な心の持主のひとり、当時最大の芸術家のひとりである。革命のあいだはさわがし屋のあいだでもいちばん声の大きな男で、かれは勢力家が権力の座についているあいだはこれに仕え、危険になればこれを見捨てる。
 (……)権力のもとに走る永遠の変節者の典型であり、成功者の前にはしっぽをふり、敗者にたいしては無慈悲なかれは、戴冠式にのぞむ勝利者たちをえがき、断頭台への途上にある敗北者たちをえがくのである。いまマリー・アントワネットを運ぶそのおなじ皮剥人の馬車の上から、後日、かれのあさましさを知り抜いているダントンもまた、かれのすがたをさがしだして、こういう事情のなかでもなお、いそいでかれに侮蔑の罵言をたたきつける、「下司根性め!」


(J4) 山下 1958
[訳文は追って挿入するつもりです - tomoki y.]


(J5) 高橋+秋山 1953, 1980
 サン・トノレ街の角、今日のレジャンス・カフェのある所で、一人の男が片手に写生帖、片手に鉛筆を動かして待機している。ルイ・ダヴィッドだ、当代きっての芸術家の一人、そして当代きっての臆病者の一人である。革命中にやかましい連中の中にあって最もやかましい男であった彼は、権勢家が権力をにぎっているあいだだけこれに仕え、彼らがいったん危険にさらされるとさっさと見棄てる。
 (……)権力に媚びる永遠の変節者の典型、勝利者にはへつらい、敗者には仮借ない彼は、勝利者の戴冠式を描き、敗者の断頭台途上の図を描くのだ。いまマリー・アントワネットを運び行く同じ皮剥人の馬車の上から、のちにダントンもまた彼の姿を認めて、そのあわれむべき根性を知り抜いているダントンは、「下司!」の罵言を彼に浴びせかけて、この卑劣漢を鞭打ったのである。


■スペイン語訳 Translation into Spanish

En la esquina de la calle de Saint-Honore, en el sitio del actual café de la Régence, esperaba un hombre, lápiz en ristre y una hoja de papel en la mano. Es Luis David, una de las almas más cobardes al mismo tiempo que uno de los mayores artistas de la época.  Siendo uno de los que gritaron más alto durante la Revolución, sirve a los poderosos mientras están en el poder y los abandona en el peligro; [Omission]


■フランス語訳 Translation into French

Au coin de la rue Saint-Honoré, là où se trouve aujourd'hui le café de la Régence, un homme attend, brandissant son crayon, une feuille de papier à la main. C'est Louis David, une des âmes les plus viles en même temps que l'un des plus grands artistes de l'époque. Braillard parmi les braillards de la Révolution, il sert les puissants aussi longtemps qu'ils sont au pouvoir et les abandonne à l'heure du danger. [Omission]


■英訳 Translation into English

At the corner of the Rue Saint-Honore, where the Cafe de la Regence now stands, a man stood waiting, an artist's blcok in one hand and a pencil in the other. It was Louis David, one of the greatest cowards but one of the greatest painters of his day. Among the loudest of spouters while the Revolution was in full cry, he served the men of might so long as they were mighty, only to abandon them in the hour of danger. [Omission]

  • Marie Antoinette: The Portrait of an Average Woman (1933) by Stefan Zweig. Translated by Eden Paul and Cedar Paul
  • Paperback: Grove Press, 2002/08
  • Excerpt at Google Book Search

■ドイツ語原文 The original text in German

An der Ecke der Rue Saint-Honorè, an der Stelle des heutigen Cafè de la Régence, wartet, den Bleisteift geszückt, ein Mann, ein Blatt Papier in der Hand. Es ist Louis David, eine der feigsten Seelen, einer der größten Künstler der Zeit. Während der Revolution unter den Schreiern der lauteste, dient er den Mächtigen, solange sie an der Macht sind, und verläßt sie in der Gefahr. [Omission]


 Video 1 
テレビ マリー・アントワネット (2006)
TV Marie Antoinette (2006)

監督: フランシス・ルクレール、イヴ・シモノー 出演: カリーヌ・ヴァナッス
Directed by Francis Leclerc & Yves Simoneau, Starring Karine Vanasse


 Video 2 
映画 マリー・アントワネット (2006) 予告編
Film Marie Antoinette (2006) Trailer

監督: ソフィア・コッポラ 出演: キルステン・ダンスト
Directed by Sofia Coppola, Starring Kirsten Dunst


 Video 3 
映画 マリー・アントワネットの首飾り (2001) 予告編
Film The Affair of the Necklace (2001) Trailer

監督: チャールズ・シャイア 出演: ヒラリー・スワンク、ジョエリー・リチャードソン
Directed by Charles Shyer, Starring Hilary Swank, Joely Richardson


 Video 4 
TV Marie Antoinette (1975)

Directed by Guy-André Lefranc, Starring Geneviève Casile


 Video 5 
映画 マリー・アントアネットの生涯 (1938) 予告編
Film Marie Antoinette (1938) Trailer

監督: W・S・ヴァン・ダイク二世 出演: ノーマ・シアラー、タイロン・パワー
Directed by W.S. Van Dyke, Starring Norma Shearer, Tyrone Power


■外部リンク External links


■更新履歴 Change log

  • 2016/02/02 スペイン語訳とフランス語訳を追加しました。
  • 2011/02/15 ドイツ語原文のテキストを挿入しました。
  • 2010/05/26 つぎの5本の YouTube 動画を追加しました。
    1. テレビ 『マリー・アントワネット』 (2006)
    2. 映画 『マリー・アントワネット』 (2006)
    3. 映画 『マリー・アントワネットの首飾り』 (2001)
    4. TV Marie Antoinette (1975)
    5. 映画 『マリー・アントアネットの生涯』 (1938)

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Saturday, 10 November 2007

Marie Antoinette by Stefan Zweig (2) シュテファン・ツヴァイク 『マリー・アントワネット』 (2)

« 1 Marie Antoinette 3 »
« 1 マリー・アントワネット 3 »

■表紙画像と肖像写真 Book covers and a portrait

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■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 中野 2007
結婚適齢期のプリンセスなら、いつの時代もハプスブルク家は欠かしたことがないし、今回もあらゆる年齢の候補者がとりそろえられていた。そこで大臣たちは、ルイ十五世とハプスブルクのプリンセスを結婚させようと考えた。ルイには孫もいたし、品行よろしくないのは承知の上でだ。だがこの「キリストの信仰もっともあつき国王」〔フランス国王に対する当時の尊称〕は、ポンパドゥール夫人のベッドからたちまち別の愛妾(あいしょう)、デュ・バリー夫人のもとへ逃げ込んでしまう。しかたがない。オーストリア皇帝ヨーゼフと、ルイ十五世の三人の娘のひとりを結びつけるのはどうだろう。だが二度も王妃を亡くしていたヨーゼフは、彼女たちのような老嬢には気乗りしなかった。というわけで、必然的に第三の選択肢しか残らない。ルイ十五世の孫で、将来のフランスを継ぐ若き王太子と、マリア・テレジアの娘のひとりを婚約させることだ。一七六六年には、十一歳のマリー・アントワネットが早くも真剣に検討されていたらしい。

   シュテファン・ツヴァイク=著 中野京子=訳 
   『マリー・アントワネット(上)』 全2冊 角川文庫 2007/01


(J2) 関 1965, 1967, etc.
ハプスブルク家は、いつの時代も結婚可能の王女にことかかない。このときにも、あらゆる年かっこうの候補者が目白押しにひかえていた。大臣たちはまず第一に、孫があって、いかがわしいというもおろかな素行の主(ぬし)ではあるが、ルイ十五世に、ハプスブルク家の皇女をだれかめあわせることを考えてみた。しかし、「キリスト教の信仰最も篤き国王」(フランス王の尊称)は、ポンパドゥール夫人のベッドにいたかと思えば、またさっともう一人の愛妾デュバリ夫人の床へ逃げこむありさまだし、二度目の王妃を失ったヨーゼフ皇帝も、ルイ十五世の娘である三人の老嬢のだれかと仲を取り持ってもらう気はいっこうに見せない——そうなれば最も自然なのは第三の結びつき、つまり、ルイ十五世の孫でゆくゆくはフランスの王冠をいただくことになる若年の王太子を、マリア・テレジアの娘と婚約させる、ということになる。一七六六年、当時十一歳のマリー・アントワネットは、すでに本式に推薦されていたものと見なしてよい。

   2a. S・ツヴァイク=著 関楠生=訳
      『マリー・アントワネット(上)』 全2冊 河出文庫 新装版 2006/11
   2b. シュテファン・ツワイク=著 関楠生=訳
      『マリー・アントワネット』 河出文庫 1989/06
   2c.河出世界文学大系61 ツワイク』 河出書房新社 1980/11
   2d. ツワイク=著 関楠生=訳
      『世界名作全集16 マリー・アントワネット』 河出書房 1967
   2e. ツワイク=著 阿部知二〔ほか〕=編 関楠生=訳
      『世界文学全集 第3集15 マリー・アントワネット
      河出書房新社 1965/05
   引用は 2b. に拠りました。


(J3) 藤本+森川 1962, 1974, etc.
結婚適齢期の皇女ということならば、ハプスブルク家ではいつの時代にも事欠くことはなかった。このときにしても、あらゆる年恰好の候補が品数豊富にひかえている。さしあたって大臣たちの思案にのぼるのは、ルイ十五世に——これは孫まである身の上ではあり、いかがわしいというもおろかな御乱行の主ではあるが——ハプスブルクの一皇女をめあわせることである。しかし、この「キリストの信仰もっともあつき国王」〔当時のフランス国王にたいする尊称〕は、ポンパドゥールの臥床にいたかと思えばたちまち別の愛妾デュバリの寝床に逃げこんでいるといったありさま。二度まで王妃を亡くしたオーストリア皇帝ヨーゼフも、ルイ十五世の娘である三人の姥桜のうちのだれかとの仲をとりもってもらうことには気乗りのしない様子——となると、ごく自然な結びつきとして残るのは第三のケース、ルイ十五世の孫で、ゆくゆくはフランスの王冠を戴く、青年王太子を、マーリア・テレージアの娘のひとりと婚約させることである。一七六六年、当時十一歳のマリー・アントワネットのことは、すでに本気で提議されていたと見ることができる。

   ツヴァイク=著 藤本淳雄+森川俊夫=訳
   3a.マリー・アントワネット1』(全2)
      ツヴァイク伝記文学コレクション3(全6巻) みすず書房 1998/09
   3b.ツヴァイク全集14』 みすず書房 1974/03
   3c.ツヴァイク全集12』 みすず書房 1962
   引用は 3a. に拠りました。


(J4) 山下 1958
ハプスブルク家では、いつの時代にも、結婚適齢期の王女にこと欠きはしない。今度も、ありとあらゆる年恰好の、おあつらえむきの候補者が、選び放題にしこたま控えている。まず第一に大臣連の思案したのは、ルイ十五世のことである。この王はもう祖父(おじい)さん格で、その上相当以上にいかがわしい品行の主ではあるが、この王にだれかハプスブルク家の王女をめあわせることは如何なものか、と。しかし、このキリスト教徒中のキリスト教徒なる王様は、ポンパドゥール侯夫人のベッドからたちまちの早業でもう一人の寵妾デュ・バリーの床に逃げこむ始末。二度目の男やもめの身であるオーストリーの皇帝ヨーゼフも、ルイ十五世の三人のオールドミスの娘たちのどれかとくっつこうなどという気はさらにみせない——とどのつまりは、一番自然な結びつきとして、第三の場合がのこる。すなわち、ルイ十五世の孫で未来のフランスの戴冠者たる年少の王太子とマリア・テレシアの娘との婚約である。一七六六年、当時十一歳のマリー・アントワネットはすでにこの時厳粛なる提案の下に立ったとみなすことができる。

   ツヴァイク=著 山下肇(やました・はじめ)=訳
   『マリー・アントワネット(上)』 全2冊 角川文庫 1958/11/30


(J5) 高橋+秋山 1953, 1980
結婚適齢期の王女ならば、ハプスブルク家においていつの時代にもこと欠いたことはない。こんどもまたあらゆる年かっこうの花嫁はよりどりみどりである。第一に大臣たちが考えたことは、お祖父(じい)さんというような年輩でもあり、かなりいかがわしい素行の持主ではあるが、ルイ十五世にだれかハプスブルク家の王女を輿入(こしい)れさせることであったが、この「キリスト教徒中のキリスト教徒たる王」は、いち早くポンパドゥール侯夫人の寝床から、もう一人の愛妾デュバリーの寝床に雲隠れしてしまう。二度目の男やもめの身であるオーストリアの皇帝ヨーゼフにも、ルイ十五世の三人の老嬢に近い娘の誰かと結婚するという気はさらにない——となれば、一番自然な結びつきとして残るは第三の手、ルイ十五世の孫で、ゆくゆくはフランス王冠の戴冠者たるべき年少の皇太子にマリア・テレサの娘をめとらせることである。一七六六年、当時十一歳のマリー・アントワネットは、すでに厳粛な申込みを受けたと見なすことができる。

   5a. シュテファン・ツワイク=作 高橋禎二+秋山英男=訳
      『マリー・アントワネット(上)』 全2冊 岩波文庫 改訳 1980/06
   5b. シュテフアン・ツワイク=作 高橋禎二+秋山英男=訳
      『マリー・アントアネット(上)』 全3冊 岩波文庫 1953
   引用は 5a. に拠りました。


■スペイン語訳 Translation into Spanish

La Casa de Habsburgo no careció jamás de princesas casaderas; también esta vez tenía dispuesta una rica colección de todas las edades. Primeramente, los ministros pensaron en casar con una princesa de Habsburgo a Luis XV, a pesar de su situación de abuelo y sus costumbres más que dudosas; pero el rey cristianísimo huía prestamente del lecho de la Pompadour al de otra favorita, la Du Barry. Tampoco el emperador José, viudo por segunda vez, mostraba ninguna inclinación a dejarse aparear con una de las tres resequidas hijas de Luis XV. Por tanto, sólo quedaba como posible enlace el tercero y más natural: desposar al delfín adolescente, nieto de Luis XV y futuro heredero de la Corona de Francia, con una hija de María Teresa. En 1766, la princesa María Antonieta, entonces de once años, podía ya ser objeto de un proyecto serio; [Omission].


■フランス語訳 Translation into French

La maison de Habsbourg n'a jamais manqué de princesses à marier ; et en ce moment, précisément, elles sont nombreuses et de tous les âges. Les ministres envisagent d'abord d'unir Louis XV, bien qu'il soit grand-père, et en dépit de ses mœurs plus que douteuses, à une princesse habsbourgeoise ; mais le roi très chrétien se réfugie vivement du lit de la Pompadour dans celui de la du Barry. D'autre part, l'empereur Joseph, deux fois veuf, ne manifeste guère le désir de se laisser marier à l'une des trois filles de Louis XV qui ne sont plus toutes jeunes. Il reste donc une troisième combinaison, la plus naturelle, l'union du dauphin adolescent, petit-fils de Louis XV et futur héritier de la couronne de France, à une fille de Marie-Thérèse. En 1766, Marie-Antoinette, âgée alors de onze ans, peut déjà faire l'objet d'un projet sérieux [Omission].


■英訳 Translation into English

There had never been a scarcity of marriageable princesses in the House of Habsburg, and at this juncture, no less, there were many possible brides of various ages. The French statesman began by trying to persuade Louis XV (grandfather though he was, and a man of more than questionable morals) to wed an Austrian princess, but His Most Christian Majesty made a quick remove from the bed of the Pompadour to that of a new favourite, the Dubarry. Nor did Emperor Joseph, recently widowed for the second time, show any disposition to couple with one of the three somewhat elderly daughters of Louis XV. The third possibility, and the most natural one, was to betroth the young Dauphin, the grandson of Louis XV, to a daughter of Maria Theresa. In 1766 matters came to a head with a serous proposal as concerned Marie Antoinette, then eleven years old.


■ドイツ語原文 The original text in German

An heiratsfähigen Prinzessinnen hat es im Hause Habsburg zu keiner Zeit gefehlt; auch diesmal steht eine reichhaltige Auswahl aller Alterslagen bereit. Zuerst erwägen die Minister, Ludwig XV. trotz seines großväterlichen Standes und seiner mehr als zweifelhaften Sitten mit einer habsburgischen Prinzessin zu vermählen, aber der Allerchristlichste König flüchtet rasch aus dem Bett der Pompadour in das einer andern Favoritin, der Dubarry. Auch Kaiser Joseph, zum zweitenmal verwitwet, zeigt keine rechte Neigung, sich mit einer der drei altbackenen Töchter Ludwigs XV. verkuppeln zu lassen – so bleibt als natürlichste Verknüpfung die dritte, den heranwachsenden Dauphin, den Enkel Ludwigs XV. und zukünftigen Träger der französischen Krone, mit einer Tochter Maria Theresias zu verloben. 1766 kann die damals elfjährige Marie Antoinette bereits als ernstlich vorgeschlagen gelten; [Omission]

  • Marie Antoinette: Bildnis eines mittleren Charakters by Stefan Zweig

■外部リンク External links


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  • 2016/02/02 ドイツ語原文を挿入しました。
  • 2012/08/11 スペイン語訳を追加しました。
  • 2010/05/25 山下肇=訳 1958/11/30 の訳文を挿入しました。


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(1) マリー・アントワネット

(2) ツヴァイク

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Friday, 09 November 2007

Marie Antoinette by Stefan Zweig (1) シュテファン・ツヴァイク 『マリー・アントワネット』 (1)

« Marie Antoinette 2 3 »
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■表紙画像 Cover photos

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■日本語訳 Translations into Japanese

(J1) 中野 2007
マリー・アントワネットは王党派の崇める気高い聖女でもないし、革命派が罵(ののし)る娼婦(しょうふ)でもない。平凡な性格の、ごくありふれた人間であり、特に賢いわけでも、ひどく愚かなわけでもなく、火でもなければ氷でもない。[略]一見すると、とうてい悲劇の対象とはなりえないような女性であった。だが歴史という、この偉大な造物主は、心ゆさぶるドラマを舞台にのせるとき、必ずしも英雄的人物を主役に選びはしない。悲劇的緊張というものは、並外れた人物からのみ生じるとは限らず、人間とその運命の均衡がやぶれたときにも生じる。


(J2) 関 1965, 1967, etc.
マリー・アントワネットは王党派のたたえる偉大な聖女でもなければ、革命派のけなす娼婦、「淫売婦(グリュ)」でもなく、平凡な性格、もともとごくありきたりの女性であった。とくに賢くもとくに愚かでもなく、火でも氷でもなく[略]一見したところ悲劇の対象になどなりそうにも思えない。しかし歴史という偉大なデミウルゴス(世界形成者)は、心ゆさぶるドラマの効果を高めるのに、主役として英雄的な性格を必要とするようなことは全然ない。悲劇的な緊張というものは、登場人物が人並はずれているところから生ずるばかりではなく、常に人間とその運命との不釣合から生れるのである。


(J3) 藤本+森川 1962, 1974, etc.
マリー・アントワネットは王党派のたたえるような偉大な聖女でもなければ、革命が罵るような淫売でもなく、平凡な性格の持主であり、本来はあたりまえの女であって、とりたててかしこくもなければ、とりたてておろかでもなく、火でもなければ氷でもなく[略]見かけからいえば悲劇の対象にはなりそうもない女であった。しかし歴史という、この偉大な創造者は、胸をゆさぶるドラマを舞台にのせるにあたって、その主役にかならずしも英雄的な性格を必要とはしない。悲劇的な緊張というものは、ある人物がなみはずれているというところから生ずるとはかぎらないので、いついかなるばあいも、人間がおのれの運命と不釣合になることから生ずるのである。


(J4) 山下 1958
マリー・アントワネットは、王党派の祭りあげた偉大な聖女でもなければ、革命が呼んだごとき莫連女「賤業婦(グリュウ)」でもなくて、根がありきたりのごく平凡な性格の女であったにすぎない。特にりこうでもなければ、特に馬鹿というでもなく、火でもなければ氷でもなく[略]うち見たところ悲劇の対象になどなりそうもない、昨日や今日や明日の月並みな女であった。しかし、歴史という、この偉大なる創造者は、人の心をつきうごかす劇的世界をたかめるために、特にその主人公として英雄的な性格を必要としない。悲劇的な緊張。それはずばぬけた人物から生れるとはかぎらない。常に一人の人間がその運命とアンバランスになることから生れるのである。


(J5) 高橋+秋山 1953, 1980
マリー・アントワネットは、王党派の祭りあげた偉大な聖女でもなければ、革命のとなえた娼婦、「賤業婦」でもなかった。彼女は可もなく不可もない性格の持主であり、ただの一女性であって、特別賢いわけでもなく特別馬鹿だということもなく、火でもなければ氷でもなく[略]一見ほとんど悲劇の対象にもならぬていの凡婦であった。しかし歴史というこの偉大な造物主は、感動的な芝居を打つのに、べつに主役として英雄的性格を必要としない。悲劇的緊張は、ずばぬけた人物から生ずるばかりでなく、またいつでも人間がその運命と不釣合であることによって生ずる。


■スペイン語訳 Translation into Spanish

María Antonieta no era ni la gran santa del monarquismo, ni la perdida, la grue, de la Revolución. sino un carácter de tipo medio: una mujer en realidad vulgar; ni demasiado inteligente ni demasiado necia; ni fuego ni hielo; [Omission]  a primera vista, apenas personaje de tragedia. Pero la Historia, ese gran demiurgo, en modo alguno necesita un carácter heroico como protagonista para edificar un drama emocionante. La tensión trágica no se produce sólo por la desmesurada magnitud de una figura, sino que se da también, en todo tiempo, por la desarmonía entre una criatura humana y su destino.


■フランス語訳 Translation into French

Marie-Antoinette n’était ni la grande sainte du royalisme ni la grande « grue » de la Révolution, mais un être moyen, une femme en somme ordinaire, pas trop intelligente, pas trop niaise, un être ni de feu ni de glace, [Omission]  assez peu semblable à une héroïne de tragédie. Mais l’Histoire, ce démiurge, n’a nullement besoin d’un personnage central héroïque pour échafauder un drame émouvant. Le tragique ne résulte pas seulement des traits démesurés d’un être, mais encore, à tout moment, de la disproportion qui existe entre un homme et son destin.


■英訳 Translation into English

Marie Antoinette was neither the great saint of royalism nor yet the great whore of the Revolution, but a mediocre, an average woman; not exceptionally able nor yet exceptionally foolish; neither fire nor ice; [Omission] unsuited to become the heroine of a tragedy. But history, the demiurge, can construct a profoundly moving drama even though there is nothing heroic about its leading personalities. Tragical tension is not solely conditioned by the mighty lineaments of central figures, but also by a disproportion between man and his destiny.


■ドイツ語原文 The original text in German

Marie Antoinette war weder die große Heilige des Royalismus noch die Dirne, die 'grue' der Revolution, sondern ein mittlerer Charakter, eine eigentlich gewöhnliche Frau, nicht sonderlich klug, nicht sonderlich töricht, nicht Feuer und nicht Eis, [Omission] und scheinbar kaum Gegenstand einer Tragödie. Aber die Geschichte, dieser große Demiurg, bedarf gar nicht eines heroischen Charakters als Hauptperson, um ein erschütterndes Drama emporzusteigern. Tragische Spannung, sie ergibt sich nicht nur aus dem Übermaßeiner Gestalt, sondern jederzeit aus dem Mißverhältnis eines Menschen.


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  • 2016/02/02 フランス語訳を追加しました。
  • 2012/08/11 スペイン語訳を追加しました。
  • 2011/02/16 ドイツ語原文のテキストを挿入しました。
  • 2010/05/25 山下肇=訳 1958/11/30 の訳文を挿入しました。

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